アルミン「摩訶不思議」(119)

アルミン「うーん…」

アルミン(眠れないな…)

アルミン(どうしてだろう……)ゴロッ

アルミン(…えっ!?)

アルミン(…どういうこと!?)

アルミン(ベルトルトがライナーの上に…!?)


ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
ライナー「むぐっ…」


アルミン(なんだこれは!?)

アルミン(ライナーとベルトルトって…!?)

アルミン(嘘だろ…)

アルミン(下手すると、僕もやばいんじゃ…)

アルミン(…いや、そうと決まったわけじゃない)

アルミン(もしかしたら、ライナーとベルトルトだけで楽しんでるって可能性も…)

アルミン(そうだ! そうに違いない! 僕は襲われない!)

アルミン(寝よ寝よ)

ウーン… ブチュッブチュッ

アルミン(…寝れない)

――翌朝――

アルミン「はぁ…」デローン

エレン「どうしたんだアルミン?」

アルミン「いや…なんでもないよ…」

アルミン(結局少ししか眠れなかった…あの音が耳障りで…)

エレン「目の周りにくまができてるぞ。あんまり夜更かしはすんなよ」

アルミン(あの光景を見てもそう言えるかい? エレン)

アルミン「そうだね…今日からはしっかりと寝るよ」

アルミン(そうだ…あれは僕には関係ない)

アルミン(今日はしっかり睡眠をとらないと)

アルミン(…っと。あれはライナーとベルトルト)

ライナー「はぁ…」

ジャン「どうしたんだお前?」

ジャン「やけに疲れた顔してんぞ? 大丈夫か?」

ライナー「最近、寝てるとき体が重くてよ…」

ジャン「へぇ…金縛りってやつか?」

ライナー「わからん…とにかく重いんだ」

ライナー「それに加えて、朝起きたら口元がやけに乾いてる。パリパリだ」

ジャン「確かに。すげえ乾燥してるな」

ジャン「妙なこともあるもんだな」

ライナー「そうだな…」

コニー「ベルトルト? 疲れたって顔してるが」

ベルトルト「うん…体が痛いんだ」

コニー「体が痛い?」

ベルトルト「うん。おかしいよね、ベッドで寝てるはずなのに…」

ベルトルト「まるで、タイル貼りの床上で寝てたかのような…」

ベルトルト「それに、口元がやけに乾いているんだ」

コニー「そうか…妙だな」

コニー「摩訶不思議現象だな」

ベルトルト「だね」


アルミン(ライナー…ちょっとレイプ目みたいになってる)

アルミン(ベルトルトは何にもないな)

――その日の夜――

アルミン(…ついにきた。この時が)

エレン「そろそろ消灯だな…寝るか」

ライナー「そうだな」

アルミン(大丈夫…大丈夫…)

ライナー「じゃあ消すぞー」パチッ

アルミン(…)

モゾモゾ…バサッ…

アルミン(この音! 布団が捲れる音だ!)

アルミン(またベルトルトが…!?)チラッ

ベルトルト「…」

アルミン(ベルトルトの布団が捲れている…)

アルミン(ライナーのところにはまだ行っていない…)

アルミン(って寝てる?)

ベルトルト「うーん…」ゴロゴロ

アルミン(動いた!)

アルミン(ライナーのほうに向かって寝転がりだした!?)

ベルトルト「」ゴロゴロ

アルミン(寝ているライナーの体を沿って、転がりながら登っている!)

アルミン(ウォール・ライナー! 突破されないでくれ!)

アルミン(僕へこないように…!)

こういう配置で寝てる


ア エ ラ  ベ
ル レ イ ル

ミ  ン ナ  ト
ン    | ル
       ト
       

      ←へ向かって寝転がっている

アルミン(ベルトルトが頂へ到達した!)


ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
ライナー「むぐぁ…」


アルミン(こっちには来ないでくれよ…)ビクビク

ベルトルト「うふぁ…」ブチュブチュ
ライナー「もご…むぐぐ」

アルミン(うぇ…地獄だ)

エレン「Zzz」

アルミン(目を背けよう…見てはいけない…)

ブチュ…ブチュ…

こんなss書いちまうなんて俺疲れてんのかな
寝る。


続き待ってるよ

ホモかと思ったら寝相悪いネタか

ベトベトンこの糞ホモ野郎!

続き期待

アエラべルレイルミンナトンールト?何かの呪文?

寒気がした
期待してる

身の毛もよだつベルトルトの寝相
期待してる

――翌日――

アルミン「ふあぁ…」

エレン「大丈夫かアルミン?」

アルミン「うん…大丈夫…」

エレン「一層とひどくなってねえか? 目の隈」

アルミン「そう?」

エレン「ああ…色濃くなってる」

エレン「何かあるのか?」

アルミン「な、なにもないよ」

エレン「…ならいいんだけど」

アルミン(言えないこんなこと…)

アルミン(…ん。ライナーとベルトルトだ)

ジャン「ライナー」

ライナー「ああ…まただ。口元の乾燥がよりひどくなった」

ジャン「なんでだろうな…」

ライナー「わからん…」

ライナー「寝起き、唾液の匂いがするんだ…何でだ?」

ジャン「よだれ垂らして寝てるんじゃね?」

ライナー「それだっ」

コニー「ベルトルトもか?」

ベルトルト「うん…僕も昨日同様、体が痛くて口元が乾いている」

コニー「うわ…ひでえなこりゃ」

ベルトルト「本当、なんだろうねこれ」

コニー「ううむ…正直、俺には手に負えなさそうだ。すまん」

ベルトルト「いや、コニーが気にかけることないよ」

コニー「まあ、お前もあんまり気にするなよ」

ベルトルト「ありがとう…」


アルミン(ライナーはよりいっそう目に光がないように見える)

アルミン(ベルトルトは特になし)

――その日の夜――

アルミン(またこの時間が来たようだね…)

エレン「おっと、もう消灯だな」

ライナー「そうだな」

アルミン(なんだろう…ドキドキする…)

ライナー「消すぞー」パチッ

アルミン(これは恐怖なのか?)

アルミン(得体の知れない何かを目の前にしたかのような気分だ…)

アルミン(…! 気にするな! 寝るんだ僕!)

バサッ

アルミン(っ!)ドクン

アルミン(この音…!)チラッ

ベルトルト「う~ん」ゴロゴロ

アルミン(近づいてくる…!)

アルミン(こっちこないでよ…)

アルミン(…ライナーに沿って…よくもまあ綺麗に)

ベルトルト「」ゴロゴロ

アルミン(ウォール・ライナー…は駄目だろうな)


ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
ライナー「ぬわぁぁ…」


アルミン「…」

アルミン(なんだろう…この景色、慣れた)

ベルトルト「ンガ…」ベロベロ
ライナー「いぎっ…」


アルミン(…舐めまわしてる…)

アルミン(これは新しいよ。見たくない)

エレン「Zzz」

――翌日――


アルミン「ふぅ…」ボーッ

エレン「アルミン…?」

アルミン「なに…?」

エレン「目の隈もひどいけど、姿勢も悪くなってるぞ?」

アルミン「え? そう?」

エレン「ああ。若干猫背になってるというか…」

アルミン「そうなんだ…疲れてるのかな?」

エレン「多分…しっかり眠れないのか?」

アルミン「うん…まあ」

ジャン「ライナー」

ライナー「ああ…」

ジャン「どうした?いつもの威厳…というか、雰囲気がねえぞ?」

ライナー「…そうか?」

ジャン「ああ。正直、やつれてる感じだ」

ライナー「疲れてるんだな俺…」

ジャン「疲れてるって感じじゃないんだが…。解決できそうなやつに相談してみろよ」

ライナー「ああ。一度そうしてみる…」

コニー「ベルトルト」

ベルトルト「うん…まただよ」

コニー「何がなんだかわからんぞ俺には」

ベルトルト「そう…」

コニー「おう」


アルミン(ライナーがレイプ目になってる)

アルミン(ベルトルトは少し元気なさげに見える)

――夜――

アルミン(この時が来た…)

エレン「寝るか」

ライナー「そうだな」

アルミン(深呼吸、深呼吸…)フーッフーッ

エレン「アルミン?」

アルミン「大丈夫。意気込みだから」

エレン「?」

ライナー「…」

ライナー「アルミン」

アルミン「!」

アルミン「なにかな?」

ライナー「寝る直前で悪いんだが、少し相談がある」

アルミン「…わかった」


ライナー「俺は最近金縛りにあってるんだ」

アルミン「…うん」

ライナー「それと、口元がこう…吸われてるというか、舐められてるというか…」

ライナー「そんな感覚もある。寝てるときに」

アルミン「……うん」

ライナー「これがどういうことなのか知ってるか?」

アルミン「…」

ライナー「アルミンなら何か知ってると思ってな…何せ知識量が豊富だからな」

アルミン(知ってるのは知ってる…。知識量は関係ないと思う)

アルミン(ここは言ったほうがいい…かな)

アルミン「ライナー。僕にとってすごく言いづらいし、君にとってとても受け入れがたいことなんだけど…」

ライナー「…おう」ゴクッ

アルミン「実は、ベルトルトが…してるんだ」

ライナー「何をだ?」

アルミン「その…ブッチューって…」

ライナー「…は?」

アルミン「いや だから、寝てるときにライナーに…ブッチューって…」

ライナー「ベ、ベルトルトが、俺に、夜這いで、ブッチュー…?」

アルミン「……うん」

ライナー「………」ガタガタ

ライナー「嘘だろ…いや、そんなわけ…」

アルミン「あるんだなこれが…」

ライナー「うぅ…」ブルブル

アルミン「…辛いよね」

ライナー「辛いというより恐ろしい…」

アルミン「ああ うん…」

ライナー「…よし、俺がベルトルトをとっちめてやる」

アルミン「…待って。恐らくベルトルトは無自覚だ」

ライナー「どういうことだ?」

アルミン「ベルトルトは寝ながら行動している」

ライナー「恐怖が3割増しだぜ…」ブルッ

アルミン「だから、ライナーが何か言ったところでベルトルトは否定するだろう。何せその時の記憶がないんだから」

ライナー「確かに…。ならどうすればいいんだ?」

アルミン「…言い逃れのできない状況を作る」

アルミン「そして、そこからとっちめる」

ライナー「というと?」

アルミン「ライナーがブッチューってされてるときにベルトルトを叩き起こす」

ライナー「……死ね、と?」

アルミン「それに近いね」

ライナー「ふざけんなよ!事前に回避できねえのか!?」

アルミン「ないよ。ベッドは全部埋まってるし、寝る場所は今更変えられないよ」

アルミン「しかもベルトルトは自覚してないから問い詰めても無駄」

アルミン「だから、こうするほかないよ」

ライナー「くっ…」

ライナー「なんで俺って兵士になったんだろうな…」

ライナー「…いや、なんでベルトルトが同郷だったんだろうな…」

アルミン「運命…じゃないかな」

ライナー「……腹括るぜ…。だから今夜限りで終わりにする」

アルミン「頑張ってライナー。僕は傍観しかできない」

ライナー「…」

一旦ここまで。
これはひどい

これは…
続きを待ってる

ベルトルトも可哀想だよな

エレン「お前ら何こそこそ話してるんだ?もう消灯だぞ」

ライナー「…わかった。明かり消すぞ」パチッ

アルミン「検討を祈る」

ライナー(くそったれな状況だなまったく…)

ライナー(…)ブルブル

ライナー(手のひらに『クリスタ』って書いて、三回飲み込む…のが俺流)カキカキ

ライナー「んぐっんぐっんぐっ」

ライナー「ごほっげほっ」

アルミン(頑張れライナー)

アルミン(…)チラッ

バサッ

アルミン(来た!)

ライナー(~~~っっ)ドクン

ベルトルト「うぉーん…」ゴロゴロ

アルミン(華麗な転がりだし方だ。ライナーへ目掛けて転がる)

ライナー(くっ…耐えろ…耐えるんだ俺…!)フーッフーッ


ベルトルト「ん」ズシッ
ライナー「うっ」


アルミン(あっという間に、ウォール・ライナーの頂へ到達)

ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
ライナー(今のうちだけだベルトルト!)


アルミン(ここまではいつも通り…)

アルミン(ここからだライナー!頑張れ!)

ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
ライナー(目を覚ませベルトルト!)バシィ


ベルトルト「うふぁ…」ブチュッブチュッ
ライナー(目を覚ませ!覚ませ!覚ませ!早く覚めろよおおおおおおおお!)バシッバシッ


ベルトルト「うむむ…」ブチュッブチュッ
ライナー(何故起きない!?)バシッ

ベルトルト「あむっ…」チュルッチュルッ
ライナー(あばば…)ガクン


アルミン(ライナーが力つきた!)


ベルトルト「んむっ…」ベロベロ
ライナー(これはクリスタだ…そうだ、そうに違いない。俺はクリスタに…幸せだなぁ…)


ベルトルト「はむっ…」ブチュッブチュッ
ライナー「」ニヤッ


アルミン(何悟り開いたみたいな顔してんの!?)

エレン「Zzz」

――翌日――

アルミン「ライナー…?」

ライナー「クリスタ…」ピヨピヨ

アルミン「ライナー大丈夫?」

ライナー「あ、アルミン。聞いてくれ」ピヨピヨ

アルミン「え?」

ライナー「今日、クリスタと熱すぎる接吻を交わしてる夢を見たんだ」ピヨピヨ

アルミン「」

ライナー「だから最近口元が乾いてたんだな」ピヨピヨ

ライナー「でもあれ? 夢なら口元が乾くわけねえな…」ピヨピヨ

ライナー「金縛りも説明がつかねえな」ピヨピヨ

ライナー「でもクリスタと接吻できる夢に比べれば、そんなことどうでもいいことだな」ピヨピヨ

ライナー「夢なのが非常に惜しいが、俺からすれば上出来だな」ピヨピヨ

アルミン(精神が崩壊している…!)

アルミン(いや、荒廃してる…?)

アルミン(…それとも…)

アルミン(!!)

アルミン(現実逃避?)

アルミン(あまりにも受け入れがたい事実から目を背けている!?)

アルミン「ライナー!君の言っていることは全て幻想で、現実は…」

ライナー「クリスタ ト キョウ モ ユメ ノ ナカ デ」ピヨピヨ

アルミン(…もう何を言っても無駄だろうね)

アルミン(ライナーは今、夢と現の境界を彷徨ってる)

アルミン(もしかしたら、そのうち夢と現実の区別がつかなくなって…うわぁぁぁ…)ゾオッ

アルミン(…悪寒が)ブルッ

ジャン「おい、ライナーは一体どうしちまったんだ?」ヒソヒソ

コニー「今のライナーを理解できないのは俺が馬鹿じゃねえからだよな?」ヒソヒソ

ベルトルト「僕も全然わからないよ」ヒソヒソ

ジャン「昨日と今日で変わり過ぎだろ…」ヒソヒソ

コニー「あのライナーが ああなっちまうほどのことって…一体なんだ」ヒソヒソ

今日はここまで。


ライナー…哀れな…w

――夜――

ライナー「消すぞー」ピヨピヨ

エレン「なあアルミン」ボソッ

アルミン「なに?」

エレン「ライナーがおかしい」

アルミン「わかってるよ」

エレン「目が死んでるし、何故か半笑いだし、見ててクるものがあるぞ」

アルミン「うん…その気持ちはわかる」

アルミン(皆 ライナー見て顔引きつってたしね。さすがに気づくか)

エレン「本当にどうしたんだ?」

アルミン「…」

エレン「黙ってないで言ってくれ。力になるって言ったじゃねえか」

アルミン(言ってしまっていいのか?)

アルミン(変に事を荒立てて、エレンもベルトルトの犠牲になってしまうんじゃないか?)

アルミン(しかし…どうにかしないといけないのも現状)

アルミン(人類最大の決定権を与えられた気分だ…!)

エレン「アルミン!」

アルミン「…後悔しないでね。僕は責任とれないよ。心臓を捧げる覚悟はあるかい?」

エレン「どうした いきなり」

アルミン「怖いなら僕に構わないで。心臓どころか人生を捧げるぐらいじゃないと…」


エレン「…馬鹿かよアルミン」

アルミン「え?」

エレン「俺がそんなことに怖気づくと思ってんのかよ」

エレン「アルミン。話してくれ」

アルミン「…いいんだね?」

エレン「男に二言はねえ」

アルミン「じゃあ話すよ…。ベルトルトが―――」

アルミン「―――ってことなんだ」

エレン「」ゾワワッ

アルミン「ね?聞かなくてよかったでしょ?」

エレン「ああ…最低の気分だ…」

アルミン「ライナーはあの通りだ。もうやばいんだ」

アルミン「ベルトルトはもっとやばい。言葉で表現できない」

エレン「アルミン。これを聞いてやばいと思わない奴はいねえし、言葉で表現できる奴もいねえよ」

エレン「やばいと思わない奴は即入院することをおすすめするぐらい」

アルミン「概ね同意」

エレン「…でもさ、ライナーとベルトルトで仲良くヤってるならそれでよくねえか?」

アルミン「ちょっと?」

エレン「考えても見ろよ。下手に手を出すと俺たちまでヤられるかもしれねえんだぞ」

エレン「ここは放っておいてもいいんじゃねえか?」

アルミン(一理ある)

アルミン「…でも、放っておいて、僕達まで被害が及ばないっていう保障はどこにもないよ」

エレン「…それもそうだな」

エレン「じゃあ、転がってきたら止める。で、その後は適当にすれば何とかなるだろ」

アルミン「果たしてそう上手くいくのだろうか…?」

アルミン(そもそも適当に、ってどうするの?)

エレン「わからん…。前代未聞の出来事すぎて頭がついていかねえ」

エレン「なる様になれ、だ。結果は誰にもわからねえ」

アルミン(ちょっと諦めてるっぽい?)

アルミン(心の強さが長所であるエレンが…)

逆さまに寝ればいいんじゃないかな(適当)

とりあえずここまで。

逆さまって足を嘗め回されるってことかい

アルミン(ベルトルトは後頭部を叩かれまくっても起きなかった)

アルミン(ライナーで駄目だったんだから、エレンだと尚更…)

ライナー「そろそろいいか?消すぞ」パチッ

アルミン「あっ…まだ話の途中なのに」

エレン「まあ大丈夫だろ。どうにでもなる」モゾモゾ

アルミン(あの地獄絵図を見てからでも言えるかな)モゾモゾ

ライナー「クリスタァ~今いくぞ~」モゾモゾ

アルミン(…)

エレン「…」ウトウト

バサッ

アルミン(来る…!)

ライナー「クリスタこねぇなぁ…ムニャムニャ」(寝言)

はよ

ベルトルト「うぅ~ん」ゴロゴロ

エレン「…はっ!」パチッ

エレン(この音、この声、ベルトルトが転がってきてるってか!?)チラッ

エレン(俺の隣にはライナーがいる…。つまり、今から…おえぇ)

エレン(思えば何も知らず寝てたほうがマシだったな。なんで首を突っ込んでしまったんだ)

アルミン(…て思ってるんだろうなエレンは。だから後悔するって言ったのに)

ベルトルト「んっ」ズシッ
ライナー「うほっ」

ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
ライナー「んあぁ…クリスタ…」ニヤニヤ


エレン(クリスタじゃねえよライナァーッ!)

エレン(唐突に吐き気が)ウプッ

アルミン(うっ…一生懸命 唇に吸い付くベルトルト、それを受けてニヤけるライナー)

アルミン(顔面蒼白ものだ)

アルミン(今のエレンの気持ちはわかる)

ベルトルト「うむふっ…」ブチュベロ
ライナー「クリスタ…激しいなぁ…」ニヤニヤ


エレン(う゛えぇぇぇえ!なんだこれ!?)

エレン(お前らこんな世紀末なシーン見せ付けられる俺の身にもなれよ!)

エレン(このまま寝たら俺は確実に悪夢を見る…)

エレン(だけど起きていたくない…)

アルミン(僕は少し耐性がついたせいか、今のエレンほど気にならなくなってしまった)

アルミン(だけど、気持ち悪く吐き気を催すような気持ちは未だ変わらない)

アルミン(そして胸を抉られるような気持ちだ。同じベッドで寝ているという境遇に…)

ベルトルト「うっふ…」ヂュルル
ライナー「おむっ…」ボッキン

ヂュル…ヂュルルッ……チュルッ…………………

……………

ベルトルト「」
ライナー「…ん?クリスタァン?」

エレン(ベルトルトの様子が…?)

アルミン(やな感じ…)

ベルトルト「」ゴロゴロ

ライナー「クリスタ…どこへ行くんだ…?」


エレン(なんでだよおおぉぉぉ!こっちくんな腰巾着野郎!)

アルミン(うわあああやばいよ!!)

エレン「くそっ!止まれ!」バサッ

アルミン(おおっ!自分の布団を盾にした!)

ベルトルト「うむ…?」ボスッ

エレン「おらっ!ここから先は通行止めだ!」グルグル

アルミン(そしてそれをグルグル巻き!)

ベルトルト「もがもが」ジタバタ

エレン「暴れるな!」

アルミン(さすがエレン!ベルトルトを布団の中に封じ込めた!)

アルミン(快挙だ!)

エレン「一段落…か…って!?」

ライナー「クリスタァ~」ゴロゴロ

エレン「なんでお前まで転がってくんだよ!?」

アルミン(まずいぞ!)

ライナー「」ゴロゴロ

エレン(このでけぇ害虫が!)


ライナー「あぐっ…!?」
エレン「止まれ!」ガシッ


アルミン(エレン!直に止めるのは駄目だ!危険すぎる!)

ライナー「Myクリスタッ…!」ブチュッ
エレン「っ…!」(しまった!)


ライナー「あんむ…クリスタ…」ブチュッブチュッ
エレン(てめぇふざけてんのか!?俺はクリスタじゃねえ!吐き気がしてくんだよ!)ベシッ


ライナー「ほむ…んっ」ベロベロ
エレン(駆除してやる!)ベシベシッ


ライナー「んむむ…」チュルチュル
エレン(あっ…これ駄目だ)ガクッ


ライナー「んんっ…」ブチュチュッ
エレン(もしかしてこれが…走馬灯か)


ライナー「あむっ…んぐっ…」チュパチュパ
エレン(…ここは外の世界?)

(アカン)

アルミン止めてやれよwww

アルミン(僕は…親友がヤられるのを黙って見てるしかないのか…!?)ギロッ


ライナー「うん…うん…」ブチュチュチュチュー
エレン(自由だあああああ!)ガッツポーズ


アルミン(うわぁタコみたいに絡み付いて吸い付いてるよ)シュン

アルミン(ごめんエレン…僕には…)

アルミン(…ちがう!違うぞ!)

アルミン(もう足手まといにはならないんじゃないのか!)

アルミン(足を引っ張りたくない!そうだろ!?)

アルミン(…逃げようとした僕を許してくれエレン)

アルミン(僕が今助けるよ!)ゴロッ

ゴロゴロゴロゴロ

アルミン(この転がった勢いでライナーを弾き飛ばす!)ゴロゴロ

アルミン「僕ならいける!いけるよね!?」ゴロゴロ

アルミン(いっけええええぇぇぇぇ!僕ううぅぅぅぅぅ!)ゴロゴロゴロゴロ





ベルトルト「うん」ヌッ

アルミン「そんな!?ベルトルト!?」



ブッチュ…………

うわあああアルミーーーン!!!!!

ベルトルト「」チューッ
アルミン(どうして!?ベルトルトはエレンにグルグル巻きにされたはず…なんで…?)チラッ

ベルトルト「」チュチュチューッ
アルミン(はっ…!布団が…! 自力で脱出したのか!?寝てるくせに!?)

ベルトルト「」チュッチュッ
アルミン(ふん!ふんっ!)ペシッペシッ

ベルトルト「」チュチュチュッ
アルミン(だめか…てこの原理でも動かないねこれは)

ベルトルト「」チューッチュパッ
アルミン(何でこんなにソフトなの?いや、ハードなのがいいってわけじゃないけど)

ベルトルト「うん…」チュチュチュチュ
アルミン(…力抜けてきた…ベルトルトはエンジンかかってきたのかな……)

ベルトルト「」ブチュッ
アルミン(天に任せよう。どうにでもなれ)

ベルトルト「うふっ…」ブッチュベロベロ
アルミン(……力が抜けていい感じ…でも口周りは不快)


ベルトルト「んむっ…」ブッチュー
アルミン(僕のときだけ長くない?…でももういいや)


ベルトルト「むぐぐ…」ヂュッヂュルルッ
アルミン「」

アルミンまでもが…

男子寮のこの呪われた部屋の内側には 小さないびきと、少し耳を澄ませば聞こえるほどの針の音と

ブチュブチュという音が交ざりあっていた。

ある程度時間が経つと、ブチュブチュという音は聞こえなくなった。

とりあえずここまで

全員ホモになれば即解決だな!!!

あああアルミンが!俺の!アルミンが!!
乙!!!

――翌朝――

ライナー「クリスタって…クリスタだよな」ピヨピヨ

ベルトルト「う、うん」

ライナー「クリスタァ…」ピヨピヨ

ベルトルト「僕はベルトルト16歳だ。クリスタじゃない」

ライナー「おっとすまねえクリスタ」ピヨピヨ

ベルトルト(やばい)

エレン「なぁジャン」ピヨピヨ

ジャン「何だ?」

エレン「俺自由の翼生えてね?」ピヨピヨ

エレン「バサバサって感じ」ピヨピヨ

ジャン「お、おう」

エレン「翼ピーン」ピヨピヨ

ジャン「」

マルコ「アルミン、今日の座学のことで――」

アルミン「僕はなんだ…」ピヨピヨ

マルコ「え?」

アルミン「僕ってなんだ…アイデンティティの喪失…弱肉強食…」ピヨピヨ

マルコ「アルミン?」

アルミン「そうだよ…人類ってなんだ…巨人ってなんだ…」ピヨピヨ

マルコ「医務室へいこうアルミン」

アルミン「医務室に行くのか…医務室が来るのか…」ピヨピヨ

マルコ(うわぁ)

うわぁ

ライナー「クリスタクリスタ」ピヨピヨ

エレン「自由の翼自由の翼」ピヨピヨ

アルミン「人類巨人人類巨人」ピヨピヨ


ジャン「決して出会っちゃいけねえ奴らが出会っちまった…って感じだな。この様子を見るに」

コニー「えーっと、三竦み?」

ジャン「違う」

コニー「三つ巴?」

ジャン「それも違う」

マルコ「コニー誰か呼んできてくれ」

コニー「…教官呼んでくる」

キース「貴様ら…」

ライナー「クリスタ?」ピヨピヨ

エレン「自由の翼?」ピヨピヨ

アルミン「人類巨人?」ピヨピヨ

キース「…」

キース「もういい…ゆっくり休め…!」ガシッ

ライナー「クリ…スタ…」ピヨピヨ

エレン「自由の…翼…」ピヨピヨ

アルミン「人類…巨人…」ピヨピヨ


ジャン「あれは…」

マルコ「説教するのも無駄だと感じたんだろう」

マルコ「変に刺激しても駄目だ…というか言葉が通じないようだし」

コニー「あいつらどうなるんだろうな?」

ジャン「さあな…」

マルコ「教官に任せよう」

こうしてアルミン、エレン、ライナーは保護者に連れて行かれるように、手を繋いで連れて行かれた。

キースは責任感丸出しの表情であったという。

このことを何も知らない人は「えっあいつら手を繋いで…ホモ?」と思ったようだ。


そして、エレン達の身に何があったのか色々調査されたが、なにが原因なのか特定できず迷宮入り。

とりあえず しばらく隔離したら回復したので、この問題は解決したとされた。

ちょ、ちょっと!
悲劇が繰り返されちゃう!

回復したなら誰か教官に言えよww

アルミン「はぁ~」

エレン「本当なんだったんだろうな…」

ライナー「わからん…考えれば考えるほど謎は深まるばかりだ」

アルミン「僕なんか鏡に向かってずっと問いかけてたらしいし…」

エレン「俺なんか手をバサバサして飛ぶようにしてたらしいし…」

ライナー「俺なんかチェンソーで木彫りのクリスタ彫ってたらしいし…」

※隔離先で

アルミン「…それにしても、僕達が頭おかしくなったことを誰も覚えていないってどういうことなの…」

エレン「思い出そうとすれば頭痛くなるしな…」

エレン「医者は確かトラウマを引き起こさない為に、本能が思い出すことを押さえ込んでるって言ってたっけ…なんでそんなことわかるんだよあの医者」

アルミン「僕達の身に何が起こったのか知りたい」

エレン「だよな…せめて原因だけでも知りたいよな」

ライナー「…まあ何はともあれ、こうして全員無事だったんだ。よしとしようぜ」

エレン「それもそうだな」

ライナーwwwww

――男子寮――

ベルトルト「おかえり」

コニー「おう帰ってきたか」

ジャン「ったく…」


エレン「…なんかほっとするな」

エレン「この部屋の匂い…」スーッ

アルミン「色々混ざっているこの部屋の匂い…なんだか懐かしいよ」スーッ

ライナー「そうだな…匂いは五感に直結してるらしいから」スーッ

ライナー「思い出しやすいんだろうな」

やばい……やばいぞ

マルコ「それにしても一体なんだったんだろうね?」

エレン「わかんねえ…。俺には巨人を駆逐するっていう目的がある」

エレン「もうこんなことはごめんだ」

エレン「無駄に訓練を休むわけにはいかねえ」

ジャン「無様な姿晒しておいてよ…よく言うもんだ」

エレン「なんか言ったかジャン?」

マルコ「素直じゃないジャン。心配してたくせに」

ジャン「なんか言ったかマルコ」


コニー「また始まったよあいつら」

アルミン「放っておいていいんじゃないかな?すぐ収まるよ」

強く生きろよ…(白目)

――夜――

エレン「そろそろ消灯だ。寝るか」

アルミン「うん」

ライナー「…でもさ、なんでベルトルトだけ無事だったんだろうな?」

ベルトルト「え?…さあ」

アルミン「同じベッドで寝てたのに…僕らだけっていうのはどういうことだろう?」

エレン「まあいいんじゃないか?こうしてまだ同じベッドで寝れるんだし、もう過ぎたことだしな」

ライナー「…だな。エレンの言うとおりかもな」

アルミン「うん。気にしても仕方ないね。寝ようか」

ライナー「消すぞ」パチッ

エレン「Zzz」

ライナー「Zzz」

アルミン「…眠れない」

アルミン(布団の匂い…なんか思い出しそうで思い出せない…)スンスン

バサッ

アルミン(この布団の音…どこかで…)

ベルトルト「うーん…」ゴロゴロ

アルミン「ベルトルト…?」

アルミン「…! 思い出した…!」

~今日の寝る配置~

ラ エ ア ベ
イ レ ル ル
ナ ン ミ ト
|   ン ル
      ト

なんで挟むし!ヤメテ!

ベルトルト「」ゴロゴロ

アルミン「うわぁ…」

ゴロゴロ ゴロゴロ ゴ ロ ゴ ロ

アルミン「うわぁあああああああああああ!!」

ブッチュ……


アルミンは思い出した…

ベルトルトにブッチューってされたことを…

ベルトルトの寝相のひどさを…


アルミン(ベルトルトの寝相って…)


ベルトルト「うん…うん…」ブチュッブチュッ
アルミン(摩訶不思議)


アルミン「」ガクッ

これで終わりです
途中レスありがとう

えっ救いは無いの?
乙ー

>>117ごめん
救いのあるルートも書こうとしたんですが、これ以上話が長くなると余計に話がこじれてひどくなると思ったので…

読んでくれた人ありがとうございました。

すまん文句つけた訳じゃなくてびっくりしただけなんだ
面白かったよ!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS大魔王   2013年08月30日 (金) 10:27:38   ID: Pv3FN8_o

うわぁ… なんか… うわぁ…

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