鹿島「堀ちゃん先輩の弟を見たい!!」 (19)
瀬尾「弟?」
鹿島「うん!! 弟!!」
佐倉「堀先輩に弟がいたんだ……どんな人なんだろう」
鹿島「やっぱ気になるよね!!?」
瀬尾「堀ちゃんよりチビだったりして」
鹿島「堀先輩より背が低いのかぁ……うっかり踏んじゃいそう」
佐倉「どれだけちっちゃく想像してるの!? 」
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鹿島「私もさ、先輩の友達から弟がいるって話を聞いただけなんだよねー」
瀬尾「写真とか持ってんじゃねーの」
鹿島「!! そうだ! その手があった!!!」
鹿島「早速先輩に見してもらおーっと!!」ダッ
佐倉「か、鹿島くん!!」
瀬尾「すげー速さで行っちゃった」
鹿島「堀先輩!!」
堀「ん? どうした鹿島」
鹿島「弟君のの写真見せてください!!」
堀「は? なんだよ急に」
鹿島「ただ単純に写真が見たいだけです!!」
堀「持ってねえよ」
鹿島「ええ!? スマホとかで撮ってないんですか!?」
堀「撮ってねえよ」
鹿島「あ!! 実はそんな事言って持ってたりして……」
鹿島「弟君もヒロインを希望していて女装とかしてるからその姿を見られたくなくて……」
ドカッ!! バキッ!! バリバリバリ!! ドゴォン!!
鹿島「ダメだった」
佐倉「どうしたのその顔!!?」
瀬尾「ボロボロじゃん」
鹿島「いやー……ちょっと失言しちゃってねぇ」
佐倉「それで……写真は見してもらったの?」
鹿島「それがないらしくて……」
瀬尾「それじゃあ堀ちゃん家に直接乗り込むしかないね」
鹿島「いや、それはダメだよ」
佐倉「そういえば堀先輩の家がどこか知らないもんね……」
鹿島「女装グッズいっぱいあるから見たら怒られる……」
佐倉「そこ!!?」
鹿島「とりあえず私の堀先輩の弟君のイメージ!!」
・先輩より背が低い!!
・先輩より暴力が優しい!!
・先輩程じゃないけどヒロイン志望!!
佐倉「絶対違うと思うよ」
瀬尾「予想とかしないで直接堀ちゃんに聞けばいいじゃん」
鹿島「!!」
佐倉「言われてみれば……確かにそうだね」
鹿島「じゃあ今日の帰り、聞いてみようっと!!」
佐倉「……」
佐倉(鹿島くんって普段は完璧なのに堀先輩のこととなるとポンコツになるなぁ)
帰り
鹿島「お疲れ様です部長!」
堀「おうお疲れ、今日も頑張ったな」
鹿島「ちょっと聞きたいことがあるんですけど……いいですか?」
堀「!」
堀(このいつになく真面目な表情……もしややっと真面目に演劇に取り組んでくれるようになったのか?)
堀「いいぞ、なんだ?」
鹿島「……堀先輩の弟君ってどんな感じですか」
堀「」
鹿島「いてて……ただ聞いただけなのに……」
堀「真面目な表情で聞く質問じゃねえよ」
鹿島「すいません……それで……弟君は……」
堀「どんなって……なんでそんな事聞くんだよ?」
鹿島「堀先輩の弟だからです!!」
堀「理由になってねぇよ」
鹿島「普段どんな話してるんですか? 演劇の話とかですか?」
鹿島「先輩と同じでヒロイン……」
堀「うるせえ」
グリグリグリグリ!!
鹿島「いててて!!!」
堀「そんなに見てえのかよ……」
鹿島「はい!! やっぱり似てますか?」
堀「いや、別にそんな似てえねぞ」
堀「あとは……眼鏡かけてるな」
鹿島「眼鏡!!」
堀「まぁそんなもんだよ……」
鹿島「……」ゴソゴソ
堀「? なに小道具漁ってんだよ」
スチャッ
堀「うおっ!?」
鹿島「なるほど……弟君の見た目はこんな感じかぁ……」
堀「いきなりかけようとするな!」ガン!
鹿島「いてっ!!」
鹿島「そうだ身長!! 身長は何センチですか!?」
堀「!!」
鹿島「……? どうしたんですか? 驚いた顔して」
堀「……いや、なんでもねぇ」
鹿島「……本当ですか?」
堀「ああ」
鹿島「じゃあ教えてください!! 弟君の身長って何センチですか!!?」
鹿島「もしかして千代ちゃんと同じぐらいですか!? 145センチぐらい!?」
堀「……そんな小さくねぇよ、 俺よりも2、3センチ小せえぐらいだ」
鹿島「へー……」
部員「堀ちゃん!! ちょっといい!?」
堀「! おう、今行く」
鹿島「あ、行っちゃった……」
鹿島「とりあえず分かったこと!!」
鹿島「その1! 眼鏡をかけてる!」
鹿島「その2! 自分より身長が2、3センチ小さい!!」
佐倉「眼鏡かけてるんだー……」
瀬尾「なんか弟の話してたら私も若の弟見たくなっちゃった」
佐倉「ええっ!? 若松くんにも弟いるの!?」
瀬尾「うん、早速聞いてこよーっと」
佐倉「結月、行っちゃった……」
佐倉「そういえばなんで鹿島くんはそんなに堀先輩の弟を見るのに拘るの?」
鹿島「うーん……先輩には誤魔化してたんだけど……千代ちゃんには言うね!!」
佐倉「!!!」
佐倉(もしかして……鹿島くんは堀先輩のことが好きで……それで家族の事も知りたくて……)
鹿島「堀先輩の暴力があんなに強いのは家族の誰かに鍛えられてるからだと思って!!」
佐倉「そんな理由!!?」
佐倉「いや、その理由だったら先に兄弟よりも親とかを想像しない!!?」
鹿島「いや、多分ご両親は演劇の仕方を教えたんじゃないかなって……」
佐倉「そこまで想像してたの!?」
鹿島「うーん……やっぱ独学で学んだのかなぁ」
佐倉「さ、さぁ……」
数日後
鹿島「今日も可愛い女子達に囲まれて帰ろーっと♪」
野崎「じゃあ次はこんな感じで」
堀「おうサンキュー」
鹿島「!!」
鹿島(あれは……堀ちゃん先輩と野崎!!)
堀「……ったく、あいつには困ったもんだぜ」
野崎「何かあったんですか?」
堀「鹿島だよ鹿島」
鹿島「!!」
野崎「また部活サボったんですか?」
堀「いや、そうじゃなくてよ……弟のこと聞かれたんだ」
野崎「先輩の弟ですか?」
堀「ああ。 それでよ、あいつ弟の身長聞いてきたんだ」
野崎「何かまずかったんですか?」
堀「勿論だ、だってうちの弟は……」
堀「俺より背高いからな」
鹿島「!!!?」
堀「俺はあいつにうちの弟は俺より背低いって言ったんだ」
堀「もし本当の事を言ってたら……どうなるか分かるか?」
野崎「……なるほど、心配した鹿島に一段と背が高く見えるハイヒールを無理矢理渡されるわけですね」
堀「そういうことだ」
鹿島「……」
鹿島「なるほど、そういうことか……」
鹿島「先輩は……堀先輩は……私に心配かけまいと……」
鹿島「そっか、ストレートに渡すから怒られるんだ……」
鹿島「だったら……」
堀「なんだか知らねーけど……最近、鹿島が俺に牛乳ばっかくれるんだが……」
野崎「?」
瀬尾「なんでお前ん家行かせてくれねーんだよー。 弟見せろよー」
若松「いやですよ!! そうやって俺の弟を自分の舎弟にするつもりでしょ!!」
~終わり~
乙
堀ちゃん先輩鹿島くんの顔とか好きなのに容赦なくボコるんだよな
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