ペット「だからタンギングはもっと切って！」

ボーン「は、はい！」

ペット「音が違う！もっと高く！」

ボーン「す、すみません！」

ペット「全く…中学時代はトランペットやってたんでしょ？なんでこんなことも出来ないの？」

ペット「そんなんじゃ秋に間に合わないわよ？利根川くん」

ボーン「……まぁ、そんな真面目にやってたわけでもないので…」

ペット「言い訳するなっ！」

ボーン「ひぃ！すみません！」

ホルン「まぁまぁ、咲良ちゃんもその辺にしてあげたら？利根川くんもしんどいでしょ？」

ペット「……堀宮。口出ししないで」

ボーン「ほ、堀宮先輩…」

ホルン「初めての後輩で張り切るのはわかるけどさ。もう２時間もその調子じゃん。ちょっとは休憩入れないと」

ペット「む…」

サックス「彼はまだ体験入部に来てから一日も経っていない」

サックス「あまり根を詰めさせるのは感心しないな」

ペット「…わかったわ。じゃ10分ほど休憩しましょうか」

ボーン「は、はい…」

ボーン「佐久間先輩、部長なんですか」

サックス「一応ね。まぁ事務的なことはほぼ全て副部長の咲良がやっていてくれてるが」

ペット「アンタはもう少し働きなさいよ…」

ボーン「へぇ、咲良先輩って凄いんですね」

ホルン「学年次席でスポーツ万能だからねぇ、憧れちゃうなあ」

ペット「……その口縫い合わすわよ」

ホルン「え、なんで！？」

パーカス「今年の新入部員は3人かー」

ペット「葉賀先輩。遅かったですね」

パーカス「あたしと坂内ちゃんは委員会だったからね」

ボーン「俺の他にもいるんですか？」

ホルン「クラリネットとフルートに一人ずついるよ。ちなみに女子！」

ボーン「ま、マジっすか」

ホルン「特にクラリネットちゃんはお勧めだよ～。一回話しかけてみれば？」

ペット「やめなさい」

ユーフォ「あ、虎ちゃ～ん！遅れてごめん！」

ペット「優穂…あの、そろそろそのあだ名やめてくれないかしら…」

ユーフォ「え～？可愛いじゃん！咲良虎丸ちゃん！」

ペット「…ホントやめて。フルネームで呼ばれると辛さが倍増する」

ユーフォ「じゃあ虎ちゃんって呼ぶね～」

ペット「……はぁ」


ホルン「そんなに気にすることないでしょ。可愛らしい名前じゃない、虎丸ちゃん」

ボーン「そ、そうです！俺は好きですよ、虎丸先輩！」

ペット「…オーケイ二人共歯ぁ食いしばれ」

ホルン「……二発目はきついい…」


チューバ「…ちょっとトイレ行ってた間に何があったのよ…」

サックス「あ、都村先輩」

パーカス「ウチの部もだいぶ賑やかになったね～」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

チューバ「……自然な流れで私の頭を撫でに来るのやめてもらえない？」

パーカス「つむちゃんの頭がそんな撫でやすいところにあるのが悪いんだよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

チューバ「この身長おばけが……」