モバP「十人十色の恵方巻き」 (31)


このSSはモバP「元日の次の日」の続きみたいなものです

でも別に読んでなくても大丈夫です


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さくら「おっはよーございまぁす!」


し~ん


さくら「あれぇ?だれもいない?」

さくら「おっはよーございまぁす!!!」


し~~~ん


さくら「いないかぁ」


さくら「だれもいないのにかぎがあけっぱなし…ってことは」

さくら「まったくもぉ!せきりゅてぃがなってない!」

さくら「あ!でもせっかくだからお爺ちゃんの机にいたずらしちゃおっと!」

さくら「この間買ったたまむし色のペンはぁ…」


???「あ、あの……」

さくら「む?」

乃々「もりくぼが、いるんですけど…」

さくら「机の下からぼわっと」

乃々「メルヘン少女が登場……ってそうじゃないです」


さくら「ねぇねぇ乃々ちゃん」

乃々「な、なんですかさくらちゃん…」

さくら「机の下ってそんなにいいの?」

乃々「えっと、夏場は暑くて……冬場は寒くて……」

さくら「ひどい」

乃々「でも、居心地は結構いいです…程よい狭さが癖になると言いますか……」

さくら「なるほどぉ……」


さくら「ねぇねぇ乃々ちゃん」

乃々「な、なんですかさくらちゃん…」

さくらって誰だよモブか?


朋「おっはよー!今日は待ちに待った節分よ!」


し~~ん


朋「あれ?誰もいないの?」

朋「おはよーございまーす!」


し~~~ん


朋「……妙ね」


朋(事務所の鍵は開いている、つまりPかちひろさんはすでに出勤している)

朋(でも事務所には誰もいない…)

朋(ということはPかちひろさんは何者かに連れ去られた可能性が高い)

朋「つまりこれは……誘拐事件ね!」

朋「ふふっ、自らの推理力が恐ろしくなるわ…」


乃々(朋さんがなんかブツブツ言ってるんですけど…)

さくら(これ隠れてて大丈夫かなぁ?)

乃々(なるようになります……多分)


朋「ってヤバイじゃない!誘拐事件!?」

さくら(あ、我に返りましたぁ)

朋「えっとこういう場合どうしたら…!とりあえず110番!?」

乃々(雲行きが怪しいんですけど…)

朋「あーもーどうしたらいいの!?」

さくら(さすがにそろそろ出よぉ?)

乃々(同感です…)



朋「」ツーン

乃々「あ、あの……」

朋「不安だったんだから」

さくら「ごめんなさぁい…」

朋「すっごく心配したんだから」

乃々「ごめんなさいぃ……」

朋「それにそういう楽しそうなことはあたしを通してもらわないと!」

乃々「えっ」

さくら「楽しいかなぁ?」

朋「ほら、かくれんぼ的な楽しみがあるというか」

さくら「なるほどぉ」

乃々「納得しちゃうんですか…雑ですか…」



爺P(以下P)「ただいま戻りましたー」


し~~~ん


P「森久保ー荷物持つの手伝ってくれ」


し~~~~~~ん


P「また机の下か?」


P「……いないな」


朋「ふふふ、Pってば首を傾げてるわね」

さくら「推理があまあまでぇす!はちみつくらい」

乃々「さすがにここは見つからないんですけど…もりくぼの、べすとぷれいす…」

さくら「でもちょっとせまい」

朋「そうね、結構狭いわ」

乃々「元々一人用ですしぃ…」

さくら「一人用のぽっどですかぁ?」

朋「ポッド?」

村松さくら


P「そっか、いないか」

朋「あれ?あきらめたわね」


P「せっかく藤居に今年の恵方を聞こうと思ったのに」

朋「うぐっ」


P「買ってきた飴ちゃんも持って帰っちゃうか」

さくら「うぐぐぅ」

乃々「耐えるんですけど…正念場なんですけど…!」



P「ついでに机の下のもりくぼポエムもコピーしちゃおう」

乃々「待つんですけど!!もりくぼはここにいますけど!!」

さくら「いの一番に出てっちゃったぁ!」

朋「乃々ちゃん…」


乃々「もう離さないんですけど…ノートが全てなんですけど……」

さくら「あめうまうま」

P「それで、何故隠れてた?」

朋「ほら、今年の恵方って北北西らしいから」

P「こっち南側なんだが」

さくら「かくれんぼって楽しいから」

P「そうだな、また今度やろうな」


乃々「もりくぼが悪いんです…もりくぼがお二人をもりくぼのもりに連れて行こうとしたんです…」

P「ほうほう」

乃々「元々もりくぼのもりはもりくぼが困った時に隠れる場所で…」

P「なるほど」

乃々「ですから……えっと………」

P「ん?」

乃々「…おろしてくださいぃ……」

P「ダメ」

乃々「おーにぃ……あくまぁ……ち」

P「それ以上いけない」


さくら「いいなぁ、おひざにトン」

朋「借りてきたリスみたいになってるわね」

さくら「つぎやってもらお」


さくら「えへへぇ」

P「座り心地は?」

さくら「うむ、くるしゅうない!」

P「それはよかった」


朋「Pは買い物に行ってたの?」

P「恵方巻の材料と豆をちょっとな」

乃々「……ものすごい量なんですけど」

P「大丈夫だ、経費で落ちる」

さくら「アメちゃんも?」

P「それは無理」

さくら「そっかぁ」


さくら「では、さっそく恵方をまきまきしようと思いまぁす!」

朋「わー」

P「わー」

乃々「わー…」

さくら「でも、どう作ればいいのか分かりませぇん!」

P「じゃあここは森久保にお手本を」

乃々「うぇぇ…!?突然のもりくぼ…白羽の矢が立ちくぼ…」

朋「頑張って乃々ちゃん!」

さくら「がぁんばれぇ!まけぇんなぁ!」

乃々「……ちーからーのかーぎりぃ……」


乃々「こ、こんなもんで……いかがでしょう……」

さくら「すごぉい!」

P「丁寧な仕事だ、店売りにも劣らないクオリティ」

朋「正直このまま売れるわよこれ」

乃々「それは、勘弁してくださいぃ…」

P「森久保乃々の恵方巻き…どう?」

さくら「100本買いまぁす」

P「じゃあ俺1000本買う」

さくら「じゃあじゃあ!10000本買う!」

朋「すっごい幸運押し寄せて来そう」

乃々「いやそんなには作れませんけど…所詮はそろくぼですしぃ…」


さくら「ご飯しきまぁす」

P「どうぞ」

さくら「まぐろとーブリとーサーモンとーたまごとー」

乃々「ど、どうぞ」

さくら「きゅうりとーえびとーまぐろとーしそとー」

朋「紫蘇食べられるの?」

さくら「もちろん!」

P「さすが、偉い松」

さくら「えへへぇ!どやぁ!」


さくら「えーっとあとまぐろとー」

乃々「まぐろが多いんですけど…それにそろそろ巻けないと思うんですけど…」


村松「巻けなかった」

P「まあ欲張り過ぎよな」

朋「結局海苔2枚のごんぶと巻きになったわね」

乃々「で、でもご利益はありそうですし」

さくら「じゃあいっかぁ」

P「そしたら次藤居、GO」

朋「ここはちょっと個性を出したいところね」

乃々「恵方巻きで出せる個性ってなんですか…?」


さくら「ぱりぱり」

朋「うーん…ハート型も難しいわね」

乃々「星型よりはできそうでしたけど…」

P「そもそも星型は海苔がバラバラになってたからな」

さくら「歯にのりはさまっちゃったぁ」

P「ほれ、糸ようじ」

さくら「んんぅ」


乃々「あっ…ここでもりくぼに電流走る…」

P「言うてみぃ」

乃々「えっと…外側がダメなら中の具材をハート型に切るとか…」

朋「なるほど!」

さくら「なぁるほど!」

P「なるほどなぁ」

乃々「いや、あの…そんなに納得されても…困りくぼ……」



朋「卵を焼いたわ!」

さくら「ハート型に切りましたぁ!」

乃々「そして綺麗に巻き直しました」

P「俺は…お皿を出しました」

さくら「よぉし!」


P「藤居、今年の恵方は?」

朋「今年は丁酉(ひのととり)だから十干は丁!つまり北北西のやや北寄りよ!」

乃々「すごい詳しい…まるで恵方博士…」

さくら「はかせぇ!なんで恵方ってあるの!」

朋「なんかその方向に偉い神様がいるらしいわ!」

乃々「いきなり大雑把になったんですけど……」

P「多分昨日の夜調べたヤツだこれ」

朋「ついでにその神様すごい美人なんだって」ポチポチ

P「今調べてるし」


P「北があっちだから」

朋「まあ大体この向き?」

乃々「玄関向いて食べる感じですか」

さくら「これちょっとおっきすぎたかなぁ」


朋「いい?食べ終わるまでは喋っちゃダメよ?」

さくら「はぁい!」

P「一番不安なのが返事だけはいっちょまえだ」

さくら「むぅ、それくらい出来ますよぉ!」

P「それは悪かった」

朋「音頭は乃々ちゃんに任せるわ!」

乃々「えぇ……もりくぼにそんな大役ぅ…」

P「出来る出来る絶対出来る気持ちの問題だ」

乃々「めっちゃ熱いんですけど…熱血翁Pですか……」


乃々「えー…では不精もりくぼが音頭を取らせて頂きます…」

乃々「いただきまぁーす…」

「「「いただきまーす」」」



P「」モグモグ

朋「」モムモム

乃々「」モキュモキュ

さくら「」ウマウマ

すごーい!きみはもりくぼが得意なフレンズなんだね!




ずずず~っ

P「」フゥ

朋「」フゥ

乃々「」フゥ

さくら「」ウマウマ


 ガチャ


P・朋・乃々「!」

ちひろ「おはようございま~す、ってもうお昼ですけど」

さくら「」オチャウマー


ちひろ「あら?恵方巻き食べてる最中でしたか」

P「」OK?

朋「」OKOK

乃々「で、では」

「「「「ごちそうさまでしたー」」」」

ちひろ「私も食べようかなー」


朋「いたわね神様」

乃々「タイミング良すぎなんですけど…」

P「多分弁財天の類だな」

さくら「確かに美人でしたぁ」


ちひろ「??」


おわり

そろそろ題名に困ってきました
上手い付け方とか知ってたら教えてください


森久保も孫適正結構高いと思います
膝に乗せてかいぐりかいぐりしたい

相変わらずまったりした雰囲気でいいなぁ

次回も楽しみにしてる

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