ガヴリール「おい、いい加減にしろよ、ラフィエル!! 私から一体いくら搾り取ったら気が済むんだ!?」
ラフィエル「あら、そのような口を利いてもいいのですか?」スッ
ガヴリール「ま、待ってぇっ!!?」アタフタ
ラフィエル「うふふ♩ 今度、余計な事を仰ったらヴィーネさんやサターニャさん、タプちゃんにバラし、またネットに拡散して世間にもバラしますからね?」ニヤリ
ガヴリール「うぅ……」ガックシ
ヴィーネ「ラフィ、もう止めて!?」
ラフィエル「ヴィーネさん、これ!」スッ
ヴィーネ「うぅ…」ガックシ
ラフィエル「私をあまり舐めないで下さいね? もし、次に払うのを止めると仰るならガヴちゃんたちにバラし、またネットに拡散して世間にバラしますね?」ニコリ
ヴィーネ「そ、そう言われても、もうお金が…」
ラフィエル「それならアルバイト先をもっと増やしたらよろしいじゃありませんか? 簡単な事ですよ♩」フフフッ
サターニャ「アンタ、そんな事してロクな目に遭わないわよっ?!」
ラフィエル「サターニャさんが言える立場じゃありませんよね?」スッ
サターニャ「くぅぅぅ……」ガックシ
ラフィエル「さぁ、今月の分、しっかりと払ってください?」
サターニャ「………」
ラフィエル「サターニャさん、聞こえてますよね? しっかりと払ってください……さもなければ、ガヴちゃんやヴィーネさんにバラし、またネットに拡散して世間にバラしますよ?」ニコリ
サターニャ「っ!!? ま、待って…払う、払うからっ!?」スッ
ラフィエル「うふふっ、文字通りしっかりと払えるじゃありませんか♩ では、来月もよろしくお願いしますね?」ニコニコ
~後日~
ピンポーン♩
ガヴリール「おい、ラフィエル、来たぞ! 開けろーー!!」
シーーーン
ガヴリール「おかしいな…。さっき、この時間に来いって電話があったのに、まったく出ないなんて!」
?「ガヴ?」
ガヴリール「んっ?」
ヴィーネ「あっ、やっぱりガヴじゃないの!」
ガヴリール「ヴィーネ!? どうしてお前がここに?」
ヴィーネ「ラフィに電話で来てくださいって呼び出されたのよ。それより、ガヴはどうしてラフィの部屋の前にいるの?」
ガヴリール「なんだ、お前も呼び出されたのか? だったら、同じだ、私もだよ!」
ヴィーネ「えっ、ほんと!? ガヴも呼び出されたんだ…。」
ガヴリール「そうだよ。ただ、さっきからおかしくてさぁ…ラフィエルの奴、インターホン鳴らしたのに出ねぇんだよ。」
ヴィーネ「えっ? も、もしかして、家の中で倒れてるんじゃ!!?」
ガヴリール「い、いや、まさかな、ラフィエルに限ってそれはありえないって!!」
ヴィーネ「でも、一応気になるわよ…」
?「何がありえなくて、何が気になるんですって?」
ガヴィーネ「「えっ?」」チラッ
サターニャ「まったくさっきから声が大きいのよ、あんた達は…」
ヴィーネ「サターニャ!? ど、どうしてここに?」
サターニャ「呼び出されたのよ…ラフィエルに」
ガヴリール「マジかよっ?! まさか、サターニャまで呼び出されるとは…」
サターニャ「で、さっきから何よ、大騒ぎして?」
ヴィーネ「それがガヴがさっきからインターホンを押してるんだけど、ラフィへの応答がなくて…」
サターニャ「なんですって!!?」
ガヴリール「だから、大騒ぎになったんだよ! で、どうする?」
ヴィーネ「管理人を呼んで来るわ!」
サターニャ「時間がないわよ!? もぅ、仕方ないわね……」スッ
カチャッ
サターニャ「ほら、開いたわよ!」
ヴィーネ「えっ?」
ガヴリール「お前、一体どうやって!?」
サターニャ「これよ…魔界通販で購入した「なんでもピッキングセット」。これさえあれば、様々な家やマンションのドアを簡単に開錠することが出来るものよ!!」
ヴィーネ「怖っ!!? ヘタしたら犯罪に使われる代物じゃないの?!」
サターニャ「別にいいのよ。これぞ、悪魔的行為(デビルズアクション)だもの♪」ニヤリ
ガヴリール「犯罪だと指摘されても開き直るとは…流石は悪魔だな……。」
~室内~
ガヴリール「勝手に入ったけど、いるか、ラフィエル?」ドタドタ
ヴィーネ「ラフィ~!」ドタドタ
サターニャ「いるんでしょ、出て来なさいよ?」ドタドタ
ガヴリール「ここか?」ガチャ
ガヴリール「おーーい、ラ…………っ!!?」ビクッ
ヴィーネ「サターニャ、ラフィは居た?」
サターニャ「いいえ。こっちには居なかったわよ」
ヴィーネ「後は、ガヴね? 向こうの部屋を見に行ってるようだけど、少し遅いわね?」
ガヴリール「うわあああああああぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!!!!」
ヴィネサタ「「っ!!?」」ビクッ
ダッダッダッダッダ
ヴィーネ「ガヴーー、どうしたの?!」
サターニャ「凄い悲鳴だったけど、一体なに……を……」
ラフィエル「」
ヴィネサタ「「…………き(ぎ)」」
ヴィネサタ「「きゃあああああああああああ(ぎゃあああああああああ)!!!!」」
ウッ~ウッ~ウッ~
刑事「警部。被害者は白羽=ラフィエル=エインズワース、女子高生です。死因は失血死。近くにあった包丁で胸を一突きされたようです」
警部「そうか! で、君たち?」
ガヴィーネサタ「「「はい…」」」
警部「君たちは白羽さんと仲良しみたいだけど、何か最近は彼女とトラブルとかはなかったかな?」
ヴィーネ「と、トラブル!!?」ビクッ
警部「何か心当たりがあるようですね…」ジイイィィーーッ
サターニャ「」ブルブル
ガヴリール「な、何もねぇよ!?」
警部「まぁ、いいでしょう。とりあえず、現場検証も済んでいませんし、詳しい事は後日お願いしましょう!」
ヴィーネ「はい…」
サターニャ「……」
ガヴリール「くっ…」
※ガヴリールの視点で進みます。
ガヴリール「ちくしょう…。ラフィから金を強請られる立場だって言うのに、今度はあいつを殺した容疑者として疑われるとは…なんてツイてないんだよ!!!」
ガヴリール「こうなったら、意地でも犯人を明らかにして何とかするしかないな…。脅しの内容もバレないように円滑に……」
ガヴリール「そうなると、天界で評判のアレに頼るか…。」
~翌日~
ヴィーネ「いきなり呼びつけてどうしたの? いつ警察から話を聞きに来るかも分からない状況なのに?」
サターニャ「まったくよ。こっちは下等生物共にラフィエルを殺ったって疑われて偉い迷惑してるって言うのに…」
ガヴリール「まぁそう言うなって。せっかくその疑いを晴らす為に、ある奴をタプリスに連れて来てもらったんだからさ…。」
サターニャ「はぁ、ある奴?」
ガヴリール「そろそろ来るから、分かるはずだ!」
ドンドン
タプリス「天真先輩、頼まれた通り連れて来ましたよ!」
ガヴリール「おぉ、タプリス。開いてるぞ、入れ!」
タプリス「おじゃまします。」ガチャ
ヴィーネ「あっ、タプちゃん、久しぶりね♪」フリフリ
タプリス「月乃瀬先輩、お久しぶりです!」ペコリ
サターニャ「来たわね…。ガヴリール大好き変態天使………。」ジトー
タプリス「胡桃沢先輩…余計な事、言わないで下さい!!!」ガアァァーー
ガヴリール「おい、それより頼んだ奴を、ヴィーネたちに紹介してくれよ?」
タプリス「ハッ、すみません! では、紹介しますね……入って来て下さい!」
探偵「はいはい。ちょっくらお邪魔しますよ」ドタッ
ヴィネサタ「「」」
ガヴリール「おう。勝手に入ってくれ!」
ヴィネサタ「「………だれっ??!!」」
タプリス「天界で有名な探偵さんです!!」
探偵「どうも…」ボサボサ、ヨレヨレ
ヴィーネ「あっ、ど、どうも!」ペコリ
サターニャ(髪もガヴリールみたくボサボサで、なんか頼りなさそうな感じね…。)
ヴィーネ「すみません。わざわざ私たちの為に来て頂いて」ペコリ
探偵「いいえ。」
サターニャ「ねぇ、ガヴリール…」ボソッ
ガヴリール「あぁん、なんだよ?」ボソボソ
サターニャ「天界で有名な、天界の探偵で言うけど、ほんとに有名になる程凄い奴なの? なんだか頼りなさそうだけど??」
ガヴリール「あぁ。心配すんな! 有名だというのは確かだ……それに、あの姉さんのお墨付きもあるしな!!」
サターニャ「へっ?」
ヴィーネ「えっ、ゼルエルさんの!!?」
タプリス「そうなんです。ゼルエルさんが最も信頼し、時にゼルエルさんの依頼を一挙に引き受けて仕事を率直にこなすことでお墨付きを得た、有名な探偵さんなのですよ!」
サターニャ「ええぇぇーーっ、本当に!?」
ヴィーネ「そ、それは凄いわね!!///」
探偵「いえいえ、別に褒められるような事は…。」
ガヴリール「いいから、初めてくれよ。内容は……」
探偵「成る程。事情はこのタプリスのお嬢ちゃんから聞いたが、まさか本当に白羽家のラフィエルの嬢ちゃんがこの下界で死ぬとはねぇ…」
サターニャ「おかげで私らは疑われてるのよ……。(ある意味、被害者なのに…)」
探偵「まぁ、引き受けたからにはやるけどよ…。でも、まさか容疑者二人ほど悪魔がいるとは驚きだわ!」
探偵「で、それぞれのアリバイをお聞かせ願いませんか?」
ガヴリール「私は昨日は部屋でずっとネトゲをやってたぞ!」
ヴィーネ「わ、私は部屋で寝ていました。ラフィが殺された時間帯は寝てる時間ですので」
サターニャ「私は魔界通販を見てたわよ」
探偵「ということは各自三人はアリバイを証明する方は無し、という訳ですね」
ガヴィーネサタ「「「あぁ(そうです)(そうよ)」」」
探偵「分かりました。では、ラフィエルの嬢ちゃんが殺された動機、それを言い当てましょう」
ガヴィーネサタ「「「えっ!!?」」」
タプリス「わ、分かるんですか?」
探偵「えぇ。実はタプリスの嬢ちゃんから話を聞いてすぐにラフィエルの嬢ちゃんの調査を簡単に迅速に行いまして…」
探偵「そしたら、白羽家が今、莫大な借金が原因で危機的状況であることや最近ラフィエルの嬢ちゃんがある程度のお金を白羽家に送り、それが返済金に当てられていた事が分かりました」
ガヴィーネサタ「「「っ!!?」」」
タプリス「そういえば、白羽先輩、随分前から何だか困ったような表情をしてたようですが、そういう事だったんですね」
探偵「で、問題はその後です。ラフィエルの嬢ちゃんはどのようにしてそのお金を手に入れたか、という事です」
タプリス「アルバイトをしたのでは?」
探偵「いえ、調査のところ送られたお金はかなり高額で、いずれも女子高生が出せるような額ではありません。よってアルバイトで稼いだお金ではない」
ヴィーネ「と、言いますと?」
探偵「これは推測ですが、ラフィエルの嬢ちゃんはアルバイトではなく、別の方法……例えば、誰かの弱味を握って脅し取った、のではないかと考えています!」
ガヴィーネサタ「「「っ!!?」」」
タプリス「えっ!?」
探偵「ですが、その推測もいとも簡単に本当の話に変わりました!!」
ガヴリール「なにっ!?」
サターニャ「どういう事よ!?」
探偵「推測を本当にした、証明はこれですよ!」スッ
ヴィーネ「て、手帳…?」
探偵「はい。この手帳、実はラフィエルの嬢ちゃんの部屋から見つけた物です!」
ガヴリール「なっ!?」
ヴィーネ「なんですってええぇーーー!?」
サターニャ「な、なんで、アンタがラフィエルの手帳を!?」
探偵「タプリスの嬢ちゃんに頼んだんですよ、ラフィエルの嬢ちゃんの部屋を見たいと。」
ガヴリール「タプリス、お前…どこも寄り道せずに私らの所にこいつを連れて来いって言ったのに、その前に寄り道してラフィエルの部屋を案内したのかよ!?」
タプリス「すみません、先輩?! 実は探偵さんにどうしても、と頭を下げられてしまい、押し切られる形で現場を案内してしまいました!!」
サターニャ「じゃあ、現場に来て、その手帳を…」
ヴィーネ「で、でも現場はまだ警察の人が見張ってて、一般人じゃ入れないはずでは?!」
探偵「そこが私の能力の見せ所ですよ。私は、人に催眠術を掛け、暗示をさせる事が出来ます…それで私を現職の警察官だと見張りに思わせ、現場に入れて貰えた、という訳ですよ」
ガヴリール「な、なんだよ、その便利な能力は!!?」
ヴィーネ「いや、一歩間違えたら犯罪に使われそうね…。」
サターニャ「そういやぁ、その手帳はどこで見つけたのよ?」
ヴィーネ「それ、私も気になったわ! ラフィの部屋は警察が一通り調べてたけど、そんな手帳どこにも…」
探偵「見つからなかったのは当然ですよ…だって、この手帳は隠してありましたので!」
ガヴリール「隠してあっただとぉ!?」
探偵「えぇ。手帳が見つかったのは本棚で、それも本棚に使われた一部の木材の隙間です!」
サターニャ「ええぇぇーーっ!?」
ヴィーネ「そ、そんなところに手帳が!?」
これガブドロでやる必要ある?
探偵「そして、中身を拝見したところあるアルファベットを見つけました」
タプリス「アルファベット?」
ガヴィーネサタ「「「………」」」
探偵「手帳の中には「G」と「V」と「S」が記入されていて、日付順にアルファベットと共に金額が書かれていました」
タプリス「GにVに、S……あぁ!?」
探偵「このアルファベットはイニシャルを表してるとなると、ラフィエルの嬢ちゃんの知り合い…つまり」
探偵「Gはガヴリールの嬢ちゃん、VはヴィーネさんとSはサターニャさんって事になるよね」
タプリス「やっぱりですか!?」
ガヴリール「くっ……」
ヴィーネ「………」
サターニャ「ラフィエルが所持していた手帳だったら証拠…言い逃れは出来ないようね……。」
探偵「ちなみにもう一つ証拠として、ほら」スッ
タプリス「これって!?」
探偵「写真やらマイクロカードだっけ? とにかく脅しの証拠となる物と君たちがそれぞれ何で脅されたかが良く分かる物が手帳に挟まってたよ」
ガヴリール「チッ。結局、バレちまったか…。タプリス、お前がこいつをラフィエルの部屋に案内したせいでバレちまったじゃねぇか?」チラッ
タプリス「うぅ…本当にすみません!?」ペコリ
ヴィーネ「うぅん、タプちゃんは悪くないわよ。むしろ、いずれは分かる事だったし、覚悟はしてたわ」
サターニャ「それより驚いたけど、まさか私だけじゃなくて、ガヴリールにヴィネットまでラフィエルに脅されていたとはねぇ…」
探偵「さて、ここからはどのような内容で脅されていたかを各自、話してもらいましょう…参考の為に!」
ガヴリール「私は、課金の為の金欲しさにアルバイトしてた喫茶店の売り上げ金を少し盗んだんだ」
タプリス・ヴィーネ「「えええぇぇーーーっ!?」」
サターニャ「ガヴリール、アンタ…天使の癖してS級悪魔的行為とはやるわね…。」
ヴィーネ「感心しないの!?」
ガヴリール「もちろん、マスターには気付かれてないし、私もつい魔が差したから後日、盗んだ分は自分のバイト代から出してこっそり返したよ」
ガヴリール「だけど、盗んだ所を外からラフィエルに見られてて証拠も押さえられてな……それでだ!」
探偵「それで脅されて金を払ってたんですね」
ガヴリール「あぁ。正直、どうでもいいとは思ったけど、世間にバラすと言われたらきっと遠まわしにゼルエル姉さんにも伝わると思ってな…怖くなって払い続けていた訳だ」
ヴィーネ「私は、万引きよ」
ガヴリール「万引きだと!?」
サターニャ「ヴィネット、アンタ悪魔らしい事したのね…」
タプリス「優し過ぎると思ってはいましたが、所詮は月乃瀬先輩も悪魔なんですね」
ヴィーネ「元から悪魔なんだけど…。」
ヴィーネ「で、万引きをしたのは仕送りが徐々に減ったせいでやりくりが難しくなって、それで魔が差したの」
ヴィーネ「スーパーに売ってた夕飯のおかずを万引きして、それに悪魔だから万引きという悪い事もすれば仕送りが少し増えるかもしれないってそうも思ってね」
ヴィーネ「だけど、スーパーから出てきたところでラフィに声を掛けられて、ラフィは私が万引きする場面を目撃しただけじゃなく、証拠も押さえているって言われて…それで!」
探偵「金を払ったんですね」
ヴィーネ「本当は嫌だけど、悪い事はしたのは本当だし、なによりガヴたちや周りには知られたくなかったの!!」グスッ
ガヴリール「ヴィーネ…」
サターニャ「私は、グラサンの悪口をネットで呟くっていう、悪魔的行為をしたのよ」
ガヴリール「あぁ~、そういうのか…」
ヴィーネ「でも、悪口はイケないじゃないの、サターニャ!?」
サターニャ「しょうがないでしょ! 毎度毎度グラサンに怒らせていい加減頭にきてたのよ、だから怒られる度、ネットで滅茶苦茶悪口を呟いて写真も載せてやったのよ!」
タプリス「うわぁ~、写真まで載せるとはえげつないですね…流石は悪魔のやり方ですね!!」
サターニャ「だけど、写真を載せた際にそれを見たラフィエルに、悪口と写真を載せた張本人は私だと気付かれたのよ!」
サターニャ「正直悪魔だからって言い張ったけど、ガヴリール達にバラすとか、周りにはバラすって脅されたのよ」
サターニャ「もちろんそれにも屈しなかったけど、直後にグラサンの奴にも直接バラすって言われたのよ」
サターニャ「もしこんな事がグラサンにバレたら学校に伝わって処分される。最悪、学校にいられなくなるかもって…」
サターニャ「私はここを支配するって目的もあったからどうしても離れたくなかったのよ。ましてや、決着も付いてないガヴリールや同胞のヴィネットの元からもね…それで!」
探偵「同じく金を払ったんですね」
ヴィーネ「サターニャ…」
タプリス「正直私も驚きです…。胡桃沢先輩はともかく、ずっと尊敬していた天真先輩と悪魔ながらも優しさだけで慕っていた月乃瀬先輩までもが悪い事をしていた事に!!」グッ
ガヴリール「タプリス…」
ヴィーネ「タプちゃん…」
サターニャ「って私がともかくってどういう事よ!? そりゃあ、悪魔だから悪い事はするけど、ともかくって言葉は納得がいかないわよ!!」
探偵「おっと、皆さん全てを話したんですから、そろそろ貴方も本当の事を言ったらいかがですか……タプリスの嬢ちゃん?」
タプリス「っ!?」
ガヴィーネサタ「「「えっ!!?」」」
タプリス「あ、あのぅ、本当の事とは一体、どういう事ですか!?」
探偵「ですから………
探偵「貴方が、ラフィエルの嬢ちゃんを殺した犯人だという、告白ですよ!」
ガヴリール「えっ?」
ヴィーネ「ええええぇぇーーーっ!?」
サターニャ「なんですってぇーー!?」
タプリス「ま、待って下さい…私が白羽先輩を殺した犯人っ!? えぇと…一体、なんのことやら私にはさっぱりですg」
探偵「とぼけても無駄ですよ。この手帳に記してあったんですよ……貴方のイニシャルがね!」スッ
ガヴィーネサタ「「「えええええぇぇぇーーーーっ!!?」」」
タプリス「な、何を言っているんですか!? 手帳には天真先輩のG、月乃瀬先輩のV、胡桃沢先輩のSしか記されていないじゃないですか!?」
探偵「あぁ、貴方の工作なら手帳を良く見た時点で解けてたよ。ほら、ガヴリールの嬢ちゃんたち、この辺りを良く見てくれな?」
ガヴリール「んっ?」
サターニャ「なによ、何も書いてないじゃないの?」
ヴィーネ「………あぁ!?」
ガヴリール「どうした、ヴィーネ?」
ヴィーネ「なにも書いてないように見えるけど、良く見たら薄い白のテープが貼ってあるわ!!?」
サターニャ「えっ……あ、ほんと!?」
ガヴリール「あぁ、薄い上に白のテープ…それが白いものに貼られたら同化してそりゃあ、見えないよな…。」
探偵「良く気付きました。じゃあ、どうして手帳に白のテープが貼られているか、分かるかな?」
ヴィーネ「も、もしかして、記されている内容を隠す為? 薄い白のテープを記されている内容の上から貼れば、白の手帳のページと同化して文字もテープも見えなくなるから?」
探偵「そうです! ヴィーネさん貴方、観察眼だけでなく、頭脳もスバ抜けてますね。」
日本語変なとこあるけど出身どこなの?
探偵「それで私のもう一つの能力、「透視」を使ったら見えましたよ…白テープの下から「T」というアルファベット共に金額が記してあるのをね!」
ガヴリール「T?」
サターニャ「T?」
ヴィーネ「T……あっ、タプちゃんの『T』!?」
探偵「そういう事ですよ」チラッ
タプリス「うぅ……」ビクビク
ガヴリール「ラフィエルの手帳に書かれたイニシャルが私達の事で、そこに隠されたイニシャルがタプリスだと言うのなら、確かにラフィエルとは当然顔見知りだから分かるけどさ」
ヴィーネ「で、でも、本当なの、タプちゃんまでもラフィに脅されていたなんて…?」
タプリス「………」
サターニャ「じゃあ、自分の事を隠す細工はラフィエルを殺した時に行ったのね!」
タプリス「………」
探偵「ちなみにこれは補足ですが、貴方から依頼された後、すぐ身辺調査を一応行い、貴方が良くこの下界を訪れていた事や事件当日も下界に行っていた事は調べがついてますよ」
探偵「もう一つ、ラフィエルの嬢ちゃんの部屋が密室の謎も「神足通」を使えば簡単であると見抜きましたよ。ラフィエルの嬢ちゃんを殺して、例の細工をしてから手帳を隠し、内側から鍵を掛けた後、神足通でその場から脱出すればいい、という事も」
タプリス「うぅ……」
探偵「自供してくれるよね?」
サターニャ「どうなのよ、後輩天使?」
タプリス「ま、まだです。私が白羽先輩を殺した、という証拠がありません!!」
ヴィーネ「そういえば、そうね!?」
ガヴリール「証拠か…」
探偵「証拠ならありますよ。これです」スッ
サターニャ「なによ、薄い小さな袋なんか見せて?」
ヴィーネ「待って、袋に中に何かあるわ、これは……何かの繊維片ね!」
探偵「これは毛糸ですよ。」
ガヴリール「毛糸?」
探偵「よく、マフラーとかセーターを編む時に使われる物です」
タプリス「そ、その毛糸が何になると言うんですか!?」
探偵「ですから、この繊維片はマフラーのですよ…貴方が今、首に巻いているね」
タプリス「あっ………」
ヴィーネ「ほんとだわ!? 良く見たら、繊維がタプちゃんのマフラーと同じ色っ!!?」
探偵「ちなみによくよく見れば、僅かですが、血液も付着してますよ」
ガヴリール「血液だと?」ジイイィィーー
サターニャ「あっ、見つけた!? 確かに赤いのが付いてるけど、これって血ね!!?」ビクッ
ヴィーネ「一体、どこで見つけたんですか?」
探偵「最初に手帳を発見した時。手帳の間に挟まってたから、何か証拠になると思い、回収していたんですよ!」
ヴィーネ「手帳の中……細工をした時に落ちたのね」
タプリス「………」
探偵「さぁ、タプリスの嬢ちゃん、もう自供してくれるよね? もちろん、この証拠を警察に提出して調べてもらえば分かると思うよ……血液がラフィエルの嬢ちゃんと一致する事や照合すれば繊維片が同じマフラーのものだという事もね!」
タプリス「………」
サターニャ「アンタ…」
ガヴリール「タプリス、お前…」
ヴィーネ「タプちゃん、何があったの…お願い、全てを話して!?」
タプリス「………そうです。探偵さんの言う通り、私が白羽先輩を殺しました!」
ガヴィーネサタ「「「っ!!?」」」
探偵「やはり、そうですか…。」
タプリス「私は、以前休暇を取ってこっそり下界に降り、天真先輩の家を訪ねた事がありました」
ガヴリール「わ、私の家にか!?」
タプリス「ですが、その時天真先輩は不在で、ただ鍵だけが不用心に開いていました」
ヴィーネ「ガヴ、アンタまた掛け忘れたのね、鍵を?!」
ガヴリール「あ、あぁ…。課金の為のウェブマネーを購入する為、急いで家を出たんだよ…それでだ」
タプリス「私は不審者が入るのではないかと心配になり、天真先輩の帰りを待つと共に留守番をしようと考えたんです」
タプリス「ですが、そこで天真先輩の下着を発見してしまい…」
サターニャ「えっ!?」
ガヴリール「なっ!?///」カアアァァーー
ヴィーネ「た、タプちゃん、もしかしてそれを?///」カアアァァーー
タプリス「はい。天真先輩に対する並々ならぬ感情が度を越してしまい、つい盗ってしまいました…///」
タプリス「しかも天真先輩にバレる事を恐れて、その場から逃げました…。」
ガヴリール「そうか。どうりで下着がなんだか一枚足りないな、と思ったけど、まさかお前の仕業だったとは…」
タプリス「すみません、先輩!?///」ペコリ
サターニャ「じゃあ、そこをラフィエルに知られて?」
タプリス「そうです。たまたま千里眼で天真先輩を覗いていた白羽先輩に下着を盗む所を見られてしまいました」
タプリス「盗んですぐ、神足通で移動してきた白羽先輩に声を掛けられ、目撃された事を告げられただけでなく、証拠を押さえている事も知らされて…」
タプリス「憧れの天真先輩にバラすと、いえそれだけではありません。月乃瀬先輩や胡桃沢先輩、更には天界にもバラすとも脅されました!」
タプリス「特に天界にバラされたら、最悪重い処分を課せられるかもしれないと…それで」
探偵「お金を払い続けていたんですね」
タプリス「はい…。」
ヴィーネ「で、でも、なんでラフィを殺すところまで発展したの!?」
ガヴリール「それは私も気になるな!」
サターニャ「私だって同じよ!」
探偵「タプリスの嬢ちゃん、話して貰えますよね?」
タプリス「………はい」
タプリス「あれは昨日の事です。お金を支払う為に白羽先輩の元を訪れた時……」
~回想~
ラフィエル「はい。確かに約束の額、しっかりと頂きましたよ♪」ニコリ
タプリス「白羽先輩…」
ラフィエル「んっ、なんですか、タプちゃん?」
タプリス「もうこんな事は止めてください!!!」
ラフィエル「……………」
タプリス「昔はこういう人じゃなかったのに、どうしてなんですかっ!? いくら家が危ういとはいえ、これは完全に悪い事です!!」
ラフィエル「黙りなさい!!」キッ
タプリス「っ!?」ビクッ
ラフィエル「貴方に私の何が分かると言うんですかっ!!!」
タプリス「っ!?」
ラフィエル「タプちゃんならお分かりでしょうが、私の家は今、莫大な借金によって白羽家自体が無くなるか、無くならないかの瀬戸際に立たされています!」
ラフィエル「そして、私は白羽家を継ぐ次期当主。だからこそ、白羽家を救おうと懸命にならなければいけません!! もう一つ、どう白羽家が救われるかを考えるなど、苦労もしなければ!!」
タプリス「確かに白羽先輩の言い分もありますが、これでは天真先輩や悪魔でありながらも一緒にいる月乃瀬先輩、胡桃沢先輩との関係を壊してしまうんじゃないでしょうか!?」
ラフィエル「壊してしまっても構いませんよ」
タプリス「っ!?」
ラフィエル「どのみち私は白羽家を救う事しか頭にありません。その為、私は覚悟を固めました……友達であろうが、困っている者(私)の為に少しでも犠牲になって頂こうとね」
タプリス「そ、それで強請りですか!? 天真先輩や月乃瀬先輩、胡桃沢先輩、そして後輩である私の弱味を握ってお金を搾り取ってまでも、白羽先輩は自分の家を守りたいとそう言うんですかっ!!?」
ラフィエル「もちろんです♪ ガヴちゃんもヴィーネさんもサターニャさんも、そしてタプちゃん貴方も、我が白羽家を守る為の犠牲…。それが友達と後輩の役目ではありませんか!!」ニコニコッ
タプリス「っ!!………もうあの頃の白羽先輩ではないのですね」
ラフィエル「では、もう帰って結構です。それと来月もお願いしますよ、タプちゃん♪」ニコリ
タプリス『このままだと私は一生強請られる。しかも、私だけじゃなくて天真先輩も月乃瀬先輩も、そして気に食わないですが、ついでに胡桃沢先輩も強請られ続ける……それを考えたら耐えられなくなったんです!』
タプリス『そしたら、白羽先輩は突然、棚に隠していた手帳を出し、何かを記してました! 私はこっそり、その様子を見ました』
タプリス『そこで私は驚きました……手帳には私や先輩たちのイニシャルに渡したお金の金額が記されていて、しかもその手帳には脅しのネタとなる写真と動画のデータも一緒にあったんです』
タプリス『それを見て、ここで取り返せれば、私や先輩達は救われ…そう考えたら居ても立ってもいられなくなりました! そして……』
タプリス「白羽先輩、その手帳と写真、データを渡してください!」スッ
ラフィエル「ふふふ…タプちゃん、包丁を持って私に勝てると思ってるんですか?www」クスクス
タプリス「これは脅しです! さぁ、刺されたくなければ、早くそれを渡してください!!」
ラフィエル「嫌ですよ♪」クスクス
タプリス「渡して下さい!!!」ダッ
ラフィエル「おっと、はい♪」グッ、ニコリ
タプリス「ぐっ!?」グッ
ラフィエル「おや、離してくれないんですか?」
タプリス「離しません!!」
ラフィエル「抵抗しないで大人しく帰るのなら、今のは許してあげますよ?」ググッ
タプリス「嫌です! 手帳や脅しの証拠を回収するまでは死んでも帰りません!!」ググッ
ラフィエル「そうですか……仕方ありません。では、死んでもらいましょう♪」ニコリ
タプリス「っ!?」
ラフィエル「だって、そうでしょ? 手帳やデータを奪おうとするのなら容赦無く殺るしかないじゃありませんか」
タプリス「ぐっ……そうはさせません!!」
ラフィエル「ですから、無駄な抵抗だとwww」クスクス
タプリス「ふんぬぅ~!!!」ググッ
ラフィエル「っ!?」
タプリス「ぐぅぅ……」グググッ
ラフィエル「ど、どこにこんな力が!? ですが、負けませんよ、タプちゃん…私には私には白羽家を守る義務g」
タプリス「白羽先輩……」
タプリス「もう、止めてくださあああぁぁーーーい!!!」グググググッ
グサッ
ラフィエル「うっ!?」
タプリス「あぁっ!!?」パッ
ラフィエル「そ、そんな………」フラッ
ドサッ
ラフィエル「」
タプリス「せ、先輩…?」
ラフィエル「」
タプリス「白羽先輩、白羽せんぱああぁぁーーいっ!!?」ユサユサ
ラフィエル「」
タプリス「あ、あぁ……死んでるっ!!?」ガクガク
ラフィエル「」
~回想終了~
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
, ─ヽ
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|__|__|__|_ __((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/''' )ヽ \_________
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|_|_| 从.从从 | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
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────────(~~ヽ::::::::::::|/ = 完 =
ガヴリール「くっ……」
ヴィーネ「そ、そんな事が……」
サターニャ「………」
タプリス「後は、探偵さんの言う通りです。手帳から私のイニシャルだけを上から白いテープで貼って隠し、私の脅しの証拠だけを抜き取って…」
タプリス「それから、手帳を元の位置に隠した後で包丁の指紋を拭き取ったり、痕跡を無くし、最後に内側から鍵を掛けて神足通でその場を後にしました。」
サターニャ「アンタ……なんで、ラフィエルを殺した時点で、すぐにその事を言わなかったのよ!?」
ガヴリール「サターニャの言う通りだ!? 私たちの為に手帳を取り返そうとした所まではひとまず良しとするけど、なんで殺した後、自分だけ罪から逃れるような事や細工なんかしたんだよ!!?」
タプリス「そ、それは……」
ヴィーネ「タプちゃん、本当はラフィを殺す気なんてなかったのよね? 包丁を向けたのは、ラフィを威嚇して手帳と脅しの証拠を渡してもらうつもりだったんでしょ?」
タプリス「……はい。本当に殺す気ではありませんでした。威嚇のつもりが、揉み合ううちに包丁が白羽先輩の胸に刺さって……」ポロポロ
探偵「つまり、殺してしまった事自体が想定外だった、という訳ですね」
タプリス「はい。殺してしまった事で怖くなってしまい、つい罪から逃れる行動を……」
タプリス「ちなみに探偵さんを白羽先輩の部屋に案内したのも私が犯人であるとバレない事を確信し、その上で手帳が発見されても容疑は天真先輩たちに向く、とつい考えてしまったからです!」
ガヴリール「た、タプリスゥ……お前……」ワナワナ
サターニャ「アンタ、やっていい事と悪い事があるが、これは悪いって問題じゃ済まないわよ!?」
タプリス「うぅ……ごめんなさい」
ヴィーネ「……………もう、いいじゃないの」
ガヴサタ「「ヴィーネ(ヴィネット)!?」」
ヴィーネ「あまりタプちゃんを責めるのはよしましょう…」
サターニャ「何言ってるのよ!?」
ガヴリール「そうだそうだ! タプリスは私らに罪を擦り付k」
ヴィーネ「確かにタプちゃんがしたことは悪い事だけど、本人ももう反省の意思を見せているし、もう許してあげてもいいと私は思うわ」
タプリス「月乃瀬先輩……」ポロポロ
ガヴリール「チッ……分かったよ。タプリス、特別に許してやるから、その代わり罪は償え!」
タプリス「天真先輩……」ポロポロ
サターニャ「仕方ないわね。ガヴリールとヴィネットが許すなら私も許してあげるわ……この私に感謝しなさいよ」
タプリス「胡桃沢先輩が言うと、台無しで涙が出ません…」
サターニャ「失礼ねっ!?」
タプリス「ですが、お礼だけは言わせて貰います。許して頂き、ありがとうございます……。」ペコッ
サターニャ「フン。まっ、いいわ!」
探偵「では、天界に戻って、そこで法の裁きを受けて貰いましょう!」
タプリス「はい…。」
ヴィーネ「あの、えぇと…警察の方はどのように処理をしましょうか?」
探偵「あぁ。警察の方は私が催眠術を使って事件は解決、犯人は未成年という事でカタを付けますよ」
サターニャ「処理も催眠術を使うのね…」
ガヴリール「あ、そういやぁ、報酬なんだけど…」
探偵「報酬はゼルエルさんから頂く事になってますので、ご安心を!」
ガヴリール「えっ、そうなの? タプリスに探偵を連れて来るようにお願いしただけだから報酬の事だけは忘れてたが、それなら安心だ」
探偵「まぁ、ラフィエルの嬢ちゃんが殺されたという事でゼルエルさんからも犯人を見つけてほしいとお願いはされていましたし!」
タプリス「………」
探偵「行きましょうか…。」ポンッ
タプリス「はい…」
タプリス「あっ…」クルッ
タプリス「先輩方……本当にすみませんでした!!」ペコリ
タプリス「そして、月乃瀬先輩に天真先輩、一応胡桃沢先輩もこんな私を許して下さってありがとうございます!!!」
ガヴリール「タプリス、必ず罪を償えよ」
タプリス「はい!」
ヴィーネ「タプちゃん、罪を償え終えたらまた私の所に遊びに来て…歓迎するから♪」ニコリ
タプリス「月乃先輩、最後までありがとうございます…」
サターニャ「まっ、私から掛けられる言葉として受け取りなさい。タプリス、アンタしっかりと反省するのよ!」
タプリス「胡桃沢先輩らしくないお言葉ですが、心にしまっておきますね」
サターニャ「ちょっとぉ、さっきから私だけ扱いが雑じゃないの!!?」
探偵「失礼しました」シュン
タプリス「」ペコリ、シュン
ヴィーネ「行っちゃったわね…」
ガヴリール「あぁ…」
サターニャ「まっ、何にせよ、あの冴えなさそうな探偵のおかげで一件落着ね」
ヴィーネ「そういえば、ラフィの遺体はどうしたの? 確か、警察の遺体安置所にあるんでしょ?」
ガヴリール「あぁ、それは伝え忘れたが、既にゼルエル姉さんが引き取ったそうだ」
サターニャ「確か、解剖ってヤツをするのに、もう引き取られたの?」
ガヴリール「そこは姉さんの知恵と能力で何とかしたんだと…。」
ヴィーネ「それは凄いわね!?」
サターニャ「アンタの姉さんって、どこまで凄いのよ…?」
ガヴリール「もうそろそろ、ラフィエルの実家に着いた頃かもな。」
ガヴリール「多分、すぐにでも葬儀やら行われるだろうし、私も参列だな」
ヴィーネ「私とサターニャは悪魔だから参列できないし、ここからラフィの冥福を祈るわ」
サターニャ「ったく、正直ウザかったけど、いざいなくなれば何だか寂しいわね…。」
~ところが、数日後~
ラフィエル「おはようございます♪」ニコニコ
ヴィーネ「へっ?」
サターニャ「はぁっ?」
ヴィネサタ「「えええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!????????」」
ガヴリール「なんだよ、お前ら? 朝から大声あげてうるせぇなぁ………。」フワァ~
ラフィエル「ガヴちゃん、おはようございます」
ガヴリール「おう!」
ヴィーネ「えっ、ら、ラフィ、数日前に死んだはずなのに、なんで!?」
サターニャ「なに、幽霊、それとも幻!?」
ラフィエル「うふふっ♪」ニコリ
ガヴリール「あぁ。言っとくが、天使は死なないぞ? 確かに一時的に死亡って場合はあるが、基本は手続きをふめば何度だって復活するんだ」
サターニャ「えっ、そうなの?」
ヴィーネ「あっ!? そ、そういえば、悪魔の間でも同じルールがあったわねっ!!?」
ラフィエル「という訳で復活しました。また、よろしくお願いしますね」
ヴィネサタ「「」」サァーーーー
ラフィエル「えっ、お二人はなぜ私から距離を置くんですか!?」
ヴィーネ「そ、そりゃあ、ねぇ……」
サターニャ「あ、アンタ、自分が私達になにをしたか、知らない訳じゃないわよね!?」
ラフィエル「あぁ、そういう事でしたか…。」
ラフィエル「いやぁ、あの時は本当にすみませんでした!!」ペコッ
ヴィネサタ「「えっ?」」
ラフィエル「私もあの時は魔が差したというか、どうかしていました…。」
ラフィエル「ですが、復活後にタプちゃんに睨まれ、ガヴちゃんやゼルエルさんから怒られまして、それから改心しました」
ラフィエル「実は復活してからしばらくは天界でアルバイトという形で働いてまして、おかげで借金を完済し、白羽家はどうにか持ちこたえました」
ヴィーネ「そうだったの…」
サターニャ「ふぅ~ん。」
ガヴリール「おい、ほとんどはゼルエル姉さんが負担しただろ!?」
ヴィーネ「えっ、ゼルエルさんが!?」
ラフィエル「あはは、実はそうなんです。おかげさまでゼルエルさんから「その代わり、今後は天使として真っ当に生きろ。強請りなどのやってはいけない事はするな」と忠告されてまして」
ガヴリール「当たり前だ…。」
サターニャ(ラフィエルの借金をほとんど負担するなんて、ガヴリールの姉って本当どれだけ凄いのかしら…?)
ラフィエル「ですから、もう二度とあのような事は致しません。本当に申し訳ありませんでした!!」ペコッ
ヴィーネ「ラフィ、そこまで反省しているならもういいわよ。それに訳ありって聞いたら、むしろ何も言えないしね」
ラフィエル「ヴィーネさん…ふふ、ヴィーネさんはやはりお優しいですね」ニコニコ
ガヴリール「私も許す。最初は怒ってたが、天界でずっと真面目に働くラフィエルを見てたら許す気になったしな」
ラフィエル「ガヴちゃん…」ジーン
サターニャ「チェッ。まっ、ガヴリールとヴィネットが許すなら私も許してあげるわよ! 感謝しなさい」
ラフィエル「サターニャさん…」ジーン
ラフィエル「皆さん、ありがとうございます」ニコリ
ラフィエル「お詫びと言ってはなんですが、今日のお昼は私がご馳走しますよ」ニコリ
ガヴリール「マジかっ!? ラッキー♪」ガタッ
サターニャ「まぁ、私たちに迷惑かけたんだから当然よね」
ヴィーネ「ら、ラフィ、本当にいいの?!」
ラフィエル「はい。遠慮しないで下さい…ヴィーネさんにもあのような酷い事をしてしまいましたし。」
ヴィーネ「…うん、分かった。ラフィがそれで気が済むって言うなら、遠慮はしないわ。ご馳走になるわね…ラフィ」
ラフィエル「いいえ♪」ニコリ
ヴィーネ「あっ、そういえば、ラフィ…」
ラフィエル「なんでしょう?」
ヴィーネ「タプちゃんとは和解できたの?」
ラフィエル「えぇ。伝え忘れましたが、タプちゃんの処分は「しばらくの間、下界に降りる事を禁止する」になりまして」
ヴィーネ「下界に降りるの禁止って、タプちゃんには厳しいわね、それ!?」
ラフィエル「ですが、本当は反省して受け入れてましたよ」
ラフィエル「で、処分が下された後、私はタプちゃんと対面し、睨まれはしましたが、その時に脅した事をしっかりと謝りました」
ラフィエル「その後もずっと謝り続けまして、一週間経った頃に許して貰い、和解しました。今ではすっかり関係も元通りです」ニコリ
ヴィーネ「そう…。それは良かったわ」ニコッ
ラフィエル「ちなみにタプちゃんからも私を刺した事を謝罪されましたが、許しました」
ラフィエル「私が刺されたのは自業自得ですし。」
ヴィーネ「はい。じゃあ、この話は終わり……今からは、元の仲良き天使と悪魔に戻りましょう」ニコリ
ラフィエル「はい」ニコッ
……………………………………
ガヴリール「お~い、早くお昼行こうぜ」
ヴィーネ「もうガヴ、そんなに焦らないの!」
サターニャ「ラフィエル、本当になんでも頼んでいいのね?」
ラフィエル「もちろんですよ」ニコリ
ガヴリール「じゃあ、私はかつ丼とラーメンとタコ焼きt」
ヴィーネ「だから、いくら遠慮しなくてもいいとはいえ、頼み過ぎよ!?」
サターニャ「じゃあ、私はメロンパンと七味唐辛子たっぷりのうどんね」ドヤッ
ヴィーネ「それでドヤ顔しないのっ!?」
ラフィエル「うふふ、本当になんでもいいですからね」ニコリ
四人「「「「あはははははははっ♪♪♪♪」」」」
ガヴドロSS【ラフィエルを殺ったのは誰だ!?】
おしまい
君には日本語を学んでいただきたい
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