可可「合宿楽しいデスね!」
可可「みんなでご飯にみんなでお風呂!」ルンルン
すみれ「はしゃぐのもいいけど今回の合宿、1番の目的はあなたの体力作りなんだから自覚しなさいよね」
可可「ふん! すみれだって体力ないクセに!」
すみれ「可可よりはあるわよ!」
可可「クゥクゥもすみれよりはありマス!」
かのん「まあまあ、こんなところで喧嘩しないで」
恋「そうですよ、確かに体力作りも重要ですが、休む時はしっかり休むことも重要です」
可可「ほれ見ろデス!」ドヤァ
すみれ「体力作りも重要って言ったじゃない!」
千砂都「まあまあ……」
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千砂都「ほ、ほらお風呂広くて気持ちよさそう。露天風呂もあるよ?」
可可「ほんと、広いデス! サウナもありマスよ!」
かのん「サウナかー、私あんまり得意じゃないんだよね」
千砂都「私も。熱いし息しづらいし」
恋「私は入ったことがないですね。気にはなっていたのですが」
すみれ「……」
可可「クゥクゥ入りたい!」
かのん「私はパスかなー」
千砂都「右に同じくー」
可可「えー、残念デス……」
可可「すみれとレンレンは?」
すみれ「私は入ってもいいけど?」
恋「私も入ってみたいです!」
可可「やた! じゃあ3人でいくデス!」
かのん「じゃあ私たちはお風呂に入って待ってるね」
可可「了解デス!」
恋「結構熱いですね」
可可「何度くらいあるのデスか?」
すみれ「温度計だと80度ちょっとね」
恋「は、80度!?」
恋「湿度が低いおかげか体感温度はそこまで高くないですね」
可可「そうだ! すみれ、我慢比べしマショウ!」
すみれ「しないわよ」
可可「負けるのが怖いデスか?」ニヤニヤ
すみれ「違うわよ。この際正しいサウナの入り方をこの平安名すみれが直々に教えてあげるわ」
恋「正しいサウナの」
可可「入り方?」
すみれ「可可、あなたはサウナをどういう場所だと思ってる?」
可可「汗をかくところ?」
すみれ「まあ、そうね。サウナ室は汗を流す場所」
すみれ「じゃあその後は?」
可可「汗をかいた後デスか?」
可可「うーん……。お風呂に入りマス!」
すみれ「不正解」
恋「そうですよ可可さん。お風呂に入る前には汗を流さないと。張り紙にも書いてあるでしょう?」
可可「ハッ! ほんとデス!」
すみれ「そうね、汗を流すのは最低限のマナー」
恋「なるほど、マナーなんですね」
すみれ「身体をイヤってほど温めたんだから次はどうしたい?」
可可「クゥクゥは休みたいデス。だからお風呂に入りたいと――」
恋「あ、もしかして水風呂、というものでしょうか」
すみれ「正解。サウナで汗をかいたあとは汗を流して水風呂でクールダウン」
可可「でも水風呂って冷たいデスよ? 」
可可「サウナでアツアツになってから冷たい水風呂なんてゴーモンデス!」
すみれ「ならあなたは入らなくていいわ」
可可「むっ……。なんかこれで入らないと負けた気分デス」
恋「何事も経験。私はお供しますね」
すみれ「そろそろいい頃かしら」
可可「はあ、はあ……。クゥクゥもう結構きついデス」
すみれ「なんでそんなんで我慢比べなんてしようとしたのよ」
可可「絶対すみれの方が熱さに弱いと思ったのに!」
恋「すみれさんはまだまだ余裕そうですね」
すみれ「サウナって無理するものでもないし程々がいいのよ」
可可「あー、サウナから出ると気持ちいい……。ゴーモンから解放された気分……」ホワァ
すみれ「サウナから出たらまず汗を流す」ザバー
可可「すみれ、それ水デスよ!?」
すみれ「かけ水だとつらいならかけ湯でもいいけど」
可可「す、すみれに出来てクゥクゥに出来ないわけ――あうっ!」ブルブル
恋「わ、私はお湯で流してきますね」
すみれ「汗を流したら次は水風呂に入る」チャプン
可可「水をかけただけであんなに冷たかったのにそれに入るなんて……」
可可「ハッ! もしかしてすみれはそういう趣味なのデスか!?」
すみれ「そういうって?」
可可「苦しいのが気持ちいいみたいな」ヒキッ
すみれ「人を変態みたいに言わないでくれる!?」
恋「汗を流してきましたが、これに入るんですか?」
恋「ひゃっ、冷たいです……」チャプ
すみれ「あんまり冷たいようだったら無理に全身入る必要はないけどできれば全身入ってね」
可可「ぜ、全身……つめたいぃ……」チャプン
恋「これは中々勇気がいりますね」チャプン
可可「こんなのゴーモンデス!」
すみれ「暴れないでじっとして」
可可「そんなの無理デス!」
可可「って、アレ……? なんだか冷たさが和らいできたような」
すみれ「温度の羽衣ね。サウナで身体が火照っているから身体の表面の水が温まって薄い温度の膜ができるのよ」
恋「なるほど。慣れてしまえば気持ちいいものなのですね」
すみれ「極めつけは外気浴!」
すみれ「露天風呂に行くわよ!」
可可「やっとお風呂に入れる……」
すみれ「お風呂には入らないけど?」
可可「へ?」
すみれ「外気の風を浴びながらここで休憩するの。ほら、椅子があるでしょ?」
恋「ここに座って休憩するんですね」スッ
可可「なんでレンレンはそんな早く順応できるのデスか!?」
恋「なんだかこうしているとふわふわしてきますね」
すみれ「へぇ、あなたサウナの才能があるかもしれないわ」
可可「……」
可可「じっとしてるだけでつまらないデス!」
すみれ「いいからじっとしてなさい」
可可「むぅ……」
恋「あー……」トロン
すみれ「さて、そろそろもう1セットいきましょうか」
可可「もう1回サウナに入るのデスか!?」
すみれ「今のサウナ水風呂外気浴が1セットでこれを3セットやるわよ」
可可「やっぱりすみれは苦しいのが楽しい変態デス!」
すみれ「だから違うわよ!」
恋「行きましょう!」スクッ
可可「レンレン!? なんでそんな乗り気なのデスか!?」
恋「可可さんもきっとこの気持ちよさを味わえば分かりますよ」
可可「……レンレンがそこまで言うなら信じマス」
すみれ「なんで私のは信じないのよ!」
可可「日頃の行いデス!」
すみれ「私は上段に座るけど下の方が熱くないからあまり熱いようだったら下に座った方がいいわよ」
恋「あぁ、温まった空気は上にいくから上段の方が熱いのですね」
可可「クゥクゥは上にしマス!」
すみれ「張り合うのはいいけどのぼせないでよ?」
恋「私は下にしておきますね」
かのん「あのー、私たちも入っていい?」
千砂都「なんかさっきの恋ちゃん見てたら気になっちゃって、って熱っ!」
すみれ「いいわよ。上段の方が熱いから気をつけてね」
かのん「じゃあ私は恋ちゃんの隣」
千砂都「うーん、私は可可ちゃんの隣にしよう」
可可「あ゛づい゛デス……」グデー
すみれ「だから上段は熱いって言ったじゃない」
千砂都「サウナってなんか避けちゃってたけど汗かくの気持ちいいね」
恋「この後にもっと気持ちいいのが待っていますよ」
かのん「へぇ、楽しみ」ワクワク
可可「クゥクゥはまだ気持ちよくなってないのデス! レンレンだけずるい!」
すみれ「無駄に動き回るからよ」
恋「これってどのくらい入ればいいんですか?」
すみれ「一般的には8~12分くらいが目安っていうけど、私は自分の心臓の鼓動が聞こえてきたら出るようにしてるわ」
すみれ「軽い運動した後くらいの鼓動が目安ね」
恋「なるほど……」
可可「限界! クゥクゥもう出マス!」
すみれ「私もそろそろ――」
可可「真似するなデス!」
すみれ「してないわよ!」
千砂都「私もそろそろ出ようかな。かのんちゃんと恋ちゃんは?」
恋「私は下の段だからかまだ先程すみれさんがおっしゃったような状態ではないのでもう少しいようかと」
かのん「私ももうちょっといるね」
千砂都「そっか、じゃあお先に」
可可「水風呂は気持ちいいデスね」ホワー
すみれ「サウナの主役は水風呂って言う人もいるわね」
千砂都「えっ、よく平気で入れるね」
可可「慣れちゃえばハゴロモができてきもちいいデスよ、千砂都」
千砂都「えぇ、でも水かけただけで冷たいよ……?」
千砂都「えい、南無三……!」チャプン
可可「わっ! 急に冷たくなりマシタ!」
すみれ「温度の羽衣は繊細だから誰かが入ってくるだけで剥がれちゃうのよ」
千砂都「じっとしてればいいの?」
千砂都「確かにじっとしてると冷たさが和らいでくるね」
千砂都「次はここに座ってればいいの?」
可可「本当に座ってるだけで気持ちよくなれるのデスか?」
すみれ「黙ってじっとしてなさい」
可可「レンレンは確かに気持ちよさそうデシタけど……」
千砂都「……」トロン
可可「って、千砂都も気持ちよさそうデス!」
すみれ「ギャラクシー……」トロン
可可「すみれも変なこといいながら気持ちよさそう……。ずるいずるい!」
恋「可可さん、ただ静かに目を閉じて、ゆっくりしてみてください」
可可「目を閉じて、ゆっくり……?」
可可「……なんだかきもちよーくなってきた気がしマス」
かのん「風が気持ちいいね」
可可「はい……。アレ……目の前に宇宙が……」
可可「ほわぁ……」
可可「すごい! ギャラクシーデス!」
可可「クゥクゥ今ギャラクシーにいマス!」
可可「すみれ! ギャラクシー! ギャラクシーデスよ! すみれ!!」
すみれ「うるさいのよ!」
可可「もう、折角気持ちよかったのに何をするのデスか」プンプン
すみれ「あなたがギャラクシーギャラクシーうるさいからでしょ!」
可可「ギャラクシーギャラクシーうるさいのはすみれの方デス!」
かのん「あ、あはは……」
かのん「ってちぃちゃんも恋ちゃんも全然気にしてない!?」
千砂都「いやー、すごかったなー。目の前にマンマルとたこ焼きと月が浮かんできてね、世界がまんまるになって!」
かのん「何それ、大丈夫なの……?」ヒキッ
可可「クゥクゥはギャラクシーデシタ! すみれに邪魔されなければもっと気持ちよかったのに」ムスッ
すみれ「なんで私の名前とギャラクシーを連呼してたのよ!」
可可「はて、クゥクゥすみれなんて言ってマシタか?」キョトン
すみれ「言ってたわよ!」
かのん「私だけまだ気持ちよくなってない……」シュン
可可「ダイジョーブ。かのんならきっと気持ちよくなれマス!」
すみれ「あの感覚を『ととのう』って言うの」
恋「ととのう……。確かにあの感覚はととのうというのがしっくり来るような」
可可「トトノウ、日本語にもまだ知らない言葉がいっぱいデス」
千砂都「いや、私たちも知らなかったから」
可可「もしかしてすみれが勝手に作った言葉!?」
すみれ「サウナ界隈ではそういうの!」
かのん「サウナ界隈なんてあるんだ……」アハハ…
かのん「やっぱり水風呂つめたいぃ……」
可可「すみれのハゴロモ剥がしてやりマス」パシャパシャ
千砂都「可可ちゃん、それ私のも剥がれるから!」
すみれ「ふふ、そんなの私には効かないわ!」
すみれ「むしろありがたいくらい!」
可可「なっ……! どうせ強がりデス!」
すみれ「羽衣ができない方が体感温度が下がるから気持ちいいのよ」フフン
可可「まさかの逆効果……?」ガクッ
恋「私は羽衣があった方が好きですね」
かのん「羽衣ってなにぃ……」
可可「ふわぁ……」
恋「はぁ……」
すみれ「ぎゃらくしぃ……」
千砂都「あぁ……」
かのん「……目を閉じてゆっくり、だったよね」ツムリ
かのん「あっ……」トロン
――
翌日
千砂都「サウナのおかげかすっごくよく眠れたね。疲れもすっかり抜けちゃった」
可可「お肌もすべすべデスね!」ペタペタ
すみれ「なんで私で確かめるのよ!?」
可可「クゥクゥは元々すべすべデスから、いつもは荒れてるすみれで確かめマシタ」
すみれ「いつも荒れてないわよ!」
恋「それにしてもあの多幸感、クセになってしまいそう……」
かのん「サウナの後のごはんもいつもよりおいしかったし!」
可可「今日もいーっぱい練習してサウナに入りマショウね!」
可可「クゥクゥ、今日はやる気に満ちてマス」フンス
可可「すみれもたまにはお役に立ってくれマスね」
すみれ「偶にはってどういう意味よ!」
おわり
サウナは気持ちいいのでおすすめデス
クゥすみととのってるな
クゥすみかと思ったらサウナだった
クゥすみとてもとてもありがたい
また次回作待ってます
ととのったことないわ
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