海未「µ’sでにらめっこ対決をしましょう。」(101)

絵里「今年の学園祭で、µ’sもなにか出し物をして欲しいと依頼が来たんだけど、困ってるのよねぇ……」

希「え、ライブやればいいんじゃない? 」

絵里「あ、ライブはもちろんやるんだけど」

絵里「ライブだけじゃなくてもうひとつ、なにか別のことをやって欲しいらしいのよねぇ……」

海未「なるほど。」

絵里「クイズ大会とかどうかなぁと思ってたんだけど、みんなはクイズ大会には賛成できる? 」

凛「オコトワリシマス」

穂乃果「嫌です」

にこ「嫌よ」

希「3人とも、クイズ大会で頭を使うのが嫌なんやろ~? 」じーっ

凛「( ´∀`)b」

穂乃果「( ´∀`)b」

にこ「( ´∀`)b」

希「んー、じゃあ怪談話対決とかどう? 」

絵里「嫌よ、怖いもん。」

ことり「ことりも怖いのは苦手……」

海未「では、にらめっこ対決はいかがでしょうか」

穂乃果「おっ、いいねいいね! 」

花陽「ニ、ニラメッコォ!? 」

花陽「は、恥ずかしいです…/// 」

凛「にらめっこなら凛も賛成! 」

凛( 堂々とかよちんをガン見出来るし! )

絵里「私も賛成! 」

絵里(堂々とのぞみを眺められるわね! )


にこ「にこも賛成! 」

にこ(堂々と真姫ちゃんをガン見できる絶好のチャンス! )


穂乃果「穂乃果も賛成!」

穂乃果(堂々と海未ちゃんと見つめあえる! )


希「ウチも賛成! 」

希(堂々と絵里ちを(ry ……

絵里「よし、じゃあにらめっこ対決でいきましょう! 」

花陽「う、うん! 頑張ります! 」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

学園祭当日

µ’sはライブを無事に終わらせ、にらめっこ大会がスタートした。


絵里「司会の絢瀬です、本日はよろしくお願いします。」

絵里「今回のにらめっこ対決で優勝した方には、なんでも欲しい物をひとつプレゼントしちゃいます! 」

ことり(穂乃果ちゃんが欲しい……! )

にこ(真姫ちゃんが欲しい……! )

絵里「それでは、にらめっこ大会のルール説明を致します。」

絵里「レディーゴー がにらめっこ開始の合図です。」

絵里「敗北条件は相手の顔から目を逸らした方の負け、照れた方の負け、笑った方の負けとなっています。」

絵里「にらめっこ中の会話はOKです。」


絵里「トーナメント方式で、Aブロック4人、Bブロック4人、シード1人の計8試合。それぞれ1vs1で戦っていただきます! 」

絵里「シードの人は、Bブロックの勝者と戦います。」


絵里「ルール説明は以上です。続いて、出場者紹介です! 」

絵里「Aブロック1人目は園田海未選手ー!! 」

海未「絶対に勝ってみせます!! 」


絵里「Aブロック2人目は私、絢瀬絵里です! 」


絵里「Aブロック3人目は南ことり選手! 」

ことり「待っててね、穂乃果ちゃん! 」


絵里「Aブロック最後の1人は希選手! 」

希「ふふふ…全員笑かしたるで! 」ニヤリ


絵里「Bブロックの紹介はまた後で。さっそく、Aブロックの第一試合を始めましょう! 」

絵里「Aブロック1回戦は、園田海未選手vs絢瀬絵里選手ー!! 」


絵里「それでは、両者位置につきましょう。」スタスタ

絵里「戦いの場所は、テーブルが真ん中にひとつ、テーブルを挟んでイスが2つというシンプルな構造になってます。」

絵里「小道具は使用禁止です! 」


海未「初戦は絵里ですか。手加減はしませんよ。」

絵里「コホン……ええ、手加減など不要よ。」

絵里「ちょっと失礼、希、司会進行お願い。はいマイク。」ポイッ

希「おっけー」パシッ

海未( 精神統一……精神統一…… )

絵里( ぼーーーーーーーっ…… )ポケーッ

海未( 絵里のその顔……まさか無心っ!? )

海未「初戦から手強い相手です……が、負けませんよ。」

絵里「わたしもよぉー。ぜったいまけないわぁー」ポケーッ

海未「くっ……気が抜ける…!! 」

希「じゃあいくよ! レディーーーー……」

希「ゴー!! 」

海未「(ㅍ_ㅍ)……」ジーッ

絵里「( ?ㅿ? )……」ジーッ

海未( 私の作戦はずばり、怖がらせて相手の視線を逸らし、勝ちをもぎ取る。です。)

海未(私がこの、人を見下すかのような目つきをすれば、恐れぬ人はそうそういません。)ギロッ

絵里(こ、怖っ……海未ってこんなに怖かったっけ…? )

絵里(ダメだわ、このピリピリとした雰囲気では無心になれない……!! )

絵里(これじゃあ"感情 消し去る エリーチカ(略してKKE)作戦"が通じないじゃない! )

海未「(ㅍ_ㅍ)……」ジッ

絵里「( ゚艸゚;)……」プルプル

海未( もうひと押しですね…なにか仕掛けますか)

海未「絵里」

絵里「…な、なに? 」

海未「喝ッッ!!」

絵里「ひっ」

バチィン!


絵里「いった!! 痛っ!!」パチッ

希「おぉっと、絵里選手、海未選手のビンタをくらってしまい、目をつむって顔をそむけたーーっ!! 」

希「ってかビンタってありなん? 」

凛「ルール説明で"ビンタはダメ"って言ってなかったから、多分OKにゃ」

希「じゃあ目を逸らしたので絵里選手の敗北ーっ!! 」

絵里「悔しい! すごく悔しいわ!! 」

絵里「あ、でも、さっきはビンタありがとね/// 」

海未「え、なんですかそのリアクション」

絵里「さ、希、マイクをちょうだい」

海未「無視ですか!? 」

絵里「さぁ、1回戦は園田海未選手の勝利でした!! 」

絵里「つづいて2回戦、南ことり選手vs東條希選手! 」

ことり「……」スタスタ

希「どしたんことりちゃん、えらい怖い顔して」

希「ウチがその怖い顔を一瞬で笑わしたるから、覚悟しといてや」スタスタ

絵里「それでは、いきますよー」

絵里「レディーーーー……」

絵里「ゴーーッ!! 」

希「(^ω^)ブフォwwwwwあかんあかんwwwww」

絵里「えっ!? 」

絵里「希選手の、負け…です……? 」

花陽「の、希ちゃんが……瞬殺された……!? 」

にこ「勝負が一瞬すぎて、全くことりの顔を見てなかったわ……!! 」

穂乃果「何をしたの、ことりちゃん……!! 」ゴクリ

ことり「フゥ……勝てたぁ」

希「ふふっwwwwwこれはwwww卑怯wwwww」

絵里「え、えっと希選手、大爆笑につき、敗北です! 」

海未「ことりは、ひと筋縄ではいかなそうですね……」ゴクリ

絵里「Aブロック3回戦は園田海未選手vs南ことり選手の対決となりました。」

絵里「が、その前に!Bブロックの試合に移ります!! 」

絵里「Bブロック1人目は、矢澤にこ選手! 」

にこ「笑顔の魔法、かけちゃうにこ☆」キラーン


絵里「Bブロック2人目は、西木野真姫選手! 」

真姫「なんでよりによって対戦相手がにこちゃんなのよ……」


絵里「Bブロック3人目は星空凛選手! 」

星空凛「悪いけど、かよちんしか眼中に無いよ! 」


絵里「Bブロック最後のひとりは高坂穂乃果選手! 」

穂乃果「よーし、負けないよ~!! 」


絵里「まだ紹介されていない、小泉花陽選手は、シード扱いとなっています。」

絵里「Bブロックの勝者が花陽と戦うことになるわよ~」

凛「むふふ……」ゴクリ

絵里「Bブロック1回戦は矢澤にこ選手vs西木野真姫選手です。」

にこ「よし、色んな意味で勝ったわ。」

にこ(勝敗関係なしに、真姫ちゃんと見つめあえる時点でにこは満足よ……!! )

絵里「準備はいいですか、いきますよ
~! 」

絵里「レディーーーー」

絵里「ゴー! 」

にこ「(^ω^)」ジーッ

真姫「( -_-)ふんっ」プイッ

絵里「おっと、真姫選手、試合開始直後にそっぽを向いてしまったー!! 」

にこ「ちょっ、なによそれ!! 」

絵里「真姫選手が目を逸らしたので、にこ選手の勝ちとなります! 」

にこ「ちょっとぉ! 真姫!! 」

真姫「なによ……いいじゃない、勝ったんだから」

にこ「試合には勝ったけど精神的には負けたっていうか……。ちょっとくらいにこと見つめあってくれてもいいんじゃないの!? 」

真姫「嫌よ」

真姫「恥ずかしいし」ボソッ

にこ「えっ、恥ずかしいから勝負を放棄したの? 」

にこ「も~~そういうとこも可愛いんだから~~」ツンツン

真姫「るっさい! 」

絵里「……えーっと、次、いってもいい?」

絵里「Bブロック2回戦は星空凛選手vs高坂穂乃果選手! 」

星空凛「凛の可愛さで悶え死んでもらうよ! 」

高坂穂乃果「決勝まで上り詰めて海未ちゃんのビンタをいただきたい。」

海未「私のビンタってそんなに価値のあるものなんですか!? 」

ことり「ホノカチャン……」

絵里「さぁ、2回戦の開始です」

絵里「レディーーーー」

絵里「ゴーー! 」

凛「(>ω<)ニャー! 」

穂乃果「( ?・з・)ムスッ」


希「あっ可愛い」

花陽「あっ凛ちゃん、あっ」

海未「うわあああ穂乃果ああああ」

ことり「ピィィィイイイ! 」

絵里「両者とも! 観客の私達が悶え苦しむほどの可愛さですっ!! 」

凛(むむっ、穂乃果ちゃんなかなか手強い……! )

穂乃果(ふわぁあ、ちょっと眠たくなってきた……)

穂乃果「ねむい(っε・`)」ゴシゴシ

海未「んあああっ!!」

絵里「海未選手ノックアウトーッッ!! 」

絵里「あ、海未は今は観客だった」

凛(困り顔アターック! )

凛「(´・ω・)」キョトン

穂乃果(トドメだよ、凛ちゃん! )

穂乃果「(*∩ω∩)イナイイナーイ……」

凛(何が来る……どんな顔が来る……!! )

穂乃果「( ´⊃ω⊂` )いなーいいなーい( ー̀εー́ )ぶー!」

凛「/// 」

凛「そ、その顔は卑怯にゃ…/// 」

絵里「穂乃果選手勝利ーっ!! 」

絵里「いやぁ、なかなかの接戦でしたね」

希「目を手で隠してたけど、あれはありなん?」

絵里「恥ずかしくて目を逸らしたっていうより、あれも攻撃の一種みたいなもんだからいいかなぁ……って。」

希「なるほど」

絵里「続いてはAブロック3回戦、園田海未選手vs南ことり選手です! 」

海未「( ̄Γ ̄)」ガクガク

ことり「たいへんっ、海未ちゃんが鼻血ブーしてる! 」

希「ちょっ、一旦保健室連れてこ! 」

絵里「えっと、海未選手が落ち着きを取り戻すまでしばらくお待ちくださいー」

【保健室】

目が覚めると、目の前には白い天井が広がっていた。


ことり「海未ちゃん、目が覚めたみたいだね」

海未「あ、ことり……ここまで運んでくれてありがとうございます。」

海未「にらめっこ対決は今どうなっているのですか? 」

ことり「今は3年生がフリートークで場を持たせてるよ。」

海未「なるほど、手間をかけさせてしまいましたね…。」

海未「今はことりと2人きりですか? 」

ことり「うん、そうだよ。」

海未「では、2人きりなので、ひとつ質問してもいいですか?」

ことり「うん、いいよ。」

海未「ことり……どうして私を助けたんですか」

海未「敵である私をあのまま放置しておけば、不戦勝で決勝戦へと駒を進められたはずです。」

ことり「んー」

ことり「放置しておいたらみんなが黙ってないと思うし、海未ちゃんとは正々堂々と戦いたいから、かな。」

海未「……穂乃果と見つめ合うのは私です。この座は譲る気はありませんよ。 」

海未「ことりがどれだけ穂乃果のことを好きでいたとしても、穂乃果との対戦相手の座を譲る気はありません。」

ことり「海未ちゃん、まさかことりの好意に気づいて……」

海未「はぁ……まったく、何年一緒にいると思うんですか。ずーっと知っていましたよ。」

海未「ですが、私も穂乃果のことが大好きなんです。ことりが、穂乃果から一歩退いているのは私にとっては好都合でした。」

海未「ことりが穂乃果の近くにいない間は、穂乃果にアタックをするチャンスなので。」

ことり「なるほど、だから2人とも相思相愛なんだぁ」

ことり「でも、今回の戦いで穂乃果ちゃんは、ことりの虜になってもらうよ」

海未「確かに、ことりならば視線だけで穂乃果を落とすことも可能かも知れませんね。」

ことり「海未ちゃんに勝って、正々堂々と穂乃果ちゃんをもらう。それがことりの決意だよ。」

海未「私も、ことりに勝って、穂乃果との関係を維持させます。」

ことり「……じゃあ、ことりはそろそろ会場に戻るね」

スタスタスタ

ガチャッ

【保健室前の廊下】

ガチャッ

ことり「……」

ことり「あ、にこちゃん」

にこ「……」

ことり「さっきの会話、聞いてたみたいだね……」

にこ「……」

にこ「そろそろ絵里と希のトークも限界が来そうよ、早く会場に行きなさい」スタスタ

ことり「待って、にこちゃん! 」

にこ「……」ピタッ

ことり「穂乃果ちゃんには、このことは言わないで! 」

にこ「……」

にこ「……」スタスタ

ことり「にこちゃん……」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

10分後

絵里「さぁ、両者が揃いました! 」

ことり「海未ちゃんには悪いけど、負ける気はないよ! 」

海未「えぇ。私も負ける気はさらさらありません!! 」

海未(ことりは希を瞬殺した実力者、油断しては一瞬で首を刈り取られます。)

海未(ビンタ、そしてもうひとつの奥の手をいつ使うかが勝利への鍵になりそうですね……)

絵里「それでは、Aブロック3回戦を始めます」

絵里「レディーーーー」

絵里「ゴー! 」

ことり「(・8・)」


海未「ぷっ……ふぅ……」

海未(危ないっw 笑うところでした!! )

海未(この顔ならば希が瞬殺されたのも分かりますw)

海未「(ㅍ_ㅍ)ジッ」

ことり「(・8・)」

海未(じわじわとお腹が緩くなっていき、笑いそうになりますね)

海未(ですが!ことりの顔を長年見てきた私には、希よりも耐性があります! )

ことり「(・8・)ヌッ」

海未「んんんんんんっ!!」

海未(なんですか今のヌッて声はwwww)

絵里「海未選手、必死に笑いをこらえるーっwwwwww 」

海未「早く決着をつけた方が良さそうですねっ…!! 」

海未「はっ!! 」


バチィン!

ことり「(・8・)」

海未「んんんんんっ!!」

海未(ビンタが効いてません!しかもまだその顔wwww)

海未「仕方ありません、奥の手を使います!」

ことり「(・8・)」ジーッ

海未「みんなのハート打ち抜くぞー♪」

海未「バーン♡( ◓Д◓)」

海未(どうですか!ババ抜きで負けた時以来ですよ、こんな顔をするのは……!)

絵里「海未選手、ことり選手の顔から目を離してしまったーっ!! 」

海未「あっ!! 」

絵里「ことり選手の勝利です! 」

海未「しまった……!! 」

ことり「ふぅ……勝たせてもらったよ、海未ちゃん。」

海未「うぅ……まさかこんな凡ミスをするとは」

ことり「穂乃果ちゃんは、ことりがもらうよ」

海未「正々堂々と戦って勝負に負けたのです……あとは穂乃果の意思に任せます。」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

絵里「さて、Bブロック3回戦は! 」

絵里「矢澤にこ選手vs高坂穂乃果選手ー! 」

にこ「さてと……」スタスタ

穂乃果「よーし、頑張るぞーっ! 」

絵里「いきますよ~」

絵里「レディーーーー」

絵里「ゴーー! 」

にこ「……」

穂乃果「(´・o・`)ポケーッ」

にこ「……」プイッ


絵里「おーっとぉ!? にこ選手、瞬殺された~!! 」

にこ「いやぁ~穂乃果が可愛すぎて、ついつい照れちゃったにこ~♡」

ことり(違う…にこちゃんは、ことりのためにわざと負けを選んだんだ……! )

ことり(保健室で、海未ちゃんとことりが喋ってたのを聞いてたから……穂乃果ちゃんを少しでも決勝に進めるために……!! )

絵里「えー、じゃあ次の試合にいきましょうか」

絵里「ここで、シードの花陽選手の参戦です! 」

花陽「が、頑張ります! 」ペコッ

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

絵里「レディーーーー」

絵里「ゴーー! 」


花陽「(´◉ω◉` )」

穂乃果「(´◠ω◠`)」

花陽「(´◉ω◉` )ナルホド…」

花陽「(´◠ω◠`)」

穂乃果(なっ……穂乃果の表情をまるまる、しかも一瞬で真似した!? )

穂乃果(な、ならば……)

穂乃果「( ´⊃ω⊂` )いなーいなーい( ー̀εー́ )ぶー」

花陽「( ´⊃ω⊂` )いなーいなーい( ー̀εー́ )ぶー」

穂乃果「ああああ///」


絵里「穂乃果選手、照れにより敗北ーっ!!」

ことり「そんな……嘘だ……!! 」

にこ「なっ……まさか花陽が勝つなんて……!! 」

凛「かよ……ちん……? 」ゴクリ

希「なんという強者!! まるで相手の心を映す鏡!! 」

海未「なるほど。」

海未(純粋に相手の顔を見るのではなく、あくまでモノマネの対象として見る。そのことで、相手の顔の形を"真面目に"見ることが可能……)

海未("相手の顔の形への興味"がどの感情よりも強いので、照れや笑いなどの感情は皆無……!! )

海未(そんな手があったとは……)

海未(ことり、残念でしたね。穂乃果はまだ私のものです。)

穂乃果「いやぁー、花陽ちゃん強いね! 」

花陽「エッイヤそんなことないよぉ(照)」

ことり(まだだ、穂乃果ちゃんを手に入れる方法はまだある。)

ことり(にらめっこ優勝者は何でも欲しい物 ものをひとつプレゼントしてもらえる。)

ことり(穂乃果ちゃんとデートする時間をもらうよ!! )

ことり(そして、デートで穂乃果ちゃんをことりに惚れさせてみせるんだから……!! )

花陽「まさか勝てるなんて、思ってなかったよ」

穂乃果「いやぁ、花陽ちゃんはにらめっこの才能あると思うよ!! 」

花陽「ありがとう、そう言ってもらえると嬉しいな」

花陽「花陽も、欲しいものがあるから。絶対に勝ちたい……! 」

穂乃果「欲しいものって、凛ちゃんとか?」

花陽「ううん、違うよ。人間じゃない。」

穂乃果「じゃあ、お米?」

花陽「いや、食べ物でもないかな……。」

花陽「ことりちゃんに勝ってから、言うね。」

穂乃果「うん、楽しみにしてるよ」

花陽「花陽だけかは分からないけど、今のみんなにも必要なものだと思うから」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

絵里「さぁ、やってまいりました決勝戦です!」

絵里「南ことり選手vs小泉花陽選手ー! 」

ことり(かよちゃんは、どんな顔でも真似してくる。裏を返せば、後出しじゃんけんみたいなもの。)

ことり(ことりが表情を作らなければ、かよちゃんは真似をする顔がない)

ことり(そして、ことりには穂乃果ちゃんしか見えていないよ。かよちゃんの表情で照れなんてしない。)

ことり(ただ見つめるだけ……ただそれだけで、かよちゃんを落とす。)

絵里「決勝戦、いきます」

絵里「レディーーーー」

絵里「……」

絵里「ゴーー!! 」

花陽「(´◉ω◉` )」

ことり「( ?-? )」

花陽「(´◉ω◉` )ヨシ」


花陽「( ?-? )」

ことり「( ?-? )フムフム…」

ことり(かよちゃんにとっては、無表情ですらモノマネの対象ってことかぁ……うーん、どうしよ)

ことり(ビンタ……は ことりには無理)

ことり(しかたない……色んな表情を試そう)

ことり「(๑>ᴗ<๑)」

花陽「(๑>ᴗ<๑)」


ことり「(。・?_?・。)」

花陽「(。・?_?・。)」


ことり「( ?︶? )」

花陽「( ?︶? )」


ことり(やっぱりダメだよね……全てマネされちゃう)

ことり(あっ、待って!)

ことり「絵里ちゃん!」

絵里「なに?ことり。」

ことり「これって、決着がつきそうに無かったらどうなるの?」

絵里「んー、特には決めてなかったんだけど……」

絵里「そうね、じゃあ五分経ってもどっちも笑わなかったら引き分けにしましょう」

絵里「その代わり、優勝しても 二人それぞれに何かひとつあげるというのは無しでお願いね」

絵里「両方、優勝景品無しで。」

花陽「エッ」

ことり「ええっ!? 」

絵里「部費や予算の都合があるのよ」

ことり(まずい……早く勝負を終わらせなくちゃ! )

ことり「(・8・)」

花陽「(・8・)」


ことり「(・8・)…」

花陽「(・8・)」


ことり「(・8・)ニョ」

花陽「(・8・)」


ことり(ダメだ…これも効かない)

花陽(ことりちゃん、全然照れも笑いもしない……)

花陽(どうしよう……)

花陽(あっ、そうだ)

ことり「(・8・)?」

花陽「( ´⊃ω⊂` )いないいなーい」

ことり(なっ……かよちゃんが動いた!? )

ことり(何が来るのっ!! )

花陽「( ´⊃ω⊂` )いなーいなーい」

花陽「( ー̀εー́ )ぶー」

ことり「これはっ……穂乃果ちゃん///」

ことり「かよちゃんが穂乃果ちゃんに見える……!! 」

ことり「うぅ~」バタッ

ことり「ことり選手!照れたーっ!! 」

絵里「よって勝者!花陽選手ーーーっ! 」

花陽「やった……! 」

穂乃果「花陽ちゃんすごい! 」

凛「さっすがかよちん! 」

希「番狂わせやな~」

ことり「うぅ……穂乃果ちゃんとのデートが……」

絵里「さぁ、優勝した花陽選手、欲しいものをマイクに向かって叫んでください! 」

穂乃果(花陽ちゃん、何が欲しいんだろう)

花陽「ハイ…エット……」

花陽「µ’sのみんなでどこかへ遊びに行く時間と予算をください!! 」

海未「そんなものでいいんですか…? 」

花陽「うん。"そんなもの"かもしれないけど、大事なものだと思うから」

花陽「みんな最近、ずーっと誰かとイチャイチャしてばっかり……だよね」

花陽「凛ちゃんは私と、にこちゃんは真姫ちゃんと、絵里ちゃんは希ちゃんと。」

花陽「おまけに、ことりちゃんと海未ちゃんは穂乃果ちゃんを奪い合ってる、でしょ?」

ことり「バレてた……」

海未「バレてましたか……」

穂乃果「ええっそうだったの!? 」

花陽「イチャイチャするのは悪い事じゃないと思うよ。でもね、」

花陽「せっかく出会えたこの9人だから、9人でワイワイ遊びたいなって、思ったの。」

花陽「あとはすごく自分勝手な理由だけど、」

花陽「花陽は、誰かが誰かとイチャイチャしてるのを見るよりも、ワイワイ笑っていた方が楽しくて好き……! 」

花陽「あっ、凛ちゃんとイチャイチャするのが嫌ってわけではないよ。」

凛「うん、大丈夫だよ。かよちんは、今はイチャイチャするよりもワイワイしたい……ってことでしょ?」

花陽「うん、そんな感じかな。」

花陽「今までずっと言いたかったけど、どうしても言えなくて……」

花陽「でも、にらめっこで勝ったもん……! 」

花陽「少しくらいはわがままを言っても、良いよね……? 」

穂乃果「うん! 」

穂乃果「穂乃果は花陽ちゃんの意見に賛成! 」

穂乃果「正直、最近の穂乃果は海未ちゃんのことしか見てなかった。」

穂乃果「ってことは、ことりちゃんに対して酷いことしてるってこと。それはダメだよね。」

穂乃果「穂乃果は、やっぱりみんなのことが大好き」

穂乃果「海未ちゃんだけじゃなくて、ことりちゃんも、9人みーんなで笑ったりイチャイチャしたいな。」

海未「確かに……花陽の言う通りかもしれません。」

海未「9人の絆でここまでやってこれたのですから、この絆を消してしまってはいけないと思います。」

にこ「花陽の言う通り、今度9人みんなで、どっか行きましょ」

にこ「もちろん、遊びに行く予算はたーっぷりと用意してもらってからね」

凛「凛は動物園に行きたーい! 」

希「ウチはお化け屋敷ー! 」

真姫「どこでもいいわよ……9人なら」

絵里「ふふっ…じゃあ、夏休みとかを利用しちゃって9日間、1人ずつ行きたいところを1日かけてみんなで行きましょうか」

穂乃果「わーい! 楽しみだーっ! 」

花陽(良かった……みんな、花陽の提案を受け入れてくれて)

花陽(……いつでもそばにいて、いつでも同じ未来を見ていて)

花陽(それが普通だと思ってた、でも)

花陽(それは当たり前ではなくて、奇跡の出来事。すごく大切な宝物。)

花陽(宝物を失わないように、繋いだ心を離さないように……! )

花陽(友情ノーチェンジ、だよ……!! )


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

おしまい

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

良いオチだった

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