モバP「エイプリルフールでの邂逅」 (HTML化済み)
モバP「エイプリルフールでの邂逅」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491042387/)
↑
前作
昨年に引き続きやってみよう、と思い立ったはいいものの、またスレ立ててから完成させることになります
先行き不安ですが上げて行きますので、どうぞよろしくお願いします
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1522505182
ガチャ
卯月「はー、お疲れ様でーす」
拓海「おう、お疲れ」
ありす「お疲れ様です」
卯月「あ、拓海ちゃんにありすちゃん。二人とも、今は待ち時間なんだ?」
拓海「おぉ、そうだぜ。ちょっと次の仕事まで間があってよ。ここで暇つぶしてんだ」
ありす「私も同じです。卯月さんは、確かさっきまでレッスンをしてたんですよね」
卯月「うん。今日は麗さん(マスタートレーナー)が担当だったんだ」
拓海「うっわ、姐御のシゴキキッツいんだよな。通りでくたびれてるワケだわ」
ありす「ほんとにお疲れ様です。そうだ、私、自動販売機でジュース買ってきます。どんなのが欲しいとか、希望はありますか?」
卯月「え?いやいや、それなら私が行くから」
拓海「卯月は疲れてんだろ。ここはアタシに任せとけ!ガツンと効くの買ってくるぜ!」
ありす「いえ、私もちょうど買いたいものがあったので、私が行きます。お二人の分も買って来ますので、休んでて下さい」
拓海「そーか?まぁそこまで言うなら任せるかな。アタシはコーラ頼むわ。悪いな」
卯月「じゃあ私はオレンジジュースにするね。ありがとうありすちゃん」
ありす「はい。それじゃ、行ってきますね」
卯月「後でお金払うねー」
ありす「分かりました」ガチャ バタン
拓海「はー、アイツも愛想が良くなったもんだな」
卯月「そうだね。でも、それは拓海ちゃんも一緒なんじゃない?」
拓海「はぁ?いやいや、んなことねーだろ」
卯月「だって、最近はひらひらした衣装もよく着るようになってるし」
拓海「アレはプロデューサーが持ってくるから仕方ねーだろ!?アタシは着たくて着てるんじゃねーぞ!?」
卯月「えー?でも似合ってると思うなー」
拓海「……まぁ、確かにアタシもちっとは変わったかもしんねーけどよ」
卯月「でしょ?」
拓海「たくよぉ、これから先が思いやられるぜ。気分転換にテレビでも見るか」ピッ
シンデレラガールズゲキジョー!エイプリルフールダヨ!シンデレラクイズー!
拓海「お、ちょうどうちの事務所の番組じゃねえか」コンバンハー!シカイノホンダミオデース!
卯月「今日は未央ちゃんが司会なんだね」ソシテー!クイズニチョウセンスルノハコチラー!
拓海「もう四月なんだなー」
卯月「なんだか時間が経つの早いよね。いつも忙しいからかな?」
拓海「そうだな。ま、それだけ充実してるって言えるんじゃねーの?」
卯月「あはは、そうだね」
卯月(もう四月になるんだなぁ。ほんとに、時間が過ぎるのって早い……)
卯月(そういえば、去年のエイプリルフールは、不思議なことが起こってたっけ。懐かしいなー)
卯月「エイプリルフールかー……」
拓海「あ?どうしたんだよ、今日なんかあんのか?」
卯月「……えっ?あ、何でもないよ」
拓海「そうか?にしても暇だなオイ」
卯月「仕方ないよ。もうすぐありすちゃんも戻ってくると思うし、また誰か来るかもしれないから待ってようよ」
拓海「それもそうか」
コツッコツッコツッ
拓海「お!噂をすればって感じだな」
ガチャ
ありす「おはようございます」
卯月「ありすちゃんお帰りー」
拓海「さっき挨拶したってのに律儀なやつだな」
ありす「…………!?」
卯月「あれ?そういえば手ぶらだね。どうしたの?欲しいものがなかったとか?」
ありす「えっ……!?し、島村卯月、さん……?」
卯月「え?」
拓海「何だ急に。まるで初対面みたいな反応じゃねぇか。さっきまで一緒に話してただろ?」
ありす「こっちは向井拓海さん……?なんで?」
卯月「あの、どうしたの?何か困ったことでもあった?」
ありす「え、あ、その……一つ、質問してもいいですか?」
卯月「あ、うん。いいけど……」
拓海「あぁ?何だよ」
ありす「ここって、第3芸能課の部屋、ですよね?」
卯月「……えっ?」
拓海「……はっ?」
とりあえず出来てるところまで上げました
ある程度書いたらまた上げに来ます
終わるのは間違いなく明日になります、ご了承下さい
それにしても、もう30分後の明日が一体どんなカオスになるのか楽しみですね、何もないってことはないでしょうし
また一日限りのお祭りをバッチリ楽しみたいですね
すいません、急用が入ってしまったもので書けてないです
書き終わるのが明日になってしまいます、申し訳ないです
エイプリルフールのSSなのにな(´-ω-`)
再開します
卯月「第3芸能課……って何?」
拓海「なんだそりゃあ?アタシはそんなとこ知らねーぞ。第一、ここはアタシらのいつもの事務所じゃねぇか」
ありす「えっ……?」
ありす(そういえば……ここは、いつも私が来てる部屋じゃない……もしかして、入るところを間違えた、とか?)
ありす「あの、間違えました。失礼しました」
拓海「いやいや、別に間違えちゃねーだろ。お前うちのアイドルだろ」
ありす「へ?拓海さんや卯月さんとは別部署のはずなのですが……」
拓海「あぁ……?何言ってんだ……?」
卯月(どういうことなんだろ、この話の噛み合わなさ……なんだか、去年と同じような……)
卯月(ううん、まさか。あんなことが何度も起きるなんて)
ガチャ
ありす「お待たせしました!買って来まし、た、よ……?」
ありす「ふぇ……?私……?」
拓海「な、は……?」
卯月「嘘でしょ……」
拓海「何がどうなってんだよ!?」
卯月(まさか、まさか本当に……?)
拓海「……で、だ。とりあえず」
卯月「ジュースを買って来てくれたありすちゃんは、私たちと同じ事務所で」
ありす1「はい……」
拓海「第3、芸能課、だっけか?そっちがお前か?」
ありす2「そうです……」
拓海「どっちも、どっからどう見てもありす、なんだけどよ……」
卯月「二人いるってあり得ないもんね……」
拓海「……アタシたちと一緒にいた方は間違いなくありすだ。となると、もう一人はありすじゃねぇんじゃねぇの?アレだ、怒鬼璃ってヤツだ」
卯月「ドッキリ?そっくりさんみたいな?」
ありす2「な!?そんなことないです!私は正真正銘の橘ありすです!」
ありす1「でも、それだと私がここにいる理由になりませんね?早く正体をあらわしたらどうなんですか」
ありす2「私は本物の橘です!あなたこそ偽物でしょう!そっちこそ正体をあらわして下さい!」
ありす1「私が橘です!」ガーッ
ありす2「いいえ私です!」ムキーッ
拓海「あ”ーくそ、ラチがあかねェ……なぁ、どう思うよ卯月」
卯月「どっちかが偽物ってことになるんだろうけど……」
拓海「だよなぁ……」
卯月(流石にあんなことが二回も起こるわけないしなぁ……)
タッタッタッ
拓海「ん?誰か来たみてぇだな。ネタバラシか?」
ガッチャーン
ヤンキー「ここか拓海ィ!!!」
拓海「!?」
卯月「」
ありす1「ひぇっ……」
ありす2「ひゃっ!?」
拓海「なんだテメェ……!」ギロッ
ヤンキー「あ!オイ拓海!テメェレッスンサボってんじゃねェぞコラ!トレーナーさんがブチ切れてんだろが!」
拓海「はぁ!?アタシは今仕事の合間で休んでんだよ!大体テメェ誰だよ!顔も知らねぇヤツにレッスンどうこう言われる筋合いはねぇぞ!」
ヤンキー「あぁ!?お前自分の担当プロデューサーの顔を忘れたってのか!?」
拓海「知るか!アタシの担当プロデューサーはテメェみたいないかにもヤンキーってヤツじゃねぇよ!」
ありす1「あわわわわ……」ガタガタガタ
ありす2「こ、怖い……」ブルブルブル
拓海「オイ!どうしてくれんだよ!お前のせいでありすたちが怯えてんだろが!」
ヤンキー「なっ!?」
ありす1「ううう……」
ヤンキー「あー……悪い」
ありす2「ひぃ……」
拓海「分かったんならさっさとここから出て行けよな!卯月もなんか言ってやれよ!」
卯月「えっ!私!?」
ヤンキー「……あ?なんでソイツがここにいんだ?うちのアイドルじゃないだろ」
卯月「えっ」
拓海「んだコラ……アタシのダチにまで迷惑かけよーってんならもう容赦しねぇぞ!」
ヤンキー「いやいやいや!待て待て!ほんとにうちのアイドルじゃねーだろうが!お前だって前に共演したの覚えてんだろ!?」
拓海「何回も共演してんだよ当たり前だろが!」
ヤンキー「大体そこのちっこいのだってなんでここにいるのか……」
ありす1「……」ギューッ
ありす2「……」ガタガタガタ
ヤンキー「……抱き合って震えてんのはいいとして、なんで二人いんだ?双子アイドルだったか?」
卯月「え?あなたはドッキリのスタッフさんじゃないんですか?」
ヤンキー「ドッキリだぁ?俺は知らねーぞ。つか勝手にうちの部署に来てんじゃねーよ。ちゃんと自分のとこ帰れよな」
拓海「それはアタシらのセリフだっての」
ヤンキー「は?俺はプロデューサーだぞ。なんで俺が職場から出なきゃなんねーんだよ。こちとら今にも部長のハゲ頭が見えそうで」キョロキョロ
ヤンキー「ここどこだ!?」
拓海「うちの事務所だっつってんだろが!!!」
卯月(もう何がなんだか……プロデューサーさん助けて下さいー……)
コツッコツッコツッ
モバP「……ほぉ、あなたもプロデューサーなんですね」
米内(U149)P「そうなんですよ。うちの第3芸能課は小さい子が多くて。みんな元気で大変なんですよね」
モバP「あー、分かります。うちにも小さい子がたくさんいるもんで」
米内P「オレ自身小さいから、良くも悪くも目線が近くて、加減がないんですよね。でも、小さくてもみんなよく考えてるっていうか」
モバP「小さい子たちは小さい子たちなりに、色々不安だったりしてるんですよね」
米内P「うちに橘さんって女の子がいるんですけど、その子がもう凄くて。とにかく言葉が刺さるんですよー」
モバP「おぉ、うちにも橘ってアイドルがいるんですよ。しかも聞く限りだとそちらのアイドルさんと同年代ですね。うちも所属当初なんか凄かったなー」
米内P「へー、親戚だったりするのかもしれませんね」
モバP「アイドルと一緒にいると、俺たちも学ぶことって多いですよね」
米内P「ほんとですよ。誰かが落ち込んでるのに気づけなくて悔しい思いをしたりとか」
モバP「分かります分かります!」
米内P「あ、今更ですけど、声をかけて下さってありがとうございます。いつのまにか知らないところに来てて、途方に暮れてたんですよ」
モバP「なんだか慌ててたみたいで、どうにも放っておけなくて。俺も第3芸能課ってところがどこの事務所なのか知りませんし、ひとまずうちの部屋で連絡を取るといいかと」
米内P「ありがとうございます!」
モバP(いやー、事務所のビル内に知らない人がいたのは驚いたけど、悪い人では無さそうで良かった)
米内P(この人がいてくれて助かったー……早いとこ事務所に連絡を取って戻らないと)
ワーワー
モバP「……ん?」
米内P「どうかしたんですか?」
モバP「いや、なんか部屋の中が騒がしくて。まあ気にするほどでもないと思うんですが」
ガチャ
モバP「おーい、もうちょっと静かにしろよー?外に声が」
拓海「おっ」
ヤンキー「あ?」
卯月「あ!」
ありす1「あ!」
ありす2「ふぇ?」
モバP「は!?」
モバP「な、ありすが二人?いやそれより、あなた誰ですか!?」
ヤンキー「は?俺は拓海のプロデューサーっすけど」
モバP「えぇ!?」
拓海「やっと来たかプロデューサー!オイテメェ!コイツがアタシのプロデューサーだ!分かったんならとっとと帰れや!」
ヤンキー「いやいやどういうことだよ!?たしかに俺は向井拓海のプロデューサーだぞ!?」
モバP「何がどうなってるんだ……」
米内P「失礼しまーす?」
ありす2「あっ!プロデューサーさん!」
米内P「橘さん!?橘さんがどうしてここに!?」
ありす1「えっ?」
米内P「橘さんが二人!?」
モバP「あなた、ありすのプロデューサーなんですか!?」
米内P「は、はい。そうですけど……って、もしかしてそちらの橘さんも、そっくりさんとかじゃなくて?」
ありす1「私は!正真正銘!橘ありすですっ!」
米内P「ワケがわからない……」
卯月「プロデューサーさーん……」
モバP「あぁ、卯月……」
卯月「これ、どういうことなんでしょうか……」
モバP「俺にも分からない、けど……なんか既視感があるんだよな……」
卯月「ですよね……なんだか、去年の騒ぎに似てるような……」
モバP「ありすが二人いること、俺と一緒に来た人が片方のありすのプロデューサーだったこと、そしてサングラスの人が拓海のプロデューサーだと言い張ってること……俺の予想が正しかったなら」
卯月「はい……」
モバP「きっとここに、もう一人の拓海が来る……」
ダダダダッ
卯月「!プロデューサーさん、これって!」
モバP「多分……」
ガチャ
拓海2「悪ィプロデューサー!ブッチが脱走してよ!探しに……あ?」
拓海1「おぉ?」
ヤンキー「……は?はぁぁぁ!?拓海が二人だぁ!?」
モバP「……はい、ということで、プロデューサーと担当アイドル、それぞれの事務所ごとに分かれてもらいましたが」
内匠(WWG)P「いやー!ほんと申し訳ねぇっス!勘違いしちまって!」
拓海2「たく、これだからうちのプロデューサーはよぉ」
内匠P「あ?元はと言えばお前が遅れたのがワリーんだろがよ!」
拓海「し、仕方ねーだろ!ブッチ探すのに時間かかっちまったんだから!」
米内P「なんか、凄いな……」
ありす2「プロデューサーさんも遅いです!担当アイドルを待たせるとは何事ですか!」
米内P「オレだって結構焦ってたんだぞ!?」
ありす1「みなさん静かにして下さい。話が進まないじゃないですか」
米内P「うっ」
内匠P「あー、悪ィ……」
ありす2「自分に注意されるって複雑……」
拓海1「んで、だ。コイツは一体どういうこったよプロデューサー。卯月も事情を知ってるみたいだけどよ」
モバP「ああ、実はな」
卯月「去年のエイプリルフールにも同じようなことがあったんだよ」
拓海1「あぁ?去年にも、こんな風に同じ顔したヤツが出てきたってか?」
モバP「去年の場合はNGsの三人だったんだがな。その時に、もう一組の卯月たちのプロデューサーもいたから、今回も同じなんじゃないかと考えたわけだ」
内匠P「けどっスよ。そんなことになった理由が分かんねェっつーか」
モバP「あー……それについては、今説明出来る子たちを呼んで、待ってるところなんで」
米内P「説明出来る子たち……?」
モバP「うちのアイドルなんですよ」
米内P「えぇ!?」
ありす2「何にせよ、こんなことはあり得ないです。私が二人いるなんて……」
ありす1「その通りです。論理的な説明を要求します」
モバP「論理的、なのかなぁこれは……」
卯月「あはは……」
拓海2「ん?足音が聞こえるぜ?その説明出来る子たちとやらが来たんじゃねーの?」
モバP「おぉ、来てくれたか!」
ガチャ
武内P「……む、これは」
卯月2「失礼しまーす……あっ」
卯月1「えぇー……」
モバP「マジかぁ……」
モバP「どうも、お久しぶりです……」
武内P「これはもしや……」
モバP「そうみたいなんですよねぇ……」
武内P「そうですか……」サスッ
卯月1「えへへ、お久しぶりー」
卯月2「まさかまた会えるとは思ってませんでした。お久しぶりですー」
拓海1「おいおい、今度は卯月かよ」
ありす1「プロデューサーさん、説明をお願いします」
モバP「さっき話したもう一組のNGsのプロデューサーさんだよ。この人とは去年も少し話をしたんだが……」
武内P「まさか、またここに来ることになるとは思っていませんでした……」
拓海1「まさかとは思ってたけどプロデューサーなのか……」
ありす2「私のプロデューサーさんとは正反対って感じですね」
米内P「それはオレと何を比較して言ってるんだ……?まあ確かにそうとも言えるけど」
内匠P「オイ拓海。プロデューサーなんだとよ。世の中プロデューサーってのにも色々いんだな」
拓海2「プロデューサーだと言われなきゃ分かんねーようなヤツがンなこと言ってんじゃねーよ」
ガチャ
芳乃「お待たせしてしまいましてー」
こずえ「きたよー……」
モバP「おぉ、来てくれたか。突然呼び出してしまってすまないな」
芳乃「そなたの力になることが私の望みでもありますのでー」
こずえ「きにしないでー……」
モバP「ありがとな。というわけで、うちのアイドルの依田芳乃と、遊佐こずえです」
拓海2「コイツらがこの状況の説明をしてくれるってのか?」
米内P「こんなに小さいのに?」
芳乃「むー、こずえはともかくとして、私は立派な高校生なのでしてー」
米内P「嘘だろ!?」
ありす2「人を見かけで判断するのはダメですよ。プロデューサーさん」
米内P「うっ、ごめん、依田さん」
芳乃「許しましょうー。それに、どうやらそなたも、同じ悩みを抱えているようなのでー」
ありす2「ふふっ」
米内P「今笑ったな橘さん!?」
ありす2「き、気のせい、では?」プルプル
米内P「笑い堪えながら言うなよぉ!」
ありす1「それで、これは一体どういうことなんですか?」
芳乃「ふむー。プロデューサーと卯月さんには既に話していることなのですがー。これには、今日がえいぷりるふーるである、ということが関係しているのでしてー」
米内P「エイプリルフールが?」
内匠P「つーと、どういうこった?」
こずえ「えいぷりるふーるはねー……じげんがゆがみやすいんだよー……だからなのー……」
芳乃「前回は、私たちの事務所と、もう一つの事務所が非常に似通っていたために、という理由もあったのですがー」
拓海2「けどよ、アタシたちの事務所とここの事務所は全然違うぜ?」
ありす2「私たちのところもです。そもそも事務所の形態が違いますし」
こずえ「うん、こんかいはちがうんだー……」
芳乃「世界とは無数に存在するものですー。そのうちの一つの世界で、何者かが他の世界からの助けを得ようとし、次元を超えて救援を要請したようでしてー」
こずえ「そのせいでー……せかいとせかいのあいだがー……あやふやになっちゃったのー……」
芳乃「科学的な力で次元に働きかけたことがそもそも驚くべきことなのですがー。かの者が行なったことにより、もともと不安定であった次元がさらに不安定になってしまいー」
こずえ「いろんなせかいがー……少しだけつながっちゃったのー……」
米内P「……つまり、その繋がった世界のうちの一つが、俺たちのいた世界だった……ってこと?」
内匠P「……」
拓海1「マジかよ……信じらんねーぞ……」
ありす2「でも、事実としてここに私たちがいます……」
ありす1「同じ人物が二人……うぅ、論理的な説明を聞きたいとは言いましたけど、まさかこんなことが理由だったなんて」
卯月2「私たちも信じられませんでしたから、みなさんが信じられないのも無理ないと思います」
拓海2「まるで映画の中にでも入ったみたいだぜ……なぁプロデューサー」
内匠P「……」
拓海2「おい、プロデューサー?」
内匠P「……んがっ」スピースピー
拓海2「……ッ!!!」イラァ
スパァーン イッデェ!
内匠P「殴るのはねーだろ殴るのは!!!!」
拓海2「うるせェ!!!!こんな大事な時に寝てんじゃねーぞハゲ!!!!」
内匠P「だぁれが部長じゃボケェ!!!!話が難しいんだから仕方ねーだろが!!!!」
拓海2「お前脳みそあんのかコラッ!!!!そこの小学生たちも理解してんだぞ!!!!」
拓海1「アイツも苦労してんなー……」
卯月1「凄い勢いだね……」
ありす2「止めてきてください」
米内P「え、俺が?いや絶対無理だってあんなの!」
武内P「……今は大切な話をしている途中です。少し落ち着かれた方がいいと思います」ズモモモ
拓海2「うっ」
内匠P「うっ」
拓海2「悪かった……」
武内P「いえ、こちらこそ出過ぎた真似をしてしまい、申し訳ありません」
内匠P「とんでもねぇっス……」
内匠P(迫力やっべぇー!)
芳乃「ともかくー、世界同士は長く繋がっていられるものではないのでー」
こずえ「みんながかえるまでのじかんはねー……そんなにないよー……」
芳乃「前回とはまた違った状態のためー、時間が経てば自然と元の世界に戻れることでしょうー」
モバP「なるほどなぁ」
ありす1「俄かには信じがたいですが……」
拓海1「ま、みんな帰れるってんならいいんじゃねーの?」
卯月1「それじゃあその時まで、また前みたいにお話ししてるといいんじゃないかなぁ」
卯月2「賛成です!普通だったら絶対にないことですし!」
拓海2「そうだな!世界だの次元だのってのは、まあ実感わかねーけどよ!」
拓海1「こうやって自分と話せるってのは、考えてみたらなかなか面白いかもな!」
モバP「ま、そういうことなんで、俺たちも時間が来るまでゆっくりしてましょう」
武内P「そうですね」フフッ
ありす1「むぅ……折角ですし、私特製のイチゴパスタを振る舞いたかったのですが……」
モバP「いや、それは止めといてくれよありす」
ありす1「そんな!?何故ですか!?」ガーン
ありす2「イチゴパスタ、ですか?」
モバP「ほら、向こうのありすが反応しちゃったじゃん」
ありす2「橘です!」
モバP「うっわ、懐かしいなこの感じ。昔を思い出すわー」
ありす1「恥ずかしいのでやめて下さい!それにそんなに昔じゃないじゃないですかぁ!」プンスコ
米内P「そういえば、あっちの橘さんって、名前で呼ばれても嫌がらないな」
ありす2「まったくもって理解出来ません。向こうの私はどうしてしまったんですか」
米内P「この際だし、オレもアイドルのみんなへの呼び方を改めてみようかな」
ありす2「やめて下さい、名前で呼ばれたくないです!」
米内P「えー?オレ、橘さんの、かわいい名前だと思うんだけどなー」
ありす2「絶対に嫌です!」
内匠P「そういや、向こうの拓海もちっとプロデューサーに対しての反応が柔らかいよな」
拓海2「そうかぁ?変わんねぇだろ」
内匠P「ほんっとお前かわいげねーよな。あっちの二人を見習えよ」
卯月1「島村ダブルピース♪」ブイッ
卯月2「えへっ♪」ブイッ
拓海2「余計なお世話だよ!!」
>>40
名前欄ミスっちゃってますね(´-ω-`)
これも自分です
すいませんです
内匠P「お前もあんな感じで笑顔を振りまいてみたらどーよ」
拓海2「はぁ!?アタシにアレやれってのか!?」
モバP「お前もどうだ?拓海」
拓海1「アタシもかよ!?」
内匠P「はいせーの!たくみんピース!」
拓海1「シャアッ!」キャルーン
モバP(笑顔はいいけど声……)
拓海2「ぬぁっ……」ガチガチ
内匠P「ブハハハハハハハ!!!!おまっヒィッ!!!!ゴホッ!ハハハハハハ!!!!」
拓海2「ふざけんじゃねぇぞテメェ!!!!」
内匠P「ハハハハハハ!!おまっ、お前!!!!それは無いわー!!ハハハハハハ!!!!」
拓海2「ヤロウ……言わせておけば……」プルプル
拓海1「お前も、いつか慣れる時が来るさ」
内匠P「ハッハハハ!ンッンッ!はぁー……フフッ。ちょっと、コイツに笑顔のなんたるかを教えてやって欲しいっス、ククッ」
武内P「わ、私ですか!?」
米内P(人選)
武内P「に、ニコォ」グギッ
拓海1(うわぁ……)
卯月2(あぁ……)
武内P「…………」
卯月2「き、気にしないで下さいプロデューサーさん!」
武内P「はい……」
拓海2「さて、もういいな?」
内匠P「あ?」
拓海2「もう、いいな?」パキポキ
内匠P「あ?あー……」
拓海2「シメる」
内匠P「ぐふぅ……」ボロッ
米内P「調子に乗るから……」
内匠P「ちきしょー、手加減ってもんがねェ……にしても、そっちの拓海、凄いっスね」
モバP「というと?」
内匠P「いや、なんつーか。拓海があんな風に笑えるって、想像出来ないっつーか」
モバP「まあ、それだけ場数をこなして来てるんですよ。ありすについてもそうです」
武内P「やはり、関わった期間が長ければ長いほど、アイドルたちも変わっていくのだと思います」
モバP「その方向性を決めるのに、俺たちのプロデュースも影響してるって感じですかねぇ」
内匠P「はぁ、そんなもんっすか」
米内P「でも、やっぱり信じられないですね。橘さんがあんな風に、名前で呼ぶのを許したり、柔らかく笑ったりするって」
武内P「きっと、もう少しアイドルたちと関わってくれば、彼女たちの個性といったものも、少しずつ見えてくると思います」
米内P「そっかぁ……もっと一緒にいる時間が増えていけば、オレももっと上手くサポート出来るようになるのかな……」
モバP「それは、あなたとアイドルたちにかかってます」
内匠P「そーだ。拓海をどんな風にプロデュースしたとか聞いていいスか?同じようにやったら、うちの拓海も」
武内P「それは、どうでしょうか」
内匠P「え?」
モバP「たしかにうちのアイドルは向井拓海です。そして、あなたのアイドルも。それは橘ありすだってそうだし、島村卯月もそうだ」
米内P「……」
武内P「しかし、私が担当している島村さんと、もう一人の島村さんは別の存在です。アイドルとなってから経験してきたことは、もちろんまったく違うでしょう」
モバP「うちにはたくさんのアイドルがいます。全員同じ事務所に所属してるし、全員が同じ部屋に出入りします。俺も、全員見てます」
武内P「私のところには様々なプロデューサーがいます。たとえ同じアイドルがいたとしても、その関わり方はまったく違う」
内匠P「……」
モバP「あなたのところと俺のところは違う。もし仮に、二人の拓海が、アイドルとなるタイミングまで同じだったとしても、その後からはまったく違うんです」
武内P「ですから、同じことをやったとしてもアイドルを同じように育てることが出来るとは限らないと思うのです」
内匠P「はは、それもそうか。やっぱり楽って出来ねぇなぁ、プロデュースってのは」
モバP「失敗の連続ですよ、ははは」
武内P「しかし、数々の失敗を乗り越えてこそ、今の私たちがあるのだと思います」
内匠P「それもそーっスね。俺んとこも色々あったわー」
米内P「オレもです、ははは」
モバP「まぁ、どんな風にプロデュースしたかっていう情報交換は大切だと思いますけどね。それこそ、本来聞けるようなことじゃないですし?」
武内P「私もそう思います」フフッ
内匠P「スね!じゃ、時間が来るまでおねーしゃす!」
米内P「オレも聞きたいです!子どもたちのプロデュースについてはどんな感じに……」
芳乃「もう少しで時間が来ますー」
こずえ「くるよー……」
モバP「そっか、もうそんな時間か」
内匠P「思ったより早かったなー」
米内P「オレも、頑張らないとな……」
武内P「きっと、大丈夫です」
拓海2「お?もうそろそろ帰る時間らしいぜ」
拓海1「マジかよ、案外はえーな。いやー、そっちのブッチもいいツラしてんな」
拓海2「だろ?へへっ」
ありす1「一体どんな風に戻っていくんでしょうか……」
ありす2「私としては少し不安なんですけど……」
卯月1「前回はドアを開けて出ていっただけだけど……」
卯月2「今回は分かりませんね」
芳乃「……むっ」
こずえ「ふわぁ……」
内匠P「うぉっ!体が光り出したぞ!」ピカーッ
拓海2「絵面最悪だなこれ……」ピカーッ
内匠P「あぁ?」
米内P「おぉー……」ピカーッ
ありす2「こんなことがあるんですね……」ピカーッ
武内P「今回もまた別れの時が来たのですね……」ピカーッ
卯月2「ちょっと寂しいですね……」ピカーッ
卯月1「きっとまた会えるよ」
芳乃「そのような状況になるのはあまり好ましくないのですがー……」
内匠P「お二人とも、今日はあざっした!俺もプロデュース頑張ってみますわ!」
モバP「いやいや」
武内P「少しでもお力になれたのでしたら」
拓海2「なんだァ?いつもと違って礼儀正しいじゃねーか。悪いもんでも食ったのか?」
内匠P「ハッ、言ってろ。前までの俺とはちげーぞ。まずはあのクソハゲを見返してんやんぞ!」
拓海2「よくわかんねーけどその勢いは買うぜ。アタシも負けてらんねーな!」
内匠P「よう、俺もちっと本気出すからよ。お前も小さいからって舐められんじゃねーぞ?ははは」
米内P「余計なお世話ですよ!オレ結構気にしてんだから!」
ありす2「さてどうでしょうか。頼りないプロデューサーさんですから」
米内P「くそー!見てろよー!オレからも、ありがとうございました!」
武内P「私としても、実りある時間でした。ありがとうございました」
モバP「そうだ、ここで一つ、名刺交換なんてどうです?まあ、戻った後に残ってるかも怪しいですけど」スッ
内匠P「おぉ、いいっスね!」スッ
米内P「オレも賛成です!」スッ
武内P「えぇ」スッ
モバP「それじゃ、今日という不思議な日を祝して」
「「「「頂戴します!」」」」
芳乃「ふむー。それぞれの世界の交流は、どうやら良きかたちになったようですー」
こずえ「みんななかよしー……」
拓海2「ところでよ、アタシなーんか忘れてる気がすんだよな……」
内匠P「あ?そういや俺も……あ”っ!!やべェ!!レッスンのことすっかり忘れてたぞ!?」
拓海2「うおお!?それだ!マジでやべェ!!」
内匠P「くそッ!部長に何言われるか分かったもんじゃねぇ!それもこれもお前が遅れるからだぞ!」
拓海2「だぁーかぁーら!それはブッチが脱走したから仕方ないんだっつってんだろが!!」
内匠P「んだコラァ!」シュン
拓海2「文句あんのかゴラァ!」シュン
拓海1「……最後まで騒がしかったなー」
米内P「それじゃ、オレたちもそろそろ行きます。今日は本当にありがとうございました」
モバP「ははは、とんでもない。ところでありすちゃん?」
ありす2「橘です!……何でしょうか?」
モバP「たまには素直になって、プロデューサーにお礼とか言うといいと思うよ?」コソッ
ありす2「!?そ、それは……考えておきます」
米内P「?」
モバP「素直じゃないってのは苦労するよ。なー、ありす」
ありす1「~~ッ!」カァァ
ありす1「もう知らないです!」プイッ
米内P「それじゃ行きます!本当に、ありがとうございました!」シュン
ありす2「うー、最後の最後に……お疲れ様でした」シュン
武内P「最後に、私たちですね」
卯月2「今回も楽しかったです!ありがとうございました!」
卯月1「ううん、私も楽しかったから。ありがとうね!」
武内P「まさか、二度もこのような体験をするとは思っていませんでしたが……」
モバP「ほんとですね。いやー、驚いたもんだ」
武内P「しかし、私としても、今日得られた経験は決して何にも代えられないものになりました」
モバP「こちらだって同じですよ。色んな体験が聞けるのは、それだけで勉強になりますし」
武内P「名残惜しくはありますが、本来あるべき形に戻りましょう。この度は、本当にありがとうございました」
モバP「はい、俺も、ありがとうございました」
武内P「それでは」シュン
卯月2「ありがとうございましたー!」シュン
モバP「……あーあ、いっちまったな」
卯月「やっぱりちょっと寂しいですね……」
拓海「ま、アイツらもなんだかんだで上手くやんだろ。そう簡単に負けるタマじゃねーよ!」
モバP「それもそうだな。で、機嫌なおしてくれよ、ありす」
ありす「……何処か食事に連れて行ってくれたら許します」
モバP「マジかよ……」
卯月「あ、私も行きたいな」
拓海「当然アタシも行くぜ」
芳乃「私もー」
こずえ「いくのー……」
モバP「うへぇ……」
ありす「では、私は先に車に乗ってますので」スタスタ
卯月「あ、そういえば。ゴタゴタしてて忘れてたけど、ありすちゃんにジュース代渡すね」タッタッタ
拓海「おぉ、忘れてたぜ。サンキューな、ありす」タッタッタ
ありす「あ、了解です」
拓海「プロデューサーも早く来いよなー。ほら、行くぞこずえ」
こずえ「ふわぁ……うん……」
モバP「はははは……お金飛ぶなぁこりゃあ」
芳乃「乙女心とは複雑なのですー」
モバP「しっかしまぁ、世界っていっぱいあるんだなぁ。今回の原因になった世界って、化学的に次元に干渉した、んだろ?」
芳乃「うむー。どうやらその世界では、巨大な機械人形も存在しているようでしてー」
モバP「巨大ロボとかいるのか!?凄いなそれ!」
芳乃「誰がどのようなかたちで存在しているかはその世界ごとに違いますゆえー。次元に干渉した者も、実は私たちと同じアイドルの誰かかもしれませぬー」
モバP「え!?誰なんだ!?志希か?晶葉か?」
芳乃「さてー。誰でしょうー」
モバP「しかし、そうなのか……やっぱり世界って、それぞれ独立しているもんなんだな」
芳乃「そうとも言えませぬよー?」
モバP「え?」
芳乃「近しい世界同士は、互いに影響されるものでしてー。私たちと同じ存在が別の世界に存在するというのも、これが元なのですー」
モバP「そっか。同じアイドルがいるってことはそうだよな」
芳乃「そして、世界とは絶えず新たに生まれ、終わりを迎えるものでしてー。今まさに新たな世界が生まれ、この世界が影響を受けているやもしれませぬよー?」
モバP「へー」
芳乃(そう、世界とは絶えず生まれ、終わるものでしてー)
ピリリリ ピリリリ
モバP「お?なんだ?……メール?」
芳乃(今この瞬間にも、新しい世界が生まれていますー)
モバP「おぉ、川島さんからだ」
芳乃(また一つ。ほら、ねー?)
『プロデューサーくん!実はね、いい感じの居酒屋を見つけたのよ~。今度みんなで一緒に行きましょう!それで、その居酒屋さんなんだけどね?お店の名前が、しんでれらっていうの!』
エイプリルフールSSだっていうのに、非常にぐだってしまい申し訳ありませんでした
去年に引き続き、自分が見たいなーっていうのをぶち込んでみたのですが、いかがでしたでしょうか
皆さまのひと時の楽しみになれたのでしたら幸いです
ありがとうございました
おつおつ
ここで一つ謝罪させて下さい
前作のSSで、モバPが「ぞっとしない」と言っていたところがあったのですが、後々調べてみると、この表現は適切ではないことに気づきました
正しくは「恐ろしい、怖い」などといった感じです
一年越しの訂正になってしまいました
ほんとにすいませんでした……
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