苗木「今日も一日が始まる」 (29)
江ノ島「アタシが最初に感じたのは絶望だった」
江ノ島「アタシは何故か勘が良い、そう思っていた」
江ノ島「でも違った」
江ノ島「本当は勘が良いんじゃない、予想がつくの」
江ノ島「アタシには才能がある」
江ノ島「物事の未来を予想でき、現状を把握できる超高校級の分析力」
江ノ島「未来がわかってしまうことほどつまらないものはない」
江ノ島「つまらない、だから、感じてしまった」
江ノ島「絶望を」
江ノ島「アタシは超高校級の絶望で、超高校級に可哀そうな娘」
江ノ島「アタシは生まれながらにして不幸」
江ノ島「…うぷぷぷ」
江ノ島「不公平だよねえ?こんな人生」
江ノ島「だから公平に不幸を切り分けて『不幸平』にしないと」
江ノ島「これはアタシの物語」
江ノ島「世界を絶望化せることを切望し、所望するアタシの第一歩」
江ノ島「私アタシがどんな結末を迎えるかは誰も知らない」
江ノ島「アタシのオリジナルシナリオ、…なーんちゃって☆」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1512822717
希望峰学園
江ノ島「ついに始まったこの物語、舞台は希望峰学園の門前」ドン
江ノ島「アタシはここを残念な姉こと、残姉と共に門を通る」
戦刃「今の盾子ちゃんの流行りはナレーターさん?」
江ノ島「…」
江ノ島「残姉の言葉を無視し、アタシは前に進むのであった」
戦刃「ひどいよ盾子ちゃん」
どんっ
戦刃「いててて」
???「ご、ごめん。大丈夫?」
戦刃「…うん、あなたは大丈夫?」
???「ボクは見ての通り。ごめんね余所見してたみたい」
???「ボク、今日からこの学園で生活する一年生なんだ。だから落ち着かなくて」
戦刃「へぇー、私と一緒だね」
???「キミも?同じクラスかもね。名前は?」
戦刃「私は戦刃むくろ。君は?」
???「ボクは・・・」
期待
苗ノ島な気がした支援
江ノ島「これはなかなかレベルの高いクラスメイトどもだぜ!!!」
江ノ島「超高校級のアイドルに、超高校級のプログラマー」
江ノ島「全員一度は顔や名前を聞いたことがある連中だな」
キーンコーンカーンコーン
江ノ島「始まったぜ!第一日目にして最初の授業」
江ノ島「担任の顔を拝むのが楽しみだぜ」
ガラッ
江ノ島「(こいつが担任か?身長186cm、体重は72kg、誕生日は8月とみた)」
???「今日から君たちの担任となった」
宗方「宗方京助だ。私はこの学校の卒業生で超高校級の生徒会長だった」
宗方「充実した学園生活にしていくために、君たちに私のすべてを叩き込むつもりだ」
宗方「今日から一年間よろしく頼む」
宗方「さてと、私の自己紹介はこれくらいにして、では石丸君から順に挨拶をしていってくれ」
江ノ島「(さーて最初の関門。みんなに挨拶!コミュ障か一発でバレちまう難問。うちの残姉じゃあ難しいかもな)」
江ノ島「(うん?そういえば、あいつどこいった?)」
面白くなりそう
支援
宗方「次、苗木君」
シーン
宗方「? 苗木君、いたら返事をしてくれ。苗木君」
宗方「まさか初日から遅刻する者がいるとは…」
ガラガララ
苗木「すみません!遅れました!!」
戦刃「わ、わたしも…」
宗方「どうした?道にでも迷ったか?感心せんな」
宗方「二人とも席について!苗木君自己紹介をしてくれ」
苗木「は、はい!」
苗木「えーと、ボクは苗木誠と言います。妹が一人いて、超高校級の幸運として入学しました」
宗方「特技なにかないのか?」
苗木「特にこれといった特技はありませんが、人より少しだけ前向きなのが取り柄です」
江ノ島「(なんの面白味もないやつだ)」
江ノ島「(と周りの生徒は考えているに違いない)」
江ノ島「(だけど、私は違う)」
江ノ島「(残姉と一緒に遅れてくる?どういうこと?何をしていたの?)」
江ノ島「(今・・・)」
江ノ島「(何か違和感があった・・・)」
昼休み
江ノ島「(絶望的につまんねえ時間が過ぎ)」
江ノ島「(アタシは昼食をとっている)」
江ノ島「(こいつらと)」
戦刃「それでね、私は苗木君にぶつかったんだよ」
舞薗「まるでマンガでよくある出会い方ですね」
戦刃「そ、そんなラブコメじゃないよぉ」パタパタ
桑田「誰もそんなこと言ってねっつの」
苗木「あはは…」
江ノ島「苗木ぃ、悪い気してないじゃん?結構うちの姉はいける口?」
苗木「ええ…とその…」
江ノ島「(普通の反応、普通の会話)」
江ノ島「(アタシの気のせいか?)」
江ノ島「(何かあるように感じたけど)」
桑田「江ノ島ちゃんはどう思う?」
江ノ島「え?ごめんなんだっけ?」
舞薗「だから、宗方先生ですよ」
舞薗「ちょっと恐そうですけど、面倒見がよさそうですよね」
桑田「いやあ、ああいうタイプはめんどくせえぜ。熱血系は無理」
舞薗「苗木君はどうでした?」
苗木「うーん、ボクは普通に感じたよ」
戦刃「私は戦闘慣れしているように感じた」
苗木「銭湯?へえ、そんなことわかるんだぁ」
戦刃「うん、動きとか見てたらね」
苗木「じゃあ、ボクはどう?」ワクワク
戦刃「うーん、不慣れ?」
苗木「残念!こう見えても結構いくんだよ」チッチッチッ
戦刃「うむむむ」
江ノ島「(馬鹿コンビ)」
> 舞薗
who?
>>10
うわああ、すみません
ミスです
ドンマイ
終わりのチャイム
宗方「では、これで授業は終わりだ。あとは各自部屋に戻るなり、課外活動をするなり自由に行動しても良い」
舞園「苗木君、一緒に学園を見てまわりませんか?」
苗木「うん」
山田「拙者は早く同人活動をしなければ」シュババババ
セレス「紅茶が飲みたいですわ」
十神「ふん」
霧切「…」
戦刃「盾子ちゃんどうする?」
江ノ島「そりゃあ、もちろん活動しなきゃ」
戦刃「課外活動?」
江ノ島「うん、加害活動」ニッコリ
一日1レス更新?
江ノ島「ふん~ふんふん♪」
戦刃「・・・」
江ノ島「おっと、2年生の教室はここね」
江ノ島「(おもしろそうな人いるかな)」チラッ
江ノ島「(大柄な男、寝てる女の子、ハムスターを持っている男などなど)」
江ノ島「(特段目を引くような人はいない…)」
???「!」
江ノ島「(! 白髪の長身に気付かれた。落ち着いて愛想笑いして、1歩2歩下がって…)」
戦刃「盾子ちゃんどうしたの?」
江ノ島「いいから、アタシに合わせろ、後ろに1歩2歩愛想笑い」
戦刃「後ろに1歩2歩愛想笑い…次は?」
江ノ島「後ろに5歩、右13歩、その後、深呼吸を3回してからびっくりする」
戦刃「びっくり?」
江ノ島「いいから言うことを聞いて」
戦刃「後ろに5歩下がって…」
戦刃「右に13歩進んで…」
江ノ島「顔はあの2年生のクラスから離さないでよ」
戦刃「そして深呼吸を3回」
宗方「こんなところでどうした?」
戦刃「ひっ!」
江ノ島「いえいえ何も、じゃあまったねー!せんせぇ」
戦刃「盾子ちゃん、なんで先生がいるってわかったの?」
江ノ島「まあ、アタシの才能よね」
江ノ島「さっさと、この場から去って次は3年生のクラスにいこ!」
戦刃「課外活動は?」
江ノ島「まあ、そこでちょっちやるかもね♪」
>>14
その予定です
もし更新できなかった日があったら次の日にまとめてレスします
植物園
江ノ島「へー、へー!なにこれすっごい便利じゃん」
???「・・・」
戦刃「盾子ちゃんこいつまだ生きてるよ」
江ノ島「わざと生かしてやってんのよ」
江ノ島「喜びなよ、アンタはこれから大好きな植物と一心同体になれるのよ」
江ノ島「少しずつこの植物に消化されちゃうのかな、それとも一気に消化されちゃうのかなぁ?」
江ノ島「アタシにはわからないけど」
江ノ島「生きたままそれを実感できるって絶望的じゃない?」
江ノ島「おーい、ちゃんと聞こえてるわよね?先輩」
戦刃「盾子ちゃんすごいよね、勘が良いのかな?」
江ノ島「あ?」
戦刃「だって、入学したばっかりの日にこんな良いもの見つけちゃうなんて」
江ノ島「勘っていうか、アタシの才能かな」
江ノ島「さあ、さっさとこいつ片づけちゃうわよ」
江ノ島「続きはまた明日」
江ノ島「じゃあね、先輩。アタシのために今日まで生きてくれてありがと☆」
???「感じる、こっちに何かある」
???「ここは、色葉先輩の植物庭園」
???「何かある、絶対に」
???「僕の幸運が何かを導いている」
???「でも、わからない。僕なんかじゃあ、ここが限界。これ以上は」
???「あの人の力が必要かな?」
次の日、放課後
キーンコーンカーンコーン
舞園「苗木君また、明日」
苗木「うんまたね、舞薗さん」
石丸「先生!質問があります!!」
宗方「今日はダメだ!!」
江ノ島「さーて、今日はどうしようっかなぁ」
戦刃「ごめん、盾子ちゃん私今日用事あるから」
江ノ島「…へー、そういってらっしゃーい」
戦刃「いってきます」
江ノ島「・・・」
江ノ島「…うぷぷぷ」
江ノ島「(あいつはアタシのおもちゃだ)」
江ノ島「(私はずっとこの関係が続くと思っていた)」
江ノ島「(残姉は私の道具として)」
江ノ島「(ずっとそばにいてくれる)」
江ノ島「(ずっと付き従ってくれる)」
江ノ島「(そう思っていた)」
江ノ島「(思っていた…?違う、これは分析された未来のはず)」
江ノ島「(『はず』?違う、『はず』ではなく『だ』)」
江ノ島「(私の分析がはずれることは滅多にない)」
江ノ島「(はずれるとしたら、それは予測できないほどの怪異)」
江ノ島「(あるいは絶望)」
江ノ島「(それしかないはず…)」
江ノ島「(なら…)」
江ノ島「(残姉が私よりある物事を優先している、これは絶望の前触れ?)」
江ノ島「(それとも怪異な気まぐれ?)」
江ノ島「(確かめないと、残姉の行動を)」
江ノ島(「その真意を」)
今日は3レスしたんで木曜日までお休みします
苗木が舞園さんの名前を間違えてる...
面白そうなので待ってるーよ
戦刃「ごめん、待った?」
江ノ島「(誰?あそこにいるのは?)」
戦刃「これからどこにいく?」
江ノ島「(嘘でしょ?まさか?)」
戦刃「私はこっちの方がいいかな」
江ノ島「(え…?なにこれ…?どういう…)」
舞園「いきましょうか、戦刃さん」
江ノ島「(これが…残姉が私よりも優先したもの?)」
江ノ島「なーんだ、友達同士で仲良く買い物ってわけぇ?」
江ノ島「一緒に昼食をとったり、仲良く談笑したり」
江ノ島「超高校級の残念なお姉ちゃんが超高校級のアイドルと買い物」
江ノ島「杞憂だったのぉ?アタシの勘違いぃ?」
江ノ島「なわけねぇだろ」
江ノ島「第一に、どうしてアタシは呼ばれなかったのかなぁ?」
江ノ島「仲間はずれってわけ?はぶかれたってこと?」
江ノ島「それは間違いない」
江ノ島「でもなんで?」
江ノ島「一緒だと気まずい?アイドルはギャルが苦手?」
江ノ島「おそらく前者」
江ノ島「二人には共通点がある」
江ノ島「その共通点がアタシを仲間はずれにした理由」
江ノ島「その理由を探らなくちゃーね」
江ノ島「~♪」ピコピコ
戦刃「ただいまぁ」
江ノ島「おっそいんだよっ!!このクソ姉がぁ!!」
戦刃「ご、ごめんね盾子ちゃん…」
江ノ島「おらぁ!飯用意したから食え!!」
戦刃「ぅぇ-ん、このハンバーグ中にチーズが入っていて、おいしいよぉ…」
江ノ島「ごらぁ!風呂入れたから入れ!」
戦刃「ぅぅ、私好みの42度に設定されていて気持ちいいよぉ…」
江ノ島「どぉらぁ!布団敷いているから寝ろ!」
戦刃「うーん、今日もたくさん遊んだなぁ」ウトウト
江ノ島「あ、歯磨かせるの忘れた」
江ノ島「おらぁ!起きろ!歯磨け!」
戦刃「うー、せっかく布団に入ったのに…」
江ノ島「磨いた?じゃあ寝ろ!」
戦刃「zzz」
江ノ島「さあて、スカートの端につけておいたボイスレコーダーはきちんと仕事してるかなぁ?」
江ノ島「ポチっと」
舞園『…で…く…さん』
江ノ島「(スカートの摩擦音が邪魔してあまり聞こえない)」
戦刃『…さん…え…』
江ノ島「(1時間くらい経つけど、これはだめだなぁ)」
舞園『な…く…こっ…』
戦刃『ちょ…するから』
戦刃『あった、あった』
舞園『何がですか?』
江ノ島「(うん?急に鮮明になった?)」
戦刃『ほらこれ』
戦刃『ボイスレコーダー』
江ノ島「(!!????)」
戦刃『まったく、私は軍人だったんだからこういうのにも気づいちゃうってことわかってもらわないと』
舞園『誰がつけたんですか?心当たりは?』
戦刃『盾子ちゃんだよ』
江ノ島「(こ、こいつ・・・)」
舞園『江ノ島さんも参加されたいんですかね』
戦刃『盾子ちゃんは興味ないと思うけどなぁ』
戦刃『でも一応…、盾子ちゃんが気になったらいつでも言ってね』
戦刃『私たちのクラブに入れてあげるから』
舞園『興味持ってくれると良いですね』
戦刃『うん』
江ノ島「・・・」
江ノ島「・・・」
江ノ島「うぷぷ・・・」
江ノ島「(超絶望的ッ!!!)」
3日目、朝
江ノ島「おきなさーい、清々しい朝ですよー」
戦刃「うーん、起きた」
江ノ島「じゃあ、さっさと支度して」
戦刃「・・・盾子ちゃん昨日のボイスレコーダー聞いた?」モゾモゾ
江ノ島「もち!」
戦刃「どうかな?クラブに入らないかなぁ?」
江ノ島「はいらなーい、そして残姉は今すぐそのクラブを脱退しなさーい」
戦刃「えぇ!?でも、でも・・・」
江ノ島「妹様がこんなに頼んでるのに?」ウルウル
戦刃「ええと、ええと・・・」
江ノ島「アタシとクラブどっちが大事なの?」
戦刃「も、もちろん盾子ちゃんだよ!」
江ノ島「じゃあ、アタシのためにクラブ辞められるよね?」
戦刃「でも、でも・・・」
江ノ島「でもはなし!デモもなし!YESのコール以外聞きません!!」
戦刃「うぅ・・・」
江ノ島「まあまあ、舞園ちゃんとの関係もあることだし今年はまだ入ってていいよ」
戦刃「ほんと?」
江ノ島「うん♪でも、クラブよりも何よりもアタシを優先すること」
江ノ島「絶対ね」
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