ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ「なに？」

ラフィエル「今日は運動会ですよ」

サターニャ「そんなわけないでしょ」

サターニャ「6月に運動会なんて北海道じゃあるまいし」

ラフィエル「今日は運動会ですよ」

サターニャ「嘘……ほんと？」

サターニャ「今日体操着持ってきてないわよ」

サターニャ「でも、運動会というなら私の力の見せ場ね！」

サターニャ「見せてやるわ！　悪魔的身体能力を！」ｸﾞｯ

ラフィエル「嘘です」

サターニャ「嘘なの！？」

サターニャ「突き上げたやり場のない右手はどうすればいいのよ！」

ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ「なによ」

ラフィエル「そっちは学校じゃありませんよ」

サターニャ「何言ってるのよ」

サターニャ「ここをまっすぐ行ったら学校でしょ」

ラフィエル「そっちは学校じゃありませんよ」

サターニャ「……」

サターニャ「言われてみればたしかに……」

サターニャ「いつもと景色が違うような……？」

サターニャ「そ、そうね！」

サターニャ「こっち！　こっちの道が正解だわ！」

ラフィエル「嘘です」

サターニャ「いやでもこっちの道のほうがそれっぽいような……」

ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ「はいはい」

ラフィエル「今日は雨が降りますね」

サターニャ「え？　そうなの？」

サターニャ「天気予報だと晴れって言ってたけど」

ラフィエル「今日は雨が降りますね」

サターニャ「あちゃー……」

サターニャ「傘持ってきてないわよ」

サターニャ「あんたは？」

ラフィエル「持ってきてますよ」

サターニャ「じゃあ入れて」

ラフィエル「いいですよ」

サターニャ「ラッキー」

ラフィエル「嘘です」

サターニャ「えっ、じゃあ入れてくれないの！？」

ラフィエル「うふふ」

サターニャ「……もしかして雨が降るっていうのも嘘！？」ﾊｯ

ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ「なによ」

ラフィエル「実は私告白されちゃいました」

サターニャ「っ！」

サターニャ「嘘、よね？」

ラフィエル「実は私告白されちゃいました」

サターニャ「それで……」

サターニャ「なんて返事したの……？」

ラフィエル「どうだと思いますか？」

サターニャ「あぅ……」

ラフィエル「お断りしました」

サターニャ「そ、そうよね」ﾎｯ

ラフィエル「嘘です」

サターニャ「！？」

サターニャ「じゃ、じゃああんたまさか……」

ラフィエル「告白されたのが嘘です」

サターニャ「焦ったー！」

ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ「今度はなによ」

ラフィエル「私、お尻から石油が出るんですよ」

サターニャ「はぁ？」

サターニャ「急に何を言いだすのよ」

サターニャ「そんなことあるわけないじゃない」

ラフィエル「私、お尻から石油が出るんですよ」

サターニャ「……は？」

サターニャ「本当なの……？」

サターニャ「ど、どうしてそんなことになってるのよ！」

サターニャ「見せ……いや見たくないけど！」

ラフィエル「嘘です」

サターニャ「う、嘘なの？」ﾎｯ

ラフィエル「サターニャさん、嫌いです」

サターニャ「え」

サターニャ「そ、そう……」

ラフィエル「嫌いです」

サターニャ「っ」

サターニャ「……」ｸﾞｽｯ

サターニャ「うっ……ひぐっ……」ｸﾞｽｯ

ラフィエル「嘘です」

サターニャ「……ほんと？」ｸﾞｽｯ

サターニャ「信じてもいい？」

ラフィエル「はい」

ラフィエル「本当は、大好きです」

ラフィエル「サターニャさんのことが大大だーいすきです」

サターニャ「……うん」

サターニャ「よかった」

ラフィエル（ここで嘘ですって言ったらどんな顔するでしょうか）

サターニャ「私も、大好き」ｴﾍﾍ

ラフィエル「」ｷｭﾝ

ラフィエル（言えませんねそんなこと）

ラフィエル「ぎゅうってしていいですか？」

サターニャ「だめ」

ラフィエル「……」ｼｮﾎﾞﾝ

サターニャ「嘘よ」ｷﾞｭｳ

ラフィエル「っサターニャさん！」ｷﾞｭｳｳ

完

なにこれ！かわいい！！

至高

素晴らしい

単純なようでテクニカルなSSだった乙