穂乃果「この前見ちゃったんだけど」 (23)
穂乃果「この前穂乃果見ちゃったんだけど」
海未「何をですか?」
穂乃果「うん、この前ね夜中に違和感を感じたんだよ」
海未「違和感…ですか?」
穂乃果「そう。確かに穂乃果は寝ていたんだよ。なのにさ、違和感がして目が覚めちゃって。なんか、下腹部が…こう…なんて言うのかな?」
海未「…なんでしょうか?」
穂乃果「あっ!今、穂乃果尿意を感じてるんだなって思ったの」
海未「尿意を感じてるんだなって何を少女マンガチックに言っているのですか?」
穂乃果「覚えた違和感には名前をつけようか~尿~意と」
海未「変な替歌を歌わないでください」
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穂乃果「で、そしたら行くしかないじゃん?トイレに」
海未「ええ、まあ…そうですね」
穂乃果「でもさ、穂乃果眠いし動きたくないし…トイレの代行業者とかあったら良いのになと思ったよ」
海未「あなたは何を言っているのです?」
穂乃果「まあ、行ったけどね!トイレに!」
海未「へえ、そうですか」
穂乃果「うん。でね、まあ終わってさいざ寝ようとしたら全然眠くないの。目が覚めちゃってさ」
海未「そうなんですか?私はそういった事はいっさいないですから」
穂乃果「海未ちゃんはどこでもいつでも寝れるからね?」
海未「そんな事はないです。ただ…寝付きが良いだけです」
穂乃果「だんだん、喉も渇いてきてさ…水分を体外に出したばっかだからね」
海未「そう言う事は口にしなくていいです」
穂乃果「で、台所行ったらさカステラが置いてあって和菓子屋の娘としては食べなきゃいけないでしょ?」
海未「何故です?」
穂乃果「洋菓子がどんな物なのかを」
海未「食べた事あるでしょう!太りますよ?」
穂乃果「で、カステラ食べたら余計喉乾いちゃってさ。もう、炭酸を飲みたくて飲みたくて仕方なくて」
海未「あなたは後先考えないのですね」
穂乃果「でも、家に炭酸がないからさ買いに行ったんだ」
海未「あまり夜中に出歩くのは感心しません」
穂乃果「まあ、そうなんだけど…もう、穂乃果の感情は止められなくってさ。内側からほとばしる渇感が穂乃果を突き動かしてね」
海未「格好よく言ってもダメですよ」
穂乃果「まあ、とにかく穂乃果の話を聞いてよ」
海未「わかりました」
穂乃果「近くのコンビニに行こうと思ってさ家を出たの」
海未「はあ」
穂乃果「でも夜中ってさ、外灯があってもけっこう怖いよね。こう…穂乃果って希ちゃんと同じでシックスパックが発達しているからさ…気味が悪くて」
海未「シックスパック?穂乃果も希も腹筋が割れているイメージはないですけど?女の子ですし。と言うよりも何か関係があるのですか?」
穂乃果「海未ちゃんは何を言ってるの?腹筋って?穂乃果は第6感の事を言っているだよ?」
海未「それはシックスセンスでしょ!あなたは言葉がいい加減すぎます」
穂乃果「いやいや、海未ちゃんこそ会話の流れで察してよ」
海未「…ちょっと、家から竹刀を取ってきますね?大丈夫です。酷い様にはしませんから」ニコッ
穂乃果「え?目が怖いんだけど?穂乃果が悪かったからやめて?」
海未「…さあ、言葉をじっくり選んで話してください」
穂乃果「なんで、友達との会話にこんな気を張り巡らさなきゃいけないの」
海未「あなたの場合は目に余るからです」
穂乃果「で、どこまで話したっけ?穂乃果は第6感がよく働くってとこまでか」
海未「そこはそんなに重要ではないでしょう?」
穂乃果「いやいや、この話の大筋だからね?」
海未「あ、そうなんですか」
穂乃果「うん。穂乃果の第6感は凄いよ~。お母さんに怒られる時とかすぐに分かるからね?あっ、なんか違和感を感じるなって」
海未「それは第6感は関係ないでしょうね」
穂乃果「話が逸れてるよ…でね、ジュースを買いに行く時なんか気味が悪いなと思ったの。なんか寒気もするし」
海未「霊的な何か…ですか?」
穂乃果「その時思ったよ。夏が終わってしまったんだなって。もう、今年の夏を味わう事は一切出来ないんだなって」
海未「寒気って気温の話ですか?第6感は関係ないのですか?」
穂乃果「第6感は関係ないよ。9月って結構寒いなって話だよ。6じゃなくて9の話!」
海未「…そうですか」
穂乃果「海未ちゃんのおっちょこちょい」
海未「…おっと、うっかり穂乃果を仕留めてしまいそうです」
穂乃果「うっかり親友を仕留めてないでよ」
海未「私だって出来ればしたくはないです」
穂乃果「あ、親友の部分は否定しないんだ!何だかんだで海未ちゃんは穂乃果の事が大好きだからね~」
海未「ちょっ」カァァ
穂乃果「いや、赤くならないでよ。こっちも恥ずかしくなってくるから」
海未「そ、それで話の続きは?」
穂乃果「あ、えっとね、その…さ」
海未「あなたこそ照れないでください」
穂乃果「アハハ…それでね、肌寒いからさコンビニ行くまでが辛いなと思ってさ」
海未「家に上着を取りに行く選択肢はなかったのですか?」
穂乃果「!?」
海未「その手があったって顔をしないで下さい。全く、あなたは…親友がおバカだと苦労します。まだまだ私は穂乃果から離れるわけにはいきませんね」
穂乃果「そしたら穂乃果をお嫁に貰ってね」
海未「いえ、それはいいです。同性ですし」
穂乃果「あ、そこは冷静なんだ」
このほのかわいい
穂乃果「おっと、また話がそれたね。でね、コンビニ行くまで寒いから近くの自動販売機に行ったらもうHotが売ってるんだね。それでコーヒーを買って飲みながらコンビニに行ったんだけどさ」
海未「あの…」
穂乃果「何?」
海未「自動販売機でジュースを買えばそれで解決したのでは?」
穂乃果「!?」
海未「だから、その手があったって顔をしないで下さい。流石に引きますよ」
穂乃果「あ、あの…散歩を…しようかなと思ったの」
海未「そうですか」
穂乃果「で、コンビニに行く途中もさ道が暗いから怖くて…寒くて…苦くて」
海未「苦くて?」
穂乃果「間違えてブラックコーヒー買っちゃってさ」
海未「へえ、そうですか。いらない情報ですけどね」
穂乃果「海未ちゃん。この世にいらない物なんてないよ」
海未「最近、竹刀を振ってないな~」
穂乃果「え?ごめんなさい」
海未「いいえ?わかって頂ければいいのです」
穂乃果「…でブラックコーヒーを飲みながら苦いな~苦いな~って歩いていたんだけど」
海未「稲川淳二みたいにコーヒーの味を言わないで下さい」
穂乃果「怖いな~、苦いな~、寒いな~って思ってね」
海未「全て自業自得ですがね…でも、hotコーヒーを買ったんですから体は温まったでしょ?」
穂乃果「間違えて冷たいの買ったからね」
海未「もう滅茶苦茶ですね?」
穂乃果「破天荒と言ってよね」
穂乃果「で、歩いてたらさニャーニャーうるさいからね」
海未「夜って猫が集まっていますからね」
穂乃果「凛ちゃん、うるさいよって言ってやったよ」
海未「は?また、凛も一緒だったんですか?穂乃果は家で寝てたのでしょう?」
穂乃果「一緒じゃないよ。一人で歩くの怖いからさ凛ちゃんに電話しながら歩いてたの。でも、凛ちゃんは寝ぼけてるからニャーしか言わなくて」
海未「あなた…迷惑ですよ?」
穂乃果「だよね?反省はしてるよ。後悔はしてないけど」
海未「私が後悔させてあげましょうか?」
穂乃果「え?海未ちゃん今日怒りっぽくない?」
海未「あなたのせいでしょう」
穂乃果「なんでも人のせいにしちゃダメだよ。成長しないよ?」
海未「言っている事だけは一人前ですね」
穂乃果「で、凛ちゃん電話切っちゃうからさ…真姫ちゃんは…怒りそうだし、にこちゃんも怒りそう。希ちゃんかことりちゃんか花陽ちゃんかな~と思って」
海未「私には電話してくれないのですね」
穂乃果「電話したら出てくれた?夜中だよ?」
海未「まあ…そうですけど」
穂乃果「そんなに穂乃果と電話したいならしてもいいけどさ」
海未「なんでしょう?正体不明の感情が沸々と」
穂乃果「尿意かな?」
海未「…違います」
穂乃果「でね、一人暮らしの希ちゃんに電話する事にしたんだけど」
海未「希もたまったもんではないですね」
穂乃果「なんで?電話したらウチも行くって来たよ」
海未「希も大概でしたか」
穂乃果「で、希ちゃんが来るのを待ってたらさ前からさ白いワンピースが」
海未「白いワンピース?」
穂乃果「白いワンピースが似合いそうな髪の長い女の人が近寄って来て」
海未「あ、白いワンピースではなかったのですね?似合いそうってだけ?」
穂乃果「うん」
海未「しかし、白いワンピースが似合いそうな髪の長い女…なんでしょう?貞子をイメージしてしまいますね。なので余計に」
穂乃果「希ちゃん、来るの早いなと思って」
海未「あ、希だったのですか。なざ、紛らわしい言い方をするのです?」
穂乃果「え?希ちゃんは白いワンピース似合わないかな?」
海未「そこじゃないです」
穂乃果「でね、希ちゃんが来たから二人でコンビニに行ったの」
海未「今、二人と確実に言いましたよね?」
穂乃果「言ったよ?」
海未「と言うことは登場人物は増えないですね?あなたの話はいつも後から後から登場人物が増えるので」
穂乃果「まあ、ネタバレすると登場人物はこの後増えるけどそれはまた別のお話」
海未「あ、増えるのですか?なんですか、その続編を匂わせる言い方は」
穂乃果「気になるでしょう?」
海未「まあ、そうですね」
穂乃果「でね、コンビニについてさジュースを買ったのね」
海未「はい」
穂乃果「ジュースをレジに持ってたらさ店員さんがいて」
海未「当たり前ですね」
穂乃果「お待ちかねの登場人物だよ?」
海未「え?他の登場人物ってコンビニの店員さんですか?え?μ'sの誰かではないのですか?」
穂乃果「そこは想像に任せるよ」
海未「じゃあ、もうこのお話はおしまいですね」
穂乃果「まだ、続きがあるけど」
海未「それでは、さようなら」
穂乃果「まって、嘘、嘘だから。最後まで聞いてってよ」
穂乃果「レジにジュースを通してさ買おうと思ったらお金が足りなくって」
海未「なんでそうなるのです」
穂乃果「穂乃果ジュースしか買わないつもりだったから150円しかなかったの。なのにコーヒーを買っちゃたから」
海未「誰か助けて下さい。私の親友がお馬鹿過ぎて困っています」
穂乃果「海未ちゃん、声が大きいよ。キャラが崩壊してる」
海未「なんだか怖くなってきましたよ」
穂乃果「海未ちゃんもシックスパックが発達してるのかな?」
海未「まあ、鍛練は怠っていませんから」
穂乃果「そこはツッコミしないんだ」
海未「いちいたツッコむのも疲れました」
穂乃果「で、希ちゃんにお金を借りたんだけど今度希ちゃんがお金が足りなくなって」
海未「何がしたいのですか?あなたは」
穂乃果「だから二人で一つのジュースを飲んだよ。微笑ましいでしょ?」
海未「呆れます」
穂乃果「で、帰ろっかってなったんだけどね穂乃果全然眠くないの」
海未「ブラックコーヒーを飲んだからでしょう」
穂乃果「そうなんだよ。カフェインって凄いね」
海未「あなたのが凄いですよ」
穂乃果「いやぁ」
海未「褒めてません」
穂乃果「で、眠くないからどうしようかって思って」
海未「夜中なんだから帰りなさい」
穂乃果「希ちゃん家でお泊まり会しようってなってね」
海未「そうなんですか」
穂乃果「希ちゃん家に向かったの。で、歩いてたらさ後ろから肩を捕まれて」
海未「え?なんですか?」
穂乃果「穂乃果を掴む手が冷たくて小刻みに震えていてボソボソと何か喋ってるの」
海未「不審者ですか?もしや…幽霊?」
穂乃果「穂乃果の第6感がこれは…この世の人間だって」
海未「この世の人間?ああ、幽霊ではなかったのですね?穂乃果の第6感は生きてる人間を判別してくれるんですね?便利ですね。しかし、そうなるとその手の正体は…?」
穂乃果「それで絵里ちゃん、ごめんねって言ったんだけど」
海未「手の正体は絵里でしたか。そんな所だとは思いました。過去のあなたの傾向だと」
穂乃果「分析しないでよ」
海未「しかし、何故謝ったのです?」
穂乃果「希ちゃんに電話する前に絵里ちゃんも呼んだんだけど怒られちゃってさ…来ないと思ったんだけど穂乃果の事が心配になって来たみたい。薄着だったから寒そうでね」
海未「…なるほど」
穂乃果「結局お泊まり会は中止だよ。次の日学校だからって絵里ちゃんが。まあ、穂乃果は希ちゃん家で寝たけどね」
海未「してるじゃないですか」
穂乃果「寝ただけだよ」
海未「お泊まりしてるでしょう。で?穂乃果は何を見たのですか?絵里が怒っている所ですか?」
穂乃果「ご名答」
海未「本当に傾向がわかってきましたよ」
完
えっそこでおしまいなの?乙
こういうのもっと読みたいな
死ねよアンチ
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