ガヴィーネ「「ラフィお誕生日おめでとう!!」」
ラフィエル「はい、ありがとうございます!」
ヴィーネ「こ、これねガヴも手伝ってくれた料理でね!」
ガヴリール「そうそう!私も手伝ったんだよ!」
ラフィエル「とても美味しそうですね!」
ヴィーネ「それで、こっちがね」
ガヴリール「ヴィーネ…」
ラフィエル「……」
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ヴィーネ「た、食べましょう!ね!」
ガヴリール「お、おう!そうだな!食べよう!」
ラフィエル「あ、はい…いただきます」
ガヴリール「いただきますっ!」
ヴィーネ「うん、い、いただきますっ!」
ラフィエル「……美味しいですね」
ヴィーネ「本当?良かった!」
ヴィーネ「はい、ラフィ」スッ
ガヴリール「こっちもうまいぞ!ほら!」スッ
ラフィエル「…ありがとうございます」
ヴィーネ「後でケーキも食べましょうね!」
ガヴリール「だな!今回はサターニャが手を出してないから
ヴィーネ「が、ガヴ!」
ガヴリール「あっ!」
ガヴィーネ「……」チラッ
ラフィエル「あの……」
ラフィエル「私は平気ですよ」
ヴィーネ「あ……うん」
ガヴリール「お、おう……」
ラフィエル(はぁ……)
ガヴィーネ((……平気に見えない!!))
ガヴリール(あのバカ悪魔…!)プンスカ
ヴィーネ(よりにもよって今日…)ガックシ
ガヴィーネ((風邪引くなんてっ!!))
ラフィエル(サターニャさん……)
─────
───
─
サターニャ「っくしゅん」
サターニャ「うん?なんか身体が変ね」
サターニャ「ボーっとして、あれ?ふ、ふらふらする」
サターニャ「頭痛い……」
サターニャ「さ、寒い」ブルッ
サターニャ「これってもしかして……風邪?」フラフラ
サターニャ「……今日はラフィエルのお誕生日パーティーなのに…!」
サターニャ「くっ!なんとか…!」グッ
サターニャ「ぅわっ」フラッ
サターニャ「嘘でしょ……ち、力が…」
サターニャ「はぁ……仕方がない、か…」シュン
サターニャ「ヴィネットに、電話しよう……」フラフラ
ヴィーネ「ふーんふふ~ん♪あっ!ガヴ!それは…」ニコニコ
♪~♪~
ヴィーネ「あ!サターニャ!」
ヴィーネ「もしもしサターニャ?」ピッ
サターニャ『あ、ヴィネット、あのね』
ヴィーネ「もう!遅いわよ!何してるの?早く来て手伝いなさいっ!」ニコニコ
サターニャ『うん、その…今日、行けないわ』
ヴィーネ「ええっ!?何言ってるのよサターニャ!」
ヴィーネ「冗談はいいから早く来なさい!」
サターニャ『風邪……引いたの』
ヴィーネ「嘘っ!?」
サターニャ『嘘じゃないわよ、……本当』
サターニャ『で、悪いけど────』
─
───
─────
ヴィーネ(ラフィには風邪の事言わないようにって頼まれたけど……)
ラフィエル「ヴィーネさん」
ヴィーネ「な、何?」
ラフィエル「サターニャさんの魔界での用事って、その…」
ラフィエル「どんな用事なんでしょう」
ヴィーネ「……えっと」
ヴィーネ「き、緊急な用事だったみたいで…私も詳しく聞けなくて…」
ヴィーネ「でも、サターニャも残念がってたのよ…!」
ラフィエル「そうですか……」
ラフィエル「今日…帰って来られないんですかね……?」
ヴィーネ「……うん多分ね」
ラフィエル「そうなんですか……」
ラフィエル(……べつに)
ラフィエル(べつにサターニャさんがいなくてもなんて事ないです!)
ラフィエル(今日会えないとしても全然平気です!)
ラフィエル(……ぜんぜん、平気…ですから)
ラフィエル(…でもですよ、おめでとうくらい……電話でも……)
ラフィエル(……はぁ)
ラフィエル(こんなの、私らしくないですよ…)
ラフィエル(ただサターニャさんがいないだけなのに……)
ラフィエル(どうして……こんなにも……)
ラフィエル(ガヴちゃんとヴィーネさんがお祝いしてくださっているというのに……嬉しいのに…)
ラフィエル(私はなぜこんなにも心から喜べないのでしょうか…)
ラフィエル(それに、お二人の様子も何かおかしいです……)
ラフィエル(私に気を使っているだけではなくて)
ラフィエル(何か隠しているような感じがします……)
ラフィエル(……サターニャさん……本当に用事なんですかね)
ラフィエル(本当に残念がってくれてたんですかね……)
ラフィエル(……もしかしたら本当は)ジワッ
ラフィエル(私の事が嫌で……)ウルッ
ガヴィーネ((ラフィ……))
ヴィーネ(ガヴ…)チラッ
ガヴリール(…うむ)コクン
ヴィーネ(サターニャ、ゴメンね)
ヴィーネ(私とガヴじゃあなたの代わりは無理よ)
ヴィーネ(きっと誰であろうと)
ヴィーネ「ラフィ……!」
ラフィエル「っ!は、はい?」
ヴィーネ「あのね、ラフィ…実は────」
サターニャ「ゴホッゴホッ!……はぁ…はぁ」
サターニャ(はぁ、風邪ってけっこうキツイわね)
サターニャ(薬がないから寝てるしかないのに……)
サターニャ(寝れない)
サターニャ(……)
サターニャ(ぐぬぬぬ、せっかくのお誕生日パーティーだったのに!)
サターニャ(プレゼントだってちゃんと用意してあったのに……)
サターニャ(この!風邪め!治ったら許さないんだからっ!)
サターニャ「ぅ、ゲホッゲホッ!!……はぁはぁ」
サターニャ(はぁ…私は行けなかったけど)
サターニャ(みんなにお祝いされて)
サターニャ(にこにこ笑っている…)あいつの顔が目に浮かぶわ」
ラフィエル「あいつってだれのことですか?」
サターニャ「なぁっ!?えっ!あっあんたなん…ゴホッ!」
ラフィエル「あぁ!サターニャさん大丈夫ですかっ!」
サターニャ「ゲホッ!っく…はぁはぁ、だ、大丈夫よ」
サターニャ「それよりあんたなんでいるのよ、パーティーは?」
ラフィエル「それは今いいですから…」
サターニャ「よくないでしょうが…」
ラフィエル「……」
サターニャ「ねえパーティー抜けてきたの?」
ラフィエル「サターニャさん、お薬飲みました?」
サターニャ「…戻りなさいって」
ラフィエル「熱は何度ですか?」
サターニャ「話し聞いて」
ラフィエル「聞きませんサターニャさんこそ質問に答えてください」
サターニャ「うぐ…っていうかなんで風邪の事知ってるのよ」
ラフィエル「……」
サターニャ「ヴィネットから聞いたの?」
ラフィエル「……はい」
サターニャ(ヴィネットなんで言ったのよ!?)
サターニャ「……そう、じゃあ分かったでしょう?」
ラフィエル「はい…」
サターニャ「ならさっさと戻って続きを楽しみなさいっ!」
ラフィエル「嫌です」
サターニャ「嫌って…」
ラフィエル(楽しむなんて無理ですよ……)
サターニャ「はぁ…あんたね、パーティーの主役が抜けちゃダメでしょう」
ラフィエル(サターニャさんの、バカ……)
サターニャ「今日はあんたのお誕生日なんだから……って」
ラフィエル「……」
サターニャ「ちょっと聞いてるの?」
ラフィエル「……」プイ
サターニャ「あの…、ラフィエル?」
ラフィエル「……」チラッ
ラフィエル「…なんでしょう」
サターニャ「もしかして…怒ってる?」
ラフィエル「……」
サターニャ「……わ、悪かったわよ、行けなくて」
ラフィエル「!」
ラフィエル「ち、違います!そんな事に怒ってるわけではなくて!」
サターニャ「じゃあ、なによ」
ラフィエル「……どうして…風邪引いたこと教えてくれなかったんですか」
サターニャ「え!いや、それは……」
サターニャ「教えたらあんた…」
ラフィエル「はい」
サターニャ(気にして楽しめないかもしれないじゃない…)
サターニャ(だからヴィネットに内緒にしてって頼んどいたのよ)
サターニャ「……からかいそうだから」
ラフィエル「! そんなことしませんっ!!!」
サターニャ「っ!ラフィエル、声がちょっと…頭に響くから…あまり大きな声は」
ラフィエル「あ…ごめんなさい……」シュン
サターニャ「あぁ…、いやその、何と言うか……」
サターニャ「はぁ……」
ラフィエル「っ……」
ラフィエル(私はなにをしているのでしょう)
ラフィエル(心配で……来たのに……サターニャさんに怒ってばかりで…)
ラフィエル(……情けないです)ジワッ
ラフィエル「……うぅ」ウルッ
サターニャ「ちょっ!あの!ち、違うのよ!」
サターニャ「本当は、言ったら、せっかくのお誕生日なのに!楽しめないかもって思って!だから内緒に…!」
ラフィエル「え……ぐすっ…、ほ、ほんとうですか……?」
サターニャ「本当!本当だから!その」
サターニャ「泣かないでよラフィエル…」
ラフィエル「ぐすっ……泣いて、ません」ウルウル
サターニャ「いや泣いて…」
サターニャ(目に涙いっぱい溜めて今にもこぼれ落ちそう…)
ラフィエル「……ぅっく…」
サターニャ「……わ、悪かったわよ」
サターニャ(ど…どうしよう……こういう時どうしたら…)
ラフィエル「さ、…サターニャ、さん」ウルウル
サターニャ「な、なに?」
ラフィエル「……頭…撫でてください」
サターニャ「は!?」
ラフィエル「なでて…ぐすっ……くだ、さい」ポロッ
サターニャ「わっ、わわわかった!わかったから!」ナデ…
ラフィエル(……ぁ)ドキッ
サターニャ「……ラフィエル、……ごめん」ナデナデ
ラフィエル「…は、…はい」ドキドキ
ラフィエル「でも…今度からはちゃんと教えてくださいね?」
サターニャ「分かったわ」スッ
ラフィエル「あ、あのもう少し…」
サターニャ「……う、うん」ナデ
ラフィエル(あぁ…わたし……、分かりました)
サターニャ(こんなラフィエルは初めてで、どう接したらいいのか分からないけれど……)
ラフィエル(いえ…本当は最初から分かっていたのに認めるのが恥ずかしかっただけですね)
サターニャ(なんにしても)
ラフィエル(サターニャさんがいない事に、寂しくて悲しくて……傷付いて)
サターニャ(最悪ね…お誕生日に泣かせるなんて……)
サターニャ「……」ナデナデ
ラフィエル(あなたに私が生まれ日を喜んで欲しくて……)
ラフィエル(あなたに祝福してもらいたくて……)
ラフィエル(誰よりも今日、あなたに……会いたくて…)
ラフィエル(……サターニャさん、わたしは…あなたの事が…)ドキドキ
ラフィエル「…サターニャ…さん……」ジィー
サターニャ「うん?なに?」
ラフィエル「わ、わたし……サターニャさんの事が
サターニャ「ふぁっくしゅん 」ブルッ
ラフィエル「っ!」
サターニャ「あ……ごめん」
ラフィエル「い、いえ!私のほうこそごめんなさい!長々と…!」
ラフィエル「よ、横になってくださいっ!あぁその前にお薬を飲みましょう!飲んでないですよね?」
サターニャ「えっうん飲んでないってラフィエルちょっと落ち着いて」
ラフィエル「大丈夫です私は落ち着いていますっ!」
サターニャ「全然よ……」
サターニャ「あ、何か言いかけてなかった?」
ラフィエル「っ///……」
サターニャ「ラフィエル?」
ラフィエル「……今度、ちゃんと言います///」
サターニャ「? そう?分かったわ」
────────
サターニャ「……ゴクゴク」
サターニャ「ふぅー、薬助かったわ……その、ありがと」
ラフィエル「いえいえ、多分ないだろうなと思ってましたから」
ラフィエル「さ、お薬も飲んだ事ですし、横になってください」
サターニャ「う、うん」ジィー
サターニャ(ラフィエルが優しい…正直今は助かるわね…、それに……)
ラフィエル「?」
ラフィエル「どうしました」
サターニャ「べ、別に」フイ
サターニャ(風邪だからって分かっているけれど……嬉しいわね……)
サターニャ(なんだか……眠たくなって、きたわ…)ウト
ラフィエル(……あ、眠たくなってきたみたいですね)
サターニャ(……)ウトウト
ラフィエル(サターニャさんが眠ったら必要な物を買いに行って…)
サターニャ(あっ!)
ラフィエル(それからお粥を…)
サターニャ(まだ伝えてなかったわ…!せめてこれだけは今日中に!)
サターニャ「…ら…ラフィエル」
ラフィエル「はい…?」
サターニャ「その……」
ラフィエル「?」
サターニャ「お誕生日、おめでとう…ラフィエル!」ニコッ
ラフィエル「!」パァァッ
ラフィエル「はい、ありがとうございます!」ニコニコ
ラフィエル「サターニャさん♪」ポロ…
サターニャ「え…!?ちょっ!な、なんで泣くの……!?」
ラフィエル「うふふ…平気ですよ~」ポロポロッポロポロッ
サターニャ「ど、どこがよっ!凄い泣いてるじゃない…!」
ラフィエル「だって……嬉し涙、ですから♪」ニコッ
おしまい
良き
おつおつ
最高…!
乙乙
やっぱりサタラフィだな
良い
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