【艦これ】 みにくいナガラの子 (20)
ある造船所でのお話
そこでは妖精さんたちが同シリーズ姉妹 軽巡洋艦を建造しておりました。
妖精さんたちはどの軽巡も一つ一つ丁寧に、大切に作りました。
ですが、その中に一つだけ。
やけに小さいものが紛れていました。
「設計ミスかな?」と妖精さんは思いましたがそのまま建造を続けます
最初の子ができあがりました。
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黒髪にサイドテールがよく似合う女の子ができあがりました。
能力は大変優秀 万能タイプ 妖精さんたちもご満悦です。
2人目3人目 どんどんと完成していきます。妖精さんたちも嬉しそうに頑張ります。
全員着物が似合いそうな感じ。美人さん揃い
ところが
最後の一人だけなかなか建造できません。
あの小さな子でした。
時間がかかった後生まれた末っ子は……金色の髪をした他の子と似ても似つかない子でした。
なにもわかっていない末っ子は珍妙なトーンで産声をあげます。
妖精さん達は「駆逐艦の設計が混じった」「突然変異」「駒田」「人為的ミス」などと
好き勝手なこと言います。
その変わった末っ子は 「阿武隈」というこれもまた変わった命名をされました。
翌日から、6人の姉妹たちの訓練が開始
長良「よっしゃー ばっちこーい」
鬼怒「訓練だよー やるよー!!」
1番目の子と5番目の子は頑張り屋さん。明るく楽しく訓練に挑み教官も高評価
五十鈴「全的中? まぁ当然の成果ね」
由良「やったぁー ふふふっ」
2番目の子と4番目の子は落ち着きがある感じ。 早期実戦投入で、よく働きそう。
名取「これで…よろしいでしょうか…」
一見おどおど弱そうな3番目の子は規格外の火力 軽巡エースをも期待できる器です
ただあの末っ子は……
駒田はやめよう……(白目
阿武隈「ううう 訓練辛いですぅ あたしなんかがこんなの……」
阿武隈「そんなに怒らないでくださいよぉ~ ただ行進中髪型を」
阿武隈「あたし的にはOKだと思ったんです!!」
気弱なくせに主張は一人前、格好ばっかり気にして訓練に身が入らない
成績も……
教官たちの間では「姉妹の劣等生」と呼ばわりされていました。
所定期間を終え、実戦投入です。
姉妹達はそれぞれに役割を与えられました。
長女と三女は準主戦部隊 その性能を生かし、重巡の代役を務めることさえあります
次女と四女は対潜部隊 専門職敵潜水艦ハンター 大切な役目
五女は遠征部隊の旗艦 まだまだお子様な駆逐艦を率いる指揮能力が求められます
そして阿武隈に与えられた役目は…警備でした。
鎮守府周辺を哨戒するだけの誰にでもできる単調な仕事
実戦に出る同僚たちと出くわすと肩身が狭いような仕事でした。
駆逐艦達にも陰口を叩かれ、馬鹿にされるような役目でした。
阿武隈は姉達と会う時に劣等感を感じる自分に気がついていました。
鬼怒「やっほー 鬼怒と一緒に訓練しようよー 早く戦果上げたいよねー」
一つ上の姉はたびたび訓練へと誘ってきますが最近は断り続けています。
由良「阿武隈ちゃん 一緒に美容室にいこう? ね」
二つ上の姉は面倒を見てくれようとしますが髪型にはこだわりがあるのです
名取「あ、あの… いえ、ではこれで…」
三つ上のに至っては避けられてる?
五十鈴「なにその自信なさげな顔は そんな顔してるから色々言われるのよ!!」
四つ上の姉はいちいち当たりがキツくて大っ嫌い。
長良「よーし 今日はみんなでマラソンだー 阿武隈も参加 強制参加」
体育会系の長女はもっと嫌い マラソンなんかしたら前髪が崩れちゃうじゃない
次第に阿武隈から姉たちへと話かけることはなくなりました。
駆逐艦はウザいし、北上さんは怖いし。仕事は退屈だし こんな鎮守府なんて…
今日も退屈な警備任務
前方を見ると主戦部隊 改二だらけの一軍艦隊が出発していくのが見えます
その中には昨日改二となった姉 五十鈴の姿も見えます
あんな部隊に配属されたらそんなに誇らしいだろう
ふと、そんなことを考えましたが二軍にすら入れない自分を鑑みると、ただ悲しくなりました。
このまま腐っていくのかと悲しくなりました
鬼怒「今日はどっする?」
とりあえず訓練は再開することにします。
五十鈴改二&一軍編入に伴い、これまで五十鈴が行っていた対潜任務へと異動になりました
由良「ほらよく狙って 潜水艦相手だとこう ね?」
姉が色々と教えてくれたので練度が劣る阿武隈もどうにか任務をこなします。
対潜部隊の軽巡 警備と違い部下に駆逐艦を持つことに
とっても心配でしたが潮を筆頭に、やさしい子ばかりが集まってくれて
どうにか旗艦も様になってきました。
少し自信もついてきました
でも出撃任務につくことで仲間とお風呂に入る場面が増え
これはこれで劣等感…
次女・三女:特盛
四女・五女:大盛
長女:並盛
自分は牛皿です。一番嫌いだった長女とは少し仲良くなりました。
今日はちょっと苦手だけど… 五十鈴お姉ちゃんに稽古をつけてもらいました
器用に装備を持ち変えて対空でも対潜でもすっごい……
さすが一軍&改二…
「あたしももっと火力をつけて頑張ります!」 って言ったら
「バカね」と冷たく言われました
ううう、やっぱり姉の中でこの人だけ当たりキツイですぅ
軽巡の仕事は戦艦・空母のアシスト 独自の技術を磨かないとダメよ だそうですハイ
訓練の後、一緒にお風呂に入ったら特盛がメガ盛になっていました。
改二しゅごい
対潜部隊としてしばらく働いた後……突然準主戦部隊への異動が命じられました
北上さん達三人が雷巡になって先制雷撃?が可能になり切り札として温存されるためです
先制雷撃ってどうやるんだろう? あたしもできるかな?
準主戦部隊では長女や三女の僚艦としての出撃が多くあり、そのたびにMVPがとれました
なんでだろ?
火力も雷装も対空だってあたしのほうが低いのに
そんな感じでMVP取ってたら提督さんが
「最近頑張っているな 期待しているぞ」って言ってくれました
うれしいな!
札?とかいうので普段より多くの人数が必要らしく
初めてイベント攻略という大切なお仕事に参加させてもらいました。
一戦目:さぁ攻撃だぁ と思ったら艦爆と先制雷撃でもう敵がいませんでした。
二戦目:攻撃は…当たった! カスダメだけど
次に攻撃した武蔵さんは3ケタ すごいなぁ
三戦目:夜戦バカが何回も攻撃を耐えて、夜戦にもちこんでMVP 負けた…
ボス戦:あたしは開幕爆撃で大破 MVPは三式弾で鈴谷さんが取りました
道中大破しなかっただけで十分と言われましたが役立たずだったなー
提督さんから『改装設計図』 というものを見せられました
火力もぐんっと上がって、艦載機を多く積めるようにする
あたしは拡張性?というものが高く、色々大規模な強化が可能らしいです
「瑞雲とか積めちゃうんじゃないか?」と提督さんは言いました
でもそれって航巡の劣化版じゃないの?
そう思ったので夜中に提督の執務室にこっそり侵入して~
改装設計図をカキカキお直し 目指すはドリーム軽巡洋艦
いろいろ持てるようにして~ あっこんなのもいいかな~
改造完了
妖精さんからは「なんだこのゲテモノ路線」と言われちゃいました
でもあたし的にはハイパーOKです!
提督さんもものすっごい驚いてました!
その是非はその後すぐに明らかに
甲標的装備による一軍エリート戦力!
大発動艇装備による遠征のスペシャリスト!
金髪が眩しい巨乳美女な容姿!
ハキハキした喋りと冷静な判断から生み出される指揮命令能力!
そう 今の阿武隈はみにくいナガラの子ではありません
軽巡が誇る長良型。その中でも最高のエースだったのです…
阿武隈「ってなる予定。未来のエースなんです!」
阿武隈「だからバカにしないであたしの指示にシタガッテクダサーイ!! ><」
一水戦駆逐艦s「………」
曙「で、今練度いくつよ?」
阿武隈「……34」
おわり
頑張れ阿武隈 負けるな阿武隈
うちの阿武隈は雷巡と名取&川内型3隻育った後にドロップしたので未育成レベル34
過去2回イベントで後悔したけどイベント終わると忘れて放置される
乙
乙乙
阿武隈を見るとついいぢめたくなるのは何故だろう?
乙
頑張れ阿武隈
カタカナで書かれると霧の艦隊でも来たかと思ったよ
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