アナスタシア「ニェット……言葉と知識のすれ違いですね…」 (25)


アナスタシア「あの…ミナミ?こんなところにいったい何が……тёмный …アー……とても暗いです」

美波「安心して、アーニャちゃん!事務所のはずれの部屋でプロデューサーさんが良いものを用意してくれてるの」

アナスタシア「良いもの……?」

美波「そう、良いもの。さっ、着いたわ。入って、アーニャちゃん!」ガチャッ

アナスタシア「ダー……」


P「おう、遅かったな」

美波「すみません、プロデューサーさん。アーニャちゃんを探してたら遅くなっちゃって」

P「いやいや、いいんだ」

アナスタシア「アー…ミナミ?プロデューサーはいったい何をしますか?」

P「ふっふっふ……まだ、秘密だ!まあ、ヒントは…そこに置いてある箸と……」

アナスタシア「箸……еда…アー…食べ物…ですか?」

P「それと、この格好かな。どうだ、似合ってるか?」

美波「とっても似合ってますよ!」

アナスタシア(プロデューサー、なんだか職人みたいな格好ですね……いったい何が始まるのでしょう…)

美波「あれ、そういえば奏ちゃんはいないんですか?確か、お手伝いをしてくれてるんですよね?」

P「奏は今、必要なものを買いに行ってもらってるよ。そのうち帰ってくると思う。じゃあ、裏で準備してるから」スタスタスタ

美波「はい!楽しみに待ってますね!」


アナスタシア「ミナミ……いったい何が…」

美波「うふふ♪プロデューサーさんは秘密って言ってたけど、こっそり教えちゃおうかな…」

アナスタシア「?」

美波「今日はアーニャちゃんに……ぶっかけを味わってもらおうかなって」

アナスタシア「!!??」


アナスタシア「ブ、ブッカケ!!?」

美波「そう、ぶっかけ♪知ってるかなぁ」

アナスタシア(Что это значит!!?ブッカケって…あのエッチな…!)

アナスタシア「エッ……ブッカケってあの……エッ!?」

美波(アーニャちゃんの反応を観る限り、知ってるのかな、ぶっかけうどん)

美波「そう、あのぶっかけよ。アーニャちゃん、好き?」

アナスタシア「いや、好きとか嫌いとか…そういう問題じゃ……エッ!?」

アナスタシア(ミ、ミナミはいったいどういうつもりなんでしょう……)

アナスタシア「ハッ!?も、もしかしてプロデューサーが準備してるって……」

美波「そう!プロデューサー、最近ハマってるんだって!」

アナスタシア「そ、そんな個人的な趣味聞きたくないです……」

美波「とっても上手なのよ?この前ご馳走になって以来、私もハマっちゃった♪」

アナスタシア「ハマっちゃった!!?」

美波「真っ白でしっかりとした歯ごたえと弾力があって……」

アナスタシア「ニェット!いいです!そんな丁寧な食レポいいです!!!」

美波「ちょっと下品だけど…ずるずるーって一気に啜るととっても幸せな気分になるの」

アナスタシア「ニェーーーーーット!!!」


アナスタシア(ミ、ミナミがスケベな女になっちゃいました……)

美波(どうしたんだろう、アーニャちゃん。なんだか様子が変だけど……知識としては知ってるけど、食べたことないのかな?)

美波「もしかしてアーニャちゃん、ぶっかけは初めて?」

アナスタシア「そ、それは初めてですけど……」

美波「北海道にそういうお店なかった?」

アナスタシア「わかりません……多分あったけど、入ったことはないですね…」

美波「あぁ~、確かに中学生や高校生の女子には入り辛いかもね」

アナスタシア「年齢は関係ないです……」

美波「私も東京に来てからそういうお店に入れるようになったからなぁ」

アナスタシア(東京に来て、そういうことを知らなかったミナミは、知ったミナミになってしまった…!?東京は恐ろしいところです…!)

アナスタシア「ミ、ミナミはそういうお店に行ったことがある?」

美波「うん、結構行ってるかも。お値段もお手頃だし」

アナスタシア「ミナミがお金を払ってるんですか!?貰っているのではなく!?」

美波「そりゃあそうだよ~」

アナスタシア「世の男の人は間違えていますね!こんな美人にぶっかけして、お金を貰っているなんて!」

美波「ちょっ、急にどうしたの?褒めたってなんにも出ないよ?」

アナスタシア「そうです、出すのはミナミじゃないですね」

美波「?」

アナスタシア「?」


P「おーい、騒がしいけどどうした~?」スッ

アナスタシア「プ、プロデューサー…」

美波「あっ、プロデューサーさん。ごめんなさい、あのこと話しちゃいました」

P「なんだ、もうばらしちゃったのかぁ……」

美波「楽しみにしてますよ。ね、アーニャちゃん?」

アナスタシア「エッ…」

美波「夏といえばやっぱり冷たいぶっかけ!バテた身体に染み渡るんですよね!」

P「そうだなぁ。でも、あったかーい釜玉も捨てがたいぞぉー?」

アナスタシア「あったかいタマタマ!?」

美波「あ~、そっちも捨てがたいですね!」

P「ぶっかけよりもそっちのほうがいいか?どっちも出せるぞ?」

アナスタシア「どっちも出せる!?冷温調節可能なのですか!!??」

P「えっ、まあ、さじ加減一つでな」

アナスタシア「さじ加減!!!?どこをどうするっていうんですか!?」

ガチャッ

奏「ただいま……あら、二人とももう来てたのね」

美波「奏ちゃん!」

アナスタシア「!」

P「おーう、おかえり!悪いな、買出しに行かせちゃって」

奏「いいのよ。はい、これ頼まれてた物……」ガサッ

アナスタシア「…………」

アナスタシア(奏のあの袋の中…いったい何が……そういうグッズでしょうか…)

奏「手伝うわ。何をすればいい?」

P「じゃあ…踏んでくれるか?」

アナスタシア(踏む!?)

奏「了解」スタスタスタ

P「さーて、もうひとふんばりいくか!」スタスタスタ




アナスタシア「ふ、踏むんですか…?」

美波「うん。踏むと強くなるんだって」

アナスタシア「強くなる!?」

美波「手で捏ねてもいいんだけど、やっぱり足の方が具合がいいみたい」

アナスタシア「そ、そうですか……」


美波「楽しみだなぁ、ぶっかけ♪」

アナスタシア(ミナミ、とっても楽しみにしてます……こ、これはもう覚悟を決めるべきですね……)

アナスタシア「ミナミ、ぶっかけの前に聞きたいことがありますね」

美波「聞きたいこと?なにかな、アーニャちゃん」

アナスタシア「ぶっかけは、口は開けた方がいいですか?」

美波「ええっ!?く、口を開けないと食べられないよ?」

アナスタシア(やっぱり口は開けるものなんですね…)

アナスタシア「目は?目は開けてるのと閉じてるの…プロデューサーはどっちが好みですか?」

美波「目は開けてないと危ないんじゃ…」

アナスタシア「そうですか?開けてたほうが危なそうですけど…」

美波「それにせっかくプロデューサーさんが出してくれるんだから、じっくり観てあげたほうが喜ぶと思うな」

アナスタシア(やっぱり観られていたほうが興奮するんですね……)


アナスタシア「そういえばこの…アー…容器?はなんですか?中に何が入ってますか?」

美波「ふふっ、気になる?開けてみたら?」

アナスタシア「ダ、ダー…」ソーッ

美波「中にはね、薬味が入ってるのよ」

アナスタシア「ヤク!!??」ガターン

美波「だ、大丈夫、アーニャちゃん!!?」

アナスタシア(アーニャ知ってます!ヤクっていうのは危ない薬のことですね!)

アナスタシア「ミ…ミナミは、そういうプレイをしてる!?」

美波「プレイ?…よくわからないけど、これをぶっかけに足すともう最高なのよ!」

アナスタシア「ニェェェェット!!!ダメです!!!危険です!!!」

美波(危険?あっ、もしかして七味唐辛子みたいな辛い薬味だと思ってる?)

美波「うふふ♪大丈夫よ、アーニャちゃん。葱とかみょうが、生姜みたいなものが入ってるの」

アナスタシア「そ、そんな身近なものがヤクに!?」

美波「うん。身体がぽかぽかしてくるのよ?」

アナスタシア「ぽかぽか!!??エッ、主にどこですか!?やっぱり下腹部ですか!?」

美波「下腹部、というか……身体全体がぽかぽかしてくるかな?」

アナスタシア「全体!?ミ、ミナミは結構ビンカン、ですね…」

美波「?」


アナスタシア「こっちには、何が入ってますか?」

美波「そっちは天かすよ」

アナスタシア「チンカス!?」

美波「そう。沢山入ってるから、好きなだけかけてね!」

アナスタシア「この容器の中いっぱいに入ってるんですか!?」

美波「そ、そうだけど…」

アナスタシア「す、凄いですね……プロデューサー、いっぱい溜めました…」




<タンタンタンタンタンタン!



アナスタシア「!?」

アナスタシア「な、なんの音ですか…!?」

美波「リズミカルだよね~。プロデューサー、上手なのよ?」

アナスタシア(上手!?もしかして、ぶっかけのために裏で奏とおっぱじまってます…!?)

美波(プロデューサー、生地を切るの上手なのよね。いつか私も挑戦してみたいなぁ…)


P< ソロソロダゾー

美波「あっ、もうすぐだって、アーニャちゃん!」

奏< ソノマエニ、アジミサセテモラウワ

アナスタシア「味見!?」

美波「あー、奏ちゃんずるーい!」

<ズルッ!ズルズルッ!ズルッ!

アナスタシア(奏…やっぱりその唇は喋るためじゃなく、君のアレを咥えるために咲いているのですね…!)


P<ヨーシ、デキタゾー

アナスタシア「!!!」

アナスタシア(つ、ついにぶっかけられるのですね……ええい、覚悟を決めます!女は度胸、ですね!)

P「おまたせー!」

アナスタシア「ぷ、プロデューサー!アーニャ、初めてですけど……くらはい……ぶかっけ、くらはい…!」アー

P「………どうしたんだ?そんな大口開けて。はいよ、ぶっかけ」ドンッ

アナスタシア「……エッ?」

美波「わー!待ってました!」

アナスタシア「…………な、なんですか、コレ」

美波「ふふふ♪アーニャちゃん、これが……」

美波「ぶっかけうどんよ♪」

アナスタシア「」

美波「さあ、出来立てのうちに食べましょう!」

アナスタシア「……ニ……ニ……ニ……」

美波「ど、どうしたのアーニャちゃん?」

P「具合でも悪いのか?」

アナスタシア「ニェーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

アナスタシア「ニェーーーーー!!!ニェーーーー!!!」

奏「ど、どうしたの!?落ち着いて、アーニャちゃん!」

アナスタシア「なにがぶっかけですか!こんなのただのウドンです!!!本物のぶっかけは……」

アナスタシア「こうだああああああああ!!!!!」ザパーッ

美波&奏&P「!!??」

アナスタシア「これが本当の……」

アナスタシア「ぶっかけです!!!!」



終劇

これにて終了ですー
定期ぶっかけssでしたー


>>10で思いっきりチンカス言うてるやん。「そう」じゃあらへんや


暴走特急アーニャって感じだった

ん……いいねこれ。
かなり大爆笑……乙

うどんを粗末にするなんて最低です!

>>17
静香ちゃん帰るよ!!

うどん職人の出番だそ

ぶっかけが好きなアイドル…
うごごごご…

ぶっかけうどんのCMってあれ完全にやってるよな
女の子がおっさん見て「あっ!ぶっかけおじさん!」とかもうそういうことじゃん


うどんの方よりも先にそっちの方を知ったから、TVで聞くと変な笑いが出る

久しぶりに笑ったw
おつおつ

事務所の外れの部屋って言うワードから笑う

なんかまた読みたくなって読んでしまった。面白いわ
今更だけど乙

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