桃華「属性談議、ですわ」 (14)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
短め、書き貯めありです。

↓一応過去作になります。読んでいなくても何の問題もありません。

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梨沙「そういえばさぁ…」

ありす「?」

桃華「梨沙さん、どうかしまして?」

梨沙「ウチの事務所ってそれぞれ所属する属性が分かれているわよね?」

桃華「ええ、わたくしがキュート、ありすさんがクール、梨沙さんがパッションですわね」

ありす「そんなの今更だと思いますけど…いきなりどうしたんですか?」

梨沙「や~…あれってどういう基準で決まっているのかなって」

ありす「自分で選んだという話は少なくとも私は聞いたこと無いですね」

梨沙「アタシもよ、アタシは美嘉さんとか莉嘉みたいなギャル系の子が多いからパッションなのかなって思ってたけど」

桃華「わたくしはPちゃまにこの可憐さを評価していただいてキュートに配属していただいたものだと思っておりましたが…」

ありす「私は…」

桃華「最初だけを見ればクールでしたわね」

梨沙「すぐ堕ちたけどね」

ありす「堕ちたってなんですか!それになんで過去形なんですか!私は現在進行形でクールです!クール・タチバナです!」

梨沙「いや、本当にクールなら自分から『クール・タチバナ』だなんて言っていかないわよ」

桃華「『ブラックアリス』…でしたっけ?それも含めてパッションっぽいですわね」

ありす「~~~!!!そんな事はありません!『生存本能』みたいな格好いい役柄もこなせるくらいクールです!」

桃華「あのときのありすさんは…正直可愛らしかったですわ」

ありす「な…っ!?!??!!?」(赤面)

梨沙「皆が皆優しいお姉さんみたいな人達だったしね、過去例を見ない程ありすの顔が穏やかだった気がするわ」

桃華「牙をもがれた…いえ、牙を立てたとしても優しく受け止められる…といったところでしょうか」

ありす「うぐっ…確かに『生存本能』の時は天国に居るのではないかと錯覚したことが何度もありましたが…」

桃華「あの時は『キュート・タチバナ』でしたわね♪」

梨沙「まぁ気にすることはないわよ!あのメンバーに囲まれたら誰だってそうなっちゃうだろうから!」

ありす「うぐぐ…うぐっ…!わ、私の事を言いますけど!お二人だって…お二人だって…」

ありす(桃華さんは確かにあまりイメージ崩れを起こしていない…梨沙さんも同じく…)

ありす「くっ!言い返せません…!」

桃華「何か悔しそうにされていますけれど…少なくともわたくしはそれを悪いとは思っていませんわよ?」

ありす「ふぇ?そうなんですか?」

梨沙「やれる役が多いってことだしね、むしろ羨ましいくらいよ」

桃華「梨沙さんはまだ怪盗の役などで冒険されている方だと思いますわ、ですがわたくしはまだ『櫻井桃華』の枠から抜け出しきれていませんの」

ありす「桃華さん…」

桃華「ファンの皆様やPちゃまの求める『櫻井桃華』をお見せすることは簡単かも知れませんわ…ですがこういう業界ですもの、いつまでもこのままで通用するほど甘くは無い事も知っていますわ」

ありす「で、ですが!安定しているのは良い事では?もしその路線変更に失敗してしまったら…」

桃華「批判されるでしょうし、最悪わたくしのアイドル人生が終わってしまうでしょうね」

梨沙「でも、そういうもんでしょ?ありすだって毎日同じイチゴを食べ続けたら飽きが来るでしょ?」

ありす「えっ?」

梨沙「えっ?」

ありす「えっ?」

梨沙「しつこい!」

桃華「あなた達…わたくしが折角真面目に話しているというのに…」

梨沙「ち、違うわよ!ありすが変な反応するから…!」

ありす「私がイチゴを食べ飽きるなんてありえませんから」フンス

桃華「はぁ…ともかく、わたくしは自分の可能性をもっと広げていきたいと思っている、ということですわ」

梨沙「そういうことならさ、ちょっと他の属性になった桃華を試してみたらどう?」

桃華「えっ!?」

ありす「いざ壊すといっても向き不向きもあるでしょうし、予行演習の意味合いで良いかもしれませんね」

桃華「そ…そうでしょうか…」

梨沙「じゃあとりあえずクールから行こ~!」

桃華「しょうがないですわね…ふーん、あなたがわたくしのプロデューサーですの?まぁ悪くありませんわね」

ありす「鉄板過ぎます、マイナス10点」

桃華「辛辣ですわね!?」

梨沙「とりあえず困ったらそれやっとけみたいなのあるしね、もっと冒険するんじゃなかったの?」

桃華「うぐぐ…わかりましたわ」

ありす「では次はパッションな桃華さんで、どうぞ」

桃華「…は~い!櫻井桃華こと、ローズフラワーで~す☆ローズって呼んでね!呼べよ☆」

ありす「ぶふっ!」

梨沙「そう来たか~!」

桃華「///」(プルプル)

ありす「おもし…ゲフン、実に良いと思います、普段の桃華さんからかけ離れたキャラクターで実に冒険していると思います」キリッ

桃華「ありすさん!?今本音が漏れかけましたわね!?」

梨沙「ぷぷっ…気のせいよ!さあこの流れでもう一回クールよ!」

桃華「くっ!」

ありす「大先輩に喧嘩を売るのはNGです」

桃華「何のことですの!?」

梨沙「ほらほらはやく!こういうのはリズムが大事よ!」

桃華「…ヘーイ!ご覧なさい、この気品!この優雅さ!今のわたくしこそ究極のアイドル!世界のアートの集大成ですわ!」

梨沙「あっははははは!世界レベル!桃華!アンタ今最高に輝いているわよ!!!!」

ありす「最高です桃華さん…くふふ…今の桃華さんなら確実に世界を獲れます!!!!ぶふっ!」

桃華「…世界を取れる?何をおっしゃっているのですかありすさん」

ありす「ふぇ?」

桃華「わたくしこそが世界であり世界がわたくしについてくるのですわ!これが世界レベル!世界のモードは、わたくしが起こしますわ!」

梨沙「あ~…テンションが上がりきって降りてこれなくなってるわね…」

ありす「も、桃華さん!?落ち付きましょう!その領域はきっと私たちには早すぎます!帰ってきて下さい!」

桃華「風が…世界がわたくしを呼んでいますわ…」

梨沙「だめよ!アタシ達じゃもう止められない…!」

ありす「こうなったら文香さんを呼ぶしか…!」

(ガチャッ)

ヘレン「ヘーイ!新鮮な世界レベルを感じたので来てみれば…これは少し危険ね」

ありす「ヘレンさん!?」

梨沙「ヘレン!桃華が世界レベルに…!助けてあげて!」

ヘレン「フッ!任せなさい…付け焼刃の世界レベルでは、本当の世界に届かないという事を教えてあげるわ!」

桃華「付け焼刃…?わたくしの鼓動こそが世界のリズム、世界はわたくしを求めているのですわ!」

ヘレン「その年にしてなかなかの世界レベル…しかし桃華!アナタは世界に求められているかも知れないけれどダンサブルではないわ!」

桃華「ダンサブル…!わたくしはそのような枠には収まりませんわ!わたくしはダンサブルを超越した…何かですわ!」

ヘレン「アナタの心はまだ幼い…真の世界レベルはそう!心まで…ダンサブル!」

桃華「くっ…!つまり、そういうことですのね…!」ガクッ

ヘレン「ふふ…良い世界レベルだったわ、精進なさい、あなたには素質がある…アデュー!」

(ガチャッバタン)

梨沙「二人が何を言っているのか何一つ意味が分からなかったわ…」

ありす「お二人の間で何か凄いやりとりがあったようなことだけはわかりますが…」

桃華「う~ん…わたくしは何を…」

梨沙「桃華!無事!?頭大丈夫!?」

桃華「いきなり失礼ですのね!?」

ありす「桃華さん!やっぱり冒険なんて危ないです!私たちは私たちのペースで成長していきましょう!」

桃華「ありすさん…そうですわね、こんなに素敵な仲間に恵まれているんですもの、焦る必要なんてありませんわよね」

ありす「そうです!私たちで一緒に成長していきましょう!」

………

ちひろ「あっ!桃華ちゃん、丁度いい所に、次のお仕事についてなんですけど…」

桃華「あらちひろちゃま、次はどんなお仕事なんですの?」

ちひろ「ええと…そ、その資料に企画案が書いてありますので!お渡ししますから後で読んでおいてくださいね!」(スタスタスタ)

桃華「あっ…行ってしまいましたわ…お忙しかったのでしょうか」

(ガサガサ)

桃華「え~、次のお仕事は…『[ローズクイーン]櫻井桃華』…

    深窓の令嬢の裏の顔、時子様仕込みのあれやこれをいかんなく発揮する櫻井桃華に…」

桃華(あれやこれや…?財前さん仕込みの…?なんだか嫌な予感がしますわね…)

(パサッ)

桃華「あら何か落ちて…次の衣装の案ですのね………っ!?

    ボ…ボボボボンテージというものですの…!?さすがにこれは露出が激し過ぎでは…!?

    ………Pちゃま!!!!!Pちゃまはどこですの~~~!?そこにお直りなさい~~~!!!!」

ちひろ(…発売したら絶対買います)

おわりです、お目汚し失礼しました。


この3人のシリーズほんと好き

うん

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