みほ「お……お姉ちゃん……?」
エリカ「うぅ……隊長……大洗までヘリを飛ばせと言われたときに止めておけばよかった……」
優花里(私たちの戦車倉庫の前には黒森峰のFa223ドラッヘ……そして倉庫の中のざわめく大洗女子戦車道チームの面々……その中心には西住殿の……)
優花里(下着を手に掴んだまま鼻血を出して倒れる黒森峰隊長の姿があったのでした……)
ガルパンで33分探偵のなんやかんや。ほぼあんこうです。
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もうこれ解決してるんじゃぁ・・・
沙織「みぽりんの顔が青くなったり赤くなったりを繰り返してるよ……」
麻子「無理もないだろう、自分の姉がヘリで乗り付けて下着を握りしめながら倒れているんだからな」
華「わたくしも家元の娘ですから、よく分かります」
沙織「いや、華の言い分はよくわからないけど……それより、これってもしかして事件なんじゃないかな!?」
優花里「事件……と言いましても、どうみても下着を手に入れて興奮した末の自爆にしか見えないのですが」
麻子「どうみてもというには常人には理解できない自爆の仕方だが、まあ状況から見ればそうだろうな」
沙織「そっかぁ……最近ハマった探偵モノの女探偵がモテモテだったから私がズバっと解決!ってしたかったんだけどなー」
麻子「相変わらずミーハーなのは変わってないんだな、沙織は」
優花里「そんなことより西住殿の顔色がRGBで表現できない状態になっています、傷の浅いうちにこの場を収めましょう!西住ど
華「果たしてそうでしょうか?」
一同「え?」
沙織「どういうことなの、華」
華「そう……一見するとみほさんの家元の家系に起きた悲しくも単純な事件……しかしわたくしは思うのです、この事件はそんなに単純なものじゃない、
一見シンプルな花にも複雑な想いが込められているように」
沙織(あちゃー……華にも別の探偵モノ、貸してたんだった……よりにもよって……)
華「わたくしがこの簡単な事件、33レス持たせて見せます!」
(CV)33(好き)探偵 始まります。ただいま3レス目です。
33スレ分保たせて、どうぞ
――現場・戦車道倉庫前――
華「みほさん!」
みほ「はっ!はっはいぃ!あれ?私、イッツ・ア・ボコワールドにいたはずじゃ……」
麻子「目の前の現実を受け入れられなくてボコに逃避していたようだな」
沙織「あぁー……みんなの視線がよりみぽりんに集まって……もー華ー!」
華「みほさん……大丈夫です、みほさんのお姉さまを殺めた下手人はわたくしが必ず見つけ出します」
沙織「いやいやいや!華!?お姉さん死んでないよ!?なんならちょっといい笑顔で夢見てそうだよ!?」
みほ「え……犯人……?お姉ちゃんのいつもの悪い癖じゃ……そっか、そうだよね、エリ……逸見さんを巻き込んでわざわざ熊本からヘリまで飛ばして下着を握りしめて
鼻血を出して気絶した姿を大洗女子のみんなに発見されながら本人は幸せそうな笑顔でのんきに夢見てるなんてことあるわけないよね!」
優花里「西住殿ほどの人があそこまで取り乱して現実逃避を……身内の、大事な人の不幸というのは罪深いものですね……」
沙織「あ、みんなそっちのスタンスで行っちゃうんだ……」
華「そう……幸いにもこの場所には戦車道に縁のある大洗の生徒が揃っています……
みほさんのお姉さまに恨みのある可能性を持つ方がここにいる可能性が非常に高いといえる可能性が無きにしも非ずなのです」
沙織「すごいよ、もう可能性可能性って重なりまくっちゃってるもん、不確かにもほどがあるもん」
みほ「そっか……流石華さん!もしかして、もう犯人の目星がついているとか……?」
華「そうですね……まずは……園さん!あなたを……犯人です!」
そど子「わ、わたしぃ!?こ、この風紀委員のわたしが犯罪なんて犯すはずがないでしょ!」
沙織「そうだよ、むしろある意味一番わたしたちの中では事件に遠い人なんじゃない?ていうかまずって……」
麻子「いやわからんぞ、そど子は冷徹な女だからな、昨夜だって眠らないと主張する私を無理やり……」
そど子「え、いや、その、冷泉さん、それはちがっ、誤解を招くようなことを言わないで!」
一年生の声(えー!やっぱそうなんだー! ねっ!言ったでしょー怪しいって! えーっ!どういう意味どういう意味!わっかんないー!)
そど子「あ……ああ……あ……私の築き上げた風紀委員の誇りが……威厳が……」
華「そう……園さんはその冷徹さと行き過ぎた風紀委員の誇りにより……」
~下手人・そど子の場合~
まほ「ふへへへへ、世の中の女性用下着はすべてわたしのものだぁ~!」
そど子「ああ!あんなところに風紀を乱す下着掴み女が!うっちゃり!うっちゃり!」
ドゴォ!バタン!グアアアア!
そど子「正義は必ず勝あああああああつ!!!」ドスコーイ!
華「と、言うように……」
沙織「ちょっとちょっとちょっと華!何そのお姉さんと園さんのキャラ!みぽりんのダメージも全然軽減できてないし!どんな風に世界が見えてるの!?」
そど子「そうよ……どうせ私は風紀のふの字も背負えない女よ……ルールなんてどうでもいいのよ……」
優花里「角界はルールにはものすごく厳格らしいですよ」
麻子「おお、もうすぐ落ちるんじゃないか?意外と早く落ちたなあ」
沙織「どう考えても麻子の方が冷徹だと思うんだけど……」
ゴモヨ「あ、あの……」
パゾ美「そど子ならずっと私たちと見回りなどで一緒にいたので、下着掴み女を発見することは出来ないかと……」
沙織「その呼称はやめてあげて!みぽりんの色がまた表現しがたいことに!」
優花里「ブルーレイで是非お見せしたくなるような細やかな色遣いの西住殿も素敵であります!」
華「……間違えてしまい申し訳ありませんでした、こちら、わたくしの生けたお花です」
そど子「あ、これはどうも」
優花里「おお、間違いを認め、即座に関係を修正しようとするとはさすが五十鈴殿、砲手の鑑でありますね!」
沙織「園さんの言う威厳とみぽりんの顔色は修正できないけどね……あと指摘されたときの華がフラッグのシャーマンを撃ち抜いた時と同じ眼をしていたのも私は忘れない」
みほ「は、華さん……?あの、大丈夫なんだよね……?お姉ちゃんは妖怪下着掴み女なんかじゃないんだよね……?」
華「大丈夫です、次は……」
沙織「一発でいいはずです、と言っていた華はどこへ行っちゃったんだろう」
華「河嶋……桃先輩!」
河嶋桃「わ、わわわ私か!?私は、違うぞ、私がそんな、なんだ、するわけないだろ!ほら、柚子からも言ってやってくれ!」
柚子「桃ちゃん……普段から砲弾を外す外す言ってきたけど……まさか人の道まで外すなんて……」
河嶋桃「!?おい!ちょっと、ほんとうにやめてよ柚子ちゃん!もうほんと、こういうの私ダメって知ってるでしょ!」グジッ
一年生の声(先輩ぐずってなってる~ 柚子ちゃんだって~ なんかかわいいよね~ウサギさんみたい~眼も真っ赤で~ 飼っちゃおっか)
河嶋桃「あ……ああ……私の……築き上げてきたものが……崩れて……か、会長~!」
杏「まかせとけー。あーまー、かーしまに崩れるほどのものがあったかは別としてね?五十鈴ちゃん、いくらかーしまが外し外しの人生だとしてもねー?
生徒会のメンツを疑うんならさー、この私を納得させるくらいの根拠と証拠はあるんだろうね?」
優花里「おぉ……!流石は生徒会長……まるでラスボスといったような風格があります!」
沙織「全国でラスボスだったはずの人はそこで幸せそうに倒れてるけどね……よく聞くと会長も桃ちゃん先輩自身についてはボロクソ言ってるし……」
華「ふふ……おまかせください、この五十鈴華、一撃で仕留めて見せます……!」
沙織「いやだから一撃じゃな 華「そう……河嶋先輩は我々大洗女子学園戦車道チームの副隊長……そして……同じく大洗女子学園の生徒会副会長でもあります……
何についても副、副、副。馬を買っても三連複、複勝、福引引けば副賞どまり。決してトップにつくことは出来ない……そんなフラストレーションを日々抱えていた河嶋先輩は……」
~下手人・河嶋桃の場合~
河嶋桃「ああ……どうして私はいつも常に二番手なんだ……このモノクルだぞ?この美貌だぞ?どう考えてもトップに君臨する器だろう……
ああ……憎い……トップに君臨するものが憎いぞお~!」
河嶋桃「ん!あそこにいるのは長年“トップ”に居続けた黒森峰の“隊長”であり“高校生大会MVP受賞者”で日本戦車道の“最有力の家元”の西住流の西住まほではないかあ!!
しかも“長女”と来たもんだあ!憎い……憎いぞお……そうだ!私が偶然乗り込んでいたヘッツァー仕様38(t)の主砲をくらえええ!!」
河嶋桃「くぉくぉぐゎおむぁえの死に場所どぅわあああ!」ドゴオオオオン!
河嶋桃「はーっはッはッは!!!トップオブトップがなんぼのもんじゃああああい!!」
華「と、言うように……」
沙織「華の世界は理解してはいけないということだけは分かったよ。私、親友の事全然わかってなかった」
優花里「あ!でも西住殿はなんだか顔色が良くなってますよ!もうこれでいいんじゃないですか?」
麻子「おそらく姉については悪く言われた要素がなかったのが良かったんだろう。
問題はその姉が75mm砲をモロに食らってしまっていることだが」
華「いかがですか、会長……わたくしの……的を寸分たりとも外さぬ推理は……」
杏「んー、悪くはないんだけどねー、いくつかいーい?」
華「ええ、なんなりと」
杏「まずさー、75mm砲でドカーンと隊長さんはやられたんでしょ?」
華「ええ、そうですが……」
杏「手に握られたパンツは無傷なようだけど、なんで?」
優花里「おお……流石会長殿、サバイバルナイフのような鋭い指摘ですね!」
沙織「パンツって単語を出しただけで上向きかけたみぽりんの心には深い傷が増えたみたいだけどね」
華「それは……麻子さん、戦車の主砲が着弾した時……発生するのはなんですか?」
麻子「当然、膨大な熱と衝撃だ……外から見れば爆風にしか見えないがその実炸薬の……」
沙織「爆風……あっ!まさか!」
華「そう、そのまさかです……下着は当然布、戦車の主砲……それも75mm弾の火力には耐えられません……ですが……」
沙織「人体も耐えられないと思うんだけど」
みほ「そこは戦術と腕かな」
沙織「みぽりんまで説得力がありそうで全くない理論でこの説を推し始めたね……」
優花里「姉の威厳を守るために名台詞まで引っ張り出す……西住殿の慈愛は心を打ってやまないであります!」
華「ふふ……その爆発が起こす風だけだったとしたら……どうでしょうか?」
麻子「……!なるほど、考えたな、五十鈴さん」
華「ありがとうございます。そう、75mm弾の起こした風の悪戯により下着は空を舞い……なんやかんやで被害者の手の内に!」
河嶋桃「ちょーっと待った!五十鈴貴様!黙って聞いていれば!色々とおかしいが言うに事欠いてなんやかんやとはなんだなんやかんやとは!」
華「なんやかんやは……」
沙織 「!」
麻子 「!」
河嶋桃「!」
その他「!」
華「なんやかんやです!!!」
杏「そっかー、なんやかんやなら仕方ないねー」
河嶋桃「かいちょおおおおお!?」
杏「うーん、まだいくつか気になる点はあるんだけどねー。まあ、いっか」
河嶋桃「ちょっ、会長!?そこで諦めてしまうんですか!?廃校から我々を救ってくれた会長の……」
杏「決定事項だそうだ」
河嶋桃「でも、そこから機転と頭脳でいつも救ってくれたのが会長じゃないですかあ!」
柚子「桃ちゃん、罪は償わなきゃ」
麻子「小山先輩が神妙な面持ちで手錠をかけたぞ」
沙織「会長たち完全に遊んでるね」
優花里「仲良きことは美しきかな、でありますね……ん?あれ?五十鈴殿!ちょっとよろしいですか?」
華「なんでしょうか優花里さん?わたくしそろそろ〆のセリフを……」
優花里「いえ、先程の五十鈴殿の推理で気になったのですが、河嶋殿は確か副会長ではなくて広報では?」
一同「あっ……」
華「 」
杏「あーそれ、言っちゃうんだー」
沙織「華……こんな鉄板ネタを忘れるなんて……」
麻子「周知のネタなのにあまりに堂々とし過ぎていて誰も突っ込めなかったというわけか」
優花里「そうしますと動機の重要な要素が半分ほど失われることになってしまうと思うのですが……」
麻子「会長への反論の部分はなんやかんやだしな」
柚子「そもそも桃ちゃんが狙った的に当てられるわけないよ、ごくまれにでも」
華・桃「 」
杏「(ニッコリ)」
華「大変失礼いたしました、こちらわたくしの生けた花に干しいもをあしらってみました」
優花里「華道家としての大事な何かを失う覚悟での謝罪、これは会長も許すしかないでしょうね……」
沙織「ていうか干しいもまで用意して、明らかに会長への謝罪か買収ありきだよね、これ」
杏「おー、さーんきゅー♪ほら、かーしま、こやま、いくぞー」
柚子「桃ちゃん、行くよー?ほら、気絶してないで!」
河嶋桃「 」ドナドナドーナードーナー
優花里「……行ってしまいましたね」
沙織「桃ちゃん先輩……」
麻子「それにしても振出しに戻ってしまったぞ、どうするんだ五十鈴さん」
みほ「 」
優花里「ああ!申し訳ありません西住殿!わたしが余計なことを言ったばかりに!」
みほ「だ、大丈夫だよ……優花里さん……は、華さん、次を!次の容疑者はいないの!?誰でもいいから!わたしがお姉ちゃんを信じられなくなる前に!」
沙織「仲間を信じる気持ちを持っていた頃のみぽりんももういないんだね……みんな変わっちゃった。それとも私が何も知らなかっただけなのかな……」
華「沙織さん、安心してください……ここにはもう容疑者はいません……わたくしたちは向かわなくてはなりません……」
沙織「向かうってどこへ?」
華「新たな、下手人のもとへ……!」
――高速で公道を走るⅣ号戦車の図――
優花里(それから……わたしたちあんこうチームはⅣ号戦車で様々な学園を訪れました……)
優花里(まず聖グロリアーナ……)
優花里(下着のシミを隠すために紅茶を掛けた、という推理は良い線を行っていたと思ったのですが、
肝心の下着の匂いを消してしまうほどの強い動機にまではたどり着けなかったようです……
あ、五十鈴殿の生けたグロリアーナの象徴である薔薇を基調にした花は大変好評でした)
優花里(続いてサンダース大学付属……被害者がファイアフライの長い砲身を読み間違い頭をぶつけた、という推理は核心を射止めたかに思えましたが……
そもそも現場が大洗女子学園であったことが唯一の、そして致命的な推理の穴となりました……
謝罪していたはずの五十鈴殿はなぜかケイ殿にハンバーガーを大量におごられご満悦のようでした。本当にケイ殿の懐の深さには感服します。)
優花里(そしてアンツィオ高校……CV33を見た時に五十鈴殿が何かを思いついた顔をしていましたが、見なかったことにしましょう。
大量に美味しい食事をご馳走になり、五十鈴殿は大満足だったようです。わたしたち何しに来たんですかね?)
優花里(最後にプラウダ高校……ここは黒森峰との因縁も少なからずあり、有力な犯人候補が挙がると思われたのですが……カチューシャ殿の眠りを守るノンナ殿のブリザードの前には
五十鈴殿の推理の花も凍り付き、さながらドライフラワーのように躍動をやめてしまいました……)
優花里(そしてわたしたちは何一つ成果を上げられぬまま、大洗の学園艦に戻ってきたのです……)
――後ろ向きに高速で公道を走るⅣ号戦車の図――
沙織「や、やっと戻ってこれた……もうすぐ戦車倉庫に着けるね」
華「無念です……これだけ撃ちまくったというのに、何一つ的に当てることが出来ないだなんて……」
麻子「いや、五十鈴さんはよくやった……ただ、きっと何か一つピースが足りないだけだ」
沙織「華は少し落ち着いたというか落ち込んだというか……まあそうだよねー、もう三日も……ええ!?三日!?三日も戦車で寝泊まりしてシャワーも浴びず……やだもー!」
麻子「大丈夫だ、私たちはもう鼻が慣れたからな、鼻のいい五十鈴さんが何も言わないんだ、問題ない」
沙織「そういう問題じゃないの!みぽりんからも何か……みぽりん?」
みほ「 」
優花里「そういえば西住殿はこの旅の道中一度も言葉を発しませんでしたね、寡黙な西住殿も素敵だと思い口には出しませんでしたが」
沙織「盲目すぎるでしょ!なんだかんだノリノリだったわたしたちもあれだけど……」
麻子「完全に心が壊れているな、そういえば何か忘れているような」
みほ「……る……」
一同「!」
みほ「来る……」
優花里「西住殿が言葉を!!」
みほ「みんな!戦闘の用意をしてください!相手は十時の方向!きっとすぐに肉薄してくるはず……狙いは……」
まほ「みいいいいいいほおおおおおおおお!!!」
麻子「うわああああ妖怪だああああ!」
沙織「華!何とかして!あ!やっぱだめだ!にげよお~!」
華「最後の1ピース……それはきっと……あんこうのみんな……自分を取り戻したみほさん……その絆が……!」カチッ ドゴオオオ!
優花里(その五十鈴殿の射撃は本当に美しいまでに見事で、それまでの的外れが嘘のように、犯人を撃ち抜いていたのでした……)
――大洗女子学園戦車倉庫前――
エリカ「うぅ……隊長……大洗までヘリを飛ばせと言われたときに止めておけばよかった……」
そど子「この人、あの日からずっとここで同じことばかり言って動こうとしないの……ハンバーグだけは差し出したら食べるからあげてたんだけど、一年生たちが」
桂利奈「ハンバーグおいしい?」
エリカ「 」コクコク
沙織「かわいそうに、心が壊れたのはみぽりんだけじゃなかったんだね」
優花里「でも、西住殿の心は我々あんこうの絆とⅣ号が取り戻してくれました!逸見殿にもきっと……」
典子「西住隊長~!!」
みほ「バレー部の皆さん!お姉ちゃんは見つかりましたか!?」
妙子「バッチリです!だいぶ吹っ飛んでましたけど、強豪校の殺人スパイクで天井に挟まったバレーボールよりは簡単に見つかりました!」
典子「大洗は庭です!」
優花里「おお!さすがアヒルさんチームの皆さんです!八九式の機動力も活かしたに違いありません!」
沙織「え、え、華の脳内世界だから主砲で撃っても大丈夫って雰囲気だったけど、本当に大丈夫だったの?そういう世界観なの?」
みほ「お姉ちゃんは西住流を体現するように生きてきたから……」
沙織「えぇー……」
みほ「それはそれとして……お姉ちゃん……聞こえる……?」
まほ「み……み……ほ……みほ……?すまない、もう、目が覚めた、わたしは……うぅ……」
みほ「よかった、気が付いたみたいだね……じゃあ、華さん、お願い」
華「良いのですか……?これまで散々的を外してきたわたくしに最後の推理を……」
みほ「いいの。華さんは本当に頑張ってくれていた。わたしのため、そしてきっと、お姉ちゃんのため」
沙織「麻子、ちょっと一発私にも砲弾撃って、悪い夢を見てるみたいだから」
麻子「説明書を読んでからな。今は話を聞いておけ」
華「分かりました……コホン、それでは失礼して……西住まほさん、あなたを、犯n
エリカ「たいちょおおおおお!やああああっと気づかれたんですねええええええ!隊長に言われて大洗にまでヘリで来て!
降りたと思ったら!突然ぱあああああんつ!!!って叫びだして!Ⅳ号戦車に吊るしてあった下着を手に
取ったと思ったら鼻血を噴出して気絶して!本当に心配したんですよおおお!」
華「 」
みほ「えーっと……エリ……逸見さん……?」
エリカ「ん?あら、久しぶりね……元気にしていた?あまり隊長に心配かけないでほしいものね、まあ別に私は心配してないんだけれど」
みほ「えっと、うん、今のところは……じゃなくて、あのね、話の流れってものが今ね、ボコの肋骨のようにもろくも崩れ去ったんだけどね」
沙織「これって、結局……」
麻子「ああ……」
沙織「お姉さんはパンツに心を奪われ鼻血を噴出し気絶した……やっぱり最初から言ってたので合ってたんじゃない!やだもー!」
優花里「なんということでしょう……西住流を継ぐ、名門黒森峰の隊長殿が妹の、西住殿のパンツを前にして気絶するほど鼻血を出して興奮するなんて……」
みほ「ちょっと待って優花里さん」
優花里「はい?」
みほ「今のところもう一回言ってください」
優花里「?名門黒森峰……」
みほ 「その後です」
優花里(に、西住殿……?まるで戦車道の時のような雰囲気で……)
沙織「あー!!」
麻子「どうした?沙織」
沙織「そうだよゆかりん、おかしいよ!」
優花里「おかしいとは……?」
沙織「だってさ、なんで……」
沙織「そのパンツがみぽりんのだって知ってるの?」
優花里(その時のことは、今でも思い出したくありません。その時の空気は、まるで、中学校以前の自分を取り巻く環境のようで……そこから救い出してくれた西住殿からこそ……
それは最も強く感じられたのですから……)
みほ「不思議だったんです、お姉ちゃんが、ただの下着で気絶するほど取り乱すはずがないって……
もっとも、わたしの下着では時々ああなる恐れがあったから、実家では細心の注意を払っていたんだけど」
まほ「面目ない」
麻子「本当にな」
みほ「戦車倉庫に私の下着……お姉ちゃんのトリガーになるものがあるはずない……どうしてこうなってしまったのか、
誰の下着でもこうなるならお姉ちゃんをこれからどうするか真剣に考えなくてはいけない、って」
麻子「なるほど、それで真っ青な顔をしていたんだな」
沙織「そもそもみぽりんの下着がトリガーな時点で真剣に考えた方がいいと思う」
みほ「それと同時に、お姉ちゃんの手の中の下着に見覚えがある気もしていたんです……でもわ、わたしのし、下着が、戦車倉庫にあるはずがない……でも……」
麻子「なるほど、自分の下着が衆目に晒されているかもしれない恥ずかしさで赤くなっていたんだな」
沙織「複雑な乙女心だね……とでも言うと思った!?」ペッ!
みほ「そう……持ち主のわたしでも、これだけの情報を持っていたわたしでもお姉ちゃんの手から見える一部では自分の下着とは断定できなかった……なのに」
みほ「なぜ優花里さんは、確信をもって、西住みほの下着だと断定できたの?」
優花里(静寂でした……みんながわたしの答えを待っています。きっとここから黙っていては、何時までも進むことはないでしょう。)
優花里(しかし……それを許してくれるはずもありません……なぜなら西住殿もまた、形を柔軟に変えているとはいえ……)
優花里(西住流、なのですから。)
沙織「……ゆかりんは?」
麻子「そど子たちが連れて行った。下着の入手方法やら動機やらを聴くそうだ。
流石のそど子も捕まえるときは神妙な面持ちだったぞ。あいつは寝つきもいいしな」
沙織「寝つき……?それにしても……すごかったね、みぽりん……」
華「まったくです、わたくしほとんど言うことがありませんでした」
みほ「えっ、いや、そんな、でもみんなの力っていうか、みんなとの色々があったから出来たわけで」
沙織「はは、いつものみぽりんだ」
麻子「そうだな、マリモのように静かな西住さんや色とりどり七色の西住さんもいいが……」
華「やっぱり一番は自然ないつものみほさんですね♪」
(駆け出す3人。みほが謎スキップで追いかようとするところでセルフ静止画)
えーんたー♪えーんたーみっしょーん♪
エピローグ
みほ「ところでお姉ちゃん、どうしてわたしたちが大洗に帰ってきたときに目を覚ましたの?」
まほ「それはもちろん、3日間熟成させたような芳醇なみほパンの香りが……ん?どうした?なぜⅣ号に乗りこもうとしているんだ?みほ?」
みほ「……あんこうはそのまま突撃、敵を撃破します。幸運と健闘を祈ります。それでは……」
みほ「パンツァー・フォー!」
おしまい。
※戦車での公道の移動は道路の高い剛性によるもので、絶対にまねをしないでください
乙
・・・嫌な事件だったね
>>37
まだパンツが見つかってないんだろう?
乙!
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