【モバマス】ペロ「いいよ。話そっか」 (14)
急にペロが話し初めたので
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飛鳥(屋上はいいね、全てを見渡せるようでいて何も見えない)
飛鳥(多くの人と同じ空の下に居ながらも、一人ぼっちだ)
ペロ「ンギャァ」
飛鳥「やぁ、君もこの群衆の中に孤独を見い出しに来たのかい?」
ペロ「ンニャァ」
飛鳥「っていっても君には解らないか」
ペロ「にゃ?」
飛鳥「いや、わかろうとしていないだけか」
飛鳥「猫に言葉がわかるはずもないという先入観でキミを猫という枠組みに押し込めているだけかもしれないね」
飛鳥「だからキミは、いやセカイはボクを笑うかもしれないけれどボクはキミに話しかけるよ」
飛鳥「ここからの景色はどうだい?」
ペロ「驚いたね…雪美ちゃんの他にも、ぼくとおしゃべりしようとする人がいるなんて…」
飛鳥「!?」
ペロ「何を驚いているんだい?きみから話しかけてきたんだろう?」
飛鳥「自分で言っておいて何だけれど、意味がわからないね」
ペロ「猫は人語を解さないというきみの勝手な先入観に、ぼくを押し込めないでくれるかな?」
飛鳥「そうだったね、すまなかった」
ペロ「ここから見える景色の話だっけ?いい眺めだと思うよ」
飛鳥「わかるかい?」
ペロ「ここからだといろんな縄張りや猫たちの争いが見える」
飛鳥「そうだね」
ペロ「だけれどもそれはただ視覚的な情報として見ているに過ぎない」
ペロ「縄張りに居る猫達の思いや争いの原因なんてここからはてんで見えない」
飛鳥「全てが見えるようでいて何も見えてない…か」
ペロ「きみはどうみる? この屋上に群衆の中の孤独を見い出しているみたいだけれど」
飛鳥「そうだね、ここに居ると心地よい孤独を感じることができるよ」
飛鳥「だけれども今はそれ以上に、出会いを感じるよ」
ペロ「ぼくも同じ意見だ」
飛鳥「不思議だね、それとも皮肉かな。孤独を感じるためにここに来たけれどそこで理解者にであることができた」
ペロ「人生とは、皮肉なもんさ。ぼくの場合猫生かな」
飛鳥「猫の生か、そういえばキミは雪美ちゃんの飼い猫だったね」
ペロ「うん、でもまぁ餌は自分で取っているしただ飼い殺されているだけじゃないよ」
飛鳥「そうかい、そういう意味では大人の庇護下に置かれているボクよりは随分と自由だね」
ペロ「うん、だけれども自由が故に不自由だ」
飛鳥「どういうことだい?」
ペロ「ぼくは雪美ちゃんを愛している。だからこそ彼女のそばを離れられない」
ペロ「離れることが可能であっても」
飛鳥「愛ゆえに、か。意外と人間臭いなキミは」
ペロ「生き物臭いと言ってくれよ。生物はみんなそうさ」
飛鳥「そうだね、愛を人間臭いというのは人間のおごりだ」
ペロ「ああ、おごりだ」
飛鳥「………少し寒いね、キミは寒くないのかい?」
ペロ「寒くないよ、毛深いからね。寒いなら太ももを出すのをやめたらどうだい?」
飛鳥「これは……抵抗の証だよ」
ペロ「それこそ人間臭いね」
飛鳥「ああ、人間臭い」
飛鳥「もう少し抵抗してからいくさ」
ペロ「そろそろ誰かが来るけど、それでも抵抗するのかい?」
飛鳥「わかるのかい?」
ペロ「耳がいいからね」
飛鳥「誰が来るかもわかるのかい?」
ペロ「いや、そこまでは……それに二人分の足音が混ざってる」
飛鳥「じゃぁ賭けよう、誰があの扉を開けるのか」
ペロ「ぼくは雪美ちゃんに賭けるよ、キミは?」
飛鳥「そうだな、蘭子かな」
ペロ「何を賭けるんだい?」
飛鳥「そうだね、ここはお互い動物らしく食べ物をかけよう」
ペロ「あいにくぼくは人間用の食べ物はチャオちゅーるしかないけれど、いいのかい?」
飛鳥(チャオちゅーるは人間用の食べ物なのか……?)
飛鳥(つい流れで言ってしまったとはいえ自分から言ったのだからいまさら引っ込めるわけにはいかないか)
飛鳥「良いだろう」
ペロ「よし、賭けは成立だ」
ガチャッ
蘭子「やはりここに居たか」
雪美「ペロ……探したよ……」
飛鳥「そうきたか、この場合は引き分けかな」
ペロ「そうだね、じゃぁ友情の証にお互いの掛け金を交換しようか」
飛鳥「いや、遠慮するよ」
ペロ「そうかい」
蘭子「む、眷属の言葉を解するか?」
飛鳥「解するも何も、蘭子にも聞こえただろう今の」
蘭子「否、我は眷属の言葉を解する術を持たぬ」
飛鳥(ペロが人語を話していただけでなくてボクが彼の言葉を理解していのか?)
雪美「飛鳥……ペロと…おしゃべり……。ありがとう………」
飛鳥「ど、どういたしまして」
蘭子「静寂司る少女よ、我にも叡智を授けよ」
雪美「……………?」
蘭子「わ、私もペロちゃんとおしゃべりしたいな」
雪美「うん……まず……。しっかりと……ペロの目を見る……」
蘭子「魔眼の力よ!」ジーッ
ペロ「ンギャァ」
雪美「それで……心からの…言葉……話す……」
蘭子「わ、煩わしい太陽ね!」
ペロ「今度はきみがぼくの話し相手か」
ペロ「いいよ。話そっか」
終わり
以上です。
これからも膝の上の恋人の膝に座す黒猫ことペロちゃんをよろしくお願い致します!
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で?
マスコットたちが急にしゃべりはじめたでござるの巻
すごく好きだ
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