モバP「クールな事務所です」 (21)
クールアイドル達の短編をオムニバス形式で
読まなくても問題ない前々作
モバP「クールな事務所」
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モバP「クールな事務所にて」
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[踏み絵]
ありす「奏さん」
奏「どうかしたの?」
ありす「今日、学校で踏み絵というものを習ったんですけどあれって意味あるんでしょうか?」
奏「ああ、嘘ついて踏んでしまえばいいと思ってるのね」
ありす「はい、いくら信仰しているといっても人の目を誤魔化すためならできるはずです」
奏「じゃあやってみる?」
ありす「え?」
奏「ここにちょうど文香が表紙に載っている雑誌があるわ」
奏「ありす、これ踏める?」
ありす「文香さんには申し訳ないですができます」
奏「じゃあやってみるといいわ」
ありす「わ、わかりました」
ありす「とりあえず靴を脱ぎましょうか。汚したら悪いですもんね」ヌギヌギ
奏「……そうね」
ありす「では踏みます」
奏「どうぞ」
ありす「……」プルプル
奏「どうかした?」
ありす「……」プルプル
奏「踏めるんでしょ?」
ありす「やっぱり無理です!」
ありす「いくら雑誌といっても文香さんを踏むことなんてできません!」
奏「……ね?」
ありす「あっ!」
ありす「こういうことだったんですね……」
奏「昔の人も上手いこと考えたものね」
ありす「さすが、教科書に載るだけはあります……」
[蒼のノート]
乃々「おつかれさまです……」
乃々「……」キョロキョロ
乃々「誰もいないんですか……」
乃々「?このノートは……」
蒼のノート
乃々「これ絶対凛さんのノートなんですけど……」
乃々「このノートにポエムを書き始めたって言ってましたし」
乃々「見たい……でも勝手に見るのは……」
乃々「……」
乃々「凛さんごめんなさい。森久保は悪久保です……」ペラッ
「輝ける菫青よ……我が手に集い浄化の力を成せ!蒼の剣を受けよ!アイオライト・ブルー!!」
乃々「カッコいいんですけど……」ペラッ
「静かなる蒼の息吹よ……我が剣に宿りて敵を穿て!ラズール・レオ!」
乃々「でもこれポエムではないような……」
乃々「ん?ここに体の動きが書いてあります……」
乃々「輝ける菫青よ……我が手に集い浄化の力を成せ!蒼の剣を受けよ!アイオライト・ブルー!!」 ビシィィ!!
乃々「決まったんですけど……!」
乃々「次は……」ペラッ
乃々「静かなる蒼の息吹よ……我が剣に宿りて敵を穿て!ラズール・レオ!」 ビシィィ!
乃々「これが蒼の力……!」
乃々「カッコ良すぎるんですけど……!」
乃々「次は……」
乃々「蒼穹の果て、私はここにいる!ヴォルト・オブ・ヘヴン!」 ビシィィ!
凛「乃々?」
乃々「ひぃぃぃ!!」
乃々「……見てましたか?」
凛「うん、バッチリ」
乃々「あぁ……恥ずかしすぎるんですけど……魂が消滅します……」
凛「何言ってんの乃々。バッチリ決まってたよ」
乃々「え……?」
凛「次は一緒にやってみようよ」
乃々「凛さんがそういうなら……」
凛「いくよ……!」
凛乃々「蒼穹の果て、私はここにいる!ヴォルト・オブ・ヘヴン!」 ビシィィィ!!!
奈緒「何やってんだ?」
凛「奈緒!?」
乃々「あぁ……今度こそ終わったんですけど……」
凛「誰にも言っちゃダメだよ」
奈緒「ああ。けど、私はいいと思うぜこういうの」
奈緒「私も家でアニメのキメポーズとか真似してるしな」
奈緒「でもよかったなーこんなところ加蓮に見られたら凄いことになってたぞ」
加蓮「私がなんだって?」
奈緒「加蓮!?」
加蓮「ま、今は奈緒のことはいいや。それより凛と乃々。見たよ~?」ウシシ
凛「乃々、逃げるよ!」
乃々「はぃぃ!」
加蓮「あっ、ちょっと!」
奈緒「で、逃げ込んだ先がここと」
加蓮「仮眠室なんて行き止まりに逃げるなんて凛も相当動揺してるね」ガチャ
加蓮「りーん♪」
奈緒「布団に包まって何やってんだ?」
乃々「ミノ久保ですけど……」
凛「それじゃあ私はかたつむりんってとこかな」
加蓮「……」カシャ
凛乃々「あ」
加蓮「それじゃあねー♪」トタタタタッ
凛「ちょ、加蓮消して!」タタタタッ
奈緒「……大丈夫か、乃々」
乃々「だめです……もう森久保は灰久保になりましたけど……」
奈緒「だめだこりゃ」
加蓮「とりあえずプロデューサーにでも送ろっかなー」タタタタッ
凛「かーれーんー!」タタタタッ
[1月1日]
正月
周子「ありすちゃん、あけましておめでとー!」
ありす「あけましておめでとうございます」
周子「おせちとかお雑煮とかある?」
ありす「はい、プロデューサーさんが用意してくれました」
周子「さっすがプロデューサーさん、わかってるー♪」
周子「去年から何も食べてないんだよねー♪」
ありす「え!?そうなんですか!?」
周子「そうだよー♪まあ正月の朝だから当たり前だけどね~」
ありす「あっ!!」
ありす「もうっ!周子さんはすぐそういうこと言うんですから……」
周子「えっへへー♪」
[橘]
トレーナー「よし、一旦ここまで。10分休憩だ」
凛「おつかれ、ありす」
ありす「橘です!まだ渋谷さんとは名前で呼びあうほど知り合っていません」
凛「そっか……」
凛「ねえ、橘」ギロッ
ありす「は、はぃ!」ビクッ
ありす(なんか急に怖く……!)
凛「さっきのダンスの振りワンテンポ遅れてたから意識したほうがいいよ」
ありす「わかりました。ありがとうございます」
ありす「あの……し、しぶ、いや、凛さん」
凛「何」
ありす(こわい)
ありす「名前、ありすでいいです」
凛「そう?じゃ、ありすって呼ぶね」
ありす「はい……」
ありす(怖かったからなんて口が裂けても言えません……!)
[映画]
映画館
奏「さて……遂に来てしまったわね……」
奏(先週公開された映画版プリキュア……)
奏(普段は見ないんだけど噂によると百年に一度の名作らしいわね)
奏(そこまで言われたらみるしかないけど……)
奏「……」キョロキョロ
奏(こんなところ周子にでも見られたら大変だわ……)
奏「おっと、そろそろ始まるわ早く行かないと」
放映中
ハッハッハ-!チキュウハオレノモノダ-!クラエ-!
奏(これ……めちゃくちゃおもしろいわね……)
キャ-!
奏(まだ終わってないけど、正直想像以上だわ……)
プリキュア『このままじゃ負けちゃう……みんなの力を貸して!』
マスコット『みんなの声でプリキュアたちにパワーを与えるも!』
奏(しまったわ……こういうパターン……)
奏(まあ、黙ってればいいわね)
マスコット『せーの!』
ガンバエプリキュア-!
奏(よし、声を出してるのは子どもばかり)
奏(名作と言われてるだけあっていろんな人が見に来てるけどさすがに声は出さないみたいね)
マスコット『もっともっと!』
ガンバエプリキュア-!!
マスコット『まだまだー!』
ガンバレプリキュア-!!!
奏(余りにもしつこいから大人たちも声を出し始めたわ……!)
奏(この映画は面白かったしちょっとくらい声出してもいいわね)
マスコット『ラストー!』
奏「……」スウッ
奏「がんばれプリキュアー!!!」
周囲「!」ジ-
奏「っ……///」
奏(思ったより大きな声が出てしまったわ……恥ずかしい……)
放映後
奏「なかなかよかったわね……」テクテク
奏(レンタルが始まったら借りてまた見ようかしら……)テクテク
周子「あっ、奏ちゃんじゃーん!」
奏「周子!?」
周子「今映画見終わったとこ?今終わった映画は……あっ」
周子「へー、奏ちゃんこんなん見るんだー?」
奏「帰るわ」スタスタ
周子「えっー!待ってよー!ちょっとー!」
周子「って耳あっかい!」
以上で完結です
ご覧下さった方ありがとうございました
乙
プリキュアなら仕方ない
映画館なら『放映中』じゃ無くて『上映中』じゃ?
つまんねぇ
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