みほ「麻子さん」
麻子「わかった」ホイ
優花里「五十鈴殿」
華「どうも。あ、みほさん」
みほ「ありがとう!」ハイッ
沙織「…………」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1486559641
沙織「ねえ、みんな」
みほ「どうしたの、沙織さん」
沙織「あのね、戦車に乗ってるときならまだわかるよ、その声かけるだけの喋り方。でもね」
沙織「お昼休みまでしなくていいじゃんっ!!!」
華「いや、ついつい」
麻子「みんなが何を言いたいかはだいたいわかる」
優花里「察して頂けてるので省略してもいいかな、て」
沙織「よくないよ! 私全然察せてないよ! さっきだってなんていってたの!?」
みほ「ええと、私が麻子さんに『お醤油とってください』」
麻子「私が『はいどうぞ』ていったんだ」
沙織「それは見てたら大体わかったよ。文字だけだとさっぱりだけど」
沙織「それは見てたら大体わかったよ。文字だけだとさっぱりだけど」
優花里「それで私は、五十鈴殿のコップがちょうどからになっていたので『五十鈴殿、よろしければお水のおかわりをお注ぎいたしましょうか?』と言って」
華「私は『ありがとうございます、優花里さん。やはりカレーを食べると喉が渇いてしまいますね』と返事をして」
優花里「『ですよね~。私もカレーを食べるときはいつも水を飲みずぎてしまってそれでおなかがいっぱいになってしまいます』と」
沙織「嘘だ!! 後半全然何にも言ってなかったじゃん!!」
麻子「言ってたぞ」
みほ「言ってたよ?」
沙織「ええ……」
華「ちなみに私はみほさんに『今日の練習は射撃を中心に行ってほしいのですが』とお願いしながら『納豆お嫌いだったら頂いてもいいですか?』と言ったんです」
みほ「私が『わかりました。じゃあそうしましょう。あと納豆食べてくれてありがとう。熊本じゃあまり食べないからまだ少し苦手なんだ……』って言ったの」
沙織「そんな大事なことまで略さないでよっ!! っていうかどこをどう略したらそうなっちゃうの!?」
【生徒会室】
沙織「っていうことがあったんです」
柚子「それは大変だったね……」
杏「やっぱあんこう仲いいねー」
桃「だがなぜそれを私たちに言う!」
沙織「生徒会の皆さんってツーカーの仲じゃないですか」
桃「ツーカー?」
柚子「つうといえばかあと返す仲っていう意味だよ、桃ちゃん」
杏「全部言わなくても相手の言いたい内容がわかる仲っていうことらしいよ? 昔[たぬき]にそんな道具あったよねぇ」
沙織「それで! 皆さんに鍛えてもらいたいんです! アンコウのみんなを見返すために!」
杏「おっけーおっけー。武部ちゃんが本気なら付き合うよ。じゃあまず第一問!」
沙織「え、クイズ形式?」
杏「『かーしまー』」
桃「『はい』」
柚子「さあ、会長と桃ちゃんはなんて言ったでしょうか!」
沙織「ええ!?……ええ~」
杏「5~4~3~2~」
沙織「え? あ! 会長が『河嶋、お茶持ってきて』っていって、河嶋先輩が『わかりました、会長』って返事した!」
柚子「残念、不正解」
杏「正解は『かーしまー』って言って」
桃「私は『はい』って返事をしただけだ」
沙織「それずるい!!」
桃「こういうパターンもあるってことだ」
柚子「頑張って10桃ちゃんポイント溜めないと罰ゲームあるから頑張ってね」
沙織「何それ初めて聞いた!」
桃「貴様には初めていったからな。あと桃ちゃん言うな柚子」
杏「第二問!『か~しま~』」
桃「『はっ』」
沙織「うう、若干会長の呼び方がちょっと違うけど……。わかった! 会長が言ったのは『河嶋、おまえもうちょっと射撃の腕上げろ!』で河嶋先輩が『わかりました、精進します』とか?」
杏「おっしい! 正解は私が『こないだ買った干しイモどこやったっけ』で、河嶋は『全部食べたじゃないですか』だ」
桃「貴様、今さりげなく私の事バカにしただろう!」
杏「はいはい続いて第三もーん」
こうして、
沙織「会長が『駆逐してやる! 一匹残らず!』」
杏「ざんねーん、正解は『私と契約して戦車道を取ってよ』でした~」
沙織は厳しい特訓を重ねた。
沙織「河嶋先輩が『オッス、オラ桃ちゃん!』」
桃「そんなこと言うか! 正解は『私の戦闘力は53万』だ!」
10桃ちゃんポイントをためられなかった沙織は
沙織「あーした会いましょあの海越えてー」
柚子「あんまり歌うとジャ〇ラックが来るから気をつけてね」
あんこう踊りを踊り続けた。
ジャスラッ〇「今歌いましたよね?」
杏「考え方次第じゃない?」
そして
杏「か・わ・し・ま」
桃「はい」
沙織「会長は『河嶋、次の会長は五十鈴ちゃんにしよっか』」
沙織「河嶋先輩は『了解しました。その線で選挙工作を進めます』です!」
柚子「正解!」
杏「さっすが武部ちゃん。上達早いねー」
桃「これでもう教えることはないな」
沙織「ありがとうございました!! これでみんなとコミュニケーションが取れます!」
沙織はツーカーコミュニケーションをマスターしたのだった。
【食堂】
沙織「みんな! 私もみんなとツーカーの仲になるために特訓したんだからね! みんなが何が言いたいか手に取るようにわかっちゃうんだから」
みほ「…………」シュパシュパ
麻子「…………」パッパッ
華「…………」パッシュパ
優花里「…………」シュシュパッパッ
沙織「ハンドサインじゃなくて喋ってよっ!!!」
しかし二級アマチュア無線技士を持つ沙織はあきらめなかった。
すぐにあんこう・ハンドサインを会得し、ハンドサイン会話に混ざることに成功する。
沙織「…………」パパパシュパ
みほ「…………」シュシュパッパ
優花里「…………」シュシュパパシュパ
麻子「…………」パッパッパッパ
華「…………」シュパ?
沙織・みほ・優花里・麻子・華「…………」シュパパパパパパ~‼
〇ャスラックさんに気付かれないためのsage進行か
あゆみ「隊長たちのあれ、何?」
あや「あんこうチームのハンドサインだって」
優季「最近あれで会話してるらしいよ~」
桂利奈「すごい! かっこいい!!」
梓「私たちもあれを目指そう!」
あゆみ「あれはやりすぎじゃない?」
紗希「…………」
ウサギさんチーム「「「「「だよね~、紗希」」」」」
戦車道界隈で大洗はテレパシーを使っているという噂が流れるのは、もう少し先の話である。
劇場版の漫画を読んで思いつきました。
久しぶりでsaga忘れてた……。
おつおつ
ふふってなりました
…………!
何処かの赤い少女「でも、言葉で言わなきゃ…わかんないよっ!」
乙です
乙
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません