*最初に*
・これはデレマスSSです。765プロではなく、346プロのアイドルが登場します。
・設定上、オリキャラが登場しています。苦手な方はご了承ください。
・呼称やその他設定は、アニデレを中心にしています。時系列は25話以降としています。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1458055522
―――
武P「今日からアシスタントプロデューサーを迎え入れることになりました」
未央「おぉっ!ついに私達も大物になっちゃったのかな?」
ちひろ「みなさんの仕事が増えている証拠ですよ」
卯月「ど、どんな人が来るんでしょう……」
美波「ちょっと緊張するね……」
アーニャ「楽しみ、ですね」
武P「では、どうぞお入りください」
ガチャ……
新任AP(以下AP)「はじめまして。まだ美城プロに入って日が浅いですが、アシスタントプロデューサーとして皆さ
んをフォローしていきますので、これからよろしくお願いしま……」
アーニャ「パパ!」ガタタッ
一同「……えっ?」
武P「パパ……とは、どういう……」
莉嘉「なんか、すきゃんだるってかんじー」ザワザワ……
みりあ「アーニャちゃんの……パパ?」ザワザワ……
杏「養子……養育費……」ザワザワ……
アーニャ「ポチェーム?ポチェームヴィズディス?」
AP「えぇと……」
―――
みく「むむむ……確かに似てるにゃ……」
李衣菜「ていうか、瓜二つじゃん……」
きらり「ちょっとAPちゃんのほうが若い感じかにぃ?」
蘭子「同質波長の持ち主……っ!」(同じ人みたいです!)
武P「えぇと、結局他人の空似、だったということですか……?」
AP「そうみたいですね……」
アーニャ「ごめんなさい……すごく似てました、ね……」
AP「いえ、確かにこの写真と比べるとそっくりですね、昔から外人顔だとは言われていましたが……」
アーニャ「……怒ってませんか?」
AP「いえ、まさか。怒ってなんて無いですよ、安心してください」
アーニャ「ダー……」
杏「なぁんだ、期待させないでよね」
智絵理「私もドキドキしちゃいました……」
かなこ「なんだか安心したらおなか減っちゃったよー」
武P「疑惑も晴れたところで、今日の予定を……」
アーニャ「……」
―――レッスンルーム
ガチャ
AP「お疲れさまです」
アーニャ「……!」
周子「お、噂をすれば」
フレデリカ「あっ!アーくんおつかれー!」
唯「おつおつー!」
AP「あ、アーくん……?」
フレデリカ「アシスタントだから、アーくん!みんなで決めたんだよー!」
周子「もうシンデレラプロジェクトの方にも浸透してるよ」
AP「あはは……そう、ですか」
唯「で、なになにー? なんか用事ー?」
AP「あ、アーニャさん。移動の時間、もうすぐなので準備してください」
アーニャ「ダー、パ……アー、アーさん?」
周子「さすが飲み込みが早い」
―――仕事先
美波・アーニャ「ありがとうございました!」
現場ディレクター「はい、お疲れさん」
AP「お二人とも、お疲れさまでした。帰りは車で送っていきますよ」
美波「では、お言葉に甘えますね」
アーニャ「……」
AP「アーニャさん、どうしました? 元気が無いように見えますが……?」
アーニャ「ニェット、違います。アーニャ、大丈夫、ですね……」
AP「そう、ですか? 何かあったら遠慮なく言ってください。僕はもう、シンデレラプロジェクトの一員
なんですから」
アーニャ「ダー……」
美波「……?」
―――しばらくして
美波「私はここで大丈夫ですよ」
AP「そうですか。ではまた明日、よろしくお願いしますね、美波さん」
美波「はい! バイバイ、アーニャちゃん」
アーニャ「ダスビダーニャ、ミナミ。また明日……」
バタン……
美波「アーニャちゃん、なんだか元気がない。でも、仕事の時はいつも通りだったのに……」
―――車内
AP「アーニャさんは女子寮で暮らしているんでしたよね」
アーニャ「ダー……」
AP「そこまで送りますよ、通り道ですし」
アーニャ「スパシーバ……ありがとうございます……」
AP「……」
アーニャ「……」
AP(な、なんか会話が続かないなぁ……)
アーニャ「……あの……アーさん……?」
AP「は、はい?」
アーニャ「今日は、ありがとう、ございました」
AP「いいえ、こちらこそ不手際はありませんでしたか?」
アーニャ「なかった、です……」
AP「そう、ですか……ありがとうございます」
アーニャ「……」
―――次の日 364ビル 廊下にて
AP「こんにちは」
アーニャ「……!」
凛「あ……アーさん、で、いいんだっけ?」
AP「どうぞお好きにお呼びください。これからレッスンでしたよね?」
凛「うん、午後に加蓮達と仕事だったよね。終わったら連絡するよ」
AP「いえ、こちらから迎えに行くので大丈夫です」
凛「そう? ありがと。じゃあ、またあとで」
AP「はい、ではまた。アーニャさんもお疲れさまです」
アーニャ「……」ペコリ……
―――また次の日 レッスンルームにて
AP「ここは、こう右脚を動かして……」キュッ……
みく・菜々・莉嘉・みりあ「おぉー!」
AP「左脚はこちらへ……」キュ……
みりあ「すごいすごーい!」
みく「レッスン見てただけなのになんで出来るのにゃ……」
莉嘉「もしかして、アー君もアイドル目指してたとか?」
AP「いえ、学生時代にダンスをしていたので」
菜々「が、学生時代……うぅっ、年下……」
AP「菜々さん、どうしました?」
菜々「あぁ! いえ、なんでもないです! そう! 菜々は永遠の17歳ですからね! アハハハハ!」アタフタ
AP「え、えぇ……」
ガチャ……
アーニャ「ドーブラエウートラ、おはようございま……」
AP「あれ? アーニャさん? ということは、そろそろ行かなきゃいけませんね」
アーニャ「!」
みりあ「えーっ? もっとダンス教えてよー」
莉嘉「ねーねーアーニャちゃん! アー君すごいんだよー!」
アーニャ「そう……ですか」
AP「ではみなさん、失礼します」
みりあ「おつかれさまでしたー!」
莉嘉「じゃーねー!」
バタン
アーニャ「……アー、みく? 一緒にレッスン、いいですか?」
みく「うぇえ? いいけど……アーニャちゃん、大丈夫にゃ?」
アーニャ「? どうしてですか?」
みく「んー、なんか普段より元気無いというか……口噤んでることの方が多いような……」
アーニャ「そ、そう、ですか……?」シドロモドロ……
みく「まぁ、大丈夫ならいいけど……」
―――数日後 居酒屋にて
ちひろ・武P・AP「かんぱーい!」チン!
ゴクッゴクッ……
武P「すいません、歓迎会が遅れてしまって……」
AP「いえ、いいんですよ、時期が時期でしたし。今日はありがとうございます」
ちひろ「こちらこそ! 入って早々、二つのプロジェクトの橋渡し役なんて任せてしまって……」
武P「私がもっとしっかりしていればよかったのですけど……」
AP「この仕事量を一人でしようとする事自体、無茶な話です。それに、僕も入って早々に二つのプロジェ
クトに関われるのは、すごく嬉しいです。クローネの方に専務の眼が光っているのは少し怖いですけどね」
武P「渋谷さんとアナスタシアさんがクローネプロジェクトに合流してから、仕事量が増えたので……助か
ります。何か、問題等はありましたでしょうか?」
AP「特にこれといってなにも……あっ」
ちひろ「あるんですか?」
AP「いえ、問題というか悩みというか……」
武P「と、いうと?」
AP「その……アーニャさんに、避けられているような気がして……」
ちひろ「アーニャちゃんに限ってそんなことはないと思うけど……」
武P「具体的には、どのように?」
AP「こう、僕が現れると口を噤んでしまうんです。どこかこう、はっとした顔をした後に、目線を下にし
て黙っちゃって……」
武P「……確かに、避けられていると言えば、そう言えなくもないですが……」
ちひろ「でも、アーニャちゃんのことだからきっと何か理由があるはずです。一度ちゃんと話してみたらど
うですか?」
AP「……はい、そうしてみます……」
―――同じ頃 364女子寮 共用スペース
みく「アーニャちゃん、隣、いいかな」
アーニャ「ダー、いいですよ」
……
みく「ねぇ、アーニャちゃん」
アーニャ「どうしましたか、みく?」
みく「あのね……その、アーニャちゃんはどう思ってるの?」
アーニャ「どう……なんのこと、ですか?」
みく「……アーちゃんのこと」
アーニャ「!」
みく「今日のレッスンルームに入ってきたアーニャちゃん、ちょっと変だったから……」
アーニャ「ニェット……変なことなんて、ありません……」
みく「アーちゃんがいるのを見てから、様子がおかしくなって、それでもしかしてなんだけど、アーニャち
ゃん、アーちゃんの事――」
アーニャ「ニェット! 違います! そんなんじゃ……」ガタタッ
蘭子「ぴぃっ!?」
みく「あっ」
アーニャ「……蘭子」
蘭子「あ、あのっ、お風呂空いてるよって言いにきて、それでっ……えとっ……」
アーニャ「イズビニーチェ……ごめんなさい、蘭子、驚かせてしまって……」
蘭子「ううん、大丈夫だから……」
アーニャ「……お風呂、入ってきますね……」
みく「あっ! アーニャちゃ……行っちゃった」
蘭子「……アーニャちゃん、どうかしたの?」
みく「うん、ちょっとね。最近様子がおかしかったから……」
蘭子「え、えっと……私も、気になってた……」
みく「蘭子ちゃんも? やっぱりなにかおかしいよね……」
蘭子「う、うん。なんだかこの頃、雰囲気がいつもと違うなって……」
みく「……蘭子ちゃんも、いつもの感じと違うね」
蘭子「んにゃあ!? あの、えぇっと……ふ、ふははは! 幾ばくか心の鼓動が乱されていたようだ! だ
が、もうそれも終わ、り……うぅ……恥ずかしい……」
―――次の日 シンデレラプロジェクトルーム
美波「やっぱり……みくちゃんも気づいてたんだ……」
みく「うん、蘭子ちゃんもだよ」
蘭子「う、うん」
美波「仕事の時にアーさんがいるのが分かると、いつも調子が変だったから、心配で……」
みく「でも、このままだとアーニャちゃん、何も言わないままだと思うにゃ」
美波「そう……だよね」
みく「みく達から、ちゃんと言うように説得しないと――」
ガチャ
アーニャ「ドーブラエウートラ、おはようございます」
みく「アーニャちゃん!」
美波「アーニャちゃん! ちゃんと面と向かって言うべきよ!」
アーニャ「シトー? 何のことですか――」
みく「アーちゃんに、ちゃんと言いたいこと伝えないと!」
アーニャ「……! ニェット! 言えません!」
美波「私たちが応援してるから、大丈夫!」
蘭子「さぁ! 言葉を紡ぐ宴を!」
アーニャ「うぅ……」
ガチャ
AP「おはようございま――」
みく「逃がさないにゃー!」トビラバーン
AP「ちょ、えぇと、なんの騒ぎでしょう?」
美波「アーさん!アーニャちゃんから言いたいことがあるって!」
AP「!」
アーニャ「ミナミ! これは、私のワガママだから……!」
美波「言わなくちゃ分からないこともあるんだよ、アーニャちゃん!」
みく「ほらアーちゃん!もっと向こうに寄って!」
AP「あぁ!いえあの、実は……」
みく「『実は』も『ちくわ』もないにゃ!早く、行く、にゃ!」グイグイ
AP「だから! 僕も話があるんですってば!」
みく「えっ」
……
アーニャ「……本当ですか?」
AP「はい」
アーニャ「……でも――」
みく・美波・蘭子「……」ジーッ
アーニャ「……ダー。わかり、ました。でも、二人だけで話したいです」
AP「では、テラスのほうに行きましょう……」
―――346ビル テラス
AP「……」
アーニャ「……」
美波(ねぇ、みくちゃん。なんで私たち隠れて聞いてるの?)
みく(こういうのは隠れて聞くまでがワンセットにゃ。それに、美波ちゃんだって気になるでしょ?)
美波(それは……そうだけど……)
蘭子(! 二人の間に言の葉が!)
AP「……アーニャさん、単刀直入に聞きます」
アーニャ「……ダー」
AP「僕のこと、どう、思っていますか」
みく(最初から直球な質問にゃ……)
アーニャ「……優しい人だと、思います」
AP「……では、なんで僕の前だと、少し元気がなくなってしまうんですか?」
みく(にゃぁぁ……そういう聞き方するかにゃあ?)
美波(アーニャちゃん、がんばって!)
アーニャ「そ、それは! ……言え、ないです」
AP「それは、何故?」
アーニャ「もしかしたら……アーさんが、気を悪くするんじゃないかと、思って……」モジモジ
AP「……アーニャさん」グイッ
アーニャ「!」
みく(手を握ったにゃ!)
美波(もしかして、いい感じ!?)
AP「アーニャさん。僕は、あなたの担当です。アシスタントでも、あなたをプロデュースしているんです
」
AP「だからこそ、あなたの事を知りたい。あなたの魅力を、みんなに伝えてあげたい」
AP「そのためには、アーニャさん。あなたの協力が必要なのです」
AP「秘密をつくるな、とは言いません。でも、少なくとも、アーニャさんが僕の事をどう思っているかだ
けは、教えてください」
AP「あなたの言葉で、聞きたいのです」
みく(うにゃぁぁぁ! 言ったぁぁぁ!)
アーニャ「……」モジモジ
美波(アーニャちゃん! 今だよ!)
アーニャ「……」
アーニャ「……笑わないって、約束して、くれますか?」
AP「もちろんです」
アーニャ「絶対、絶対に、ですよ?」
AP「笑いません」
アーニャ「その……えっと……」
みく(さぁ!)
美波(アーニャちゃん!)
アーニャ「パパって呼んでも、いいですか?」
……
みく・美波「へっ?」
AP「……えっ、パパ?」
アーニャ「最初に会ったとき、私、呼び間違えてしまいました。それから……アーさんを見ると、パパって
呼んでしまいそうで……」
AP「えぇと……じゃあ、あまり喋ろうとしなかったのは……」
アーニャ「……間違って、呼んでしまいそうで……」
AP「いつも、僕から距離を置いていたのも……」
アーニャ「話していると、間違いそうで……///」カァァ
AP「……は、は……」
AP「はぁぁぁぁ、びっくりしたぁぁぁ……」ヘナヘナ
アーニャ「大丈夫、ですか!?」
AP「あぁいえ、安心して、力が抜けただけです。でも、よかったぁ……」
AP「てっきり、アーニャさんは僕のことが嫌いなんだとばかり……」
アーニャ「ニェット! そんなこと、絶対ありません!」
アーニャ「……気、悪くしませんでしたか?」
AP「……いえ、全然」
アーニャ「よかった、です……」
アーニャパパのAP
……
AP「いいですよ」
アーニャ「……シトー?」
AP「いいですよ、パパって呼んでも」
アーニャ「……本当、ですか?」
AP「もちろんです」
アーニャ「笑ったり、しませんか?」
AP「笑いませんよ」
アーニャ「……!」パァァ
―――
みく「……これって、みく達、勘違いしてたって事だよね……」
美波「そう、だね……」
みく「あぁ……穴があったら入りたいにゃ……猫だけど……」
美波「あの二人、ずっと手握ってる……あれ、蘭子ちゃんは……?」
みく「……あんなに角で、なにしてるにゃ……」
蘭子「アーニャチャンガ……スキッテイッテ……ソレカラモシカシタラ……キキキキストカシチャッテ///……アワワワワワワ///……」カァァ
みく・美波「……」
―――次の日
武P「……と言うことで、みなさん、今日もがんばってください」
AP「凛さんとアーニャさんは打ち合わせがあるので、この後僕と一緒に来てくださいね」
凛「うん、わかった」
アーニャ「はい、パパ!」
……
凛「えっ?」
卯月「そっ、それはどういう……」
未央「おやおや~?」
杏「やはり養子!? 養子なのか!?」
みりあ「アーさん、本当にアーニャちゃんのおとうさんだったの?」
AP「あの、いえこれは……」
アーニャ「ダー! パパはもうひとりのパパです!」
アーニャ「ね? パパ?」
終わり
初めてSSスレ立てたけどこれでいいのかな? なんにせよ、ありがとうございました。
乙でした
アーニャかわいい
乙!
俺もパパって呼ばれたい……
本当のパパが会いに来て、パパと呼ばれてるAPに嫉妬する続き待ってる
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