異世界に消えた君を探す物語 (4)
季節は春。
君が消えて一年が過ぎた。
僕は今でも君を探している。
あの日この学校の屋上で君は消えた。
僕の目の前で老朽化したフェンスと共に下に落下した。
そして落下の途中で君は消えた、残ったのは老朽化したフェンスだけだった。
君は必ず生きている…絶対に見つけてみせる。
だって僕はまだ君に好きだと伝えていないから…
男「……」
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女母「もう来なくていいわ…あの子の行方が分からなくなったのは君のせいじゃないわよ」
男「…だけど!僕があの日学校見学に誘わなければ…彼女は居なくならなかった!」
男「ごめんなさい!僕のせいで!」
女母「もう…謝らなくていい…」
女母「毎日…毎日…もう…やめて欲しいの…君が悪くないと分かってはいるけど…君の顔を見る度に憎しみが湧いてくる」
男「…あ」
女母「もう来ないで下さい…君もあの子の事は忘れなさい」
男「…ッ」
屋上
男「あんな事を言われたけど…僕は絶対…君探し出す…」
先生「まだ残っていたのか…下校時間はとっくに過ぎてるんだ!帰りなさい」
男「…さようなら」
先生「うん…さようなら」
先生「屋上の鍵を閉めてっと」
夕暮れどきの太陽が眩しい
僕は電車の出口側にもたれながら外を覗いていた。
電車の中は空いていたが不思議と座る気にはなれなかった。
流れていく景色の中で彼女の姿が見えた気がした。
男「……ッ! 」
いつもの様な勘違いかもしれない…だけどまた僕は確かめにいく。
電車が空いた瞬間、走り出した。
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