~魔王城・玉座の間~
魔王「我を倒せばどうなるか、理解っているのか?…勇者よ」
勇者「あぁ!わかってるさ、お前を倒せば世界は平和になるんだ!」
魔王「…」
魔王「違う、間違っているぞ」
勇者「…はぁ?」
魔王「我を倒すという事は、我が世界に与えてきた物が全て消えるという事。世界平和とは程遠い」
勇者「何を言ってるんだ?諸悪の根源を消せば残るのは平和だけじゃん。バカかお前は」
魔王「バカだと!貴様より遥かなる時を過ごした我をバカだと!?」
勇者「単純な計算もできない奴はバカでなくてなんだ?」
魔王「バカは貴様だ!世界が単純なものか!恥を知れ世間知らずが」
しばらく口論…
魔王「ゼェ…ハァ…」
勇者「ゼェ…ハァ…」
魔王「良いか勇者よ!我はこの世界に貴様ら人間が現れるよりも以前に住んでいた、いわば原住民だ」
勇者「それがどうした!」
魔王「…我の父、即ち初代魔王は右も左もわからぬ人間共にこの地下世界で生きる為の知恵を授けた」
魔王「それまで人間共は地上世界では他を殺し血肉を啜る野蛮な生活をしていたが、父の指導の元、たった百年余りでその文明レベルは劇的に向上した」
勇者「…」
魔王「勇者よ、貴様が生まれたのも父の、いわば魔王のお陰だ」
魔王「更に言うならば、貴様が身に付けている装備や、お金、道具に至るまで全てこちらが使っていた物だ」
勇者「…」
魔王「貴様が手にしている聖剣は我に傷を付ける唯一無二の武器、しかし、その訳はこちら側の技術で造られているからである」
魔王「貴様は言ったな?『お前たち悪を裁く聖なる剣は神より与えられし宝具』と」
勇者「…」
魔王「貴様らが崇める神こそ、我の父である初代魔王だ」
酒飲みながら書いてたらメチャクチャになってワロタwwww
・人間達が手にしているお金、装備、アイテムは魔界産
・初代国王と初代魔王は和平条約を結んでいた
・2代目が襲名したのは千年後の為、条約を覚えているのは誰もいない
・初代魔王は隠居生活の為、天界に移り住み、魔具の神になった
・天界を統括する女神が人間達に魔王と戦うように指示。しかし啓示係の巫女が翻訳を失敗し、『魔王に謁見する』が『魔王を殺せ』になってしまった
・更に他を見下す頭の足りない青年が勇者に選ばれた
・2代目は『魔王を殺せば関連する物品が全て消滅』する事を勇者に明かすも、勇者は信じない
・愚かな勇者は魔王を殺し、原始人のような暮らしをするハメになった
・余談としては呪文も当然魔界側の物なので火の点け方を知らない現代子が生肉をかじって食中毒で苦しむ様でEND…の予定だったが、酒回り早すぎワロタwwww
一家団欒のあとに
はよ
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