唯「ういにゃん」 (7)
「うい?」
「にゃあ」
「うい~」
「にゃあ~」
「そっかあ」
「んにゃ」
平沢唯です。突然ですが、憂が猫になりました。
猫耳とか似合いそう、ではなく、猫です。英語で言うとキャット。あずにゃんならぬ、ういにゃんです。
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「ういにゃーん」
「うにゃーお」
「どうして猫になったの?」
「にゃ?」
「わかんないかー」
「にゃーん……」
「いいんだよー、よしよし」
「にゃ~」ごろごろ
顎の下を撫でると、ごろごろと喉を鳴らします。
愛いやつ愛いやつとさらに撫でてやると、甘えるように身体を擦り付けてきます。
さすがは我が妹、猫になってもそのかわいさは超一級です。
これは不動のナンバーワンと言われた桜ヶ丘代表キャットのあずにゃんにも匹敵……いや、もしかするとそれすら上回っているかもしれません。
猫のかわいさを競うCCC(きゅーときゃっとかっぷ)の地域猫杯は余裕で制覇できるでしょうし、伝統ある桜ヶ丘杯に飛び級参加してもいいかもしれません。それほどのかわいさです。
「あずにゃんもうかうかしてられないね」
「んにゃ?」
「ううん、なんでもないよ」
不思議そうに首を傾げる憂の頭をよしよしと撫でると、また目を細めて気持ちよさそうに喉を鳴らします。
あずにゃんの場合、こういう時は喉を鳴らしながらもここまで気持ちよさそうな顔はしません。
それがツンデレキャットなあずにゃんの良さなのですが……憂のこの、全てを委ねてくれる感じは、たまりませんね。永遠に撫でてあげたくなります。
しかし本当に撫で続けるわけにはいきません。
そんなことをしたら憂の顎の下がハゲてしまいますし、憂への愛情は無限だとしても、胃の中身はそうはいかないのです。
何が言いたいかというと、つまり、お腹が空きました。
「憂、お腹空いてる?」ぐう~
「にゃん」こくん
「じゃあごはん作ろっか!」
「にゃ、にゃ」あせあせ
「ん? あ、そっか、猫のまんまじゃごはん作れないよね……」
お恥ずかしながら、普段からごはんの用意を憂に頼りきっていたわたし。料理は上手くない自覚くらいはあります。
しかし、憂が猫になった今、わたしが作らねばいけないのです。
幸い今日はうららかお散歩日和な日曜日。時刻は9時過ぎ(憂の鳴き声で目が覚めました。憂は猫になってもわたしを起こしてくれる、とってもできた妹です)。時間はまだあります、となれば!
「憂、わたし、ごはんを作るよ!」
「にゃっ!?」
「だいじょうぶ、目玉焼きは得意だから!」
「にゃあ……」
続きまだ?
なぜ続かないのか
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