雪歩「真ちゃん、これ何だと思う？」
http://i.imgur.com/891x9qv.jpg

真「え？シャベルだよね？」

雪歩「うん、正解。じゃあこれは？」
http://i.imgur.com/GE0uIQa.jpg

真「スコップ…だよね？ふつうの」

雪歩「正解」

真「さすがにこれくらいは分かるよ……」

雪歩「でもね、東日本と西日本で呼び方が逆になるんだよ」

真「逆に？」

雪歩「うん。西日本でスコップといえばこっち」
http://i.imgur.com/891x9qv.jpg

雪歩「シャベルはこっち」
http://i.imgur.com/GE0uIQa.jpg

真「へぇー」

雪歩「なんで逆になるかはいろんな説があるからここでは追求しないけど、気を付けてね？」

真「いや、気を付ける必要あるの？」

雪歩「あるよ！西日本行ったときにスコップが必要になったら『私にはシャベルが必要です』って言わなきゃダメなんだよ！」

真「なんで英語の教科書の訳文みたいな言い方なんだよ……」

雪歩「笑われちゃうよ？あの子はスコップとシャベルの違いも分からない子だって、笑われちゃうよ？」

真「別にいいです……」

雪歩「いまのは地域による違いだけど、規格としてちゃんと決まってかどうかやっぱり気になるよね？」

真「ならない…ぜんぜんならない……」

雪歩「 ＪＩＳ規格だと、上部が平らで足をかけて押せるものを『シャベル』上部が丸くて足をかけられないものを『スコップ』って区別してるんだよ。つまり……」

真「つまり？」

雪歩「これとこれはどっちもシャベルなんだよ！！！」
http://i.imgur.com/GE0uIQa.jpg
http://i.imgur.com/891x9qv.jpg

真「な、何だってー！！！とはならないからね……？」

雪歩「ちなみにスコップはオランダ語由来、シャベルは英語由来だから、知っとくとちょっとした自慢になるよ」

真「ならないよ、たぶん……」

勉強になるなあ（寝ぼけ眼）

はえーためになる

本当に面倒だよね、これ
スコップとシャベルが地方で違うからスコップを化してと頼んだらシャベルを渡されたりした経験あるよ

ショベルは？

エンピは？

ほえー知らんかった

スコッパは？

俺は関東出身だけれど西日本の呼び方だぞ！と思ったら親が両方とも西日本だった……

ズゴックは？

ストッパは？

どっちもスコップて呼んでた

雪歩「さて、と」

真「あ、終わったのかな？じゃあボクはレッスンに」

雪歩「真ちゃん！最近のスコップ(東日本基準)はスゴいんだよ！」

真「終わらないよねやっぱり……」

雪歩「今日はね、真ちゃんのために私のコレクションの中から選りすぐりの5本を持ってきたから」

真「えっ？どこにあるの？」

雪歩「ここにあるよ！」ﾄﾞﾝｯ!

真「ちょっ、いまどこから出したの！？」

雪歩「まずは王道のスコップから紹介するね！」

真「たまにはボクの話も聞いてほしいな……」

雪歩「最初はこれ！100年の伝統！金象印でお馴染みの浅香工業さんから、Little ElephantのGLショベルだよ！」
http://i.imgur.com/LhWVUw1.jpg

真「あぁ、雪歩が最近よく使ってるやつだ」

雪歩「浅香工業さんは日本で最初にスコップとシャベルの製品化に成功した、私にとって神様みたいな会社なんだよ！」

真「あ、そうなんだ……」

雪歩「ヘッドは部分は焼戻しの熱処理加工で、ヘッド表面はガラ研磨のテンパーカラー仕上げ、クリアーニス塗り！」

真「ごめん！ぜんぜん分かんない！」

雪歩「ね？」

真「ね、って言われても……」

雪歩「日本中の現場作業員さんに聞いてみるといいよ。『金象印で間違いないですよね？』って」

真「それよりレッスンの時間が……」

雪歩「2本目！」

真「あ、はい……」

雪歩「2本目は矢羽根本家さんの本鋼円匙3号だよ！」
http://i.imgur.com/11yGoLO.jpg

真「わっ、なんか鋭いね」

雪歩「それは当然だよ！ 職人さんが1枚1枚手作業で熱処理を行っている手作りで、ヘッド部分は鋼だもん！」

真「な、なんか凄いね……」

雪歩「私は13000円で買ったよ…お小遣いを貯めて、やっと手に入れたんだよ……」

真「高っ！」

雪歩「でも、使ってみると分かるんだよね。あ、これはモノが違うな、って」ｳｯﾄﾘ

真「スコップ見つめながらウットリするのは止めて欲しいかな…親友として……」

雪歩「次はこれ！SOGさんの折りたたみシャベル、ENTRENCHING TOOL！」
http://i.imgur.com/Amcs9rI.jpg

真「さっきまでのと比べると短いね」

雪歩「うん。元々は軍用だし、普段は折り畳んで携帯するものだから」

真「へぇー。いろんなのがあるんだなぁ」

雪歩「ちょっとした穴堀りに最適だよね。素材も安心の高炭素鋼！」

真「どこがどう安心なのか分からない……」

ゆきほはものしりだなー

金象は違うな ホームセンターの安物だとすぐダメになるし使いにくいけど金象は丈夫で長持ちする

雪歩「いろいろ迷ったんだけど、1本くらい角スコも紹介しなきゃダメだよね、って。だからこれに決めました」

真「え、何？かくすこ？」

雪歩「角スコップだよ！略して角スコ！」

真「知らないよ！」

雪歩「4本目はCAPTAIN STAGさんのステンレス角型スコップだよ！」
http://i.imgur.com/FAaxyQm.jpg

真「あー、頭の部分が四角なんだね。だから角スコ？」

雪歩「うん！角スコはただ穴を掘るだけじゃなくて、ちり取りの代わりにもなるんだよ？作業現場のスイーパーだよ！」

真「いらない知識が増えていく……」

雪歩「角スコも金象印にしようかなって思ったんだけど…余計なモノを全部取り払った、この子の武骨さと機能美が好きだから……」

真「この子とか言い出しちゃったよ……」

雪歩「ちなみにスコップのことをシャベルって呼ぶ西日本でも、たいていは角スコで通じるから安心してね」

真「だから、どこがどう安心なのか分からないって……」

雪歩「さぁ、真ちゃん。いよいよ最後の5本目だよ？心の準備はできてる？」

真「レッスンに行く準備ならできてます……」

雪歩「5本目はこれだよ！」

真「え！なにこれ！？」

雪歩「 Wlofwillさんのスチールマルチスコップ、折り畳み式で15機能付きだよ！」
http://imgur.com/PaQ6yCq.jpg

真「じゅ、15！？」

雪歩「うん！主な用途としてはスコップ、ノコギリ、斧、つるはし、クワ、栓抜き、ホイッスル、マグネシアロッド（木を擦り合わせて火種を取るという機能）、アイスピック、フィッシュナイフ、ハンマー、釘抜きなど(商品説明より)だよ！」

真「詰め込みすぎだよ！」

雪歩「図解するとこうなるよ！」
http://imgur.com/w5DsLwQ.jpg

真「栓抜きそこ！？使いにくいよね絶対！」

雪歩「極限状態で栓抜けないよりマシだよぅ！」

真「あぁ…気弱で引っ込み思案だった雪歩はもういないんだね……」

雪歩「どうだった真ちゃん？」

真「返答に困ること聞かないでよね……」

雪歩「穴を掘れたら何だっていい…そう思ってた時期が私にもあったよ」

真「遠い目をしないでほしいな……」

雪歩「だけどね…それだけじゃもう物足りないんだよ…良い穴は、良いスコップが生み出すものだから！」

真「分かるような分からないような、分かりたくないような……」

雪歩「じゃあ私、ボーカルレッスン行くね！またね、真ちゃん！」ﾀﾀｯ

真「へ？へ？あの、ゆ、雪歩？」

真「……」

真「なんだよもぉぉぉぉぉ！！！！！」

真「喋りたいこと喋るだけ喋っただけしゃんかぁぁぁぁぁ！！！！！」

小鳥「シャベルだけに？」

真「お後がよろしいようで」

お し ま い

終わりです
いろいろ調べてたら、ちょっとだけスコップとシャベルに詳しくなりました
さようならー

乙！

乙です
雪歩はきっと雪かきも得意

乙
栓抜きついてるスコップがあるなんて知らなかったなｗｗ

しゃべるだけに...ってやかましいわw
勢いあって面白かった。おつー

乙です。
最後の発想自体は十徳ナイフとかの延長なのかな？斧さえいらなきゃナイフで十分に思える……時にウチは西だったけど小さいのをシャベルでデカいのをスコップって呼んでた気がする。

屋根雪おろすときは角スコ使ってます

この六角レンチめっちゃ使いづらそう

他はともかく土掘った道具で食べ物のカンヅメ開ける気はしねえなぁ

>>35
塹壕戦で敵の血に塗れた道具なら？

>>36

>>36
鉄分と水分も摂取できて効率的だな！

スマホ落としたら空欄で送信されたわ…

>>35
極限状態で缶開けられないよりマシだろ？