モバP「異性の幼馴染?」比奈「いたりします?」(24)

モバP「急にどうしたんだよ」

荒木比奈「いや、昨日奈緒ちゃんとと話してたら話題にでたんスけど、ハーレム物の漫画やゲームで幼馴染枠ってあるじゃないっすか?」

モバP「おう。大抵ゲームは別としても、漫画やアニメだと主人公とメインヒロインを後押しする役割が多い気がするあれな。それがどうかしたか?」

比奈「そのイメージはわからなくは無いっスけど、いろんなとこから怒られるっスよ?それで実際に異性の幼馴染がいたらどんな感じなのかなってってなったんスけど、生憎二人ともそういう相手はいなかったんスよね。」

比奈「それでもしかしたらと思ったんっスけど、Pさんって幼馴染いますか?」

モバP「いやまぁいるっちゃいるけど……比奈が期待するようなイベントは一切無かったと思うぞ?」

比奈「おぉ、やっぱいるにはいるんスね。流石主人公体質、アイドル事務所でハーレムを築く男」

モバP「ちょっと待て、変な体質を押し付けるな。てかハーレムなんか築いてねえよ!」

比奈「できればその幼馴染さんの話を聞かせてもらいたいんですけどいいっすかね?それを次回の同人の参考に出来れば……」ボソッ

モバP「おい他人を同人のネタにしようとしてんじゃねぇよ。まぁ別に隠すことの事じゃないからいいけど」

モバP「あいつは小さいころからおとなしい子ではあったな。つっても付き合いが悪いわけじゃなくて誰かが盛り上げてれば一緒に楽しんでたし、友達も結構居たしな」

モバP「それこそ漫画やアニメみたく小さい頃に俺とずっと遊んでた、何てことは無かったな。お互いに男同士、女同士の友達が多かったわけだし」

比奈「じゃあ窓から窓へのお互いの部屋へ行き来するとかも無かったんスか?」

モバP「無いな。確かに俺たちの家は隣同士だったが、それでも建物自体が少し離れてたからな。相手の家に行くときはちゃんと玄関から入ったよ」

比奈「あ、行き来はしてたんっスね」

モバP「まぁお互い勉強を教えあったりしてたからな。何回も行き来してるうちにお互いの両親と、そのうち両親同士が仲良くなっていったなぁ……」

比奈「へぇ。こういう時はお互いの両親同士が仲がいいからその子供たちも仲良くなると思ってたんスけど、逆もあるんスねぇ」

モバP「親同士が仲良くなってからは二家族で遊びにも行ったなぁ。よく葡萄園とかに連れてってもらったよ」

比奈「おぉ、家族同士で旅行とか幼馴染っぽいっスよ!」

モバP「ぽいんじゃなくて実際幼馴染なんだよ」


比奈「そう言えばPさんはどんな子供だったんスか?」

モバP「どんなって、どこにでも居るような普通のガキだったよ。特に特徴も無いな。それに比べてあいつは昔から美人だったなぁ。学校のマドンナって程ではないけど、それなりに男子からの人気も高かったし。」

比奈「結構告白されたりしてたんスか?」

モバP「いや、今ほどじゃないが当時から綺麗で色気もすごかったから、逆に男共が怖気づいてなかなか告白できなかったらしい。まぁ俺も家が隣じゃなかったら関わり持ててたかわからんし……」

比奈(え?当時でそれ程なら、その人今どんだけの色気持ってるんスかねぇ……?)

モバP「結局学生時代、あいつに彼氏ができたって話は聞かなかったな。一体何人の男が涙を呑んだことか……」

比奈「そういうPさんはどうだったんでスかね?」

モバP「そんなことはどうでもいいだろう」

比奈「え?いやそんなことは」

モバP「そんなことは気にしてはいけない、いいね?」

比奈「アッ、ハイ」

モバP「あいつが本領を発揮しだしたのは二十歳になってからだな」

比奈「二十歳ってことはお酒やタバコですか?」

モバP「主に酒だな。最初は家でビールを飲んだのが初めてだったんだが」


「お酒ってけっこう美味しいのねぇ~」


モバP「って言いながらびっくりするくらいガンガン飲んでたよ」

比奈「あー、いわゆる『ザル』ってやつっスね」

モバP「酔わないわけじゃないんだがな。ただ血筋的に強いんだろうよ。そこからいろんな酒を飲むようになったよ。サワーやカクテル、日本酒焼酎ウィスキー、後ワインもだな」

比奈「そう言えばPさんもかなりお酒に強いって聞きましたけど」

モバP「……大学時代、俺も二十歳になったらあいつにかなり付き合わされたからなぁ。いやでも耐性が付いたわ」

比奈「いやいや、そこは断ればいいだけの話じゃないッスか。何か断れない理由でもあったんスか?」

モバP「いやその……あのこ頃あいつにお願いしたんだよ。女性ならともかく、『男性とは飲みに行くな』ってさ」

比奈「え、何それ、焼きもちか何かッスか?彼女をとられたくない男の独占欲ッスか?」

モバP「いや、単純にエロい」

比奈「は?」

モバP「別にボディタッチが増えるとか、服を脱ぎたくなるとかじゃないんだよ。でも、何て言うかな。そう、雰囲気がすごくエロいんだよ」

比奈「雰囲気ねぇ……」

モバP「もうね、あの色気はやばかった。普通の男なら即効で堕ちるくらいやばかった。あれはいつお持ち帰りされてもおかしくないくらいやばかった」

比奈「どんだけやばいんスか……」

モバP「考えてもみてくれ。元々が綺麗系の美女であり、その子がほんのりと顔を赤らめて目をトロ~ンとさせた挙句、こっちを見て微笑みながら」


  
「酔っちゃったけど、もうちょっとふたりで飲みたいわねぇ……。ねぇまだ夜は長いんだし、もっと飲みましょ?」



モバP「とか囁いてくるんだぞ?そりゃやばいって。何度押し倒しそうになるのを我慢した事か……」

比奈「それは世間一般でいうヘタレってやつっすよ?」

モバP「ぶっちゃけ後悔してないことも無い」

比奈(でもこれは確かにヤバイっスね……ていうかやっぱりそっちの意味で誘ってるようにしか聞こえないっス)

モバP「かといって彼女の飲む量についていける女の子もそうそう居ないから、必然と俺と飲むことになったっていうね」

比奈「……結局は独占欲じゃないっスかね」

モバP「あいつを下衆な男から守るために必要な犠牲、コラテラルダメージというやつだよ」

比奈「違うと思うっス」


モバP「まぁそれから大学を卒業し俺が東京で、あいつが地元で就職してからはそういう機会は減っていったな」

比奈「でもお正月やお盆に帰省したときに会えるんじゃないんスか?」

モバP「お前俺がちゃんと正月休みと盆休み取れてるの見たことある?」

比奈(あっ……)

モバP「もちろん休みが無いわけではないが、どうしても世間一般の休みとはずれてしまってな。となると俺の休みでむこうが仕事のことが多くて」

比奈「あんまり飲めないと」

モバP「けど二日酔いも何のそのでがっつり飲む」

比奈「!?」

モバP「だってあいつ飲まない日が無いくらいのワイン好きになっちゃったらしくてさ。あいつの両親から聞いた話では、あいつふらっと旅行に出かけたら出先でいろんなワイン買ってくるし、自分の部屋にワインクーラー設置しちゃうくらいワインに魅了されたらしいんだ」

比奈「いやそれ大丈夫なんスか?アタシも生活態度がいいわけじゃないっスけど、その人も相当ですよね?」

モバP「そうそう。これで色気も格段にレベルアップしてるから驚きだな。なんというか『自身相応の色香を理解し、身に着けた』って印象だ」

比奈「おおぅ、まだ進化の余地が有ったんスね。でどうなんすか?今その幼馴染さんとは。欲情したりしないんスか?」

モバP「お前アイドルが欲情とか言うなよ……。まぁここ数年でようやく気づいたんだが、俺はあいつが幸せそうに酒を飲んでる姿に見惚れてたんだなぁと」

比奈「ほほぅ……」

モバP「もう仕事柄そんな事を軽々しく言えないけどな。あ、でもたまに『もう全部投げ出してあいつを独り占めして手篭めにしてもいいかな』って考えが出てくるから気をつけてるんだけどな」

比奈「マジっスか。いやというかそんなカミングアウト突然されても困るっスよ!」

モバP「いや、比奈だから耐性あるから平気かなぁと」

比奈「耐性が有っても困るものは困るっス」

比奈「あぁでもあれですね。そんな色気を持ってるなら、Pさんなら即スカウトしそうっスね」

モバP「ん?したぞ。スカウトの権限貰ってすぐに」

比奈「へ?」

比奈(ど、どういうことっスか?スカウトしてる?つまりもうアイドルになってるってことッスか?色気が凄くてワイン好き……あ)

コンコン ガチャ

高橋礼子「失礼するわね」

モバP「あ、礼子さん。お疲れ様です」

比奈「お疲れ様です」

礼子「お疲れ様。ところでドアの前で志乃がうずくまってたんだけど何か知らないかしら?」

柊志乃「……//////」

比奈(うわぁ、めっちゃ顔真っ赤っスね。あれ多分ワインで酔ったんじゃなく、アタシ達の会話聞いてましたね)

モバP「……志乃さん大丈夫ですか?うーん、ワインでも飲みすぎたんですかね。ちょっとソファに寝かせておきましょう」スッ トサッ

比奈(あ、ナチュラルにお姫様抱っこした。志乃さん余計に顔が赤くなったっスね)

礼子「変ねぇ。少しくらい飲んでもこんなふうにはならないのに」

モバP「体調次第ではそんなこともありますよ。礼子さんはこの後レッスンですよね。後は自分が見ておくので大丈夫です」

礼子「そう?じゃあお願いね。志乃、具合が悪いときくらい飲む量は抑えなさい?」

比奈「飲むなとは言わないんスね」

礼子「志乃が飲まないって言ったら明日は槍が降るかもしれないわね。じゃあレッスンに行ってくるわ」バタン

比奈「……行きましたね」

モバP「行ったな」

比奈「黙ってた方がいいっスかね?」

モバP「あぁ、俺もつい喋りすぎてしまったからな。さて志乃?」

志乃「っ!?」

比奈(……普段は『さん』付けなのに呼び捨てになると、こんなに空気が変わるんスねぇ)

モバP「俺達の話を聞いてたのか?」

志乃「……まったく、女性に恥ずかしい思いをさせたらだめなのよ?」

モバP「すまんな。どうしたらこんなダメな幼馴染を許してくれるかな?」

志乃「……今夜またふたりで飲みましょう?『たった少しの後悔もしないように』ね?」

モバP「……今夜だな、わかったよ」

比奈(あ、これマズイっス。志乃さんの雰囲気が凄い妖艶なんスけど。後でお酒以外の事案が発生するやつっスよ。あでも2人とも大人だから問題ない?というかこの場にいるアタシが場違いくさい……)


プルルルルルルルル……

比奈「あ、もしもし奈緒ちゃんっすか。ちょっとこれからお話しないっすか?……そうっすね、とりあえず『幼馴染はエロイ』という話を」

これにて終了です。
普段の夜勤の仕事が休みで暇だからと言えど、数年ぶりにSS書くと疲れますね。
しかも書いてみたら思ったより短かったし。

誤字脱字これじゃない感、荒木比奈物かと思った比奈Pの皆様すみませんでした。
志乃さんの今夜の風景は皆様の脳内映像でお楽しみください。

デレマスのCoのお姉さまSSとMAXコーヒーが流行ることを祈りつつ寝ます

これはとても良いものだ

こんなんでMAXコーヒー流行るわけねーだろいい加減にしろ
ブラックコーヒーがMAXコーヒーになっちまったじゃねーか
あ、乙です

乙、口から砂糖ガガガ

酉テストします

やー、乙
いいSSだった

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