海未「あ、捨てアノマロカリス」 (29)

穂乃果「アロマノカリス?」

海未「アノマロカリスです。ほら、あそこの電柱の隅に段ボール箱が見えるでしょう」

穂乃果「あー、あれのことか。初めて名前知ったよー」

海未「子供の頃から見ていて今さらですか」

穂乃果「てへへ。それにしても、もうそんな季節かー」

海未「夏ももう終わりですからね」

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穂乃果「なんだか寂しいねー」

海未「そうですね」

穂乃果「……」ウズウズ

海未「……」

穂乃果「海未ちゃん」

海未「いけません」

穂乃果「えー! なんでー! まだ穂乃果何も言ってないのに―!」

海未「どうせ穂乃果のことだから連れて帰りたいとか言い出すのでしょう?」

穂乃果「どうしてわかったの!? 海未ちゃんエスパー?」

海未「いいえ、メンタリズムです」

穂乃果「ごめん、よくわかんないや」

海未「とにかく、アノマロカリスはなしです!」

穂乃果「えー、なんでなんでー!!」

海未「当然です! どれだけ手間がかかると思っているのですか?」

穂乃果「ちゃんとお世話するよ! だからお願い!」

海未「わかりました。そんなに言うなら早口言葉で勝負です」

穂乃果「望むところだ!」

海未「赤アノマロカリス青アノマロカリス紫マロ、アノマロカリシュ。はい!」

穂乃果「赤アロマノカリス青マノアリカシュ紫マノマリカリシュ」

海未「全然ダメですね。それが言えるようになってから出直してきなさい」

穂乃果「ぐぬぬ……見てろ! 絶対に言えるようになってみせるんだから!」

~3年後~

穂乃果「赤アロマノカリス青アロマノカリス紫アロマノカリス! 言えた―!」

海未「アノマロカリスなのですが……まあいいでしょう。その熱意を認めます」

穂乃果「やったー! それじゃあ飼っていいの? アロマノカリス!」

海未「ええ。……ですが、少しシーズンが過ぎてしまったみたいで、捨てアノマロカリスは見当たりませんね」

穂乃果「なんてこった! 穂乃果、探してくるね!」

海未「ああ、ちょっと! ……行ったか」

それから穂乃果はアロマノカリスについて色々調べた。

でも、図書館のどの本にもアロマノカリスは載っていなかった。

私は自分の無知を悔やんだ。そして、必死に勉強した。

大学に進学して考古学の博士号を取った。

それから世界中を旅してアロマノカリスに関する情報を集めた。

ブラジル

穂乃果「ハロー、アイアムジャポーン。ドーユーノーアロマノカリス?」

ブラジル人「Anomalocaris?」

穂乃果「AROMANOKARISU」

ブラジル人「I don't know」

穂乃果「ペンキュー」

そして、八年が経った。

穂乃果「海未ちゃーん! 見てみて! 見つけたよ、アロマノカリス!」

アロマノカリス「うねうね」

海未「おや、立派なアノマロカリス……」

海未「って、これはアノマロカリスじゃなくて、アロマノカリスやないかーい!」ビターン

穂乃果「な、なんだってー!?」

海未「あ、いい匂い」

穂乃果「本当だ、アロマノカリスの匂いかな」

穂乃果「もしかして……」

穂乃果「アロマノカリス、アロマノキャリス、アロマキャンドル……そう、今まで未知とされてきたアロマキャンドルの匂いはこれだったんだよ!」

海未「これは大発見です!」

穂乃果たちは特許を取得して、そのロイヤリティーで一生遊んで暮らせるだけのお金を手に入れました。

でも、私たちの心は満たされない。

心にぽっかりと空いた穴……ドーナツのように空いたその穴はアノマロカリスしか埋めてくれないんだって。

穂乃果「アノマロカリス、少年の心は何処へや……」

海未「やっと言えましたね。アノマロカリス」

穂乃果「海未ちゃん……」

海未「穂乃果、結婚しましょう」

穂乃果「うん……喜んで!」ポロッ

心に空いた穴はもうどうでもよくって、アノマロカリスのおかげで好きな人と結ばれた。

その事実だけで穂乃果はごはん3杯は食べれます。


海未「あ、捨てアノマロカリス」 おしまい

続きまして、穂乃果「海未ちゃん、告白したいことがあるんだけど……」

穂乃果「……///」モジモジ

海未(放課後の体育館裏、二人きり、顔を赤くした幼馴染、告白……)

海未「キタキタキタキタキタ―――――!!!」

穂乃果「!?」ビクッ

海未「……」

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「ドスコーイ!!」

穂乃果「!!」ビクッ

海未「あ、失礼しました」

穂乃果「もうっ、ビックリさせないでよ! その……緊張してるんだからさっ!」

海未(可愛い)

穂乃果「あのね、海未ちゃん……同性愛って、どう思う?」

海未「……」

穂乃果「……///」

海未「はっけよぉぉぉぉい!!!」

穂乃果「!!?」ビビクン

海未「……」

穂乃果「?」アセアセ

海未「同性愛ですか……考えたこともなかったですね」

海未(本当は毎日考えていましたけどね、べろべろばあ!!)

穂乃果「そ、そうだよね……。いきなりでごめんね。やっぱり、ひいちゃったかな……?」

海未「いえ、そんなことは。私は……愛の形はそれぞれだと思うので、特に偏見はないですね」

穂乃果「本当?」

海未「むしろ好きですね」

穂乃果「好きなの!?」

海未「あ、いえ……その……自分の愛する人を愛していると言える心は美しく、好感が持てるという意味です」

穂乃果「そ、そっか……えへへ。海未ちゃんは優しいな」

海未「いえ、当然のことを言ったまでです」

穂乃果「海未ちゃんになら安心して告白できるよ」

海未(ああ……私は今から穂乃果に愛の告白をされてしまうんですね……)

穂乃果「こんなこと、今まで恥ずかしくて絶対に言えないって思ってた」

海未(長かった……10年、いやそれ以上……)

穂乃果「でも、海未ちゃんなら受け入れてくれるって信じられるから」

海未(悶々と過ごす日々ともこれでお別れです)

穂乃果「だから、言うね?」

海未(答えはもう決まってます!)



穂乃果「私、BLが好きなの!」

海未「私もです!!」



海未「……は?」

穂乃果「ほ、ほんと!? ほんとに海未ちゃんもBLが好きなの!?」

海未(穂乃果が……BL……? 腐女子……? そんな……そんな……)

海未「あ、いえ、その……」

穂乃果「嬉しい!! 海未ちゃんだーい好きっ!!」モッギュー

海未「はぅぅっ!!?」

穂乃果「海未ちゃんに告白してよかったぁ♪ 海未ちゃんのおすすめのカップリングは? 穂乃果はね――」

海未「……」

穂乃果「それでね~♪」

海未(……ふっ。困った子猫ちゃんですこと)

園田海未は誓った。愛する人がどんな趣味を持っていたとしても、それを含めてその人を愛すると。

穂乃果「それじゃあ、穂乃果のうちへレッツゴー! 今度一緒に同人誌即売会にいこうねー♪」

海未「穂乃果」

穂乃果「ん、なぁに? 海未ちゃん?」ニコニコ

海未「ちなみに百合ってどう思います?」

穂乃果「は? 女同士とか無理。気持ち悪い」

海未「ぶっ〇すぞ!!!」

やっぱり無理なものは無理みたいです。


穂乃果「海未ちゃん、告白したいことがあるんだけど……」 おしまい

あと書きかけのがもう一話あるけどくそ眠いので後で投下します
タイトルは、海未「パンのシール」
お楽しみに

腐った穂乃果!そういうのもあるのか

穂乃果「あ、海未ちゃんいらっしゃーい! 今日も来てくれたんだね!」

海未「ええ、また来てしまいました」

穂乃果「今日は何を買っていくの?」

海未「そうですねぇ……何かおすすめはありますか?」

穂乃果「うーん……そうだなぁ。穂乃果のおすすめはこれ! あんこぱんのシール! まんまるで素朴な形がとってもキュート♪」

海未「では、それを一ついただきましょう」

穂乃果「まいど~♪ 120円でーす!」

海未「はい、ちょうど」チャリン

穂乃果「テイクアウト? それとも、ここで貼ってく?」

海未「では、ここに貼ってくださいな」

穂乃果「は~い、ペタッとな」

海未「ありがとうございます」

私は週末になると穂乃果の経営するパンのシール屋さんにやってきます。

そして、パンのシールを1枚だけ買うのです。

私のお小遣いは週に120円だけなので、私には1枚のシールを買うのが精いっぱいだったのです。

穂乃果「それにしても海未ちゃんも変わり者だよねー。パンのシールをこんなに集めるなんて」

海未「パンのシール屋さんの穂乃果に言われたくありません」

穂乃果「それもそうだね! パンのシールを愛する気持ちは世界一だよ!」

海未「ふふ、それでは私はその次ですね」

パンのシールを集めるのは古い道場を経営する私のささやかな楽しみでした。

穂乃果「いっぱい集まってきたね~」

海未「ええ、今ので999枚目です」

穂乃果「おお、すごい! それじゃあ来週で1000枚目だね! 何かお祝いをしなくちゃ!」

海未「それは楽しみですね」

穂乃果「ふふ、期待して待っててね!」

私はその一週間が過ぎるのをとてもうきうきしながら待っていました。

そして、一週間後。

海未「おや、穂乃果のお店の前にこんな行列が……。今までこんなことはなかったのに」

海未「ちょいとそこのお姉さん。この行列は何に並んでいるのですか?」

お姉さん「え? そりゃあ、パンのシール屋さんなんだからパンのシールを買うために決まっているでしょう?」

海未「やはりそうでしたか。ありがとうございます」

私は行列の一番後ろに並びました。

そして、30分ほど待ってようやく店内に入ることが出来ました。

穂乃果「いらっしゃいま……あ、海未ちゃん!」

海未「穂乃果、一週間ぶりです。すごい繁盛ですね」

穂乃果「でしょ? 穂乃果もびっくりだよ!」

海未「一体何があったのですか?」

穂乃果「海未ちゃん知らないの? 今、世界でものすごーくパンのシールが流行しているんだよ!」

海未「はぁ、そうでしたか。それは知りませんでした。何しろ流行に疎いもので」

穂乃果「それで、海未ちゃんは何を買っていくの?」

海未「そうですね、記念すべき1000枚目のシールですので、パンの王様フランスパンのシールを頂きましょうか」

穂乃果「フランスパン? はいよ!」

海未「はい、120円です」

穂乃果「え? これじゃあ、全然足りないよ」

海未「あら、値上げしたのですか?」

穂乃果「うん、何といってもパンのシールブームだからね!」

海未「はぁ、そういうものですか。それではいくらで売ってくれますか? 200円までなら何とか出せますが」

穂乃果「パンのシールは120万円だよ!」

海未「ひゃっ……!?」

それは今までに聞いたこともないような金額でした。

地球を買えるのではないかと思えるほどに。

海未「すみません……払えません」

穂乃果「そっかぁ。残念だね」

海未「あの、穂乃果。こんなこと頼むのは図々しいとわかっていますが……常連のよしみで値引いてはいただけませんか?」

穂乃果「えー、120円に? それは無理だよー。だって一万倍だよ? その利益を取り戻すために穂乃果はあと一万倍努力しないといけないんだよ?」

海未「ですが、ちょうどあと一枚で1000なんです。1000ですよ、1000! これは凄いことだと思いませんか?」

穂乃果「うーん、確かに凄いけど……。お金がない人にはパンのシールを売れない決まりになっているからさ」

海未「それは国の偉い人が決めたのですか?」

穂乃果「そう、国の偉い人が決めたんだ。だから、いくら海未ちゃんでもパンのシールは売れないよ」

海未「仕方ありませんね。それでは、出直してきます」

穂乃果「うん、仕方ないね。仕方ないけど仕方ない。またきてねー」

海未「ええ。穂乃果も忙しそうですが頑張ってください」

その言葉は来店のチャイムにかき消されて穂乃果の耳には届かなかった。

私はパンのシールブームが終わってからパンのシールを買いに行こうと思いました。

流行というのはロウソクの芯が短くなっていくように時間と共に移り変わるものだと知っていたからです。

しかし、パンのシールブームは1週間、2週間、もっと時間が経っても続きました。

私は毎週穂乃果のお店の前を通るたびにお店が一段ずつ改装されて天に向かって伸びていくのを見ました。

それはいつかお月様を串刺しにできる勢いでした。

海未「最近穂乃果に会っていませんね。元気でやっているでしょうか……」

ピンポーン

海未「おや、誰ですかね」

ガラッ

穂乃果「海未ちゃん、久しぶり!」

海未「穂乃果! 12週ぶりですね」

穂乃果「それは3か月ぶりと同じだね」

海未「なるほど。ところで今日はどんなご用で?」

穂乃果「海未ちゃん、穂乃果と一緒にパンのシール屋さんをやらない?」

海未「え、私がパンのシール屋さんにですか?」

穂乃果「そう! 穂乃果の家のパンのシールが凄い売れてて、今景気がいいんだ。そこで二号店を開こうと思って」

海未「二号店ですか。穂乃果のお店はもう十分広いではないですか? 私の家からでも見えるほどに」

穂乃果「うん、でもこれ以上高くすると地震がきた時に危ないんだって。国の偉い人が言いに来たんだ」

海未「国の偉い人が? それなら仕方ないですね。それで二号店はどこに?」

穂乃果「それはもちろんここに!」

海未「えっ、わたしの道場にですか?」

穂乃果「うん。その方が海未ちゃんも都合がいいでしょう?」

海未「ですが、そしたら道場はなくなってしまいますよね?」

穂乃果「残念だけど仕方ないね」

海未「……それは、嫌です。小さな道場ですが稽古に来てくれる人がたくさんいるのです」

穂乃果「でも、これはもう決定事項だからさ。穂乃果はこの道場を高い金額で買うことにしたんだ」

海未「そんな……」

穂乃果「明日から海未ちゃんはパンのシール屋さんだよ! 穂乃果と一緒に頑張ろうね!」

海未「……」

穂乃果「海未ちゃんどうしたの? 穂乃果と一緒にシール屋さんをやれて嬉しくないの?」

海未「いえ、そういうわけでは。ただ、この道場はどうしても残さなくては」

穂乃果「ふーん、そっか。でも、お金はどうするの? 穂乃果、もう振り込んじゃったんだけどな」

海未「お金……ちょっと待っててください」

私は大切にしまっておいたパンのシール手帳を奥から取り出してきます。

海未「このパンのシール全てでどうにかなりませんか? 全部で999枚あります」

穂乃果「うわぁ!! パンのシールがこんなにいっぱい! 本当にいいの?」

海未「ええ、その代り道場はなくさないでください」

穂乃果「もちろんだよ! これなら数え切れないくらいのお釣りがでるよ!」

そう言いながら穂乃果はお店に帰っていきました。


その次の日、世界のパンのシールブームはパッタリと終わりました。

長編小説の最後のページをめくった時のように。

海未「ごめんください」

穂乃果「あ、海未ちゃんいらっしゃい!」

海未「お店、随分小さくなりましたね」

穂乃果「海未ちゃんのパンのシール手帳を買うのに全部使っちゃったからね。上の階は全部おにぎりのシール屋さんが持って行っちゃったよ」

海未「それはちょっぴり残念ですね」

穂乃果「うん、でもこれくらいの広さの方が穂乃果は落ち着くってことに気が付いたんだ」

海未「ええ、私もこのくらいがちょうどいいです」

穂乃果「今日はパンのシールを買いに来たの?」

海未「ええ、もちろん。だってここはパンのシール屋さんでしょう?」

穂乃果「ふふ、そうだね。でも海未ちゃんってやっぱり変わっている。今じゃ誰もパンのシールに見向きもしないのに」

海未「私はパンのシールが大好きですから。他の人たちが好きだったのはきっとパンのシールではなく流行だったのでしょう」

穂乃果「そうかもしれないね。だって、今はみんなおにぎりのシールに夢中なんだもん」

海未「そうですね」

穂乃果「それで今日はどれにするの?」

海未「穂乃果のおすすめはどれですか?」

穂乃果「穂乃果の一押しはこれ。クロワッサンロールのパンのシールだよ! 不規則にねじれた形がマニアの心と食欲をそそるよね!」

海未「じゃあ、それにします。おいくらですか?」

穂乃果「120円だよ!」

海未「はい、ちょうど」

穂乃果「まいどあり! テイクアウト? それともここで貼っていく?」

海未「ここで貼っていきたいのは山々ですが……私はパンのシール手帳を持っていないので、テイクアウトでお願いします」

穂乃果「ふーん、そっかぁ。じゃあ、ちょっと待ってて」

穂乃果はお店の裏に何かを取りに行きました。

穂乃果「はい、これ。海未ちゃんのでしょ?」

それは私が穂乃果に売ったパンのシール手帳でした。

海未「それはもう私のものではありませんので」

穂乃果「じゃあ、穂乃果が海未ちゃんにあげる!」

海未「え、ですがそれのせいで穂乃果のお店は小さくなってしまったのでしょう? そんなもの受け取れません」

穂乃果「いいのいいの! これがないと海未ちゃんがパンのシールを貼れないでしょ? 穂乃果は海未ちゃんのパンのシール手帳にパンのシール貼ってあげるのが好きなんだ♪」

海未「そうですか、それでは遠慮なく」

私はパンのシール手帳を受け取り、穂乃果はそれにパンのシールを貼りました。

海未「これでちょうど1000枚……」

パンパカパーン(パンだけに)

穂乃果「いぇーい! 海未ちゃんおめでとう!」

海未「穂乃果、ありがとうございます」

穂乃果「お祝いの品を用意したよ!」

海未「ほう、それはなんでしょうか?」

穂乃果「じゃーん! 焼き立てのパンだよ! 一緒に食べよ?」

海未「……」

穂乃果「どうしたの? びっくりした顔して」

海未「すいません。私、本物のパンを見たの初めてで。だからびっくりしてしまって」

穂乃果「なぁんだそうだったの?」

海未「ええ、本当に。しかも、パンとは食べ物だったんですね。知らなかったです」

穂乃果「そっか、海未ちゃんの家は和風だもんね。それじゃあ今日は記念すべき日だね!」

海未「ええ、いただきます。もぐもぐ」

穂乃果「どう? おいしい?」

海未「ええ、とっても。甘くないスポンジケーキみたいです」

穂乃果「よかったぁ~♪」

海未「もぐもぐ」

穂乃果「もぐもぐ」

穂乃果「ねぇ、海未ちゃん。一つ気になること聞いていい?」

海未「ええ、私は穂乃果の質問になら何でも答えます」

穂乃果「海未ちゃんはどうしてパンのシールを集めていたの? 本物のパンのことを知らなかったのに」

海未「……もぐもぐ」

海未「ごっくん」

海未「それは……パンのシールを買うためです」

穂乃果「? パンのシールを買うため? 買うために集めていたの?」

海未「ええ、そうです」

穂乃果「ふーん……やっぱり海未ちゃんって変わってる」

海未「……」

穂乃果「ごめん、怒った?」

海未「いえ、別に」

穂乃果「へーんなの。いや~今日もパンがうまい!」

海未「もぐもぐもぐもぐ」


海未「パンのシール」 おしまい

以上です。ありがとうございました

なんか独特な雰囲気だな
シュールだけど温かくて面白かった乙

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