武内P「……想像妊娠。ですか?」 (123)
武内P注意
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未央「おっはよー!今日も元気にレッスンがんばろー!」ガチャッ
卯月「あっ未央ちゃんおはようございます!」
凛「あっまた蹴った…もうすぐで産まれるんだね…プロデューサーと私の子供…ウフフフフ」
未央「あれ?そういえばプロデューサーは?」
卯月「今日は幸子ちゃんの撮影と同行してますよ」
凛「大丈夫…大丈夫だよ駿介。パパはすぐ帰ってくるからね。そしたら子守歌歌ってあげる…」
未央「おー…結局やるんだ。1万メートルのスカイダイビング」
未央「最後までプロデューサーは危険だからと言って幸子ちゃんと一緒に反対してたのにね」
卯月「でもでも、プロデューサーさんも一緒に飛ぶって事でなんとか納得したみたいだよ!」
未央「うわぁー…えげつなっ。改めてプロデュース業が大変なんだなと実感するよわたしゃ」
凛「あっ眠ったみたい…大人しくなったの分かるよ…フフッ可愛い…」ハイラトオフ
未央「それで今日の私達のスケジュールは?」
卯月「はい!これから三十分後にラジオの収録が…」
奈緒「いやツッこめよ!?凛が明らかにおかしいだろ!?」
凛「奈緒っ!!そんな大声出したら私のお腹の中の子がビックリするでしょっ!?」
加蓮「あのこれ何なの?凛どうしちゃったの?それにお腹の子って」
未央「あー…しぶりんの説明?1分でサクっと聞くか1時間ほどかけて詳しく話すかどっちのコースが良い?」
奈緒「何その極端なコース!?とりあえず私らも時間が無いから一分ほどで」
未央「了解!本田未央の簡単一分クッキング!始めます!料金一人500円!」
加蓮「お金取るの!?」
未央「コホン…えーと、これは昨晩の事なんだけど…」
【昨晩】
武内P「それでは今日の収録はこれで終了となります…お疲れ様でした」
卯月・未央「おつかれさまでした!」
未央「いやぁー…今日も絶好調な収録だったねぇ!」
卯月「はい!楽しかったですね!」
未央「そうそう!しまむーが大がかりなアスレチックで失敗して氷水の中にドッボーンって…」
卯月「あっあれは忘れてください!だって…あんなに小さい足場がヌルヌルだなんて思わなかったんですからぁ」
未央「あはは!でもあの姿は視聴者の求める姿だから間違ってはないよ。私もまさか全身ヌルヌルにされて熱湯に落ちるとは思わなかったし」
凛「……………」
未央「おっ!しぶりん何読んでるの?小説?」
凛「ん?ああ…想像妊娠についての本なんだけどさぁ」
奈緒「うん。もう分かったありがとう」
未央「えー?まだこれからなのにー」
加蓮「というか一分も要らないでしょその説明。単に昨日凛が想像妊娠についての本を読んでたってだけで終わりじゃない!」
奈緒「凛もいい加減やめろよー、引き際を間違えるとアイドル活動に支障が出…」
凛「神谷ぁああ!私のお腹に触るなぁ!!」クワッ
奈緒「っ!?」ビクッ
未央「いや、お腹じゃなくて肩に触ろうとしてたからね?」
加連「というか大声出すなという割に凛が一番声大きいような」
卯月「凛ちゃーん!もうすぐNGのラジオ収録があるから戻って来て、ね?」
凛「卯月…あれ?ラジオ?NG…?アイドル…」
凛「…あっあれ?私の赤ちゃんは?プロデューサーと私との愛が詰まった大きなお腹は…?」
奈緒「あっ戻ってきた」
未央「はいはーい、妄想はそれくらいにして今日もお仕事頑張ろうー!」ズルズル
凛「まっまって…!駿介…駿介はどこ…?駿介ぇ…」ズルズル
奈緒「…なぁ、凛をしかるべき病院に入院させた方が良いんじゃないのか?」
加蓮「うーん…最初はプロデューサーの上着の臭いを嗅ぐくらいだったけど、それから下着…机の角とで深刻になってきたからね」
加蓮(それにしても、あのプロデューサーとの子供か…一体どんな妄想をして…)
武内P『加連さん、子供の様子は…』
加蓮『もう、さんをつけないでって言ったじゃない』
武内P『すっすみません…職業柄、中々抜け出せなくて…』
加蓮『全くしっかりしてよ、お腹の中のこの子の為にもアンタパパになるんだから。そんな他人行儀みたいじゃ将来が心配だよ』
武内P『…そうですね。努力します…だぜ』
加蓮『プッそれが努力の結果?…まぁ、認めてあげるわ』
武内P『……恐縮です』
加蓮『あっ!またお腹の中で蹴った!』
武内P『本当ですか?』
武内P『きっと…貴方に似て美しくたくましい子に育ってくれますでしょうね…』
奈緒「加蓮?ちょっと加蓮?どうしたの?涎垂れてるけど」
加蓮「はっ!?」ジュルリ
きらり「想像妊娠?」
未央「そうそう、さっきのラジオだって大変だったんだよ!しぶりんの目がハイライトオフになったかと思ったら急に自分の妄想の子供の話をし始めて!!」プンプン
杏「うわ…それ普通に病院に行った方が良いんじゃ」
莉嘉「でもPくんとの子供かぁー。私との子供だったらきっととても可愛い女の子が生まれるよ!」
莉嘉「んでお姉ちゃんよりもずっとカリスマギャルに成長するの!」
蘭子「我が身体に宿りし肉体と精神は、神の祝福により光に包まれるであろう(私とプロデューサーとの子供は、きっと良い子に育ちます!)」
みりあ「みりあ知ってるよ!まずにんしんしなきゃ子供生まれないんでしょ?」
蘭子「なにゆえ?にんしん?コウノトリが運んできてくれるんじゃ…」
未央「おーませてるねぇ凸レーションの年少組は。でも厄介な事にしぶりんは想像で妊娠してしまったのです」
みりあ「想像?想像で妊娠できるの?」
杏「できないよ」
未央「しぶりんにしか見えない子供が居るんだろうねぇ…奴は遠くに行ってしまったのだ」
きらり「きらりとPちゃんとの子供が出来たらー…ウキャー☆はずかすぃいいい!!♪」
杏(ロバート・ワドローみたいな子供が生まれそうとは口が裂けても言えないな…)
未央「でもこのまま行くと本当にしぶりん入院しそうだし、しばらく活動できないとなるとウチらもヤバイからなんとかしたいんだけど」
杏「…ん?考えてみれば、入院すれば好きなだけゴロゴロできるじゃん」
きらり「あんずちゃーん?あんまりPちゃんに迷惑かけたらメッ!だよ?☆」
蘭子「子供…我と我が友を繋げし祝福の子…(私と…プロデューサーとの子供…)」
杏「大丈夫大丈夫、想像するだけなら自由なんだからさ」
杏(しかし…入院出来る程の妄想ってなんだろ)
杏(想像妊娠かぁ…私もこじらせたら仕事休めるのかな)
武内P『杏さん。お腹の方は大丈夫でしょうか』
杏『へーきへーき。身体に負担かけちゃいけないって聞いてから全力でダラダラしてっから』
武内P『しかし、適度な運動も必要で…』
杏『もー心配性だなー。トイレ行ったりとかお水飲んだりするときには動いてるよ』
武内P『………』クビニテヲ
武内P『…まぁ、あまり動かれても困りますからね』
武内P『ゆっくりしていってください。これからごはんを作ります』
杏『おっいいねぇーこれからも杏の為にテキパキ働いてもらおうかー』
武内P『はい。貴方は私の大切な―――』
武内P『家族、なんですから』ニコッ
杏『―――』ドキッ…
きらり「杏ちゃぁん?大丈夫ニィ?」
杏「はっ!?」ジュルリ
未央「今すっごくだらしない顔してたぞー?」
莉嘉「あっー!杏ちゃんもPくんとの子供の想像してたでしょ!」
杏「いやいや…ちょっと寝てただけだから…」
杏(危ない…これは想像以上にヤバイ代物だぁ…)
杏(あんまり考えたら…杏も簡単に堕ちてしまうだろうね)
蘭子「ふふふ…我が友ぉ…私達…たくさんのエルフ達に祝福されてるよぉ……」タラー…
「ミナミ…ソーゾーニンシンって…ナンですか?」
「ふふふ…プロデューサーと…ゾンビの…ゾンビになったプロデューサーと…」
「ふひっふひひっキノコーキノコー…トモダチとしょうこの…きーのこー…ふひ」
「へー、プロデューサーくんとの子供を想像妊娠…流行ってるんだ」
「想像妊娠?なんかそれって…凄いロックじゃん!」
「…プロデューサー…橘じゃなく…ありすと呼んでください…」ブツブツ
まゆP「…なぁ、何か最近事務所の中が不気味なんだが」
まゆ「本当ですかぁ?不穏ですねぇ…ウフフフフ……」
【一方その頃】
ババババババババババババババババババババババババ
幸子「うわぁああああ!高い!これ絶対無理ですって!無理無理無理!!」
武内P「落ち着いてください輿水さん!大丈夫です!私がついています!」
幸子「もっもとはと言えば!プロデューサーがもっと反抗しなかったからじゃないですか!」
幸子「いくら僕が世界一可愛いからと言って!やりたくない事くらいあるんですよぉ!!」ガタガタガタガタ
武内P「その節については大変申し訳ございません…ですから」ガシッ
武内P「貴方の事は!絶対私が守ってみせます!!」
幸子「!」ドキッ…
幸子「…とっ当然…ですよ!!寧ろ世界一可愛い僕と世界一高い場所から飛び降りるなんて!貴方の幸福は天元突破してるんですからね!!」
武内P「はい…!おっしゃるとおりです」
幸子「…フッフフーン!落ちるのが一人じゃなくて安心…じゃなくて、落ちる時に僕一人じゃないのが残念ですがっ」
幸子「しょうがないからプロデューサーさんの為にも可愛い僕が…」
ババババババババババババババババババババババババ
幸子「無理ぃいいい!!やっぱり無理ぃいいいい!!」ビェェエエンッ
武内P「輿水さん!」
幸子「だって…だって!地平線があんなに丸いんですよ!?雲から除く地面があんなに遠いんですよ!?」グスッグスッ
幸子「やっぱり無理です!プロデューサーさんだって死んじゃいますよこんなのぉ!!」ビエエエエンッ
武内P「輿水さん!!」ダキッ
幸子「!」
武内P「…実は、最後まで内緒にしておこうと思っていたのですが」
武内P「この収録が終わった後の時間に、帝国ホテル内にある高級フレンチでフルコースを予約してあります」
幸子「えっ!?」
武内P「更に専務を説得して衣装組からドレスも貸りました」
武内P「このスカイダイビングが終わったら、綺麗なドレスを着て高級フレンチでフルコースが食べられます」
幸子「……ほっ…本当ですか…!?」ポロポロ
武内P「はい!ですから一緒に飛びますよ!」
幸子「うんっ!!」
武内P「それでは…いきます!!」ダッ
ウワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァ……
助手席「…あの人たち、死亡フラグ立てまくった後に飛びましたけど、大丈夫ですかね?」
運転席「賭けるか?俺、死ぬに千円」
助手席「じゃぁ俺は逆に二千……ちぇ」
【高度7000メートル】
幸子「ああああああああああああああああああああ!!!」
武内P「輿水さん!体制を整えてください!」
幸子「あっ…ああ……」
武内P「輿水さん!私を見てください!」
幸子「あ………プ…プロ……」
幸子「…………あっ…あお…」
武内P「…輿水さん?」
幸子「……とっ飛んでます!プロデューサー!ボク飛んでますよ!」
幸子「やりましたプロデューサー!すっごく気持ちいいです!!」
武内P「それは…良かったです」
【高度1000メートル】
武内P「輿水さん!そろそろパラシュートの準備をしてください!」
幸子「了解ですプロデューサー!」スッ
幸子「フッフーン!もうここまで来れば怖くないですよ!可愛い僕が可憐にパラシュートで生還してみせます」プシュッ
幸子「………」プシュッ プシュッ
武内P「……輿水さん?」
幸子「……開かない…」
幸子「パラシュートが…パラシュートが開きませんよプロデューサー!?」
武内P「!?」
【高度500メートル】
幸子「やっやだっ!開かない!開かない!!」プシュップシュッ
幸子「うわぁあああ!!なんで!?ナンデ!?ナンデェ!?」プシュップシュップシュッ
幸子「やだぁあああ!!死にたくない!死にたくないよぉおお!!」ジタバタ
武内P「…くっ!輿水さん!」スー
ダキッ
幸子「っ!!」
武内P「私にしっかりしがみついててください…!間違っても離さないように!」
幸子「……プロ…デューサー…」ジワ…
武内P(よしっこれでブライダルコードを…)
プシュッ
武内P(開かない!?蓋のピンが固まっているっ!?)
武内P「クッ…!開け…開いてください!!」ググッグググ
幸子(……あったかい…)
幸子(………このまま…プロデューサーとくっついていられるなら…)
幸子(…死んでも…良いかな……)
【高度100メートル】
武内P(開け…開け…開け…開け…!)
【高度50メートル】
ピンッ
武内P(開いた!!)
武内P「輿水さん!絶対に離さないでください!!」
幸子「っ!!」ギュッ
ビュォオオオオオオオオオオオッ
幸子「ぬぉおおおおおおおおおおおおおっ!?」オオオオオオオオオ
武内P「―――――――っ!!」オオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオ………
フワッ
武内P「…………」
幸子「……………」
ストンッ
アナウンサー≪…皆さん!見ましたでしょうか!?成功です!!≫
アナウンサー≪見事!地上の天使輿水幸子さんが高度一万メートルからギリギリで!無事生還しました!!≫
ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
「おめでとー!!ヒヤヒヤしたぞー!!」
「凄かったぁー!!」
「そこの隣にいる男ー!!幸子ちゃんを助けてくれてありがとー!!」
「タケウチー!オレだー!!抱いてくれー!」
「まずウチさぁ!屋上あるんだけど一緒に焼いてこうぜタケウチ!!」
「タケウチ!タケウチ!タケウチ!タケウチ!」
「サチコ!サチコ!サチコ!サチコ!サチコ!」
武内P「…見てください輿水さん。貴方に向けた歓声です」
幸子「……プロデューサーさんに向けたのも…あります…ねっ…!」ガクガクガク
武内P「しかし、さすがは輿水さんというべきか。凄く…愛されてます」
幸子「とっ…当然です!!」ピクッ
幸子「ボクは!世界一可愛いんですからね!」
幸子「みんなぁー!ボクはぁー!?」
「「「世界一可愛い!!」」」
幸子「フッフーン!当然です!それじゃぁここで一曲!歌いまぁーす!!」
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
幸子「皆さぁん!ボクの為だけに集まってくれてありがとぉー!!」
【帝国ホテル 最上階 高級フレンチレストラン】
幸子「それじゃぁプロデューサー!可愛い僕を祝って」
幸子「乾杯!!」キンッ
武内P「…お疲れさまでした」
幸子「フッフーン!僕をどんどんねぎらってくれても良いんですよ?食べてる姿を可愛がっても良いんです!」
幸子「そしてこのキラキラ輝くドレスを来た僕の姿がどれだけ可愛いか文字制限なしで褒めてくれても良いんですよ!?」
武内P「はい。とてもお美しいです」
幸子「世界一ですか?」
武内P「はい」ペラ…
幸子「そんなメモ帳を見ないでボクを見てください!ボクを最大限にまで褒められる機会なんてこの時以外無いんですから!」ズイッ
武内P「しかし、明日は大事な会議が」
幸子「こんなにきれいな夜景!ホテルの最上階!そしてボクにふさわしい最高級のフルコース!」
幸子「最後に綺麗で可愛くて美しいドレスを纏ったボクが居るんですよ!?仕事なんて忘れましょう!」
武内P「はっはぁ…」クビニテ
幸子「それにフルコースを食べた後は泊まるスイートルームで僕と豪華な部屋の写真撮影が始まるんですからね!」
幸子「明日の会議だからと言ってボクの方をおろそかにしないでくださいよ!」
武内P「…嬉しそうで何よりです」
幸子「当然です!まぁ、本来ならばボクくらいに可愛ければこれくらいの施しは当然なんですけどね!」フッフーン
幸子「それでは早速前菜のチーズとトマトと…サーモンの刺身と層になってるイロイロな物と…」スッ
武内「輿水さん。ナイフとフォークの持ち手が逆です。そして前菜は三種盛りでカプレーゼとカルパッチョと鴨のテリーヌ…」
幸子「とっ当然知ってましゅよ!?ボケたんです!よく全部指摘できましたね!」
【翌日 346プロ 芸能事務所】
武内P「おはようございます」ガチャッ
莉嘉「あっ!おっはよーPくん!」
未央「おっすおっす!いやぁ~聞いたよぉプロデューサー、幸子ちゃんと高級フレンチに行ったんだって?」
武内P「…何故、それを?」
みりあ「幸子ちゃんが嬉しそうに色んな人に自慢してたよー?」
武内P「………特に言われて困る事でもありませんが、誤解だけはされなければ」
未央「いいなぁ~、今度私も連れてってよぉプロデューサ~」ユサユサ
武内P「…検討します」
未央「おっ言ったね?絶対だからねー!じゃぁ私、レッスン行くから!」ダッ
武内P「…ふぅ」クビニテ
莉嘉「いいなぁー高級フレンチ…私達も連れてってよPくーん!」
みりあ「みりあもー!」
武内P「いえ、あの…城ケ崎さんと赤城さんが行っても楽しくない場所ですので、もう少し大人になってから…」
莉嘉「じゃぁ二年後だね!みりあちゃんは、三年後?幸子ちゃんが行ったんだから!」
みりあ「えぇー…みりあ、三年も待てないよぉ~…」
莉嘉「でも、私も二年なんて待てないー!」プンプン
武内P「その…申訳ございません」
莉嘉「もう!Pくんは私の夫なんだからちゃんとエスコートしてよね!」
武内P「はい……え?」
みりあ「みりあもプロデューサーとの子供をにんしんしたんだから、早く連れてってほしいな?」
武内P「えっ?」
ガチャッ
きらり「にょわぁー!みりあちゃん莉嘉ちゃぁん!そろそろ収録だにぃー☆」
莉嘉、みりあ「「はぁーい!!」」タタタタ
武内P「あっあの、城ケ崎さん?赤城さん?それってどういう…」
きらり「あっ!Pちゃんオッスオッス!きらり達急いでるから!ばいにぃ~☆」
バタンッ
武内P「……………」
武内P(…聞き間違いか?)
武内P「昨日のスカイダイビングの疲れが残ってるんですかね…」スッ
【廊下】
武内P(企画会議まで後20分…15分前までには辿り着かなければ)スタスタスタ
武内P(………)
武内P(しかし…何でしょうか?しばらく離れているうちに社内の空気が変わったような…)
アーニャ「Доброе утро.…おはようございます。моя дорогая…」
武内P「アナスタシアさん、おはようございます。…マヤー ダラガーヤとは、どういう意味…でしょうか?」
アーニャ「フフっмоя дорогаяは変な事を言いますね」
武内P「あ、その単語は私に対しての意味なのでしょうか?」
アーニャ「Да. Нет…忘れてしまったのですか?」
アーニャ「Я беспокоюсь о такой вещи…私達の…新しい子供の事…」
武内P「……新しい子供?あのアナスタシアさん。話が見えないのですが」
アーニャ「Вы забывали его?この、お腹の子供が…何よりの証拠です…」
武内P「っ!?」
武内P「アナスタシアさん…相手は誰なのですか?」ガシッ
アーニャ「?ナニ言ってるデスカ?」
アーニャ「プロ、デューサーさんが、моя дорогаяなのですよ」
武内P「…あの、アナスタシアさん落ち着いてください」
武内P「貴方はアイドルなんです。ましてや、私が貴方に手を出す事はありません」
武内P「その、マヤーダラガーヤとは、もしかして夫という意味…でしょうか?」
アーニャ「ダー。分かってルじゃナイですカ…」ニコォ…
武内P「……あの、一体何が起こってるんですか?」
武内P「私がしばらく出張している間に、社内の様子が少しおかしく感じるのですが」
アーニャ「シュッチョウ?ナニヲ…言ってるのですか?プロ、デュー」
アーニャ「…シュッチョウ、アイドル…シン…デレラ……」
アーニャ「…Что?Что!?ワタシの…ワタシのオナカが…アカちゃんハ!?」
アーニャ「моя дорогая!!ワタシの!ワタシタチのアカちゃんは、ドコ!?」ガシッ
武内P「あっアナスタシアさん!お願いですから落ち着い…」
アーニャ「моя дорогая!!моя дорогая!!」ハイライトオフ
武内P「お願いです…お願いですから落ち着いてください!」
美波「…え?あれ、アーニャちゃんとプロデューサーさん…何してるんですか?」
武内P「新田さん!」
アーニャ「ミナミ!Ребенок со мной и им пошел куда-нибудь!!!」ポロポロポロポロ
美波「なっ…なんだか普通じゃないみたいですね…」
武内P「お願いします、アナスタシアさんを引きはがして下さい!!」
【会議室前】
武内P(なっ…なんとか美波さんのおかげでアナスタシアさんを引き離してここまで来ましたが…)
武内P(あんなに取り乱して泣きじゃくるアナスタシアさんの姿を初めて見ました…本当に一体何が…)
コンコン
武内P「武内です。失礼します」
美城「…入りたまえ」
ガチャッ
武内P「…あれ?こんな少人数で…?」
美城「急遽会議を先延ばしにして別の会議を開くこととなった」
まゆP「全く…こんな会議になんで俺まで…」
武内P「はぁ…それで、今日はどのような会議を行うのでしょうか」
美城「……担当直入に聞く」
美城「お前は、CPのアイドル達と身体の関係を築いているのか?」
武内P「!!?」
武内P「まさか…そんなわけが無いじゃないですか!!」
美城「…まぁ、そう答えるだろうとは思っていた」
美城「私としても君がアイドルに手を出すとは到底考えていない。そんなベクトルの度胸を持っているとは非常に考えにくい」
まゆP「信用されてるな。お前」
武内P「…では、何故そのような質問を?」
美城「社内では噂というレベルに無い程に君との間の子供についての話題がつきっきりだ」
まゆP「お前が居ない間大変だったんだぜ?武内が居ない!って事で女子寮でクーデター紛いの事が勃発して…」
武内P「あの、すみません話が見えないのですが」
美城「…そうだな。遠まわしに言い過ぎたか」
美城「CPのアイドルのほとんどが、お前との間に子供が居ると思い込んでいる」
武内P「…すみません。余計に分からなくなりました」
美城「私だって自分の口で言ってて馬鹿らしいと思っているさ。だが事実だ」
武内P「それで…私に何をしろと言うのでしょうか?出来る限りの矯正はしますが、少し事態を把握してなくて…」
美城「それが出来るのならそうして貰いたいが、我々はこの事態をそこまで簡単に見ていない」
武内P「…と、言うと?」
美城「単刀直入に言う」
美城「切り捨てろ」
武内P「!!」
美城「これは美城の為でもあり、アイドル達の為でもあり、お前の為にも言っている」
武内P「そんな事が出来る筈ありません!」
まゆP「だよな。だからそう言うと思ったんですよ専務」
美城「…まぁ、その返答も想定の範囲内だ」
美城「君の様子を見る限り、まだ状況が把握してない所があるな」
武内P「はぁ…確かにあまりピンとは来ていませんが」
美城「……一週間だ」
武内P「?」
美城「本来の会議は一週間後に延ばした。それまでには社の状況を把握すると良い」
美城「それまでにまた、返事を伺うとしよう」
武内P「ええと…その、ありがとう…ございます?」
美城「まゆのプロデューサー、この現状をこいつと一緒に案内してやれ」
まゆP「………えっ!?俺もですか!?」
美城「こいつが一人でアイドルと向き合うのは大変危険との判断の上だ。後は頼んだぞ」ガタッ
まゆP「いやちょっと…専務!アンタ面倒になっただけだろ!?」
まゆP「冗談じゃありませんよ!あんなのが一人だけでも厄介なのに!あんな多勢の奴らを武内とはいえ一緒に――」
まゆ「それは大変ですねぇ…誰の事でしょうかぁ?」ヌッ
まゆP「!嘘嘘!俺の担当は良い子たちだからさ!特にまゆが良い子だから危険な目に会わせたくなくて!」
まゆ「うふ…プロデューサーさん…照れちゃいますよぉ…」テレテレ
【武内くんの仕事室】
武内P「…その…ありがとうございます。そして…申し訳ございません」
まゆP「全くだぜ。今度絶対奢ってもらうからな?居酒屋で仕事の愚痴を散々お前にぶつけてやる」
武内P「はい。いくらでもお聞きします」
武内P「それで…この社内では一体何が起こってるんでしょうか?」
まゆP「ん?まぁー…なんていうか。専務じゃないけど単刀直入に言えば」
まゆP「CPとその他のアイドル達がお前との子供を身ごもっていると妄言している」
武内P「……すみません。やっぱり意味が分かりません」
まゆP「最初に聞くが、本当に身に覚えが無いんだな?」
武内P「はい。…そもそも、女性とのそういったお付き合いは恥ずかしながら未経験でして…」
まゆP「ぶはっwwwwマジでぇwwww!?それはそれでwwwwヤベェだろwwwww」
武内P「その、こんな顔…ですので」
まゆP「そのwwwその顔で童貞wwwwやべぇwww腹痛ぇwwww」ゲラゲラゲラ
まゆ「…プロデューサーさぁん?」ヌッ
まゆP「!」
まゆP「いっいや…俺もフリーだから気にすんな!こういった仕事になると辛いよな!な!」
武内P「はぁ…」
まゆP「それで、まぁ俺から聞くよりは関係してるアイドルに聞いた方が早い気もするな」
まゆP「とりあえずしらみ潰しに聞いてみるか。今事務所に残ってるアイドルとか把握してるか?」
武内P「とりあえずですか…一番近いのは、私の机の下でキノコを栽培している星さんでしょうか」
輝子「……………」
まゆP「うぉお!?居たのか!ビックリした!」ビクッ
まゆ「あらぁ、こんにちは輝子ちゃん」
輝子「…フ…フヒ…おはよう……佐久間ちゃん……フヒ」プルプル
武内P「…見た感じだと、いつも通りに見えますね」
まゆP「え?あれでいつも通りなのかあの子」
武内P「はい。……星さん。ちょっとお話しをお伺いしたいのですが」
輝子「フヒ…なっ…なんだ?」
武内P「最近、ご友人の間で何かおかしな事が起こっていたり、変な噂を聞いたりした事は…?」
輝子「……シ…知らぬな……フヒヒ…ワタシはボッチだから……あまり噂とかは聞かぬぅ…ヒヒ」
まゆ「…………」
武内P「…そう、なのですか。すいません。変な事をお聞きして」
輝子「問題…ない…。ワタシと…シンユウの仲だからナ……」
武内P「はい。…ところで、その手に持っている着飾った色鮮やかなキノコは…」
輝子「……何を言って居るんだ?シンユウ……」
輝子「コレは…わたしとシンユウとの間の…娘…ジャないかぁ…」
武内P「……ん?」
輝子「嬉シかった…ボッチのワタシにシンユウが出来た…ノだからな」
輝子「ワタシとシンユウが…胞子を巻いて融合させた…コドモ……ヒヒヒ…」
まゆP「おい…武内、そいつから離れろ…」
輝子「名前は…ショーコダケ…輝子だけ……フヒ…シンユウ…」ユラァ…
武内P「」ザザッ
輝子「帰ろう…一緒に…机の下へ……」スー
まゆP「逃げるぞぉ!武内ぃ!!」
武内P「!」ダッ
輝子「あっ…待って……」
輝子「………しんゆう…」
輝子「ボッチは…もうボッチは嫌だよぉ……」ジワァ
【廊下】
武内P「ハァ…ハァ…なっ…なんだったんですか!?今のは」
まゆP「知るかよ!俺が聞きてぇよ!!」
まゆ「んー…見た感じだと、輝子ちゃんはあのキノコをCPのプロデューサーさんの子供と思い込んでたみたいですねぇ」
武内P「えっ…?何故…彼女はそのような事を…」
まゆ「輝子ちゃん、ここに来てから友達が増えましたけど…まだ親友と言える子が居ませんでしたから」
武内P「…しかし、何故私との間の子供が…アナスタシアさんの事に関しても…」
まゆP「あいつらの武内に対する目は分かってた筈だが、いくらなんでもこれはやりすぎだろ…」
まゆ「恋は盲目、ですよぉ」
まゆP「しかし今の状態で次会うのが怖いな。もう俺帰りたいんだけど」
武内P「申し訳ございません。このような事になってしまって…あっ神崎さん」
まゆP「あっ!また!」
蘭子「……あっ!我が友!会いに来てくれたんですね!?」タッタッタッタ
武内P「…………」
蘭子「良かったぁ…私、今日会えないとしたらどうしようかと思いました…」
蘭子「その…相談したい事があるんです…」モジモジ
武内P「…………」
まゆP「…良かった、こいつは比較的まとものようだな」
武内P「……かっ…神崎さん…?」サァァァ…
まゆP「ん?何でお前そんな顔を青ざめて」
蘭子「あのね、そろそろ…コウノトリさんが運んできてくれると思うの」
武内P「どうして…普通に喋って…?」
蘭子「あっ!ほら、コウノトリさんが来ましたよ!我が友」バッ
まゆP「……おい、あれただのタンチョウなんだけど」
蘭子「わぁー…ありがとうございますコウノトリさん…」手を延ばす
蘭子「見てくださいプロデューサー…我と我が友との間の子供ですよ…?」
武内P「」
まゆP「」
蘭子「我が友…わたし、この子の名前を一人で決めるのは嫌で…だから、ね?」
蘭子「我が友も一緒に名前を考えて欲しいな…て」ニコッ
まゆP「なぁ…あいつ何を抱えてるんだ?俺には何も見えないんだけど」
蘭子「それでね?名前を思いついたら一緒に実家の熊本でお母さんとお父さんの所に行って…いっしょに日向ぼっこして…」
蘭子「立派に育ってほしいから、我も今のうちに言葉を改めたんです…どうですか?聞き取れますよね?」ハイライトオフ
蘭子「フフフ…我が友…ずっと、ずっと一緒ですよ…ずっと…えへ…」
蘭子「……あれ?我が友?」
蘭子「我が友?一体どこに?我が友…!?っ!?」
蘭子「あっ…あれ!?さっきまで抱いていた我と我が友との子供が…!」
蘭子「どこ…どこ…!?我が友…!赤ちゃん…どこに行ったのぉ…?」ポロポロポロポロ
【喫煙室】
ガチャリ
まゆP「はぁ…はぁ…なんだったんだあれは!?」
今西部長「おや…?君たちは」
まゆP「あいつは一体何が見えてたんだ!?コウノトリも赤ん坊も、一体何の話なんだよ!!」
武内P「分かりません…!ただ、一つだけ分かるのは…」
武内P「みなさんが…普通では無くなってるという事ですね…」
まゆP「それは知ってんだよ!お前が今知る前から俺も!!」
まゆP「だけど今になって輪をかけて酷くなってる!こんなのどうしろってんだ!!」
今西部長「まぁまぁ…落ち着きなさい。どれ、一本どうだね?」スッ
まゆP「ハァハァ…あ、すみません部長。いただきます」カチッ スゥー
まゆP「……フゥー……あー…はぁ」
まゆP「…すまん武内。ちょっと興奮しすぎてたみたいだ」
武内P「いえ…突き合って貰っているので、言い返す権利が私にはありませんから」
今西部長「ふむ…話を聞く限りだと、やっぱりあの娘たちの事かね?」
武内P「えっああ…はい。その…部長。私が居ない間、彼女たちに何が…」
今西部長「うーむ…確かに一昨日まではこんなに酷く無かったんだがね」
今西部長「昨日と一昨日から、何やら”想像妊娠”というワードが社内で一時持ち切りになったんだよ」
武内P「……想像妊娠。ですか?」
まゆP「ああ、確かに俺もそれ聞いたな」
まゆP「…という事はあれか?アイツらのあの症状は集団催眠とかそういう類なのか?」スパー
今西部長「うーん…それにしては大分広がるのも症状も早い気がするけどねぇ」
今西部長「私も何とかしようとしたんだよ?だけど、彼女たちは結構前向きに受けてくれたから」
今西部長「これなら君が帰ってくる前に治まるだろうと、安堵していたが…どうやら私の油断だったみたいだね」
武内P「…お手数をおかけして申し訳ございません」
まゆ「まゆも、CPの皆さんが酷く混乱していて…ちょっと可哀想でなりませんでした」
まゆ「特に凛ちゃんが…いえ、なんでもありません」
武内P「えっ渋谷さんに何が起こったのですか!?」
まゆP「今はあいつの事は良い…それより、目の前の事を何とかしないとな」
まゆ「そうですねぇ。一週間後までになんとかしなければ…CPが大変な事に…」
武内P「…はい。それまでに私がなんとかするつもりです」
今西部長「…君も、大変だねぇ」
まゆP「全くだ」
まゆ「ウフフフフフ…」
【廊下】
まゆP「んん~…!いつものマルボロなのにあんな美味い煙草は初めてだったぜ」
武内P「…申訳ございません」
武内P「しかし、皆さん以外に冷静に判断してくれますね。ありがたい事なのですが少し…」
まゆP「あ?当然だろ何回似たようなパンデミックが起こってると思ってんだ」
まゆP「クール組がヤンデレ化したりCPの全員がお前にセクハラしたりLINEの騒動…ほとんどお前絡みだがな」
武内P「…申し訳ございません」ズーン
まゆP「まぁ大方お前は被害者だったし、いつも何とかなったんだから今回もなんとかなるだろ」
まゆP「じゃぁ俺トイレ行ってくるから少し待っててくれ」
武内P「分かりました」
まゆ「ではまゆも…」
まゆP「こっちの煉は男子トイレしか無いぞ?女子トイレはあっちだ」
まゆ「………はぁい」トボトボ…
武内P(凄く…寂しそうな背中だ)
武内P「…………(想像妊娠…か)」
武内P(彼女たちがこんな事になってしまったのも、全て私の管轄不届きが原因だ)
武内P(強力してもらえる彼には申し訳ない。私一人の問題なのだから私一人でなんとかするべきではないのか?)キッ
武内P(やはり、一人ひとりのアイドルと面を向かって話すべきだ。現実に目を向けさせなければ)
小梅「……パパ…」
武内P「!……白坂さん」
小梅「…パパ…どうした…の…?」
武内P「パパ…?親御さんが近くに居るのですか?」キョロキョロ
小梅「…何を…言ってるの?パパ……」
小梅「パパは…パパ…だよ?」ギュッ
武内P「え…私ですか?」
小梅「そう…だよ?」
小梅「防腐剤も飲まないで…こんな所…ウロウロしてちゃ駄目…だよ」
武内P「ええと…ん?え…防腐剤?ですか?」
小梅「…忘れちゃったの?パパ、ゾンビになってから脳みそが…ねぇ、帰ろう?」
武内P「あの白坂さん。一体何の話をしてるんですか?」
小梅「パパ…?あの女の事を考えてたの…?」
小梅「私とパパを捨てて男と逃げて…ゾンビから一人で逃げた…あの女の復讐…」
武内P「白坂さん?私の話を理解していますか?」
小梅「大丈夫…だよ。ちゃんと…あの女を見つけたら…脳天…勝ち割って…脳みそあげるから…」ユラ…
小梅「ほら…お腹の中のパパの子はちゃんと…人間だよ?あの女の脳みそを食べれば…きっと幸せな人生が歩めるよ?」
武内P「」ゾッ
小梅「ほら、パパ…?帰ろう?一緒に…おうちに帰ろうよ…」ギュッ
まゆP「おーい、武内どうし…武内ぃ!!」
武内P「まゆPさん!」
小梅「いけない…!SWATの人達が来た…!」
小梅「パパ…小梅と一緒に逃げて!奴らに殺されちゃう!」ギュッ
武内P「落ち着いてください白坂さん!ここは現実です!私はゾンビなんかじゃありません!」
まゆ「小梅ちゃぁん。いけませんよぉ…プロデューサーさんに迷惑をかけちゃぁ…」ヌッ
小梅「!研究所の人も来た…!パパが解剖されちゃう…!いや…来ないで…」ジワ…
まゆ「ウフフフフ…大丈夫ですよぉ。私が研究してるのはまゆのプロデューサーさんだけですからぁ」
まゆP「ハハハ。タスケテ」
武内P「…白坂さん。彼らは346プロのプロデューサーとアイドルの佐久間さんです。ここはラクーンシティでもショッピングモールでもありません。良く見てください」
小梅「パパ…何を言って…あれ……?ここは…事務所…?」
小梅「何で…?数週間前にSWATに爆撃されて…ゾンビになったお友達が…皆殺しにされた…所なのに…綺麗…」
まゆP「へぇ、俺自分の職場を爆撃したんだ」
小梅「あれ…あれ…?パパとの間の子供が…消えてる…お腹が…小さくなってる…?」
小梅「そんな…パパ…パパァ…パパとの子供が…居ないよぉ…パパァ…」ポロポロポロ
まゆP「しかしこいつ年の割に結構ハードな趣味持ってんのな」
まゆ「おませさんですねぇ。ふふっ」
武内P「」
まゆP「…って、そんな事言ってる場合じゃねぇな。行くぞ武内!」ダッ
小梅「あっ!」
小梅「パパが…パパが連れてかれちゃった……」
小梅「やだ…パパが殺されちゃう…よぉ…やだぁ…」ポロポロポロ
【廊下】
武内P「…ほんの数日事務所を離れただけなのに…なんでこんな事に…」ズーン
まゆP「まぁその…なんだ。ドンマイ!」
まゆ「最早ドンマイで流せる程の事件ではありませんけどねぇ」
まゆP「確かにそうも言ってられねぇな。行くぞまゆそろそろ仕事だ」
まゆ「はい、それじゃぁCPのプロデューサーさん…また明日…」
ドンッ
まゆP「うおっ!」
まゆ「きゃっ」
きらり「にょわぁっ!ららら…ごめんにぃ!大丈夫ぇ!?」
まゆP「痛てて…うぉ!諸星きらり!」
武内P「諸星さん!」
きらり「あっ!Pちゃんオッスオッス!」
まゆP「逃げろ武内ぃ!こいつに捕まったら最後、おそらく絶対に逃げられない!!」
きらり「にぃ?Pちゃんを捕まえる?ぬぁんで?」クビカシゲ
まゆP「ふざけるな!俺は知ってるんだぞ!CPの皆が全員武内との間の子供を想像妊娠で――」
きらり「想像妊娠?にょわぁ!あの遊びの事だにぃ!」
まゆ「遊び?」
きらり「うん!もし、Pちゃんといーっぱい仲良くなって子供ができたらーって事を想像すゆの!」
武内P「……諸星さん?」
きらり「でもね?きらりもお仕事増えたからぁ、ちょーっぴりPちゃんと仲良くできただけでもいいかなぁって」
きらり「そこまでしか想像できなかったけど、それがどうかしたにぃ?」
まゆP「え…という事はお前、コイツとの間に子供が居ないのか?」
きらり「うにぃ!?そっそんなPちゃんとの子供なんて…/////恋人でも無いのに節操すぎるにぃ!」テレテレ
武内P「諸星さん!!」ガバァッ
きらり「にょわっ!?」
武内P「諸星さん!貴方は普通なのですね!?本当に…本当に良かった…!」
きらり「P…Pちゃん大胆だにぃ…♪/////でもでも、あんまり女の子にいきなりハグしちゃメッ☆だよ?」
武内P「あっ…すっすみません!私としたことが…」スッ
まゆP「…いやしかし、影響受けてないアイドルが居るってだけで結構安心するとは思わなかったぜ」
武内P「…今のところ、一人ですけどね」
まゆP「そうだ、ここ数日に何があったのか諸星に聞いてみるのはどうだ?」
武内P「!そうですね…」
武内P「諸星さん。ここ数日私は事務所を留守にしていたのですが…一体何が起こったのか把握しておりませんか?」
きらり「?」
武内P「その…皆さん、本当に自分との間に私との子供が居ると思い込んでるようで…」
きらり「…んー?あれって、遊びでやってるんじゃなかったのかにぃ?」
武内P「その、遊びと言うのは…詳しく話せますか?」
きらり「了解!一から教えてあげるにぃ!」ビシッ
きらり「――という事なんだにぃ!」
武内P「」
まゆP「なるほど…諸悪の根源は渋谷か」
まゆ「凛ちゃんも大胆ですねぇ…」
武内P「」
きらり「んー、でもでも!きらりも想像妊娠ゲームは心の中でハピハピ☆できてすっごく楽しかったにぃ♪」
きらり「ちょっとした未来計画みたいで女の子の心をわしづかみにするんだよ☆ウッキャー!!」
まゆP「諸星、そういうのは未来計画とは言わない。妄想って言うんだ」
まゆ「そんな事しなくても好きな人との未来を信じてアタックをすれば…ハッ!」ビクッ
まゆP「おおう…ど、どうした?まゆ」
まゆ「…プロデューサーさん……きらりちゃん…CPのプロデューサーさんをどこかに隠してください…!」ズイッ
きらり「ええっ?まゆちゃん、どうしたゆ?」
まゆP「…何か分からないが、とにかく武内を隠せば良いんだな?おい起きろ武内!」
武内P「…ハッ!すみません…少し意識が飛んでいたようです…どうぞ、お話の続きを…」
まゆP「途中で話を聞くの止めてたのか!とにかくお前ここのロッカーに隠れてろ!」
まゆ「プロデューサーさん駄目です…!ロッカーに入れても臭いで気づかれてしまいます…!」
まゆP「臭いでって…誰に?何で?」
まゆ「とにかく…ええと…ええと…」オロオロ
きらり「にょわー☆!それじゃぁきらりんパワーに任せるにぃ!」キラッ☆
武内P「?」
カラカラカラカラ……カララララ…
…カラカラカラカラ…
凛「…………」カラカラカラカラ
まゆP「!?」
きらり「にょっにょわっ!?凛ちゅわん!?その蒼い乳母車は何ゆえ!?」
まゆ「…………こんにちは。凛ちゃん」
凛「…ああ、まゆ。それにまゆのプロデューサーもきらりも」
凛「ところで、プロデューサー見なかった?臭いから間違いなくここに向かった筈なんだけど」クンクン
まゆP(嘘だろコイツ…どんな嗅覚してんだよ)
まゆ「ごめんなさい…まゆはずっとまゆのプロデューサーさんの事しか見えないから…ご存知ありません」
凛「そう」
まゆ「ところで、その乳母車に乗ってる赤ちゃんは、凛ちゃんの子供ですかぁ?」
凛「ふふ。そうだよ…プロデューサーとの間の子供…」ナデナデ
まゆP(おいまゆ…俺には空の乳母車を押してるようにしか見えないんだが)
まゆ(まゆにもそう見えます…でも、合わせてあげてください。今の凛ちゃんはとても…危険です)
きらり「……………」
まゆP「……そっそっかー!あいつも隅に置けないなぁ!こんな可愛い息子と奥さんを持って――」
凛「――娘だけど?」ギロリ
まゆP(もぉおおおおお!!なんなんだよ俺のそういうとこぉおお!!運悪すぎだろぉお!!)
まゆP(ていうか空っぽの乳母車でどう性別見分けろっていうの!?こんな青い乳母車に乗ってちゃ男だと思うだろうがぁ!!)
まゆ「……ごめんね凛ちゃん。まゆのプロデューサーさんは赤ちゃんの性別を一目では分からないの」
凛「それでも失礼だよ?だってもう鈴音も4歳なんだから」
まゆP「お前何歳で産んだんだよ」
凛「…まぁいいや。プロデューサー見つけたら呼んで。今日は三人で家族団らんのご飯を食べるんだから」カラカラカラ
凛「……やっぱり臭いがしない。まさか他の女と…!」スンスン
まゆP「…………」
きらり「……………」
まゆ「…行っちゃったみたいですね。もう大丈夫ですよ?」
ガタッ
武内P「……そ、その。どうもありがとうございます…諸星さん」ホコリマミレ
まゆP「しかし諸星、排気口とは考えたな。ここは喫煙室の近くだからスイッチを入れれば風も出る」
まゆP「それにこんな狭い排気口の中じゃぁ、臭いなんてすぐ外に出るだろうし、埃の臭いで武内の臭いもかき消されるな!」グッ
きらり「……………」
きらり「…Pちゃん。今の…本当に凛ちゃんなの?」
武内P「ええ…残念ながら」
きらり「そっかぁ…」
まゆP「武内、お前今日はもう帰れ。これ以上社に残ってたら間違いなく襲われるぞ」
まゆ「とっくに襲われた後みたいですが…主に妄想の中ですけど…ウフ」
武内P「しかし…まだ企画書の作成が…」
まゆP「そんなもん家でやれ!専務からは俺が言っておいてやるから!家なら大丈夫だろ家なら!お前の事だから家の住所まではアイドルに教えてないだろうしな!」
まゆ「私は知ってますよぉ…プロデューサーさんのお家の場所…」
まゆP「え?何で?俺まゆに住所教えてな……武内ぃ!やっぱり今日はホテル取れ!家に何が居るか分からん!」
武内P「いえ…さすがにアイドル達どころか友人知人にも家の場所を漏らした事は無いので。大丈夫だと思いますが…」
まゆP「そうか。……家に誰か居たら俺に連絡しろ。ホテルの予約しといてやるから。俺も一緒に居るから」
まゆ「プロデューサーさぁん。まゆも一緒にホテルに…」
まゆP「お前は寮があるだろ。俺が送迎してやるから大人しくしてろ」
まゆ「(´・ω・`)」
【タイガーホテル 704号室】
prrrrr……
ガチャッ
まゆP「はい。こちら346プロ…って、武内か」
武内P≪……はい。その……ホテルの場所を教えてもらってもよろしいでしょうか…?≫
まゆP「……居たのか」
武内P≪はい……神崎さんと白坂さんと渋谷さんと……城ケ崎さんが居ました≫
武内P≪いつの間にか…私の部屋がファンシーな壁紙に張り替えられ乳児用の用品とベビーベッドが数台…大量のガラガラと粉ミルクの臭いと≫
武内P≪彼女たちの目が……あ……ああ……!≫ガタガタガタ
まゆP「今一人か?……よし。それじゃぁ教えるぞ。タイガーホテルの――」
武内P≪ありがとう…ございます≫プツッ
まゆP「………ふぅ」
まゆ「CPのプロデューサーさん…大変ですねぇ」ヌッ
まゆP「ああ。そうだな……って、うぉおおおっ!?」ガタッ
【二日目】
武内P「………」ズーン
まゆP「まぁ気にすんなって!時間が経てば皆飽きて元に戻ってるさぁ!」
武内P「……会議の日までに…戻るでしょうか…」
まゆP「………渋谷以外は何とかなるんじゃね?」
まゆ「ウフフ…一週間程度じゃどうにもなりませんよぅ…」スッ
まゆP「まゆ、…あの後、寮に戻したが。寮の中で武内の子を妄想で妊娠してる奴は居なかったのか?」
まゆ「星ちゃんは拘束できましたけど…すすり泣きがうるさくて皆寝付けませんでしたぁ…」
まゆ「後、季衣奈ちゃんが……人格が…」
まゆ「…なんでもありません。ウフフフ…」
まゆP「おい、意味有り気に言って途中でやめるな!気になるだろ!」
武内P「多田さんに何かあったんですか!?人格の方に何が!!」
未央「プロデューサー、まゆちゃんを二人係で責寄って何してるのさ」
武内P「!……本田さん」
まゆP「落ち着いてよく聞け本田。お前が身ごもってる子供は妄想で実在しないんだ」
未央「え?何言ってるのまゆのプロデューサーさん。子供?」
未央「……あー、じゃぁまだしぶりんの想像妊娠ごっこまだ続いてるんだぁ」
武内P「本田さん…知ってたのですか?」
未央「うん。結構強烈だったからね。他の子も我が我がと言わんばかりに遊びに高じてさー」ケラケラ
まゆP「何で止めなかったんだよ!!」ダンッ
未央「えっ…いや、だってただの遊びだし…」ビクッ
武内P「…本田さん。貴方は正常なのですね?」
未央「正常?いやぁー…実はちょっとみおちゃん今日は月一の…わぁあ!なんでもないなんでもない!」アセアセ
まゆ「…月に一回来る日が来てるなら、正常ですねぇ」
まゆP「ああ…すげぇー安心した」
武内P「?月に一回…何が来たのでしょうか?」
未央「もう///プロデューサーは黙ってて!//////」
未央「えぇー…そんな事が…」
まゆP「うん。俺も説明してて嘘だろと思ったよ?有り得ないだろこんなサイコな事」
未央「まさかのCPの皆がしぶりん特性蒼化現象(パンデミック)起こすとはなぁ…」
武内P「ええ。このままではCPの活動が出来なくなってしまいます」
武内P「来週の会議が来るまでに、何とか沈静化しないと…」
未央「うーん…無理じゃない?」
武内P「そんなっ!?」
未央「いやだって考えても見てよ。プロデューサーが分かってるだけでも5人。私が知る限りだと15人は想像妊娠経験してるよ?」
未央「更にラスボスのしぶりん。こんなのに勝てるくらいならKGBでトップ取れるよ」
武内P「なら…私はどうすれば……」
未央「うーん…だとしても、アイドルと思い切って関係作るのもヤバイよねぇー…」
未央「……プロデューサーの事、私だって狙ってるし…」ボソッ
武内P「何か言いましたか?」
未央「んんっ!?いやなんでもないなんでもない!あはははは!!//////」
まゆP「…なぁ武内、悪い事は言わねぇ。ここで本田と離れようぜ?」コソコソ
武内P「え?何でですか?」コソコソ
まゆP「さっきの聞こえなかったのか!?どう考えてもこの後悪オチしてこいつもお前との想像の子身ごもるぞ!」コソコソ
まゆ「未央ちゃんはそんな事しませんよぉ……ウフフ」
未央「ねぇそこー、私を仲間はずれにしてコソコソ喋らないで欲しいなぁー」
武内P「コホン…本田さんはこの後、PVの撮影がありましたよね?では…」
未央「おっ!そうかもうこんな時間かぁ…それじゃよろしくね♪プロデューサー!」
武内P「ええ。行きましょう」スタスタスタ
まゆP「おいおいおいおい待て待て待て待て」ガシッ
武内P「何でしょうか?」
まゆP「さっき俺が言った事忘れてんじゃねぇよ!今そいつと一緒になったらそいつも危ねぇんだぞ!」
武内P「しかし、撮影はここから遠いので車で…」
未央「まーまー、大丈夫だってまゆのプロデューサー!何かがあったら私が自分のプロデューサーを守ってみせるからさ」
未央「本田未央、プロデューサー護衛隊員1番!何があっても主人を守ります!!」ビシッ
未央「というわけで、早く行こう?プロデューサー♪」ガシッ
武内P「ええ。よろしくお願いします」フッ
未央「――――」ドキッ/////
まゆ「あっ」
まゆP「ったく。どうなっても知らねぇぞ……どうした?まゆ」
まゆ「あの、未央ちゃんやっぱり危な」
まゆP「これからお前も映画の撮影だろ?送ってやるから早く来いよ」
まゆ「はぁい♡プロデューサーさぁん♪」タッタッタ
【数時間後】
武内P「ただいま戻りました」
未央「本田未央!PV撮影から無事戻ってきました!」ビシッ
輝子「……………」
まゆP「おおそうか。本田の方は大丈夫みたいだな。武内、お前の背中に何が張り付いてると思う?」
武内P「背中に…?一体何が張り付いてるんですか?」
まゆP「うん。あのな?鏡見ような?鏡見ればすぐ分かる」
武内P「鏡…あっ!星さん、私の背中で何をしてるのですか?」
輝子「…フヒ。シンユウとの子供が…パパと一緒に居たいと……それで…これが一番…近くにいるから…」ヒシッ
まゆP「おい俺の見間違いじゃなければそれ昨日の服着たキノコ?が一回り大きくなってねぇか?」
輝子「フヒ…コドモの成長は目まぐるしい……」
まゆ「本当に、あのキノコは何の種類でしょうかねぇ…どう見ても毒キノコのように見えますが」
まゆP「というか本田、お前気付かなかったのか!?武内の背中に張り付いてるコレ!色鮮やかなキノコ持ってるコレ!」
未央「ん?んーまぁ、知ってたよ。ぶっちゃけ」
未央「でも、さらに後ろにカッターナイフぶら下げてた小梅ちゃんを見たからプロデューサーの都合を考えて無視した」
まゆP「なにそれ怖…あ、いる、いるねぇ柱の影に。何かブツブツ言ってる」
まゆ「本当ですねぇ。今の小梅ちゃんとなら親友になれそうな気がします」
武内P「星さん。その…他の人の目もあるので降りていただけるとありがたいのですが」
輝子「だっだが断る……フヒヒ…フヒ…」
未央「結局、このまま連れてく事になったかぁ」
まゆP「まぁ、後ろに脅威がある以上の保険だな」
武内P「私としては星さんが被害受けるのと白坂さんが加害者になる方が嫌なのですが…」
輝子「フヒ…シンユウ……シンユウ…好きぃ…」スリスリ
まゆP「ねぇ、振り返るたびに近づいてきてるんだけどあの子。移動している形跡全く無いのに明らかに近づいてるんだけど」
まゆ「何かあったらまゆがプロデューサーさんを守りますよぅ…ウフフ」
未央「…あっそうだプロデューサー!大体こういう事件が起こったら杏ちゃんと解決策を考えるじゃん?」
武内P「ええ。双葉さんの頭脳の解析には大変助けてもらっています」
まゆP「ああそうか!そういえばアイドルの中では何気に一番解決に貢献してるなあのナマケモノ!考えたなぁ本田ぁ!」
未央「いやぁ~杏ちゃんほどでもぉ~」テレテレ
まゆ「ウフフフ……プロデューサーさぁん……?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
まゆP「ビクッ …そっそれで双葉はどこにいるんだ?早速探そうじゃぁないか」
武内P「はい。双葉さんはこの倉庫の中に……」
「お願いだから正気に戻って!杏ちゃん!それは杏ちゃんの幻覚にぃ!!」
武内P「…………」
未央「…………」
まゆ「…………」
まゆP「……今、何か聞こえたな」
まゆ「聞こえましたねぇ」
まゆP「…でも、多分、いや、うん。多分思い違いかもしれないな?」
武内P「そっそうであってほしいのですが……」ガチャッ
きらり「あっ!!」
きらり「Pちゃん!それに未央ちゅぁんとまゆちゅぁんも!よく来てくれたにぃ!」
まゆP「俺は無視なのな」
武内P「諸星さん。その、双葉さんはどちらに?」
杏「杏はここだよー」オライオライ
武内P「ああ、いつもの所にいらしたのですね」ホッ
まゆP(なんだよ…いつも通りじゃねぇか)
未央「なぁんだ!いつもの杏ちゃんだ!」
杏「…で、プロデューサー?杏に何のようなの?あっ新発売の飴でもくれる?」
武内P「ええ、それはこちらにあるのですが…」スッ
まゆP「ポケットの中に入れてんの!?生暖かくて食えたもんじゃねぇだろ!」
杏「甘いねまゆのプロデューサー。杏は杏のプロデューサーの体温くらいの温度を持つ飴が大好物なのさ」キリッ
まゆP「いや、そんなキメ顔で言われても全然恰好良くねぇからな?」
武内P「杏さん。それで相談したいことがあるのですが…」
杏「まぁまぁそんな慌てなすんなって。新発売の飴を娘と息子に分けてから聞くから」
武内P「そうで……」
武内P「ん?」
杏「ほらぁー杏子と杏介ー。お父さんから飴のお土産もらったよー」
杏「コラコラ、喧嘩しない。杏子はお姉ちゃんでしょ?全くもう…それじゃぁジャンケンで…おおっとぉ」
杏「これは母さんの飴だよー渡せないよー。なんだとー?それじゃぁデスマッチだー…あー…やっぱりパス。お母さん疲れちゃった」
杏「しょうがないなぁ…ねぇプロデューサー、杏にもう一回飴ちょうだ…あれ?ねぇきらり、プロデューサーは?」
きらり「行っちゃったにぃ」
杏「そうかぁ………」
杏「………」ジワァ…
杏「仕事もいいけど…たまには杏の事と子供たちの事も構って欲しいなぁ…」グスッ
きらり「杏ちゃん…ゴメンネ?きらりもちょっとお仕事に行ってくゆ」タッタッタッタッタ
杏「うん行ってらー…え?飴をお母さんに返してくれるって?全くしょうがないなー…ほら、今度こそ三人で分けて……」
武内P「そんな…まさか……双葉さんまで……!」ズーン
武内P「…あまりのショックに皆さんと逸れてしまった…」
輝子「私とショーコダケは…しっかりしがみついてたゾ…フヒ…」ニヤッ
武内P「心配だ…このような事態に巻き込まれて…それだけでも申し訳ありませんのに」
ありす「あら、CPのプロデューサーさんじゃありませんか」
武内P「あっどうも橘さん。クローネの方は……」
ありす「…もう橘ではありません」
武内P「ん?」
ありす「武内です」
武内P「」
ありす「プロデューサーさんが武内と言うと不自然なので私の事はありすとお呼びください」ムフー
武内P「橘さん…貴方の持つ子供は幻覚で存在しないものなのです」
ありす「?何を言ってるのですかプロデューサーさん。私が子供じゃないのは当然ですので子供を持っていませんよ」
武内P「…ん?…?」
武内P「……ちょっと語幣がありましたが、どうやら橘さんの症状は軽いようですね」
ありす「……橘じゃありません。武内です!」プン
輝子「なら…私の苗字も武内……武内輝子……フッフヒュヒフ…////」
フレデリカ「あぁーりすちゃぁーん!!あっそっぼぉーー!!」ダダダダダダダ
ありす「ありすじゃありません!武内です!!」ダッ
フレデリカ「にゃっははー!昨日から苗字を間違えてるけどフレちゃんの目と耳は誤魔化せませんぞぉ!」ダダダダダダダダダ
ありす「何を言ってるんですか!私は嫁入りして橘から武内に変わったのですよ!」ダダダダダダダ
武内P「変わってません」
フレデリカ「にゃは…おっと!CPのプロデューサー!」キキッ
武内P「宮本さん。貴方は正常……」ガシッ
武内P「ん?」
チュッ
武内P「!?」
ありす「!?」
輝子「!?」
フレデリカ「…うっしししし!すきなすきをつきキスをする必殺!ヌーガ・グラッセ!」
武内P「みっ宮本…さん。あまりこういった事は……」
フレデリカ「えー、折角新必殺技を試したかったのにー。まぁ、一回できたからいいか!ニャハハハハ!」
フレデリカ「でも、やっぱりプロデューサーの唇って意外と柔らかいねぇ!いやぁ~流れでブチュッって出来るって素晴らしい!」
フレデリカ「プロデューサー顔赤ぁい。ウブゥイ。いきなりキスしてすいまめぇ~ん♪ニャハハハハハハ!」
フレデリカ「おっと!目的を忘れるところだったねありっ……す……ちゃん?ええと、何かな?その消火器。なんでそんな殺意の籠った目で持ち上げてるのかな?」
フレデリカ「落ち着いてー深呼吸してー?それ意外と殺傷能力ある奴だからー。あっ輝子ちゃんもそれカエンダケだよね?素手で触ると危な…うにゃぁあ!!なっ…投げた!!」ヒョイッ
ダダダダダダダダダダダダダダダダ
フレデリカ「うっにゃぁああ!!鬼ごっこの鬼役が変わってフレちゃんピィーンチ!!ヘルピュ・ミィィイ!!」ダダダダダダダダダダダダダ
武内P「…………」ポツーン
武内P「…星さんも一緒に追いかけていきましたね…」
武内P「……………」
武内P「…………」
【三日目】
まゆP「…………」
武内P「……………」
まゆP「……今日は、どこのホテルに泊まっとく?」
武内P「その…今日は事務所の仮眠室に泊まろうかと……」
武内P「いつまでも…お世話になるわけにもいきませんし…」
まゆP「そうか………」
まゆP「…………」
武内P「…………」
まゆP「…まさかな、泊まってるホテルが特定されるとは思わなかったな」
武内P「はい………」
まゆP「まさか、ホテルの中でスタンバイしてるなんて夢にも思わなったな…」
武内P「はい…………」
まゆP「渋谷と神崎が……うん。一昨日お前の家に居た奴で」
まゆP「新しく居たのが、鷺沢と橘と……うん。速水…うん」
まゆP「なんで橘の奴は全身血まみれだったんだ…?あれは大丈夫だったのか…?」
武内P「すぐに救急車をお呼びしたので大事には至りませんでしたが…宮本さんの安否が心配です」
まゆP「え?宮本ってフレデリカ?なんでそいつが関係するんだ?」
まゆ「フレデリカさんは大丈夫ですよぅ…」ヌッ
きらり「命に別状は無いみたいにぃ」
まゆP「あっ絶対何かが起こったんだな?橘が何かしたんだな?うん」
武内P「怪我人が出てる以上、迅速に解決に向かわなければ…!」
まゆP「やっぱり橘なにかしたな!?まだ12歳のくせに何してんだあいつ!!」
まゆ「輝子ちゃんもカエンダケをフレデリカさんの穴という穴に…」
まゆP「それで命に別状は無いのか!?逆に結構頑丈だな宮本!」
まゆP「…って、確実に殺す気のそれじゃねぇか!本当になんとかしねぇと――」
季衣奈「あっプロデューサーさん!ほら、あれがパパでちゅよぉ~。ママとロックな事してキリトが産まれたんでちゅよぉ~」ハイライトオフ
季衣奈「うん。パパに抱っこされたいの。でも、忙しいから帰ったらね。ほら、パパにバイバイしてぇ~?」ハイライトオフ
まゆP「本当になんとかしねぇとお前死ぬぞ絶対!!」
未央「でも正直ちょっと慣れてきたよね」
まゆ「ええ」
武内P「しかし…これはどう収集をつければ良いのでしょうか」
まゆP「とりあえず最終手段としての最悪の事態は…CPの解体だな」
武内P「そっそれだけは断固反対します!」ダンッ
まゆP「でもな、少なくとも一週間以内には何かしら沈静化しないと解体が生易しい側の手段になるからな?」
未央「正直、アレらを野に放つのはかなり危険だと思うよ」
きらり「しかるべき病院に強制入院されそうにぃ」
奈緒「私もそろそろ入院しないとさぁー。ほらプロデューサーとの子供がそろそろ――」ハイライトオフ
加蓮「えーまだ産んでなかったの?私はもう生まれてるよ?ほらぁ。女の子」ハイライトオフ
奈緒「べっ別に羨ましいとか思ってないし…プロデューサーとの子供なら男の子でも可愛いし!」ハイライトオフ
武内P「……………」ハイライトオフ
未央「ねぇプロデューサー。悪いことは言わないから嫌になったら逃げても良いんだよ?もうこんな事346の中で何十回も起こってて皆知ってるから誰もプロデューサーの事責めないよ?」
まゆP「そうだな。大体こういう事件で絡んでるのは一ノ瀬の化合液体の気化が………」
まゆP「一ノ瀬の……発明……」
武内P「……………」
まゆP「……………」
未央「……………」
きらり「……………」
まゆP「……あぁっ!!」
【一ノ瀬志希の個室】
武内P「ドアの隙間から赤紫色の煙が延々と溢れ出ている!?」
まゆP「うわぁ。絶対ここだぁ!原因ここだぁ!!」
未央「うおぉ…すっごい匂い…あれ?プロデューサー?あっもう駄目じゃんマコト。パパとママから離れちゃ――」ハイライトオフ
きらり「未央ちゃん!正気に戻って!」バチィィイン…
未央「ひでぶっ!!…あれ?えっ?私さっきまで何を…」ハイライトオン
まゆP「妊娠をすっとばして武内との子供が存在してたぞ今」
未央「ええっ!?/////プ…プロデューサーと私との…コ…コド…」
未央「もう駄目じゃないマコト。お姉ちゃんなんだからミコトにも貸してあげなさい。そう、いい子だねフフ――」ハイライトオフ
武内P「諸星さん!本田さんをここから離してください早く!!」
きらり「アイアイサー!!」ガシッ
タッタッタッタッタッタッタッタ アッホラマコトッタラオギョウギノワルイ。チャントパパヲミナライナサイ モー
まゆP「一瞬で毒牙にかかったな」
武内P「やっぱり…今回も一ノ瀬さんの薬品が原因だったんですね」
まゆP「まぁ原因が分かった所で良かったじゃねぇか。後は諸悪の根源に解毒剤を作らせれば万事解決だ」
武内P「はぁ…そういえば、諸星さんはどうしてあまり効いて無かったのでしょうか?」
まゆP「そりゃぁお前、身長で薬の回りが…とにかく開けるぞ。これで四日後の会議には何とかなりそうだ」ガチャッ
まゆP「一ノ瀬ー!!お前の薬品が漏れてる事は知っている!神妙にお縄につけぇー…ゴォホッ!!ゴホッ!!」
武内P「大丈夫ですか?」スッ(ハンカチ渡)
まゆP「ああ悪い……おい一ノ瀬!薬品が漏れてるって言ってるだろうが!前から言おうと思ってたんだけど換気も管理もずさんなんだよお前!!」
まゆP「お前のせいで何回武内が被害に会ったか……おい一ノ瀬ぇ!どこだぁー!!」
武内P「ま…まゆPさん……う…上……!」
まゆP「あ?上がどうしt……ん?あれぇ?どうして一ノ瀬が天井に張り付いてるのかな?」
志希「…………………」
志希「あっ!やぁやぁCPのプロデューサーとまゆのプロデューサー!お元気しとるかい!?」
まゆP「あっ返答は以外と普通なのね」
武内P「一ノ瀬さん。あなたの作ったこの薬品から気体が漏れてる事はご存知ですか?」
志希「ん?あーこれ?この青い煙が出てる飲むと体がドロドロに溶ける薬の事?」
武内P「違います。そのような危険な物は処分してください」
まゆP「お前の薬品が漏れてからか、CP含めてアイドル達が想像妊娠し始めてるんだよ」
志希「想像妊娠…?ん?んー……あっ!もしかしてだけど~」
志希「その赤紫色した気体形LSDの事?」
武内P「そうで……エッLSD!?」
志希「うん。男性や抗体の持つ人は平気なんだにゃー。でも、そうでない人が匂いを嗅ぐと幻覚が見えちゃう的なアレ」
志希「効果がLSDの症状と似てるから志希は気体型LSDって呼んでるよー」
まゆP「おいおいということはあれか?あいつらはただラリってるだけなのか!?」
志希「ニャハー。いやぁ困った困った。」
武内P「…もし警察が社内に入ってアイドル達が検査されればアイドル業どころか346が危ないのでは」
まゆP「……ゲッ!」
まゆP「おい!今すぐ解毒剤を作ってばらまけ!下手すりゃ346が一晩のうちにつぶれるぞ!」
志希「うーん…できるものならやりたいんだけどねぇ」
武内P「最早会議どころの話では無くなってしまいましたね…」
武内P「…ところで、一ノ瀬さんはどうして天井に張り付いてるのですか?」
志希「いやぁー、ちょっと重力が変動する薬を三日前に飲んだらこんな事になっちゃって…」
志希「もう…三日も何も食べてないんだぁ~…」グゥゥゥ…
まゆP「効力長ぇーなおい」
武内P「…わかりました。では下ろしますのでしばしお待ちください」
志希「いやいやぁありがとうCPのプロデューサー!さすがは志希の旦那様!」
志希「いやぁ~私も妊婦である身だから栄養が取れないとヤバイんだよニャ~。志野が欲しがってた4人目の妹ニャんだからぁ」
志希「ほら、こんな有害な煙だったら子供たちも危ないじゃにゃい?今でこそ元気に走り回ってるけど…コラコラ!お父さんに迷惑かけない!」
志希「ニャハハ。やっぱり7人も子供持ってたら大変だニャ~アナタ?」
まゆP「武内、そいつを下ろすな。この薬持って逃げるぞ」
武内P「え?しかし…」
まゆP「そいつも結構ヤベエだろ!わざわざ敵を下ろすことねぇだろ!」グイッ
志希「えっ!?下ろしてくれないのっ!?」
まゆP「うるせぇー!お前が撒いた種だろうが!自分でなんとかしろぉお!」ダッ
志希「ぎゃぎゃぁああ!!お腹空いたよぉー!!愛する子供達を抱っこしたいよぉー!うええええんっ!!」ジタバタジタバタ
【東京郊外の裏山】
まゆP「よし、ここまで埋めれば匂いも漏れないな」
武内P「後は…時間が解決してくれますでしょうか?」
まゆP「一ノ瀬が使えない状態になった以上、時間に頼むしか無いだろうな」
武内P「アイドル達は本当に大丈夫なのでしょうか…」
まゆP「しばらくは禁断症状と混乱が現れるだろうが、それも一時的なものだ」
まゆP「それが終わったら、いつも通りの日常が返ってくるさ」ポン
武内P「そうだと良いのですが…」
まゆP「んん~…!なんか、原因を破壊しただけで解決した気になってくるな」
まゆP「明日あたりでも、お前の行きつけのお店で奢ってくれよ?」
武内P「……はい。必ず行きましょう」
スタスタスタスタ……
春香「たまには事務所のみんなとハイキングも乙ですね!プロデューサーさん!」
赤羽根P「と言っても、事務所のすぐ近くの山だけどな。ははは」
犬美「ハッハッハ…ワンッ!」ザッザッ
響「おっ!そんなところに何か埋まってるのか?犬美!」ザッザッザ
真美「おっ!もしかして犬美っちお宝を見つけちゃった!?」ザッザッザッザ
亜美「やったぜ!やよいっちも一緒に掘ろうよ!お宝が埋まってるかもしれないよ!」ザッザッザッザッザ
やよい「ウッウー☆何だか楽しそうです!」ザッザッザッザ
律子「コラコラ。汚いわよアンタ達」
赤羽根P「ハハ…変な物とかじゃなかったら良いけど…」
伊織「……?何?この匂い…」クンクン
【4日目】
まゆP「ビックリしたな」
武内P「ええ…」
まゆP「まさか仮眠室にCPのアイドルの半数以上が待ち受けていたなんてな」
武内P「はい……」
まゆP「お前、排気口の中で寝るのは初めてだったろ?俺もだよ」
武内P「申し訳ございません…」
未央「ビックリしたよー。天井からプロデューサーが落ちてくるんだもん」
卯月「ええと…大丈夫ですか?プロデューサーさん?」
武内P「はい。昨日で原因は解明したのでここからは何とかなりそうです」
きらり「それは良かったにぃ☆」
卯月「良かったです…最近の凛ちゃん凄く様子がおかしくて…」スン
武内P「はい。それは否定できませんが…安心してください。渋谷さんも次第に元に戻ると思われます」
未央「うーん…私は、そうは思えないけど…」ヒクッ
カラカラカラカラカラカラカラカラカラ…
まゆP「なっ…なんだありゃ…!?渋谷の周りにベビーカーが何十体も…!?」
卯月「あれ、全部プロデューサーさんとの子供が乗ってると思い込んでいて…」
未央「さすがの私もアレ見て正気を取り戻せざるを得なかったよ」
まゆ「あ、渋谷さんこっちに向かって歩いてきてますね」
未央「それも凄く良い笑顔で……逃げて!プロデューサー!」
武内P「!」ダッ
凛「あれ…?なんで逃げるの…?こんなに幸せがいっぱいあるのに…あっそうか。こんなに愛してるのに逃げるわけ無いもんね…ただ追いかけっこがしたいだけなんだ…もう、男の人っていつも少年みたいなんだからフフ」
ガラガラガラガラガラガラガラ
まゆP「っ!?ベビーカーが意志を持っているかのように武内を狙っていく!」
卯月「きらりちゃん!ベビーカーを取り押さえて!プロデューサーさんの元に行かせないで!」
きらり「オッスオッス☆了解にぃ!」ガシッ
きらり「!」ガガガガガガガガガガガガガガ
まゆP「何…だと…!?一体だけじゃねぇ、数十体ものベビーカーがきらりに襲い掛かり押し切るように…!」
きらり「にょわぁあああ!!」ガラガラガラガラガラガラガラガラ
卯月「ああっ!ついに押し負けてしまいました!」
未央「えっ何なのこれ?何でしぶりん不思議な力を手に入れてんの?」
まゆP「もうアイツは人間じゃねえ…異能力者だ!」
凛「ほら、愛する私の子供達…パパをママの元へと連れてきなさい……追いかけっこするなら手加減しないよプロデューサー…」ユラァ…
ガラガラガラガラガラガラガラ
まゆ「いけない…!後ろから新しいベビーカーが……!」
卯月「一体…何人の子供を産んじゃったんですか!?凛ちゃぁん!!」
未央「そもそもどっから出てきたんだよあのベビーカー!何で一人でに動いてるの!?」
まゆP「武内…!生きていてくれよ…!」ダッ
ガラガラガラガラガラ
武内P「ハァ…ハァ…ハァ…!」
武内P(渋谷さんの操るベビーカーは音を立てて移動する…見つかった時は厄介ですが、気づかれない内は皮肉にも音で助かりますね)
武内P(以前会った時…一昨日までは渋谷さんの妄想の子供は一人だった…一体…一晩のうちに何人の子供を妄想で…?)
幸子「フッフーン!そこで高級ホテルでディナーを食べてスイートに泊まったボクは最早プロデューサーさんとは大人の関係…あっプププププロデゥーササーささささ!!」プシュー////
武内P「こっ輿水さん…?」
友紀「おっとうとうご本人登場って訳かぁ。なぁアンタ、最近幸子がアンタとの高級フルコースとの話しかしないんだけど何とか言って…」
武内P「お二人とも、早く逃げてください!」
幸子「え?」
武内P「ここは危険です!今、私を狙って大量のベビーカーが…」
凛「……フーン…幸子と高級ホテルでディナーとスイートルームに泊まったんだぁ……」
武内P「!?(はっ背後に…!?)」
凛「…まぁ、私にとっては些細な事だよね。だって私とプロデューサーの間にはたくさんの子供が居るから。野球の球団3軍込みで12球団作れるくらいに子供が居るからね」
友紀「つまり約800人くらいか」
幸子「何を言ってるんですか…?」
幸子「そんなバカな数字の嘘を言って恥ずかしくないんですか…?」
凛「何で?だって私とプロデューサーとの絆と比べればまだまだ足りないほうだよ?」キョトン
幸子「いや常識的に考えて一度に800人も産めるハズ無いじゃないですか…カマキリですかアナタ」
幸子「それと比べて僕は本当の事ですからね!こんなカワイイ僕と高級フレンチとスイートルームでご一緒出来たことは多大な幸福をもたらしたでしょうね!」ドヤァ
幸子「もちろん証拠もありますからね!写真もいっぱり撮りましたからね!ほらぁ!ほらぁ!」ドヤッドヤァァァ
凛「そんなもの…子供に囲まれる幸せと比べたらクズですら無い」
幸子「クッ…!?りっ凛さんは妄想でしか子供を作れない可愛そうな人じゃないですか!」
幸子「現実的に考えれば!僕のほうがプロデューサーに可愛がられてますよね!」フッフーン
凛「妄想?さっきから何言ってるのよ幸子?」キョトン
幸子「こいつマジですか…?」
武内P「輿水さん姫川さん。今の渋谷さんは正気ではありません。悪いことは言いませんので今すぐにでも逃げてください」
幸子「…プロデューサーさんは保守的すぎますよ!こういうのはビシッと言うべきです!」ダンッ
武内P「言いました…言ったんです…!もう…何度も…毎回事件が起こるたびに…!」
幸子「フッフーン!だったら、この可愛くて優しい僕がプロデューサーの代弁をしてやりますよ!凛ちゃんをこのカワイイ僕がもう一度言います。このカワイイ僕が可愛く説得して元に戻してやりますよ!」ドンッ
武内P「…輿水さん。悪いことは言いません止めた方が」
幸子「さぁさぁ凛さん!今からどっちがプロデューサーさんに愛されてるか話し合いましょう!そしてコテンパンにやっつけてやりますよ!」ドヤァァァァァァ
凛「フーン…私の惚け話がそんなに聞きたいんだぁ…」ニコッ
武内P「っ!!」ゾッ
凛「良いよ…それじゃぁ、こっちで話そうよ…フフ…」
幸子「望むところです!僕がどれほどプロデューサーさんに愛されてるか証明して見せます!」スタスタ
武内P「あっあの!輿水さんやはり止めた方が――」
―――バタンッ
カッ!!
幸子「……………」ガチャッ
武内P「……輿水さん?」
友紀「ん?あれ幸子どうした?」
幸子「……フフーン!プロデューサーさん。僕が間違ってましたよ」
武内P「はい?」
幸子「この世で一番カワイイのは僕じゃなくて、この幸美だったんです」
武内P「輿水さん?」
幸子「ほら、全体的に僕と全く同じ顔ですが、この鼻筋はプロデューサーさんに似てますよね」
幸子「僕とプロデューサーさんとの間の子供が、まさかここまでカワイイとは思いませんでした…僕の完敗です」
武内P「あの、輿水さん?」
幸子「でも、不思議と凄く嬉しいんですよ…だって…僕から産まれてきたものが、僕よりもカワイイなんて…それも、プロデューサーさんとの…」ハイライトオフ
武内P「輿水さん!正気を取り戻してください!」ガッ
凛「フー…中々良い議論ができたと思うよ」ガチャッ
友紀「お前…幸子に何したんだ?」
凛「?いや、別に私とプロデューサーとの惚気話だけど?」
凛「あっそうだプロデューサー。幸子と話してるときにまた子供が産まれちゃったよ。もう、昨日あんなに激しくするから…フフ。それで、新しいベビーカーを選んで欲しいんだけど…あれ?」
凛「プロデューサー?どこに行ったの?プロデューサー?」
凛「あっ」
凛「また追いかけっこかぁ…もう、しょうがないなぁ」ガラガラガラガラガラガラガラガラ
【非常階段】
まゆP「大丈夫かぁ!武内ぃ!」ユッサユッサ
武内P「わっ私はっ大丈夫ですっ!ですが……」ユッサブラレユッサブラレ
幸子「ほら、僕の事世界一カワイイママって呼んでご覧?世界一カワイイママ…フフーン」ハイライトオフ
未央「わぁ、ついに幸子ちゃんも毒牙に当てられたかぁ」
まゆP「は?あの劇薬は処分した筈だろ!?何でまた新しく被害者が出てるんだよ!?」
武内P「それが…渋谷さんが輿水さんに何かしたみたいで…」
卯月「また…惚気話をしたんですか?」
未央「思えば、しぶりんが惚気話をしたのが全ての始まりだったような…」
まゆP「そんな……原因は一つじゃなかったのか…!」
武内P「…幻覚作用の煙と渋谷さんの惚気洗脳…この二つが、この騒ぎを引き起こしていたのですね…」
未央「んー。でもさ、どっちか一つ欠けたら成り立たなくならない?それ」
まゆP「…だとしても、かなりの時間がかかるだろうな。匂いとは言えここまで根深い幻覚に襲われてるんだ」
まゆP「匂いが薄れれば幻覚の量が増える…つまり子供の量が増える…」
まゆP「渋谷は間違いなく永久機関を独自に取り入れている。おそらく一生元に戻らないかもしれない」
武内P「そんな……!」
幸子「ほら、幸美の前でそんな悲しい顔しちゃ駄目ですよ。世界一カワイイ女の子が二人居るんですから笑顔で笑顔でえへへ…」スリスリ
未央「それじゃぁ、やっぱりしぶりんはしかるべき精神病院に閉じ込められちゃうの?」
まゆP「渋谷だけじゃねぇだろうなぁ…」
武内P「私は…私はどうすれば……」ズーン
まゆP「……………」
まゆP「…一つだけ、手がある」
武内P「!!」
未央「!!」
卯月「!!」
幸子「こんなにカワイイ娘が産まれるなら、二人目も…プロデューサーさん…今夜も僕と二人で…えへへぇ…」ギュゥゥ
まゆP「ただ、これは非常に荒治療で非常に危険な方法だ」
まゆP「しかし、効果は保証する。間違いなく全員元に戻るだろう」
まゆP「妙な後遺症は残るかもしれないが…」
武内P「ほっ…本当ですか!?」
卯月「凛ちゃんも元に戻るんですか!?」
まゆP「ああ。上手くいけば一発でな」
未央「だったら早くやろうよ!今のうちに治療しないと明日にはしぶりんの子供が3000人は超すよ!?」
未央「きらりんパワーが数十体のベビーカーでさえ突破されたのに…数千体となればきらりちゃん死ぬよ!?」
きらり「最近杏ちゃんの子供達が高校生になり始めたから…孫が産まれゆ前に何とかしてほしいにぃ!」
武内P「どのような…方法なのでしょうか?」
まゆP「ああ、まずこの騒ぎの原因が匂いである事は判明しているだろ?」
武内P「はい」
まゆP「だから、まず感染しているアイドルを防音壁で囲まれてる録音室に押し込めてな……」
【5日目 録音室】
ザワザワ…ザワ……
「なぁ、何で私たちこんな所に集まってるんだ?」
「さぁ…あっちょっと凛!今私の子の頭かすったでしょ!」
「フーン…私だって5千人の子供達のお守りで大変なんだから見逃してよ」
「いやそんなに居ないでしょ…杏子、杏介。学校休みなのにゴメンね。すぐパパに会えるからね」
「パパ…ゾンビ…早く探さないと…SWATに捕まっちゃう…どうしよう…」オロオロ
「フヒヒ…フヒ…そろそろシンユウとの間の子供も成人かな…?」
「フニャー!みくとPちゃんとの間の子猫をいじめちゃ駄目ニャー!」
「Я тебя люблю……プロデューサー……アーグニャ……」
「我が友ー!我が友ー!コウノトリさんが今日は蘭太郎を連れてきたぞよー!」
「プロデューサー!やったよ!ついに私とプロデューサーとの間の子供がロックに目覚めた!」
「Pくーん!とうとう産まれたよー!お姉ちゃんより先に莉嘉とPくんとの間の子供ー!名前はP嘉ー!」
「みりあも出産する~!んっ!!ミリミリミリミリミリ」
「やめなさい。はしたない…だから私は橘じゃなくて武内です!」
「フッフーン!皆さん子供を持ってるようですが…やっぱり僕の子が一番カワイイですね!」
「あれれ~?どうしてウサミンはこんな所に居るんですかぁ~?なんだか怖いですいや本当マジで…助けてぇ~!」ウッサミーン
【排気口】
武内P「…本当に、やるのですか?」
まゆP「あ?やらねぇと一生このままだぞ。投下したらすぐ蓋しろよ」
未央「ちょっと狭いよぉ~ここ。本当に出られるの?」
まゆ「ウフフゥ…女の子は後ろに回すプロデューサーさぁんは紳士ですねぇ…」ウットリ
まゆP「これから人虐非道な事をするけどな」
武内P「……わかりました。本田さん、例の物を」
未央「了解!じゃじゃん!346バラエティ班特性のパンパンシュールストレミング~!」テッテレテーレーレー
まゆP「外みても完全に発酵してるのが分かるな…開けるのが怖い」
武内P「諸星さんと島村さんを置いてきて本当に良かったですね…」
まゆP「諸星がここで気絶したら俺たち全員ここから出れなくて死ぬからな」
未央「しまむーは確実に死ぬねぇこれ」スッ
まゆP「さてと…これをとっとと開け……」カツンッ
プシュッ!
武内P「!!!」
未央「ゴホォッ!!オエッ!!オボッ!!!」
「あれ?何だか匂いません?」
「本当だ、誰かオナラした?」
「いや、これオナラの匂いじゃ……」
まゆP「ブォエッ!!!マジかよここまでだったのか!!」ポイ
まゆP「武内!蓋!蓋!」
武内P「……」スー
まゆP「よし、ずらかるぞ。武内、早く進め!グワッ!匂いが近づいてきた!」
武内P「はっはい…!」スッスッス
まゆ「ウフフゥ…プロデューサーさんの…お尻……」ハァハァ
まゆP「まゆ、俺の尻を触るな」
未央「ゴホッ!オォエエッ!!カヒューカヒュー…」ガクガクガク
【録音室】
季衣奈「ぎゃぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
みく「に"ゃ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!!!!」
奈々「なっなんですかこの匂ぃぉおおおおおぼぼおぼぼおぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ」
輝子「あっあっ……ショーコダケが…ショーコダケがどんどん縮んでゆく……」シオシオシオ
輝子「あ…あう……輝子と…シンユウを繋ぐ……愛の結晶がぁ…」パタッ
小梅「凄い…ゾンビの死臭…!まさか……パパが…?」
小梅「大丈夫…ここまで発酵が進んでいても…愛して…あ…あれ…?私とパパとの子供が…どんどん溶けて……」
小梅「……キュウ」パタリ
蘭子「そんな…まさか魔界の王が我と友との愛を拒んだというのか!?(なっなんなんですか!?この匂いは!!)」
蘭子「あ……駄目…蘭太郎だけは連れて行かないで…!(蘭太郎の霊圧が…消えた…?)」
蘭子「………ピィ…」パタリ
奈緒「開けてぇぇええええ!!出してぇええええええ!!!!」ダンダンダンダン
加蓮「ああ…!私の赤ちゃんもどんどん透けて消えていく…!」
幸子「あっ…ああ…!僕の世界一カワイイ子供も消えていきます…!」
幸子「駄目です…!幸美は世界一カワイイんですよ…!消えてしまったら…誰が世界を癒してくれるんですか…!」ポロポロポロ
幸子「ダメ…消えないで…!僕の元から居なく…な……ら…………」バタン
アーニャ「запах!!!запах!!!!ア…アッ!!また…またワタシとプロデューサーさんとのコドモが…消えて…ゆきます…!」
アーニャ「もう…もう二度と失わないと誓いました…だから…お願いデス…消え…ない……で…………」ポロポロ
アーニャ「……Моя мама любит вас.……」パタリ
莉嘉「うわぁあああん!!P嘉が消えちゃったぁああ!!」ウエーン
みりあ「みりあね…ママになるんだぁ…ママになったら…たくさんパパを大好きになって一緒に動物園いってそれか…ら……」ガタン
ありす「橘じゃありませ……武…うち……です……」バタリ
杏「あっあれ、あれぇ?どうして?どうして杏子と杏介が薄くなってるのかな?」
杏「え?もう現実から覚めるべきだって?いやいや、杏にとっては…母さんにとってはこっちが現実だよ?」
杏「待って、消えないで!幸せだった!忙しかったけど貴方達を育てるのが凄く幸せだったんだよ!?だからお願い!戻ってきて!」
杏「まだ……孫の顔…も…見て…ない……」バタン
凛「嘘…何…これ……?」
凛「私とプロデューサーの子どもたちが…5000人もの子供達がどんどん消えてゆく…!!」
凛「やだ、なにこれ?えっ…ナニコレ臭っ!子供が消えていくたびに匂いが酷くなる!」
凛「待って!お願い止めて!大好きなの!私はこんなたくさんの子供達も大好きなの!!」
凛「プロデューサーの事が大好…………ウッ」バタン
凛「……子供達が……みんな…一人残らず…消え…………」ピク ピク
凛「……………………」
「…………………」
【6日目】
シュー プシュー
美城「…今回の事は大変荒い解決方だったが、よくやってくれた」
まゆP「いえ…まさか褒められるとは」
美城「同じ方法で沈静化させた一ノ瀬志希は気絶し目が覚めた後、妄想の子供が消えているかのような反応を見せた。まぁ成功と言えるだろう」
美城「同じくプロジェクトクローネのメンバーにも同じ方法を試した。鷺沢は今だに目覚めないが大方元に戻っている」
美城「匂いに関しては346直結の清掃員がなんとかする。それよりも今はアイドルの活動の事だ」
美城「当然の事ながら、腐った魚の匂いのするアイドル達を仕事に行かせるわけにはいかん。今日一日は彼女たちの匂いをとるのに尽力しろ」
武内P「…はい。了解しました」
今西「しかしねぇ…こんな、アイシュビッツで行われたナチス政党の毒ガスみたいな作戦を行うとは…」
今西「私としては、ちょっといただけないかなぁ…」
美城「今回の事は彼女たちの自業自得だ」
武内P「いえ、今回の事は私の監督不届きで…」
美城「そう思いたければ勝手に思うがいい。だが私は、短期間でアイドル達を矯正した事については評価する」
まゆP「え?それじゃぁ昇給も…?」
美城「アイドル達を危険な目に合わせた事は評価しないがな」
まゆP「」
武内P「申し訳ございません…」
美城「謝るな。先ほども言ったが矯正したことには評価する」
美城「つまり何の褒美もお咎めも無しだ。分かったら仕事に戻りたまえ」
美城「明日には予定通り会議を行う。企画資料を見直しておけ」
【CPルーム (換気力最大)】
ちひろ「……………」
美波「……………」
蘭子「わぁ、綺麗なお星様だぁ。ぷかぷか浮いてて可愛いなぁ」
凛「うん!りんもいっしょにあしょぶー!汽車ごっこすりゅー!シュシュポポシュシュポポ!」
みりあ「わぁ!凛ちゃん汽車のモノマネ上手ぁい!」
莉嘉「じゃぁ私はゴードンのモノマエするねぇ!心配するな。わしの鉄道でそんなことはさせん(低い声)」
卯月「凛ちゃん…皆、どうしちゃったんですか?」
未央「目を覚ましたら急に幼児退行していたんだぁ。パパが居ないって泣きわめいて大変だったんだぁ」
みく「ニャーニャニャーニャーニャー」ゴロゴロゴロ
季衣奈「わぁ、お空にいっぱいロック!楽しいな楽しいな」ランラン
アーニャ「ダー。あー…ダ・ダー…ダァー……」ヨチヨチ
ちひろ「私が居ない間に一体なにが…」
杏「ねーねーきらりー、遊んでー遊んで―」ヨチヨチ
きらり「はぁーい☆杏ちゅあん♪いっぱい遊んであげゆね☆」
杏「うん!…でね、きらり聞きたい事があるんだー」
きらり「んー?」
杏「あのね、杏その時パパの奥さんになって二人の子供の奥さんになっていた記憶があるんだぁ」
杏「でもね、パパは杏のパパだし杏は子供だから子供なんて居る筈無いし…」
きらり「…………」
杏「でもね、でもね」ジワァ…
杏「すごく…幸せな思い出だったんだぁ……」ポロポロポロポロポロ
きらり「杏ちゃん!!」ガバッ
幸子「あー…あいー……カワイイ、ボクは、カワイイ」ヨチヨチ
小梅「ゾンビ…小梅は…大好きなパパのゾンビ……エヘ」ヨチヨチ
未央「んー、なんだかちょっと愛おしく見えてきたなぁ。ねぇしまむー?いっその事しぶりん達飼わない?」
卯月「ええと…頑張ります!」
ガチャリ
武内P「おはようございます。あの、皆さんお体の方は―――」
凛「あー!パパだぁー!!」ガシッ
蘭子「パパァー♪あのぷかぷか浮いてるお星さま綺麗だよぉ」
季衣奈「あっお父さん!お空に浮かぶロックが形を変えて楽しいんだぁ!」
アーニャ「あー!だぁー…ぶぅー…」ヨチヨチ
武内P「…これは、一体?」
未央「いやぁー、どうやらあの魚の缶詰の匂いが強烈すぎて皆さん幼児退行してしまったようです」
輝子「フヒ…ヒ…パパの……松茸……大きくなるぞ…フヒ♪」
みく「ニャーニャー…ゴロニャ~ン♪」スリスリ
幸子「パパー!パパー!サチコはせかいいちカワイイんだよ!」ギュッ
武内P「そんな…ようやく元に戻ったと思ったのに…」
未央「まぁとりあえず、存在しない子供はいなくなったんだからそれは良しとすれば良いんじゃない?」
きらり「みんなカワイイにぃ☆オッスオッス!」
杏「あ…パパァ。杏ね、今度妹と弟が欲しいなぁ…ねぇ、良いでしょ?」ダキー
莉嘉「Pくん!何だか同年代のお友達がいっぱい出来たんだよ!」
みりあ「パパ!みりあもパパと一緒に遊ぶー!」
アーニャ「パ……папа!!папа!!」ギュッギュ
美波「ふふ…ちょっぴり、羨ましいかも」
武内P「………はぁ」
武内P(やはり…しかるべき病院に通院させるべきなのでしょうか…)
武内P(いえ…ここは逃げるのでは無く向き合うべきでは無いでしょうか)
武内P(そうです…この子達の為にも、地道に解決していくべきだ!)キリッ
ちひろ(ふふ、やっぱりプロデューサーさんは真っすぐですね)ニコッ
武内P「パパではありません。プロデューサーです」
まゆP「そっか…今度は幼児退行か」
武内P「はい…想像妊娠よりはずっとマシな方なのですが…面倒が…」
まゆP「しかもCPの半数以上がだろ?大変だなお前」
未央「いや他人事に言ってるけどまゆのプロデューサーにも責任あるからね!?」
菜々「あはは~☆菜々はウサミン星のお姫様!今年で七しゃいになったのです~☆」タタタタタタ
未央「ほら見た!?全然関係無かった菜々ちゃんまでもが幼児退行の被害に!」
まゆ「正直凄く痛々しくて直視できませんよねぇ」
奈緒「ねーねー北條ちゃん!今日はどこに行く!?」
加蓮「タカシマ屋の屋上でプリ●ュアのショーやるんだって!お菓子持って見に行こうよ!」
奈緒「うん!行く行くー!!」タタタタタタタ
まゆP「はは、この前までは妄想とは言え妊娠の話してたってのに。微笑ましいなぁ」
未央「あっ…!アンタもう諦めてるね!?CPのこの騒動全部どうでも良くなってるね!?」
まゆP「うん。もう俺関係ねぇしなーって」
未央「……………」
武内P「本田さん。どうか睨まないであげてください。まゆPさんは本来この事件に全く関係ないのです」
まゆP「そういう事だ。もう付き合ってらんねぇ。悪いけどこっちはまゆのプロデュースに全力を注がせてもらう」キッ
まゆ「まぁプロデューサーさん…まゆ、とっても嬉しいです……」ポッ
未央「ウギギィ…まゆを味方につけて逃げる気かぁ…!」ググググ
武内P(……ふぅ)
武内P(これから、何が起こってしまうのでしょうか…最早想像がつかないし想像したくない自分がいます)
武内P(…今度の日曜日、いつもの居酒屋で赤羽根先輩と飲みに行くついでに相談しましょうかね)
【765プロ】
春香「見て下さいプロデューサーさん!女の子ですよ女の子!」ハイライトオフ
美希「美希とハニーとの間の子供なの!男の子なの男の子!」ハイライトオフ
真「見てくださいプロデューサーさん…すっごく可愛い女の子ですよ…?女の子らしい女の子…」ハイライトオフ
響「プロデューサー!響とプロデューサーの天才の子供だぞ!責任取るんだぞ!」ハイライトオフ
亜美「兄ちゃん!亜美の子供と!」
真美「真美の子供と!」
亜美・真美「どっちがカワイイ!?」ハイライトオフ
やよい「ウッウー☆初めてお父さんとお母さんに孫の顔を見せてあげられます!」ハイライトオフ
伊織「も…もう。こんなの…初めてだったんだから…責任…取ってよね…/////」ハイライトオフ
貴音「ウフフフ…貴方様と……私の……可愛い……娘……食べてしまいたいくらい」ハイライトオフ
小鳥「赤羽根さんと武内さんとの間の子供…ウヒッ…ヒヒヒ」ピヨピヨピヨピヨ
社長「かっ…彼女たちにはいったい、何が見えているのかね…?」ヒクッ
赤羽根P「だっ誰か…助けてくれぇぇえ!!」ダッ
【終】
【おまけ】
凛「パパ!抱っこしてー!抱っこ抱っこ抱っこ!」
武内P「渋谷さん…申し訳ございません。ここでは人目についてしまいますので」
凛「やだー!凛、パパとだっこすゆの!胸板に抱き着くのー!」バタバタ
武内P「お願いですからあまり私を困らせないでください…」クビニ手ヲ
楓「ふふ、良いじゃありませんかプロデューサーさん」
武内P「あっ高垣さん…おはようございます」
楓「抱っこくらいさせてあげても良いではありませんか。コアラみたいに子にアラアラと困り…うーん、ちょっといまいちですね」
武内P「しかし…」
莉嘉「抱っこするの?じゃぁ莉嘉も抱っこして!」
蘭子「我も!」ビシッ
幸子「僕も!」ビッ
みく「ニャー!」パシッ
武内P「……その、高垣さん」クビニテヲ
楓「恥ずかしがる事はありませんよ。だって、貴方と私との間の子供達ではありませんか♪」
武内P「はい………え?」
武内P「え?」
武内P「え?」
終
何かいろいろすいませんでした
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好き