街


真美「えっと…確かこの辺に…」


亜美「見失っちゃった？」


真美「多分、まあこの雨の中だからどこか雨宿りでも…ん？」


亜美「どうしたの？」


真美「あそこ」


亜美「おー！あそこにいるのはあまとうですな！こんなところで何やってるんだろ？」


真美「雨宿りっぽいけどせっかくだから驚かそうか！」


真美「うん！」

らんまか？

冬馬（クソッ…なんて間の悪いタイミングで雨が降るんだ）


亜美真美「せーの…」


冬馬（やっぱり傘は常に持っているべきだったか…）


亜美真美「わっ!!!」


冬馬「うわあっ！」ﾋﾞｸｯ


亜美「おお、相変わらずすごい驚きよう！」


真美「流石あまとう！期待を裏切りませな～！」


冬馬「な、なんだ…双海達か。驚かさないでくれ。びっくりしたじゃないか」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ


真美「まあいいじゃん！真美たちとあまとうの中なんだから」


冬馬「そ、そうか、そうなのか…」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ

真美「ところであまとう、こんなところで何してたの？」


冬馬「え！？あ、いや…ちょっと雨が降っていたから雨宿りをな…」


亜美「確かにちょっと強くなってきたね。こりゃ帰るころには全身ずぶ濡れだね」


真美「なんなら真美たちが助けてあげようか？今ならサービスで半額にするよ？」


冬馬「い、いや…大丈夫だ。迎えがもうすぐ来るから」


真美「迎え？ほくほくたちが来るの？」


冬馬「え？あー、いや…違うよ。彼ら…あいつらじゃなくて別の迎えだ」


真美「ふ～ん、別の迎えって？」


冬馬「ああ」ｷｷｲｲｲｲｲｲｲｲ!!!

ＳＰ１「お待たせしました、どうぞこちらへ」


冬馬「ああ、すまないね」


ＳＰ２「さあ、体が冷えますので」


冬馬「わかった、今行く」


真美「えっ…え？」


亜美「何これ？え？どういうこと？」


冬馬「いいか双海達、このことは他言無用、誰にも言うなよ、………俺からの約束だ、わかったな？」


亜美「う、うん…わかった」


真美「真美たち、誰にも言わないよ！」


冬馬「約束だよ」


バタン


ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ


真美「あんな真黒な車に乗って…まるでいおりんみたいだね」


亜美「あまとうのくせに！」

亜美「…ということがあったんだよ」


Ｐ「冬馬がリムジンに乗って迎えにか…」


真美「あまとうの分際で生意気だよねー」


亜美「ねー、亜美たちですら乗ったことないのにぃー！」


伊織「まったく…そんなに乗りたいならいくらでも乗らせてあげるわよ」


Ｐ「しっかし冬馬がリムジンねぇ…それって本当に冬馬だったのか？」


亜美「え？どういうこと？」


Ｐ「もしかして誰かと勘違いしていないか？冬馬によく似ただれかとか」


亜美「でも亜美たちのことも知ってたよね」


真美「うん、どう見てもあまとうだったし」


Ｐ「よく思い出してみろ、リムジン以外に何か妙なこととかなかったか？」


真美「妙な事？」

Ｐ「例えば服装が違うとか、口調が違うとか」


真美「服装…あっ！そういえばいつものあまとうの服装じゃない！」


亜美「うん、なんかひびきんやミキミキの私服を足して2で割ったような感じだった！」


伊織「えっ…あいつ女装物の服を着る趣味があったの？うわっ…それはないわね、そんなもの着る男は一人で充分よ」


Ｐ「まだ冬馬と決まったわけじゃない、ほかに思い出せることは？」


亜美「えっと…あ！目の色が違う！」


真美「そういえば目の色が2つとも違ってたよ！」


Ｐ「色は？」


亜美「赤と」


真美「青！」


Ｐ「ビンゴだな、その冬馬は間違いなく玲音だ」


亜美真美「えええええええええええええええーーーーッ!!!!!」

亜美「なになに！？それじゃあ今まで亜美たちと話していたあまとうってれおれおだったの！？」


真美「それじゃあずっと前から争ってたあまとうも…れおれお！？」


Ｐ「う～ん、そう断言するのはまだ早いんじゃないかな？」


伊織「ここで考えても埒が明かないから電話して聞いてみれば？」


Ｐ「それもそうだな」ピポパ


プルルルルル


冬馬『もしもし』ガチャ


Ｐ「よお冬馬、元気か？」


冬馬『なんだあんたか、突然どうした？』

Ｐ「唐突で悪いが今日外に出たりしたか？」


冬馬『いや、今日は家で北斗たちとゲームしてたが…』


Ｐ「嘘じゃないんだな？」


冬馬『嘘じゃねえよ、いったいどうしたんだ？』


Ｐ「実はかくかくしかじかで玲音が冬馬かもしれないんだが」


冬馬『…ああ～～～……おう…』


Ｐ「…その反応何か思い当たる節があるのか？」


冬馬『まあ…その…俺が原因というか…あの地が原因というか…』


冬馬『…まあ、一応説明しておくよ。嘘だと思うがこれから俺は本当のことしか言わないからな、しっかり聞けよ』


Ｐ「わ、わかった…」

冬馬『あれは2か月前だった』



北斗「ここが噂の呪泉郷かぁ…」


翔太「とても綺麗なところだね、名前のイメージとは全然違うよ！」


冬馬「俺の福引の運に感謝しろよな！俺が一等当てたおかげでこんなところにこれたんだ！」


北斗「ああ、ありがとう冬馬。ここは本当にきれいなところだ」


北斗「ただ、ここに女性がいたらもっと良かったんだけどな」


翔太「花より団子もとい泉より美女だね」


冬馬「そればっかりだな」

ガイド「いいか、間違っても泉に落ちるような真似はしてはならないよ」


ガイド「この泉にはそれぞれ呪われた物語が存在するね」


冬馬「呪いだって？」


ガイド「それぞれの泉にはある生き物が溺れたという悲しい話があるよ」


ガイド「黒豚、娘、阿修羅…そんな生き物が溺れたよ」


冬馬「それと呪いとどう関係があるんだ？」


ガイド「その生き物が溺れた泉で溺れると溺れた生き物に変身するね」


冬馬「なっ！？嘘だろ！？」


カイト「本当ね」

猫「にゃあ」


翔太「あ、猫だ」


北斗「本当だ」


猫「にゃ…」ずるっ


猫「にゃあっ！？」


バシャアアアアアアアアアアン!!!


翔太「あっ！猫が落ちた！！」


冬馬「おい、早くその棒に捕まれ！」


バシャバシャ…

犬「ワン！ワンワン！」


冬馬「…はっ？」


ガイド「ここは犬溺泉といって1000年前犬が溺れたという悲劇的な伝説があるよ」


ガイド「それ以来この泉に溺れたものはみんな犬になってしまうのよ」


冬馬「ま、まじで？」


翔太「戻る方法ってないの？」


ガイド「お湯をかければ元に戻れるね、だけどまた水をかけると再び姿が変わるよ」


北斗「不便すぎる、絶対に落ちたくないな…」

冬馬「んじゃあ泉に落ちないように気を付けて見て回るか」


北斗「そうだな」


翔太「じゃああっちに行ってみようよ！何かあるかもよ！」ダダダッ！


冬馬「おい！言ってる傍から走るなよ！落ちるかもしれないだろ！それにお前泳げないだろ！」


翔太「大丈夫大丈夫！気を付ければ…ってわあっ！」


冬馬「あぶねぇ！」


パッ！


冬馬「え？」


翔太「あっ…」


バシャアアアアアアアアアアン！


翔太「冬馬君！？」

バシャバシャ


翔太「ど、どうしよう…どうしよう！？」オロオロ


北斗「これに捕まれ！早く！」


バシャ…バシャ……


冬馬「ぷはっ！ぜぇ…ぜぇ…死ぬかと思ったぜ…」


翔太「ごめんなさい冬馬君！大丈夫？」


冬馬「ああ、平気だ。まったく急に走るなよな」


翔太「うん、ごめんなさい…」


北斗「…あれ？なんにも変わってない？」


冬馬「は？何がだ？」

北斗「いや、泉に落ちたら溺れるって言ってたから、もしかしたら冬馬が何か変わったりしてないかと思って…」


冬馬「…そういやなんともねぇな、なんでだ？」


ガイド「それはただの普通の泉ね、だから落ちてもなんにも変わらないよ」


翔太「なんだぁ…よかった…」ホッ


ガイド「だけど今溺れたせいでその泉、呪われてしまったね」


冬馬「は？呪われただって？」


ガイド「おそらくその泉に落ちたものはあなたになってしまうよ」


北斗・翔太「！？」ざざっ


冬馬「おい何避けてるんだ」


ガイド「だから注意しないといけないね、さっきはただの泉だからなんともなかったけど次はそうはいかないね」


冬馬「ああ、わかったぜ。もう泉のそばには近づかねぇぜ」

冬馬『…というわけがあったんだ』


Ｐ「大体わかったがそれと玲音とどう関係が？まさかドボンしたのか？」


冬馬「そのまさかだ、その1週間後玲音が観光でその泉に来てさ」




玲音「山奥にこんなに綺麗なところがあったのか！冬馬の言ってた通り素敵な場所じゃないか！」


ガイド「それぞれの泉には悲劇的な伝説があるよ、その泉に溺れたら」


犬「ワンワン！」


玲音「おや、こんなところに…ほら、お手！」


犬「わんわん！」タタタッ


玲音「あっ、ちょっと待って！」タタタッ


ガイド「人の話をちゃんと最後まで聞くべきね！」


玲音「わぁ！！！」ずるっ


バシャアアアアアアアアン！！！


ガイド「ああもう言わんこっちゃない」

ガイドは「アイヤー、◯◯溺泉に落ちてしまた」って定型文で言わないと違和感ありすぎ

ＳＰ２「大丈夫ですか！？早く誰か捕まるものを…！」


ＳＰ２「早くこちらに捕まって！」


バシャバシャ…バシャ……


玲音？「はぁ…はぁ…た、助かった…」


ＳＰ２「無事で何よりです…心配しまし………ええ！？」


玲音？「何？なんでそんなに驚いているんだい？」


ＳＰ１「自分の体を…見てください」


玲音？「え？」

玲音？「…」


玲音？「…」ﾁﾗｯ


玲音？「…」ﾑｷﾞｭ


玲音？「…な？」


ガイド「あー、羅刹溺泉に落ちてしまたか」


ガイド「ここは２ヶ月前に鬼ヶ島羅刹が溺れたという悲運な伝説があったのよ、以降そこで溺れたものはみんな羅刹のような体や顔つきになるよ」


玲音？「な…なぁ…」ﾜﾅﾜﾅ


ﾅﾝｼﾞｬｺﾘｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｰｯ!!!

二ヶ月前の伝説とは一体

玲音？「…」


玲音？「…」ﾁﾗｯ


玲音？「…」ﾑｷﾞｭ


玲音？「…な？」


ガイド「あー、羅刹溺泉に落ちてしまたか」


ガイド「ここは１週間前に鬼ヶ島羅刹が溺れたという悲運な伝説があったのよ、以降そこで溺れたものはみんな羅刹のような体や顔つきになるよ」


玲音？「な…なぁ…」ﾜﾅﾜﾅ

ﾅﾝｼﾞｬｺﾘｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｰｯ!!!



冬馬『…ということを玲音から教えてもらって…』


Ｐ「つまりほぼお前のせいじゃねぇかよ」


冬馬『否定できないのが悔しいぜ…』


冬馬『そのあとは返ってきた後真っ先に俺の前にやってきて怒鳴ったり泣いたり嘆いたり少し赤面したりしてさ』


冬馬『まあ俺もこのままだと俺が二人になったようで気味悪いから戻し方を一緒に探したりしてるぜ。未だに方法が見つからねぇが』


Ｐ「水を浴びたら冬馬になる…なんて恐ろしい…」ブルッ


冬馬『失礼なこと言うんじゃねぇよ、ったく…』


冬馬『話はそれで終わりか？』


Ｐ「ああ、おわりだ」

冬馬『わかった、じゃあ最後に』


Ｐ「ん？」


冬馬『あいつ、見た目は強気でいるが内心かなり落ち込んでるから優しく接してくれ』


Ｐ「ああ、わかった」


冬馬『じゃあな』ピッ


Ｐ「ふぅ…」


伊織「なんかわかったの？」


Ｐ「一つの疑問を知るためだったはずがすべての答えを見つけたよ」


伊織「何かわかったのね」

Ｐ「…というわけだ、信じてくれたか？」


亜美「泉に溺れてあまとうになるんだって！？」


伊織「なんて恐ろしい…」


真美「やっぱりさっきのはれおれおだったんだ」


Ｐ「だな、まあこれで謎がわかったことだし…」


真美「ねぇ兄ちゃん、真美たちで何とかできないかな？」


Ｐ「ん？何とか？」


亜美「だって男に入ると変身なんて、海にもお風呂にも入れないじゃん！こんなの辛すぎるよ！」


Ｐ「だが俺たちに何ができるっていうんだ？俺たちはただのアイドルとプロデューサーだぞ。魔法使いじゃないんだ」


真美「でも真美たち放っておけないよ！」


Ｐ「助けるその気持ちは良いことだがやったらやったでへましたら責任とれるのか？」


真美「せ、せきにん…」


伊織「ちょっとアンタ！少し言い過ぎじゃないの！？言ってることは正しいけど言い方キツイわよ！」


Ｐ「い、伊織からそれ言われるとは思わなかった…すまない…」

ゴミssだな
[ﾋﾟｰｰｰ]