店主「じゃあな、また来いよ」

店主「…そういや今朝よぉ、騎士サマが来てな。誰か捜してるっぽかったぜ？」

店主「アンタの事は黙ってたが…心当たりあるんじゃねぇのか？」

店主「適当にあしらったがな…騎士団相手じゃそうそう逃げられねぇだろうなぁ…」

店主「……そういやぁ北にあるスラムで美人を見かけたって聞いたぜ」

店主「捜して──あんにゃろう、飛び出して行きやがった」

店主「ったく…」

おっさん「………なぁなぁ」

店主「ん？」

おっさん「なんかよぉ、面白そうな話してんじゃんかよぉ」ﾋｯｸ

店主「あぁすんませんね、もう終わったんで」

おっさん「んだよ俺にも教えてくれよぉ店長ぉ～」ﾋｯｸ

おっさん「じゃないとここで…ﾋｯｸ戻しちゃうもんねぇ～っとぉ」

店長「ははは、あんまり人に話せるモンじゃないんでね、すんませんね」

おっさん「ケチぃ…ケチんぼぉ…」ﾋｯｸ

おっさん「いいじゃんかよぉ…話してくれたってよぉ…」

店長「すんませんね」

おっさん「頼むよぉ…この通りだからよぉ…」

店長「人生色々あるってことで」

おっさん「けちぃ…」

店長「ケチで結構ですよ」

おっさん「あんだよぉもういいよぉ～話すまで居座るもん！」

おっさん「ハイもう動きませんからぁねボカァね」

店長「……」

おっさん「ほらほらぁ～話さないとめんどうなお客さんですぉ～」ﾋｯｸ

店長（既に大分面倒なんだが…）

店長「…はぁ、分かりました。じゃあちょっとだけ昔話するんでそれでおしまいに…」

おっさん「おぉっ、待ってましたテンチョーのお話！よっ！」

ふむ