【モバマス】未央「目の数なら28つ」凛「怖いね」 (26)

アイドルマスターシンデレラガールズの二次創作です
短編、書き溜め済

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  ──事務所

凛「……」ペラッ

未央「あ、それ美味しそう」

凛「わかる」

未央「……」

凛「……」ペラッ

未央「……この前、あーちゃんがさ」

凛「ん?」

未央「ついに一眼レフ買ったんですー、って」

凛「へー……」

未央「いくらしたと思う?」

凛「……5万円くらい?」

未央「私もね?それくらいだと思ったの」

未央「そしたらさ、14万円だって」

未央「……やばくない?」

凛「……やばい」


未央「もう、ビックリしちゃって」

未央「だって、いっぱしの高校生がだよ?」

未央「アイドルやってるとはいえ、カメラに14万円」

凛「すごい」

未央「めっちゃ聞いたもん、え、14万円?って」

凛「わかる」

未央「レシート見せてもらってさ」

未央「……え、現金で?とか、聞いちゃって」

凛「うん」

未央「現金ですよー、って」

凛「……まあ、そうだよね」

未央「……私なんてもう、さ」

未央「ゲームソフト買うときの、6000円とか」

未央「デ○ズニー行ったときの、7~8000円のチケットですら緊張するのに」

凛「うーん……」


凛「私も、1万円超えたらちょっとためらうかな」

未央「それがさ、14万円だよ?」

凛「……持ち歩くのすら大変そう」

未央「絶対、変な感じになるって思って」

未央「ためしにね?」

未央「銀行でね、14万円おろしてみたの」

未央「……すぐ戻したけど」

凛「……どうだった?」

未央「もう、ダメ」

未央「14人、14人もいたの」

未央「あの福沢諭吉が、目の数なら28つ」

未央「もうね、プレッシャーが半端じゃない」

凛「そんなに?」

未央「なんか、悪いことしてるみたいだった」

凛「……それは怖いね」


未央「うん、もう二度としない」

凛「悪いことを?」

未央「そっちじゃないよ!」

凛「……あ、でも前に」

未央「うん?」

凛「半年前くらいだったかな、奈緒がさ」

凛「すっごい、ハマったアニメがあったんだって」

未央「うん」

凛「で、ブルーレイボックスとか、グッズとかを一気買いして」

凛「そしたら……いくらって言ってたかな」

凛「……たしか、8万円とかだった気がする」

未央「……へー」

凛「大丈夫?って聞いたら」

凛「『ぜんっぜん!アタシはむしろ、制作会社の方が心配だからな!これは投資だ!』」

凛「……って」

未央「……すごいね」


凛「ちょっと感心した」

未央「……買って、全部見るのかな?」

凛「それは……」

凛「まあ、見るんじゃない?」

未央「なんか、レンタルとかならわかるんだけどさ……」

凛「うーん……」

凛「まあ、奈緒はほら、コレクター気質だから」

未央「あー……」

未央「……でもさ、いくつも買ってくとさ?」

凛「うん」

未央「だんだん溜まってくわけじゃん、場所も取るし」

凛「あー……ブルーレイボックスとか、幅取りそうだよね」

未央「……うちの弟がさ、すっごいマンガ好きで」

未央「もうめっちゃ買うの、小遣い全部使ってるの?ってくらい」

凛「そうなんだ」


未央「で、うちの親もマンガ好きだから、めっちゃ買うの」

凛「うん」

未央「……で、うちマンションだからさ、そんなに広くないわけ」

未央「もう、いっぱいになっちゃって」

未央「そしたら、ね」

凛「うん」

未央「『もっと広い家に引っ越す!』って、親が言い始めて」

凛「……すごいね」

未央「いやいやいや!ってなって」

未央「……結局、レンタルルーム借りてる」

凛「……まあ、そうなんじゃない?」

未央「二部屋」

凛「二部屋なんだ」

未央「おかげで、家はすっきりしたんだけどさ」

凛「ふーん……」


未央「しぶりんもさ、『部屋せまいなー』とか、ないの?」

凛「うーん……」

凛「うちはまあ、3人家族だし」

未央「あー」

凛「1階はお店だけど、2階建てだし……」

凛「……ハナコがね、ちょっと窮屈そうだけど」

未央「あー……たしかに、犬にとってはねぇ」

凛「うん」

凛「普段は、リビングから出られないようにしてるんだよね」

未央「え、勝手に一人で散歩いっちゃったりとかするの?」

凛「そこまではしないけど……」

凛「……前に、お店に出てきちゃったことがあって」

未央「いいじゃん」

凛「それくらいならね、いいんだけど」

凛「お客さんが連れてた犬とケンカになっちゃって」

未央「あらら」


凛「そのお客さんは笑って『元気があっていいわねー』って言ってたんだけど」

未央「のんきなもんだ」

凛「まあ、何もなかったから良かったんだけど……あの時は結構、焦った」

未央「怖いね」

凛「一時期は『うちもハナコに集客させるかー』なんて話があったんだけど」

凛「完全にストップしてる、今は」

未央「……なんか、もったいないね」

凛「犬にとって危険な植物とかも多いからさ、案外」

未央「へー、そうなんだ」

凛「うん、アサガオとか、ユリとか」

未央「……メジャーどころだね」

凛「うん」

未央「うーん……」

凛「……どうしたの?」


未央「話、ぜんぜん変わるんだけどさ」

未央「私がなんかお店やるとしたら、何かなー……って」

凛「うーん……未央は、なんでもいいよ」

未央「うん……ん?」

凛「未央なら、明るいし、何やっても繁盛すると思う」

未央「……いやー、照れますなぁ」

凛「……うちの手伝い、する?」

未央「えっ、いいの?」

凛「うん、未央ならできると思う」

凛「私もサポートするし……」

凛「……前に、卯月にもやってもらったことがあるんだけど」

凛「評判、良かったから」

未央「しまむーかぁ」

未央「たしかに、しまむーは花屋とか似合うけど……」

未央「……いいの?私で」

未央「……あんまり、自信ないけど」


凛「大丈夫だよ、私もいるから」

未央「……うーん……」

未央「じゃあ、お願いしようかなぁ」

凛「うん、こちらこそ」

未央「ありがと」

未央「あ、せっかくだから、しまむーも誘おうよ」

凛「うーん……うちはそんなに、広くないから、ちょっと」

未央「あ、そっかぁ……」

未央「……じゃあ、お客さんとして来てもらおうのは?」

凛「それなら……ふふっ、うん」

未央「……どしたの?」

凛「いや、私達が会う前にさ」

凛「一回、卯月がお店に来たことがあって」

未央「え、すごいね」

凛「うん、ほんと偶然」


凛「その何日か後に、事務所で初めて……初めて?会ったんだけど」

凛「初めて卯月がお店に来たときのこと、思い出しちゃって」

未央「なんかあったの?」

凛「ううん、何もないよ」

凛「何もないんだけど……覚えてる」

未央「へー……」

凛「ほんとに、普通のお客さんと同じだったけど」

凛「自分へのごほうびにー、って言って」

未央「あー、しまむーっぽい」

凛「……卯月ってさ、不思議だよね」

未央「何が?」

凛「なんか、人を惹き付けるというかさ」

未央「うーん……なんかね、しまむーはなんかあるよね」

凛「うん」

未央「んー……やっぱり、笑顔?」

未央「前に握手会やったときに、しまむーのファンの人が言ってたんだけど」

未央「『俺、卯月ちゃんの笑顔でご飯何杯でもいけます!』って」

未央「私、なんとなくわかる」


凛「ふーん……」

凛「食べたの?」

未央「いや、食べてないけど……」

凛「……卯月は何て言ってた?」

未央「『ほんとですか?ありがとうございます!』って」

凛「あー……卯月っぽい」

未央「たぶん、よくわかってなかったと思う」

凛「卯月って、そういう言い方に弱いよね」

未央「あー……なんか、わかる」

凛「こないだレッスンのときも、みくが『足が棒になるー』って言ってて」

凛「卯月が『大丈夫ですか?』って」

凛「よくわからなさそうな顔で聞いてた」

未央「想像つくなぁ」

凛「頭が悪いとかではないんだけどね」

未央「茜ちんと同じタイプだね」


未央「あ、茜ちんと言えばさ」

凛「ん?」

未央「カレーメシやったじゃん」

未央「日清カレーメシー、ってやつ」

凛「あぁ、やってたね」

未央「あれ、気に入ったみたいで」

未央「しばらくLINEの着信音にしてて」

凛「……まあ、たしかに残るよね、あれ」

未央「誰かとね、リアルタイムで話してるとさ、LINEで」

未央「日清、にっし、にっ、日清カレーメシー、ってなるの」

未央「……じわった」

凛「……なんか、そういうイタズラあるよね」

未央「なんかね、小学生のときとかね」

凛「……今は、もう変えたの?」

未央「うん、元に戻ってる」

凛「ふーん……」


凛「……なんか、全然違う話だけど」

凛「私、アラームの曲『GOIN'!!!』なんだよね」

未央「へー」

凛「アニメやってた頃から、ずっと変えてなくて」

凛「すごい、ハマってる」

未央「……あ、でも私も一時期『Shine!!』にしてた」

凛「わかる」

未央「なんだろ、歌から入るからかも、起きやすかった」

凛「んー……」

凛「オープニングだからじゃない?」

未央「あ、それあるかも」

凛「……久しぶりに変えようかな、アラーム」

未央「候補は?」

凛「Stage Bye Stage」

未央「あ、いいね」

凛「それか、Yes! Party Time!!」

未央「……うーん、しぶりんっぽくない」

凛「そう?」


未央「しぶりんはやっぱり、Never say neverだよ」

凛「え、やだよ……恥ずかしいじゃん」

未央「えー、そんなことないって」

凛「痛い人みたいじゃん」

未央「んー……」

未央「……あれ、トライアドプリムス」

未央「じゃない……なんだっけ」

凛「Trancing Pulse?」

未央「それ」

未央「……ごめん、一瞬記憶とんだ」

凛「いいよ、奈緒もたまにやるし」

未央「え、かみやんが?」

凛「ラジオでもやってたよ」


未央「へー」

凛「たしか、トライアドプリムスとTrancing Pulse間違えて」

凛「『Trancing PulseのTrinity Field!』で曲入ったことある」

未央「……さすがかみやん」

凛「……噛み屋ん」

未央「……頑張れ、かみやん」

凛「……頑張ってるよ、奈緒は」

未央「まあねー……」

凛「……」

未央「……あ、もうこんな時間じゃん」

凛「え?ほんとだ」

未央「……そろそろ帰るかー」

凛「ん、そうだね」

未央「結局、しまむー来なかったね」

凛「さっきLINE来てたよ」

未央「え?あ、ほんとだ」


未央「しまむーは偉いなぁ……ちゃんと勉強もしてて」

凛「ダメだよ、未央もやらないと」

未央「えー……」

未央「私はほら、一夜漬けの方が得意だし……」

凛「ふーん……」

未央「……ま、今はいいよ、今はさ」

未央「結局、なんとかなる!」

凛「……」

未央「やりたいことを、やりたいだけやっちゃおう!」

凛「……うーん」

凛「あ」

未央「どしたの?」

凛「……アラーム、輝く世界の魔法にしよう」

未央「あ、じゃあ私も」

凛「……かがーやくー」

未央「せーかーいのまほー……」

凛「……カラオケいく?」

未央「あ、いいね」

オチなし!
読んでいただきありがとうございました。

レンズ沼に漬かる藍子か

乙りんみお和む

乙!未央と凛が駄弁るSSに外れなし

おつおつ楽しかった
豆知識で未央は実は勉強できる

りんみおはいいぞあいみおも流行れ
14万!?だけど藍子に実際14万使ってるPはいそう

乙乙 とてもいい感じだった

>>23
未央「私全然勉強してなくてさー」←してる

藍子が稼いでる金があれば沼なんて全部浚えてしまうのでは疑惑

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