愛海と生活! (26)

モバP「今日はこのへんで終わるか」

愛海「プロデューサー、お仕事終わったの?」

モバP「ああ。ぼちぼち帰るか」

愛海「うん。あ、スーパー寄ろう。牛乳残り少なかったし」

モバP「ついでに夕食の材料買って帰るか。愛海なにか食べたいのある?」

愛海「帰りながら考えようよ」

モバP「そうだな」


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モバP「また今晩もハンバーグか」

愛海「いいじゃんハンバーグ。……あ」

モバP「ん?」

愛海「おばちゃん、こんばんわ」

おばちゃん「あら愛海ちゃん、こんばんわ。お兄さんも一緒なのね」

モバP「どうも」

おばちゃん「今帰りなの?アイドルは大変ねえ」

愛海「あたしはお兄ちゃんを待ってただけだよ」

おばちゃん「あらそうなの。お兄さん思いの妹さんね」

モバP「ええ、まあ」

おばちゃん「じゃあね愛海ちゃん。いつも応援してるわよ」

愛海「ありがとうおばちゃん。じゃあね」

モバP「失礼します」

モバP「お前がうちに来るようになってから、ご近所さんとの交流が増えた気がする」

愛海「いいことじゃん」

モバP「いいけどさ。みんなして俺のこと『愛海ちゃんのお兄さん』って呼んでくるんだよ。先に住んでたの俺なのに」

愛海「プロデューサーは仕事ばかりでご近所さん付き合いしてないからだよ。マンションの隣の人でさえ、プロデューサーと会話したの引っ越しの時ぐらいだって聞いてびっくりしたよ」

モバP「都会の人間関係ってそういうもんなんだよ。近くにどんな人が住んでるか互いに知らないんだ」

愛海「ふーん、なんか寂しいね」

モバP「まあな」

愛海「こねこね」

モバP「お前ハンバーグ好きな」

愛海「お肉をこねてると心が安らぐんだ」

モバP「その表現、猟奇的な人みたいで嫌だな」

愛海「今度お菓子作りに挑戦してみようかな。クッキー生地をこねるのも楽しそう」

モバP「アイドルらしくていいんじゃないか」

愛海「そして仕事で一緒になったアイドル達に配るの。よくない?」

モバP「ふむ、悪くない」

愛海「そしてそして、仲良くなったらお礼にお山を」

モバP「却下」

愛海「ちぇー」

モバP「それはやり過ぎでも、お菓子作り自体はいいな」

愛海「気が向いたら作るよ。プロデューサーは味見手伝ってね」

モバP「おう」

愛海「あ、そういえば帰り道での話だけどさ、プロデューサーは知られてないどころか近所で少し有名だったよ」

モバP「マジで?アイドルと仕事するうちに俺も芸能人オーラ出るようになったのかな」

愛海「家を出る時間も帰る時間も不安定で、たまに道端で女の子に声かけしていたり不審な目撃情報がある怪しい住人ってウワサされてたよ」

モバP「通報一歩手前じゃないか!?」

愛海「そして最近は中学生ぐらいの女の子が通うようになった、って」

モバP「それお前だよな!お前のせいで通報されそうになってるのか俺は!?」

愛海「大丈夫だって。そうならないようにあたしがご近所さんに説明してるんだから。『あたしはアイドルになるため兄を頼って上京した妹です。兄はアイドル事務所のプロデューサーなんです』って」

モバP「……なるほど。なんかすごいなお前」

愛海「まあね。出来の悪い兄を持つと妹は苦労するよ」

モバP「誰が出来の悪い兄だ、この設定妹。本当に愛海が妹だったら、もっと小さい頃に性格矯正してるのに」

愛海「プロデューサーはあたしの性格嫌い?」

モバP「嫌いだったらこうして一緒に並んで夕飯作ってねえよ」

愛海「うひひひひ」

モバP「あはははは」

モバP「まあ、実の妹には欲しくないがな」

愛海「じゃあ今から設定変える?実は血が繋がってなくて、あたしはお母さんに存在だけは聞かされていた兄を探しにきた義理の妹」

モバP「そんなドロドロしそうな同棲は嫌だ」

愛海「そだね。……こねこね」

モバP「もういいんじゃないか?」

愛海「もうちょっと」

モバP「こだわるなあ」

愛海「もうちょっとこの感触を楽しんでいたい」

モバP「はい没収」

愛海「ひどい!最近お山に登れてないあたしの数少ない代償行為なのに」

モバP「食べづらいことを言うなよ」

愛海「ハンバーグの大きさはこれぐらいでいい?」

モバP「ちょっと形が変じゃないか?」

愛海「この形がいいんだよ。ちなみに悠貴ちゃんのを再現しました」

モバP「いい形だな」

愛海「でしょ」

モバP「……ちなみに菜々さんの再現できる?」

愛海「できるけど、火が通りにくいからハンバーグには向かないかな」

モバP「そうか。いや、聞いただけだ」

愛海「あたしだからいいけど、今のは聞いただけでかなりアウトだからね?」

モバP「マジか」

愛海「ごちそうさまー。はあ、美味しかった」

モバP「食べてすぐ寝ると牛になるぞ」

愛海「牛かあ、揉まれる側じゃなくてあたしは揉む側がいいなあ……むにゃ……」

モバP「寝たか。今日もレッスンハードだったらしいからしょうがないか」

愛海「ん……んんー……」

モバP「寝ながら手をわきわきしてる。ほら、お気に入りのクッションでも持ってろ」

愛海「うひひ」

モバP「寝言がひどい」

モバP(少し前のことだ)

モバP(いつも通り深夜まで仕事をしていた俺が帰ろうとしたら、部屋の外で愛海が立っていた)

モバP「うわ!?びっくりした!どうしたんだ愛海、こんな遅くに。忘れ物か?」

愛海「……う、うん。そんなところ」

モバP(いつもと違って歯切れの悪い返事が気になったが、ともかく愛海を連れて事務所を出た。のだが)

愛海「……」

モバP「どうした愛海?愛海の家はこっちじゃないだろ?」

モバP(青森から上京してきた愛海は寮に一人で住んでいる。なのに愛海がなかなか帰らない)

モバP「本当にどうしたんだ愛海?何かあるなら遠慮しないで言ってくれ」

愛海「……いの」

モバP「え?」

愛海「寂しいの。誰もいない家に帰りたくない」

モバP(そういえば、愛海は意外とかなり寂しがり屋だと誰かが言っていたな)

モバP(そうでなくとも中学生の女の子が一人暮らしは、辛い時もあるだろう)

愛海「プロデューサー、お願い。プロデューサーの家に泊まらせて」

モバP「俺か?うーん」

モバP(さすがにアイドルを自分の家に泊めるのはどうなんだろう。子供とはいえ、子供だからこそマズイ気もするし)

モバP「本当に俺の家じゃなきゃダメか?他のアイドルの家、例えばウサミン星なら今からでも大丈夫だと思うけど」

愛海「……アイドルの家はダメ」

モバP「なんでだ?男の俺の家よりは問題ないと思うけど」

愛海「あたしがお山への欲望を抑えらえなくて迷惑かけちゃう」

モバP「我慢しろよ!?」

愛海「じゃあプロデューサーはどうしても外泊しなきゃいけなくて、それでウサミン星に泊まることになっても我慢できるの?」

モバP「あ、できない!」

愛海「でしょ」

モバP「うむむ。ならやっぱり俺の家か」

愛海「……ごめん。ワガママだったね。やっぱり」

モバP「まあ、愛海なら大丈夫だろ。なんたって愛海だし」

愛海「いいの?」

モバP「ああ。なんかもう愛海なら大丈夫な気がしてきた」

愛海「あ、ありがとう」

モバP「とりあえず夕飯は食べて帰るか。もう遅いしな」

愛海「うん!」

モバP(ぶっちゃけあの時はもう眠さと深夜のテンションで決めちゃった感あるけど)

モバP(今のところ愛海との生活は問題なく続いている)

モバP(今では、ほとんど愛海はウチに泊まるようになっちゃったな)

モバP(愛海の部屋もあるぐらいだし)

モバP(人生何が起きるかわからないもんだ)

モバP「風呂あがったぞ。起きてるか愛海?」

愛海「うん、さっき起きた」

モバP「今日は疲れたろ。さっさと風呂入ってこい」

愛海「そうする。プロデューサーはよく眠くならないね。大人だから?」

モバP「ああ、俺はスタドリやってるからな。どんなに疲れても眠くならないんだ」

愛海「絶対それ不健康だよ」

モバP「そんなことないって。一時期はスタドリとブレッドだけで生きていけたから」

愛海「やばいって」

モバP「ああ、でも最近は使用本数減ってるな」

愛海「お願いだからそのまま減らしていって」

愛海「お風呂上りのアイスっていいよね」

モバP「あ、俺の分も取って」

愛海「ほい。何見てるの?」

モバP「歌番組。うちもこういう番組にアイドル出したいよなあ」

愛海「プロデューサーってほんとに仕事人間だよね。あ、このアイドルのお山なかなか。カメラさんもっと寄って!」

モバP「お山人間な愛海に言われたくない」

愛海「褒めてる?」

モバP「わりと褒めてる」

モバP「もうこんな時間か。そろそろ寝るわ」

愛海「あたしも部屋に戻るよ。おやすみプロデューサー」

モバP「ああ、おやすみ」

愛海「プロデューサー、ちゃんと寝てよね」

モバP「ん?寝るぞ」

愛海「起きて仕事してちゃダメだよ」

モバP「だから寝るって。どうしたんだ?」

愛海「前から思ってたんだけどプロデューサー」

モバP「おう」

愛海「寝る時にもスーツ姿なのはよくないと思う」

モバP「他の服持ってねえし」

愛海「今度の休みにパジャマ買いにいくからね!決定!」

モバP「ええー」

モバP(今日の夕飯どうするかな。昨日買った野菜類をメインに)

ちひろ「プロデューサーさん、最近調子よさそうですね」

モバP「そうですか?」

ちひろ「はい。無理に遅くまで残らなくなったし、スタドリの消費も減ってますし、前よりずっと健康そうです」

モバP「そんなに変わりましたね?」

ちひろ「それはもう。前までのプロデューサーさんは仕事熱心なあまり、睡眠時間を極限まで削ってスタドリとブレッドだけの生活でも送ってるんじゃないかってくらい、見ていて不健康でしたから」

モバP「あはは。実際送ってましたよ」

ちひろ「え……」

モバP「あの、マジトーンでドン引きするのやめてください」

ちひろ「ドン引きもしますよ。スタドリは万能薬じゃないんですから、無茶はやめてくださいね」

モバP「大丈夫ですよ。当分は健康的な生活を送ることになりそうです」

ちひろ「ならいいんですけど」

モバP(いつまで今の生活が続くことやら。愛海との生活はまだまだ続く、ってな)

おしまい!

おいおいおい、ここからだろうよ

続編がある、そうでしょう?

書き溜めはおしまいってことだろ、俺は知ってるよ

紅や蒼とかのガチ勢が所属してないのか、平穏だな…

未亡人とか、
婚姻届出して来る秘書とかも、
いなそうだな。

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