[安価] 「英国紳士と探偵令嬢」 (143)

エロなしの移転です。
前作全く関係ありません

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490438749

ssスレだけど稀に安価もするて感じですか?

詳しくは前作を見てください
[安価] 「奴隷が誤配送されてきた」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1490254504/)

さて、今回の舞台はタイトルどおりイギリスです。

ですがその前に。
主人公となる「彼」を決めましょう。


いい名前をお願いします

20:15に締め切りますね

ごめんなさい、見た目を書いておかなくては。

黒髪黒目の青年で、父がイギリス人。
トレンチコートに身を包み、性格はいつでも不機嫌、って感じです。
人嫌いなんですね。

ウェグナー・グラディス

フランツ

フランツ・コノラで

グリン・ローニカ

いちおう考えはしますが、武器の年代が合ってない!
とかは見逃してやってください。
プラマイ約10年ってところです

コートニー・オークランド

グリム・ライン

シャルル ローレンス

ワルス・ウィンチェスター

finish!

いい名前が多くて悩みますね······>>6>>8>>11>>13が候補です。
この中から20:25まで投票お願いします!
決めきりません!

自分出したのおk?
なしなら>>11

>>17
自分で出したのはなしで······

舞台がイギリスなら>>11がありえそうだけどファーストネームが女性っぽいのが悩ましいところ

>>13

じゃあ>>6

>>13

>>13

あ、ごめん投票は>>6

>>6で決定っぽいかね

>>13が多かったので、>>13に決まりました

シャルル·ローレンス。
元軍人、階級は少尉でした。

次は探偵令嬢の名前を決めましょう。

見た目は絵に描いたようなお嬢様。
金髪碧眼、勝ち気です。
最初に着ている衣装はフリルドレス(赤)。

20:45まで待ってます

リノア・ミッドラン

アリシア・シンプソン

今思い出したんですが、皆さん戦場のメリークリスマスって知ってます?
一度見ましたけど、ちょい胸くそですが名作でした

ディアーナ・リーゼ

いくつか候補あったら全部出してくれてもいいですよ

サーヤ・リンクス

オードリー・ブラウンフィールド

マリア・レミントン

曲なら弾くがな
作曲者とたけしさんが出てるヤツだっけ?

(······>>32さんってガルガンティアとUCが好きなのかな?)

はい

finish!
>>35
そうですそうです、ラストがちょっと謎でした。

えー、いくつか。
まず>>14さん、なんで銃器メーカーの名前が二つともに入ってるんですか(not否定)

>>32さん、私も好きです。

そして肝心要の名前ですが、>>28さんと>>33を合成して
アリシア·ブラウンフィールドにしようかと思います。

どうでしょう?

いいっすね(自画自賛コメ…になるのか)

いいんじゃないですか

良いですよー

いいんじゃね?

あのラスト
助けて欲しい言えないからメリークリスマス言ってごまかした
とかどっかに書いてあったが実際はどうなんだろね?

おけー

いいかな

はい

ではこれで決定です!
>>43
メリークリスマス、ミスターローレンス


怪奇と霧とミステリーの街、ロンドン。
たいへん長らくお待たせいたしました、ただいまより開演です。

精一杯努力しますので、どうぞお付き合いください······

そういやあれも軍人でロレンスだったね(忘れてたわ)

第一次大戦が終わり、第二次大戦が始まる前。
深い霧に包まれたロンドンの街、ある屋敷のドアがノックされました。


「どなたでしょうか」

応対に出た老齢の執事に、青年が名乗ります。

「ブラウンフィールド大佐がおられましたら、ローレンス少尉が来たと」

「軍の方でございましたか······申し訳ございませんが、旦那様にはお会いになれません」

「······? 一体なぜです?」

「······旦那様は······3日前に急死なされました」

「······亡くなった? なぜです?」

「わかりかねます······ただ、何かにひどく怯えていらっしゃいました」

「そんな馬鹿な······今日ここへ来いと、先日手紙をもらったのですよ」



「それは私ですわ」



沈痛な面持ちの執事がしゃきっと背筋を伸ばしました。
霧の奥から、誰かが歩いてきます。


「初めまして。私、アリシア·ブラウンフィールドと申します」
「あなたの会いに来た、大佐の一人娘ですわ」

「お嬢様、なりません! しばらくは外へお出にならないようにと、警察のかたが······」

「無能な役人など、言わせておけばいいのです。アルフレッド、この方を客間へ」



シャルルの反応は?
↓2

とりあえず、黙って案内される

なぜ私をここへ呼んだ?

「待ってくれ。どうして僕をここへ呼んだ?」

「······詳しいお話は奥でいたしましょう」

ギィ······バタン



「······さて、説明してもらえるんだろうな?」

「············はぁ。その話し方、頭痛がいたしますわ」
「いえ、とにかく······あなたを呼んだのは、あなたが今なさっているお仕事ですわ」

「仕事?」

「ええ。なんでも、多少の荒事ならこなす探偵だと聞きましたわ」

「······そこまでしゃれた仕事じゃない。浮気の調査だ喧嘩の相手だを突き止める、
けちな何でも屋だ」

「·········条約文書事件」ボソッ


「············どこで聞いた?」ユラッ

「お父様からですわ。あなたにたいへん助けられたと」
「そこで、お願いがありますの」

「···············」

「お父様の死の真相を、暴いてくださいな」


シャルルの反応↓2

引き受ける

↑+心当たりがあるか聞く

「······いいだろう。何か心当たりはあるのか?」

「いいえ。全くありませんわ」

「······なんだと?」

「けれど、私、探偵を目指していますの。アマチュアですけれど、探偵の勘が怪しいといっているのですわ」ビシィ

「言ってる? 逝ってるの間違いじゃないのか。そんなお遊びにはつきあっていられない。失礼する」


なんだか自分の仕事を馬鹿にされた気がして、シャルルは帰ろうとします。

「ちょ、ちょっと、どこへ行くつもりですの!?」

「帰らせてもらう。何が探偵の勘だ」



「お待ちくださいませ」



アリシアの助っ人。誰?
↓1

ジョアン2世

>>57
本当に誰?
再安価······
↓2

メイドさん

抽象的にお願いします。
人名出すならポジションもお願いします

「わたくしからも、重ねてお願い致します。どうか、旦那様の無念を······」

「······心当たりがないんじゃなかったのか?」

「いいえ。旦那様は······殺されたのでございます」

「······警察に言ってくれ」

「無駄です。わたくしが見たものを、信じてくださるとは思えません」

「·········何を見た?」

「······悪魔、です」

「教会にでも行ったらどうだ?」

鬱陶しげなシャルルの答えに首を振って、メイドは返します。

「あれは······教会では祓えないでしょう」

「どういうことだ? 悪魔なら祓えるだろう?」

「·········わたくしが見たのは」

ヘッドプリムが払われ、下の髪があらわになりました。

「······東洋の悪魔······鬼、です」

「······東洋人か」

「あなたも東洋の方とお見受けします。どうか、どうかお願い致します」

「·········失礼した。僕もいささか驚いていて、な」

「······ということは、受けていただけますの?」

シャルルの答え
↓2

ああ
微力ながら力を尽くそう

良いよ

「微力だが、手を貸そう。だが、一つだけ言わせてもらう」
「探偵の勘とは二度と言うな」

「なぜですの?」

「推理なんてしたこともないだろう」

「それはあまりに浅慮というものですわ」

「·········ならば、僕について何がわかる?」

「そうですわね······あなたは左利きで独身、探偵としてはそれなりに成功している······
それと、煙草が嫌いで暑さに弱い、というくらいですわ」

「······ほう。これはこれは······なぜそう思った?」


「簡単なことですわ。左利きと独身ということは、見ればわかります。
朝出かける前に急いで服にブラシをかける。そのときに左の襟だけ埃が残っていたら。
少なくとも、私の常識では妻は夫の上着の襟だけに埃を残したりしませんわ。
そして靴の音を聞けば、だいぶすり減っているようですし、探偵としてはそれなり。
お父様の葉巻の匂いが残るこの部屋で居心地が悪そうであれば、煙草がお嫌いなこともわかります。
最後に、この天気で風通しのいいチョッキを着ていれば暑さに弱いのも瞭然です。

······外れていますかしら?」ニコッ

「······ふ、ははは! たいしたものだ」パチパチパチ
「いやはや。大当たりさ」

「認めていただけますかしら」

「······いや、まだまだだな」

「·········え?」

「軍にいるときは、音で銃を聞き分けた。見えるものだけで推理していては、本当のことは掴めない」

「······むぅ」プクー

「まぁ及第点かな。さ、言った以上力は貸そう」

捜査説明

ここからは皆さんの安価で手がかりを探していきます。
道行く人に話を聞いたり、怪しいものを調べたり。
いろんな手段で鍵を見つけ、真相にたどり着きましょう!

「とりあえず、大佐が亡くなったときの様子を聞かせてくれ」

「かしこまりました。
······あの晩、わたくしは戸締まりのために屋敷を歩いておりました。
そのときにとても大きな声が聞こえて······」

「待った。その、声の内容は?」

「確か······」


「やめろぉぉっ、くるなぁぁぁっ!」


「······で、あったと存じます」

「·········虎の口にリボルバーを突っ込むような大佐がそこまで······」
「それで、そのあとは?」

「急いで声のしたほうへ急ぎましたら、廊下に旦那様がいらして、わたくしが部屋の中を見ますと······」
「それはもう、身の毛がよだつほどの姿をした鬼がおりました」
「わたくしが思わず叫びますと、鬼は窓を乗り越えて逃げ去ったのでございます」


「······こうなると、鬼の正体が気になるな。調べてみるか······」

「私も行きますわ!」

「何を言ってる。そんなドレスで来るつもりか?」

「いいえ。もっと動きやすいものにいたしますわ。メイド、着替えを」

「は、はいお嬢様」



「さてどうするか······」



シャルルの行動

その1 窓の下を調べる

その2 大佐の部屋を調べる

その3 自由安価

↓2

「現場百篇、まずは大佐の部屋から調べよう」



大佐のお部屋

「·········ふむ······葉巻くせっ」ウェ
「ヘビースモーカーだったからな、大佐は······」
「·········」キョロキョロ
「写真立てか······」
「ん? これだけ割れてる」

「何か気になることでもありまして?」

「ああ。この写真立て、何の写真が入ってた?」

「確か······軍にいらしたときの集合写真でしたかしら」

「······そうか」


「·········なんだ、この違和感······?」

「······やはりそう思われますの?」

「やはり、ってことは······」

「はい。私も、何かが決定的に違う気がしますの」

「············」
「この毛は?」

「さぁ······わかりかねますわ」



*キーアイテム 「謎の毛」を手に入れました
*キーワード 「割れた写真立て」を会得しました

追加と補足

キーワード、キーアイテム

この二つは推理材料として機能します。
多ければ多いほど事件が解明されます。

また、話を聞くことで「謎の」キーアイテムが何なのか分かることもあります。

組み合わせて初めて使えるキーアイテムもありますので、頭をひねってください。

スレを使って相談する、意見を出しあうなども大歓迎です。

今日はここまでとしますね。ややこしくなりそう(苦笑い)
おやすみなさい

乙 結構難しそう

あ、追記!

スレを使って相談した内容は、シャルルの思考に反映されます。
これだ! という答えが出ると、検証します

今度こそフィニッシュ。
今日は終わります

「大佐の部屋は調べた。次は······」

その1 窓の下を調べる

その2 使用人から話を聞く

その3 自由安価

↓2

「次は使用人に話を聞いてみよう」



「なあ、少しいいか」

「おや、ローレンス様。どうかなされましたかな?」

「大佐が亡くなった夜、変わったものを見なかったか?」

「変わったもの······はて、特に心当たりはございませんな」ウーン
「ああ、一つだけ。確か、メイドが叫ぶ前に何かで目が覚めたのでございます」
「何か······妙な呪文じみた声でしたな」

「呪文じみた声······ありがとう」

*キーワード 「謎の声」を会得しました

「メイドさん、ちょっと聞きたいことが」

「何でしょう?」

「さっき、ある人が呪文じみた声を聞いたと言ってたんだが」

「呪文······? さぁ······わたくしは聞き覚えがございません」

「······そうか。悪いな、邪魔をして」

「いいえ、旦那様のためでございますもの」

「······大佐は、愛されていたのだな」

「ええ、それはもう。優しく、豪放磊落で、ときに厳しく。
亡くなった奥様の分までと、アリシアお嬢様を愛で、律されておいででした」

「············そうか」
「僕の知る大佐は、とてもいい上官だった。作戦がうまくいった後は
秘蔵のシャンパンなんか振る舞ってくれたし、隊の全員がついていった」

「そうでございますか······」

「······どうしたもんかなぁ」ゴロン
「いかんせん、推理材料が少なすぎる」

「···············」スピー


コンコン

「·········」グー

コンコン

「·········」スピー

「ちょっと、中にいませんの!?」ドンドン

「ふがっ」
「·········午後7時」
「ずいぶん居眠りしたな······」

「開けてくださいな、ブラウンフィールドですわ」

「·········いったい何の用だ?」ガチャ

「執事のアルフレッドに訊ねて来ましたの」

「どうやって来たかじゃない、何の用だ」

「何をおっしゃってますの? 捜査に決まっていますわ!」

「こんな時間からご令嬢が出歩くのは感心しないな」

「だからこそあなたについて来ていただくのですわ」

「いいか、そろそろ夜だ。おふざけもいい加減に―――――」


キャァァァァッ!


「なんだ!?」

「悲鳴、ですわね。行きましょう!」

「だめだ、ここで待ってろ!」


シャルルは置いていたリボルバーを掴むと、道へ飛び出しました。



「大丈夫か!?」

ひどい切り傷を負って倒れている女性。
今にも逃げ去ろうとしている、人外の影。

被害者と犯人らしい影。


どっちを優先しますか?

↓2

被害者

被害者

「おい、あんた! 大丈夫か、しっかりしろ!」

「······っ」ボソボソゲフッ

「何だって? もう一回言ってくれ」

「······あく···ま···東洋の···あくま······」ガク

「·········死んだ······」
「東洋の悪魔······?」
「そうだ、犯人は······!」タッタッタッ



「······見失ったか」
「·········同一犯······なのか······?」

「······どうでしたの?」

「······死んだよ。悪いが帰ってくれ······しばらく一人になりたい」

「······では、失礼いたしますわ」パタン

「······殺された人······東洋系だったな」
「何が目的だ······」



*キーワード 「東洋の悪魔」を 会得しました

大英帝国図書館

「·········」パラパラ

「どうしなさったお若いの、探し物かな」ヨボヨボ

「ご老人、東洋の悪魔に関する本はありませんか?」

「ああ、鬼の本じゃな。民間伝承の棚じゃよ」

「ありがと――――う?」
「まて、今なんと言った?」

「鬼の本は民間伝承の棚じゃよ?」

「鬼を知ってるのか!?」

「ああ知っとるよ。わしの故郷にも、そういう伝説はあったでな」

「その話、聞かせてくれ」

「······知らんかね? 東北のなまはげじゃ」
「祭りのときは村人が仮装しての、わりぃ子はいねがっちゅうて家々を訪ね歩くっちゅうだけのもんじゃ」

「仮装······その毛は?」

「なに?」

「髪の色だ。何色で、何を使ってる!?」

「黒のかつらじゃが······」

「そうか······ありがとう、よくわかった!」




*キーアイテム 「謎の毛」が「なまはげのかつら」とわかりました

「さて、毛のことは分かったし、そろそろ日も暮れる。帰るか」

ウワァァァッ!

「······っと、そうもいかねえか。悲鳴に縁があるな」


「大丈夫か? って、あんたも東洋人か」

「鬼だ······」

「もっと詳しく言ってくれ」

「大男······」ゴフッ

「ちぃ······心臓を刺されてる」
「誰か、警察を呼んでくれ!」



「東洋人ばかりを狙ってる······? それにしては、大佐との接点がない」
「なぜ大佐だけが例外なんだ?」


「·········」

思考パート

ここでは、シャルルの思考を皆さんの意見が形作ります。
今考えることは2つ。

まず、犯人の目的は何か。
そして、なぜ大佐だけが例外なのか、です。
13:30までご自由に意見をお出しくださいよーいスタート

犯人の目的 なまはげにちなんで悪人退治
大佐 軍に関係する悪事にかかわっていた?

スコットランドヤード フィリップス警部のオフィス


「凶器は大型ナイフ、あるいはそれに類する刃物でしょう。被害者の共通点はなし。どうですローレンスさん、何かわかりましたか」

「いや、大したことは分かってない。ただ、日本の鬼、という悪魔を見たというのが
全員に共通してる。それと······なまはげ、という謎の誰かがいるようだ」

「ナマハゲ? ずいぶん間抜けた名前ですな」

「そう思う。まあハギスみたいなものだろうさ」

「はっはっは、あれはいささか好かんですよ」

「僕の口にも合うとは言いがたい。······また来るよ。じゃ」



「······被害者の共通点、か······」


三日後。


「いよいよもって大変なことになったな······」

「鬼」の犯行は、もはや連続殺人と言うべきまで発展していた。
夕方から夜間にかけて、必ず被害者に姿を見せてから刺し殺す。
ヤードも夜警を増やしたが、意味はなかった。

「ローレンスさん、どうしますの?」

「どうしようもない。次の被害者が誰か、いつどこで殺られるのかもわからないんだぞ」

「···········」
「わかりました。囮を出してみましょう」

「囮? 狼の目の前に肉を放り投げるようなものだ」

「ですから、あなたが助けてくださればいいじゃありませんの」

「無茶苦茶言うな。誤射したらどうする」

「······壁の隠し棚にライフルを置いていますわね」

「よく見つけたな」

「壁の擦りあとで。それから、薬莢は回収することをおすすめしますわ」

「薬莢がどうかしたのか」

「あなたの使う銃はスプリングフィールドM1903、それに精度を高めるためにスコープと、
排莢装置も改造済みのようで。これで誤射は考えにくいというものですわ」

「·········どこまでお見通しなんだか。だがこればっかりは僕にも無理だ」

「なぜですの?」

「ロンドンは霧が濃すぎる。夜にもなれば視界はほぼ······ゼロ······」
「········なるほど、そういうことか」

シャルルは急に表情を変え、飛び出していってしまいました。

「······何がどうなっていますの?」

ぽつねんと残されたアリシアは戸惑うばかり。

机の上に放り出された資料には、こう書かれていました。

「被害者の体のどこかに不可思議な刺青、すべて共通」と。

·········大佐を除いては。

目的 ある闇組織への復讐で大佐はその組織になんかしら絡んでいた線かな?
分からんがこんなのもありそう

*キーワード「半月刀の刺青」
*キーワード「視界ゼロ」
を 会得しました

ちょっと抜けます

いつまでたってもシャルルが帰ってこないので、アリシアも諦めて帰っていきました。

しかし、帰ろうとしてもそのときのシャルルは帰れなかったのです。
次の現場が読めたから。



今日もまた濃霧に沈むロンドンの街並み。
夜警がいない道を選んで、男がひとり歩いていました。

ところが、裏路地の曲がり角にきたとき。
暗闇から手が延びて、男の口をふさぎました。


「うぐっ!? むぐ、むー!むぅー!」

「静かにしろ。ヤードじゃない。殺しもしない。話を聞け」

有無を言わせぬどすの効いた声。
男が静かになると、手は離れました。

「いいか。今狙われてるのはお前だ。僕の言う通りにしろ」

逆らうことはできなさそうだ。
そう考えた男は、ゆっくりと首を縦に振りました······

「今から言う質問に答えたら、お前を死から救ってやる」

「」コクリ

「半月刀の刺青。知ってるな?」

「」コクリ

「何かの組織か?」

「」コクリ

「どういう組織だ?」

「············」

「言え。殺人鬼の前に放り出すぞ」

「······アヘンの密輸。それと、密売」

「······そうか。その客の中に、身なりのいい軍人風の男はいなかったか?」

「······いた」

「なんと名乗ってた?」

「ライサンダー、と言っていた」

「そいつの特徴を教えろ」

「いつでも白いスーツ着て、ステッキ持ってた。やけにきっちりしたジジイだったよ」

「付き人はいなかったか?」

「い、いた。東洋人の若い女が、ひとり」

「よし。今ので質問は終わりだ。行こうとしてた場所へいけ。道を変えるな」



背中を押されて道へよろけ出ました。
そして後ろを見てみると、もう誰もいませんでした。

男は少し怯えつつ歩き出します。


やがて、15分ほどでしょうか。
目の前に、枯れ草で作った外套を纏い、赤い肌に、二本角の巨体が現れました。


「あっ······ぁぁあ······」ガクガクブルブル


手に持った、馬鹿みたいに大きな刃物が光ります。

振り上げられました。


男が目をつぶった、まさにそのとき。

バキャァッ!

刃物が粉々に砕けました。

鬼がびくりと辺りを見渡します。

ダァァ...ン

遠くから、重い銃声が響きました。


鬼はたちまち逃げ出し、すぐに姿を眩ましてしまいました。

目の前で何が起きたのかわからず、目をぱちくりする男。




「······うまくいったかな」

ジャキン、とボルトハンドルを下げて、狙撃した本人が呟きました。

それこそ、誰あろうシャルルその人だったのです。

男を解放した後に急いで家へ向かい、ライフルを取ってきたのでした。

軍人時代にさんざん救われたライフルの腕は、今でも落ちていなかったようです。

「············おっと」ヒョイ
「薬莢は拾っておけ、か」
「街灯に近くて助かった」


転がるように逃げ出す男などもう気に留めず、ライフルを担いで悠々と立ち去りました。

「さて·····材料は出揃った。あとは、最後の詰めだ」

「ど、どうなさいましたの?急に······」

「アリシア、君と大佐の側にいた人間の名前を教えてくれ」

「え? は····はい。 まずは執事のアルフレッド。メイドのニーナ、庭師のルーカス、召し使いのジェームスと
双子のジョージ、車周りのケインズ、くらいですかしら」

「十分だ」
「さて、アリシア。少し考えてみるといい。この中に大佐を殺した者がいるとして、それは
誰だと思う?」

思考パートその2

アリシアが挙げた中に、犯人がいます。
それは誰でしょうか。

こいつだ! と思った名前を書き込んでください。
いままでの中に、ヒントはあります。

タイムリミットは22:40まで。

答え合わせはその後に行います

Start!

こういうやり方は初めてですね······そもそもミステリー系自体初めてという(笑)

読み返すとなかなか意味不明ですね。
素人がミステリーはハードル高すぎたかな?

むずい メイドか?

finish!
少ない! 思った以上に少ない!
>>107さんとか以外に読んでくれてる人いるのかなぁ······(不安)

難しくて書けなかった
間に合うならジェームスで

「······皆目見当つきませんわ」

「そうか。まあいい、全員呼んでくれ」




「さて、僕が手に入れた情報を整理しよう。
大佐が急死した。
写真立ては割れていた。
かつらの毛が落ちていた。
アルフレッドが謎の呪文を聞いた。
ニーナが鬼を見た。

被害者は半月刀の刺青があった。
そして、大佐の死因は」

「刺殺ではなく、撲殺されていた」


「では絞りこもう。
車周りのケインズ、君はまず除外しよう。殺すなら
もっと手早くやれる」

「窓から犯人が逃げたなら、庭師のルーカスはどうか。
だが彼も除外だ。窓の外にはなんの痕もなかった」

「双子のジョージとジェームス。君たちの部屋は現場から最も遠い。
除外していいだろう」

「待ってください、この二人のどちらかがお父様を殺したとおっしゃりたいんですの!?」

「アリシア、確かに君は頭がいい。だが前提に捕らわれすぎてる」

「簡潔に言おう。······犯人はあなただ―――――」スッ
「ニーナ」

「ちょっと!?」

「まぁ待て、アリシア」

「動機はだいたいわかってる。

······ことの起こりは、大佐があるものに気がついたことだった」

「アヘンの密売組織。日本や中国、アジア向けのね」

「それを取り仕切ってる男は、ライサンダーと名乗っていたらしい。まあ、偽名だ」

「話によれば、その男と付き人の女は、はっきり言うならアルフレッドとニーナだ。
この二人は大佐に雇われつつ、麻薬を売りさばいてた。
それをひょんなことで大佐が気づいてしまった」

「それがなにかはともかく、二人はなんとかして大佐の口を閉ざそうとした。
······唯一の誤算は、大佐が正義感の強い人だったことさ」

「結局、言い争ったニーナは衝動的に大佐を殺してしまった。
アルフレッドにすぐ相談して、ごまかすと決めた」

「次は鬼の捏造だ。組織の人間に同じ組織の人間を殺させる」

「さぁ、これでよし。······駆け足で悪いな、何か質問は? アリシア」

>>1の脳内補完があるので、質問を受け付けます······
何か「ここどうなってんだよ、おい」っていうのがあれば聞いてください
23:20までとします

黒いかつらのこともあって東洋人のニーナはミスリードだと思ってた

>>114
二重ミスリード、でしょうかね。
ただし、謎を解いて終わりじゃありませんよ

少なくとも、女がメイドであることは透けた 男が不明瞭だけど

>>116

>>50の台詞に>>100の男の台詞を重ねてみてください

ではこれまで。
いよいよラストです

「犯人は二人だったというわけさ。どうする、二人とも。
今ならヤードの留置場も空いてるぞ」

「·········っ」
「このままでは······終わらないわ」
「動かないで!」チャッ


「ルガーP08······どこで手に入れたかは知らないが」
「おとなしく従ういわれもないな」ジャキッ

「M1911······粗野な軍人にはぴったりね」

「それだって軍用だ。銃を捨てろ」

「お断りよっ!」ドスッ!

「おっと。危ないな」
「アリシア、来い!」グイッ

「えっ!? ちょ、何を―――」

シャルルはアリシアを抱き抱えたままガラスを蹴破って、外へ。
窓の上に2、3発撃ち返してからすたこらさっさと逃げ出しました。

「·········どうした、ずいぶんしょんぼりしてるじゃないか」

「信じられませんわ······あの二人が、お父様を······」

「·········」
「昔、こんな事件にぶち当たった」
「殺人だったんだが、そのときに被害者の姪と仲良くなってね」
「犯人は、その姪だった」

「···············」アゼン

「驚いた。怒りを覚えた。でもそれ以上に、悲しかった」
「それ以来ろくな仕事を受けてない。文書事件は本当に例外だ」

「·········もうしわけ、ありませんでしたわ」

「気にするな。知らなかったんだ」ガチャ

「ここに隠れますの?」

「いや、この家はあの二人にばれてる。武器だけ取って移動する」

寝落ちしかねないので今日はここまで······
明日の昼に完結予定です、おやすみなさい

おはようございます。再開します

はい

さて、どこへ逃げよう?

その1 スコットランドヤードに行ってみる。欠点は、
すぐにばれる上イギリスの警官は銃を携行してない

その2 地下墓地に行ってみる。見つかりにくいかわりに、暗い

その3 正面切って戦ってみる。かなりの確率で、死ぬ

↓2

↓1にしとけばよかったかな?

「地下墓地に行ってみよう。まさかそんなとこに隠れてるとは思わないだろうから」



「むぅ······」

「どうした」

「埃っぽいですわ······おまけにじめじめしていますし」

「うっかりフナムシだらけの小屋に落ちたよりましさ」

「」ゾォッ
「そういう話は止めてくださいな!」ギャー

「騒ぐな、見つかるぞ」

「うぬぬ······」

「あまり奥に行きすぎると何も見えなくなる。この辺りで止まっていよう」

「·········外は雨のようですわね」

「······そうだな」

「······私、とんだ愚か者でしたわ」
「揃っている材料で形を組み立てるなんて、誰にでもできますのに」
「そんなものでいい気になって、探偵気取りだなんて」

「·········」


シャルルの答え↓1

だが今回のことで、本当の探偵に近づいたのではないか?

「······僕だって似たようなものさ」
「でも、これで少しは君のなりたい探偵に近づけたんじゃないか」ポンポン

「·······こんなときだけ優しいなんて、卑怯ですわ······」

「·········」
「······休憩は終わりみたいだ」

「············?」

「お客さんが来たぞ」

「見つけたわ······穴蔵に潜り込むとは考えたわね」

「案外早かったな。表社会に出られないもぐらだからか?」

「·········」イラッ
「······選択肢をあげるわ。私たちの組織に入るか、死ぬか」

「入ってどうなる」

「命は助けてあげる。そっちのお嬢様もね。いい暮らしができるわよ」

「·········ッフフフ·········」
「ハッハハハハハハ!」
「それはいいな、特に最後のがいい」

「シャルルさ―――」

「だがお断りするよ、ボケ」

突然シャルルがアリシアを抱き寄せました。
そして懐から何かを取りだし、投げつけたのです。

シュバッ!

写真撮影用に使われるマグネシウム。
火がついたそれは、油断していたニーナの視覚を奪うには十分です。

「走れ」

ちゃっかり自分の目はかばったシャルルは、奥に向けて走り出しました。

「はっ、はっ、はっ」

「大丈夫か、アリシア」

「い、いったい、どこまで続いていますの、ここ······」

「ハイドパークから入ってウェストミンスターを抜け、テムズ川の下をくぐってブリクストンを目指してる」

「無茶苦茶ですわ······きゃんっ!?」ドサッ

「どうした?立てるか?」

「·········ごめんなさい、挫いてしまったようですわ」ズキッ

「······仕方ない、僕が見えるか?」

「え? はい······」

「掴まれ。背負っていく」

「えぇ!? そんな······」

「追いつかれるぞ。早くするんだ」

「·········」

「·········(シャルルさんの背中、思ったより大きい)」
「(やっぱり、男の人なのですわね······)」

「そろそろ出口だ。起きてるか?」

「ええ。目は覚めていますわ······」

「······本当に大丈夫か?」

「······どういう意味ですの?」

「いや、やけに息が熱い」

「·········きっと気のせいですわよ」
「行きましょう。なんとかして助からなければ」

「うっ···ひどい雨だな」

「冷えますわね······」ブルブル

「·········アリシア?」ピト
「うわ、熱っ!?」
「大丈夫なのか、おい?」

「·········うふふ······お父様ぁ······」スリスリ

「まずいな······意識がはっきりしてない」
「(くそ······撃たれたときの止血は分かるが、高熱出したお嬢様の手当てなんか知らないぞ)」
「ヤードは正反対······どうする、どうする······?」
「·········」
「アリシア、もう少し起きてるんだぞ」

「はぁい······」ボー

くたりと力が抜けたアリシアを背負い、シャルルは来た方へ引き返していきました。
ただし、地上を。

「(ここは······どこなのでしょう?)」
「(頭がぼうっとする······)」
「う······ん」ムクッ
「ニーナ···アルフレッド···誰かいませんの···?」
「·········シャルル、さん······」

「呼んだか?」

「あ······」

「気分はどうだ。どこまで覚えてる?」

「······? なんのことですの······?」

「いや、いい。もう少し寝てろ」ナデ

「(どうして······ホッとしたような······?)」

「失礼、ローレンスさん。駄目だ、滅茶苦茶ですよ」
「二人とも、助かるとは思えませんな」

「おい、よせ」

「(······二人とも······?)」

「いやはやそれにしても、衝撃でしょうな」

「よせ、警部!」

「なぜです?」

「今、目をさました」

ガチャ

「警部、駄目でした。容疑者、男女とも死亡です」

「っ――――!」


それを聞いたとき、やっとアリシアの頭はすっきりしました。

「そんな······アルフレッドと······ニーナが······?」

「畜生!」

「あ、ああ······」
「あああああああああ······!!」

「落ち着け、アリシア!」
「落ち着くんだ。僕を見ろ」

「あ······っ」
「············」ポロ
「·········っ······!」

「······辛いのはわかる。無理するな」
「一人のほうがいいか?」

「······いいえ」
「シャルルさんだけ、残ってください······」

シャルルが雨の中に消えたあと。
テムズ川の底が抜けました。

理由はとても簡単で、もろくなっていた地下墓地の天井が雨で増水した重さを
支えきれなかったからでした。

中にいたニーナとアルフレッドはもろに直撃を受け、いわば土石流に巻き込まれたのでした。

二人が唯一幸運だったとするなら、地上につながる方へ流されたことでしょう。
半死半生で三日間。

一方のアリシアはヤードに運び込まれ、こちらも同じく三日間眠っていました。


「·········」

「·········」

「お父様がお仕事でいない間、私の家族はあの二人でした」
「寝る前にお話をしてくれたり、一緒に遊んでくれたり」
「ピクニックに行ったこともありますの」

「·········」コクン

「優しくて、私がしたいことを応援してくれましたわ」

「·········」コクン

「大好きだったのに······どうして······っ!」ポロポロ
「どうしてお父様を·········っ!」



シャルルの反応
↓1

黙って頭を撫でる

「·········」ナデナデ

「······っ······」
「うゎぁぁぁん······」

ベッドサイドに腰かけたまま、シャルルはしばらく肩を貸していました。


やがて、最初の涙が乾く頃。


「······ごめんなさい、取り乱してしまいましたわ」

「······言っただろう、無理はするな」

「なんだか、疲れてしまいました······しばらく、失礼しますわね······」スヤァ

「·········次におはようを言うのは、誰なんだろうな」
「······お別れだ、アリシア」チュ

深い痛みを忘れようとせんばかりに眠るアリシア。
額に口付けて、探偵も部屋を出ていきました。

「願わくは、これからの君の生に幸多からんことを」

三ヶ月後。
意気消沈しているアリシアのもとに、小包が届きました。

それは、手放した屋敷から見つかったという一冊の日記帳。

表紙の裏に名前がかかれています。

“アルフレッド”


恐る恐る、中を見て。
アリシアの目から、何度目かの涙が溢れていました。

―――お嬢様が寂しそうだ。

―――お嬢様に申し訳ない。

―――お嬢様には。

お嬢様には、こんなことは知らずに生きてほしい―――――。


きっとニーナにも言えなかった、彼の本当の日記。
アリシアを慈しむ温かい思いで彩られたそれは、失ってしまった日々の欠片。

「············っ」ヒック

紙面に滴が落ちるのすら止められず、少女の慟哭はしばらく続きました。

······いかがでしたでしょうか。
初のミステリーってことですが、大分荒削りですね。

次はR板に戻って爆発しろ的な話書こうかと思ってます。

ありがとうございました!

BGM:you

調査にもっと時間割かないと、推理材料が少なすぎなんじゃないかと。
でも面白かった。

またスレ建てたら誘導よろしく

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