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勇者「ななんだ、鉄で出来た獣か?」
勇者「いや、人が載ってる?喰われたわけでは無さそうだが」
勇者「しかしなんて速さだ。鉄の魔物か・・・やっかいだな。」
勇者「ん?あっちの茂みの先から、変な振動音がするな」
勇者「な、なんだと!こんなにも鉄の魔物が走っているのか。なんという数。」
勇者「ここが、魔物の世界…心してかからねば。」
勇者「あ、人が歩いているぞ。黒い外套に白い服。首に垂れ下がっている布は奴隷の証か?」
勇者「くそ、やはり人間が良いように奴隷にされているのか。」
勇者「俺はあいつらも救ってやる!」
女1『なにあれ…』
女2『コスプレ?こんな街中で?』
女1『他国の言葉を喋っていたみたいね、通報しとく?』
男1『通報しますた。』
勇者「まずは、魔王の城を探そう。」
勇者「しかしなんて数の塔だ。」
勇者「すべて10階以上あるぞ。なんて建築技術だ。」
勇者「この塔なんて…10…20‥30…40…50だと…」
勇者「もしやここが魔王の城?」
勇者「いや他にも同じような塔はいくらでもある。」
勇者「だがここにヒントがあるかもしれない。いってみよう。」
パトカー<ファンファンファン?
警察1『通報にあったのはアレかな。』
警察2『ああ、あれだねぇ』
警察1『あーちょっと君?』
勇者「く、魔物か?いや人間のようだが。」
警察2『あー刃物だね。ちょっとこれは応援呼んだほうがいいかな?』
警察1『動くなよ!刃物を降ろして手を上げるんだ!』
勇者「何いってるかわからないが、何か小さな筒のようなものをこちらに向けているぞ。」
勇者「人間のようだが、魔物に操られているなら仕方ない。」
勇者「とりゃああああああ!」
パンパン
警察1『あーもう、びっくりしたな。』
警察2『その状況下でも警告で一発地面に撃つとか流石です』
勇者「ぐおお・・・なんだ、コレ…ふとももから血が…攻撃された・・・のか。」
勇者「ぬぐううう、ま、負けるわけには…いかない!!」
警察2『あー君、とりあえず刃物を下ろそうね』
勇者「うおりゃああああああああ!」
パン
警察1『懲りないね、とりあえず刃物を回収。』
警察2『了解』
勇者「ぐおおお…離せ?ー離せーーー」
警察2『あーなんか暴れまくってるな。どうする?』
警察1『とりあえず、拘束するぞ、手錠に縄だ。』
警察2『ほいよ、押さえてるからやってくれ』
警察1『おう』
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勇者「何かしらの建物に連れて行かれた。きっと俺はここで拷問を受けるのだな。」
勇者「防具はそのままだが、武器は取られた。隠し武器はあるが今は出せない」
勇者「両太ももを何かしらの攻撃を受けたが、意外にも治療を行ってくれた。」
勇者「何を尋問された所で答はしないぞ。」
勇者「しかしよく考えたら、アレはもしかしたら、現在王国で最新式の筈の魔導銃の小型版であろうか。」
勇者「魔翌力を一切感知しなかったが、もしかしたら、ごく小規模の魔翌力で発射可能なのかもしれない。」
勇者「…しかも連射していたな。」
勇者「さすがは魔王軍といったところか。」
警察長『あーまた不法侵入者か。最近多いな。通訳できる奴呼んで、担当させろ。』
警察1『海上保安庁はなにやってんだかねぇ。』
警察2『それを言うなら帝国海軍も何やってるんだーだよ。』
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??帝国議会 特別報告会
国防大臣『先日、不侵入者と思われる者を拘束しました。』
国防大臣『その件につきまして説明をお願いします。』
海軍元帥『報告によると、沖に流された様子のスワンボートを発見。遊興中の国民と判断し、海上保安庁に連絡したとある。』
国防大臣『君等が調べるべきではなかったのですか??』
海軍元帥『今まさに死ぬやも知れぬという状況下でない限り、国民保護は保安庁の仕事である。』
海軍元帥『という現場判断であったのは間違えであると肝に銘じ、今後は、どのような漂流物であろうと取り調べる事に致します。』
国防大臣『海上保安庁で取り逃がした件については?』
保安庁長官『当方の艦艇が到着したとき、件のスワンボートは接岸しつつあり、既に救援を要していなかった。』
保安庁長官『そのため、接岸したのをも届けた後、退去致しました。』
国防大臣『とくに非は無さそうだが、今後は漂流者は事情聴取するようお願いします。』
保安庁長官『了解しました。そのように指導しましょう。』
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ガチャ
通訳警官=通警
通警「やあ、こんにちは」
勇者「!!あんたは、言葉がわかるのか。」
通警「ああ、君たちの言葉は、だいたい分かる」
勇者「魔物の言葉はさっぱりわからない。なあ、あんたはうちの国の人間か?」
通警「あー君が西の王国から来た人間なのがよくわかったよ。」
通警「まず、おちついて聞いて欲しいのだが。」
勇者「やはりここの人間か。なあ、ここの人間たちはどうして魔物を守ろうとするんだ?」
通警「うんうん。君の言いたいことはわかるが、とりあえず僕の話を聞いてくれ」
勇者「…お、おう」
通警「まず、【魔物】とよばれる存在はそもそも存在しない。」
勇者「なんだと?そんな馬鹿なことがあるか」
通警「君は、魔物を見たことがあるのかい?」
勇者「鉄の魔物を見たぞ!あんなに早く走る鉄の魔物があんなに居るなんて!」
通警「ああ、あれね。自動車という乗り物で、生き物ではない。馬なしで走る馬車みたいなもんだよ。」
勇者「あれが、魔物でないと言うのか。」
通警「君も、その自動車に乗ってここに来たよね。」
勇者「魔物に喰われたかと思って、気が気ではなかった。」
通警「うんまあ、そういうわけで、あれは乗り物。人が創りだしたものだよ。」
勇者「なんだと…」
勇者「しかし魔物は居る!俺の国でも良く人が死ぬときは魔物に襲われたりしたというし、魔物が襲ってきたせいで村が滅んだりもしていた!」
通警「あーその実態を見てないのかな?うちの国はね、【鎖国】ってのをやってて、外国との交流はしていないんだ。」
通警「また対外敵に出撃することもしていないので、もし魔物がどうとか言うのであれば、それは君たちの国の問題だよ?」
勇者「馬鹿な!お前らの国が魔物の本拠地で、多くの悪魔を従えた魔王がいると聞いてきた!」
通警「あーそうなんだ。大変だね。」
通警「でも残念ながら魔王も悪魔も居ないよ。」
通警「我が国は、帝国。皇帝陛下が君臨しちゃいるがね。」
勇者「ではそいつが魔王だ!」
通警「だから君たちの国にはちょっかいだしていないって。」
つ【帝国の簡単な写真本】
通警「これは現在の皇帝陛下と、お后様の写真だよ。」
通警「かっこいいだろうが…人間でしょ?」
勇者「ふざけるな!魔王を人間だと!?」
勇者「どこまで洗脳されているんだ!!」
勇者「くそ…早く魔王を倒して洗脳から解かなければ」
通警「あー」
通警『ダメだねーけっこう重症だ。こりゃ暫く牢屋にぶち込んで怪我が治ったら送り返すのが良いね』
警察3『まあ、そうだよなーww』
通警「さて、とりあえず君の傷が癒えるまでは、ちょっと牢屋にいてもらうよ。」
勇者「牢屋?ここは病院のベッドだろ?」
通警「いや、牢屋にベッドがあるだけだよ?ではまた。」
通警『やー話にならないね。』
警察3『結構洗脳酷いんだな。』
通警『教育ってレベルだからな。常識が既に違うんだよ』
??翌日
勇者「薬のおかげで、痛みはない。動けないが…」
勇者「しかしあの鉄の魔物がただの乗り物だって?・・・馬鹿いうな。」
勇者「だけど、倒すべき敵はわかった。この人間の皮をかぶったこいつ…魔王だ!」
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コンコン
通警「こんにちは」
通警「どうだい調子は」
勇者「薬のおかげで痛みはない。動けないけどな」
通警「そうかい、まあ全治一週間程度さ。貫通した上に特に血管も傷ついてなかった」
通警「まあ力むと血が出るので動かないでほしいね。」
勇者「ああ、無茶はしない。」
勇者「ところであんたは、何をしているんだ?」
通警「テレビの取り付けさ。とりあえずうちの国の状況がよくわかる。」
通警「ニュースなんかは、言葉はわからないだろうが、まあーまずは映像で確認してくれ。魔物ってやつが居るのかいないのかを」
勇者「…(やはり魔物が居ないと、洗脳されているんだな。何も出来ないと悔しい。)」
TV『次のニュースです。本日行われる予定の花火大会は、雨天のため延期となりました。延期の日程は以下の通りです』
勇者「な、なんだ!…箱の魔物か!?」
勇者「なかに人が・・・喰われているのか!?」
通警「違うよ、テレビと言って…」 テレビの概要を説明した
勇者「なんという魔導技術…」
通警「じゃあ僕はこれで、暫くはここで見ててくれ。」
勇者「お、おう…」
TV『?幼児向け番組?』
勇者「言葉がわからないが…うーんなんとなく、何を言いたいのかわかったぞ。『トイレ』か、トイレのことだな。」
?深夜
勇者「すっかり見入ってしまった。」
勇者「さて寝たいが、あれは止まらないのかな…」
勇者「いいや寝よう…」
TV『緊急速報をお伝えします!』
TV『未明、帝城に忍び込んだ賊が、陛下(96)を弑奉りました。暗殺した賊はそのまま逃走。依然捕まっておりません。』
TV『陛下をお守りできなかったとして、帝城防衛隊長及び、陸軍元帥が自刃致しました。』
TV『!”#$#%$&’()』
勇者「あれは、魔王?なんだ?なにを報道しているんだ?」
勇者「やけに興奮しているが…」
??翌朝
コンコン
通警「やあ」
勇者「どうしたんだ?やけに険しい顔だが」
通警「ああ、君の同胞だとは思うんだが…」
通警「どうやら我らが皇帝陛下を弑奉った。」
勇者「しい?なに?」
通警「端的に言うと、君等の同胞が皇帝陛下を殺したということだ」
勇者「な!皇帝…魔王を俺の同胞が!」
勇者「おお。どこのどいつだか知らないが、よくやった!!!」
勇者「これほど喜ばしい報せはない」
通警『…どうやら、彼は知らないようです。』
警察3『そうか、引き続き同行者が居ないか聴きだしてくれ』
通警『分かりました』
通警「君は、君の同胞が何をしたか、理解しているのですか?」
勇者「魔王を倒したんだろ?これで君等の洗脳もとけて、魔物からの圧政に苦しむこともなくなる!いいことじゃないか。」
通警「全否定する。我らが皇帝陛下が崩御され。我々は未曽有の悲嘆に暮れている。」
通警「とうてい容認できない。だいいち洗脳も圧政もないのに、それから解かれることはない。」
通警「このTVを見ていなさい!…陛下がお亡くなりになり、喜んでいる者が何処にいるのかと!!!」
通警「…失礼する!」
勇者「…く、言いたい放題じゃないか。いいさ、今に見てろ。呪縛がとけていって」
勇者「すぐによりよい世界が訪れるんだ。」
TVは悲嘆に暮れた民衆を何時までもいつまでも流し続けていた。
??翌日
通警「喜んでください。」
勇者「ああ、喜んでるぜ。」
通警「違います、君をもとの国に戻します。」
勇者「なんだって?」
通警「我々は君をこのまま留まらせるつもりはない。その気もないということです。」
勇者「ああ、そうかい。」
勇者「せっかく魔王が死んだが、君らの呪縛が解けていくのを見れなくて残念だよ。」
通警「…もし、ここが魔物の国であるならば、貴方は敵で、いま殺さてても文句は言えないという事を、認識しておいてください。」
勇者「(あ…そういえばそうだ。どうして俺を生かしておいたんだろう。)」
勇者「そうか、そうだな。それはその。どうもありがとう。」
??帝国海軍 駆逐艦船上??深夜
勇者「なんて大きな船だ。しかも全て鉄でできているとは。」
通警「さあ、ここからは自力で戻ってもらいます。」
通警「手漕ぎのボートは用意しました。」
勇者「ああ、すまない。」
通警「…君の世界の全ての常識を、まず疑って見てみてください。」
勇者「???ああ、わかった。」
??近くの村
勇者「みすぼらしい村だ。魔物の世界とくらべて、なんて違うんだ。」
勇者「とりあえず、今日はここに泊めてもらって、王様に報告だ。」
??
王「どうした?勇者よ、早い帰還ではないか。」
勇者「実は魔王が私ではない、我が国の精鋭の誰かによって倒されました」
王「なんと!!」
ざわざわ・・・
王「そ、それは本当なんじゃな」
勇者「当該記事を書いた新聞なるものを入手しております。お納めください」
王「う、うむ」
大臣「おぉ、コレはまさしく」
王「なるほど、確かに魔王は死んだようだな。天晴と言いたいところだが」
王「倒したのが自分ではないと正直に言ったのは早計だったかもしれんな。」
王「だが、この報せをいち早く運んできたお主には褒美をやろう。」
勇者「とんでもございません。」
王「あと討ち取ったという者が帰ってくるまで口外せぬように。」
王「この話を聞いたのは大臣と、兵士2人じゃな。」
大臣「勇者と兵士は暫く同じ部屋に滞在してもらう。嘘の報告をしてくるものは多いのだ。」
大臣「いずれ倒したものはやってくるのだ・・・来ない場合もあるがな。」
王「うむ…何にせよ…忙しくなるぞ!!」
勇者「これで平和になるんだ。よかった。」
??数日後
魔王を討ち取った強者は、魔王の部下たちに捕らえられ、処刑されたとの報せが入った。
同時に、魔王の勢力下では大混乱の極みに達しているという。
候補者1『解散総選挙後の一票は、是非この帝民党に!』
候補者2『なにをフリーダム党が一番に決まっている!』
候補者3『おまえらの党だ!一票入れろww』
候補者4『安価党だ!安価で政治するぞ!』
??同日
王「くっくっく、見よ!この威容を!」
王「魔物を一匹残らず、駆逐してくれるわ!」
勇者「なんで軍が集まっているんだ。」
北の王「大陸5カ国連合軍で魔物退治か、魔王なきあとあの島の利権…いや人民を救済するのは我々の義務だ」
南の王「全部で150万軍船370隻か、兵站が持つだろうか、いや現地調達すれば問題ないな。」
東の王「最新式マスケット銃も15万丁、軍馬も50万。さすがだねぇ」
中の王「兵站は問題ない。我が国の兵糧は10年分はあるぞ。」
王(西の王)「準備は万端。よし、これより魔物を一掃すべく、いくぞ!いざ出陣じゃーーーーーーー!」
勇者「平和になったんじゃなかったのかよ。とりあえず、港まではお送りするか。」
海軍元帥『以上が、敵国の軍事動向でございます』
新皇帝『報告ご苦労』
防衛大臣『しかし、戦争ですか。』
新陸軍元帥『敵の数が150万とは。当方は30万ほどで数は劣っておりますが…』
新皇帝『やれぬのか?』
陸軍元帥『実は…報告を聞くだに、負ける気がしないのですが。』
海軍元帥『同じく』
防衛大臣『我が国との国力比をどのように伝えているのでしょうな。』
新皇帝『問題は勝った後だ。ケジメとして滅んでもらい、傀儡国家を建てるか、防衛だけに徹するか』
陸軍元帥『植民地とするのも合併するのも思いのままですが』
新皇帝『多くを望めば足元を掬われる。とりあえず敵国には滅んでもらい、滅ぼすだけ滅ぼしたら撤退するのがいいだろう。』
海軍元帥『それは…なかなかに非情ですな。』
新皇帝『ハッハッハ。ものの見方によれば、魔王と言われていると言うじゃないか。まあ、虚栄もいいがやったらやりかえされる。その辺りをわきまえてもらわねばな。』
??帝都沖
西の王「そろそろ見えるぞ、魔物の領域が!」
中の王「なんという塔の数!」
東の王「ここには金銀財宝が山ほどあると聞くが…略奪のしがいがありそうだ。」
南の王「なんだ?帆のない船??南側に5隻北側に5隻?なんだ10隻しかないのか。」
北の王「黒い船だろうとただの手漕ぎ船が、最新カノン付き3本マストの快速船に敵うわけもない!」
北の王「いっぱつお見舞いしてヤレ!うてーーーー!!」
370隻のそのほとんどが10隻の船に砲撃を開始した。
南の王「なかなか、当たりませんな。」
中の王「反撃もない。このまま沈めてしまいますよ。」
帝国元帥『戦闘を開始。作戦通りに推移せよ。』
艦長A『了解。戦闘を開始します。』
艦長B『撃て!』
西の王「なんだ!?なにが起こった!」
兵士「先頭艦列全滅!」
東の王「馬鹿な、あちらが撃ち始めたのは、数秒前だぞ…」
兵士「恐ろしく強烈な威力の弾が正確に船を撃ちぬいています。」
将軍「損害率は2割を超えましたな。」
西の王「馬鹿な立て直せ!!撃ち負けるな!」
兵士「じょ、上空から飛行型の魔物多数!」
将軍「撤退だ!撤退しろ!!」
南の王「何を勝手に指示しているのですか!」
将軍「このうえ、上空からくらったら全滅するしかないでしょう!」
将軍「このまま進んでも、着眼する頃には1割も残りません、ならば撤退しか無い!!」
西の王「おのれおのれおのれーーー!」
兵士「うわーー。敵の飛行型魔物により、艦艇の5割が撃沈。さらに後方から10隻の船による攻撃が!」
??撤退終了
西の王「これだけか…」
西の王「150万の軍勢が、たった・・・5000!」
中の王「我々が生き残っただけでもよしとしましょう。」
北の王「くそ、魔王がいなくなれば勝てるとおもったのに」
勇者「ど、どうされたのですか!」
西の王「どうしたもこうしたもない!」
西の王「そうだ、お前にこの5000の兵を預ける。」
勇者「え?」
西の王「我々はこれから迎撃のための兵を集め軍勢を建てなおさねばならん。」
勇者「な、あの150万の軍勢がたった5000になって帰ってきたとおっしゃるのか!」
西の王「そうだ、だからお前がここで食い止めよ。いや、時間稼ぎするだけでいい」
勇者「・・・魔王軍がやってくるのですね。」
西の王「そうだ…」
勇者「それで150万の軍勢は、どのような軍勢に負け、どのような手傷を追わせたのでしょう。」
西の王「そ、それは…」
南の王「海軍による大合戦でした。」
南の王「我々は優勢でしたが、彼らの小型艦船が火を付けて一斉に体当りして来たので」
南の王「優勢が崩れ、仕方なく撤退を開始した所で、嵐に遭遇し、多くの艦艇が沈んだのです。」
勇者「なるほど…嵐も敵となったのですね。」
南の王「うむ、まさに死闘であった。」
西の王「そういうわけじゃ。敵が逆襲してくるのは目に見えておる。だからここで守るのだ」
勇者「了解しました!死力を尽くします!」
新皇帝『なあ、気化爆弾で一掃したほうが、単価的に安く上がったのではないか?』
海軍元帥『それでは負けて帰る事がありません。』
海軍元帥『敵にはせいぜい恐怖していただかないと。』
新皇帝『ふむ、まあ良いか。』
新皇帝『陸軍元帥準備はどうか。』
陸軍元帥『準備完了ですが、侵攻に際しては議会の承認が必要です。』
新皇帝『このタイミングで新政権になるとはな。承認は早くとも一週間かかるだろう』
新皇帝『だが戦いは生き物だ。今、このときでなければならない。故に我が権限で出陣を許可する。』
陸軍元帥『賜ります。』
??翌日早朝
勇者「どんあ敵がくるんだ・・・」
兵士a「あんた王に騙されてるよ」
勇者「騙されてる?何をだ?」
兵士a「俺ら…戦果なんてあがってない。敵には一切の傷を負わせてない。」
勇者「馬鹿な、王は死闘だったと言っていたぞ。」
兵士a「俺らが証人だ。」
兵士a「正直勝てる気がしない。」
勇者「腰抜けめ!」
兵士a「空飛ぶ化物に5割の艦艇が破壊されたんだ…10隻程度の船に残りを破壊されたんだ。」
兵士b「生き残ったのは俺らだけ。もうたくさんだ」
兵士a「俺らは逃げるぜ。命は無駄にできないからな」
勇者「逃げると言うのか」
兵士a「ああ、全員逃げる。じゃあな。あんたも気をつけろよ」
勇者「…全員、だと。」
勇者「いいさ、一人でも時間稼ぎしてやる。」
勇者「まずは海岸に穴をほって・・・あ、なんだあれは…」
勇者「でかい・・・どでかくて平たい船に、小艦艇・・・いや俺が乗って帰ってきた船の3倍はあるぞ!」
勇者「その船から小さな船が一杯やってきた。」
勇者「く、ふ、震えるな!俺の手!!!」
勇者「ひ、独りででも!戦ってやる!!この剣で!!」
提督『なにか一般人が刃物を抜いているようだな?』
参謀『我々のことを魔物と思っているのですから仕方ないですな。』
提督『敵軍でなければ仕方ない。その民間人は捕らえておけ。』
参謀『はっ!』
勇者「一瞬で負けてしまった。」
勇者「相手も槍のようなもので挑んできたのに・・・あっさり負けた・・・捕まった。」
陸軍元帥『村や町は気にするな、一気に政治的中枢を落とす。』
陸軍元帥『駆け抜けよ!』
戦車長『了解しました!』
通警「やあ、また会いましたね」
勇者「お前か…」
通警「元気がありませんね」
勇者「今度は剣で負けたからな」
通警「そうですか。」
勇者「それより教えてくれ」
通警「何をですか?」
勇者「なんで攻めてこられたんだ。」
通警「それこそ、なぜあなた方は陛下のお命を奪っただけでなく、大規模艦艇で攻めてきたのですか?」
勇者「それは…」
通警「我々は、陛下の仇討ちと、攻められたので攻め返しているだけです。」
勇者「そうだよな…」
勇者「それから、艦艇同士の戦いはどうだったんだ?」
通警「ふむ、まあ言っても理解はなさらないと思いますので、映像で。」
勇者「また てれび か」
戦いの様子を写す
勇者「・・・なんだこれ」
通警「ええ、実のところ、戦いにすらなっておりません。」
勇者「激戦じゃなかったのかよ」
通警「まあ、一方的な虐殺ですね」
勇者「・・・」
通警「でも。これがそちらが開始した争いです。」
勇者「俺らの国をどうするつもりなんだ?」
通警「さあ?そこは新皇帝陛下のお心のままに。」
勇者「新しい魔王が…」
通警「それはそうです。どこまでも円熟した文明なのですよ?そのあたりはぬかりありません。」
勇者「俺らの国は敗北決定なのか?」
通警「まあ、攻めると決めましたので。九割九分九厘敗北でしょうねぇ」
勇者「…くそ・・・くそう!!」
通警「ちなみに、その憤り。我々が陛下を亡くしたときに感じたものですよ?どうです?悔しいものでしょう?」
勇者「魔王さえ倒せば、平和になる・・・そう信じていたのに!!」
通警「相手国の王を暗殺したら、そりゃあ…外交問題になるし、戦争に発展します。」
通警「なんで平和になると思っちゃったんですか?」
勇者「だって、魔物だから…」
通警「だから、言ったでしょう。魔物なんて居ない。」
通警「居るとすれば、ほれ…あなたの心のなかです。」
勇者「!!」
通警「では、どうにもできない中。行く末を見守りましょう」
勇者「くっそ!」
海軍元帥『では陸軍元帥に代わり、報告致します。』
新皇帝『うむ』
海軍元帥『上陸した翌日には西の城を制圧。道中で5カ国の王を捕獲し、牢に入れております。』
新皇帝『うむ』
海軍元帥『その際住民からの反撃が15件有りましたが、その他に我が軍からの略奪や暴行行為は一切ありません。』
海軍元帥『翌日残り4カ国を強襲。同日占拠しました。王族は全て捕獲し、牢に入れております。』
新皇帝『うむ』
海軍元帥『それより5日後、恭順を示す地方領主は3割といったところ。こちらからは使者を出しておりませんが、おそらく八割がた恭順を示すのではないかと。』
新皇帝『議会の承認はもう少し先だが、面倒だから王族は全て処刑せよ。』
新皇帝『その後撤兵。恭順を示した領主にのみ、これが仇討ちであるという旨を連絡せよ。それだけでいい。』
海軍元帥『了解いたしました。』
新皇帝『さて、ここから先は戦国乱世。余は知らん。』
勇者「は?撤兵?」
通警「ええ、そうです。」
勇者「5カ国の城を占拠したんだろ?なんで兵を戻すんだ?」
勇者「そのまま支配するんじゃないのか?」
通警「なぜ?支配する必要が?」
勇者「何故って、そうするのが普通だろ?」
通警「実際の所、確かに資源であれば豊富ですので、頂きたいところもありますが」
通警「そんな事をしなくてもやっていけますし、無理にやる必要もありません。」
通警「そして無用なやっかいごとを増やしたくないのです」
勇者「やっかいごと…?」
通警「ええ、我々と君たちでは、文明レベルが離れすぎてて相容れない。」
通警「引き上げるつもりもない。」
通警「支配するつもりも救済するつもりもありません。」
通警「お互い、干渉しないで生きていきましょう。という事です。」
勇者「…」
通警「でもこれから、そちらの国大変ですよ?」
勇者「何故だ?」
通警「だって王族がことごとく処刑。これは我が陛下の仇討ちと同時に攻め入ったことへの懲罰ですね」
通警「なので、王族が居ない。すると…」
勇者「ごくり」
通警「地方領主が我こそは王と名乗り上げ、蹴落としあい・・・戦国乱世へと突入するのですよ。」
勇者「な、なんだってーー」
通警「まあ知ってて処刑したんですけどね。」
勇者「まさしく悪魔じゃないか」
通警「いえいえ、まさか。」
通警「争うのは君たちじゃないか。」
通警「その原因は作ったのは我々ですが、その原因の原因は君たちです。その後の責任なんて持てませんよ」
勇者「詭弁を弄するな!」
通警「もし、君たちが正しいというのなら、争いもなく全ての国が話し合いで新しい君主を決めるでしょう。」
通警「その可能性が無きにしも・・・無いなぁ」
勇者「ああ、見せてやる!きっと話し合いで王を決めてやる!!」
通警「その意気です。ということで釈放しますね。」
通警「次は捕まらないようにー」
勇者「・・・」
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結局、大陸は戦乱が起こった。
完
とりあえず書いてみた。
勢いだけで書いてみた。
ノシ
乙
ところで勇者がいた国には魔物いるの?
>>37
居るとされてるけど、見たものは居ませんww
なお、今のこの世界で幽霊って居ます?まあそういうことです。
乙
北の王達は帝国の皇帝を倒せば勝てると思ったのか?
技術力が違いすぎるし勝てる見込みは無いと思うんだけど
乙でした
おまえらの党で吹いたwwww
このSSまとめへのコメント
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