聖來「アイコンタクト」 (15)

担当アイドルの生誕を祝うのはPの務め。


そんなわけで、これまでの思い出を振り返りつつ、
誕生日も祝っちゃおうというやつです。

もちろん、総選挙の投票もお願いしますよ!

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http://imgur.com/29fH9Uv.jpg


聖來「ねえ……Pさん」

P「ん?」

聖來「ちょっと……こっち見てもらっても、いいかな」

P「どうかした?」

聖來「うん……ちょっと、アイコンタクト」

P「アイコンタクト?」

聖來「うん……Pさんはわんこ、ううん、犬、飼ったことある?」

P「いや、生憎と団地育ちでね、飼ったことはないんだ」

聖來「そっか……わんこはね、目を見てあげるといいんだよ」

P「そうなの?」

聖來「そう……目を見てあげるとね、落ち着くの」

P「……なるほど、こんな感じでいいかな」

聖來「うん……」

P「……」

聖來「……」

P「……」

聖來「……」

P「……落ち着いた?」

聖來「……うん、落ち着いた…と思う。へへ、マイク持つと…緊張するね」

P「そっか、でもそれは仕方のないことだよ……出番だ、アイドル水木聖來のデビューだよ」

聖來「が、頑張ってみるよ」

P「うん、行っておいで」

http://imgur.com/vlrYJMN.jpg


聖來「ねえ、Pさん」

P「ん?」

聖來「ちょっとこっち見てもらっていい?」

P「うん?」

聖來「その、緊張するから…」

P「ああそっか、そうだったね」

聖來「新しい刺激ってビリビリするねっ少し落ち着かない……ごめんね」

P「いいさ、聖來が落ち着くなら」

聖來「……」

P「……」

聖來「……」

P「……あ、花びら載ってる」

聖來「え?」

P「……よし、とれた」

聖來「……」

P「どうかした?」

聖來「な、なんでもない///…よぉし、チャレンジ!チャレンジ!」

P「お。気合十分じゃないか、いいぞ、一発かましてやれ」

http://imgur.com/9uwoC14.jpg


聖來「ねえ、Pさん見て見て!」

P「う、うん」

聖來「ふふっ、どうかな?セクシー?」

P「ああ、うん、そうだね」

聖來「ちょっとPさーん」

P「うわ!抱きつくなよ///」

聖來「結構大人っぽくなったかな、って自分では思うんだけど…」

P「なったなった!なったよ!///」

聖來「ホントー?」

P「ホントだって……アイコンタクトも、今日は無理」

聖來「もうしたから大丈夫だよ!」

P「え?」

http://imgur.com/UqBwKfo.jpg


聖來「飲んだらちょっと熱くなってきたかも…。夜風が気持ちいい………ねえ、Pさん」

P「ん?」

聖來「アイコンタクト、してもいい?」

P「プレコンタクトしちゃってるけどね」

聖來「いいでしょう、こうみえて緊張してるの」

P「はいはい、分かりましたよっと」

聖來「……」

P「……」

聖來「……」

P「……いいライブだったよ、全米が震撼したに違いない」

聖來「ふふ、そのフレーズ、よく聞くよね」

P「ああ、言葉の上じゃアメリカは地震大国さ」

聖來「ふふ、そうだね」



聖來「……こんな素敵なシチュエーション、夢みたい…ね、Pさん」

P「一応、これも仕事だけどね」

聖來「ふふ、オトナのお仕事って感じ♪」

P「違いない」

聖來「……ねえPさん、アレ見て」

P「ん?なにか…………っ、ちょっ!聖來」

聖來「うふふ、Pさん。アタシ、ちょっと酔っちゃったかも♪でも頬っぺなんだし、見逃してよね♪」

P「そうであって欲しいね。はあ……いきなりは卑怯だ」

聖來「信じてよかったな…自分のことも、Pさんのことも」

P「……卑怯だ」

http://imgur.com/iRC3CPy.jpg


聖來「……」

P「……」

聖來「……」

沙理奈「もう、まーた2人きりで見詰め合ってる」

聖來「さ、沙理奈!?違うの、これは///」

P「松本さん、これはその、違うんだ」

聖來「そう!ちょっとした願かけでね!」

沙理奈「願かけってどんな願かけ?」

聖來「き、緊張除けって言うか…」

沙理奈「ふーん、『挑戦するのって楽しいね♪』ってそういう挑戦かーふーん」

聖來「ちょっと沙理奈!違うって!///」

P「……アカン、これ広まるパターンや」

http://imgur.com/A9f0p3d.jpg


聖來「ねえ、Pさん」

P「……」

聖來「これPさんが選んだの?」

P「……」

聖來「……」

P「……」

聖來「Pさんにサービスしちゃおうかな♪」ヒソッ

P「な!///」

聖來「ふふ、ちょっと刺激が強すぎたかな♪」

P「う……///」

聖來「ほら照れてないでちゃんとこっち見て!Pさんの感想、聞かせてほしいな♪」

P「そ、それは……」

聖來「その……恥かしがってくれるのは嬉しいけど、寂しくさせないでね♪」

P「わ、わかってるよ。ただ正直、思ったよりずっと……その……エr、色気が強くて」

聖來「ふーん、そっか……ふふ♪」

P「な、なんで近づいてくるの」

聖來「悩殺ポーズの練習、Pさん付き合ってもらえるよね」

P「」

http://imgur.com/8zXJmEr.jpg


聖來「ねえPさん見て!フリスビーキャッチ!わんこ上手なの!」

P「うん、そうなんだ」

聖來「いっくよ~…それ!」

P「ねえ聖來」

聖來「なに?」

P「なんで俺と君は揃ってオフなのかな?」

聖來「ん?ちひろさんに頼んだからだよ?」

P「そっか…なんで聖來は俺の家知ってたのかな?」

聖來「ちひろさんに聞いたからだよ?」

P「そっかー…あの悪魔翌容赦なさすぎだろ」

聖來「あはは♪よしよし、えらいね、わんこ。ね、ちゃんとキャッチして戻ってくるでしょ」

P「ああうん、そうだね」

聖來「Pさんもやってみる?一緒にわんこと遊んであげて♪」

P「え、いいの?」

聖來「うん♪わんこを大事にしてくれるPさんなら、安心♪」

P「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」

聖來「思いっきりやってみる?」

P「大丈夫かな、遠くに投げすぎると混乱しない?」

聖來「大丈夫、うちのわんこは賢い子だからね」

P「なら思いっきり…そら!取ってこい!」

聖來「Pさんとわんことオフを過ごすって♪なんかイイかも」

P「あまりいいことじゃないんだけどね」

聖來「たまにはいいでしょ!」

P「まあ、たまには、ね」

聖來「でもPさんはアタシのプロデューサーだし、アタシと遊んで♪」

P「…うん、まあ、たまには、ね」

聖來「うん♪たまにはね♪」

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P「おーい聖來」

聖來「あ、Pさん」

P「まだ入り時間まで大分あるけど、もうこんな近くに来てたんだね」

聖來「うん♪収録の前に緊張をほぐしておこうかなって、応援するためのダンスをここで練習してたんだよ!Pさんはアタシを迎えに来てくれたのかな?」

P「そうだよ、前乗りしてる気がしたから早めに来たら見かけてね」

聖來「ふふ、ありがとっ♪」

P「これまで結構仕事してきたけど、やっぱりまだ緊張する?」

聖來「うん、どうしたってね…そうだ」

P「?」

聖來「Pさんが緊張をほぐしてくれる?方法はお任せで♪」

P「え…じゃあいつもみたくアイコンタクトで…」

聖來「ヒント、わんこは撫でてあげるとリラックスするんだよ、Pさん♪」

P「…わかったよ」

聖來「ん……ありがとう♪今日も上手くいくって気がしてきたよっ!アタシはもう準備OK!一緒にスタジオに戻ろっか♪」

P「ああ、そうしよう」

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聖來「わー優ちゃん見て見て!」

優「やーんアッキーかわいい~♪」

聖來「でしょっ!あ、優ちゃん、一緒に写真撮ろうよ!」

優「撮る撮る~♪」

聖來「こういうコーデはアタシに任せて!ふふっ、センスには自信があるんだー♪Pさんもそう思うでしょ?」

P「アッキー、元気出せ、アッキー」」

聖來「かなり盛り上がってきたね!この調子でもっと攻めていこう!あ!そうだ!次はペアルックにしよっ?Pさんと…ウチのわんこで♪」

優「わーそれもすっごくかわいい予感~♪」

P「え…え?」

聖來「ほら優ちゃん撮るよっ♪ハイ、チーズ♪」

P「…アッキー、お前、大変だったんだな…」

アッキー「クーン(せやねん)」

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聖來「お疲れー!」

李衣菜「あ!聖來さん、お疲れ様です!」

志希「聖來さんもお疲れー…にゃ!この匂い」

ナターリア「あ!P!セイラ来たぞ!」

P「あ、聖來来たね。遠くまで合流お疲れ様」

聖來「これ、アタシからの差し入れっ♪北海道の限定チーズケーキなんだって」

李衣菜「わー♪」

志希「発酵するチーズの匂い…いっただっきまーす♪」

ナターリア「あ!P!ナターリアも食べたいヨ!」

聖來「ふふっ、そんなに焦らないで?みんなの分、ちゃーんとあるから。Pさんにも、はいどうぞ♪甘いものでリラックスしよっ!」

P「ああ、助かるよ」

聖來「お疲れみたいだね」

P「まったくだよ、聖來がいかに手間のかからないアイドルだったかがわかったよ」

聖來「ふふっ、もっと褒めてもいいんだよ♪」

志希「……ねえねえ李衣菜ちゃん」

李衣菜「んえ?なに?志希ちゃん?」

志希「聖來さんとPさん、夫婦みたいだねぇ」

李衣菜「あーまああの2人は付き合い長いし」

志希「…にゃふふふ…」

李衣菜「…なに?」

志希「ねえ、李衣菜ちゃん、ナターリアちゃん」



聖來「ねえPさん、お仕事終わったら観光スポット、どこから回ろっか?」

ナターリア「セイラママ!」

P&聖來「「へ?」」

志希「聖來ママー♪」

P「志希、なに言って、李衣菜、志希はどうして」

李衣菜「…パ///」

P「はい?」

李衣菜「Pパパ///」

聖來「え!?」

志希「パパママ~♪早くお祭りいこ~♪」

P&聖來「「な!?/////」」

聖來「Pさん」

P「……」

聖來「信じて見ててよ、Pさん。あの役、勝ち取るからさ!」

P「ああ、疑ったことなんてないよ」

聖來「そっか♪」

P「…いつからだろう」

聖來「?」

P「アイコンタクト。当たり前にするようになったよね」

聖來「ああうん、そうだね」

P「最初は聖來を安心させるために始めたんだよね」

聖來「そう、だったかな」

P「でも今は」

聖來「?」

P「聖來の目を見て安心してる自分がいる」

聖來「…Pさん」

P「聖來。ありがとう」

聖來「Pさん…」

P「君の担当になってよかった」

聖來「……」

P「君なら大丈夫だ。必ず勝ち取れる」

聖來「……グスッ……うん、きっと大丈夫だよね!アイドル・水木聖來のパフォーマンスは、Pさんとふたりで磨き上げた一級品だからね♪」

P「ああ、その通りだ」

聖來「頑張ってみるよ」

P「うん、行っておいで」


http://imgur.com/BiNfRR8.jpg

HAPPYBIRTHDAY 水木聖來♪


犬の躾の第一歩は、

「目と目を合わせる」

だそうです。
これにより、犬は主を信じ、安心を得るのだと言います。


水木聖來はいつだってまっすぐな瞳をこちらに向けてくれます。

それはきっと、彼女なりの不安の解消方法であり、
自信の表れなのだと、僕は思います。


まっすぐに、ひたむきに、あなたを信じて突き進むアイドル。

それが水木聖來の魅力です。


さあほら、声が聴きたくなってきたでしょう?
投票しちゃいましょう、さあ!

これは素晴らしいSS

これは投票せずにはいられないな

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