佐久間まゆ視点で進行します。
深夜テンションの思いつきでやってしまった……
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「あの、プロデューサーさん。明日はお休みですよね。まゆ、プロデューサーさんのお家にお邪魔してもいいですか?」
ここはとあるアイドル事務所。私、佐久間まゆは、プロデューサーさんの休みの日にプロデューサーさんのお家にお邪魔したいとお願いしました。
なんで、プロデューサーさんのお家にお邪魔したいかって?
うふふ、そんなの決まっています。プロデューサーさんと二人きりになりたいからです。
事務所にはまゆ以外にもアイドル達がいます。
みんなプロデューサーさんのことを信頼して仲が良いです。
まゆだってプロデューサーさんの近くにいたくても、独占することは出来ません。まゆだって、そんなワガママが通らないことはわかっています。
でも、2人きりなら……邪魔の入らない状況ならまゆのワガママを聞いてくれるかもしれません。
「ん?ああ、いいけど。俺の家なんにもないからなーあんまり、おもてなしとか出来ないけど。」
「うふふ、大丈夫です。まゆにはプロデューサーさんだけが居れば、それで十分ですから……」
かくして、まゆはプロデューサーさんのお家にお邪魔できることになりました。
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「お邪魔します。」
「いらっしゃい。」
まゆはプロデューサーさんの家にやってきました。
プロデューサーさんこんな所に住んでいるんですね……
……覚えました。
プロデューサーさんはとあるマンションに住んでいて、部屋はさっぱりと無駄な装飾も、インテリアもありません。
……でも、棚には私たちのCDやライブのDVDが並べられています。
「はい、お茶。 お菓子とかも出す?」
「いえ、大丈夫です。それにしても、プロデューサーさんの部屋はきれいなんですね。掃除とかもよくされてるみたい……」
「まぁ、あんまし家にはいないからな。 それで、何する?」
プロデューサーさんに、何をするか聞かれてまゆは困りました。
特に何をするか決めて来なかったのです……
……ん?テレビの下にゲーム機が置いてあるのを、見つけました。
プロデューサーさんってゲームとかするのでしょうか?
「プロデューサーさん。あのゲーム機はなんですか?」
「ん?あれか?あれは奈緒が置いていったんだよ。」
「たまに、奈緒とか杏が来て、ゲームして遊んだりしてるんだ。」
まゆはここに来て衝撃の事実を知りました。
普段はよく寝ている雰囲気の強い杏ちゃんや、プロデューサーさんに対してツンとした態度をとる奈緒さんがプロデューサーさんの家に遊びに来ているようです。それも結構な頻度で……
人は見かけによらず油断ならないようです……
確かに部屋にはプロデューサーさん以外の女の人の匂いがしていました。
「どうする?ゲームでもするか?」
折角ですし、まゆはプロデューサーさんのお言葉に甘えることにしました。
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Player2 Lose…
「まゆ、負けちゃいました……」
「うーん、普段は奈緒とか、杏とかにボコボコにされてるんだけどなぁ……」
まゆはあまりゲームをしたりはしません。
普段は、杏ちゃんや奈緒さんに負けてたプロデューサーさんでも、まゆには勝てるみたいです。
「って、まゆ?! ちょっと!怖い目してるって!」
「あ……ごめんなさい。でも、プロデューサーさん。今日、ここにいるのはまゆとプロデューサーさんだけですよ。他の女の事なんて……考えちゃダメです。……うふふ。」
「お……おう、ごめん。」
ゲームをしている時間はちょっとのように思えても、時間はかなり経っていたようで、昼食の時間になりました。
「まゆ、昼ごはんはどうする? 外で食べるか、ここで作ってもいいんだけど。」
「大丈夫です。プロデューサーさん。まゆ、お昼ごはんを作ってきました。」
「おお、ありがとうな。」
まゆはバッグからお弁当を2つ取り出します。今日の為に腕によりをかけて作ってきました。
プロデューサーさんは美味しいといって食べてくれます。
うふふ、プロデューサーさん。喜んでくれたみたい……
お昼ごはんを食べたあと、プロデューサーさんをベッドに座ってもらい。まゆは横に座って思い出話で盛り上がりました。
出会ったときのこと……
凛ちゃんと、プロデューサーさんを巡ってケンカしちゃったときの事……
始めてのライブのこと……
まゆの言うことにプロデューサーさんは笑顔で答えてくれます。
プロデューサーさんの体が近くにある……
プロデューサーさんと出会った時からまゆはプロデューサーさんのもっと近くに居たいと、プロデューサーさんに頼ってもらいたい、笑顔で居てもらいたいと、頑張ってお仕事をしてきました。
プロデューサーさんはそんなまゆを褒めてくれます。
でも、事務所で褒めてくれるだけじゃ足りない……もっとプロデューサーさんに……
まゆはそっとプロデューサーさんの肩によりかかります。
「ま、まゆ?」
口では戸惑いを表すもプロデューサーさんはまゆを優しく受け止めてくれます。
プロデューサーさんの体温を感じてる……幸せ……
「なあ、まゆ。 まゆがこうして俺を信頼して慕ってくれるのは嬉しいけど……もし、俺がまゆを拒絶したらどうするんだ?」
プロデューサーさんはそうポツリといいました。
プロデューサーさんがまゆを拒絶する……?
プロデューサーさんがまゆをギョゼツスル……?
プロデューサーさんガマユヲキョゼツスル……?
プロデューサーかんが……
プロデューサーさんが……
プロデューサーさんが……
プロデューサーさんが……
まゆを……
まゆを……
まゆを……
まゆを……
まゆを……
まゆを……
まゆを……
まゆがプロデューサーさんに惹かれて一人で地元の仙台から東京のプロデューサーさんのもとへやってきた時も、プロデューサーさんは驚きながらも笑顔で歓迎してくれた……
それに、まゆの両親への説明やまゆの住むところや学校への手続きも助けてくれて……
でも、もしまゆが来たときプロデューサーさんが嫌な顔をしたら……
まゆはプロデューサーさんに肩を押されて突き放される。
プロデューサーさんの目は蔑みに満ちていて、まゆはプロデューサーさんに近づくことができない。
まゆはプロデューサーさに近づきたいのに……!
まゆはプロデューサーさんの体温をもっと感じたいのに!
でも、まゆはプロデューサーさんに触れることもできない……プロデューサーさんが許さないから……
「ぁ……うぇ……うぅ……」
まゆはどうしたらいいの……!
プロデューサーさんを求める心の存在が許されなくて……その感情をどこにぶつければいいの……!
自分の手には刃物が握られていて
「プロ……デューサー…………さん……」
プロデューサーさんを思う気持ちをぶつけるかのように刃物を手首に擦り付ける。
イタイイタイイタイ……アツイアツイアツイ……
「ぇぐ……うぅ……」
「もういい!もういいから!」
突然プロデューサーさんに抱きしめられて、まゆは現実に戻ります。
「ごめんな……冗談でも言っちゃいけないことだったよな……」
まゆの背中を優しくさすってくれるプロデューサーさん。
まゆはプロデューサーさんの体温を腕で、顔で、体で感じながらも少しずつ落ち着いてきました。
どうやら、まゆはプロデューサーさんに拒絶される光景をイメージしてしまって取り乱していたようです。
「ごめんな……俺を信じてここまで付いてきてくれたのに……」
「いいえ、プロデューサーさんが、まゆをこうして受け入れてくれればまゆはそれだけでも嬉しいです……うふふ」
「そうか……」
「イヤ……じゃないんですか? プロデューサーさんの意思に関係なく近寄ってくるんですよ?」
「イヤではないな。頼られて、俺の為に頑張ってくれるのは、嬉しいよ。」
「うふふ……そうですか。でも、まゆは欲張りなんです。どこかで距離を取らないとずっとずっと……あなたを求め続けちゃいますよ……?」
「大丈夫。まゆの希望に答えられるように全力を尽くすさ。」
「そうですか……うふふ、嬉しい……」
「って、いつまでも、この体勢じゃキツイよな。」
「ううん。もう少しこのままで、大丈夫ですよ……」
結局、まゆはそのままずーと……ずーとプロデューサーさんに抱きしめられていました。
そして、だんだんと気が遠くなっていって……目が覚めた時、まゆはプロデューサーさんのベッドの上で横になっていました。
まゆの上に掛けられていたのは、軽くて風通しの良い掛け布団。
……プロデューサーさんの匂いがします。
まゆはそれをギューッと抱きしめてプロデューサーさんが来るまでずっとプロデューサーさんを感じていました。
まゆが起きた時はだいぶ日も暮れかけていて、まゆはプロデューサーさんに駅まで見送ってもらって帰ることになりました。
……本当はプロデューサーさんの家に泊まりたかった……
でも、流石に始めて家にお邪魔して、それは流石にまずいです。物事には順序がある事くらいまゆにもわかっています。
……順序?
「あの、プロデューサーさん。また、来てもいいですか?」
「ん?ああ、いいけど。俺の家はあの通りあんまり面白い物がないぞ?」
「それは大丈夫です。プロデューサーさんさえ居てくれれば、まゆはそれで大丈夫ですから。」
「そうか?それにしてもまゆ、なんか来たときより元気な感じがするな。」
「はい。今日はプロデューサーさん成分をたっぷり補充できましたから……うふふ。」
「そ、そうか……」
これで、プロデューサーさんのお家にまた来ていいという言質が取れました。
今度は……
「それじゃあ、またな。」
「はい。事務所で会いましょうね。」
こうして、まゆは駅で手を降ってプロデューサーさんと別れました。
……いつかは泊まれたらいいな
以上です。
誤字脱字があったらすみません。
お~ええやん、次はお泊まり編期待してるで!
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