【ラブライブ!】えりまきほの会 (374)
ラ板で落ちてしまったので立て直し
大学生の春休み(3月)
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スレタイ変えたのか
穂乃果「海未ちゃんも昔は可愛かったんだよね~」
真姫「“昔は”って……海未が聞いたら怒るわよ」
絵里「今は可愛くないわけ?」
穂乃果「もちろん今も可愛いけどさぁー」
絵里「ならいいじゃないの」
穂乃果「いやほら、ちっちゃい頃は海未ちゃん人見知りで恥ずかしがり屋だから、『ほのかちゃぁん、ほのかちゃぁん』ってずーっと後ろからついてきて」
真姫「あの海未が? ちょっと想像つかないわよね」
絵里「ねえ」
穂乃果「今考えたらあの頃の海未ちゃん可愛かったなぁって思う今日このごろなんだよ」
真姫「何? 穂乃果ってロリコン?」
穂乃果「ちっがうよ、子供ってやっぱり可愛いんだよ」
絵里「海未って高校の時はもうそんな感じではなかったわよね」
真姫「時の流れは残酷ね」
絵里「真姫もどうしてこんなに捻くれちゃったのかしら」
真姫「うるさいわね、昔からこうだったわよ」
穂乃果「捻くれてる自覚はあったんだ」
真姫「っていうか別に捻くれてませんケド?」
絵里「はいはい、ほら飲んで。全然進んでないじゃないの」
真姫「私のペースってものがあるのよ」
穂乃果「真姫ちゃんってさ、意外と弱いよね」
絵里「そうよね~、もっとグイグイいくイメージだったけど」
真姫「私アセトアルデヒドが分解できないのよ」
穂乃果「あせと……なんて?」
真姫「CH3CHO」
絵里「あー……なんだか久しぶりに聞いたわ」
穂乃果「何? シースリーピーオー?」
絵里「お医者さんの話は難しいわね」
真姫「まだお医者さんになれるかどうかわかんないわよ、国試もこれからだし」
穂乃果「でシースリーピーオーをバラバラにするの? 真姫ちゃんひどーい」
真姫「あのね、アルコールってつまりエタノールでしょう?それが分解されてまずアセトアルデヒドになるわけ」
穂乃果「エタノールって消毒用の?」
絵里「あれは流石に飲めたもんじゃないわ」
穂乃果「飲もうとしたことあるの!?」
絵里「え、いやまあ……ないけど」
穂乃果「なんだビックリした~」
真姫「絵里ならやりかねないわよね」
絵里「私のことどう思ってるのよ……」
穂乃果「ヤバイ人」
真姫「アル中一歩手前」
絵里「私がヤバイなら穂乃果も十分ヤバイわよ?」
穂乃果「いやいや私は普通だよ? 絵里ちゃんはちょっと頭おかしいけど」
絵里「何よ、私こそ普通よ。私が世界のスタンダードと言っても過言ではないわ」
真姫「過言でしょ、どう考えたって」
穂乃果「普通の人はウイスキーを2時間で空けたりしないんだよ。ねえ真姫ちゃん」
真姫「ちょっと引くわね」
穂乃果「私ちょっと寝ちゃってて、起きたら一瓶すっからかんになってんの。ええ!? って感じだよね」
絵里「だってあの時は他に何も無かったの、しょうがないじゃない」
穂乃果「だからって、ねえ? 普通全部いく? やっぱり異常だよ、絵里ちゃん酔ったことないもん」
絵里「酔う。酔うわよ。もう今も酔ってるから」
穂乃果「うっそだ~!」
真姫「ちょっと顔赤い?」
絵里「ね?」
穂乃果「ちょっとだけじゃん。そんなの真姫ちゃんに比べたら誤差だよ。真姫ちゃんいつも最後の方トマトみたいだもん」
絵里「真姫はトマトが好きだもの」
穂乃果「トマトが好きすぎてトマトになっちゃうの?」
真姫「人をトマトの妖怪みたいに言ってくれるわね」
絵里「真姫も本望でしょうね」
真姫「私はご存命よ」
穂乃果「絵里ちゃんはねザルだよ、こういうのを日本ではザルっていうの」
真姫「やっぱりロシアの血?」
穂乃果「あ、そうだウォッカ飲んでよ、ウォッカ。ここあるかな」
真姫「そういえばウォッカって本場だとウォッカって言わないんじゃない?」
穂乃果「えー、じゃあ何ていうの?」
真姫「ほら、エリー」
絵里「私?」
穂乃果「そりゃそうだよ、ロシア人なんだから」
絵里「100%ロシア人ではないけれど」
穂乃果「だいたいロシア人だよ」
真姫「世界地図みたらだいたいロシアだもの」
穂乃果「じゃあ私もロシア人かもね」
絵里「それは言い過ぎ」
穂乃果「ねー、何ていうの~?」
絵里「えーっと、водкаよ」
穂乃果「うぉどか?」
絵里「ノーノーノー、водкаよ」
真姫「どうして英語とロシア語混ぜるのよ」
穂乃果「やっぱりウォドカじゃん」
絵里「だからводка」
穂乃果「もうウォッカのままでいいや」
絵里「……まあ通じることが一番大事ね」
穂乃果「ロシア語全然わかんないよ、ちょっと考えた人ここ呼ぼう? なんであんな難しくしたのか私聞きたい」
真姫「呼べたとしても多分話通じないわよ」
穂乃果「そこは絵里ちゃんがさ」
絵里「あのね、日本語だって難しいわよ。日本の人ってひらがなとカタカナと漢字、全部覚えてるわけじゃない? これって凄いことよ」
穂乃果「いやいやいや、ロシア語の、あれなんて言うんだっけ? 顔文字とかよく使うよね?」
真姫「キリル文字?」
穂乃果「それかな? 多分それ、あれ絶対書きづらいと思うんだよね」
絵里「慣れればそうでもないわよ?」
穂乃果「絵里ちゃんは頭おかしいからちょっと参考にならないよ」
絵里「あのねぇ……」
穂乃果「あ、そうだ、ロシア語って言ったらあれ。あれ、あれだよ」
真姫「どれよ」
穂乃果「ここまで来てるんだけど、ほら、あれだよあれ」
絵里「お婆ちゃんじゃない」
穂乃果「思い出した、絵里ちゃんの練習着!」
真姫「え? ああ……」
穂乃果「ほら、何かロシア語書いてあったでしょ?」
絵里「そうだっけ?」
穂乃果「そうだよ、あれね私最初シャツ裏返しに着てると思ったの」
絵里「そんなわけないでしょうよ」
穂乃果「わーかんないよあれ。いやほんと『うわ、会長シャツ裏返して着てる……』と思ってさ。どうやったら気付くかなって大真面目に凛ちゃんと話したもんね」
真姫「それで絵里に言いにいったの?」
絵里「私何も聞いてないわよ?」
穂乃果「確かね、希ちゃんとこ行ったら『あれロシア語やで~』って言われて解決したんだよ」
真姫「今の希のマネ?」
穂乃果「えりち~、あれロシア語やんな~?」
真姫「似てる?」
絵里「全然よ。0点」
穂乃果「うわ、会長きびし~」
真姫「そりゃ生徒会長様は希のこと世界一知ってるわけだもの。体の隅々までご存知なわけだし」
穂乃果「会長やらし~」
絵里「会長は穂乃果もでしょう? ていうか何その言い方、悪意があるわよ、真姫。飲みなさいほら」
真姫「エリー、これアルハラって言うの」
絵里「私達の間に先輩も後輩もないんだからハラスメントじゃないわ」
穂乃果「運命共同体だからね、三途の川も一緒に泳ぐ約束しましたね」
真姫「私はした覚えがないんだけど」
絵里「いいから、この水あげるわ」
真姫「ちょ、どう見たってさっき頼んでた日本酒じゃない」
絵里「何言ってるの? 水でしょ?」
真姫「穂乃果も笑ってないで助けて」
穂乃果「いやまあ、高いお酒は水みたいに飲みやすいって言うからねぇ」
真姫「そんなにいいやつには見えないわよ」
穂乃果「じゃあまあ真姫ちゃんの代わりにここは私が」
絵里「なら穂乃果」
穂乃果「はい」
絵里「日本語は素晴らしいわね、乾杯とはどう書くの?」
穂乃果「杯を乾かすと書くであります!」
絵里「その通りよ! はい、かんぱーい!」
穂乃果「かんぱーい!」
穂乃果「あ゛あ゛ぁ、効くねぇ……」
絵里「五臓六腑に染み渡るわ」
穂乃果「ごぞーろっぷってどこ?」
真姫「人の体にはね、5つと6つ大事な臓器があってそれをまとめてそう言うのよ」
穂乃果「まーたお医者さんみたいなこと言ってる」
絵里「だってお医者さんだもの」
真姫「だからまだ違うって」
絵里「部活の練習着で思い出したけどさ、あれ穂乃果のも大概じゃない?」
真姫「あー……“ほ”Tね」
穂乃果「いいでしょあれ」
絵里「良くないわよ、最初見た時目を疑ったわ」
真姫「私二度見した」
絵里「私は三度見した」
穂乃果「そんなこといって実は欲しいんでしょ?」
絵里「いらないわよ。どんな思考してたらそうなるの」
穂乃果「いいよいいよ嘘つかなくて、いっぱいあるからさ」
真姫「なんなのあれ、やっぱり穂乃果の“ほ”なの?」
穂乃果「穂むらの“ほ”だよ~」
絵里「あ、そっち?」
穂乃果「ええ? なんで知らないの? あれね、うちで一枚千円で売ってるから」
絵里「安いわね」
穂乃果「でしょ? 欲しくなってきたでしょ? いいよ、2人にはタダであげる」
真姫「だから欲しくないわよ」
穂乃果「だってタダだよ? タダ」
絵里「タダより怖いものはなんとやらってね」
穂乃果「あれさ、みんなにあげるって言ってるんだけど、誰も受け取ってくれないんだよね」
絵里「それは商材に原因があるの」
穂乃果「“ほ”Tね、ちゃんとカラーバリエーションもあるから」
絵里「多分今年一番いらない情報だわ」
真姫「あれの名前、結局“ほ”Tでいいわけ?」
穂乃果「名前? 私も心の中でずっとそう呼んでたから“ほ”Tでいいんじゃない?」
真姫「大丈夫なの? 看板娘がそんな適当なこと言って」
穂乃果「いいのいいの、だから皆で“ほ”T着ようよ」
絵里「でも私達名前に“ほ”が入ってないし、“ほ”Tに申し訳ないわ」
真姫「“ほ”Tに申し訳ないって凄い言葉ね」
穂乃果「気にしなくていいよー、“ほ”はね、皆に心の中にあるから」
絵里「そんなものは私の心の中にはないのよ。失ってしまったわ」
穂乃果「言ってもね、現代人は誰しも無意識の中に“ほ”を飼ってるんだから」
真姫「飼ってない、飼ってない」
穂乃果「あれ着て皆で一緒に踊ろうよ~」
絵里「トンデモ集団ね……」
真姫「μ'sの曲でも踊るわけ?」
穂乃果「そうそうそう、っていうかちゃんと覚えてる?」
絵里「だいぶ怪しいかもね、細かいとことか。真姫は今でもピアノで弾けるの?」
真姫「誰が曲作ったと思ってるのよ」
穂乃果「ちょっと絵里ちゃん、西木野大先生に向かって失礼だよ」
絵里「ははーっ、私が悪うございました」
真姫「一応3回までのミスはセーフってことにしましょう」
穂乃果「自信無くさないでよ大先生」
真姫「素面なら平気だから」
穂乃果「別に今弾いてくれとは言わないよ」
真姫「そうなの?」
絵里「酔ってる?」
穂乃果「酔ってるね、水飲む? ほら」
真姫「日本酒でしょうが」
絵里「つまり水よ」
真姫「つまり水なわけないじゃない」
穂乃果「ロシア語だとお水と日本酒がおんなじ発音なんだよ。うっわ、おそロシア」
真姫「私絶対ロシア行かない」
絵里「まあでもグラスも空いたし次のいきましょうよ」
穂乃果「真姫ちゃん何がいい?」
真姫「ジュース」
穂乃果「もうソフドリ?」
真姫「エリーに合わせてたら私死ぬわ」
穂乃果「まあ無理はしないでいいからさ」
絵里「じゃあレッドアイとかいいんじゃない?」
穂乃果「なんだっけそれ。前も聞いた気がするけど」
絵里「ビールとトマトジュースの」
真姫「どうして混ぜるのよ」
絵里「だってカクテルだもの」
真姫「トマトジュースはトマトジュースでいいのよ、トマトジュース単体で完結してるの」
絵里「出たわね、妖怪リコピン娘」
穂乃果「トマトに対するこだわりがもう面倒臭い。あ、冷やしトマトあるよ」
真姫「いいわね。トマトにはね、血中のアルコール濃度を抑える効果があるのよ」
穂乃果「まーた難しいこと言ってるよ」
絵里「屁理屈こねてないで頼みなさい真姫」
穂乃果「じゃあそれとレッドアイ」
真姫「結局?」
穂乃果「無理なら私貰うよ。あ、それか絢瀬宴会部長が全部処理してくれるから」
絵里「じゃんじゃん持ってきなさい」
真姫「味方で良かったわ」
穂乃果「あい。じゃ、すいませーん」
穂乃果「で、何の話だっけ?」
絵里「トマトがどうして赤いのか?」
真姫「情熱の色よ」
穂乃果「それは答えになってるの?」
絵里「っていうかそんな話じゃなかったわよね」
穂乃果「絵里ちゃんが言ったんじゃん」
絵里「ちょっと真姫~」
真姫「なんで私」
穂乃果「とりあえず一回謝っとこ」
真姫「ごめん」
絵里「許す」
真姫「許されたわ」
穂乃果「あ、それでダンスだよ、ダンス」
絵里「箪笥? 箪笥がどうしたの」
穂乃果「ここもできあがってる?」
絵里「私ね、今日結構疲れてるかもしれない」
真姫「なのに来たわけ?」
穂乃果「お酒あるとこに呼んだらこの人だいたい来るよ。木にアルコール塗っとけば多分次の日捕まえられるもん」
絵里「人を虫みたいに……今日は希もゼミの追いコンだって言うからいないのよ」
穂乃果「あー、帰っても誰もいないんだ」
絵里「だから付き合ってよ」
真姫「まあ結局いつも通りじゃないの」
穂乃果「で、μ'sのダンスだよ。箪笥じゃないよ?」
絵里「誰が箪笥とダンス間違えるのよ」
穂乃果「なんなのこの人」
真姫「いいからそれがどうしたのよ」
穂乃果「それがさ、私ね、こないだ踊ったの」
絵里「何で?」
真姫「何かあった?」
穂乃果「いやなんもないけど、プライベートで、お風呂上がりに」
絵里「服は着なさいよ」
穂乃果「着てたよ、ギリギリ」
真姫「ギリギリ?」
穂乃果「ギリギリ?」
真姫「自分で言ったんでしょ」
穂乃果「まあ、まあ多分着てた。いやそこはいいんだよ」
絵里「それでどうしてまたそんな突然」
穂乃果「なんかもう曲がさ、急に頭の中で流れ出しちゃって」
絵里「これは踊るしかないな、って?」
穂乃果「そうそう」
絵里「先生、これは耳鼻科がいいですか」
真姫「精神科案件かもしれないわ」
穂乃果「ちょっとちょっと、別に病んでないよ」
絵里「突然頭の中にミュージックが鳴り響いたら踊りだす? そこが電車の中でも?」
穂乃果「真姫ちゃんなら一緒にやってくれるよ」
真姫「いや一緒にしないでよ、私知らない人のフリするから」
穂乃果「やってみたらけっこうちゃんと覚えてて感動するよ~、でもさ、やっぱりちょこちょこ忘れてるとこあるの」
絵里「そりゃあね、完璧にはやっぱりもう無理よね」
穂乃果「なんかそれ、高坂的には凄いショックだったの。だって何十回何百回って練習したじゃん?」
真姫「まあそう言われると、確かにショックね」
絵里「あー、青春の記憶が蘇るわ」
穂乃果「ショック過ぎて、昔の動画あるかなと思ってネットで探したもんね」
真姫「そりゃ何かしらはあるでしょうよ」
穂乃果「あったんだよねまあ。でも私達のじゃなくて最近の子が動画撮ったやついっぱいあるの、知ってる?」
絵里「本物は?」
穂乃果「あったけど見てない」
真姫「そこ見ないとだめでしょ」
穂乃果「だって気になるじゃーん。で再生数多いの見て、何か違った気がしたけどさ、これはこれでアレンジ効いてて良いいなって。見る? 後で動画送るから見てよ。こっちの方が良くない?」
真姫「オリジナルがフォロワーに影響されてどうするの」
穂乃果「これさぁ、何で絵里ちゃん先に思いつかなかったかな」
絵里「そこで私に矛先向く?」
穂乃果「振り付け責任者だもん」
絵里「全部私が決めてたわけじゃないけれど。ちなみにそれは何人くらいで踊ってたの?」
穂乃果「えー? 2人だったかな」
絵里「それよ。あのね、世の中のだいたいの振りっていうのは私が先に思いついてるのよ」
真姫「大きく出たわね」
絵里「甘くみるんじゃないわよ。思いついてたけどやらなかっただけ。いい? バランスってものがあるの」
穂乃果「バランス?」
絵里「9人いるわけじゃない? それがね、全体を意識してステージ上で美しく見える構成ってものを考えた結果が、μ'sのダンスなの」
穂乃果「えー、すっごい考えてる~」
絵里「PVのカメラ割りとかも合わせて考えるのよ? 適当なことやってたんじゃないんだから」
穂乃果「卒業してから初めて知ったよ、会長かしこい」
絵里「かわいい、エリーチカ、はいハラショー」
穂乃果「真姫ちゃん、ハラショーいただきました」
真姫「ほとんど一人でやっちゃってるじゃない」
穂乃果「本日ハラショー1発目?」
真姫「多分ね」
穂乃果「あ、じゃあ後9回ハラショー言ったら今日絵里ちゃんの奢り」
絵里「またそれやるの? 私それで奢った記憶ないわよ」
穂乃果「今日こそはだよ、10ハラショーチャレンジ」
絵里「あなた達途中から数えてないじゃないの」
穂乃果「いやなんか上手いことさ、ここ2人が忘れてるタイミングでハラショー入れてくるじゃん、ほんとそういうとこ、こずるいよ」
真姫「今日も私達が覚えてないだけでもう8回くらい言ってるんじゃない?」
穂乃果「それだ! いやほんと上手いな~、今日はあと2ハラショーにしよう」
絵里「待ちなさい待ちなさい」
真姫「あと2回なら余裕ね」
絵里「じゃあもう私喋んないわよ」
穂乃果「それはズルいよ、真姫ちゃんなんか聞いてあげて」
真姫「そうね、希とはどうなの?」
絵里「ええ? 言わない」
穂乃果「ズルいズルい、気になるよ。今月の希ちゃん情報」
絵里「別にぼちぼちよ」
穂乃果「ぼちぼちって言ったって色んなぼちぼちがあるじゃん。いいぼちぼちと悪いぼちぼちがさ」
絵里「“ぼち”が多いわ」
穂乃果「だってなんかぼちぼちって言葉面白くない? ね? 多分粒あんだよね」
真姫「はぁ?」
穂乃果「ごめん、私もよくわかんない」
絵里「穂乃果って何も考えずに喋る時あるわよ」
真姫「普段からでしょ」
穂乃果「いやいやいや、まあそうなんだけど」
真姫「あ、わかったわ。きっと穂乃果は世の中の物事を全てこしあんか粒あんかに分別できるのよ」
絵里「それ何か役に立つ?」
真姫「粒あんだからこしあんだから何なの?って話ね」
穂乃果「真姫ちゃん言ったんじゃん」
絵里「その能力で我が社にどんな貢献ができますか」
穂乃果「うわ、急に面接始まった」
絵里「だって穂乃果も今年就活でしょう?」
真姫「ああ、そうね……穂乃果が働いてるとこって想像つかないわね」
穂乃果「いや私めちゃくちゃバイトしてるからね」
絵里「あ、そうだ実家継げばいいじゃない」
真姫「それで粒あんこしあんのスキルが活かされるのね」
穂乃果「和菓子屋でも使わないんだよそんなの」
絵里「でも和菓子屋さんね~、朝とか早そうだけど大丈夫?」
穂乃果「いや……継がないよ?」
真姫「えっ?」
絵里「ええっ!?」
穂乃果「まあ、しばらくはって意味だけど」
真姫「なによそれ話が違うわ」
穂乃果「話してないからね」
絵里「じゃあどうするの」
穂乃果「まあ就活? 一回社会に出て勉強してこいってさ」
絵里「社会勉強ねぇ」
穂乃果「あとお婿さん見つけてこいって」
真姫「なに? 不倫?」
絵里「まさか……海未のこと話してない?」
穂乃果「だって実際言えないでしょ~」
真姫「まあ、ねえ……」
絵里「実は私、女の子と付き合ってるんですよ~、とはね」
穂乃果「でしょ? 絵里ちゃんとこは知ってるの?」
絵里「私も親には言ってない」
真姫「あっちって宗教的にそういうの厳しいんじゃないの?」
絵里「んー、言ったらロシアに帰れなくなるかもしれないわね」
穂乃果「えー、じゃあそれうちよりきついじゃん」
真姫「でも絵里的には希と付き合うのはいいわけ?」
絵里「だってもう、好きになっちゃったものはしょうがないじゃない?」
穂乃果「わお、今の聞きました西木野さん?」
真姫「しっかりと」
穂乃果「名言ですよ」
真姫「好きになっちゃったものはしょうがない、ね」
絵里「やめなさいって」
穂乃果「でも実際そういうことなんだよね。真姫ちゃん恋ってするものじゃなくて、落ちるものなんだから」
絵里「それこないだ私が言った」
穂乃果「そうだっけ? あ、なんかスッと出てきたなと思ったらそういうことか。さすがは愛の伝道師」
真姫「エリーは愛の星で生まれたんだもの」
絵里「地球に愛を伝えに来たのよ」
穂乃果「私の色んな知識、絵里ちゃんから来てるからね。師匠だよ」
絵里「大いに敬いなさい」
穂乃果「じゃあついでに聞くけど周りになんて説明してるの? 今一緒に住んでるわけだよね?」
絵里「周りに? 仲いい人以外には私ルームシェアって言ってる」
真姫「バレるでしょ」
絵里「いやバレてないわ」
穂乃果「バレバレだよそれ」
絵里「まだバレてないのよ」
穂乃果「まだ?」
真姫「怪しいわよ」
絵里「あー……でも、私これ言ってなかったんだけど希が留学してた時期に一回ね」
穂乃果「絵里ちゃんマジギレ事件の時?」
絵里「いやだから別に切れてないわよ」
真姫「何言ってるのよ、あの時は本当に面倒だったんだから」
穂乃果「会うの怖かったもんね」
絵里「だから怒ってなかったって。あのね、私怒らせたらあんなもんじゃないから」
穂乃果「変なキレ方するんだよなこの人」
絵里「だって……だってよ? 百歩譲って留学自体は良いわ」
真姫「まだ怒ってるの?」
絵里「だから最初から怒ってないのよ、別に4年の時期に行くのもそれで卒業が1年遅れるのも希が納得してるなら良いもの」
穂乃果「じゃあいーじゃん」
絵里「でもね!」
真姫「でも?」
絵里「それを私に黙って決める!?」
真姫「まあまあまあまあ」
絵里「私聞いたの事後報告よ?」
穂乃果「どんな感じだっけ?」
絵里「エリチ~、ウチな、何月の何日に留学行くねーんって」
穂乃果「さすが、モノマネのクオリティが」
真姫「仕上がってるわね」
絵里「笑い事じゃないのよ……ねえ、私達付き合ってるのよね?」
穂乃果「もしかしたらそう思ってるの絵里ちゃんだけかもよ?」
絵里「!?」
穂乃果「ごめん。ウソ。ほんとにウソ。冗談だよ。今のはごめん」
絵里「そうよね……私の気のせいじゃないわよね」
穂乃果「今のは私が悪かったって、ほんとごめん」
真姫「大丈夫よ絵里、希のエリチLOVEは相当なものだから」
穂乃果「ほんとだよね、今でもアッツアツだし。羨ましいよ私」
絵里「本当?」
穂乃果「ほんと」
絵里「嘘ついてない?」
穂乃果「ついてない」
絵里「愛してる?」
穂乃果「愛してる」
絵里「じゃあわかった……」
穂乃果「いや最後のは私よくわかんないけど」
真姫「まあ希って秘密主義みたいなとこあるわよね」
絵里「そうなのよ!」
穂乃果「でもさ、その留学の話、相談してたらしてたで絵里ちゃん引き止めたでしょ?」
絵里「止め…………ないけど?」
真姫「今の間が全てじゃない」
絵里「それでも一回くらい私に相談して欲しかったのよ」
真姫「まあ、そうね」
絵里「その時は確かに引き止めるかもしれないわよ? でも気持ちを整理して心よく送り出す方向になってたのよ、そうしてたら」
穂乃果「あー、それはわかるよ」
真姫「穂乃果は一回ドタキャンさせたものね」
穂乃果「うぅん……まあ、急に言われるとどうしてもね。ちょっと考える時間が欲しかったんだよ」
絵里「そうでしょ?」
真姫「まあ絵里の気持ちもわかるけれど、希からしたらそれもしょうがなかったのよ」
絵里「真姫はいつも希の肩持つわよね」
真姫「だって大学4年になって、もう留学なんて行くタイミング他にないじゃない? 絵里って頑固だし万が一説得に時間かかるようなことを考えたら事後承諾で済ますしかなかったのよ」
絵里「希と同じようなこと言ってる……」
真姫「実はこれ、直接希から聞いたのよ」
穂乃果「でも実際さ、多分こんなかで一番希ちゃんに感覚近いの真姫ちゃんだよね」
絵里「確かにね、似てるとこあるのよ」
真姫「私も希の言ってることって割とすんなりわかる気がするのよね」
穂乃果「もう絵里ちゃんさ、真姫ちゃんのこと希ちゃんだと思って、あのとき思ってたこと言ったげなよ。それで今日スッキリしよ」
真姫「受けて立つわよ」
絵里「じゃあ……希」
真姫「うん」
絵里「……」
真姫「……」
絵里「今日も綺麗ね」
真姫「んふっ」
穂乃果「ちょっと真姫ちゃん! 照れないでよー!」
真姫「いやっ、どう言い返してやろうかと思ってたら完全に想定外のとこから来たの」
絵里「だから私、元から怒ってないんだって」
穂乃果「荒れに荒れてた人がよく言うよ」
真姫「そうよね、呼び出される度作戦立ててたもの」
穂乃果「今日はどうやって無事に帰ろうかってね」
絵里「え、何? そんなことしてたの?」
穂乃果「まあまあまあ、希ちゃん帰ってきてくれてよかったよ。あ、けどさ、希ちゃん行ってる間ちゃんと絵里ちゃん待ってたんだから偉いよね」
絵里「そりゃあね、待つわよ」
真姫「まあそうなるわよね」
穂乃果「まあねぇ」
絵里「待つしかないもの。あ、それでさっきの話」
穂乃果「なんだっけ?」
真姫「トマト?」
絵里「戻りすぎ」
穂乃果「トマトはもう終わったんだよ」
真姫「何言ってるの、トマトは無限に話せるわ。トマトのポテンシャルを信じなさい」
穂乃果「トマト会はトマト会でちょっと今度別枠でやろう、ね?」
絵里「じゃなくてほら、希がいない時期にね、私どうも誘われてたみたいなの」
穂乃果「あ、なんかそんな話だっけ」
真姫「モテ自慢?」
穂乃果「そりゃ絢瀬さんはおモテになりますよ」
絵里「それほどでもあるけれど」
真姫「で、何? ヤったの?」
絵里「なわけないでしょ。不貞は死で償うルールだから」
真姫「バイオレンスなルールね」
絵里「っていうか私最初全然気づかなくて、後で気づいたのよね」
穂乃果「絵里ちゃんさ、初対面の人に冷たすぎるんだよ、怖いって」
絵里「これでも丸くなったわよ?」
真姫「これで丸く?」
穂乃果「心臓弱い人だったら絵里ちゃんと会ったら死ぬよ?」
絵里「それは嬉しくてでしょ?」
穂乃果「まあそういうこと」
絵里「で、最後言われたのよ、『やっぱり絢瀬さん、男に興味ないんだ』って」
穂乃果「あ、バレてんじゃん」
絵里「いやバレてない」
穂乃果「いやバレてるよ、ねえ真姫ちゃん」
真姫「バレバレよ」
絵里「いやバレてないのよ」
穂乃果「いやバレてんだよ、やっぱりって言われてるじゃん」
真姫「疑惑が確信に変わったんでしょうね」
絵里「いえ、実際はやっぱりとは言ってなかったかもしれないわ」
穂乃果「でも最初から疑われてたんでしょそれ」
絵里「何で?」
穂乃果「何でって……そりゃこんな美人さんにずっと恋人の噂がないんだからさ」
真姫「そうじゃなければよっぽど内面に難があるかよね」
絵里「あれ? 真姫?」
真姫「やかましいわよ」
穂乃果「真姫ちゃんは高嶺のフラワーだからいいんだよ」
真姫「そうなのよ」
絵里「そうなのよって、あなた」
穂乃果「ちなみにご予定は?」
真姫「白紙だけど」
絵里「そろそろ真姫のそういう話聞きたいわね。私、真姫に愛を伝えないと星に帰れないのよ」
真姫「良いわよ、ずっと地球にいなさいよ。希を置いて帰れないでしょ」
絵里「あ、そうだわ」
穂乃果「希ちゃんも連れてけばいいんじゃないの?」
絵里「来てくれるかしら?」
穂乃果「大丈夫だよ~、ラブラブだもん」
真姫「私に付いてきなさいとか言ったらイチコロよ」
絵里「そう?」
穂乃果「そうそう、そうだよ。あ、それで真姫ちゃんは恋愛に対してどうなの、まだ全然?」
真姫「興味ないわね」
絵里「それね……だから私と同じこと言ってるのよ。高校の時までの私」
穂乃果「言ってたよね、絵里ちゃん。それが今はこうだよ」
絵里「こうって……指をさすんじゃないわよ」
穂乃果「いやだって、こうだよ。真姫ちゃんも2年後に出身地、愛の星になってるよ」
真姫「どこにあるのよ愛の星」
穂乃果「多分おとめ座あたりだろうね」
真姫「最近感じるのは2人の話を聞いてる限りは面白いけれど、自分がそうなると思うと面倒なのよね」
穂乃果「や、そんな面倒なことばっかりじゃないよ」
絵里「確かに悪いこともあるけど、良いこともいっぱいあるわよ」
穂乃果「ぶっちゃけさ、真姫ちゃんはどっち側なの?」
真姫「どっち側って?」
穂乃果「ほら、絵里ちゃん側か、普通か」
絵里「私と穂乃果側かでしょそれ」
真姫「私はノーマルだけど」
穂乃果「いやいやいやいや」
真姫「聞いといて勝手に否定しないでよ」
真姫「聞いといて勝手に否定しないでよ」
穂乃果「いや、ねえ。私いるじゃん? 絵里ちゃんもいるじゃん? ここ2人に挟まれたら真姫ちゃんもそうだよ」
真姫「オセロ理論はやめなさいって、それ言われたら私もうどうしようもないわよ」
絵里「堪忍しなさいよ、真姫」
真姫「私は断固抗議するから」
穂乃果「でも真姫ちゃんも結構おモテになるでしょ?」
真姫「同性から?」
穂乃果「そうそう」
真姫「まあ……否定はしないけどそれってμ's時代のファンって扱いでしょ?」
穂乃果「そうなるのかなぁ」
絵里「ファンに手を出したの?」
真姫「何聞いてたのよあなた」
穂乃果「じゃあカテキョの娘は?」
真姫「は?」
絵里「関係は進んだ?」
真姫「いや狙ってないのよ」
穂乃果「JKだよね? 真姫ちゃん18歳以下は犯罪だよ」
真姫「だから狙ってないし。私はね、あなた達とはオーラからして違うと思うの」
絵里「何、スピリチュアルな話?」
穂乃果「やっぱ真姫ちゃんって希ちゃんに似てるよね」
真姫「まあオーラっていうか、雰囲気がね」
穂乃果「雰囲気、ね」
真姫「絵里なんか、出ちゃってるわよ」
穂乃果「女好きの雰囲気が? まあ絵里ちゃんはね、そんな感じする」
絵里「待ちなさいよ、女の子なら誰でもいいわけないでしょうが」
真姫「ちなみに穂乃果も出てるわよ」
穂乃果「私!?」
絵里「実際そうじゃない」
穂乃果「いや、まあ……そうだけどさ。絵里ちゃんと一緒にされるのは困るよ」
絵里「同じよ!」
穂乃果「じゃあ真姫ちゃんも一緒だよ!」
真姫「私は違うわよ」
穂乃果「いやいやいやいや」
絵里「それはないわ」
真姫「それこそないわ」
絵里「どんな根拠があってそんな風に言えるのよ」
真姫「あのね、絵里も穂乃果も、2人はね、独特なのよ。高校のときから」
穂乃果「そんなに前から?」
真姫「そうね、普通の人とはあなた達違うの」
穂乃果「いやいやいや、そんなことないよ、私なんてその辺にいっぱい歩いてるもん」
絵里「穂乃果がいっぱい……?」
真姫「もしそうだったら日本が滅びるわよ」
穂乃果「ちょちょちょ、なんか意味おかしくない?」
真姫「別に変な意味ではなくて」
穂乃果「そうなの? え、まあ、いや確かに絵里ちゃんはオンリーワンだったけど」
絵里「私こそ、その辺にいっぱいいるわよ」
穂乃果「な訳ないじゃん。絵里ちゃんなんか遠くにいてもわかるもん。あれ絵里ちゃんかな? と思ったらだいたい絵里ちゃんだよ」
絵里「髪色でしか判断してないでしょ、イギリスとかフランスとかの私なのよそれ。別人なのよ」
穂乃果「いやもう、絵里ちゃんすぐわかるよ。わかりやすさで言ったらハチ公前、109、絵里ちゃんとこ、みたいな括りだもん」
絵里「あなた適当なことしか言わないわね」
穂乃果「違う違う、私大真面目だよ」
真姫「待ち合わせ場所なら穂乃果前も十分使えるわよ?」
穂乃果「私なんか一般人だよ、誰からも気づかれないよ」
絵里「一般じゃないのは一般人とは言わないのよ」
穂乃果「ひどくない? そんな言い方する?」
真姫「リーダーだから一般とは程遠いの」
絵里「そうよリーダー」
穂乃果「都合のいい時だけリーダー呼ばわりするよね?」
真姫「穂乃果は永遠に私達のリーダーよ」
絵里「そうよリーダー、私を導いて」
穂乃果「納得いかないなぁ」
真姫「少なくともね、普通を自称するならスクールアイドルで廃校を救おうなんて思いつかないのよ」
穂乃果「え……まあ、いや……そうなのかな」
真姫「二人とも異彩を放ちすぎてるのよね。マイノリティだって聞いても私別に驚かなかったもの」
絵里「真姫は私達を褒めたいの? 貶したいの?」
真姫「別にどっちでもないわ。ただ二人ともかなり特殊……っていうか独特なのよ。その他大勢の中には絶対に埋もれないわよ」
穂乃果「真姫ちゃんも大概だよねぇ」
絵里「そうよね」
真姫「断言するけどあなた達程ではないわ」
穂乃果「……」
絵里「……」
真姫「わかった?」
穂乃果「まあ……断言までされちゃったらね」
絵里「ええ……つまり、私が穂乃果に対して抱いているようなイメージを私自身にも持たれてるってことよね」
真姫「そういうことね」
穂乃果「え、何? 私のことどう思ってるのそれ」
絵里「いや、凄い人だなぁって。別に変な意味ではなくて」
穂乃果「なんかぼやかしてるよね? ね?」
絵里「違うわよ。私これ本気で思ってるから」
穂乃果「ほんと? 嘘ついてない?」
絵里「本当よ、本当。愛してるわ」
穂乃果「え? あ、私も。聞こうと思ったのに先言われちゃったよ」
真姫「なんなのよそれ」
絵里「やっぱり愛が地球を救うのよ」
穂乃果「かなぁ? あ、私次カシオレにしよ」
真姫「何かわい子ぶってるの」
穂乃果「ぶってないよ。そんなこと言う?」
絵里「焼酎にしなさい」
穂乃果「何で絵里ちゃん決めるの?」
絵里「2人して可愛いカクテルで私だけ日本酒なんて、このテーブル1人だけ酒飲みがいると思われるじゃない」
真姫「実際そうよ」
穂乃果「思われなよ」
絵里「そんな事言わないでよほのか~」
穂乃果「ええ~、じゃあウーロンハイとか?」
絵里「それがいいわね」
穂乃果「真姫ちゃんは? いい? 絵里ちゃんはそれおかわりでいいの?」
絵里「私ハイボール」
穂乃果「はいはい」
絵里「濃いめでね」
穂乃果「自分で言いなよそれ」
絵里「ねえリ~ダ~」
穂乃果「ほんと、都合のいい時だけさぁ……まあ良いけど」
真姫「さすがよリーダー」
絵里「スパシーバ」
穂乃果「あいあい。すいませーん」
続く
>>2
言うほど最初海未ちゃんの話しなかったのでこっちの方がわかりやすいかと思って変えました
建て直しありがとう
続いた!やった!
楽しみにしてる
絵里「話戻るけれど真姫、同性じゃなくても、医学部って男子の方が多そうだけどそういうのないの?」
真姫「まあ実際医者って男社会よね」
穂乃果「そしたらもうお医者さん選び放題じゃん」
真姫「でも私、本気でそんな暇ないのよ」
穂乃果「そんなに忙しい?」
絵里「なんだか聞いた感じ、常にテストの勉強してるわよね」
穂乃果「まとめてやればいいのに」
真姫「そうしてほしいわよ、私も」
穂乃果「あの分厚い教科書? 全部覚えるんでしょ?」
真姫「全部じゃないけど、だいたいね」
絵里「やっぱりお医者さんって大変ね」
穂乃果「真姫ちゃん偉いよ」
絵里「本当偉いわよ。医療って、新しい治療法とか薬とか毎日開発されてるわけじゃない? お医者さんになってからも勉強するんでしょう?」
真姫「まあそうなるわよ」
穂乃果「あー、私なら絶対無理だそれ」
絵里「真姫のこと敬いなさいよ、多分ここ半径100メートルの中で一番偏差値高いんだから」
真姫「その半径100メートルの中の偏差値に何の意味があるのかはわからないけど」
穂乃果「わ、なんだか頭良さそうなこと言ってる」
真姫「バカにされたわ……」
穂乃果「いやいやいや、そんなつもりじゃないって。真姫ちゃんがおバカなら私なんかミジンコ以下になっちゃうよ」
真姫「ゾウリムシくらいよ」
穂乃果「褒められた?」
絵里「世の中にはね、知らなくてもいいことがあるわ」
穂乃果「そう?」
絵里「そう」
真姫「そうね」
穂乃果「ふーん……でも真姫ちゃんはさ、今は余裕がないからできないだけだよね。余裕ができればすぐできるってことだよね」
真姫「作れないんじゃなくて、作らないだけだから」
絵里「言うわね」
穂乃果「だって真姫ちゃんだし」
絵里「確かに」
真姫「そうね」
穂乃果「そうねって。真姫ちゃんってさ~、恋したらどんな感じになる?」
絵里「私ね、極端だと思うのよ。『恋愛? やっぱり面倒ね』とか言って今と全然変わらないか、もうあり得ないくらいベッタベタに惚れるかどっちかよ」
真姫「私もそんな気がする」
穂乃果「ぽいよね、真姫ちゃんに中途半端はないよ。もう貢ぐか貢がせるかの勢いだね」
真姫「何言ってるのよ、そこまでではないわよ」
絵里「いやそうよ、セックスもサッとやってサッと終わるかねっとり一晩中かけるかのどっちかね」
真姫「そう?」
穂乃果「そうだねー! どっちかだよ、どっちだろうなぁ」
絵里「真姫どっちなの? 早く教えて?」
真姫「私だってわかんないわよ、実際そうなってみないと」
穂乃果「彼女でも彼氏でもいいけどできたら早く教えてよ」
真姫「まあ近いうちにね」
絵里「じゃあ話変わるけど、穂乃果は何て言ってるの?」
穂乃果「何を?」
絵里「海未との関係」
穂乃果「あー、その話?」
真姫「っていうか穂乃果が最初に言い出したんじゃない?」
穂乃果「そっか、そうだっけ。いや、私もはっきりとは言ってないんだけど、付き合ってる人がいるとは言ってる」
絵里「それはバレてるわね」
穂乃果「そうなのかな」
真姫「皆気を使ってるのよ」
穂乃果「ええ? そうなの? まあ私下ネタとかわかんないときあるからね、おかげで凄い清純派みたいなキャラになってるんだよ」
真姫「女子校育ちの」
穂乃果「そうそう」
絵里「アイドルだからイメージは壊しちゃダメよ」
穂乃果「元だからもう一般人だけどね。あれ? 私一般じゃないのか」
真姫「永遠のリーダーだもの」
絵里「穂乃果はキャラ濃いのよ、きっとアメリカとか向いてると思うわ」
穂乃果「向いてるの私?」
真姫「そもそもアメリカに向き不向きがある?」
絵里「あるのよ。希が言ってたんだけどね、向いてる人と向いてない人がいるんだって」
穂乃果「へえ」
絵里「向いてないのはほら、せっかく留学とか行っても日本人どうしでコミュニティー作っちゃって、現地であんまり友達作らない様な人」
穂乃果「え、それもったいないよ~」
絵里「でしょ? 穂乃果はそう思うタイプでしょ? あと受け身な人もダメだってね」
真姫「穂乃果は主体性の塊よね」
穂乃果「え? え? そうかな」
絵里「主体性が服着て歩いてるようなものよ」
穂乃果「そう? そうなのかな? え、なんか全然私一般じゃないじゃん」
真姫「だからそうなのよ」
穂乃果「実は私アメリカ人?」
絵里「やっぱり向いてると思うわ」
穂乃果「じゃあ私も留学行けばよかったかもね。あ、それでさっきの話だけど海未ちゃんの家にはちょっと気づかれてるかもしれないんだよ」
真姫「付き合ってますってこと?」
穂乃果「それ」
絵里「そっちにも言ってないのね」
穂乃果「うちに言ってないのに先に海未ちゃんとこに言わないよ~、海未ちゃんも言ってないと思う」
真姫「でもだいぶグレーだと思うわよ」
穂乃果「海未ちゃんしょっちゅううち来てるからね」
絵里「けど何も言われてないんでしょ?」
穂乃果「まだね、まだグレーだから。でもかなり怪しまれてるんじゃないかな」
真姫「もう穂乃果と海未の今までの関係考えたら、言っても大丈夫じゃない?」
穂乃果「大丈夫? でも万が一、万が一ね、何かあったらさ……海未ちゃん家継ぐだろうし」
絵里「ん~、難しいわね」
穂乃果「あ、それで今日の本題だよ」
真姫「今更本題?」
穂乃果「や、だってさ、二人して変な方向に話進めるんだもん」
真姫「穂乃果だって加担してたじゃないの」
穂乃果「私のせいにしないでよー」
絵里「それで、本題って?」
穂乃果「いや、まあさ……そろそろはっきりさせた方が良いのかなって思うんだよね。絵里ちゃんて希ちゃんとこれから先どうする?」
絵里「どうするって、別にどうもしないけど」
穂乃果「けどもう3年とか4年付き合ってるわけじゃん? で、今一緒に住んでるわけだし」
真姫「まさか、結婚?」
穂乃果「まあ、そういうことだよね」
絵里「でも実際問題、私達結婚できないのよ」
穂乃果「そうだけどさ、私の友達もそんくらい付き合ってね、大学卒業ってなって就職も決まったらその先の話が出てくるんだよね」
真姫「絵里なんかまさに4月から社会人ね」
穂乃果「だからさ、こう……いつまでもダラダラ付き合ってていいのかなって」
絵里「結婚……とは言わなくても将来のことを見据えたとき、これから先どうしたらいいかってことかしら」
穂乃果「そういうこと、かなぁ」
真姫「難しいこと考えてるのね……」
穂乃果「そりゃ私だって多少は考えるよ、就活もあるし。海未ちゃん子供欲しいって言ってるんだよね」
絵里「それ、希も言ってるのよ」
真姫「最近は人工受精とか体外受精とかあるし、大丈夫よ。日本でも何件か例があったと思う」
穂乃果「けどねぇ……」
絵里「ちょっとまだ想像できないわよね」
穂乃果「そうなんだよね」
絵里「簡単なことじゃないし、まだ働いてもいないわけだし」
真姫「今すぐじゃなくてもそういう手段もあるってことよ、覚えておいて損はないと思うけど。同性婚自体もフランスとかならできるらしいじゃない」
穂乃果「でもそのために海未ちゃん連れだす?」
絵里「永住権取らないとダメだものね。結局日本じゃ意味ないし」
穂乃果「そうなんだよ、海未ちゃんはやっぱり家がね、あるから」
絵里「でもね、私は別にしばらくこのままでもいいかなって思ってるのよ」
穂乃果「それはやっぱり良くないんじゃない?」
絵里「そう? 別に同棲したから特に何か変わったってわけじゃないし、仮に籍入れられたとしてもそうだと思うのよ」
真姫「婚期逃す女のセリフね」
絵里「お一人様に言われたくないわね」
穂乃果「むしろ結婚引き伸ばすオトコのセリフだよね」
絵里「ええ……」
真姫「まあ海未が勘当されたらフランスでもアメリカでも愛の高飛びよ」
穂乃果「や、まずいってそれは。なるべく穏便に済ませないと」
絵里「でも将来的に考えたらいつかカミングアウトが必要で、それこそ子供ができたら両親の手を借りないわけにはいかないわよ」
真姫「そうしたら説得するしかないわね」
穂乃果「将来かぁ……」
絵里「将来、ね」
真姫「難しいわね」
穂乃果「私最近思うんだよね。もしかしたら海未ちゃんの相手、私じゃない方がいいのかもって」
絵里「ちょっと……どうしたのよリーダー。喧嘩でもした?」
穂乃果「そういうことじゃないけど、普通に子供なんてできないし、愛とか恋とかよくわかんなくなっちゃって」
真姫「あんなにラブラブだったのに?」
穂乃果「多分それってさ、子供の頃からずーっとおんなじなんだよ。私と海未ちゃんの付き合い方」
絵里「ならそんな子供の頃からキスしてた? エッチしてたの?」
穂乃果「その辺は付き合ってからだけど……」
絵里「充分変化してるじゃない」
真姫「私から見たら穂乃果も海未も大学入ってからだいぶ変わったと思うわよ」
穂乃果「私の考え方なんて中学とか高校の頃から変わってないんだよ。周りは皆大人になってるのに」
絵里「穂乃果……私だってね、自分が大人になっただなんて、胸張って言える程大きくなってないわ」
穂乃果「絵里ちゃんも?」
絵里「ええ、これからも学ぶことはたくさんあるわけだし」
真姫「きっと二十代なんて皆そんなものじゃない? 私は大人になりましたなんて言ってるほうが精神年齢低いわよ」
絵里「真姫の言う通りね」
穂乃果「そうかなぁ……うーん……」
絵里「今すぐ大人にならなきゃいけないって思う必要はないわよ? 多分気づいたらあっという間に歳取ってるんだから」
真姫「体感時間だと20歳で人生半分終わってるらしいわね」
穂乃果「え、そうなの?」
真姫「10歳の子にとったら1年はそれまでの人生の10分の1でしょ? 20歳になったら20分の1」
絵里「やだ、半分じゃない」
真姫「80くらいまで生きるとしたら、20歳までの体感時間とそれから80歳になるまでの時間が同じくらいってこと」
穂乃果「やだねぇ……私の人生、高校の時がピークだったかも」
真姫「こら、バカ言うんじゃないわよ」
絵里「そうよ、これからもまだまだ上り坂よ」
穂乃果「……時を巻き戻して」
真姫「1億円ね」
絵里「できるの?」
穂乃果「ブラックジャックなの?」
真姫「それくらいあればタイムマシンができるまで寝てられるかもしれないわね」
穂乃果「前はこんな変なこと考えなくてよかったのに…………私ね、今春休みだから実家に帰ってるけど、昔の写真とか見てて思ったの。あの頃の好きと今の好きって気持ち、変わってないのかも」
真姫「それは……いいことじゃないの?」
穂乃果「わかんないよ、私の気持ちは幼馴染とか友情の延長線上だったら? 絵里ちゃんのとことは、意味が違うよね……?」
絵里「違いなんかないわよ。世界で一番、海未が大事なんでしょう?」
穂乃果「私も海未ちゃんも、男の人と付き合ったことなんてないし、それって私が恋愛感情だって思い込んでるだけじゃないの?」
真姫「けれど、好きだと思ったから告白して、今も付き合ってるんでしょ」
穂乃果「そうだけど、あの時は……離れたくなくて、ずっと一緒にいたいと思って……」
絵里「それよ。そういうことよ。難しいこと考えなくても、この人と一緒にいたいと思ったのならそれでいいじゃない」
穂乃果「難しいよ、全然わかんなくなっちゃった。恋ってそういうこと?」
絵里「逆に聞くけれど恋愛感情とはこういうものですって誰かが定義して、それと違ったらあなたは海未と別れる?」
穂乃果「……いつまでも海未ちゃんの時間奪ってらんないよ」
真姫「へぇ……」
絵里「じゃあ……ほら、ついさっき海未の誕生日だったじゃない? プレゼントは渡した?」
穂乃果「まあ……」
絵里「喜んでくれたでしょ?」
穂乃果「多分ね……」
絵里「喜んでくれたのよね? なら海未の笑顔見てどう思った? この人の笑顔の為ならまた明日も、いやもう1週間くらい、あーもう、いっそあと1年くらい頑張れる気がしない?」
穂乃果「……多分」
真姫「まどろっこしいわね……」
穂乃果「だって……」
真姫「なら例えばよ? 海未が知らない男と手を繋いで歩いてたらどう思う?」
穂乃果「……」
絵里「ちょっと、それはまずいわよ」
真姫「別に女でもいいけど。愛なんてつまり独占欲よ。そうじゃないの?」
穂乃果「わかんないよ……」
真姫「いっそのこと『穂乃果。私、別に好きな人ができてしまいました』、なんて言われたら?」
穂乃果「そうなったら……むしろそうなって…………別れた方が、グスッ……」
絵里「あぁ、ほら……泣かない泣かない」
穂乃果「海未ちゃんのためなのかも……」
絵里「よしよし、穂乃果」
穂乃果「泣いてないよ…………」
絵里「……真姫?」
真姫「いや……ごめんなさい。これ、ハンカチ」
穂乃果「……ありがと」
絵里「……」
真姫「……」
絵里「あー……」
穂乃果「ごめん、ちょっとお手洗い」
真姫「……」
絵里「……」
続く
おもしろい
もっともっと続いて
真姫「……ごめん」
絵里「私じゃなくて穂乃果に言いなさい。ね?」
真姫「ええ……ちょっとショック療法でいこうと思ったんだけど……」
絵里「度が過ぎるのよ、真姫。これで破局でもしたら次のμ's同窓会、雰囲気最悪よ」
真姫「縁起でもないこと言わないでよ」
絵里「きっかけは今日この場だからね?」
真姫「……あれだけ相手のこと思いやれるのに、どうしてああなっちゃうのかしら」
絵里「思いやるからこそ、自分も相手も時々わからなくなるのよ」
真姫「経験あり?」
絵里「まあ……しばらく距離置いたほうがいいかもしれないわね」
真姫「酸いも甘いも乗り越えてると思ってたけど、外野にはよくわからないものね」
絵里「とりあえず穂乃果が帰ってきたらフォローいれなさい」
真姫「フリが雑過ぎるわよ……」
絵里「いいから」
真姫「まあ……最大限努力する」
絵里「何か楽しい話とかないの?」
真姫「突然言われてもね……」
絵里「いいからひねり出すのよ」
真姫「じゃあ私、最近ペット飼いたいの」
絵里「いいじゃない。ちなみに何飼いたいの?」
真姫「鳥」
絵里「鳥?」
真姫「そう」
絵里「犬とか猫じゃなくて?」
真姫「間を取って」
絵里「犬と猫の間を取ったら鳥になる?」
真姫「なるのよ」
絵里「そういうものかしら……?」
穂乃果「ごめん、お待たせ」
真姫「あー……穂乃果」
穂乃果「ん?」
真姫「さっきのは……ごめんなさい、例えが悪かったわ……先のことを考えたら不安にもなるわよね。私は想像しかできないけれど……」
穂乃果「……」
真姫「でも穂乃果がいない時の海未ったら凄いのよ? この前も散々惚気けてくれて、正にほの字って感じ……穂乃果だけに」
穂乃果「……真姫ちゃんは慣れないことしないほうがいいよ?」
真姫「~~っ」
穂乃果「いいって、別に気にしてないから」
真姫「あれ……?」
絵里「無理しなくていいのよ、何でも聞くから」
穂乃果「無理なんてしてないよ~」
絵里「本当に? カシオレも頼んでいいのよ?」
穂乃果「今更? あれは意味がわかんないよ、もうそういう気分じゃなくなっちゃったし」
真姫「深く謝罪申し上げるわ」
穂乃果「なんなの? カシオレ頼んだら、猫被ってるって言われてさ、こないだはカルーア頼んだらそんなのコーヒー牛乳でしょって引っ叩かれるしさぁ」
絵里「ごめん。ごめんなさいって、でも引っ叩いてはないから」
穂乃果「言葉の暴力がすごいんだよ、パツキンとお医者さんに囲まれて両サイドから虐められる私の気持ち考えて欲しいよ」
真姫「すみません」
絵里「お詫びします」
穂乃果「え……普通に謝られると私も困っちゃう」
絵里「なんなのよ」
穂乃果「まあ私もまさかあんなんで涙が出るなんて思わなかったし。……や、別に泣いてないけど」
絵里「私はずっと目瞑ってたから何も知らないわ」
真姫「私耳も塞いでたから、大丈夫」
穂乃果「それはどうなの?」
絵里「本当なのよ、信じて」
穂乃果「ウソついてない?」
絵里「ついてない」
穂乃果「愛してる?」
絵里「愛してる」
真姫「右に同じ」
穂乃果「いや……うんよくわかんないけど」
絵里「富士山より高く、日本海溝より深く愛してる」
穂乃果「それは希ちゃんに言ったげなよ」
絵里「希にも言う。言うから」
穂乃果「“愛してる”、ね……あれ思い出したんだよね、1年目の誕生日の時」
真姫「……夢の国行った時?」
穂乃果「それは別のやつ。私手紙貰ったんだよ、海未ちゃんから。あれは泣きそうになって、っていうか泣いたの。ギャン泣きしたもん」
真姫「ギャン泣きって」
穂乃果「ギャン泣きだよ。私、危うくスルメになるとこだったんだから」
絵里「元がイカじゃないからスルメにはならないわ」
穂乃果「あ、そう? まああれ思い出したらまたトイレで泣きそうになってさ。……あの時の気持ちは嘘じゃなかったし、今もきっとあるし……これって愛?」
真姫「そんな尊い感情、他にないわよ……と私は思う」
絵里「そうよ、そういうことよ」
穂乃果「じゃあ私、海未ちゃんのこと、恋人として好きでいていい?」
真姫「いい。いいわよ」
絵里「いいに決まってるでしょ!」
穂乃果「私、海未ちゃんのこと愛してる? 愛してる!」
絵里「愛してる!」
真姫「ええ? それは何……? 私は言わないわよ」
穂乃果「決めた。もし海未ちゃんが別れるって言われても私別れない。海未ちゃんは私が幸せにする!」
真姫「おお……」
絵里「よく言ったわ! さあほら、飲みなさい飲みなさい」
穂乃果「イェイ! かんぱーい!」
絵里「乾杯!」
真姫「か、乾杯」
穂乃果「あ゛あ゛ぁ……」
真姫「強いわね、リーダー……」
穂乃果「伊達に何年もリーダー呼ばわりされてないよ」
絵里「流石よリーダー」
穂乃果「あ、でも真姫ちゃんの初体験の話は今度じっくり聞かせてもらうことにしよ」
真姫「ヴェェ……」
絵里「甘んじて受け入れましょう、真姫」
真姫「覚悟しておくけど……」
穂乃果「それでさ、絵里ちゃんのプロポーズ考えようよ」
絵里「え? なんで突然?」
穂乃果「だって絵里ちゃんとこが先やってくれないと私どうしたらいいかわかんないし」
絵里「たまには穂乃果が先にやってくれてもいいのよ?」
穂乃果「先輩」
絵里「先輩禁止」
真姫「……都合の悪い時は忘れるくせに」
絵里「なにか言った?」
真姫「何でもない」
穂乃果「よく考えてみてよ、絵里ちゃん4月から社会人でしょ? だけど希ちゃんまだ大学生じゃん? すれ違っちゃうよこれ」
絵里「まあ、確かに……研修でしばらく東京から離れるかもしれないのよね」
穂乃果「まずいじゃん! あれ? そしたら次いつ集まれる?」
絵里「少なくともお盆は帰って来られると思うけど」
穂乃果「じゃあまたそん時皆でね。でも寂しくなっちゃうね~」
真姫「絵里が社会人……感慨深いわ」
穂乃果「なんだか似合わないよね」
絵里「何? 家でゴロゴロしてる方が似合ってるって言いたいの?」
穂乃果「そういう意味じゃないよ、なんかこう、人の下で働いてるのが想像できないっていうかね」
真姫「顎で人をこき使ってるイメージよね」
絵里「私そんな感じ?」
穂乃果「できる女社長みたいな。絵里ちゃん起業しよう、それがいいよ。ついでに私雇って」
絵里「穂乃果はまず就活して社会勉強してきなさいよ」
穂乃果「だってやりたいこととかよくわかんないし」
絵里「夢とかないの?」
穂乃果「夢ねえ……私ちっちゃい頃お花屋さんになりたいとか言ってたかな」
絵里「いいじゃないの。お花屋さん業界目指しましょ」
穂乃果「でもね、あの頃の女の子の夢ってだいたいお花屋さんかケーキ屋さんしかないんだよ」
真姫「確かに周りはそんな感じだったかもしれないわね」
穂乃果「でしょ? 花屋かパティシエの二択なの。あ、幼稚園の先生とかもあったね」
絵里「三択じゃない」
穂乃果「似たようなもんだよ、だいたい皆この辺になるんだって。なんか可愛くて女の子っぽいから。私にもあんな頃があったんだなぁ」
絵里「今だって充分可愛いわよ」
穂乃果「ごめん、私には海未ちゃんいるから」
絵里「私フラれた?」
真姫「そういうこともあるわ」
穂乃果「真姫ちゃんはさ、夢ってなんだった?」
真姫「私? お医者さん」
穂乃果「そうだった……真姫ちゃんはそれだった……」
絵里「歌って踊れるお医者さんでしょ?」
真姫「踊りはしないわよ」
穂乃果「え、踊ろようよ、“ほ”T着てさ」
真姫「踊りはしないけど、歌って弾けるお医者さんよ。弾きながら踊れはしないでしょ」
穂乃果「確かに……絵里ちゃんは今のとこで夢叶えられそうなの?」
絵里「子供の頃とは違うけどね、まあ一応」
穂乃果「そっかぁ」
絵里「んー、でもね、これ誰にも言ってないんだけど、いつかカフェとか開いてみたいってちょっと思ってるの」
穂乃果「いいね、私そこで働く」
絵里「まだ思ってるだけよ」
穂乃果「大丈夫、それまで修行しておくから。ロシア料理も覚えておくよ、ほらアレとか、アレだよ」
絵里「全然わかんないわよ」
穂乃果「ダメだ私、記憶力がおばあちゃんだ……なんかさ、あるよね。ほら、ロシアン水餃子」
真姫「もしかして、ペリメニ?」
穂乃果「それだ! 真姫ちゃんよく覚えてるね」
絵里「あぁ……」
穂乃果「ロシア語難しいんだって。ペリの後にメニって続く感覚とか全然わかんない」
絵里「昔の人に言ってちょうだい」
穂乃果「二外でロシア語選ばなくてほんとよかった」
絵里「教えてあげたのに」
穂乃果「え、ハラショーしか教えてくれなさそう」
絵里「バカにしてるわよね」
穂乃果「してないしてない。むしろリスペクトしてるよ。絵里ちゃんあれだよね、何リンガルだっけ」
真姫「トリリンガルじゃない?」
穂乃果「それだ、トリだ」
絵里「英会話はまだちょっと怪しいけど」
穂乃果「でもあれの点すっごい高いじゃん。そりゃ内定だってすぐ貰えるよねぇ……」
真姫「私もお医者さんになれなかったら絵里に雇ってもらおうかしら」
穂乃果「え、ダメだって、それは困るよ」
絵里「穂乃果は困らないでしょう」
穂乃果「困るんだって。私、友達がお医者さんになったんだよねって周りに言いたいんだから」
真姫「別に穂乃果のために医者になるわけじゃないのよ」
絵里「まあもし真姫を雇うならピアノ弾いてもらおうかしら」
穂乃果「いいねそれ、雰囲気いい感じ」
真姫「いや、私はレコード選ぶだけの係やるから」
穂乃果「社会を舐めてるよね」
絵里「けれど大学生ってそんなものなのよ」
穂乃果「あー就活どうしよ……」
絵里「とりあえず色々見た方がいいわよ。世の中色んな会社があってびっくりするから」
穂乃果「そうだねー……で、どうする? 絵里ちゃん東京いない間に希ちゃんに悪い虫がついたら」
絵里「ええ……? そこ戻るの?」
穂乃果「戻るよ。だってあり得ない話じゃないよね?」
真姫「まあ……」
絵里「それは……困るわ」
穂乃果「でしょ? 希ちゃんも可愛いんだからさ、今も誰かに言い寄られてるかもしれないよ?」
絵里「そんなのダメよ」
穂乃果「だからさ、指輪してればそういうのは寄ってこないと思うんだよね」
絵里「ゆ、指輪……」
真姫「頭抱え込んじゃったわよ?」
穂乃果「渡すしかないよもう」
絵里「でも一応ペアリングなら今もしてるし……」
穂乃果「足んないよ、両手両指全部つけるくらいじゃないと」
真姫「それはゴチャゴチャしすぎ」
穂乃果「あ、そっか。でも絵里ちゃんもこないだナンパされたんでしょ? 右手だったらファッションだと思う人いるんだって」
真姫「じゃあやっぱりこっちの指に?」
穂乃果「欲しくない?」
絵里「それって婚約ってことでしょ……? 焦らなくていいと思うけど……結婚自体は日本じゃあれなわけだし」
穂乃果「もしできるならそのつもりはあるってことで」
絵里「う~ん……」
穂乃果「やっぱりね、どこかで区切りは必要なんじゃないかなぁ」
絵里「……まだ早いんじゃない?」
穂乃果「真姫ちゃん的にはどう? 早い?」
真姫「絵里って今年大学卒業ってことよね」
絵里「ええ」
真姫「私はあとそこから2年学生で、卒業してもそれから研修医なのよね。しばらく落ち着かないだろうから全然先の話に聞こえるわ」
穂乃果「真姫ちゃんは特殊だったかぁ……」
真姫「でも大事なのは希がどう考えてるかでしょ」
穂乃果「んー、まあ結局そこだよね」
絵里「そういう具体的な話はまだしてないわよ」
穂乃果「誰かにそれとなく聞いてもらおっか」
真姫「凛とか?」
穂乃果「また山登るって言ってたから丁度いいかもね」
真姫「じゃあ海未にも一緒にね」
穂乃果「うぇ、ちょっと怖いかも」
真姫「大丈夫よリーダー、弱気にならないで」
穂乃果「その辺お互い避けてたんだよねぇ、海未ちゃんもどう考えてるかわかんないや」
真姫「私に付いてきなさいってもうズバッと言ってやりなさいよ」
絵里「隨分簡単に言ってくれるわね……」
真姫「もしかしてまだ遊びたいとか?」
絵里「人聞きの悪いこと言わないで」
穂乃果「段々遊べる歳じゃなくなってくるよ?」
絵里「歳の話もやめなさい。だいたいそれは穂乃果もでしょ」
穂乃果「私はこれでも一途だからいいんだよ」
絵里「そうだ、十何年越しの恋だったわね……」
穂乃果「そう聞くと私凄いね」
真姫「やっぱり先に穂乃果がやったら?」
穂乃果「ええ?」
絵里「海未ならOKしてくれるわよ」
穂乃果「かな? 適当なこと言わないでよ?」
絵里「今まで散々自分が適当なこと言ってきたじゃないの」
穂乃果「お願いだからここは真面目にやってよ」
真姫「海未に断る理由がないと思うわよ」
穂乃果「ほんと? 本気で言ってる? 大丈夫?」
絵里「心配事と言ったら結局日本での結婚をどう定義するかじゃない? あとはそれこそ……こう、アレとか」
穂乃果「何? 言ってよ」
絵里「いいの? ……ほら、浮気とか……」
穂乃果「そうだったら首絞めようかなぁ」
真姫「嘘か本気かわからないからやめて」
穂乃果「冗談だよ。半分くらい」
真姫「半分……?」
絵里「半殺し?」
穂乃果「許しちゃう気がするんだよねぇ……今更嫌いになんかなれないし。そうだ、こっちも浮気は死刑ってことにしようかな」
真姫「誰かが突然死んだらそういうことだと思っていいのね」
絵里「私は長生きするわよ?」
穂乃果「して欲しいよ」
真姫「まあ大丈夫よ、海未に限ってそれはないと思う」
穂乃果「だよね……? 実際そうなったら私ほんとなにもできないと思うし」
絵里「海未の浮気に対するスタンスってどうなの?」
穂乃果「私がしたらってこと?」
絵里「そう」
穂乃果「多分その場で泣いたり怒ったりとかはしないよ。しばらく家に引きこもってそのうち別れましょうって文書で送られてくるね」
絵里「一方通告なのね……」
穂乃果「あ、でもその前にことりちゃんに刺されるかもしんない」
真姫「ここでことり」
穂乃果「ここでことりちゃん」
絵里「誰よりも応援してるものね」
穂乃果「けど勝手に結婚式と新婚旅行のプランまで建てるのはやり過ぎだと思うんだ私」
真姫「ことりプランは新婚旅行まで進んだの?」
穂乃果「行くなんてまだ一言も言ってないんだよ……」
絵里「いいじゃないの、そういう記念は大切よ。どこに行くの?」
穂乃果「いや、決めてないけど」
絵里「ことりの中では決まってるんでしょう?」
穂乃果「まあ……ことりちゃんの予定ではね? あくまでことりちゃんの頭の中ではね? エーゲ海かカスピ海か地中海ってことになってる」
真姫「海未だけに?」
穂乃果「多分そう……」
絵里「いいわねそれ」
穂乃果「良くないよ~……」
絵里「だって浜辺で寄り添いながらこう、2人で語らうわけでしょ?」
真姫「ビーチを眺めながらね」
絵里「そうよ、『穂乃果、綺麗な海ですね』なんて言って。そしたら穂乃果はこう、『そうだね、でも海未ちゃんの方がもっと綺麗だよ』ってね」
穂乃果「い~わないよそんなの!」
絵里「言いなさいよ、言わないと日本に帰ってこられないわ」
穂乃果「そりゃLOVE星人なら真顔で言えるかもしれないけどさ」
絵里「じゃあ言ってくれないと私が星に帰れないの」
穂乃果「いいよ、地球に骨うずめなよ……」
絵里「真姫はアリでしょ?」
真姫「ベタ過ぎない?」
絵里「そう? いいと思うけど……」
穂乃果「そういうので喜んでくれるのは希ちゃんの優しさだよ。プロポーズもその感じでいくの?」
絵里「結局そこ戻る?」
穂乃果「今思い出した。真姫ちゃん的にはどういうのがいい?」
真姫「私?」
穂乃果「一番希ちゃんに感覚近いから」
真姫「そうね、私回りくどいのは嫌」
穂乃果「ほら、真姫ちゃんもそう言ってる」
絵里「じゃあ真姫はどういうのならいいのよ」
穂乃果「もうシンプルにズバッと?」
真姫「結婚しようの一言でいいんじゃない?」
絵里「いいんじゃない? って」
穂乃果「シチュエーションは?」
真姫「シチュエーション?」
穂乃果「ほら、夜景の見えるレストランでー、とか」
真姫「私、そういうのはいい」
穂乃果「あ、そう? そこもシンプルかと思った」
真姫「普段からそういう所に行ってるならいいかもしれないけど、背伸びして突然そんなとこ行ってもね。何かあると思って身構えるわよ」
穂乃果「なるほどね~、確かにそうかもしんない」
絵里「じゃあ日常の感じで?」
真姫「そうね……それでいて私の予想を超えてきてほしい」
穂乃果「うわ、これ真姫ちゃんと付き合う人大変だ」
絵里「お医者さんの予想はなかなか超えられないわよ。全部想定内でしょ」
真姫「そこは頑張って不意を突いてよ」
穂乃果「じゃあサプライズみたいなやつ?」
真姫「周りを巻き込まないのならいいかも」
穂乃果「お、これだよ絵里ちゃん」
絵里「でも希ってそういうサプライズとかいらないって言ってるのよ」
穂乃果「真姫ちゃんダメじゃん」
真姫「私に言われてもね。希じゃないし」
穂乃果「あー、でも希ちゃんの言ってることわかるかも。私おんなじタイプだ」
絵里「予想外なのはいらない?」
穂乃果「だって人間完全にオフな時ってあるでしょ? そういう時にドーン! と来られても私何も言えない気がする」
絵里「それは、そういう素の反応が見たいからやるんじゃないの?」
穂乃果「やだよ~、もしそれでさ、たいしてビックリできなかったり泣けなかったりしたらどうすんの? 私申し訳ないよ」
真姫「意外よね、穂乃果って派手なの好きそうなのに」
穂乃果「いやいやいや、私なんて地味に生きていければそれでいいんですよ」
真姫「ウソつきなさいよ」
絵里「結婚式はドーンと派手にやるんでしょ?」
穂乃果「やる予定ないよ。もしね、海未ちゃんじゃなくても結婚するってなったら私、式とかいらないと思ってるんだよね」
絵里「一生に一度っきりなのに?」
真姫「理想はね」
穂乃果「だってお金かかるしさ」
絵里「現実的な考え方するわね」
穂乃果「私これでも商売人の娘だよ?」
真姫「でもことりはやるって言ってたわよね」
穂乃果「ことりちゃんの中ではね?」
絵里「やってよ、ご飯食べにいくから」
穂乃果「何しに来るの? ことりちゃんプランだとLove wing bellやってもらうことになるんだからね?」
絵里「穂乃果と海未のためならねぇ」
真姫「一肌脱ぐのもやむなしよ」
穂乃果「何で乗り気なの……? やんなくてもいいよ……ご祝儀だけちょうだい」
絵里「それはダメよ、2人のドレス姿見ないと」
真姫「死んでも死にきれないわ」
穂乃果「じゃあ二人ともうちで何か買ってくれればいいよ。回り回ってそれが私の仕送りになるから」
真姫「それがこうやってここで消費されるわけでしょ?」
絵里「つまり今日は穂乃果の奢りね」
穂乃果「ええ!?」
真姫「ありがとう穂乃果」
穂乃果「おかしいおかしいおかしい」
絵里「だって穂乃果のお小遣いは私達のお金ってことでしょ」
真姫「穂乃果が全部払えば私達も払ったことになるじゃない」
穂乃果「そんなわけ……お医者さんとパツキンで結託するのはズルいよ」
絵里「すみませーん、ジントニックください」
真姫「私、マンゴージュース」
穂乃果「ええ……?」
続く
食べ物は適当にちょいちょい頼んでると思います
脳内ピンクなLOVE星人はチョコ食べてそう
ちゅんなぁ
絵里「穂乃果の奢りのお酒はおいしいな~」
穂乃果「そこはさ、公平に決めようよ。2対1は卑怯だよ。私泣くよ?」
真姫「まあロシアンジョークってことで」
穂乃果「質悪いよね、これは絵里ちゃんプロポーズして詫びてよ」
絵里「穂乃果に?」
穂乃果「え、ごめんなさい」
絵里「またフられちゃったわ……」
真姫「骨は拾ってあげる」
穂乃果「いやいや、希ちゃんに決まってるじゃん」
絵里「もうそれはいいじゃない」
真姫「私さっき思ったんだけど、希がサプライズだめって言ってるの、穂乃果とは違う理由な気がするのよ」
穂乃果「そうなの?」
真姫「いやわかんないけど、勘が良さそうだし気づいちゃうんじゃない?」
穂乃果「あ~、かもね。そっちのタイプだ希ちゃん」
真姫「っていうか絵里が下手なのかもね」
絵里「私が悪いの?」
穂乃果「あれだ、絵里ちゃん不法侵入事件」
絵里「ちょっ、変な言い方やめなさい、別にあれは失敗したんじゃないから」
穂乃果「でも危うく捕まるとこだったじゃん」
絵里「警察沙汰になんかなってないわよ」
真姫「なりかけたんでしょ」
穂乃果「帰ってきたら聞いてないのに誰か家いるって怖すぎるよね」
絵里「私あれ未だに何故バレたのかわからないの」
穂乃果「どうせ鍵かけ忘れたとか靴しまい忘れたんだよ~」
絵里「どっちもやった記憶あるんだって」
穂乃果「ん~、スピリチュアルだね」
絵里「誰か希にリークした?」
穂乃果「してないよ、そもそも聞いてなかったし」
真姫「どっちにしろ、絵里が希を驚かそうとか考えない方がいいわよ」
穂乃果「少なくともあれが何で失敗したのかわかんないうちはやんない方がいいよね」
絵里「まあ……その後にもうああいうことはやらないでいいって言われたからやらないけど」
真姫「喜ばすのと驚かすのはイコールじゃないのよ、絵里」
穂乃果「だね」
絵里「じゃあ穂乃果はどうやる?」
穂乃果「私? ん~、どうしよう」
絵里「まずセリフからね」
穂乃果「言わないよ恥ずかしい」
絵里「私も真姫もあなた達の夜の営み方まで知ってるんだから、今更恥ずかしがることなんかないわよ」
穂乃果「それとこれとは別だよ」
真姫「あのね、私気づいたんだけど」
穂乃果「どうしたの真姫ちゃん」
真姫「さっきからどうしてあなた達が求婚する側だと思ってるの?」
穂乃果「え?」
真姫「海未と希も同じこと考えてて、明日あなた達が言われる可能性もあるわよね」
穂乃果「うん。うん……おお?」
絵里「じゃあ希から?」
真姫「普通男の人からするものだと思うけど、あなた達そうじゃないし」
穂乃果「あれ? 確かに、なんで私からするもんだと思ってたんだろ? あれ?」
真姫「あれ? じゃないわよ」
穂乃果「え? じゃあ海未ちゃんから? くるの?」
真姫「そういうこともあるんじゃない?」
穂乃果「え、やだ、どうしよう」
真姫「やなの?」
穂乃果「やじゃないよっ。え、ウソ、え、どうする?」
絵里「どうするって、私に聞かれても」
穂乃果「海未ちゃんから? やだ、それもいいな~!」
真姫「やなのかいいのかどっちなのよ」
穂乃果「だからやじゃないって言ってるじゃん。ちょっと、それ考えてなかった、どうしよう!」
真姫「じゃあ断る?」
穂乃果「断わんないよっ、え、なんか緊張してきた」
絵里「まだ早いでしょ……」
穂乃果「でも海未ちゃんからか~、あり寄りのありだね」
真姫「実際そうなるかは知らないけど」
穂乃果「ちょっとアピールしてみようかなぁ。ことりちゃんからそれとな~く言ってもらうってのもあり?」
真姫「ことりプランを伝えてもらえば?」
穂乃果「あれはちょっとやり過ぎな気がするんだよね。絵里ちゃんはどうなの? 希ちゃんからっていうの」
絵里「いや、ちょっと……」
穂乃果「ダメ?」
真姫「やっぱりまだ遊びたいのね」
絵里「違うわよ……嫌ってわけじゃないけど……もしいつかそういう日が来るなら私からだと思ってたから」
穂乃果「私もそんな気がしてたけど、確かに真姫ちゃんの言う通りそうとは限らないよね」
真姫「逆に何でそれ考えなかったのよ」
穂乃果「何でだろう、不思議だね。今日真姫ちゃん居てくれてよかった~!」
真姫「他人事みたいに……」
穂乃果「むしろね、そういうのどうやって決めたらいいの?」
真姫「んー、普段リードしてるかしてないかとか?」
穂乃果「じゃあ私かな」
絵里「私振り回されてる」
穂乃果「絵里ちゃんはそんな感じだよね」
真姫「じゃあ希からってことにしましょ」
絵里「そうなる?」
穂乃果「真姫ちゃん理論だとそうなるよ」
真姫「私はあなた達のルールとかよくわからないけど」
穂乃果「真姫ちゃん以上にわかってくれる人他にいないよ」
絵里「でも希から……?」
穂乃果「なんか納得いってないみたいだから別の決め方真姫ちゃん教えてよ」
真姫「なんで私が」
穂乃果「お願いしますよ西木野大先生~」
真姫「ええ……? じゃあプロポーズも告白した方からすれば?」
穂乃果「おお、これなら絵里ちゃんだ」
絵里「いや……希なの」
穂乃果「え? 違うよ、最初は絵里ちゃんでしょ」
絵里「最初は希からなのよ」
穂乃果「ええ? 何でこんなとこでウソつくの? 絵里ちゃんからだよね?」
絵里「何故そんな誤解をしているの?」
真姫「私も穂乃果と同じように思ってたけど」
穂乃果「だってあの感じは絵里ちゃん……だったよね」
絵里「まあ本当の最初は私からだったかもしれないけど……」
穂乃果「じゃあそうじゃん」
絵里「でも最終的に、希に言わせたの」
穂乃果「言わせた? 最終的に?」
真姫「恐ろしいわね」
穂乃果「なんか違法なことしたんじゃないよね?」
絵里「合法よ。だから希から、こう……ね、付き合いましょうかって話になって」
穂乃果「じゃあもう今度も希ちゃんに言わせる方向でいこ。ゼクシィとか家に置いとく?」
絵里「それはなんか嫌」
穂乃果「ならどうしたいの?」
絵里「えー、だって……」
真姫「絵里は自分のこと彼氏役だと思ってるんでしょ」
穂乃果「あ、絵里ちゃんかっこつけしいだもんね」
絵里「な……! 違うわよ」
穂乃果「ほんとに~?」
絵里「本当です」
穂乃果「んー、何で普通は男の人がするもんなのかな」
真姫「それはプライドとかあるんじゃない? 多分」
穂乃果「ふ~ん……俺が養っていくんだ、的な? 絵里ちゃんそうなの?」
絵里「……一応ね、私の方が先にお給料貰う立場になるわけじゃない?」
穂乃果「でも同い年だよね?」
絵里「まあね」
真姫「むしろ希のほうが先に歳取るわね」
絵里「まあ、そうだけどでも立場的に、ほら」
穂乃果「二人三脚で歩いていくんだよ、どっちが上とか下とか、偉いとか偉くないとかじゃなくて」
絵里「それはその通りだと思うわよ。けど、もし、もしね」
穂乃果「もし?」
絵里「もしもね、そのプロポーズ……のようなこと?」
穂乃果「それは多分プロポーズだよ」
絵里「まあ、するならね……私がやりたい、かな」
穂乃果「お、聞きました?」
真姫「聞きました」
穂乃果「やりたいならやろうよ絵里ちゃん、やるしかないよ」
真姫「言質とったわね。いつにする?」
絵里「待って、待って」
穂乃果「やっぱりやるなら記念日とかだよね」
真姫「じゃあ次の希の誕生日」
穂乃果「いいね、6月にしよう」
絵里「待ちなさい」
穂乃果「違ったっけ?」
絵里「あってるけど……何? 穂乃果と真姫はブライダル業界の回し者なの?」
真姫「まさか」
穂乃果「むしろ恋のキューピッドと呼んでほしいよ」
絵里「そんな可愛いものには見えないわ……」
穂乃果「ディスられてるよ、真姫ちゃん」
真姫「穂乃果もだと思うけど」
絵里「いいから2人で勝手に話を進めないで。いい?」
穂乃果「だってやるって言ったし。ねえ」
絵里「やりたいとは言ったけど、やるとはまだ私言ってないからね?」
穂乃果「だからいつやろうかって話をしてるんだよ」
絵里「待って、待って、待って」
穂乃果「絵里ちゃんはいつがいい? 希ちゃんの誕生日か交際記念日」
絵里「だから待ちなさいって」
穂乃果「待ってるのは希ちゃんだよ~」
真姫「そうよね」
穂乃果「イケると思うけどなぁ」
真姫「じゃ、私から探り入れとくから。それでいいでしょ」
絵里「真姫?」
穂乃果「凛ちゃんは?」
真姫「よくよく考えたら凛だけじゃちょっと不安よね」
穂乃果「そんなことないよ、凛ちゃんもリーダーだから。信じてあげて」
絵里「2人とも信じてるわよ。信じてるけどもね、そういうことじゃなくて」
穂乃果「じゃなくて?」
絵里「私だってね、いつまでも学生気分じゃいられないのはわかってるわよ?」
穂乃果「でしょ? でしょ?」
絵里「けれど何も今すぐじゃなくても」
穂乃果「今だよ、ナウだよ」
真姫「まあ絵里が躊躇う気持ちもわかるわよ。お互い自立してからでも遅くはないだろうってことでしょ」
穂乃果「そっか……そういう考え方もある?」
真姫「私はそれで後悔することになっても知らないけどね」
穂乃果「お、そうだそうだ」
絵里「縁起でもないこと言わないでよ……現実として難しいのは二人だって知ってるでしょう? 私達、普通とは違うんだから」
穂乃果「んー、“普通”ね」
真姫「『これが普通の生き方です』なんて、そんなの誰かが決めてるわけじゃないわよ?」
穂乃果「おお、確かに」
絵里「それでも暗黙の了解ってものがあるでしょう。私達が少数派なのは間違いないんだから」
穂乃果「まあ、そうだね」
真姫「多数決で決めても少数派の意見も尊重しましょうっていうのが民主主義でしょ」
絵里「理想だけ語っててもご飯は食べられないのよ真姫」
真姫「あのね、普通の基準なんて人の数だけあるわよ。例えば私はあれ信じられないんだけど、講義で毎回最前列に座ってる人とかいるじゃない?」
穂乃果「あ、いるよね! で、授業中すんごい頷いてる人」
絵里「勉強熱心なんでしょ」
穂乃果「でもテスト前に話してみたりすると意外とそんなに成績良くなかったりするの」
真姫「それは……人それぞれだと思うけど」
穂乃果「そうかな。そっか」
真姫「まあとにかくその人にとっては最前列が定位置で当たり前なのよ」
穂乃果「真姫ちゃんはいっつも後ろの方にいそうだよね」
真姫「よくわかるわね」
穂乃果「なんかそんな感じする」
絵里「真姫の言わんとすることは理解できるわよ。そういう当たり前の違いは誰にだってあるわ。あくまで個人個人でみたらね」
穂乃果「んだね」
絵里「でもね、真姫は理解がある方だと思うけど、世の中わかってくれる人ばっかりじゃないの」
真姫「最初から全員と仲良くなろうと思うことが間違いなんじゃない?」
穂乃果「ええ?」
真姫「付き合う人って最後はどこかで選ぶ必要もあるのよ」
穂乃果「きっつ、それって真姫ちゃんの経験談?」
真姫「秘密」
穂乃果「出た、女の身だしなみだ」
絵里「……わかるわ、わかるわよ。受け入れるかどうかは個々人に任せても、多様性は認めましょうって」
穂乃果「皆違って皆いいよね、うん」
絵里「でも現実にそんな社会がどこにあるの。色んな人がいるってことをまだまだ皆が皆認められるわけじゃないの」
真姫「絵里は何がそんなに怖いの? 社会が嫌なら山にでも籠もってなさいよ」
絵里「あのね、山って……」
真姫「女同士は自然じゃないわね、自然じゃないからいけません? そんなの勝手に言わせておけばいいじゃない」
絵里「いいわよ私は今更どう言われたって。嫌でも目立つみたいだし。でもね、希を同じところにはつれていけないの」
穂乃果「ちょ、ちょっと2人ともヒートアップしてきたよ?」
絵里「穂乃果も当事者でしょ」
穂乃果「あ、はい……」
絵里「さっきからどっちの味方なの」
穂乃果「うぇ? 私? 私は……弱い者の味方だよ?」
絵里「じゃあこっち」
穂乃果「や、やだよ、真姫ちゃん今日キレッキレだもん」
真姫「ならこっち」
絵里「ほーのーかー、言ってることが違うわよ」
穂乃果「まあまあちょっと2人とも落ち着こ?」
真姫「別にケンカしたいわけじゃないわよ」
絵里「まあそうでしょうね」
真姫「私としては2人とも、周りがどうとか、社会がどうとか、親がどうとか、そういうことで生き方変えないで自分の道、貫いてほしいの。そしたら絶対、大物になるんだから」
穂乃果「なれます?」
真姫「なる。なりなさい」
穂乃果「そう言われてもなぁ……」
絵里「ねぇ」
穂乃果「んーまあ、ビッグになれるかは知らないけど、さっき真姫ちゃんが言ったみたいに何て言うか……最初っから喧嘩腰? の人ってたまにいるよね」
絵里「穂乃果にも?」
穂乃果「いるよ~。私ネットで、あ、これ別に最近じゃなくて高校の時の話だけど、ちょっとあれこれ見ちゃったんだよね。μ'sの評価的なサムシング」
真姫「あれほどにこちゃんが止めろって言ってたじゃない」
穂乃果「だって気になるもん、好奇心に勝てなかったんだよ。真姫ちゃんが言うところの医学的興味ってやつ?」
真姫「満たされたのそれ」
穂乃果「まあね、色々あったから。真姫ちゃん可愛いとか、絵里ちゃん格好良いとか、何でセンターが高坂なの、とか」
真姫「だから止めろって言われてたのよ」
穂乃果「あはは、そうだよね。すっごい凹んだもん」
絵里「けどそんな時あった?」
穂乃果「あったんだよ。でも凹んだけどさ、最後はそういう人たちにも納得してもらえるよう頑張るしかないじゃんね」
真姫「メンタル強いわね」
穂乃果「私本番とか強いんだよ? 知らなかったでしょ?」
絵里「私、穂乃果のそういうところ好きよ」
穂乃果「あ、やめてよ、そうやって煽てて人のこと潰そうとしてるんでしょ。手口はもう知ってるんだから」
絵里「そんなつもりじゃ……でも頑張っても無理だったら穂乃果はどうする?」
穂乃果「そしたら? もっと頑張る?」
絵里「根性論?」
穂乃果「なんとかなるよ、やればできるって」
絵里「ヤッても子供はできないけどね」
穂乃果「……急にぶっ込んでくるよね絵里ちゃん」
真姫「そういうとこあるわよね」
絵里「んもう…………わかったわよ。やる」
穂乃果「お、何を?」
絵里「プロポーズ、します」
穂乃果「おお……! おお!! イェーイ!!」
真姫「いぇーい」
絵里「こうでも言わないと今日帰れなさそうだし……」
穂乃果「当たり前じゃん、帰さないよ」
絵里「じゃあとりあえず前向きに検討するっていう方向で」
穂乃果「それじゃダメだよ、有限実行の女、絵里ちゃんでしょ」
真姫「まあ意思が固まっただけ大きな一歩よ」
穂乃果「んー、そっか。じゃあ絵里ちゃん今年中ね」
絵里「ええ……?」
穂乃果「記念になんか良いの頼も。ボン・ジョヴィみたいな名前のやつ」
真姫「ボン・ジョヴィ?」
穂乃果「あ、ごめんあれだ、ドンペリ」
絵里「そんな良いのはないわよ。テキーラ持ってきて」
穂乃果「無理無理無理無理」
絵里「グっといきなさい、女は度胸と愛嬌なのよ?」
真姫「欲張りね」
穂乃果「テキーラは論外だけどやっぱシュワシュワ系がいいよね」
絵里「ある?」
穂乃果「なーい。じゃ、一週回って、ビール」
絵里「まあいいけど」
真姫「ちょっと微妙」
穂乃果「じゃあイケる」
真姫「ヴェェ……」
穂乃果「すいませーん」
ちょこちょこ直したけどとりあえず落ちたとこまでおわた
続く
貼りなおし乙
続き待ってる
絶妙なリアリティが素敵
延々呑みながら駄弁ってる感が良い
>>105
>あなた達の夜の営み方
はよ
期待
穂乃果「そういえばね、梅酒の牛乳割り。知ってる? 美味しいんだよ?」
真姫「知ってる」
絵里「何度も聞いたわ」
穂乃果「そうだっけ。じゃあもっかい聞いてよ」
絵里「海未が好きなんでしょ」
穂乃果「今度はね、飲む梅酒」
真姫「飲めない梅酒がある?」
穂乃果「違う、飲むヨーグルト割りだった」
絵里「んー、なるほど」
真姫「どこ間違えてるのよ」
穂乃果「あれもね、いいんだよ」
絵里「でもビール頼んでからそんな話しないでよ」
穂乃果「よくよく考えたら梅酒いきたい気分だったんだよね」
真姫「もう来ちゃったわよ」
穂乃果「じゃあとりあえず乾杯しよ」
絵里「とりあえず」
真姫「とりあえずね」
穂乃果「絵里ちゃん婚約おめでとー!」
真姫「おめでと」
絵里「まだしてないっつの」
穂乃果「これから計画つめないとね。だいじょーぶ、こっちには西木野大先生がついてるから」
真姫「大船に乗ったつもりでいなさい、絵里」
絵里「その自信はどこからくるわけ?」
穂乃果「やっぱり6月がいいと思うんだよね。ほら、4,5,6で給料3ヶ月分の指輪」
絵里「いきなりお給料全額回せるわけないじゃないの」
穂乃果「いけるいける。じゃあローンにしよ。100回払いで」
真姫「黙ってそんな大金使われちゃ今後が心配になるわ」
穂乃果「じゃあ真姫ちゃんにボツくらったから給料3ヶ月分は無し」
絵里「真姫の言うことは素直に聞くのね」
穂乃果「真姫ちゃんが白って言ったらカラスも白だよ。知らないの? お医者さんは絶対だから」
真姫「タイタニックに乗ったつもりでいなさいよ」
絵里「やだぁ……降りたい……そもそも指輪って先に用意しておかないとダメ?」
穂乃果「そりゃそうだよ、おもむろに箱を取り出してパカって。されたいよね?」
絵里「後で一緒に選びにいくっていう手もあるわよ」
穂乃果「選んでくれたって気持ちが大事なんだよ。真姫ちゃん的には?」
真姫「五分五分」
穂乃果「五分ときた」
真姫「絵里のセンスなら平気だと思うけれど、自分で選びたい気持ちもある」
穂乃果「乙女心はよくわかんないねぇ」
絵里「氷山見えてきちゃったわよ、この船沈むわ」
穂乃果「じゃあここの選択は絵里ちゃんに任せる方向で」
絵里「2人ともさっきから面白がってるだけでしょ?」
穂乃果「そんなことないそんなことない。私はいつでも2人の幸せを願ってるよ」
真姫「これも一種の愛よ」
穂乃果「そうそうそう、LOVE星人が私達に教えてくれたことだから。絵里ちゃんの失敗からその反省を私の時に活かしたいとか微塵も思ってないから」
絵里「失敗前提で話すのやめてくれる? いっつもこうやって私のこと実験台にしようとしてくるのよ。この悪行を許していいの真姫?」
真姫「これは穂乃果……ギルティよね」
穂乃果「ええ? 裏切り?」
真姫「お医者さんは常に公平な立場なのよ」
穂乃果「待ってよ、私の周り敵しかいないじゃん」
絵里「時にはキツく当たる時もあるけれど、あなたの為なの。わかってちょうだい」
真姫「これもLOVEよ」
穂乃果「それそんな便利な言葉だっけ?」
真姫「もういっそ、穂乃果と絵里で一緒にやったら? 全部解決ね」
穂乃果「え? ダブポーズ?」
真姫「どこ略してんの」
絵里「何も解決してないし。それでもし片方だけダメだった時の空気考えなさいよ、どうするのよ」
穂乃果「土に還りたくなるね」
真姫「エリーはそういう後ろ向きな考えが悪いところよ。穂乃果を見習いなさい、やればできるの精神よ」
穂乃果「え、そうだね。やればできるよ」
絵里「ダブポーズ?」
穂乃果「それはやっぱやだなぁ」
絵里「変な略し方したのは穂乃果じゃないの」
穂乃果「そこじゃなくて、一緒にってとこ。会長絶対後でダメ出ししてくるじゃん。ここはこうした方が良かった、ああ言った方が良かったって」
絵里「しないわよ、私は褒めて伸ばすタイプなの」
穂乃果「あそこで間を取るのは良かったとか、あの言葉はグッときたとか言われるのも逆にやだよ」
絵里「何笑ってるのよ真姫」
穂乃果「元はと言えば真姫ちゃんが変なこと言うからこうなってんだよ」
真姫「いや……のんちゃんも褒めて伸ばしてるのねと思ったら」
穂乃果「ふふっ」
絵里「どこに笑うとこあった? ねえ?」
穂乃果「そっか、のんちゃんも褒めて伸ばしてるんだ」
絵里「のんちゃんって言うのやめなさい」
真姫「良いと思うわよ、のんちゃん」
絵里「たまにしか呼ばないからね?」
穂乃果「いいよ嘘つかなくて、全部わかってるんだから」
真姫「のんちゃん、エリチって呼び合ってたら一日終わってるんでしょ?」
穂乃果「ヒューヒュー」
絵里「あのね、そこまで暇じゃないのよ」
穂乃果「そうは言っても半日くらいなら?」
絵里「…………付き合いたての頃ならまあ」
穂乃果「ヒューヒュー!」
絵里「半日とか言うなら穂乃果のとこもそういうことやってるんでしょ?」
穂乃果「今更そんなアホなことしないよ、バカじゃないの?」
絵里「なんなのよ、私の周り敵しかいないじゃない」
穂乃果「仲間やね、エリチ」
絵里「引っぱたくわよ」
穂乃果「暴力反対!」
真姫「まああんな巨乳を好き勝手してるんじゃ敵は多いでしょうね」
穂乃果「あ、真姫ちゃんは巨乳が好きなんだ」
真姫「ちがっ」
絵里「墓穴掘ったわね真姫!」
真姫「何で嬉しそうなのよ!」
穂乃果「人の争いは醜いねぇ」
絵里「これではっきりしたわ、真姫もこっち側よ」
穂乃果「そっかぁ、真姫ちゃんは巨乳を好き勝手したいのかぁ。皆に言っとこ」
真姫「やめなさい引っぱたくわよ」
穂乃果「2人ともすぐ暴力で解決しようとするよね! そういうのよくないよ!」
真姫「あなたは最低ですってバシーンといくわよ」
絵里「あれ腰入ってたわね」
穂乃果「それ私笑えないんだよ。いや怒んないでよ、真姫ちゃんの気持ちはわかるもん、おっぱいは皆好きだから」
真姫「とんでもない持論持ち出してきたわね」
穂乃果「だって銭湯とか温泉で綺麗な人いたら見ちゃうじゃん」
絵里「おっぱい?」
穂乃果「おっぱい」
絵里「穂乃果ったら私の事そんな目で……」
穂乃果「自意識過剰は私無視するけれど」
絵里「待って、ごめんなさい」
穂乃果「巨乳は人生楽しそうでいいよね」
真姫「エリーは人生楽しいでしょ?」
絵里「これはまた私が責められる流れね」
真姫「巨乳税よ」
穂乃果「どうせ巨乳は巨乳の悩みがあるとか言うんでしょ、わかってるよ」
絵里「ならそこを汲み取りなさいよ」
穂乃果「あー、一度くらい私だって巨乳を好き勝手してみたいよ」
絵里「私それ海未に言っておくわ」
穂乃果「待って、待って、ほんとにやめて。お金払うから。私ことりちゃんに刺される」
真姫「必死過ぎるでしょ」
穂乃果「おかしいな、おっぱいの話は誰も幸せにならないよ……」
絵里「もうおっぱいの話はやめましょう、それがいいわ」
真姫「そうね。じゃあ……」
穂乃果「……」
絵里「……」
真姫「……別に何もなかったわ」
穂乃果「それはおかしい」
絵里「『じゃあ』の責任を取りなさいよ」
続く
一向に前に進まない会話が妙に心地良い
ずっと続いて
安心感あるわぁ
真姫「わかったわよじゃあ、じゃあ、穂乃果はいつまで海未のこと海未ちゃんって呼ぶの?」
穂乃果「5秒待たされてそんなこと?」
真姫「何求めてるのよ、穂乃果の5秒に相応しいでしょ」
穂乃果「私に5秒くれたら100円は稼げるからね」
真姫「じゃあ、はい」
穂乃果「ごめん、今日は調子が悪いや」
真姫「すぐバレるウソつくのやめなさいよ」
穂乃果「5秒で小銭稼げるなら私働かなくていいしね」
絵里「でも穂乃果、確かに海未の呼び方は気になるわ」
穂乃果「何?そんなに変なの?」
絵里「変じゃないけれどね、10年先、20年先もそうなのかなって」
穂乃果「ん~、でも海未ちゃんは海未ちゃんだし?」
真姫「呼び捨てはどう?」
穂乃果「それはたまにはあるけれどね」
絵里「耳元で?」
穂乃果「いや耳元に限らなくていいよね?」
絵里「でも海未って耳弱いんでしょ?」
穂乃果「それはさ、あのさぁ……」
真姫「海未の性感帯どこだっけ?」
穂乃果「真姫ちゃんそんなに酔うほど飲んでないでしょ!」
真姫「違う、違うの。医学的興味なの」
穂乃果「前も言わされたからもう知ってんじゃん」
真姫「知らない。忘れちゃった」
穂乃果「それが社会で通用すると思わないでよ?」
絵里「学生が学生に言っても説得力ないわよ? ほら穂乃果、真姫の医学的興味を満たしてあげましょ」
穂乃果「いやだから、海未ちゃんだよ? 海未ちゃんの性感帯そんなに気になるとこじゃないよね?」
真姫「気になる」
絵里「非常に気になるわ」
穂乃果「あのさ、これがね、2人とも知らない人だったら私もいいかもしれないよ?」
真姫「なら」
穂乃果「なら、じゃないよ。海未ちゃんだよ? 会うでしょたまに」
絵里「そりゃまあ」
真姫「この前私お茶したのよ」
穂乃果「どう思うの? 『あー、ここ穂乃果がゴニョゴニョしたんだろうなぁ』って考えるでしょ? やだよ私!」
真姫「考えないわ。実は私、何も考えずに生きてるの」
穂乃果「そんなんじゃお医者さんなれないよ」
絵里「これ教えてくれたらお医者さんなれるから」
真姫「そうなの、穂乃果」
穂乃果「いやいやいや」
絵里「でも?」
穂乃果「言うわけないじゃん! 耳だよ!」
絵里「さすがよリーダー」
穂乃果「っつ~……」
絵里「よく言ったわね」
穂乃果「なんで真姫ちゃんが毎回そんなウケるのかわかんないよ私……」
真姫「だって……海未にも……んふっ」
穂乃果「ほんとやめてほしい」
真姫「違うの、海未にも弱点があると思うと安心するのよ。海未もちゃんと地球人なのね」
穂乃果「名前からして地球感溢れてるじゃん」
絵里「でもフィジカル強いのは間違いないじゃない?」
穂乃果「別に無敵じゃないよ海未ちゃんだって」
絵里「地震が怖いあたり、地震という概念が存在しない星からきた可能性が……?」
穂乃果「ないよね。星人仲間作ろうとしないで」
真姫「まあそんな海未でも、耳だけは鍛えられなかったということね」
穂乃果「そりゃ無理だよね」
絵里「私は耳強いわよ?」
穂乃果「何の自慢なの、いらないんだよその情報」
絵里「私ね、耳動くのよ」
真姫「知ってる」
穂乃果「やってていいよ、私お手洗い行ってくるから」
真姫「私も」
絵里「シッダウン」
穂乃果「ごめん、前も見たからあんまり気になんない」
真姫「最初ならまだしもね」
絵里「そう言わずに」
穂乃果「っていうか普通にお花摘みたいんだけど」
真姫「私も」
絵里「あなた達は何故私を置いていくの?」
穂乃果「なら一緒に来たらよくない?」
絵里「私一緒にお手洗い行くのってキライなのよね」
真姫「じゃあ待ってなさいよ」
絵里「その間、私が寂しいとは思わない? 何するの私?」
真姫「虚空でも見つめてれば?」
絵里「そんな時間の使い方ある?」
穂乃果「絵里ちゃんは耳ピクピクさせてればいいから」
絵里「3人いて2人でどっか行っちゃうのがおかしいでしょっていう話よ、どっちか残りましょ」
穂乃果「もー、めんどくさいなぁ」
絵里「2人は私とトイレ、どっちが大事なの!?」
穂乃果「トイレでしょ」
真姫「トイレよね」
絵里「言い切ったわね」
穂乃果「トイレ行けなくなったら困るもん」
絵里「わかったわ。じゃあこうしましょう。私にジャンケンで勝ったら行っていいわ」
穂乃果「はいさいしょはグッ、ジャンケンポン」
真姫「……会長、持ってるわね」
穂乃果「絵里ちゃん無駄に強いよ……」
絵里「何も2人して負けなくても。そんなに私といたかったのね。嬉しいわ」
穂乃果「これが希ちゃんパワー? アゲマンだね」
真姫「いらないとこで使ったわね」
穂乃果「おかげで漏れそうなんだけど」
絵里「漏らせばいいじゃない」
穂乃果「それで解決すること、この世にないよ」
真姫「お菓子を食べればいいじゃないみたいに言われてもね」
穂乃果「もうよくない? 行っていい?」
絵里「私も行きたくなってきた」
真姫「エリーは荷物番」
絵里「ジャンケンやる?」
穂乃果「もういいよ、全部持ってこ。皆で行こ」
絵里「最初からこうしてれば良かったわね」
穂乃果「なんだかなぁ」
違うんですよ、この人たち無限に話し続けるんですよ
続く
まきちゃん
無限に見ててやるぞ
キャラが勝手に喋る感覚すごくわかる
無限に書けるもんな
穂乃果「トイレが綺麗なのはポイント高いよね」
絵里「入れたら出るものね。そこまでちゃんと面倒みてくれないと」
真姫「食べ物屋でそんな話しなくても」
穂乃果「でもこれ大事なとこなんだよ。トイレでお店の良し悪し決まるから」
絵里「汚いところは行っちゃだめよ真姫」
穂乃果「まあお医者さんはそんなところはいかないよね」
真姫「それはわかんないわよ」
穂乃果「そう?」
絵里「でね、あだ名で呼ぶのはどう?」
穂乃果「帰ってきて突然何? 誰を? 海未ちゃん?」
絵里「そうよ、海未よ」
真姫「のんちゃんみたいに?」
穂乃果「それだとうんちゃんになっちゃうんだけど」
絵里「のんちゃんスタイルにしろとは言ってないわ」
穂乃果「だいたいあだ名なんていつ呼ぶの」
真姫「耳元で呼ぶ時じゃない?」
穂乃果「耳から離れなよ」
絵里「うみみは? どう?」
穂乃果「だから耳から離れなよ」
真姫「これはきっと海未という漢字から着想を得てるのよ」
絵里「耳ともかけてるの」
穂乃果「何上手いこと言ったみたいな顔してんの」
真姫「会長かしこい」
穂乃果「かわいい」
絵里「エリーチカ、はいハラショー」
穂乃果「ハラショー入りましたー」
絵里「やっぱりうみみっていいと思わない?」
穂乃果「あれ読み方間違われんの海未ちゃんキライなんだよね。結構気にしてるよ?」
真姫「絵里、ハラショー」
絵里「え? ハラ……あ」
穂乃果「あ! そうだ絵里ちゃん今ハラショー言ったよね!!」
絵里「いえ、言ってないけど」
穂乃果「言った言った、ハラショー入ったもん。忘れてたよ10ハラショーチャレンジ」
絵里「言いかけただけ」
穂乃果「その前。私忘れてるこのタイミングで言ってくるとかほんとやり方が小賢しいね」
絵里「忘れてる方が悪いじゃない! 私も忘れてたのに」
穂乃果「でかしたね真姫ちゃん」
絵里「やってくれたわね真姫」
真姫「これで9回目ね」
穂乃果「ハラショーリーチじゃん、今日9割絵里ちゃん負担だね」
絵里「カウントがおかしいわよね」
真姫「あと一回言って気持ちよく10割負担しましょ」
絵里「私もう喋んないわ」
真姫「ずるいわよ、海未のあだ名考えるんだから」
穂乃果「言い出しっぺの法則だよ」
絵里「うみみ案でよくないかしら」
穂乃果「だからそれ嫌がるんだって」
真姫「Seaちゃんは?」
穂乃果「“海”のしー?」
真姫「そういうこと」
穂乃果「いつまでもちゃん付けで呼ぶのが良くないって話じゃなかった?」
絵里「だからうみみ」
真姫「Seaうみみ」
穂乃果「足せばいいってもんじゃないよね」
絵里「言い出しといてなんだけど海未のあだ名、難しいわね」
穂乃果「時々呼び捨てで、だいたい皆園田さんか海未ちゃん呼びだからね」
真姫「そのうみ」
穂乃果「ヤンクミ感出てきちゃったよ」
絵里「要件としては呼びやすくて、愛嬌がある。これね」
穂乃果「そういうあだ名って言ったら、うみりんとかうみたんとかうみぽんとかこういうのでしょ?」
真姫「何よ、たくさん出てくるわね」
絵里「既にそう呼んだことがあると」
穂乃果「ん、ん~? いや~?」
真姫「何そのごまかし方」
穂乃果「いやなんか私のほうがしっくりこなかったんだよ。海未ちゃんに慣れすぎて口が拒否するの」
絵里「あぁ、なんだかわかるわ。自分のことじゃないけれど、凛がいつか花陽のことかよちんって呼ばなくなったら私違和感で死ぬ気がする」
穂乃果「あー」
真姫「確かに将来どうなるか気になるけれど、あれは死ぬまでああな気がするわ」
穂乃果「あの2人は……そうだね、ずっとあの感じでいてほしい」
絵里「世間に擦れずに生きてほしいわ」
穂乃果「凛ちゃんも花陽ちゃんもちょっと可愛がられ方尋常じゃなくない?」
絵里「しょうがないわ、可愛いんだもの」
穂乃果「まあそうなんだよね。あれは才能だね」
絵里「いや、真姫も大丈夫よ、私可愛がってるわよ」
真姫「別に何も言ってないんだけど」
穂乃果「や、大丈夫、私も可愛がってるから。安心して」
真姫「だから別に何も思ってないわよ」
絵里「今度いいとこ連れてってあげるわ」
穂乃果「いいね、回らないお寿司屋さん行こうよ」
絵里「お寿司は……お医者さんの担当ってことで」
真姫「ちょっと、連れてってよ絵里」
絵里「それは私が偉くなるまで待って」
穂乃果「絵里ちゃんならもうスイスイスイ~ってすぐ出世するよ」
絵里「5年で社長になるから。それまで待ってて」
真姫「期待してる」
穂乃果「真姫ちゃんは最近どうなの? 凛ちゃんと花陽ちゃんとは」
真姫「凛と花陽? 初詣以来、直接あってないわね」
穂乃果「ダメだよそれ~」
真姫「なかなか予定合わないのよ。2人とも忙しそうだし」
絵里「一番忙しいの多分真姫でしょ?」
穂乃果「真姫ちゃんから誘わないとダメだよ」
真姫「そう……?」
穂乃果「あの2人だって真姫ちゃんが忙しそうだから、きっと遠慮してるんだよ。絵里ちゃん見習いなよ」
絵里「私穂乃果呼ぶために海未説得するからね」
真姫「んー……じゃあ私から誘ってみる」
穂乃果「なんかね、真姫ちゃんはほっといても1人で生きてきそうだから、私ちょっと心配なんだよ」
真姫「まあ1人のほうが楽な時も多いけど」
穂乃果「そういうのがダメ」
絵里「真姫もちょっと甘えてきなさいよ」
真姫「はぁ?」
穂乃果「一回さ、お姉ちゃんって呼んでみよ?」
絵里「お姉さまでもいいわよ?」
真姫「雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんが泣くわよ」
穂乃果「ユッキーは最近生意気だからさぁ、私のこと荷物持ちとしか思ってないの」
絵里「亜里沙も最近私のことあんまり頼らなくなってきたから、お姉ちゃん寂しいわよ真姫」
真姫「知らないわよ、絶対言わないから」
穂乃果「こういうとこがね」
絵里「素直じゃないのよ」
真姫「絵里も穂乃果も、恋人にかまけてて忙しいんでしょ。ちょっとは相手してあげたら?」
穂乃果「こっち側の問題になっちゃう?」
絵里「じゃあ私長女、穂乃果が次女。で、三女が真姫」
真姫「じゃあの意味がわかんないんだけど」
穂乃果「いいじゃん、長女は褒めて伸ばしてくるよ。絵里お姉ちゃんちょっと褒めてみて」
真姫「やめなさいよ」
絵里「いいじゃない褒めさせてよ、真姫は服のセンスが良いわよね」
真姫「内容が全然ないじゃない」
絵里「いやいやまだよ、これからだから。今日の服なんて凄く似合ってるわよ? でもね他の人が着てもこんなに似合わないの、やっぱり真姫が着るからなのよね」
真姫「黙りなさいって」
絵里「もう……口ではキツく言う時があっても誰よりもあなたが優しい娘なのは私知ってるんだから。じゃなきゃあんな風に聞いた人皆がハッピーになれる素敵な曲弾けないもの」
真姫「いい、もういい」
絵里「勉強だってお医者さんになるためにとっても頑張ってるわよね。けれど真姫は弱音も吐かずに隠れて努力するタイプだから、私もあなたのこと、ちょっと心配なの。辛い時は1人で抱え込まないでお姉ちゃんのこと、頼って欲しいな」
真姫「…………お姉ちゃん」
穂乃果「真姫ちゃんが落ちた!」
真姫「今のは口が滑った」
絵里「さあ真姫、お姉ちゃんの胸においで!」
真姫「絶対しないから」
穂乃果「照れてる照れてる~!」
真姫「もうやだ、ほんっとやだ」
真姫ちゃん誕生日おめでとうなのだ
続く
真姫ちゃんおめおめ
まだまだ続いて
チョロい
かわいい
何度誕生日迎えても変わらぬチョロさが愛おしいw
続きはまだか
生きてますエタらせるつもりはないです
明日あたり更新するつもりです
頼むぞ
まってる!!!
絵里「顔が赤いわよ真姫? さあおいで」
真姫「お酒のせいだし、さあおいでの意味がわからないし」
穂乃果「こっちのお姉ちゃんの胸もあいてるよ!」
真姫「穂乃果はせめてそれらしいことしてから言いなさいよ!」
穂乃果「じゃあ私も褒める!」
絵里「やったりなさい穂乃果!」
穂乃果「真姫ちゃんはほんとオシャレだよね!」
真姫「そこ以外ないの!?」
穂乃果「まだまだこっからだから、ポケモンで言うとバッジ2つ目くらいのとこだから!」
真姫「ど、どれくらいなのそれは」
穂乃果「ええ? まあ最初の方だよ、序盤序盤」
絵里「なるほど、それで?」
真姫「もういいわよ……私が謝るから」
穂乃果「謝んないでよ、褒めさせてよ。真姫ちゃんさ、毎回会う度違う服着てるよね」
真姫「そんなことはない」
絵里「穂乃果、それはね、真姫の着こなしが上手だからそう思うのよ」
穂乃果「あ、なんだ、そういうこと。私、一度着た服捨ててるのかと思ってたよ」
真姫「なわけないでしょ。なんなの?」
穂乃果「いやお嬢様だし、それくらいするのかなと。ね?」
絵里「まあ真姫ならあり得ない話じゃないわね」
真姫「そんな余裕はありはしないわよ」
穂乃果「お嬢様の生活ってよくわかんないからさ。真姫ちゃん、うちの大学の学食来た時『へえ、私の家のリビングくらいね』って言ったもんね」
真姫「さっきから褒める気ある!?」
穂乃果「私今すごく頑張ってるよ!」
真姫「下手くそ過ぎるわよ!」
穂乃果「うわーん、妹が反抗期だよ~」
絵里「大丈夫よ穂乃果、年中あんな感じだから」
真姫「うっさい」
穂乃果「妹が虐めてくるよ~」
絵里「じゃあ穂乃果も私の胸においで」
穂乃果「や、それはいいや」
絵里「えー」
穂乃果「それよりお姉ちゃん、もっかいお手本見せてよ」
真姫「待って、これ以上絵里に何か言われたら私本気で身の危険を感じるんだけど」
絵里「別に口説いてるわけじゃないわよ」
真姫「のんちゃんはこうやって落としたんでしょ?」
絵里「あれはどろくさ~くいったわよ?」
真姫「どうだか」
穂乃果「じゃあお姉ちゃん、次私褒めてよ」
絵里「穂乃果を?」
穂乃果「そそ」
絵里「穂乃果は穂乃果のままでいいと思うわ」
穂乃果「えー……見てよ真姫ちゃん、この扱いの差。穂乃果お姉ちゃんが可愛そうだとは思わない?」
真姫「別に」
穂乃果「もう私、誰も信じらんない……」
真姫「あーもう、うるさいわね。お姉ちゃんしっかりしなさい」
穂乃果「おぉ……おお……!」
絵里「私は? 私、ねえ私は?」
真姫「絵里もお姉ちゃんでいいから」
穂乃果「真姫ちゃ~ん!」
絵里「真姫ー!」
真姫「うぇぇ、お酒臭いから離れて! 離れなさいっ!!」
穂乃果「……」
絵里「……」
真姫「はぁぁぁ……」
穂乃果「我々もそろそろ妹離れする時が来たんですかね?」
絵里「寂しいわね。真姫ったら昔は何するにしても私の真似ばっかりしてたのに」
穂乃果「寂しいね」
真姫「お酒飲みすぎて記憶がおかしくなってるわよ」
絵里「私はまだいけるわ」
穂乃果「今バッジ3個目くらいのとこだから」
真姫「私本気で忠告しておくけれど、たまには肝臓休ませたほうがいいわよ」
絵里「別に毎日飲み歩いてるわけじゃないからね?」
穂乃果「二日酔い嫌だしね」
絵里「もう絶対お酒飲まないって何度誓ったことか……」
穂乃果「絵里ちゃん3歩歩くと忘れるんだもん」
真姫「学習しなさい、学習を」
穂乃果「真姫ちゃんは二日酔いとかないでしょ」
真姫「なる程飲めないのよ」
絵里「その方がね、幸せかもしれないわ」
真姫「酔ってる人って皆楽しそうで私ちょっと羨ましいけど」
穂乃果「夜中に泣きながら寝ゲロの掃除するのが楽しいなら、そうだね」
真姫「地獄ね……」
絵里「でもそろそろ真姫もハタチになって1年でしょう?」
穂乃果「あ! 来月誕生日!?」
絵里「だからね、そろそろ自分が潰れる限界を知っておいた方がいいと思うのよ」
穂乃果「あー、外で記憶なくしたりしたら危ないかんねぇ」
つづく
終わらないパーティー(飲み会)
まだまだ続きそうで嬉しい
限界知らせて何をする気だww
俺もお姉ちゃんの胸に甘えたい
真姫「私自制心はある方よ」
絵里「自衛の為よ。穂乃果が言ったみたいに、外で記憶無くなるほど酔っ払って何かあってからだと遅いわよ?」
穂乃果「世の中、私は疑い深いって言ってる人ほど詐欺にあうからね」
真姫「んん……」
穂乃果「まあこんなこと言って、女の子潰してお持ち帰りするのがパイセンの十八番なんだけどね」
真姫「ちょっと離れましょうか、絵里」
絵里「待ちなさい待ちなさい」
穂乃果「やだ~、絵里ちゃんエッチ~」
絵里「もしそうなりそうだったら本気で引っぱたいていいから。グーでもいいけど、でもあんまり痛くしないで」
穂乃果「痛くなかったら意味ないじゃん」
絵里「私痛いのは嫌なの、ソフトなのが一番よ」
真姫「話が怪しくなってきたわ」
穂乃果「まあ今日は真姫ちゃん潰れるまでいこ」
絵里「朝までいくわよー」
真姫「いいの? 希もそろそろ帰ってきたんじゃない?」
絵里「希は今日ね、泊まりで行ったのよ」
穂乃果「追いコン?」
絵里「そうなの、私を置いて温泉行ったのよ」
穂乃果「泊まりで温泉? いいとこ行ってんねぇ」
真姫「着いていけばよかったじゃない」
穂乃果「それ面白いね、絵里ちゃん隣の部屋とっとけば良かったじゃん」
絵里「その手があったわ……」
穂乃果「プルル、私、エリーさん。今あなたの隣の部屋にいるの」
真姫「下手なホラー映画よりホラーね」
絵里「冗談よ。付き合いは大切にしてほしいし、いくらなんでも邪魔するつもりはないわ」
穂乃果「絵里ちゃんも好き勝手やってるもんねぇ」
絵里「お互いのプライベートは尊重するって方針でやってるから」
穂乃果「なんかオトナだね」
真姫「自分が飲みに行きたい言い訳でしょ」
絵里「邪推が過ぎるわよ。四六時中べったりしてても飽きがくるんだもの」
穂乃果「私はべったりしてたいけどな~」
絵里「まあそこは人それぞれじゃない? よそはよそ、うちはうちってことで」
穂乃果「人それぞれって言うとそこで話終わるよね」
真姫「それは時と場合によるわ」
穂乃果「それもだよ。ほら、今終わった」
真姫「あら」
穂乃果「あら、て」
真姫「でも本当に話が終わるかどうかは場合によると思わない?」
穂乃果「そこは頑張って繋げようよ」
絵里「穂乃果ならずっと1人でも喋ってられるんじゃない?」
穂乃果「まあ……私壁と会話できるからね」
真姫「壁」
絵里「壁?」
真姫「精神状態が心配になるわね」
絵里「ごめんなさい穂乃果。あなた疲れてない? お姉ちゃんに甘える?」
穂乃果「いや壁はさすがに冗談だけど、なんかごめんね、いつも私ばっか喋って」
真姫「別にいいわよ、聞かせてよ」
絵里「私も穂乃果の話聞きたいわ」
穂乃果「そう? じゃあね」
絵里「最近どんなプレイした?」
穂乃果「あ、そういうのがいい? 私今海行きたいんだよね」
絵里「海未なら毎日会ってるでしょ」
穂乃果「人じゃなくて、場所ね。場所」
絵里「まだ春よ?」
穂乃果「別に泳ぐわけじゃなくて、なんかね潮風に当たりたいの。で、浜辺を歩いてる写真をなんかいい感じに加工して、インスタ映えを狙いたい」
真姫「髪痛むわよ」
穂乃果「それは確かにあるけど、でも潮の香りみたいなのよくない? 私あれ好きなんだよね」
絵里「あれって海藻とか微生物の死骸の匂いらしいわね」
穂乃果「ウソぉ!?」
真姫「へえ」
穂乃果「何てこと言ってくれんの絵里ちゃん」
絵里「じゃあ今の無し。聞かなかったことにして」
穂乃果「なんないよ。うわぁ……今度江ノ島行きたいとか思ってたのに……」
真姫「鎌倉?」
穂乃果「そう! なのに私の旅行計画おじゃんだよ」
絵里「なんだかごめんなさいね」
穂乃果「鎌倉住みたいと思ってた私の気持ち返して」
絵里「住めばいいじゃない。いいところだと思うわよ?」
穂乃果「磯の香りの正体聞かなかったら住みたかったけども」
真姫「穂乃果は東京離れたくないんじゃないの?」
穂乃果「私そんなの言ったことある?」
真姫「ごめん、勝手に私がそう思ってただけだったわ」
穂乃果「まあ真姫ちゃんがそう思うのも仕方ないね、私シティガールだから。都会が似合うでしょ?」
絵里「老後は田舎で過ごしてそうだけど」
穂乃果「ろ、老後……」
真姫「でも穂乃果は穂むら継がないと」
穂乃果「そうなんだよ、私は将来お饅頭を売るだけのババアになるからね」
絵里「妖怪お饅頭ババア?」
穂乃果「神田の看板ババアだよ」
真姫「ババアババアうるさいわよ」
穂乃果「そういう真姫ちゃんはどんなババアになる?」
真姫「私? 変な病気とかじゃなくてさっくり死にたいわね」
穂乃果「死に際? 悲しいこと言わないでよ」
絵里「老後よ、老後はどうしたいのよ」
真姫「まだそんなの考えたことないわよ」
穂乃果「なら今考えよっか」
真姫「まあ音楽にはしがみついてるんじゃないかしらね」
絵里「しがみつくなんて言い方したらだめよ真姫」
穂乃果「真姫ちゃんは生涯現役でしょ?」
真姫「どうかしらね……どこかで嫌にならなかったらいいんだけど」
終わらないパーティ(終わらない)
続く
更新おつおつ
終わらないで良いのよ
もっともっと話させて
潮の香り……知らなかった、そんなの
穂乃果「嫌になるってなーにー? 挫折でもする予定あるの?」
絵里「そんな後ろ向きな予定組んでる人初めてみたわ」
真姫「これからどうなるかなんて誰にもわからないでしょ。才能なんていつ枯れるか」
穂乃果「天才故の悩みってやつかな」
絵里「天才はいつも孤独なのね」
真姫「もうただの凡人よ」
絵里「あら、珍しく弱気じゃない」
穂乃果「ちょっと~、調子狂うよ西木野大先生~」
絵里「困るわよねぇ。やっぱりお姉ちゃんが必要なんじゃない?」
真姫「いい加減しつこいわよ」
絵里「うっ……」
穂乃果「大先生の新作は? 評判どう?」
真姫「まあ、ぼちぼち」
穂乃果「また粒あんだ。ネットで匿名っていうのやめれば?」
絵里「真姫に相応しい発表の場を用意しましょうよ」
真姫「いいわよ、変な色眼鏡で見られたくないし」
絵里「だから、後輩たちに使ってもらうっていうのは?」
真姫「そのまま渡すのはどうかしらね」
穂乃果「これ? マニー?」
真姫「そんなことより」
穂乃果「そ、そんなこと……」
真姫「きっと私、あれこれ言いたくなるから、ダメ」
絵里「真姫のお歌の練習、懐かしいわねぇ」
真姫「だいたいね、私が作ったの使っちゃったら、スクールアイドルじゃなくて本気でμ's研究会になるわよ?」
穂乃果「μ's研究会って……たまに聞くけど世間の声は厳しいよね」
絵里「結果が出ないんじゃ、まあ、仕方のないことのような気もするけど」
穂乃果「過程を見てよ、ついこの前の予選だって惜しかったじゃん」
絵里「ん~……」
真姫「あれは周りが見る目なかったわね」
絵里「衣装も曲も自作が当たり前の時代だもの。オトノキがどうこうって言うよりは、全体のレベルが上がってるのよ」
真姫「喜ばしいことなのやら、どうなのやら」
穂乃果「複雑だぁ~……」
絵里「スクールアイドルの素晴らしさが伝わった結果ね。伝説のμ'sのリーダーが言った通りになったのよ、責任持ちなさい」
穂乃果「じゃあちょっとOGとして差し入れでも持っていこっか。2人とも、よろしくね」
真姫「言い出しっぺは来なさい」
穂乃果「いやー私、あんまり行き過ぎると逆に心配されるから」
絵里「穂乃果センパイ、もしかして暇なんですか?」
穂乃果「暇じゃないよ! 暇な時もあるけどねっ!」
真姫「暇なんじゃない」
穂乃果「やー、今年はどうかなぁ」
絵里「4年生なんて内定貰ったらあと暇よ?」
穂乃果「あのね、2人は知らないかもしれないけどねぇ、あーこれ言っていいかな」
絵里「何?」
真姫「何よ」
穂乃果「実は私、卒論というものを書かないといけないらしいんですよ」
真姫「知ってた」
絵里「そりゃまあ書くでしょうね。書かないと卒業できないから」
穂乃果「あれ? 二人ともご存知?」
絵里「私こないだ提出したわよ」
穂乃果「もしかして知らないの私だけだった? 私卒業できるのかな」
真姫「一緒に大学生続ける?」
穂乃果「アリだね」
絵里「こらこらこら」
真姫「2人とも卑怯よ、常に学年が上だなんて」
穂乃果「おかげでお姉ちゃんぶってくるからね」
絵里「仕方ないでしょ、先に生まれちゃったんだもの」
穂乃果「でも言うてね、絵里ちゃんだって、もう1年大学生やっていいってなったらやるでしょ」
真姫「希と一緒に卒業できるわよ」
絵里「あら、それは……悩ましいわね。なんだかんだ言って楽しかったし」
穂乃果「もっかい皆でスキー行こうよ。あー、スキー行きたくなってきた」
絵里「行きたいわねぇ。あと真姫の別荘にも」
真姫「社会人になったら別料金」
絵里「ケチ……」
穂乃果「そうだ! まだ新歓巡りやってないよ絵里ちゃん!」
絵里「あ、そういえば!」
真姫「新入生じゃないでしょ」
穂乃果「えーイケるよ、正直わかんないもん。前にコンビニで年確されたから私まだ若いよ」
絵里「私もまだまだ若いわ、気持ちはいつだって新入生よ」
真姫「こんな落ち着いた新入生、いる?」
絵里「敬語でいったら実は年下でした、みたいなこといっぱいあるじゃない?」
穂乃果「最悪3浪、4浪したってことで」
真姫「そこまでして何しに行くの?」
穂乃果「そりゃあもちろん」
絵里「お酒とご飯をちょ~っとだけ色んな所から頂くのよ」
穂乃果「そういうロシアの遊びなの」
真姫「おそロシア……絶対バレるわよ」
穂乃果「平気だよ、インカレでいっぱい人いるとことかあるからさ」
真姫「どうするの? 実は私μ'sのファンで、なんてことになったら」
穂乃果「そこはね、化粧と髪型変えとけば」
絵里「完全犯罪成立」
真姫「こんな個性強い人たちが気づかれないわけないじゃないの」
絵里「もしもの場合は私日本語わかんないフリするから」
真姫「最後の最後の奥の手出してきたわね……」
穂乃果「それずるいよね~」
真姫「呆れた」
絵里「待ってよ、何もタダ飯タダ酒頂くだけのつもりじゃないわよ?」
真姫「サインでも書いてくの?」
絵里「ちゃんとテーブル盛り上げてから退散するのよ」
穂乃果「それをこの人、私にやれって言うんだけどね」
絵里「ファイトよ穂乃果。私は隣でニコニコしてるから」
ぶっちゃけことりちゃんがどこにいるかとにこちゃんが何してるかがよくわからないんですよね
続く
すっかり悪い先輩なエリチカさん
会話が続いてればことにこの話題も自然に湧いて出そう
おつおつ
新歓バレても普通に歓迎されそう
真姫ちゃんも壁ニケーション得意だと思うの
??「ぬぁんでよっ」
>>205
哀れですね
>>205
哀れにゃ
まだなの?
待っているぞ
穂乃果「ニコニコ? 絵里ちゃんが」
真姫「気持ち悪いわよね」
絵里「ちょっと」
穂乃果「だってあの鉄の女と呼ばれた絵里ちゃんだよ?」
絵里「呼ばれたことないんだけど」
穂乃果「え? 絵里ちゃんて3歳のときに感情失ったんだよね?」
絵里「誰が言ってた?」
穂乃果「私の地元じゃそう言われてるの」
絵里「地元おんなじでしょうが」
穂乃果「ありゃ、偶然」
絵里「あることないこと言うんじゃないわよ?」
穂乃果「私が言うのはあることだけだよ~」
真姫「他には?」
穂乃果「素手でクマ倒したことがあるって」
絵里「あー……あれは私が10歳の時だったわ」
真姫「武闘派なのね」
絵里「惚れ直しちゃった?」
真姫「惚れてる前提で話すのはやめましょう?」
絵里「惚れてないの?」
穂乃果「まあ冗談は置いといて」
絵里「置いといて」
穂乃果「絵里ちゃんなんかニコニコしてるだけでそれなりに絵になるんだからずるいよね」
絵里「にっこにっこにー♪」
真姫「テンション高いわね」
絵里「やっとエンジンかかってきたのよ」
穂乃果「真姫ちゃんもちょっとニコニコして」
真姫「にこにこにー」
穂乃果「だーめ、腰が入ってない」
真姫「腰?」
穂乃果「にこちゃんいたら引っぱたかれてるよ、あんた舐めてんの!? って」
絵里「思い出して真姫、こういう時のためのにっこにっこにーの練習だったのよ?」
真姫「それは違うと思うけど」
絵里「でもね真姫、コミュニケーション能力ってにっこにっこにーなのよ」
穂乃果「その心は?」
絵里「どれだけニコニコしながら『へえ、そうなんですか~』って言えるかがコミュ力ってこと」
穂乃果「にゃるほど」
真姫「それは確かにあるでしょうね」
絵里「本当、くだらないわよね」
穂乃果「ありゃりゃ、言っちゃった」
絵里「穂乃果、大人になるってそういうことなのかも」
穂乃果「絵里ちゃんも真姫ちゃんも黙ってそこにいてくれるだけでお仕事終わりだと思うけどな」
絵里「穂乃果も口を開かなければ美人よ?」
穂乃果「え、そう? そうかな?」
絵里「ええ、もちろん」
穂乃果「じゃあ、ちょっと私お淑やかなお姉さん系を目指しちゃおうかな」
真姫「そうなったら今日はやけに静かねって聞くと思うけどね」
穂乃果「そしたら私はこう言うの。実は私、家燃えたんだよねって」
真姫「外で遊んでる場合じゃないでしょ」
穂乃果「そんな時はお酒飲んで忘れないと」
絵里「わかってるわね。私ライムハイ」
真姫「早いわね」
絵里「真姫が遅いの」
真姫「ロシア人の代謝と比べないでよ。穂乃果にはこれあげるわ」
穂乃果「いらないの?」
真姫「もういいわ」
穂乃果「真姫ちゃんと間接キッス~」
真姫「コップこっち側向けて」
穂乃果「気にする?」
真姫「言われるとね」
絵里「シャイなんだから」
穂乃果「まあ言われると何か気になっちゃうよね」
絵里「そしたらトイレの」
穂乃果「またトイレ?」
絵里「トイレの紙」
穂乃果「トイペ?」
真姫「トイレットペーパー?」
穂乃果「言わない?」
真姫「言わない」
絵里「私も言わないけれど、トイペが三角に折ってあることあるじゃない?」
穂乃果「確かにやる人いるね」
絵里「私あれ見ると『あぁここ誰か触ったんだな』って思うからやめてほしいのよ」
真姫「絵里って潔癖だった?」
絵里「じゃないけれど、あれは気になるの」
穂乃果「えー、そんなこと言うと私まで次見た時気になってくるじゃん」
絵里「気持ちは共有しましょ」
穂乃果「やなもん押し付けてくれたね」
真姫「私も気になってきた」
穂乃果「うわ絵里ちゃんのせいだよ、これからはマイペーパー持参しないと」
絵里「マイペ?」
穂乃果「マイペだね。名前書いとかないと」
真姫「そんなこと言ったら……私もトイレの話だけど」
穂乃果「トイレの話そんな出てくる?」
真姫「手を洗う時、水なんて大概自動じゃない?」
絵里「たまーに蛇口ひねるのだと逆にビックリするわね」
真姫「で、フタも勝手に開くし自動で流してくれるようなのも最近あるわよね」
穂乃果「科学の進歩だね」
真姫「でも最後にドアだけ触らなきゃいけないの、なんとかならない?」
穂乃果「うわ、科学の敗北だ」
真姫「私、あれ気になるのよ。このドアは当然色んな人が触ったんだろうなと」
絵里「やだ、私も次から気になってくるじゃない」
どっちも気にしたことなかったゾ・・・
やっぱ可愛い子って色々気になるんだな
真姫「共有しましょ」
穂乃果「黙っておけば私何も気にせず生きていけたのに」
真姫「思考停止で生きていくよりいくらかマシよ」
絵里「さっきはどうだったかしら」
穂乃果「さっき? 私2リットルは出たよ」
絵里「それは聞いてない」
真姫「今体重計乗ってみたら?」
穂乃果「体重のことは考えたくないで~す」
真姫「でも前会った時よりも痩せたんじゃない?」
穂乃果「色々考えすぎでストレスかな」
真姫「丁度いいくらいかもしれないわよ」
穂乃果「でも考えすぎて最近甘い物よく食べちゃうんだよねぇ」
絵里「脳には糖分。間違ってないわ」
穂乃果「それで、むしろね……けど痩せすぎより少しくらいお肉ついてる方が抱き心地いいよね。海未ちゃんはちょっと痩せすぎ」
真姫「たしか海未は体脂肪率と戦ってるんでしょ?」
絵里「私はBMIと戦争してるって聞いたけど。あと目を離したらすぐ腹筋割ろうとするんだったかしら?」
真姫「ストイックよね」
穂乃果「ストイックっていうかドMなだけだよ」
絵里「自分を痛めつけるのが好き」
穂乃果「それ。ドMだし、真面目だし、ウソが下手」
絵里「けれど穂乃果はそんな海未が好き」
真姫「お熱いこと」
穂乃果「生きるの大変じゃないかなーって私心配だよ」
絵里「正直者は馬鹿を見るものね」
真姫「得をするのは嘘つきだけ?」
絵里「一番声の大きい嘘つきよ」
穂乃果「2人も生きるの大変そうだね」
絵里「私達も?」
穂乃果「トイレの紙とかドアとか変なとこ気にしてるし」
絵里「まあ生きづらいことは多いかもね」
真姫「かしらね」
穂乃果「夜中でもちゃんと信号守るでしょ?」
絵里「場合によるわ」
真姫「場合によるわね。海未なら?」
穂乃果「海未ちゃんは今渡っても絶対轢かれないでしょってタイミングでも気をつけして待ってんね」
絵里「いいこいいこってしてあげたい」
穂乃果「海未ちゃんは私のものだからダメでーす」
絵里「最近どんなプレイした?」
穂乃果「え~」
真姫「さっきからもう絵里はそういう話がしたくてしょうがないのね」
絵里「そうなの。しょうがないのよ」
まさかGW終わってもこっち終わらないとは思わなかった
続く
まだまだ続け
ソルゲ組は意味がなくてもルールだからって遵守するタイプだよねぇ
続き待ってる
穂乃果「気になっちゃう感じ?」
絵里「気になっちゃうわよ。参考にさせて」
穂乃果「いやいやまあ師匠の参考になるようなのはないよ」
絵里「そうは言っても?」
穂乃果「そうは言っても?」
絵里「もったいぶらないで」
穂乃果「いや~、別に普通のことしかしてない…………と思うでしょ!?」
絵里「と思ったわ穂乃果!」
真姫「テンション……」
穂乃果「まあまあまあ、ちょっと来てよ2人とも」
絵里「何よ、なになに?」
穂乃果「実はちょっと私さ、ドエロい気分の日があって」
真姫「ドエロい気分」
絵里「わかる」
穂乃果「さすが師匠、話が早いね」
絵里「それで?」
穂乃果「そんとき、海未ちゃんご飯作りに来てくれるって言ってたんだけど」
絵里「通い妻ねぇ」
真姫「健気よねぇ」
穂乃果「ほんと可愛いよね、うち来た瞬間襲っちゃったよ」
真姫「あら」
絵里「まさか玄関で?」
穂乃果「玄関で」
真姫「おっぱじめちゃったの?」
穂乃果「もうハグしてチューしておっぱじめちゃった」
真姫「あらあらあら」
絵里「それは海未どうだったの? ノリノリだったの?」
穂乃果「いやいや最初はね、やだって言ってたよ。でもなんだかんだで盛り上がったね」
真姫「あらあらあら」
穂乃果「もうね、びしょびしょだった」
絵里「美少女が?」
穂乃果「びしょびしょ」
真姫「何言ってるのよ」
穂乃果「いやほんとにびしょびしょ。あ、私壁ドンしたんだよ」
絵里「海未は?」
穂乃果「あんまり響いてなかったね」
絵里「効果ないの?」
穂乃果「まあ言うほどドンしたわけじゃないんだけど。それよりクイの方がきてた」
真姫「何? クイ?」
穂乃果「ちょっと真姫ちゃん、こっち向いて。こうやってね、顎をクイッと」
真姫「近い近い近い近い、そして酒臭い」
穂乃果「近いのがいいんでしょこういうの」
絵里「真姫だってされたら落ちるわよ」
真姫「相手が穂乃果じゃ」
穂乃果「実際海未ちゃんはこれで落ちたから」
真姫「海未ならね」
穂乃果「私これでもうイケるなと思って」
絵里「おっぱじめたの」
穂乃果「おっぱじめたの」
絵里「そういうの……いいわね」
真姫「ありなの?」
絵里「おおありよ、やっぱり場所を変えることは大事」
穂乃果「んでさ、脱がすより服の上からの方が反応いいよね」
絵里「それはある」
続く
ついに本格的にシモの話になったか…良いぞ
真姫「へえ?」
穂乃果「真姫ちゃんもこれは覚えといた方がいいよ」
真姫「私は参考になるかはわからないわよ」
穂乃果「なるって、ここテスト出るから。まあ私も今更海未ちゃんのおっぱい見たいとか思わないからなんだけどー」
絵里「見なさいよ」
穂乃果「見なさいよはおかしいでしょ」
絵里「じゃあいつ見るの」
穂乃果「今でしょ。違う違う違う」
絵里「なぁに? 海未のおっぱいは飽きた?」
穂乃果「や、飽きたっていうかさ、むしろ脱がさない方がこっちも興奮しない?」
絵里「まあ一理あるわ」
穂乃果「でしょ? ほら」
真姫「へえ」
穂乃果「もう私“いや”とか“恥ずかしい”とか言わせたいだけなんだよね」
絵里「いいわね。海未は今でも言ってくれるのね」
穂乃果「のんちゃん言ってくれないの?」
絵里「私は言うわよ、盛り上げなきゃなと思って。でも最近のんちゃんは恥じらいを失ってきたの」
真姫「同棲してヤりまくってるからでしょ」
絵里「減ったわむしろ。最初にし過ぎたせいで反動がきたの」
真姫「ふぅん」
穂乃果「気をつけようね真姫ちゃん」
絵里「真姫は元々性欲あんまりないでしょう。やっぱり淡白なセックスをするはずよ」
真姫「なんの根拠で」
絵里「偏差値と性欲は反比例するの。これ私調べ」
穂乃果「ムッツリなんじゃない?」
絵里「確かにその線もあるのよね」
穂乃果「実のところどうなの?」
真姫「私も教えてほしいところよ?」
穂乃果「実のところどうなの?」
真姫「私も教えてほしいところよ?」
穂乃果「まあ、お医者さん達は真面目な話しかしないでしょ」
真姫「医学部って言ったって別に変わんないわよ」
穂乃果「でも急におっぱいとかは言い出さないよ」
真姫「そりゃ唐突におっぱいなんて言わないけども」
絵里「じゃあこういうところで言っておかないと」
穂乃果「はー、おっぱいおっぱい」
絵里「まんこまんこ」
真姫「いやいやいや」
穂乃果「さすがにちょっと……ビックリしたよ」
絵里「こういうところで言っておかないと」
真姫「酔ってる?」
絵里「ふふ、どう思う?」
穂乃果「酔うのはいいんだけど、急過ぎてこっちも反応できないの絵里ちゃん。なかなか直で言う人いないから」
絵里「なに常識人ぶってるの?」
穂乃果「ええ……? 助けて真姫ちゃん」
真姫「こんな酔っぱらい、私の手には負えないわ」
絵里「じゃあ逆に聞くけれど、あなた達はなんて呼ぶ?」
穂乃果「まあさ、頭の中じゃ出てくるよ。急に言うから困るんだよ」
絵里「急じゃなければノープロブレム?」
穂乃果「今からまんこって言いますよって前置いてから言って」
真姫「うん?」
絵里「じゃあ今からまんこって言うわよ」
真姫「ええ?」
穂乃果「どうぞ」
真姫「ええ?」
絵里「まんことおまんこの違いについて語り合いましょうか」
真姫「何か違いある? それ」
絵里「全然違うじゃない」
穂乃果「医学的にはどう?」
真姫「イコールでしょ」
絵里「でも“お”を付けたほうがエロチックよね」
穂乃果「あー、わかる。まんこよりおまんこって言わせたいね」
絵里「でしょ? ほらぁ」
真姫「そのしてやったり顔が癪に障る」
穂乃果「どうどう」
絵里「もう世の中全てのものに“お”を付ければエロスに溢れるんじゃないかと思って」
真姫「普段そんな事考えて生きてるの?」
絵里「時々よ。でも真面目に」
穂乃果「じゃあおっぱいは?」
絵里「もう“お”って付いてるじゃない」
穂乃果「おお、確かにエロいね」
真姫「お尻」
絵里「尻っていうよりお尻って言ったほうがいいでしょ」
穂乃果「おお、ほんとだ」
絵里「1つね、私これは、と思って。お蛇口」
真姫「は?」
穂乃果「なんだかエロスに溢れてるね」
真姫「そうなのかしら」
穂乃果「不思議だね」
絵里「不思議よね」
真姫「まあ……お上品な感じと性とのギャップがエロスに変わるんでしょうね」
穂乃果「さすが、冷静な分析」
真姫「適当に言っただけだけど」
絵里「私雑誌でね、自分の性器にニックネームをつけてあげましょうっていう記事読んだのよ」
穂乃果「それ書いたの多分絵里ちゃんの仲間だよ、エロ星人の」
真姫「LOVE星人からエロ星人」
穂乃果「格上げだね」
真姫「格上がったの?」
穂乃果「愛の先にエッチがあるからね」
真姫「H、I、J、Kよ」
絵里「あらお上手」
エロ星人名言集
絵里「アワビ食べたら共食い」
続く
生々しくなってきました
もはや賢さのかけらもない
続け!
今週ちょっと忙しいのでしばらく更新できません
すみません
待っとります
農家をやっとります
週変わったぞ
生きてます。性の事なんでどこまで突っ込んでいいやら迷ってます。きっと明日には
明日って今さ
穂乃果「座布団1枚」
真姫「で、まさかその通りニックネーム付けてるわけ?」
絵里「命名日はまだ」
穂乃果「じゃあそれ私が決めていいってこと?」
絵里「穂乃果には頼まないわよ」
穂乃果「私のネーミングセンス信じて?」
絵里「信じられる?」
真姫「ちょっと無理ね」
絵里「西木野大先生もこう言っているわ」
穂乃果「え~、一回聞いてみてから決めようよ」
絵里「ならいくつか候補を出してみて?」
穂乃果「じゃあね、絵里ちゃん的には最初に“お”って付いてた方がいいわけでしょ?」
絵里「エロスと愛嬌を両立してほしいわね」
穂乃果「もう『おまた』とかでいいんじゃない?」
真姫「いきなり投げやりね」
絵里「何のひねりもないわ」
穂乃果「ああ言ったけど急にめんどくさくなってきちゃった。でもこれ以上ないよね?」
絵里「確かにそうかもしれないけれど、『おまた』だと股間全体を指しているわけじゃない?」
穂乃果「その通りでございますね」
絵里「もっと穴の部分にフォーカスしてほしいの」
真姫「ちょっと言ってることの意味がわからない」
穂乃果「わかるけどわかんないね」
絵里「まんこの部分に注目しましょうよってこと」
真姫「言い直さなくてもいいのよ」
絵里「わからないって言うから」
真姫「恥じらいを持ちなさい」
絵里「私ね、その考えがよくないと思うの」
穂乃果「ふぅん?」
絵里「恥ずかしいと思うから恥ずかしいの。卑猥だと思うから卑猥なのよ」
真姫「ただのトードロジーじゃない」
穂乃果「なんて?」
真姫「要するに言葉遊びでしょ」
絵里「でもこれって真理よ」
穂乃果「ん~?」
絵里「いい? まんこは卑猥?」
真姫「一般的には」
絵里「違うの、真姫。何もわかってないわね」
穂乃果「お勉強ばっかしたってダメなんだよ真姫ちゃん」
真姫「穂乃果の立ち位置はなんなのよ」
絵里「いい? おまんこは卑猥よ。普段から連呼していたら品性を疑うわね」
真姫「それが今の私の気分なのよ?」
絵里「だからまんことおまんこは違うって言ってるでしょ。私はこれを声を大にして言いたい」
真姫「結局その違いは何?」
絵里「濡れているか否かね」
穂乃果「なんとなくわかった」
真姫「本気で?」
穂乃果「まあ、なんとなく」
絵里「濡れているおまんこは卑猥でいいの。エロスがあって然るべきね」
真姫「然るべき?」
絵里「然るべきなの。おわかり? じゃあここで1つ尋ねるわよ。乾いたまんこは卑猥かしら?」
真姫「いや乾いた……って」
絵里「卑猥なの?」
穂乃果「卑猥じゃ、ない?」
絵里「もし卑猥だと感じるとしたら、まんこそのものを卑猥だと思っているからなのよね」
真姫「そういう無意識が良くないと」
絵里「その通りね」
真姫「ようやく掴めてきた気がするわ」
穂乃果「私もなんかもっともなこと言ってる気がしてきた」
絵里「ふふ、実際言っているのよ」
真姫「偉そうに」
絵里「だってちんこが許されてまんこが許されない道理は無いはずよね?」
真姫「前者も許されているわけではないわよ」
絵里「そりゃ勃起したちんこはダメよ。でも勃起していないちんこは許されるのよ。ダビデ像とか」
真姫「あれはそういう趣旨の彫像じゃないわけだし」
絵里「けど濡れてなくてもまんこがあったらアートにならないのよ。日本ではね」
穂乃果「まあ確かにちんことまんこじゃおんなじ扱いじゃないよね」
絵里「でしょ? でも本質的に勃起してないちんこと濡れてないまんこは同じはずなのに」
真姫「ていうか勃起勃起うるさいわよ」
絵里「なに恥ずかしがってるのよ。勃起なんてただの事象でしょ。そこに生殖を結びつけるかは個人の捉え方であって」
穂乃果「つまり真姫ちゃんの心が汚れてるんだね」
絵里「さもありなん」
真姫「っ、これだから酔っ払いは……」
穂乃果「酔ってないよ」
絵里「酔ってないわ」
真姫「酔っ払いは皆そう言うのよ」
彼女たちは至って真面目です。
続く
続いてくれてありがとう!
絵里ちゃんが言わんとしてることはよく分かる
なるほど、これは哲学だ
この三人の卑談とか絶対エロいはずなのに…なんだろう…
続いてくれ
穂乃果「真姫ちゃん酔ってないの?」
絵里「足りてないんじゃない?」
真姫「頭痛くなってきたわ」
穂乃果「まあ目の前でまんこまんこ言われたらね」
絵里「だからまんこそのものに罪はないって何度も言ってるでしょ? 所詮は体の一部よ」
穂乃果「でもまんこって言っちゃダメですよって教えられながら育ってきたんだよ我々は」
絵里「それがね、全ての元凶な気がするわ。ひたすら隠そうとするじゃない?」
真姫「確かに教えもせず話題にもせず臭いものには蓋をしようとするきらいはあるわね」
穂乃果「まあフローラルな香りはしないし」
真姫「ものの例えよ」
絵里「けど臭いものに蓋はその通りよね。皆、無意識的に抑圧されてる」
穂乃果「直接見えるとこにないのがいけないのかもしんないね」
真姫「体の構造の問題?」
穂乃果「どうなってるかよくわかんないもん」
絵里「核心を突いてるかも」
穂乃果「海未ちゃんなんか、おしっこと血が出るとこの違いが最近までわかんなかったって」
真姫「自分の体なのにそれじゃあ困るでしょう」
穂乃果「見ようと思わなきゃ見えないからしょうがない気もするけどね」
絵里「男性ときたら表に出てるのに」
穂乃果「だからったって見やすいとこにあっても困るよ、ぶっちゃけグロいもん」
真姫「そう? あんなものでしょ」
穂乃果「真姫ちゃんは肝が据わってるんだよ。変なところで」
真姫「変なところで肝が据わってる?」
穂乃果「ちょっと中心からずれたところで」
絵里「初めてちゃんと見た時どう思った?」
真姫「私?」
絵里「私」
真姫「そうね……入り組んでるなって思った気がする」
穂乃果「感想が薄いよ」
絵里「もうその感想は医学的興味で見たうえで来てるわよね」
真姫「近いわね」
絵里「ここが大陰唇で、ここが小陰唇でっていう風に?」
真姫「そんな感じ」
穂乃果「肝が据わってんだよやっぱ。私衝撃だったもん。中学の時、鏡使って見てみたんだけど、え!? こんなんなってんの!? って思った」
絵里「結局性教育が悪いわね」
真姫「ついに教育に踏み込むの」
穂乃果「今日から絵里ちゃんは改革者って名乗ればいいと思う」
絵里「自分の体なのによくわからない公序良俗に反するものがついてるって悲劇じゃない。一生付き合っていくんだから」
真姫「頼んでもないのに血も出るわね」
絵里「だからね、可愛いあだ名でも付けてあげて、まんこイコールいけないものから脱却しましょうってことよ」
穂乃果「あー、そこに戻るんだ」
真姫「そういう論法だったのね」
絵里「ずっとそういう話をしていたのよ?」
真姫「ついに正気を失ったのかと思ってたわ」
穂乃果「世の中の粘膜が好きすぎてね」
絵里「不特定多数の粘膜が好きなわけじゃないから」
穂乃果「結局あだ名はつけるの?」
絵里「それはただの手段だから、要するに自分の体を愛せればいいのよ。愛さなきゃ愛されないの真姫」
真姫「唐突に愛を説き始めるのよ……」
穂乃果「やっぱり根はLOVE星人なんだよ」
絵里「地球は愛で回っているの」
穂乃果「じゃあ最近どんなHした?」
絵里「気になる?」
穂乃果「そりゃもちろん」
絵里「欲しがるわね」
真姫「言いたいんでしょ。さっさと言いなさいよ」
穂乃果「あんまりひっぱるとガンガンハードル上がってくからね」
絵里「そう? 実はね、制服着てもらったの」
穂乃果「え、何の?」
絵里「高校の」
穂乃果「わーお」
続く
俺ものぞえりのエッチ気になる
続けはよ!
真姫「なんで? どういう流れでそうなるの?」
絵里「頼むのよ」
真姫「まあ希から言い出しはしないわよね……」
穂乃果「じゃあ絵里ちゃんが土下座して頼むわけね」
絵里「いや普通にちょっと着てみてくれない? って」
真姫「ちょっとじゃ済まないでしょ」
絵里「まあ最初は渋ってたわよね。けど今でも似合うはずだから、誰にも言わないからって説得するのよ」
穂乃果「今言っちゃってんじゃん」
絵里「あ、もちろんオフレコね。私から聞いたって言わないで」
真姫「絵里しか知らない話でしょ」
絵里「とりあえず熱燗でも頼むから、一気飲みして忘れましょ」
穂乃果「無茶苦茶言ってるよ」
真姫「いいわよ、別に黙っておくから」
穂乃果「私も口硬いよ。触る?」
絵里「触んない」
穂乃果「んちゅぅぅぅ」
真姫「阿呆」
穂乃果「!?」
絵里「まあ結局向こうも満更でもなさそうだったし問題ないわ」
真姫「問題ない、かしら? いや、別に希がどうとかではなくてね?」
絵里「可愛かったからモーマンタイよ」
真姫「まあ……童顔よね。……セーフ?」
穂乃果「童顔セーフ」
絵里「セーフね」
真姫「相変わらずマニアックなことしてるわ」
絵里「まあまあまあ」
真姫「そのためにわざわざ制服用意するなんてね」
絵里「いえ思い出の服だからって本人が持ってるのよ。引っ越した時にそれ見つけちゃって」
穂乃果「目聡いなぁ」
真姫「思い出汚すのはやめましょうよ」
絵里「そういう考え方はいけないわ。エッチしても思い出は汚されたりしないのよ?」
真姫「そうですか」
穂乃果「こういうのってコスプレ?」
絵里「コスプレじゃない?」
穂乃果「真姫ちゃんどうする?」
真姫「何を」
穂乃果「こう、大好きな彼ピッピが制服着てくれって言ってきたら」
真姫「引く」
穂乃果「即答だよ」
絵里「でも?」
真姫「でも?」
絵里「でも」
真姫「デモもストも何も」
絵里「でもでも?」
真姫「引く」
穂乃果「けどなんだかんだで真姫ちゃんは聞きそうだよ」
真姫「待って」
絵里「拝み倒されたらすぐ折れそうよ」
穂乃果「何よ、こういうのがいいの? つって」
絵里「ノリノリよね」
穂乃果「可愛いね、全然変わらないね、っつわれたら満更でもないでしょ」
真姫「……想像できるわね」
穂乃果「やっぱり」
絵里「一度やってみたらいいのよ。とても良かったわ」
穂乃果「とても良かった」
真姫「とても」
絵里「そう、とても」
穂乃果「ちょちょ、もうちょっと具体的に」
絵里「あのね、凄い燃えた」
穂乃果「もえたっていうのはバーニング的な意味で? アキバ的な意味で?」
絵里「バーニング的な意味よ。あ、でもアキバ的な萌えもあったかも」
穂乃果「ほうほう」
真姫「アキバ的な萌えって私よくわからないんだけど要するに何?」
絵里「え? こう、はにかんだ笑顔とかにキュンとくるでしょ?」
真姫「くるでしょ? って言われても。まあそういうものなのね」
絵里「そうなのよ。でね、向こうも痴漢、いや痴女ってくらいにちょっと激しめにね」
穂乃果「ほー」
絵里「襲われて」
穂乃果「え? 絵里ちゃん襲われんの?」
絵里「いつもそうよ?」
穂乃果「あれ? 着せといて?」
絵里「え、何?」
穂乃果「待って、絵里ちゃんそん時何着てるの?」
絵里「普段着だけど」
穂乃果「え? おかしいな、私の理解を超えてる」
絵里「私も制服とは言ってないでしょ」
穂乃果「そうだっけ?」
真姫「確かにそうね」
穂乃果「いや、てっきり会長副会長プレイをしてるもんだと。そんで着せたら脱がすとこまでセットかなって思ってたんだけど」
絵里「マニアックなこと考えるのね」
穂乃果「絵里ちゃんにだけはそれ言われたくなかったな」
真姫「そもそも会長副会長プレイって何」
穂乃果「えー、そりゃ『副会長、仕事が遅れてるわよ。これはお仕置きが必要ね』みたいな?」
絵里「漫画の読みすぎよ」
穂乃果「急に噛み合わないね」
絵里「噛み合わないわね」
穂乃果「ね」
絵里「だいたい私、元からあの制服似合ってなかったからいいでしょ」
穂乃果「んなこたぁないよ」
真姫「人に着せといてよくそんなこと言えるわね」
絵里「私だけ浮いてた自覚があったもの」
穂乃果「んなこたないよ。言わせたいだけでしょ」
絵里「違うって」
穂乃果「バッチリ着こなしてたよ。ねえ? 浮いてたのはある意味そうかもしんないけど」
真姫「あれはオンリーワンの存在感を放ってたって言うのよ」
絵里「ほら、バカにして」
真姫「早とちりしないでよ」
穂乃果「あ、じゃあ先生と生徒プレイ?」
絵里「何それ、その考え方はなかったわ……」
穂乃果「絵里ちゃんに引かれるのはショックだなぁ」
絵里「違う違う、目からウロコだわ」
真姫「余計なこと言ったっぽいわ穂乃果」
絵里「私はただ着てもらっただけでそれを最大限活用できていなかったのね」
穂乃果「え? まあそういうこと、かな?」
絵里「いや流石だわ穂乃果」
穂乃果「もっと褒めてもいいよ?」
真姫「無理に活用する必要もないわよね」
絵里「何もわかってないわね真姫」
真姫「逆に絵里は何をわかっているっていうの?」
絵里「毎回毎回できるものでもないし、私はその貴重なチャンスを無駄にしてしまったのよ?」
穂乃果「性への探究心が凄いよね」
真姫「他のことに向ければいいのに」
穂乃果ちゃんバリタチ、絵里ちゃんリバネコでお送りします
続く
絢瀬絵里は受け!!!
俺も穂乃果ちゃんと全く同じ想像してたわ・・・
襲われてるとこ詳しく
続け!
絵里「これは近いうちにリベンジが必要ね」
穂乃果「どうせなんだし絵里ちゃんも一緒に着なよ。そんで会長副会長プレイやってほしい」
絵里「だから私は似合わないからいいのよ」
穂乃果「じゃあじゃあ、制服じゃなくてもいいよ。よくドンキで売ってるじゃん?」
絵里「売ってるの?」
穂乃果「売ってるよ。ねえ?」
真姫「私わかんない」
穂乃果「そう? ナース服とかさ。あ、アイドルの衣装みたいなのも」
絵里「私もしないとダメなの?」
真姫「そのうち希だって、ウチばっかじゃ卑怯やんって言い出すに違いないわ」
穂乃果「ほら、真姫ちゃんの中の希ちゃんもこう言ってるよ」
絵里「本当に似たようなこと言ってたのよね」
穂乃果「凄いね、見てたの?」
真姫「カードが教えてくれるのよ」
絵里「希ね、えりちもそのうち~、みたいなこと言うのよ」
穂乃果「じゃあそしたらやんないと」
絵里「でも私は持ってきてないし。そうだ、穂乃果もやりましょうよ」
穂乃果「ええ~? なんで私?」
絵里「会長副会長プレイ自分でやったらいいじゃない」
真姫「こっちの会長は怒られっぱなしだったけど」
絵里「でも夜は、っていう設定でね」
穂乃果「ほんと何言ってんの」
絵里「海未も喜ぶはずだわ」
穂乃果「コスプレで? 喜ぶのかな」
絵里「経験者が言ってるのだから信じて」
穂乃果「海未ちゃんも絵里ちゃんも別の方に突き抜けてんだもん、一緒にできないよ。それ私が着替える意味あるの?」
絵里「別に着させる側でもいいけど。興味ない?」
穂乃果「んー……興味ね。そんなにしたいとは思わないけど、まあオトノキの制服なら私も海未ちゃんもまだ家にあると思うよ?」
絵里「それを有効活用しましょ」
穂乃果「でもそれ持ち出すの難しくない? 何に使うのって聞かれていやちょっとエッチのときにって説明できないよ?」
絵里「それは確かに難しいわね」
穂乃果「でしょ、ほら」
絵里「あ、なら学祭で使うからって言っておけばいいのよ」
穂乃果「悪知恵だけは働くね」
絵里「褒めても何も出ないわよ」
穂乃果「お金ちょうだいよ」
絵里「あげない」
穂乃果「ケチ~」
絵里「じゃあ本当にやったらあげるわ」
穂乃果「制服エッチ?」
絵里「そうそう」
真姫「やけに推すのね」
絵里「この気持ちをシェアしたいの」
穂乃果「そこまで言うなら? えー、でもなぁ」
絵里「何が嫌なのよー」
穂乃果「嫌っていうか、やっぱ近所の子にあげたって言ってたかもしんない。それにオトノキってブレザーでしょ?」
真姫「そうね」
穂乃果「中学はセーラー服だったのね。どっちかっていうとそっちの方が見たいかなぁ」
絵里「あら、いいじゃないセーラー服」
穂乃果「あー、セーラー服なんて懐かしいね、ポエムとか隠れて書いてて」
絵里「そこから園田大先生のキャリアがスタートしたわけね」
真姫「まだ可愛かった頃?」
穂乃果「まだって真姫ちゃん失礼だよ、ちょっと。おこだよ私」
真姫「なんだかそんなこと自分でさっき言ってたじゃない」
穂乃果「あれ、そうだっけ? あーそうかも、ごめん」
絵里「じゃあもうセーラー服で決定よ、あの頃に戻りたくない?」
穂乃果「ちょっと着てもらいたくなってきたな」
真姫「あらあら」
絵里「その意気よ、穂乃果」
穂乃果「どうやってお願いしたらいいの?」
絵里「溢れるリビドーをぶつけるの」
真姫「なんて無責任」
穂乃果「全然イケる絵が見えない」
絵里「イヤイヤ言ってても事が始まればこっちの勝ちなのよ、穂乃果がいつも通り強引にいけばすぐ折れるわ」
穂乃果「え? いつも私強引なの?」
絵里「そうかそうじゃないかで言ったら、そうよね?」
真姫「押して押して、一旦ちょっと引くところが上手いと思うわ」
穂乃果「人をその気にさせるのがお上手だねぇ。え、なんかイケる気がしてきた」
絵里「そうよ穂乃果、やったりなさい」
真姫「単純ね……。今更悪いけど中学校の制服なんてあなた着られる?」
絵里「私のことは別にいいじゃない」
穂乃果「絵里ちゃんがセーラー服なんて着てたらコスプレ感すごそうだね」
絵里「どうせ私は老け顔よ」
穂乃果「そこまで言ってないよ」
真姫「意味深な言い方だったわよね?」
穂乃果「ちょっと真姫ちゃんまで」
絵里「じゃあ穂乃果は?」
穂乃果「私は年相応じゃない? あ、こないだコンビニで年確されたからまだ十代だよ」
真姫「そっちじゃなくて」
穂乃果「制服着る方? いやー、今更JCの格好は抵抗あるかな~。気持ちは17歳だけど私もコスプレ感出ちゃうね」
真姫「なら海未だってそうよ?」
絵里「でもその非日常感がスパイスになるのよ」
穂乃果「まあJC感出ちゃったらそっちの方が大問題だね。そもそもまだ持ってんのかな、それも多分あげちゃった気がする」
絵里「じゃあ買ったら?」
穂乃果「ま、ドンキ探せば多分あるよね」
真姫「わざわざ買うの?」
穂乃果「必要になったら貸そっか?」
終わんない
続く
エンドレス飲み会で良いぞ
いちいちおもろいな
真姫「必要になることあるかしら」
絵里「意外と近い内にあるかもしれないわよ?」
真姫「必要になっても、そんなの実際着るかどうかは……」
穂乃果「いや私真姫ちゃんなら頷かす自信ちょっとあるよ」
真姫「人を簡単な女みたいに」
絵里「こういう悪い人が世の中たくさんいるから、真姫は騙されちゃったらダメよ?」
真姫「今だって悪い人に両側囲まれてるんだから慣れてるわ」
絵里「え? もう1人誰?」
穂乃果「そこの金髪だよ」
絵里「え、誰? やだやだ、怖い」
穂乃果「そこまで知らんぷりできる方が怖いって」
絵里「あのね、善良な一般市民捕まえておいて悪人呼ばわりはないでしょうよ」
真姫「要するに彼女に高校の制服着させて喜ぶ変態じゃないの」
絵里「要しすぎよね」
真姫「それ以上でもそれ以下でもないでしょ」
絵里「確かに一文にまとめるとそうなるけれど、そうなるけれどね?」
穂乃果「今度絵里ちゃんの連絡先聞かれたら私そう言っとくよ、彼女にコスプレさせて喜ぶ変態だけどいい? って」
絵里「じゃあ穂乃果はどうなの?」
穂乃果「私はまだやってないし、悪人呼ばわりされても別に否定とかしてないし?」
絵里「否みなさいよ!」
穂乃果「訳わかんないキレ方しないでよ!」
真姫「醜い争いね」
絵里「まーきー」
穂乃果「真姫ちゃぁ~ん」
真姫「ぐえ」
穂乃果「いいじゃん、絵里ちゃんも私も悪人ってことにしといたら挟まれてる真姫ちゃんも悪人になるからさ」
真姫「まーたそんなこと言って」
絵里「やだ、もしかして穂乃果って天才?」
穂乃果「今気づいた? オセロ理論ね、便利だよ真姫ちゃん。何でも使える」
真姫「まあ私のことは置いておいて、海未が簡単に言いくるめられるとは思えないけど」
絵里「なんだかんだ言って、海未って穂乃果には甘いわよ」
穂乃果「一応ね、真姫ちゃんの知らない海未ちゃんを私は知ってるからさ」
真姫「じゃあ現物を見た時、海未はなんて言うと思う?」
穂乃果「簡単だよ。『何のためにこんなもの買ったんですか』、だね」
絵里「穂乃果は、『海未ちゃんに着て欲しくて』、と答えるの」
穂乃果「そうしたら海未ちゃんは、『何を考えているんですか、節約しろと言っているのにこんなしょうもないものを買って』……あー、ダメだ般若モード突入だよ、手がつけらんないよ」
真姫「計画頓挫してるじゃない」
絵里「なら、怒ってても可愛いのはズルいって伝えるのよ」
穂乃果「火に油注がない?」
絵里「ならないならない、そこからいい感じの雰囲気になるわ」
穂乃果「そりゃのんちゃんは怒ってても可愛げあるけど、海未ちゃん怒ったらほんとに怖いんだって。地震雷火事海未ちゃんっていうのは有名な話だよ」
真姫「そんな極めてローカルな話は私知らないのよ」
穂乃果「実は私何回か殺されてるからね」
真姫「早く成仏して」
絵里「でも穂乃果はなだめ方まで知ってるでしょ? 伊達に何回も怒られてるわけじゃないわ」
穂乃果「もうそうなったらほっとくしかないよ~、触らぬ海未ちゃんに祟りなしだよね」
絵里「じゃあほとぼりが冷めた頃に上目遣いでさっきはごめんねって謝るじゃない?」
真姫「上目遣いで?」
絵里「大事なところよ」
穂乃果「からの?」
絵里「海未ちゃんなら絶対似合うはずって思って思わず買っちゃったの、と」
穂乃果「からの?」
絵里「昔のことを思い出しちゃって、あの頃から海未ちゃんは誰よりも可愛かったね、と」
穂乃果「からの?」
絵里「もちろん恥ずかしいと感じる気持ちはわかるよ、と」
穂乃果「からの?」
絵里「でもその恥ずかしさがそそるの、と」
穂乃果「ぶち壊しだよ」
真姫「それで言うこと聞いた希が心配になるんだけど」
絵里「待って、希の評価が下がるのは私の本望ではないわ」
穂乃果「希ちゃんは……まあその辺ノリがいいっぽいからね」
かれこれ6万字くらい書いてるんですけどこれって長編に入るのかな
つづく
呆れながらも付き合ってくれそう感わかる
大長編になってもええんやで
真姫「でも希に通じても海未には無理よね」
穂乃果「希ちゃんは何言ってもえりちはしゃーないなぁ、つって乗ってくれそうだけど海未ちゃんそうなんないもん」
絵里「勝手に私達のプライベートなやり取りを想像しないで」
穂乃果「だって勝手に色々ヒントくれるし」
絵里「別に希に対してあんな風に言ったわけじゃないのよ?」
穂乃果「希ちゃんはこれでイケたから海未ちゃんもこれでイケるっしょくらいの感じだったじゃん」
真姫「希、私は恥ずかしい方がそそるの」
穂乃果「もー、えりちはしゃーないなぁ」
絵里「そうなる前に察してくれるわ」
穂乃果「ツーカーだねぇ」
真姫「お熱いこと」
絵里「まあ海未はわからないけど、希はやっと扱い方がわかってきたもの」
穂乃果「へー、どうやるの?」
絵里「そうねぇ、簡単なのは選択肢を用意すること?」
真姫「これかこれって?」
絵里「そうそう」
穂乃果「じゃあブレザーかセーラー服、どっちか着てって頼むわけだ」
絵里「そんな感じ。もうそしたらどっちかやるから。家事もそう」
穂乃果「その辺はなんかルール決めてたよね?」
絵里「マイペース過ぎてなかなかやらないから。私はすぐやってほしいの。挙げ句えりち勝手にやっちゃうから、じゃないでしょ」
穂乃果「でも絵里ちゃんやっちゃうんでしょ?」
絵里「やっちゃうのよねぇ」
真姫「やっちゃうからダメなんじゃない」
絵里「私もそれ気づいたの。だから例えば掃除か洗濯、どっちかお願いっていう風に頼むじゃない? そしたら掃除やるって言うならじゃあ何時までにやってねってところまでセット」
穂乃果「セットなんだ」
絵里「2択か3択くらいにして期限を区切る、これ」
真姫「上手いことコントロールしてるわね」
穂乃果「と、思わされてるだけかもよ?」
真姫「否めないわね」
絵里「否めないの?」
真姫「いつも手のひらで転がされてるイメージなのよね」
穂乃果「否めないねぇ」
絵里「けどこうでもしないといつまで経ってもやらないのよ? それ言うと今やろうと思ったって言うじゃない?」
穂乃果「希ちゃんの気持ちはよくわかるよ。ほんとに今やろうと思ったんだよ」
絵里「海未の苦労がよくわかるわ」
穂乃果「絵里ちゃんもお母さんに近いねもう」
絵里「そうかも」
真姫「二人暮らしも大変ね」
絵里「そうよねぇ、結局赤の他人だから色々すり合わすのがなかなか」
穂乃果「あーでも、そういう事言うとまた真姫ちゃんが恋愛面倒くさい症候群になっちゃうから」
絵里「なんですって、誤解しないで真姫」
真姫「何も誤解してないわよ」
穂乃果「いいとこアピールしてかないと。絵里ちゃん惚気けてくれても良いんだよ?」
絵里「え、惚気けていいの?」
穂乃果「絵里ちゃんが惚気ることで、真姫ちゃんがじゃあちょっと私も恋してみようかって気分になるからね」
真姫「別に止めはしないけどそうなるかは約束しないわ」
穂乃果「じゃあ絵里ちゃんとびっきりのを」
絵里「とびっきりの? いい? 言っても」
穂乃果「いいよいいよ、ジャンジャンいこ」
絵里「とは言っても前に話したことも多い気がするわね」
穂乃果「えー、春の新作ないの?」
絵里「惚気けてくださいと言われて惚気るのは意外と難しいのよ」
穂乃果「じゃあさ、ほら、いってらっしゃいのチュウしてるとか言ってなかった?」
絵里「ええ、当然するわよ」
真姫「当然?」
絵里「当たり前過ぎて惚気けの内に入ってなかったわ」
穂乃果「ラブラブしてんねぇ!」
真姫「人の惚気けで穂乃果のテンションが上がるのが私不思議なのよ」
穂乃果「えー、だって出てくる人皆ハッピーなんだよ? 誰もアンハッピーにならないじゃん」
真姫「まあ確かにそうかも」
穂乃果「人の惚気話キライって人いるけど私あっちの方がよくわかんない」
絵里「そろそろ続けていい?」
穂乃果「どうぞぞうぞ」
絵里「私出かける時は玄関までついて着てくれるのよ。じゃなきゃ呼ぶ」
真姫「呼びつけてまで?」
絵里「チュウしたいでしょ。するとトテトテ着てくれるわけ!」
真姫「トテトテ」
穂乃果「どこ気になってんの?」
真姫「いや……可愛いわねと思って」
絵里「ね? 可愛いでしょ?」
真姫「かわいい」
穂乃果「心こもってないよ真姫ちゃん」
絵里「あ、そうだ、いってらっしゃいのチュウをすると長生きできるらしいわよ?」
真姫「へえ、どうして?」
絵里「どうしてかは忘れちゃったけれど、こう、ホルモンがどうこうって話じゃない?」
穂乃果「お医者さんはやっぱそういうとこ気になるの?」
真姫「まあちょっと興味は。でもそういうのっていつまで続くのかしら」
絵里「……」
穂乃果「やっぱり肝が据わってんだよね」
真姫「……ごめんなさい、純粋に疑問だったの」
穂乃果「じゃあしょうがないね」
絵里「しょうがない……わね。どうせお酒の席での会話なんて明日になったら忘れてるわ」
穂乃果「で、いつまで続くの?」
絵里「聞くのそれ」
穂乃果「この際だから」
絵里「まあ、多分お互い飽きるまでよ」
tuduku
朝まで聞きたい惚気話
続け!
穂乃果「絵里ちゃん飽きないでよー」
絵里「飽きたくないわよ」
真姫「好きよね」
絵里「チュウは大事なのよ真姫」
穂乃果「この前マスクしてるから風邪ひいたの? ってきいたらチューしすぎて唇腫れたつってたかんね」
真姫「いつまでもそのままの2人でいてほしいわ、切実に」
穂乃果「まいんちチュッチュしててほしいよね」
絵里「逆に聞くけれど毎日チュッチュしないの?」
穂乃果「まいんち会ってないもん」
絵里「じゃあ毎日会えるならする?」
穂乃果「してもいいけど、そんなにバカップルじゃないからなぁ」
絵里「急にディスらないで」
穂乃果「褒めてんだよ、ね? ラブラブで羨ましいね。もう真姫ちゃんなんて絵里ちゃんみたいなアベックになりたくてしょうがないもん。ね!?」
真姫「え……まあ」
絵里「何? そうなの?」
真姫「そうなのよ」
穂乃果「私達は絵里ちゃんの背中を追っかけながら生きてきたからね。うん」
真姫「うん」
絵里「何よ急に」
穂乃果「他ない? 他」
絵里「他? もちろんあるわよ」
穂乃果「さすが期待を裏切らないね」
絵里「そうね、希ったらよくお土産を買ってくるのよ」
真姫「何度も聞いたことあるわ」
絵里「ならもう一回聞いて」
穂乃果「言ってやろう絵里ちゃん!」
真姫「まあそんなに言いたいなら……」
絵里「聞きたいでしょ? お土産をね、帰りにちょっと色々買ってくるのよ」
穂乃果「直近のお土産なに?」
絵里「直近? たい焼きかしらね」
穂乃果「あ~、最近食べてないね」
絵里「ね? そういうものを『美味しそうやから買ってきてん~、一緒に食べよ~』って持ってくるのよ」
穂乃果「いいね~、愛されてるよ~」
絵里「そうなのよ、愛されてるって感じがするのよ」
真姫「そうね、愛されてるわね」
絵里「ね? ね? でしょ?」
良いですわね~
真姫「ラブラブよ」
絵里「そしたら、今度は希がぬいぐるみに話しかけてたことがあって」
真姫「それも聞いたことある」
絵里「ならもう一度聞きなさい」
真姫「あ、はい」
穂乃果「最初のとこだけ聞くと相当キテる話ね」
絵里「もう私も火星と交信してるのかと思ったんだけれど」
穂乃果「えりち好き好き愛してるってぬいぐるみに話しかけてたんでしょ?」
絵里「なんでそれ穂乃果が言っちゃうの?」
穂乃果「え、ごめん。我慢できなかった」
絵里「どうして? 我慢して?」
穂乃果「あ、そうだあれだと思ったら我慢できなかったの。そういうとこあるね、私」
絵里「そういうとこあるわよ。反省して」
穂乃果「反省した」
真姫「過去形?」
穂乃果「私過去は振り返らないの」
絵里「時々でいいから振り返って?」
穂乃果「まあ時々でいいならね」
真姫「いいのかしらね」
絵里「で、どこまで話した?」
穂乃果「好き好き愛してるのとこまでだよ」
絵里「あ、そうよ。穂乃果が取っちゃうから」
穂乃果「ごめんごめん、そんなに言いたいとこだとは思わなかったよ」
絵里「もう、ちゃんと聞いて? どうも私が来てたのに気づいてなかったみたいなのよ。だからね、そういうことは直接伝えてくれればいいのにって言ったら、変な奇声あげてトイレに閉じこもっちゃって」
真姫「まあそんな現場を見られたらね」
穂乃果「奇声ってどんな感じだっけ?」
絵里「ほぁっ! みたいな」
穂乃果「ほあっ!」
絵里「違う、ほぁっ!」
穂乃果「真姫ちゃんも一緒に?」
絵里「ほぁっ!」
真姫「ほあ? ほ、ほぁ……これどうやって発音するの」
穂乃果「難しいよね」
真姫「きっと私達にはスピリチュアルが足らないのよ」
絵里「でもあんなに恥ずかしがらなくたっていいじゃないの。ねぇ?」
真姫「皆が皆愛の星で生まれたわけじゃないのよ絵里」
絵里「そうなの? でもそんなところが可愛いのよね。私はその10倍伝えてやったわ」
真姫「疲れるわね……」
ついこの前真姫ちゃんの誕生日が来たと思ったら希ちゃんの誕生日も来てるじゃないですかやだー
希ちゃん誕生日おめでとう
続く
更新おつおつ
まだまだ続け
なにこれ頭おかしい(ほめ言葉)
気づいたら2ヶ月も駄弁ってる……
いいぞもっとやれ
まだ続くんだよな?
最近リアルに修羅場なのでちょっと忙しいです
続きはします
続くなら安心
待ってるぞ!!!
絵里「ちょっと~、どこに疲れる要素があるっていうの?」
真姫「毎度毎度……まとめ方が……」
穂乃果「えー、いいじゃんね」
絵里「そうよねぇ」
穂乃果「真姫ちゃんもだんだん『私はその10倍伝えてやったわ、ドヤァ』が癖になってくるから」
絵里「待って、ドヤァなんて言ってないわ」
穂乃果「顔で言ってんだよね~」
真姫「そこなのよね」
絵里「なら私はずっと神妙な顔をしていればいいわけ?」
穂乃果「ちょっと一回してみてよ」
絵里「どうして世界から争いはなくならないのかしら……」
真姫「愛がまだ足りないんでしょうね」
穂乃果「そのまま真姫ちゃんが疲れない話」
真姫「頭痛いからお手柔らかに頼むわ絵里」
絵里「大丈夫……? お酒飲む……?」
真姫「やっぱり神妙な顔してればいいってもんじゃないわ」
絵里「何よ、神妙に心配したのに」
真姫「なら他の選択肢を用意して」
穂乃果「たしかにちょっと喉乾いてきた感はあるね」
絵里「じゃあ」
真姫「アルコールで喉は潤わないわよ」
絵里「まだ何も言ってない」
穂乃果「まあどうせ次も行くんだし~、とりあえずウーロン茶的なサムシング?」
絵里「ウーロン茶的なサムシングはそれきっとウーロン茶よ」
穂乃果「わかんないよ? ウーロン茶的なサムシングジュースがあるかも」
真姫「じゃあ私そのウーロン茶的なサムシングで」
穂乃果「よろしい」
絵里「えー、なら私何か甘めのサムシング」
穂乃果「絵里ちゃんそれ私選んでいいってことだよね?」
絵里「ダメ」
穂乃果「ダメじゃない! もう決めたから!」
絵里「早まるんじゃないわ穂乃果!」
真姫「うるさいうるさい」
穂乃果「店員さーん!」
絵里「なにこれ」
穂乃果「生搾りシークヮーサワー」
真姫「なんて?」
絵里「サワーなの?」
穂乃果「気持ちはね」
絵里「気持ちは大事ね、ええ。すっぱい……」
穂乃果「これで神妙な顔して」
絵里「じゃあ真姫が疲れない話、してあげるわ」
穂乃果「落ちがないやつ?」
真姫「いかにして愛を伝えたかとか、どれだけ希が愛らしいとか意外の終わり方して」
絵里「もうそれノロケじゃないわよ」
穂乃果「じゃあのんちゃん不思議エピソードちょうだい」
真姫「余計疲れそうなんだけど」
穂乃果「私あの、ちょうちょ追っかけて道に迷った話好き」
絵里「本人はあれ迷ってないって言い張ってるわ。そうね、最近なら……」
穂乃果「やっぱあるんだ」
絵里「あるのよ。野生のサボテンを捕まえてきたの」
真姫「野生のサボテン?」
穂乃果「真姫ちゃんサボテンわかんない?」
真姫「それはわかるわよ」
絵里「こう、緑の、棘がある多肉植物よ」
真姫「だからわかるわよ、野生のって何よ」
絵里「まあどこかで買ってきたんでしょうけど、家に緑が欲しかったんですって。曰く悪い気を吸い取ってくれるらしいわよ?」
穂乃果「絵里ちゃんそれ信じてないね」
絵里「まあ……希のことは一応信用してるけれど、その類はちょっと。だって悪い気吸い取るなら家の中全部緑にすればいいじゃない?」
真姫「その意見はわかるけれど、部屋の中全部緑だったらは気が狂うでしょうよ」
絵里「でもその前に運気のバランスがどうのこうのって言うの。何よバランスって。その釣り合いは一体どうやって決まるの? どうも納得いかないのよね」
穂乃果「まあ、そのうちいいことあったらサボテンのおかげだよ」
絵里「それくらいの気持ちで生きていく方がきっと楽なんでしょうね」
真姫「おそらく絵里の言う通りでしょうね」
穂乃果「細かいとこ気にしすぎなんだよ」
絵里「でもね、この先よ。同居人にこんなことされたら絶対気になるから」
穂乃果「こんなことって?」
絵里「まあね、私も野生に返してきなさいとは言えないし、ちゃんと世話するならいいと思ったのよ」
穂乃果「希ちゃんが毎朝水やってる絵って簡単に浮かぶね」
真姫「確かに」
絵里「実は毎日じゃなくていいのよ、乾燥してきたらあげるんだって」
穂乃果「へぇ」
絵里「でもね、毎日話しかけてる」
穂乃果「サボテンに?」
絵里「サボテンによ」
真姫「そりゃ急にミニトマトが出てきたりはしないわよね」
穂乃果「まあまあ、そっか。え? サボテンに何話すの? 今日もいい天気やね~って?」
絵里「そうなの、ちょうどそんな風。よくわかるわね」
穂乃果「今ね、希ちゃんの気が語りかけてくれた」
絵里「じゃあ他にもどんなこと話しかけてるかわかる?」
穂乃果「えりち好き好き愛してるじゃない?」
絵里「近いわよ」
穂乃果「え? 近いんだ。適当に言ったのに」
絵里「いい線いってるわ」
穂乃果「真姫ちゃんなんだと思う?」
真姫「ならえりちのノロケじゃない?」
絵里「近いわね」
真姫「近いの?」
絵里「当たらずといえども遠からず」
穂乃果「え? 答えなに?」
絵里「“ありがとう”って言ってるの」
真姫「今まで近かった?」
絵里「ポジティブなこと、という意味で近いわ」
真姫「まあまあまあ……ありがとうって何に対する感謝?」
穂乃果「あれだよ、生まれてきてくれたことにじゃない?」
絵里「なのかしらね。でも突然脈絡もなく感謝されるサボテンの身にもなるべきじゃない?」
穂乃果「たしかに急に褒められたりしたら、この後騙し取られるんじゃないかって不安になっちゃうかもしれないね」
真姫「サボテン側の気持ち考える必要ある?」
穂乃果「そりゃ絵里ちゃんの前世ってサボテンだからね」
真姫「この前は自動改札機だったわよ」
穂乃果「あれ? なんでそうなったんだっけ」
絵里「いや、どっちも違うわよ」
穂乃果「なんか切符が美味しそうみたいなこと言ってなかった? あ、先祖が自動改札機だっけ?」
絵里「私の家系、複雑ね」
穂乃果「自動改札機が4分の1?」
絵里「実は3の方なの」
真姫「サボテンはどこ行ったのよ」
穂乃果「サボテンは前世ね」
絵里「窓の前に置いてあるわよ」
穂乃果「今度見に行ってもいい?」
絵里「もうちょっと待って。ポジティブな言葉を言ってると早く花が咲くねんって希が」
穂乃果「スピリチュアルだね」
真姫「確かに水が美味しくなるだとか雪の結晶が綺麗になるだとかも聞いたことあるわね」
穂乃果「へぇ~、それ実践してるんだ」
絵里「実践と言うよりかは実験してるんでしょうけど」
穂乃果「結果、出るといいね」
真姫「本当に咲いたら面白いわね」
なんでサボテンの話してんだ?
続く
不思議系のんちゃん可愛い
本題がすでに思い出せない
続け!!!
来てないか…
三人とも酔いつぶれたか…
穂乃果「絵里ちゃんはそれやんないの? やろうよ」
絵里「間に合ってるわよ、私はサボテンに話しかけてる希に話しかけてるから」
穂乃果「ありがとうって?」
絵里「生まれてきてくれたことに感謝ね。感謝の心は大事よ」
穂乃果「大事だね」
真姫「突然脈絡もなく感謝される希の身にもなるべきじゃない?」
穂乃果「多分まーた変なこと言ってるよくらいにしか思われてないんじゃない」
絵里「人がしょっちゅう変なこと発言してるみたいに言ってくれるわね」
真姫「5割はそうかもね」
絵里「ならもう5割は良いこと言うわよね?」
穂乃果「良いこと言おうとして変なことになりがち」
絵里「ちょっと」
穂乃果「なんか響く言葉言ってよ」
絵里「え? 愛してる?」
穂乃果「愛してる」
真姫「だから何の確認なのよ」
絵里「そうだ、穂乃果もサボテン育ててみたらいいのよ」
穂乃果「急に私も?」
絵里「壁よりサボテンのほうが話しかけたらいくらか返事してくれそうじゃない?」
穂乃果「まあ確かにね、おはよーって言ったらオハヨッて返してくれそうな感はあるね」
真姫「サボテンの声って高いわね」
穂乃果「なんとなくだけど重低音ボイスではないと思う。でも私壁とおしゃべりしてサボテンともおしゃべりするの?」
絵里「毎日楽しそうで良いんじゃない?」
穂乃果「そりゃ楽しいよ。ねえ?」
真姫「羨ましい限りよ」
穂乃果「真姫ちゃん楽しくないの? 私なんかこの前窓と喧嘩したもんね。なんで閉まってんの!? さっき開けたじゃん!って」
真姫「それは自分で閉めたんでしょ」
穂乃果「わかんない、スピリチュアルかもしれないよ?」
絵里「突然記憶がなくなったのかもしれないわ」
穂乃果「あ、そっち」
真姫「突然記憶なくなるのもまずいでしょうよ」
穂乃果「あー、でもね、私5分より前の記憶ないかも」
真姫「よく今まで生きてこられたわね」
穂乃果「えー、じゃあさ、昨日の晩ごはんとかちゃんと覚えてる?」
絵里「それすら覚えてないの?」
穂乃果「私昨日なに食べたっけな」
絵里「砂糖水?」
穂乃果「何が悲しくてお夕飯に砂糖水すすらなきゃいけないの」
真姫「そんな食生活してるから記憶力なくなるのよ」
穂乃果「あの人の言うこと信じちゃダメだって」
絵里「Trust Me」
真姫「説得力」
穂乃果「でも間違ってないかも、冷蔵庫の中に何も無さすぎてジュースだけ飲んで寝る日とかあるよね?」
絵里「ない」
真姫「ありえない」
穂乃果「ごめん」
絵里「わかればいいのよ」
穂乃果「なんだかなぁ。真姫ちゃん昨日何食べた?」
真姫「私? サラダ」
穂乃果「ご飯とサラダ?」
真姫「サラダだけ」
穂乃果「サラダオンリー?」
真姫「最近ずっとそう」
穂乃果「食生活がほぼほぼウサギだねそれ」
絵里「ダイエット?」
穂乃果「真姫ちゃんは必要ないでしょ~」
真姫「あのね、夜は野菜だけでいいって気づいたの」
穂乃果「絶対お腹減るよね?」
真姫「でも夜って寝るだけでしょ?」
穂乃果「むしろお腹減って寝れないって」
真姫「頑張って寝なさい」
穂乃果「そこ頑張らないといけないの?」
真姫「朝食をしっかり摂っていれば、夜はそんなにエネルギーは必要ないのよ。わかる?」
絵里「私はわかったわ、ちゃんと食べてないから性欲が薄いのよ」
穂乃果「にゃるほど」
真姫「あなた、すぐそこに結びつけるわね」
絵里「三大欲求だから通じてる部分はあると思うわ」
穂乃果「あ、今気づいたけどサラダオンリーって野菜ジュースだけ飲んで寝るのと変わらなくない?」
絵里「あら、さっきありえないなんて言っていたの誰だったかしら」
真姫「それとこれとは別物でしょう」
穂乃果「いや、野菜ジュース飲んで寝るのと変わんないもんね。一緒だよ」
真姫「野菜ジュースって言ったって、あんな砂糖水と比べないで」
絵里「手厳しいわね」
真姫「そういえば自動販売機って、あるでしょ?」
穂乃果「あるね」
真姫「まあ、あるのはいいのよ」
穂乃果「じゃあなんなの、自分で言ったんじゃん」
真姫「そうじゃないの、そこじゃなくて、品揃え」
穂乃果「西木野さんが最近意味わかんないものを発表するコーナー始まった?」
絵里「自動販売機の品揃えが意味わかんないの?」
穂乃果「もしかしてトマトジュースのバリエーションが足りてない?」
絵里「真姫ったら、血中のリコピン濃度が下がったら活動停止するものねぇ」
真姫「いいから聞きなさい」
穂乃果「あ、はい」
絵里「すみません」
真姫「あれってお水以外3種類しかないの異常だと思わない? でしょ」
穂乃果「3種類って、お茶と炭酸と、あとコーヒー? まあこんなもんじゃない?」
絵里「スポーツドリンクに、普通のジュースも入れたら?」
穂乃果「5種類あるよ真姫ちゃん」
真姫「違うわ、もっと単純よ。あなた達リコピン足りてないわね」
絵里「私達リコピンプアだったみたい」
穂乃果「カルシウムみたいな使い方しないでよ」
真姫「わかんないの? カフェインたっぷりか砂糖たっぷりか、もしくはその両方」
穂乃果「お茶は?」
真姫「お茶もカフェイン」
穂乃果「あ、そういう」
絵里「言われてみれば確かにね」
穂乃果「そんなの全然気にしたことなかったんだけど真姫ちゃん意識高すぎるよ」
真姫「たまになら良いだろうけど、でもカフェインと糖分取りすぎてる人多いでしょ? あんなの日常的に飲むもんじゃないわよ」
穂乃果「お? 絵里ちゃん?」
絵里「私は自己管理できてる方よ」
穂乃果「いやいや、絵里ちゃんも危なくなくなくない?」
絵里「なに、どっち」
穂乃果「コーヒーに砂糖入れるよね?」
絵里「多少はね」
真姫「別にコーヒーに砂糖を絶対入れるなとは言わないわよ。過ぎたるはなお、ね」
絵里「カフェイン中毒でもないし」
穂乃果「でもさ、前に『コンビニのコーヒーって結構美味しいのよね~』つって頼んで」
絵里「まぁ……そんなことも言った気がする」
穂乃果「その後さ、置いてあるシュガー、掴み取りかって勢いでガバっと掴んで持ってったよね?」
真姫「絵里……」
絵里「あのねぇ」
穂乃果「いやもう私信じられないと思って、掴み取った砂糖全部入れんだもん。最後コップの底ザラザラになってんの、溶けきってないから」
真姫「糖尿病まっしぐらじゃないの、私ちゃんと言ったわよ」
絵里「待って、待って待って」
穂乃果「私あの後で店員さんに凄い謝ったんだよね」
真姫「節度は守りましょ?」
絵里「このトンデモ話信じるの真姫」
穂乃果「これも普段の行い」
絵里「腹立つわね」
穂乃果「まあまあまあ、お腹空いてきちゃったからイライラするんじゃない?」
もうちっとだけ続くんじゃ
久々でも安定のクオリティ
もっともっと続いても良いのよ
はよ続いて
絵里「誰のせいだと」
穂乃果「えー、だれー? こわ~い」
絵里「ちょっとこっちきてよ、今ならまだデコピンで許してあげる」
穂乃果「やだよ、私の大事な脳細胞が死んじゃうよ」
絵里「ただでさえ少ないのにね」
穂乃果「あのさぁ……何が面白いの真姫ちゃん、ちょっと説明してよ」
真姫「私に飛び火するのはおかしいでしょ」
穂乃果「偏差値高いからってバカにしてー」
真姫「別に偏差値が全てじゃないから」
穂乃果「でもあれじゃん? あれ。100マス計算めちゃくちゃ早いんでしょ?」
真姫「ここで出てくるのが100マス計算って、あなた……他にもっとあるでしょう」
穂乃果「ごめん、偏差値低かった」
真姫「逆にバカにしてるでしょ」
穂乃果「いやそんな恐れ多いって、もう偏差値低すぎて偏差値の意味がよくわかんないもん」
真姫「ただの数字にそんなに深い意味はないわよ」
穂乃果「お医者さんもわかんないじゃないの?」
真姫「別に調べたらすぐ出てくるんだからいいじゃないの」
穂乃果「あー真姫ちゃん今の発言は偏差値低いよ」
真姫「あのねぇ、だから、分布があるでしょ」
穂乃果「あるの?」
真姫「あるわよ。なくたってあるの」
穂乃果「強引すぎない? あ、それで私さっき何か言おうとしたんだけどなんだっけ」
真姫「知るわけないでしょ」
穂乃果「何か携帯で検索しようと思った瞬間何検索しようとしたか忘れる時ない?」
真姫「それ言いたかったの?」
穂乃果「違うけど、とりあえず『今、何を検索しようとしたか』でググるよね」
絵里「わかる」
穂乃果「ね」
真姫「それで答えは見つかるの」
穂乃果「結局わかんないよね~」
絵里「だからそれまでの自分の思考を辿ったりするわね」
穂乃果「ある~。っていうのを海未ちゃんに話したら『すぐ機械に頼ろうとするのがいけないんです』つって辞書投げつけられたの」
真姫「激しいわね」
穂乃果「普段辞書なんて持ち歩いてるわけないじゃんね」
真姫「大学にいるわよ、紙の辞書持ち歩いてる人」
穂乃果「え、邪魔くさい」
真姫「本人が気にしてないなら別にいいでしょ」
穂乃果「いいのかな」
真姫「さあ」
絵里「投げやりだわ」
穂乃果「私ね、真姫ちゃんに何か言おうとした気がするんだよねぇ」
真姫「どうせろくでもないから忘れてていいわよ?」
穂乃果「偏差値高いからバカにしてー」
真姫「そうなると話戻っちゃうから」
穂乃果「結局偏差値ってどういうことなの」
絵里「言ってやんなさい真姫」
真姫「あんまり調子に乗るんじゃないわよ絵里」
絵里「私に対して当たりが強いわね」
穂乃果「確かにさっきから偏差値真ん中あたりにいるからって調子乗ってるよね」
絵里「真ん中あたりで調子に乗れるわけないでしょ?」
穂乃果「じゃあちょっと偏差値って説明してみてよ」
絵里「だから分布があって。こういう」
穂乃果「こういう」
絵里「平均のところが一番大きくて、偏差値50なのよ。そこからどれくらい離れてるかで決まるの」
穂乃果「合ってるの?」
真姫「まあ合ってる」
穂乃果「えー、なんか騙された気分」
絵里「これくらい私も知ってるわよ」
真姫「まあ本当の頭の良さって偏差値と関係ないとは日々感じるけどね」
穂乃果「感じちゃうんだ」
絵里「あぁん?」
真姫「はぁ?」
穂乃果「温度差が」
穂乃果「じゃあちょっと偏差値って説明してみてよ」
絵里「だから分布があって。こういう」
穂乃果「こういう」
絵里「平均のところが一番大きくて、偏差値50なのよ。そこからどれくらい離れてるかで決まるの」
穂乃果「合ってるの?」
真姫「まあ合ってる」
穂乃果「えー、なんか騙された気分」
絵里「これくらい私も知ってるわよ」
真姫「まあ本当の頭の良さって偏差値と関係ないとは日々感じるけどね」
穂乃果「感じちゃうんだ」
絵里「あぁん♡」
真姫「はぁ?」
穂乃果「温度差が」
絵里「やっぱり私に対してあたりが強いわ」
真姫「お黙り」
穂乃果「抑えて抑えて、素が出ちゃってるよ真姫ちゃん」
真姫「あら、ごめんなさい」
絵里「こんな子に育てた覚えはないわよ」
真姫「育てられた覚えもないわ」
穂乃果「昭和の少女漫画でしか聞かないよね、お黙りなんて」
絵里「どこで覚えてきたのかしら」
真姫「シャラップ」
穂乃果「そうだ、真姫ちゃんお腹すいてない!?」
真姫「な、何よ急に」
穂乃果「急に思い出したんだよ、さっき真姫ちゃんがサラダしか食べてないって言うから!」
真姫「どうしてそんなに勢いづいてるのよ」
穂乃果「やっと思い出せたから嬉しいの! こう、喉に刺さってた魚の骨が取れたみたいな」
真姫「例えがよくわからない」
絵里「それを言うなら喉のつかえ」
穂乃果「要するに魚の骨でしょ? そういうことにしよ」
絵里「また海未に辞書投げつけられるわよ」
穂乃果「顔はやめてっ!」
真姫「普段何されてるのよ」
穂乃果「いやー、今日はちゃんと食べた? 食べないとおっきくなれないよ?」
真姫「心配してくれてありがたいけれど、もうそんなに」
穂乃果「え、そう?」
絵里「さっき私にもお腹空いてないか聞いてなかった? 自分が食べたいだけでしょう?」
穂乃果「絵里ちゃん……ほんとのこと言うのはよくない」
絵里「いいわよ別に気にしないわよ、好きなだけ召し上がって」
続くのよ
続いたヒャッホイ!
?とハートで大分ニュアンスが変わるねw
急にキレる絵里ちゃんは怖い
サークルとか何やってんのかな
待ってる
穂乃果「いいの? 2人ともいらないのに私だけなんか食べるのは申し訳ないなと」
真姫「別にそんなに気にしなくていいわよ」
穂乃果「実はね、そんなに気にしてもないかな」
真姫「一体どうしたいの」
穂乃果「いややっぱりね、あんまり頂くとお腹のほうがね」
絵里「気にしてるの?」
穂乃果「気にするよー」
真姫「だからって人に勧めなくても」
穂乃果「他の人が食べてるとこみたら落ち着くと思わない?」
絵里「余計お腹空かない?」
穂乃果「私友達に教えてもらったんだけど、おなかすいてる時は大食いの動画みるといいよって」
絵里「それこそ余計お腹空くでしょ?」
穂乃果「これがね、意外と自分も食べた気になって、見終わったらもういいやってなるの。その感じでいけると思った」
絵里「もう好きなもの頼みなさいよ。どうせ明日には今日のことなんて忘れてるから、何も胃に入れなかったことになるわ」
穂乃果「その考え方最高だね」
真姫「もう何でもありね」
絵里「まああれば頂くから」
穂乃果「じゃあ何がいい? 私あれ、T焼き食べたい」
絵里「何焼き?」
穂乃果「卵焼き」
真姫「そう言いなさいよ」
絵里「二度手間じゃないの」
穂乃果「あーもう、うるさいうるさい。あと何? トマトはやっぱいるよね?」
真姫「私はもういいって」
穂乃果「大丈夫? ちゃんと今日の分のトマト食べた?」
絵里「リコピン足りなくて突然倒れないでよ?」
真姫「トマトぶつけるわよ」
絵里「やだ、怖い」
真姫「さっき食べたし、そもそも毎日食べてるわけじゃないし」
穂乃果「え、だめだよ、絵里ちゃん見習わないと。毎食ボルシチ食べてるんだよ?」
絵里「あなたは私の何を知ってるっていうのよ」
穂乃果「おかげで脳みそがボルシチと入れ替ちゃったんだから」
絵里「穂乃果は頭の中に餡こしか詰まってないんでしょ?」
穂乃果「え? 私アンパンマン? 私のお顔をお食べ?」
絵里「いらない」
穂乃果「あげないよ!」
絵里「何を一人で怒ってるのよ」
穂乃果「もういいよ、絵里ちゃんは一生アンパン食べられなくなるからね」
絵里「そんなに困らないんじゃないかしらね」
穂乃果「え、急にアンパン食べたくなる時あるよ?」
絵里「私メロンパンの方が好き」
穂乃果「え、ダメ」
絵里「ダメじゃない」
穂乃果「あるよね、アンパンと牛乳が急に欲しくなる時」
真姫「まあ……?」
絵里「気を遣わないでいいのよ真姫」
穂乃果「気を遣ったうえでそんな微妙な反応なの?」
絵里「いっそきっぱり否定したほうがよかったわね真姫」
真姫「どうして私が責められなきゃいけないの」
穂乃果「もう真姫ちゃんも二度とアンパン食べられないよ」
真姫「巻き込まないでよ」
絵里「今私がアンパン食べたくなってきたって言ったら?」
穂乃果「もう絵里ちゃんはアンパン食べちゃダメ。私のほっぺのお肉はもらってくれてもいいよ?」
絵里「え、いらない」
穂乃果「あげないよ!」
絵里「だから何を一人で怒ってるのよ」
穂乃果「結局こういう時は軟骨だよね」
真姫「結局?」
絵里「あとあれが足りないんじゃない?」
穂乃果「あれ?」
絵里「真姫もね、いけるでしょ? 無理はしなくていいんだけど」
真姫「私きついわ」
穂乃果「絵里ちゃんまだいくの?」
絵里「いけるわ」
穂乃果「私ももういいかなー」
絵里「あら……」
穂乃果「まあまあ次もあるから。ね?」
絵里「じゃあ次期待してる」
穂乃果「店員さーん」
穂乃果「あー、で」
真姫「で?」
穂乃果「卵で思い出したんだけど」
絵里「何? 産んだの?」
穂乃果「私が?」
絵里「え、穂乃果が?」
真姫「落ち着いて」
穂乃果「え? どういうこと?」
絵里「産んだの?」
穂乃果「産むの?」
真姫「人は卵を産まないわよ」
穂乃果「ん? そうだね?」
絵里「それはそうよ、何言ってるの」
真姫「……」
穂乃果「だからね、海未ちゃんが」
絵里「海未が卵を?」
穂乃果「ウミガメが卵?」
絵里「ウミガメ?」
穂乃果「ウミガメ?」
真姫「二人してバカなの?」
絵里「言うに事欠いてそれは酷いわ」
穂乃果「真姫ちゃんバカって言ったほうがバカなんだよ?」
真姫「今あなたバカって2回言ったわね」
穂乃果「やだ、私凄いバカじゃん」
真姫「チェイサーいるんじゃない?」
穂乃果「違うんだよ、海未ちゃんが、なんだっけ? ……そう! 卵を、じゃなくて急にチャーハンを作りたくなっちゃって」
絵里「伝家の宝刀?」
穂乃果「そうそう、園田スペシャルをね、作りたくなっちゃって張り切ってたのね」
真姫「張り切るようなところかしらね」
絵里「海未って、チャーハンを炒めることでストレス解消してるんじゃない? こう、何かを強火で炒めることに快感を覚えたりするのよ。きっと」
穂乃果「そんな変態扱いしないでよ」
真姫「でも海未って餃子でストレス解消してる節ない?」
絵里「あ、やっぱり」
穂乃果「『餃子でストレス解消』って日本語は間違ってるよね?」
真姫「前に海未と休みの日何してるのみたいな話になったのよ」
穂乃果「餃子でストレス解消してるなんて言ってた?」
絵里「シュールな絵しか浮かばないわねそれ」
続く
いつの間にか盆休みが終わって夏休みも終わりそうになってる不思議
待ってたぞ!相変わらず掛け合いが面白い
ほのえりのボケは酔ってるのか素なのか
(正直間空きすぎてどんなノリか忘れた)
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