男は小糸の目の前で引きだしから小さな――正方形の袋を取り出す
小糸(あ、あれって……)
その袋をビッと裂くように破くと、中から見たことのあるそれが出てきた
それは小糸が悪い方で予想した物で間違いなかった
小糸(や…、嫌っ………………)
ライトに照らし出されたそれを、男は自らのエモノに付ける
小糸(や、だ……嫌――――されちゃうの……?)
そうすると、小糸の腕を取り身動きを取れなくする
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目の前で起きている光景
それは男達の会話と合わせ確かな形で小糸の脳裏に浮かぶ
小糸(や……やだ、こんなの……絶対にヤダっ!!)
「じゃあ……いくよ」
男のセリフに血の気が引く。あまりに突然のことで、言葉も何も出なかった
自分の皮膚に何か当たる
小糸「あ……」
小糸「お願い……し、します」
小糸「他の……他のことなら何でもしますから……だから……だから……」
「恐いのか……?」
男のその言葉に大きく同意する形で首を縦に振る
――しかし
「ごめんね」
無情
あまりに無情の言葉が小糸に突き刺さった
小糸(や――――透ちゃん、円香ちゃん、雛菜ちゃん!!)
最初はちくりと、しかし皮膚の中からその感覚は発生し
痛みは後から襲う
小糸「あ……いたッ!――や、いヤぁッ――――!」
感じるのは身体の中に入った異物
小糸「オネガイ――抜いて――!」
小糸(こんなの……こんなの……うぅッ――)
それは、皮膚の下の肉を直接触られるような痛み――長い人生の中でもそうそう体験することはないであろうそれは、小糸の小さな身体を襲う
そして
小糸「あッ……ぅぅ!――――……あっ――!」
小糸(中に……私の中に……出されて――)
小糸(わ、私…………)
小糸(もぅ……戻れない…………の?)
バタン
シャニP(以下P)「終わりましたか?」
「はい」
医者「予防接種の注射、終わりましたよ」
小糸「う゛ぅ゛……ぶ、ろ゛、でゅ゛ーざー……」シクシク
P「おいおい、海外に行く前のたかが予防接種で……」
小糸「い゛だがっだんでずよ゛ぉぉぉ」ビェェェェン
P「……まぁ、たしかに。今回のは痛い類に入るからなぁ」
P「よし。みんなの分まで終わったら、あとでパフェでもおごってやろう」
小糸「ぴゃっ、本当ですか!?」ウキウキ
P「あはは……」
医者「元気な子ですね」
ガタガタ
P、小糸「?」
イヤバイ、イヤバイ!チューシャハイヤバイ!
コ、コガネチャン
ウチ、カエルタイ!
コガタン、オチツイテ!
バタバタ
医者「げ、元気なお嬢さんですね」
P「お嬢さんというより、コーヘルですが……すみません、ちょっと行ってきます」
小糸「あ、あの……私も……」
この後、夏葉に甜花に冬優子と透も相手をして、さらにしっかり全員+付添のメンバー分のパフェをおごらされたプロデューサーであった
おしまい
ども。短いですが以上になります
こないだ車と衝突して頭を打ったので病院行きまして、その隣でわんわん叫んでいる女の子の声だけで作りました
では
人選解釈一致やわぁ
おつおつ
乙
こういう発想結構好き
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