モバP「サキュバスアイドル水本ゆかり」(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1471791591)
の続きです
「Pさんは、『呪い』を信じますか?」
暗闇が支配する空間で、彼女は俺にそう問いかける。
「呪い?」
「はい。呪い、です」
「いきなりそんなことを聞かれてもな……」
「教えてくれませんか。私、知りたいんです。Pさんのこと」
「そうだなあ。ゆかりがそこまで言うなら、なんとか答えたいけど」
「お願いします。だって、私……」
周囲を見渡しながら、俺は努めて普段通りのふるまいを装う。
景色だけ見れば、ここは毎日通っている見慣れた事務所。いつもと違うのは、電気がほとんどついていないことだけ。唯一俺達の周囲のみ、互いの姿が確認できるだけの灯りに包まれている。
そして目の前にいるのは、これも毎日顔を合わせている担当アイドル。なんてことはない、普段とそう変わらない光景だ。
――でも、そうじゃない。
「あなたのすべてを知って、すべてを感じて……もっと、もっと、悦びをわかちあいたい……♪」
彼女の双眸が、真紅に輝く。彼女の白く小さな手が、俺の頬をゆったりと撫でる。
頬に伝わるひんやりとした感触以上に、俺は背筋に寒気のようなものを感じた。
――そう。ここは事務所じゃない。同じなのは見た目だけ。
いうなれば、ここは『檻』だ。主の許しなしでは、決して出ることのできない閉ざされた部屋。
であれば、この部屋の主は誰なのか。いうまでもないだろう。
「Pさん。今夜の夢も、素敵なものにしてあげますね……♡ んっ……♡」
艶めかしい吐息とともに、ぐっと身体に力をこめるゆかり。
メキメキと異様な音が鳴り響き、同時に彼女のブラウスを突き破って黒い翼が生えてくる。
「んっ♡ あぁっ♪ もう、ちょっと……♪」
スカートの下からにゅるりと伸びる尻尾。そして最後に、頭の頂上付近に山羊のような二本の角が生えてくる。
角が伸びることには快感が伴うのか、ゆかりは頬を上気させながら身体をくねらせる。
そして、ついに山羊のそれに似た形の角が完全に生えそろった瞬間。
「ん~~っっ♡♡」
ずりゅりゅ、という音とともに、ゆかりの嬌声が部屋中に広がった。エクスタシーに達したらしい。
「はぁぁ………♪ やっぱり、夜はこちらの姿のほうが落ち着きますね……♪」
先ほどの乱れようから一転、優雅な微笑みを浮かべるゆかり。だがその姿は、すでに人間のそれからはかけ離れていた。
意のままに翼と尻尾を揺らめかせるその姿は、まさしく悪魔。
「……こんなものを見せられている以上、呪いの存在だって信じるしかないじゃないか」
「ふふ♪ そうかもしれませんね」
彼女は、水本ゆかりは。俺の担当アイドルであり……そして。
「では、サキュバスである私が、Pさんに呪いをかけちゃいます」
人間の夢を喰らい、精を喰らう生き物――サキュバスである。
「Pさんには『私の脚以外ではイケない』という微妙な呪いをかけましょう」
「………それ、微妙じゃないだろ。結構致命的だろ」
「Pさんのおちんちんは……だめ♪ 足でしてあげないと、だめです」
ぼぅ、と彼女の両眼が妖しく光ったかと思うと、俺の身体全体……特に下半身に、嫌な感じの衝撃が訪れた。
まるで、金縛りにかかったかのような……眼前の少女にすべてを支配されているかのような、そんな感覚。彼女が初めて悪魔の本性を現した時の夜にも、俺は同じことをされた気がする。
もっともあの時と違うのは、本当に金縛りにあっているわけではなく、四肢は俺の意思で自由に動かせること。
だから、その気になればきっと、ゆかりを跳ね除けて誘惑を拒絶することだってできるはず――
「Pさん………♡」
耳元で名前を囁かれた瞬間、ぴりぴりと電撃が走ったかのような痺れが全身を駆け巡る。
気づけば彼女の右手は俺の頬から離れ、ズボンの付け根のあたりを愛おしそうに撫でまわしていた。
「ふふふっ……もうこんなに大きくなっていますね。苦しそう……今、出してあげますね」
直接触られているわけでもないのに、俺の股間のソレはすでに怒張しており、外の空気を浴びることを今か今かと待っているかのようだった。
抵抗できるはずなのに、断ち切ることができるはずなのに、俺の腕は力なくソファーの上に横たわっているのみ。
「ゆかり……」
「なんでしょう?」
「………」
ファスナーが下ろされ、パンツの向こうから俺のペニスが取り出される。
ゆかりの手に直で触れた瞬間、今までの何倍もの快楽が襲い掛かり、もともと膨張していたソレはもはやはち切れんばかりのサイズにまで膨れ上がる。
「Pさん? どうかしましたか?」
「……今日は、やめにしないか」
このまま流されて、快楽に溺れてしまいたい。そんな黒い誘惑を断ち切り、俺はやっとの思いで拒絶の言葉を口にする。
するとゆかりは不思議そうに首を傾げ、俺に問いかけた。
「どうしてですか? この前は、フェラチオまでさせてくれたじゃないですか」
「俺としては、それもよくなかったと思っているんだ」
「気持ちよくなかったのですか?」
「そうじゃない。たとえこれが、サキュバスとしての君が作り出した夢の世界での出来事だとしても……俺は、担当アイドルとそんなことをするのは間違いだと思うから」
「………」
動きを止めて黙り込むゆかり。わかってくれたのだろうか――
「Pさん。Pさんは、言いましたよね。最後の一線は、私のアソコにペニスを挿れることだと。そこだけは、どうしても守りたいと」
「あ、あぁ」
初めてゆかりがサキュバスとしての本性を現した夜。彼女の見せた淫らな夢の中で、俺はなけなしの理性を振り絞ってその言葉を口にしたのだ。
「私はPさんのアイドルです。だから、私もその一線は守ろうと思っています。あなたがそう、望んでいるのなら」
けれど、と。
真顔だった彼女の表情が、美しくも妖艶に歪んでいく。
「私は、あなたのことが好きなんです。あなたのことを考えると、気持ちが昂ってしまうんです。だから……その一線を超えない限りは、なんでもしたい……♡」
まずい、と本能が告げた時にはすでに遅く。
俺の股間に置かれていた彼女の右手が、ゆっくりと上下に動き始めた。
その瞬間、自分でオナニーするときとは比べ物にならない快感が襲ってくる。
「うふっ。Pさん、気持ちよさそう……私も嬉しくなってしまいます……」
口を開け、見せつけるように舌を出すゆかり。その先端から、唾液が糸を引いて垂れ落ちる。
「くぅっ……」
ぽとぽとと俺の亀頭に唾液が落ちるたびに、痺れるような刺激が脳まで伝わってきた。
「私達サキュバスの体液には、感覚を敏感にして、性的な興奮を増幅させる効果があるんです。もちろん、唾液にも……えい♡」
「あ、ああぁっ」
竿を握る力が少し増しただけで、情けない喘ぎが口から漏れ出てしまう。そんな俺の醜態をうっとりと眺めながら、ゆかりはなおも唾液を垂らし、俺のペニスにそれを塗りこんでいく。
「では、そろそろ……シコシコ、しますね♡」
彼女が慈しむような手つきで亀頭から竿、そして玉の部分まで丁寧に粘液をいきわたらせたころには、俺の頭の中はひとつのことでいっぱいになっていた。
――射精したい。
ゆかりを止めたいという、正常な感情が消えていく。ダメだとわかっているのに、股間に溜まっている劣情のすべてをぶちまけたいという思いが強くなっていく。
「どうでしょうか。シコシコ、気持ちいいですか?」
そして、俺の感情の変化に応えるかのように、ゆかりの手淫はさらに激しさをましていった。
左手で玉を揉みながら、右手をしゅっしゅっと滑らせる。ひとつひとつの指が絶え間なく自由に動き、俺のペニスを蹂躙するかのように刺激していく。
「裏筋……いいえ、やっぱりてっぺんのところが一番好きなのですね、Pさんは」
やがて俺の弱点の見つけた彼女は、ダメ押しとばかりにもう一度亀頭に自らの唾液を落とした。唾液とカウパーが混ざり合い、ぴちゃぴちゃといやらしい音が室内に響き渡る。
左右に元気よく揺れる彼女の尻尾は、まるで無邪気な喜びを表しているかのようにも見えた。
人間の器官ではないソレに対してそんな感情を抱いてしまうほど、俺の思考は甘い快楽に侵されつつあった。
「ゆかり……俺、もうっ」
……いいじゃないか。ここは夢の中なんだ。現実のゆかりは汚れないまま……ゆかりだってそう言っている。
だったらもう、欲望に従ってもいいんじゃないか?
ここまで的確に性欲を刺激されたんだ。我慢できなくなっても仕方ない……そう、仕方ないんだ。だって相手はサキュバスなんだぞ? 作り話にしか出てこないと思っていた悪魔に、勝てるはずがない。
だからもう、射精しても仕方ない。仕方ない。射精しても。射精したい。射精したい。イキたい。イキたいイキたいイキたい……っ!
――なのに。
「なんでだ……?」
こみあげてくる快感。これまで自慰の中で幾度となく体験した感覚。普通ならとうに射精しているはずなのに、先の部分でせき止められているかのように精液が出ない。
射精したいのに、出ない。どうして。
「うふふっ。Pさん、切なそうですね……」
その声にハッとして見上げると、そこには悪戯っぽい笑みを浮かべているゆかりの顔があった。
そこで俺は、さきほど彼女が言っていたことを思い出す。
――Pさんには『私の脚以外ではイケない』という微妙な呪いをかけましょう――
「ま、まさか」
俺の思考を見透かしているかのように、こくりと頷くゆかり。彼女はそれと同時に、俺の竿をぎゅっと握りしめた。
「ぎゅーっ♪」
「ああ……っ!」
射精するには十二分な刺激だ。それでもやはり、先走り汁がちょろりと垂れるだけ。欲望を溜め込むだけ溜め込み、発散できない……俺の男の象徴は、グロテスクなほどに膨張していた。もともとサイズとしては大きいほうだと
いう自覚があったが、それでもこの大きさは異常だ。
もう疑う余地はない。俺は彼女の呪いにかかっている。だから手淫では絶頂に達することができない……。
「Pさん、かわいい……♡」
この状況を作り上げた張本人であるところの少女は、愉しげな表情で俺の頬をさらりと撫でる。
ひょっとしなくても……彼女は、サディスティックな一面を持つのではないだろうか。
「ゆかり、頼む……」
「頼む……Pさんは、私に、どうしてほしいのですか?」
俺の答えなんてとうにわかっているだろうに、ゆかりはそれでも俺の口から言葉を求める。真紅の瞳が、ひときわ妖しく輝いていた。
「………イかせてくれ」
「……どこで、ですか?」
「……ゆかりの脚で、イかせてくれ」
「………ふふ♪」
執拗に俺を責めていた彼女の両手が離れ、立てていた膝が崩される。
そしてゆかりは、すらりと伸びた両脚を見せつけるかのように突き出した。黒いタイツ越しに見える彼女の生脚が、俺の劣情をさらに刺激する。
「では、お望みどおりに……私の脚で、イかせてあげますね……♡」
ゆっくりと、ペニスを挟み込むように近づいてくる両足。これに触れられた瞬間、すべてが解放される――そんな確信がある。
それは俺の心にいくらかの余裕をもたらし……同時に少しだけ、まともな思考を行うだけの理性を復活させた。
――なぜゆかりは、こんな回りくどいことをしたのだろうか。前回までなら、夢に現れて早々に俺の精液を搾り取ろうとしてきたのに。今日に限って、こんな回りくどいことをしてきた理由はなんなのか。
脚にこだわっていた原因は――
「………あ」
ひとつ、思い当たることがあった。今朝、事務所に出社したばかりのこと。
『おはようございます、プロデューサーさん』
『おはようございます、ちひろさん。今日もよろしくお願いします』
アシスタントのちひろさんと挨拶をかわした俺は、棚の整理をしている彼女をぼーっと眺めていた。
ヒールを脱いで踏み台に上っている姿を見ていると……やっぱり綺麗な脚してるよなあ、なんてことを思ってしまい。
『プロデューサーさん。女の人って、案外男性の視線に敏感なんですよ?』
『す、すみません。つい』
あえなく本人に注意されてしまい、頭を下げる事態になってしまったのだった。
そして間が悪いことに、ちょうどその場面を目撃していたアイドルがひとり。
『Pさんは……ちひろさんの脚が好きなのでしょうか』
『いや、あの。そういうわけではなくてだな、ゆかり』
『違うのですか?』
『ええと、その……女性のすらりとした脚は、等しく魅力的というかなんというか』
『プロデューサーさん。それ、自爆ですよ?』
『ですよね……』
焦りから墓穴を掘るような真似をしてしまった恥ずかしさで、その時は気にする余裕がなかったのだが。
俺とちひろさんのやりとりを眺めていたゆかりは……普段と違った様子だった気がする。
「ゆかり、君は」
「ちひろさんの脚も魅力的ですけど……私の脚も、イイ、ですよね?」
俺がひとつの可能性にたどり着いたのと同時に、ゆかりが決定的な言葉を口にした。
やはりそうなんだ。彼女は、俺に――
「えいっ♡」
そこで、論理的な思考は破綻した。彼女の両足がペニスに触れた瞬間、すべてが壊れた。
何が気持ちいいとか考えることすらできない。ただ、脳が焼き切れるかのような快楽が波のように押し寄せる。間違いなく人生で一番の刺激を味わっている俺に、ゆかりは。
「……いいですよ。全部、出してください♡」
その囁きが、最後の引き金となり。
「うおっ……!!」
びゅるるるるっ!!
夢でないとありえない量の精液が、天井に向かって飛び出した。
止まらない射精。白く濁った粘液が、絶え間なく出続ける。今度こそ俺は、おかしくなってしまいそうだった。
「あはっ♪ やっと味わえます……Pさんの、精液♡」
目の前にいる少女の顔が、肢体が、白く汚されていく。だというのに、彼女は幸福に包まれているかのように舌を下品に突き出し、俺の精を貪り取っていた。
「れろっ……あぁ、おいしい♡」
その痴態が、俺の劣情をさらに刺激し――
「はあ、はあっ……やっと、止まった」
10秒か、20秒か、あるいはもっと長い時間か。途方もない量の射精がようやく終わり、俺はガクガクと震える腰をゆっくりと落ち着かせた。
一生分の精液を出したんじゃないだろうかと思えるほどの快楽に、先ほどまで膨張していた俺の竿もすっかり元気を失っていた。
「これ以上あんなの味わったら、本気で頭がおかしくなりかねないからな……助かった」
ホッと一息をついたところで……先ほどから、ゆかりが黙りこんでいることに気づいた。
「……ゆかり?」
「………」
俺の射精をおいしそうに味わっていたはずの彼女は、いつの間にか目を伏せて動かなくなっている。
いったいどうしたのだろうか。まさか、普段のように突然居眠りをしているのでは――
「……あはっ、あはぁ♡」
「ゆかり……?」
「せーえき、濃い匂い……オイシイ……♪」
ゆらりと身体を近づけてくる彼女の顔を見て、ぎょっとする。
……紅い瞳の瞳孔が、獣のように鋭くなっている。尻尾はさらに長く伸び、翼は俺を包み込んでしまえるほどのサイズまで大きくなっていて。
「おちんちん……せーえき……もっと、もっとタベタイ……」
めりめりとさらに太さを増した角を見て……俺はようやく、これが『本来のサキュバス』であることを悟った。
「ゆかり、おいっ」
「せーえき、せーえき♡」
俺の呼びかけなどお構いなしに、ゆかりはその長い尻尾を俺のペニスに巻き付ける。
尻尾の先端が竿をチクリと刺したかと思うと、萎びていたはずのソレが再びそり立ち始めた。
「なっ!?」
漆黒の翼に全身を包まれ、身体中を愛撫されているかのような感覚に襲われる。
竿と玉が尻尾でぎゅうぎゅうと締め付けられ、無理やり精液を搾りだされる。
「イタダキマス……♡」
完全に獲物の巣に捕らわれた形になった俺は、ペニスに近づいてくる淫魔の口を受け入れるしかなく――
………
……
…
「ん………」
気がつくと、視界いっぱいに暗い天井が広がっていた。どうやらいつの間にか、眠っていたらしい。
……いや、意識を失っていたのか?
「むぐ」
というか、口に何かを咥えている。やけに生温かさを感じるけど、これはいったい――
「あっ♡ ダメです、急にはむはむされると……感じてしまいます……」
「………え」
艶めかしい喘ぎ声は、聞きなれた少女のもの。ということは、この細長い何かの伸びている先は。
「お、おはようございます。Pさん……ごめんなさい」
「ゆかり……どうしてゆかりの尻尾が、俺の口に」
「私が自分を抑えきれなくなって、Pさんの精を吸いすぎてしまい……このままでは現実のPさんの身体にも問題が起きてしまうので、私の尻尾汁で栄養をとってもらっていたのです」
「し、尻尾汁って……」
「心配しないでください。人間の女性の、おツユと同じようなものですから」
「いや、だからまずいと思うんだが……」
「まずい? 味は悪くないはずですけど……お気に召しませんでしたか?」
……ああ、この天然っぷり。間違いなくいつものゆかりだ。さっきの本能丸出しの獣はいなくなったらしい。
「本当にすみません。私、あんなにおいしいものをいただいたのは初めてで、サキュバスとしての本能を抑えきれなくて……Pさんに、ひどいことをしてしまいました」
「ゆかり……」
ひどいことと言えば、最初の手コキからすでに逆レイプに近いとは思うんだが……彼女は彼女なりの価値観をもって、本気で謝っているようだ。
俺の精を味わいたい。俺を気持ちよくしたい。だけど、俺の身を危険な状態にはしてはいけない。そんなところだろうか。
「せめて、私のお汁で元気になってもらえればと思って」
「………わかった」
そういうことなら、恥ずかしいけどいただくしかないだろう。ゆかりの尻尾汁を。
ちゅうちゅうと尻尾を吸ってみると、ほのかに甘い液体が口の中に広がっていく。それと同時に、疲れ切っていた身体に活力がみなぎってくるのを感じた。
「あっ♡ やっ♡ 尻尾、ちゅうちゅう吸われるの、初めてで気持ちいいです……♪」
ついでに、ゆかりも感じていた。
「そう喘がれるとやりにくいぞ……」
「す、すみません。思っていたより、気持ちよくて……サキュバスは、尻尾が敏感なんです」
「一応、覚えておこう」
何に役立つのかはわからないけど。
「ゆかり。ひとつ、聞いてもいいか?」
「はい」
「俺、記憶が飛んでるんだけど……その。挿入まで、いってしまったのか?」
「……いえ。それは、していません。私もほとんど正気を失っていたのですが……それだけは、はっきり言えます」
「そうか」
あんな状態になっていても、俺との約束は守ったってことか……うん。わかった。
「いいよ。今日のことは許す。でも次からは、暴走しないようにしてほしいな」
「も、もちろんです! ありがとうございます、Pさん」
「よくわかったから。ゆかりは悪いサキュバスだけど、いい子だって」
その『悪い』部分も、サキュバスとしての本能と、俺への想いが原因なわけであって。
「……向き合わなきゃ、いけないよな」
「Pさん?」
「ゆかり、俺も覚悟を決めた。最後の一線は守るけど……今後もたまに、俺の夢に出てきたときは付き合うよ」
「………!」
目をまんまるに開くゆかり。それだけ、俺の言葉が衝撃的だったのだろうか。
「俺は君をスカウトして、アイドルの世界に踏み込ませた。だからちゃんと、君のサキュバスとしての姿とも付き合っていかなきゃ……いや、付き合っていきたいと思っている。改めて、よろしく」
「……いいんですか?」
「ああ。それと、もうひとつ。やきもち焼かなくても、俺はゆかりのこと、魅力的だと思ってるから」
「………Pさん」
頬をほんのり朱に染める彼女を見ていると、さっきまでの姿とのギャップに戸惑いそうになる。
でも、両方とも水本ゆかりなんだ。だから、両方と向き合っていきたい。
「ひとつだけ、お願いをしてもいいですか?」
「なんだ?」
「……口づけを、してもいいでしょうか」
「……ああ。そういえば、あれだけやっておいてまだだったな」
口づけ……キス、か。人間のアイドルをプロデュースしているなら、断っているところだけど。
「……わかった。いいよ」
「ありがとうございます♪」
ゆっくりと顔を近づけてきたゆかりは……そのまま、そっと唇を重ねてきた。
以外にも、そこから舌を入れてくるとかはなく。ただ、お互いの体温を確かめ合うかのような、優しいキスをするのみに留まった。
「ふふ♪ キス、してしまいました」
「してしまったな」
ニコニコと微笑むゆかりにつられて、俺も顔がほころぶ。
これから先、いろいろと困難が待ち受けているとは思う。夢の世界限定とはいえ、俺は担当アイドルとの淫らな関係を受け入れてしまったのだから。
でも、この決断が間違いだとは思わない。後悔しないように、頑張っていければ。
「これからも、よろしくお願いしますね。Pさん」
「ああ。ところでゆかり」
「はい?」
「さっき言ったよな。『サキュバスの体液には、性的興奮を増幅させる効果がある』って」
「はい」
「尻尾汁って、体液に含まれるよな」
「はい………あっ」
「おかげで、俺の股間がまた元気になってしまったんだけど……」
「………責任をもって、処理させていただきます」
……頑張って、いけるよな?
おしまい
おわりです。ゆかりに囁かれてアレコレされたい
おつおつ
あと981レス書けるぞ
無限ループじゃん
射精→尻尾汁→射精→尻尾汁
無限ループじゃん
射精→尻尾汁→射精→尻尾汁
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