モバP「酸っぱいぶどう」 (24)
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
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あたしはたまに夢を見る。
全てが夢だった夢。アイドルも何もかもが幻で。
幼稚な家出は二十日ともたず、毎朝変わり映えの無い実家の天井を眺めて
あるいは、幼稚なハズの家出を拗らせ、毎朝違う男の隣で
「――――――――――――――――、――――――――――――」
決まってそこらで目が覚める。
今朝もそう。自称低血圧が、一瞬で目を醒ます。
冷汗びっしょり、動機や息切れ、咳に嗚咽の諸症状。
そーゆー時にかぎって、特効薬は傍にない。
「……必要な時に居るのが仕事でしょーに」
理不尽極まる言い草には、流石にあたしも苦笑い。
ただ、いつもと一味違うのは、今見えてるのがホントに実家の天井だったってこと。
地元での仕事だったから、里帰りしてたってワケ。うーん、塩見周子故郷に錦飾りすぎ問題?
だから逆に言えば、夢がホントに夢なのか確かめるにはまだ確証が持てなくて。
ケータイひっつかんで、メッセージを探して。
タップが少しうまくいかなかったのが、なんだか怯えてるみたいで自分に腹立って。
――そっと、薄い胸を撫で下ろす自分がいた。
(お仕事の描写は割愛。そつなくこなすシューコちゃんの姿なんて面白くないっしょ?)
(ところでなんで割『愛』っていうんだろね?)
一時間前まで和風アイドルだったあたしは今、シャツに半ズボンと少年の様ないでたちに早変わり(ホットパンツなんて色気づいたもんではなかった)。
「んじゃーまー無事務めさせていただきましたー。関係者一同カンパーイ」
乾杯の時はグラスを触れさせない、との師の教えに従うのだ。
「かんぱーい、って一同って二人だろうに」
和菓子、じゃなかった我が師Pさんは呆れ声。
恙(つつが)無く仕事が終わったんだからもっと嬉しそうにすればいいのに。
「んふふー、あたしも我がまま通る様になったねー、よろしおすなぁ」
打ち上げも兼ねた晩御飯で、おねがいお願いってせがんで連れてきてもらったバー。
新進気鋭、ってので、女子総合誌からオジサン向けグルメ雑誌にも載ってる大ちゅーもく店、とのこと。
フードはおつまみみたいのばっかりでガッツリ晩御飯っていうには程遠いけどね。
ちなみに、まだ時間は早い方だから割と席は空いていたけど、マスターは常連みたいな人の相手で忙しそうだった。
カウンターはシューコちゃんにはまだ早いのでテーブル席で、器だけはいっぱしのジュースを口に含みながら薄暗い店内を見渡す。
薄暗くて、ジャズが掛ってて、レンガ調の壁にはレコードのジャケット――刈り込んだ黒人がラッパ吹いてるヤツ。
突き出し? が浅漬けだったってのはちょっと珍しいかも(マスターの京野菜アピールを添えて)。
ただ――正直、どこのお店も大体一緒に見えてしまうのは、あたしの審美眼が有るからか無いからか。
京都産ってだけで有難がられるのは飲食もアイドルも一緒らしい。いやだけじゃないけれども。
「まったく、先方も許してくれたからよかったようなものの――」
「ある程度予想してくれてたんでしょ? あたしが何か言い出さないかって」
自惚れ気味な予想はあたっていたみたい。ネクタイを緩め、グラスに口付けるその仕草が、一呼吸分止まった。
そのくらいの隠し事を見抜ける付き合いはしてきたつもりだった。
「まさか」
ふぅん。
そのくらい隠さなくていいのにという付き合いもしてきたつもりだったけれど。
「ふーん」
あたしは知っている。Pさんが、先方と一緒の打ち上げを断りに行っていた時、向こうの代表がホッとした顔をしたのを。
きっとあたしは、扱いにくいのだろう。自分でも思う。反応とか色々薄くて、捉えどころがなくて、されど無碍にはし辛い立場にあって。
この物好きに拾われていなかったらどうなっていただろう、という何気ない想いが勝手に、今朝の夢にまで扉を繋げてしまう。
あたしはすこぶるブルーになる、なんて偶然の産物のライムも少しも面白く思えない。というか既に何処かの誰かが言ったネタのような気もするし。
「それじゃ、乾杯も済んだことだし……」
半分ほど残ったグラスを置いて、Pさんはおもむろに切り出す。
「なになに? ごほーびならあたしほしーモノが」
「反省会だ」
――はん、せい、かい?
「ああ……『塩見シューコの反省会』と題してMCシューコが反省という言葉とはおよそ縁遠いゲストをお招きしその所業をつまびらかにして是非を問う視聴者参加型番組のオファーでもあったん?」
「面白そうだなソレ……今度企画挙げてみる」
シューコ、有能。
「じゃあ記念すべき第一回目は、塩見周子さんだな。今日、手抜いてただろ」
シューコ、無能。
「い、……いやいやー、一回もNG出さなかったし、現場も笑顔が絶えなかったし、お店さんもお菓子持たせてくれたし、ゆーこと無かったんじゃない?」
歯切れ悪いのが自分でも分かる。ちくしょう、いやにすんなりサシに応じたのはこのためか。
「俺も、ちょっと厳しめのこと言ってるとは思う。実際、周子の言う通り今日の撮影はそつなくこなしてたし、細かいミスは編集で間に合う範囲だ。調子、気分の良しあしってのもあるだろう」
くそみそに貶されていないトーンが逆に恐ろしい。
「だから、念のための注意だ。今日の調子を基準にはしないでくれ――目の肥えた、熱心なファンほどすぐに気付く」
「……Pさんはいつ気付いたの?」
暗に認めたうえで聞く。
即答される。
「今朝、最初に顔見た時だ。今日、大丈夫かなって」
今朝、ね。ドンピシャ。
「おー、さすがは敏腕プロデューサーさまだー」
「当たり前だ。一番のファンは俺なんだから気付くにきまってるだろう」
「…………」
今の、聞いた? すごい効いた。多分キメ台詞。
いつもなら、さしものシューコも乙女心揺らされてちょっとどうなるか分からなかったと思う。
「……反省してまーす」
でも、よりによって今日のあたしのテンションは、その視線をウザったいと認識した。
されどそれすら内心の照れ隠し。
本当は、一番大切な人をがっかりさせてしまった自分への嫌悪感で、相手のせいにして腐ることしかできない。
なんだか少しも面白くない。せっかく、せっかくの夜なのに。
「なら、いい。すまんな、仕事明けで疲れてるのに」
「いいよいいよー……いつも思うんだけどさ、おいしいの?」
何かに矛先を向けたくて、Pさんの唇が触れているモノを槍玉に挙げる。
「ん?」
飲みながら上目づかいのその表情は面白くて、ちょっとだけ笑えた。
間接照明のせいで何色かよくわからないグラスをあたしは指す。透明かもしれない。
「ていうか、なんての飲んでるの? カクテル?」
「ああ。おススメをって頼んだけど、なんて言ったかな……京都産のジンを使ったとかは紹介された覚えがあるが」
「京都産のジン、ねー」
お客さん向けの品やろなあ、とは言わない。
そして京都ジンとは死んでも口にするまい。親が悲しむ。
「ジン……ウォッカ? あとは、ラムとか?」
「テキーラとかもあるな」
すべてまるで御伽話の飲み物のことのように遠く感じる。
あたしには見た感じビールとそれ以外の違いくらいしか分からない。居酒屋でバイトでもしてたら別だろうけど。
「で、おいしいの?」
「うーむ。人による、というか」
「『だったら一口』なんて言わないからさ、気遣いは無用だよ?」
あたしらティーンの明確なビハインド。
「Pさんに限らずさ、ウチの大人ってみいんなお酒好きだよね。やっぱりおいしいのかな、おいしいんだろうね」
それを聞いた彼は、今一度、手にした飲み物を口に含む。
まるで、本当にソレが好きなのか、確かめるように。
「……そうだな、おいしい。ただ、好きな理由はそれだけじゃないんじゃないかな――お酒を飲むと、どうなると思う?」
「どうって――」
「酔っぱらう?」
「正解」
「――もったいぶらんといてぇそんな答え」
ゲンナリしたあたしを見透かしたような顔で迎撃する。
「言っただろ、それだけじゃないってのはソコなんだ。酔っぱらって、心が軽くなって、本心が出せる」
(今まさにそういう状態ってコトか)
「んー、つまり心情的に自由になれるってこと?」
「ああ。同時に本性まで出てしまうから、悪い方に働くことも多いけどな」
「……ふーん。自由人シューコにはいらないものかもねー」
あたしはいつだって自由だから、と付け加える口に含むのはジュース。この味にも不満はないから、お酒自体に興味はないのかもしれない。大事なのは、同じ時間を分かち合うってこと。
「まあ――いらないかもな」
ピアノソロ。その軽快な鍵盤の合間、酒気帯びのクセに冷静な声が聞こえた。
あたしはどうしてか、どうしてもささくれを感じる。
「……ウチの大人方も、常から自由にしてるようやけど?」
その物言いで、あたしは自分の口がひん曲がっているのが分かった。絶対にそんなことしたくないのに、ウチの人たちに悪口を言ったと思った。
「言ってやるな、そう見えるかもしれないけれど――そうは見えないけれどって言うべきか――あれでみんな気を遣ってるんだから」
そんで、当然『そっち』の肩を持つPさん。
あたしはやっぱり面白くなくて、再び沈黙が降りる。
あたしにお酒はいらないなんて。それが本心だなんて。
(その日が来たら一緒に飲もう、くらい言えよ)
「――今日はずっとヘンだったが、今も変だな、周子」
「……ヘンじゃないどすー、ヘンなのはいつものことどすー」
Pさんは少し緩んでいた顔を難しげにした。今日これまでの出来事を振り返り、シューコのご機嫌ナナメな訳を探っているに違いない。
さてさて、本人にさえ分かっていない異変の理由に気付くことはできるのでしょうか――乞うご期待。
と、流石にそれはフェアじゃないからあたしも一緒に考えてみる。何がこんなに、今日に限って嫌なのか。
(――今日に限って、って訳じゃないのかも。偶々表出しただけで、きっとずっと蟠(わだかま)ってた何か)
溶けかかった氷の浮くタンブラーをストローでかき混ぜる。厳かな儀式の様に、静かに、慎重に。
その魔法の杖で繋がったのは、やっぱり今朝の夢。
たかだか夢をこうまで引きずるなんて、かつてのあたしだったらありえなかった。
何があたしをこうまで弱くさせたのか。
何がじゃないなら、誰が。
「ねえPさん。考えたんだけどさ」
「なんだ?」
お手上げ一歩前みたいな顔をしていたPさんはすぐに食い付く。
「あたしがもしアイドルになってなかったらどうなってたと思う?」
いよいよ剣呑な表情になった彼をあたしは色っぽいと思う。いつもそんな顔すりゃモテるのに。あたしはいやだけど。
「家を追い出されず、それかPさんと出逢わず、あるいはあたしがその気にならず……」
そのあたりかな、可能性としては。
「どう、か……」
気紛れ、に見せかけた本質的な問いに、戸惑いを見せたのは一瞬。Pさんはこれまでになく真剣に考えている顔をした。
答えに至るのに、そう時間は掛らなかったみたい。
「そうだな……やっぱり、ここは」
固唾を呑んで答えを待つあたし。
間接照明で逆光になった唇が、開く。
手元を見ていた視線がその先の深淵を覗く。
その先にはメニューがあった。
「マスター、一番安い酒(の)、ダブルで」
阿呆か。
一撃で席を立ちかけたあたしの肩をPさんの手が制した。それは抱き寄せる態に似て、あたしはウッカリ従ってしまう。
悔しさ半分恥じらい半分にしぶしぶ腰を落とし、それでも精一杯のジト目で睨みつける。弁明くらいは聞いてやろう。
そんな慈悲心を知ってか知らずか、彼は目も合わさずに言った。
「恥ずかしいから、あと少し酔ってから言わせてくれ」
あんぐりと口が開いた。アイドルとしてあるまじき醜態。
しかし大の大人から余りにみっともない理由を言われ、武士の情けというか。
少なくとももーこいつほったらかして帰ろという気分は悔しいことになくなってしまった。こういうのがずるいんだよね。
二人が無言のところに、顔だけはニコニコしたマスターがこれまただんまりでショットグラスをことりと置き、なみなみにウィスキー(テレビでしょっちゅうCMしてるやつ)? を注いだ。
その隣にチェイサ―が供された。
これで更なる時間稼ぎにポテトでも頼もうもんならいよいよ蹴りの一つもいれたけど、次の瞬間、その琥珀色の液体はまるでうがい薬のごとく全て流し込まれ、喉も鳴らさず飲みほされた。
呆気にとられたあたしは、空になったショットグラスが置かれる乾いた音にはっとなる。
次いで、目を閉じたまま棒の様に背筋を伸ばしたPさんに気付いて、チェイサ―をその手の持たせようとする。
「だ、大丈夫なん? それ、強いんでしょ? ほら、お水、おみず――」
彼の人は、閉じていた目を、ゆっくりと開く。
「どうとでもなったと思うよ」
あたしの手がカウンターにゆっくり落ちる。水は辛うじて零さなかった。
思わず何がと訊きそうになった。
「アイドルになろうとなるまいと、俺と会おうと会うまいと、周子はどうとでも生きられたと思う」
かつて無く鋭いその目付きは薄暗い店内では何かの亀裂の様に見える。
「すんなり実家に帰って看板娘を続行してたかもしれないし、いつだったか自分で言ってたみたいに、夜を渡り歩いてびっくりするくらいの金回りで浮き名を流したかもしれない」
分からなかった意味が分かり始める。
理解を拒んでも耳が離れてくれない。
「周子は何かにつけ要領はいいし、才覚もあるから」
「それが」
言い終わるか否かの頃合いで耐えられなくなる。
「それが答え? その……あたしなら、どうにでもなるっていうのが」
自頭がいい。
才能がある。
どこでも通用する。
――強い。
散々言われた。今でも言われる。
悪い気はしないと自分に言い聞かせ、努めて飄々と振る舞った。
でもその度に、お前は独りで生きて逝けと言われているような気がしていた。
ひとりで何でもできる子と言われるのは、ひとりでは何もできないと評されることの何倍も悲しかった。
「それが答えなの?」
何か明確な答えを期待している訳ではなかった。結局解決なんかしないから。
「ああ」
ただただあたしは、たかだか夢ぐらいで不安定になった情緒のはけ口を、たまたま隣に居る誰かに向けて、淡々とケリをつけてもらいたいだけだった。
何か言われることに何の覚悟もしていなかった。
「そっか」
今更傷つくとも思っていなかった。
言われ慣れた、耐え慣れた痛みだから。
しかし、他ならぬあなたに下された賛辞は、この身に知らず知らずのうちに付いていた無数の古傷ごと、塩見周子を両断した。
山葵を嗅がされたような痺れ、
短く呻いたのはあたしだった。
「……そっかぁ」
話は終わり。
他の何かも何もかも。
でももう無理だろ。
曲も終わる。
けれど、マスターがレコードを掛け替えているその静寂のおかげで、あたしの脳は危うく手放しかけた話の続きを、浅ましくも無意識に手繰り寄せた。
ただ、必死で掴んだその尻尾の先にあるものが何か分からなくて目をつむる。
(……何が『無理』なんだろう)
そのネガティブな響きが恐くて、あたしは物も言えない子供になる。
「なあ、俺が周子をスカウトした時、なんて言ったか、覚えてるか」
話が飛躍した理由を尋ねる余裕もなくて、あたしはただ頷く。忘れるわけがない。
出会って1分で「寂しそうだったから」なんてあたしが今までにされたナンパの手口と1ミリも変わらない。
なのになぜ、忘れられないんだか。
「最初周子を見た時はな、すごい子に会ったと思ったよ。そこに立ってるだけで違う。これは売れる、ってね」
「……ナマ臭い話、やね」
「それでそんな子が、どうしてこんなに寂しそうな顔をしてるんだろうって思って……きっと、今まで生活じゃ誰の手も必要なかったんだろうって考えた……ううん、違う」
違うんかい。
「他人に『誰の手も必要ない子だ』と思われて、手を差し伸べられなくて、それを羨ましく思いながら、結局誰にも言えなかった。やればできるから。できるのに助けを求めるのは、迷惑だと思ってしまったから」
見てきたように言うその口を、あたしは塞ぐことが出来ない。
「ウチに来てしばらく経った頃、ぽろっと言ったろ。ここが、自分の居場所だと思っていいのかなって」
もう遥か昔のことのように感じる。色々ありすぎたから。
「それが聞こえた時、嬉しいのと、泣きそうなのとあってさ。テキトーに見えながら、見せかけながら、今まで独りでいたのかって」
本当に、色々なことがあった。
「周子、昔と今を混同するなよ。根無し草の冒険が出来るほど、今の周子は強くない。居場所、作っちゃったからな」
居場所、と言われてすぐに浮かぶ光景。
あの騒がしい事務所。
夏はベタつき冬は冷たい寮のソファ。
百花繚乱大和撫子な面々のさなか。
絢爛豪華露出過多な連中の一角。
そして、
「もう周子は、ひとりじゃ何もできない。もっと言えば、独りで出来るようなことが求められる次元に居ない」
そして、たぶん、掌の上。
「それは皆にとっても同じだ、周子抜きじゃ何もできないし、周子以外に埋まる穴でもない。それが居場所ってやつだよ」
「それは」
薄暗くても、声音までは隠してくれない。
それでも、訊く。
「Pさんに、とっても?」
「当たり前だろ」
迷いの無い返答。
あたしは今度こそ、黙って席を立つ。
どこにいくのか、なんて聞かれなかった。
引き留められもしなかった。
あたしの居場所はここにあるから。
必ず隣に帰ってくると、当たり前に信じているから。
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最低限の化粧直しを終え、既に会計を済ませていたPさんとお店を出たあたしを、京の宵が出迎えた。
そして帰りの道すがら(実家に戻ってると門限ってモノがあるの)今日の不調が夢のせいだと白状した。
「馬っッッッッッッッッッッッッッッッ鹿じゃねえの?」
その感想がこれである。もしもし酔い回ってるからってあんまり雑じゃない?
「せめてアホと言ってほしーなー」
面映ゆいまま口を尖らせる。
じつにくだらないことだとは自分でも思うけれど、そういうのは思っても口にしない器量がプロデュースには肝要なんじゃないでしょうか。
「っていうか、朝あたしの状態に気付いた段階でひとこと言ってくれればよかったんじゃない?」
「一理ある」
理しかないわ。
「それじゃあ、意外と繊細なシューコちゃんの寝起きにピンときたら。すかさず慰め、おねがいねー」
「はいはい、朝イチで顔見れたらな。で、慰めっていうと――」
いちおーあたりを見回して、その首に飛び付く。
なんてお酒くさい、まあ、今日は堪忍してあげる。
これでお終いです。
お読みくださった方ありがとうございました。
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