橘ありす「ツッコミアイドルフレデリカ?」 (28)



前作
橘ありす「宮本ノノデリカ?」




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―――――事務所―――――


宮本フレデリカ「~♪」

フレデリカ(今日はありすちゃんが来るはずだから~)

フレデリカ(何をしよっかな~?)

フレデリカ(う~ん……。超能力者……? ギャンブラー……? 看護婦……?)

フレデリカ(……なんか二番煎じだねー?)

フレデリカ(ま、ありすちゃんが来るまではまだ時間あるし、ゆっくり考えよっと☆)



ガチャ
橘ありす「おはようございます」

フレデリカ「あ、あれ!?ありすちゃん、今日は早いね?」

ありす「いえ、飼ってるガラパゴスゾウガメに起こされまして……」

フレデリカ「ガラパゴスゾウガメ!?」



ありす「?」

フレデリカ「そ、そんな個性的なペット飼ってたっけ!?」

ありす「なに言ってるんですか……。いつも話してる、ガラパゴスゾウガメのガラパゴちゃんですよ」

フレデリカ「ネーミングセンスひどいね!?なんでカメ要素をなくしちゃったの!」



ありす「カワイイんですよ? たまに指を噛みちぎろうとしてきたり」フフ……

フレデリカ「エピソードはぜんっぜんかわいくないけど!?」


フレデリカ「よ、よくわかんないんだけど、ゾウガメって、すっごく大きいんじゃないの?」

ありす「まだ仁奈さんよりは小さいですよ」

フレデリカ「比べる相手が人間って時点でちょっとどうなのかなー……」



ありす「フレデリカさんは、なにかペットとか飼ってますか?」

フレデリカ「う、ううん、飼ってないよー」

ありす「それでも宮本ですか!?」

フレデリカ「苗字で!?」

ありす「この伊達メガネ!」

フレデリカ「掛けてないよー!?」



ありす「飼ってみたい動物はいないんですか?」

フレデリカ「え? うーん……」

フレデリカ(あ! そうだ……!)

フレデリカ「フレちゃんねー!ヤンバルクイナが飼いたい!」

ありす「ヤンバルクイナは鳴き声がうるさかったのでオススメできないですね」

フレデリカ「飼ったことあるの!?」



ありす「あれは私が軍に入る前……。まだ各地を転々としていた時の話です」

フレデリカ「掘り下げたい過去のオンパレードだね!?」

ありす「まだ、現在のように日本とフランスを1時間では往復できなかった時代……」

フレデリカ「それは今でも普通に無理だよ!?」



フレデリカ「あ、ありすちゃん?」

ありす「ありすです!」

フレデリカ「いや、そう呼んだんだけど……」

ありす「どうしましたか?ヒトが鉄砲喰らったような顔して」

フレデリカ「それ死んでるんじゃないかな」

ありす「言いたいことがあるならにょっきり言ってください!」

フレデリカ「言語センス大丈夫!?」


どうゆうことなんだ……


フレデリカ「い、いやー。今日のありすちゃん、ちょっと変っていうか……」

ありす「あれ?気づいたんですか?」

フレデリカ「え?な、なにかあったの?」

ありす「この髪飾り、新しいやつなんですよ」

フレデリカ「そういうことじゃなくってー……!」

ありす「身長も0.1センチ伸びましたし」

フレデリカ「それは誤差なんじゃないかなーって」

ありす「株式も上場しましたし」

フレデリカ「本当に何の話!?」



ありす「そんなことよりフレデリカさん!」

フレデリカ「ど、どうしたの?」

ありす「どうしたの?じゃないですよ!今日のCM撮影!ちゃんと台本に目を通しましたか?」

フレデリカ「あれ!?そんな仕事あったっけ!?」

ありす「まったく……、いつもアドリブだからって、そんなんじゃ困ります!」

フレデリカ「ごめんねー?それで、なんのCMだったっけ?」

ありす「ビールです」

フレデリカ「ダメでしょ!?」



フレデリカ「ふ、2人とも未成年なのに!?」

ありす「オファーが来てしまったんですから仕方がありません」

フレデリカ「マーケティング戦略がおかしいよー……」

ありす「では、大まかな流れを確認しますね」

フレデリカ「うん……」

ありす「まず全裸に」

フレデリカ「いきなり!?」

ありす「あ、これ由里子さんのメモでした」

フレデリカ「そういうのいいからね!?」



ありす「えっと、まず私が歩いていると、ひったくりにカバンを盗られてしまいます」

フレデリカ「うんうん」

ありす「そこで缶ビール(未開封)を持ったフレデリカさんが登場!」

フレデリカ「普通は持ってるのもおかしいのに」

ありす「フレデリカさんは逃げるひったくりに缶ビールを投げつける!」

フレデリカ「!?」

ありす「見事にひったくりに当たって確保。ハッピーエンドです」

フレデリカ「それでビールの売り上げは伸びないんじゃない!?」

ありす「あ、瓶ビールがいいですか?」

フレデリカ「そうじゃないよ!街中で瓶ビール投げたらフレちゃんの方がよっぽど犯罪者だよ!」



ありす「なにか質問はありますか?」

フレデリカ「わからないことだらけなんだけど……」


フレデリカ「あ、どこで撮影するんだっけ?」

ありす「夢の国です」

フレデリカ「なんでそこにケンカ売っちゃうのかなー!?」

ありす「誰がイッツアスモールワールドですか!」

フレデリカ「被害妄想!!!」



ありす「……フレデリカさん、ちょっと今日はおとなしいですね?」

フレデリカ「そ、そんなことないよー☆」

ありす「いえ、いつもならこの辺りで警察の介入があるところなんですが」

フレデリカ「そこまで過激なことはしてないよ!?」

ありす「口癖が『パリでは日常茶飯事だぜ!』じゃないですか」

フレデリカ「フレちゃんだけでなくパリにもふーひょー被害が!」



フレデリカ「も、もっと平和な話をしようよ!」

ありす「そうですか……。あ、考えてくれましたか?あの話」

フレデリカ「えーっと……、なんの、話かな……?」

ありす「忘れるなんて酷いです!」

フレデリカ「ご、ごめんね!」

ありす「同棲の話ですよ!」

フレデリカ「!?!?!?」



フレデリカ「ど、同棲!?誰と誰が!?」

ありす「決まってるじゃないですか!私とフレデリカさんがです!」

フレデリカ「あ、ありすちゃん、フレちゃんといて疲れるんじゃないの?」

ありす「何を言ってるんですか!こんなにも毎日想いを伝えているのに!」

フレデリカ「えええ!?」

ありす「ラノベの難聴系主人公かっ!」

フレデリカ「そういうツッコミは待ってなかったけど!?」



ありす「どうして伝わらないんですか?」

フレデリカ「え?」

ありす「どうして?」

フレデリカ「あ、ありす……ちゃん?」

ありす「どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして」

フレデリカ「え?え?えええ!?」

ありす「どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして!!!!!」

フレデリカ「う、うわぁぁぁぁ!!!!!」



「――――――ん!」

「フ――リ―さん!」

フレデリカ「うーん……」

「フ―デ―――さん!」

フレデリカ「うーん、うーん……」

「フレデリカさん!!!」

フレデリカ「……!」ガバッ!

フレデリカ「!?」キョロキョロ

ありす「まったく、ようやく起きましたか」

フレデリカ「……え?」

フレデリカ「あ、ありす……ちゃん?ここは……?」

ありす「ここは?……じゃないですよ!仮眠室です!レッスン直前なのに来ないから、探しに来たんですよ?」

フレデリカ「そ、そっかー……!」ヘナヘナ

ありす「ちょっと!これからレッスンなんですよ!?」

フレデリカ「ごめんねー?安心しちゃってー……♪」

ありす「はぁ?」



フレデリカ「ふ、フレちゃんね!ヤンバルクイナを飼いたいって思うの!」

ありす「ヤンバルクイナ!?バカなんですか!?絶滅危惧種ですよ!?」

フレデリカ「ありがと!!!」

ありす「何が!?」


おわり



過去作 


智絵里「朋さんと」ほたる「少しのお出かけ」 

佐城雪美「……新番組」橘ありす「リトル・マーチング・ファンド・ガールズ!」 

緒方智絵里「お茶会」渋谷凛「オブ」宮本フレデリカ「フリーダム☆」 

渋谷凛「クイズ王に」本田未央「なりたい?」



などもよろしくお願いします 

乙です

ヤンデレありすちゃんもいい…

慌てるフレちゃんかわいい

ツッコミデリカとは珍しい
おつおつ

このありすに妙に違和感が無いと思ったら橘流イタリアンシェフの時は大体こんな感じだった

素晴らしい…乙です

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