ちなつ「櫻子ちゃん……」 (39)
~櫻子の家~
櫻子「……すぴー」Zzz
ちなつ「……」カリカリ
櫻子「……いそべあげ……」Zzz
ちなつ「……」カリカリ
ちなつ「……」
櫻子「……」Zzz
ちなつ「……櫻子ちゃんもう寝ちゃってる」
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ちなつ「急に呼び出されたかと思えば」
櫻子『次のテストの勉強教えて!向日葵は用事があってダメだった!』
ちなつ「とか急にいいだして……」
櫻子「……」Zzz
ちなつ「全く櫻子ちゃん、こんなんで大丈夫なの?」
櫻子「……ひまわり……お茶」Zzz
ちなつ「……」
ちなつ「あーあ、こんなことなら櫻子ちゃんのこと断って、あかりちゃんとデートの練習でもすればよかった」
櫻子「……」Zzz
ちなつ「……」
ちなつ「櫻子ちゃん、いつもうるさいくせに寝てる時はかわいいのよね」
櫻子「……うぇへへ」Zzz
ちなつ「……」
ちなつ(櫻子ちゃん寝てるし、キスしてもバレないよね?)
ちなつ(まあ口にしたらさすがにやばいし、ほっぺにすればいっか)
ちなつ「……」ソーット
櫻子「……すぴー」Zzz
ちなつ「……」ソーット
櫻子「……」Zzz
ちなつ(あともう少し……)
櫻子「……」Zzz
ちなつ(あともうちょっと……)
櫻子「……」ゴロン
ちなつ(!?)
ちなつ「……」
櫻子「……むにゃあ」Zzz
ちなつ(口にしてしまった)orz
ちなつ(ま、まあこれは事故だからノーカンよノーカン!)
ちなつ(……くちびる柔らかかったなあ)
ちなつ(って、そうじゃなくって!私の本命は結衣先輩なんだから!)ブンブン
ちなつ「……顔が熱い」
~翌日~
ちなつ「ふぁあ~」
あかり「ちなつちゃん大丈夫?寝不足?」
ちなつ「まあそんなところ。ちょっと昨日考え事してて」
あかり「考え事って?」
ちなつ「いや、大したことじゃないから」
あかり「気になるよぉ」
ちなつ「あかりちゃんは気にしなくていいの」
あかり「うーん……ならいいけど」
ちなつ(こんなこと相談できるわけないじゃない)
~学校~
ガラガラ
ちなつ「おはよー」
櫻子「あ!ちなつちゃーん!」ダキッ
ちなつ「ちょ、櫻子ちゃん?!」
櫻子「昨日は勉強教えてくれてありがとね!」
ちなつ「ど、どういたしまして」
ちなつ(急に抱きついてこないでよ、びっくりするじゃない)
向日葵「ちょっと櫻子、吉川さんに教えて貰ったんですの?」
櫻子「うん!」
向日葵「まったく……これで自分から勉強すれば問題ありませんのに」
櫻子「なんだとー!」
ちなつ「……」
あかり「おはよー!先生に呼ばれて少し遅くなっちゃった!」
櫻子「あかりちゃん、おはよー!」ダキッ
ちなつ(あっ)
あかり「えへへ、おはよ、櫻子ちゃん」
ちなつ(そうだよね、櫻子ちゃんそういう子だもんね)
ちなつ(……でも)
向日葵「吉川さん?」
ちなつ「あ、ごめんね。どうしたの、向日葵ちゃん」
向日葵「さっきからぼーっとしてますけど大丈夫ですの?」
ちなつ「あ、いや、ちょっと寝不足でね」
向日葵「そういうことでしたの。授業中気をつけてくださいね」
ちなつ「う、うん、ありがとう」
~放課後~
櫻子「やっと授業終わったー!」
向日葵「まだ生徒会がありますわよ」
櫻子「わかってるってばー」
あかり「ちなつちゃん、ごらく部いこうか?」
ちなつ「……」ポケー
あかり「ちなつちゃん?」
ちなつ「あ、ごめんごめん。行こうか、あかりちゃん」
あかり「…ちなつちゃん、やっぱり大丈夫?」
ちなつ「大丈夫だよ。ほら、早くごらく部行こ?」
あかり「う、うん……」
櫻子「ちなつちゃん、ちょっと待った!」
ちなつ「へ?」
向日葵「いきなりどうしたんですの、櫻子ったら」
櫻子「いやー、今思い出したことがあってさあ」
櫻子「ちょっと違う場所で話したいから、いい?」
ちなつ「私は、別にいいけど」
櫻子「と言うわけだから、向日葵先行ってて?」
向日葵「はぁ、わかりましたわよ」
ちなつ「あかりちゃんも先行ってて?」
あかり「うん、わかったよぉ」
~空き教室~
ちなつ「で、どうしたの?」
櫻子「はいこれ!」
ちなつ「これ……最近できた遊園地のチケット?」
櫻子「そうそう!姉ちゃんがくれたんだけどさ、友達と一緒に行ってきなって」
ちなつ「でもなんで私に?」
櫻子「この前のお礼!」
ちなつ「な、なんだそう言うことね」
櫻子「ちなつちゃんいなかったらほんと大変だったからさあ」
ちなつ「本当は自分1人でやるものだけどね」
櫻子「えへへ」
櫻子「あ、日にちなんだけどさ、次の日曜日でいい?」
ちなつ「日曜日?まあ、その日は何も無いから別にいいけど」
櫻子「やったー!てなわけで日曜日よろしくねー!」ダッ
ちなつ「あ、ちょっと、櫻子ちゃん!」
ちなつ「もう、集合する場所とか時間とかどうするのよ……」
ちなつ「でもまあ、こう言うのも悪くないかな」
ちなつ「……とりあえず見た感じ、あの日キスしたのはバレてなさそうね」
~ごらく部~
ちなつ「こんにちは~」
結衣「あ、ちなつちゃん、こんにちは」
ちなつ「結衣先輩~!今日も大変でしたよ~!」
結衣「はいはい。ちなつちゃん、今日もお疲れ様」
ちなつ「あれ、ところであかりちゃんと京子先輩は?」
結衣「ああ、あの2人なら、お菓子買いに出かけてるよ」
ちなつ「そういうことですか(これは結衣先輩と2人でいられるチャンス!ありがとう!あかりちゃん!京子先輩!)」
結衣「そうだ、ちなつちゃん」
ちなつ「はい!なんでしょうか!」
結衣「これ映画のチケットなんだけど、ちなつちゃんも一緒にどうかなって」
ちなつ「結衣先輩と一緒に映画?!」
結衣「ちなつちゃんがよければいいんだけど」
ちなつ「はい!はい!是非とも!いつ行くんですか!」
結衣「次の日曜日にしようかなって」
ちなつ「はい、わかりました!次の日曜ですね!次の……にちよう?」
結衣「うん、大丈夫かな」
ちなつ「えーっと、次の日曜ですか……」
ちなつ(結衣先輩と映画デートできるのは最高っだけど……)
ちなつ(日曜はついさっき櫻子ちゃんと遊園地な行く約束しちゃったし……)
ちなつ(櫻子ちゃん断ったら悲しい顔するだろうなあ)
ちなつ(あの元気な櫻子ちゃんの悲しい顔……)
ちなつ「……はあ」
結衣「ちなつちゃん?」
ちなつ「すみません結衣先輩、その日は先約がありまして……」
結衣「わかった、ごめんね急に誘っちゃって」
ちなつ「あ、いえいえ、また機会があったらお願いします!」
ちなつ(……これでよかったのかな)
~ちなつの部屋~
ちなつ「ふぅ~」ドサッ
ちなつ「日曜に櫻子ちゃんと遊園地かあ」
ちなつ「……他の人から見たらデートに見えたりして」
ブルルル ブルルル
ちなつ「あ、櫻子ちゃんからメールだ」
『日曜は七森駅に8時集合ね!じゃ、よろしく!』
ちなつ「言われる前に気づくなんて、櫻子ちゃんにしては珍しいわね」
ちなつ「『わかった。こちらこそよろしくね』っと」ピッ
ちなつ「……日曜、楽しみだなあ」
【日曜日】
~七森駅~
ちなつ「8時5分……」
ちなつ「櫻子ちゃんまだ来てないし」
ちなつ「こっちは1時間も前から待ってるのに、誘ったほうは遅刻ってどういうことよ」
ちなつ「まったく、櫻子ちゃんはいつもこうなんだから」ハァ
ちなつ「これで寝坊とかだったらさすがに「おーい!」
ちなつ「!」
櫻子「ちなつちゃん、遅れてごめん」ゼェゼェ
ちなつ「もう櫻子ちゃん遅い!どんだけ待たされたと思ってるのよ!」
櫻子「ごめんごめん!昨日の夜、今日のこと考えてたら全然眠れなくって」
ちなつ「もう櫻子ちゃんってばぁ」
櫻子「……あれ、でも今って5分すぎじゃん。ちなつちゃんいつから待ってたの?」
ちなつ「そ、そんなことどうでもいいでしょ!早く行こ!」
櫻子「ほーい」
ちなつ(今日のことが楽しみで早く来たなんて、言えるわけないじゃない)
~7 Forest Park~
櫻子「着いたー!」
ちなつ「結構人がいるねー、さすが最近オープンした遊園地だわ」
櫻子「でしょー!ここは人気だからね!」エッヘン
ちなつ「なんで櫻子ちゃんが自慢してるのよ」
櫻子「まあまあ。それより、ちなつちゃん、まずジェットコースター行こうか!」
ちなつ「えっ、いきなり?」
櫻子「大丈夫だって!ほら早く早く!」
ちなつ「ちょ、櫻子ちゃん!急に引っ張らないで!」
ちなつ「楽しかったー!」
櫻子「でしょ!ちなつちゃん、こういうのは大丈夫そうだと思ったからね?」
ちなつ「いきなりはちょっとびっくりしたけど、ジェットコースターは好きだからね」
櫻子「よかった!じゃあ次はどうする?」
ちなつ「じゃあ次は……」
【お昼】
櫻子「ちなつちゃん!次はどうする?」
ちなつ「えーっと……」
グゥー
ちなつ「櫻子ちゃん?」
櫻子「いやー、つい腹の虫が」
ちなつ「もうお昼だし、そろそろお昼ご飯にしよっか。どこで食べる?」
櫻子「……実はさ、ちなつちゃん」
ちなつ「なに?」
…………
櫻子「実はお弁当作ってきたんだけどさ」
ちなつ「これ、櫻子ちゃんが作ったの?」
櫻子「ま、まあね、えへへ」
ちなつ(だから、あの時遅刻してきたのか……)
ちなつ「食べていい?」
櫻子「うん!」
ちなつ(見た目は普通だけど……)
ちなつ「いただきます」パクッ
櫻子「ど、どう?」
ちなつ「……おいしい」
ちなつ(さすが遅刻してきただけではある)
櫻子「本当!?」
ちなつ「櫻子ちゃんにしては上出来だと思うわ」
櫻子「ちなつちゃん、ありがとう!」
ちなつ(褒めたわけじゃないけどね)
ちなつ「ほら、櫻子ちゃんお腹すいてるんでしょ。早く食べなよ」
櫻子「はーい!」
【夕方】
ちなつ「そろそろ帰る時間になるけど櫻子ちゃんどうする?」
櫻子「……」
ちなつ「櫻子ちゃん?」
櫻子「あ、ごめんごめん、せっかくだし最後に観覧車乗ろ!ほら早く早く!」
ちなつ「もう、わかってるってばー!」
ちなつ(最後に観覧車かあ……)
ちなつ(いや、でも櫻子ちゃんがそんなこと考えてる訳ないじゃない!)ブンブン
ちなつ(観覧車が普通に1週したら終わり!それでいいのよチーナ!)
~観覧車~
ちなつ「うわあ、ここから高岡がキレイに見える!」
櫻子「……」
ちなつ「櫻子ちゃん?」
櫻子「……あのさ、ちなつちゃん」
ちなつ「ん?どうしたの?」
櫻子「話したいことがあるんだけどさ」
ちなつ「……へ?」
櫻子「なんと言うかさ、えーっと、その……」モジモジ
ちなつ(櫻子ちゃん、何もじもじしてるの?え、これってもしかして)
櫻子「あーもう!めんどくさい!」
櫻子「ちなつちゃん!」
ちなつ「ひ、ひゃい!」
櫻子「私は!大室櫻子は!」
櫻子「ちなつちゃんが大好きだああああああああああ」
櫻子「はぁ……はぁ……」
ちなつ「……えーっと、もしかして『Love』のほう?」
櫻子「……うん」
ちなつ「……」
ちなつ(え、ちょっと待って、私櫻子ちゃんに告白されたの?え?)
ちなつ(いや、そんな訳なくて、でもさっき告白されたし)
櫻子「……それで、返事は?」
ちなつ「へ、へんじ?」
櫻子「うん……」
ちなつ(返事……)
ちなつ(私は櫻子ちゃんに告白された。しかも、この前寝てる時にこっそりキスしちゃったし)
ちなつ(で、でも!私が好きなのは結衣先輩だし……なんて答えたら……)
櫻子「ち、ちなつちゃん!」
ちなつ「へ?」
櫻子「迷惑だったよね。あはは、さっきのことは無かったことにしといて」
ちなつ「いや、そうじゃなくて!」
櫻子「私はもう気にしないからさ。今日はごめんね」
ちなつ「櫻子ちゃん……」
ちなつ(櫻子ちゃんが落ち込んでる……)
ちなつ(確かにこのまま曖昧にしたほうがいいのかもしれないけど)
ちなつ(でも違う!今はこうじゃダメよ!)
ちなつ「櫻子ちゃん!」
櫻子「?!」
ちなつ「答えを言うわ」
櫻子「だから私は別に」
ちなつ「いいから聞く!」
櫻子「は、はい!」
ちなつ「私ね、他に好きな人がいるの」
ちなつ「だから櫻子ちゃんの告白には答えられないかな」
櫻子「……」
ちなつ「って、昔の私なら思ってたかもね」
櫻子「…!」
ちなつ「でもね、今の櫻子ちゃんの告白聞いたら、好きがなんなのかよくわからなくなっちゃって」
ちなつ「だから……どれぐらいになるかわからないけど、ちゃんとした答えが出るまで時間が欲しいかなって」
櫻子「ちなつちゃんのことまだ諦めなくていいの?」
ちなつ「そう、そういうこと」
櫻子「うぅ……ちなつちゃあああああああん!」ダキッ
ちなつ「ちょっと、もう櫻子ちゃんってば」
櫻子「だって!だって!」グスッ
ちなつ「もう……」ナデナデ
ちなつ(櫻子ちゃんの髪さらさらしてるし、いい匂いするわね)
ちなつ(それに抱きついてきたせいで、胸がドキドキしてたのが強調されてきたし)
ちなつ(これは時間の問題かな……)
【数ヶ月後】
ちなつ「ごめんね、櫻子ちゃん急に呼び出しちゃって」
櫻子「ううん、ちょうど暇だったし」
ちなつ「生徒会の仕事は?」
櫻子「な、なんのことかな?」
ちなつ「どうせ、向日葵ちゃんに押し付けてきたんでしょ」
櫻子「ぐぬぬ……」
ちなつ「まったくもう」クスッ
ちなつ「あ、櫻子ちゃん、ちょっと目を瞑ってて」
櫻子「うん、わかった」
櫻子「で、ちなつちゃん、どうしたの?」
ちなつ「……」
櫻子「?!」
ちなつ「ようやく見つけたよ」
ちなつ「……私の答えがね」
これでおしまいです
前例がないカプなので苦労しました、ありがとうございました
乙
おつ
たまにはいいよね
つーかもっとはやれ
ちなさくとはかなりレアな
いいものを読ませてもらった
>>37
たまにはじゃなくて最近よくあるだろ
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