兄「風邪? おい妹、大丈夫か?」
妹「大丈夫。ずずっ、ご飯作、げほっごほっ……」
兄「ふらふらしてるし、声がらがらだし、何言ってるんだ。ほら、ご飯はいいから寝な。」
妹「何言ってるの? ずずっ、お兄ちゃんはご飯つくれない。ごほっ……」
兄「うるさい。」
妹「あぅ……げほっごほっ、お兄ちゃんのお姫様抱っこ……お兄ちゃんのおでこ……」
兄「おま、凄い熱じゃないか。まったく……無理しなくて良いのに。」
妹「お兄ちゃん、待って……げほっ、ちょっと私の部屋、掃除してないし恥ずかしい……」
兄「ん? 俺は別に気にしないけど、入っちゃ駄目なのか?」
妹「その、あの、し……下……げほっごほっ……」
兄「下?」
妹「き、昨日脱いだ下着が……ぅう……は、恥ずかしい……」
兄「……はぁ。ちゃんと洗濯籠に入れろよな。でも、どうする? お前の部屋に入らないとベッドはないぞ?」
妹「あの、げほっげほっ、お兄ちゃんの部屋が良い。ずずずっ……」
兄「俺の部屋か。今日は日曜日だけど出かける予定も、あー、なかったかな? うん、ないな。ないし、ゲームもやるし、うるさいけど良いか?」
妹「良いよ。寂しいから……ずずっ……お兄ちゃんとずっと一緒にいたい。」
兄「ははっ、ずっとは無理だな。……妹は可愛いな。」
妹「んっ、ごほっ、お兄ちゃんに頭撫でられたの久しぶり……」
兄「小さい頃はお兄ちゃん、お兄ちゃん、うるさかったもんな。懐かしいな。俺の事、大好きだったよな。」
妹「へへっ、今でも好きだよ。ごほっごほっ……ずずっ……」
兄「そうか、そうか、ありがとな。ほら、いつまで抱き着いてるんだ、横になれ。楽になるぞ。」
妹「やぁ……」
兄「やぁ、じゃないの。お粥作ってやるから、寝てな?」
妹「やだやだぁ。お兄ちゃんいかないで。ぐすっ、ずずずっ、寂しいの……」
兄「お兄ちゃんは逃げたりしないから。な? 妹だって、お腹空いてるだろ?」
妹「うぅ……本当にどこにもいかない? ちゃんと帰ってきてくれる?」
兄「心配するなって。ほら、妹は良い子だからな。我慢できるよな?」
妹「ぅ……ぐすっ……ごほっごほっ、う、うん。我慢する。」
やばい妹欲しくなった
兄「お利口さん。じゃあ、待ってろよ? 絶対に帰ってくるから寝てないと駄目だぞ?」
妹「……はぁーい。」
兄「おっと、ストーブ点けてるから寒くないように、扉、ちゃんと閉めないとな。行ってくる。」
妹「ずずずっ……行ってらっしゃい……」
兄「閉めてっと、よし。料理は久しぶりだな。昨日のご飯か冷凍してあるご飯があると良いけど……」
兄「にしても。今日の妹は甘えん坊だったな。いつもだったらもっと冷たいのに。」
兄「あっ、風邪薬……あったかな? 塗る風邪薬の方が苦くないから妹は喜ぶけど……」
なにこの都合のいい妹
妹「……ぅう。お兄ちゃん……げほっげほっ……」
妹「お兄ちゃん……お兄ちゃん……」
妹「うぅー! ずずずっ……ひっく……うぅ……お兄ちゃん……」
兄「ははっ、妹は泣き虫だなぁ。」
妹「お兄ちゃん……ごほっごほっ、本当に、すぐ帰ってきた……えへへっ……」
兄「まだ、お粥は作れてないけどな。妹、こっちとこっち、どっちが良い?」
妹「……? 何それ。片方は、げほっごほっ、お胸に塗る風邪薬? もう片方は……」
兄「座薬です!」
座薬! 座薬!
妹「座薬? げほっげほっ……お尻に入れる奴? ごほっごほっ……」
兄「そうそう。痛いけど、直ぐに効くから楽になるよ。普通の風邪薬はなかったし、これが一番効く。」
妹「うーん、ずずずっ……痛いのやだなぁ……」
兄「まぁ、そうだよね。じゃあ、塗るのにする? 痛くないし、すっとして気持ち良いよ。」
妹「痛くないならそれに、ごほっごほっ、する。」
兄「わかった。よし。塗る前に汗だけ拭かないといけないから、服脱いで。」
妹「うん、おいしょっと。あっ、着替えは大丈夫?」
男「あ、どうしよう。まだ洗濯してないし、妹の部屋には入れないし。」
妹「お兄ちゃん、げほっ……脱げたよ。拭いて」
男「ん。背中向けて。」
妹「んっ……ずずずっ……ぅ……げほっげほっ……」
男「妹の背中小さいなぁ。よし、両手挙げて、ばんざーいして。」
妹「ばんざーいって、ごほっごほっ……もう子供じゃないよ。」
男「お兄ちゃんから見れば、いつでも、いつまでも妹は子供だよ。ちょっとくすぐったいかも。我慢してね。」
妹「あ、あははは! お兄ちゃん腋はくすぐったい! あはは、げほっ、ぁぅ……あっ! ……お兄ちゃん……」
兄「んー、よし。これくらいで良いかな? 前向いて。」
妹「……」
兄「妹?」
妹「あっ、前ね。ずずずっ、はい、拭いて。」
兄「風邪だから、頭、ぼーっとしちゃうよな。よし、早く終わらせて風邪薬塗らないとな。って、お粥もか。」
妹「う、うん。げほっげほっ。」
風邪って頭に血が上って大声出すの辛いよね
兄「……妹……成長した?」
妹「うるさい馬鹿! げほっげほっ……」
兄「こんな薄いタオル越しですら、感じないとは。情けない。」
妹「うわぁぁあああ! ずずずっ……大きくなる! 大きくなる! げほっごほっ……」
兄「ごめんごめん。よし、拭けた。じゃあ、風邪薬塗るぞ。」
妹「ぶーっ。」
兄「頬を膨らませるとリスみたいだぞ。うぐぐ……、キャップが外れない……!」
支援
妹「お兄ちゃん、寒い。ずずずっ……早くして……ごほっげほっ……」
兄「おっ。おし、外れた。よしよし、塗るぞ。」
妹「ひゃっ、んぁっ! げほっ、げほっ」
兄「!? ご、ごめん! 冷たかったか?」
妹「う、ううん。 違う違う……ごほっごほっ……塗って。」
兄「? 大丈夫なら良いけど、何かあるなら無理しなくても良いからな?」
妹「……うん。……っく……ずずずっ……ぅぁ……ぁ……ごほっごほっ……」
男「おし、寒かっただろ? 塗り終わったから、服、着てもいいぞ。」
妹「ありがとう、ずずずっ……お兄ちゃん。……げほっげほっ。」
男「さっきよりも顔赤いぞ? 大丈夫か? あっ、体温計で熱も測らないとな……妹。」
妹「やだっ。」
男「……抱き着くな。お粥と体温計持ってきたら、今日一日、ずっと一緒にいてやるから。」
妹「本当!? げほっごほっ……」
男「……トイレ……とゲーム以外? 痛い、痛い! ゲームはなしで良いから!」
妹「早く帰ってきて……お願い……ずずずっ……」
男「おう。あっ、泣かないで待ってたらご褒美あげるからな? 苺ミルク喉飴。」
妹「飴じゃ、いや。ごほっ……して欲しい事がある……ごほっ……」
男「ん? まぁ、あんまり無理なのは駄目だけど、何とかしてみるよ。じゃ、待ってて。」
妹「うん……げほっげほっ……お兄ちゃん……えへへっ。」
兄「どうした? 楽しみなの? あっ、行ってくる。」
妹「ずずずっ、うん!」
兄「よいしょ。ただいま、って!?」
妹「う、うぅ、うぅ……泣いてない。……げほっごほっ……泣いてないよ……うっ……」
兄「そんなに目に涙溜めて……我慢しなくて良いよ。ほら、ぎゅー。」
妹「ぎゅ、ぎゅー! お兄ちゃん、ずずずっ、お兄ちゃん! もっと、ぎゅーっ! して! ごほっ、ぎゅーっ!」
兄「よしよし。ごめんね、寂しかったね。」
妹「ひっく……うっ……げほっごほっ……お兄ちゃん……暖かい……えへへっ……」
男「ほら。お粥冷めちゃうから、早く食べるよ。離して。」
妹「やー!」
兄「妹、もう中学生だよね? どうしてこんなに幼くなっちゃったの? 風邪の所為?」
妹「お兄ちゃんの所為……」
兄「? 意味が分からん……」
妹「ずずずっ、起き上がるから、お粥、食べさせて。一人じゃ、げほっげほっ、何にもできない。」
兄「わかった。結構久しぶりに料理したけど、結構、自信あるんだぞ?」
妹「うん。楽しみ。ごほっ……」
今日はもう寝る。まだ頑張る方も、もう頑張ってる方も、頑張って。
俺はお先に、失礼する。
それじゃあ、また、今日の朝か昼にお会いしましょう。
見てくださっている方、どうもありがとうございました。
最高だ
なんなんだっ!この胸の高鳴りは
妹可愛いよ妹
昼すぎたぜ?まだかい?
今、起きた。書く。
兄「ほら、あーんして。」
妹「あ、あーん。」
兄「ん。どうだ? 美味しいかな?」
妹「げほっごほっ、美味しいよ。お兄ちゃんの料理だから心配してた。」
兄「ひ、酷いな。そんなに。ほら、あーん。俺の料理酷かった?」
妹「あーん。んぅ、うん、げほっげほっ、お兄ちゃんのご飯は人を殺せる。」
兄「そんなに酷かった……? ほら、水。」
妹「へへへっ、ごほっげほっ……あっ! 冷たい……ごほっごほっ、零しちゃった。」
兄「あー、ズボンが零れただけ? じゃあ、俺のジャージ、大きいけど貸してやるから脱いで。」
妹「お兄ちゃんのジャージ……あ、げほっげほっ、上もちょっと濡れちゃったかも。だから、上も替える。」
兄「ん。わかった。ほら、その前に足って言うか、濡れたのは腰の辺りか。まぁ、拭くからな。」
妹「……わ、わかった。優しくしてね……?」
兄「? そうだ、妹。熱は良くなったか? 辛くないか?」
妹「ふぁ……、ぅ、うん。ずずずっ……、ぅあ、ひゃぅ、辛くないよ。ごほっごほっ……」
兄「よし。拭き終わりっと。ほら、ジャージ穿いて。」
妹「ぁ、やだ。げほっげほっ、穿かせて……?」
兄「はぁ。本当に今日は甘えん坊だな。仕方ない。ほら、脚あげて。」
妹「げほっげほっ、お兄ちゃん。お兄ちゃん。」
兄「んー?」
妹「えへへ……何でもないよ!」
兄「そうかそうか。ほら、上の服も脱いで。着せてあげるから。」
妹「へへっ、お兄ちゃん、ごほっごほっ、お兄ちゃん。」
兄「はい、お兄ちゃんですよ。あらら、俺のジャージはやっぱり大きいかな。」
妹「良いよ、これで。げほっごほっ、お兄ちゃんの匂いがして安心する……」
兄「……本当、可愛いな。」
妹「あっ、ずずずっ……もっと撫でて。」
兄「駄目。お粥冷めちまってるから、早く食べるぞ。あぁ、温め直す?」
妹「ううん。良いから、げほっ、食べさせて。」
兄「わかった。ほら、あーん。」
妹「あーん。むぐむぐ。やっぱりお兄ちゃんのお粥、げほっげほっ、美味しい。」
兄「隠し味に愛が入ってるからな。……とか? あーん。」
妹「あーん。むぐっ、それはどうかと思う……でも、私も入れてる。愛。げほっげほっ。」
兄「真心とか言う人もいるな。ほら、あーん。」
妹「あーん。むぐむぐっ。お水、頂戴。げほっげほっ。」
兄「焦らなくて良いから、ゆっくり飲めよ。ほら。」
妹「ん、ごくごくっ、ぷはぁー。美味し、げほっごほっ。」
兄「風邪は大変だな。俺は高校になってからすっかり引かなくなったけど。」
妹「インフルエンザもあるから、げほっげほっ、お兄ちゃんも気を付けてね。」
兄「そうだな。ほら、あーん。」
妹「あーん。んぅ。もうそろそろ、ごほっ、お腹いっぱい。」
兄「ん、結構食べたな。よし、じゃあ、お椀置いてくるから寝て良いぞ。あっ、この体温計で熱測って。」
妹「やだぁ……ずずずっ、一緒に寝よう……?」
兄「でも、洗物……」
妹「お兄ちゃん……げほっごほっ。お願い。」
兄「……まぁ、お母さんがやってくれるか。良いよ。一緒に寝よう。」
妹「本当!? げほっごほっ、やった。ほら、お兄ちゃんここ。ずずずっ……」
兄「待って待って。俺は寝れないから、本取ってくる。」
妹「えへへっ……ごほっごほっ……お兄ちゃんとお昼寝……」
兄「久しぶりに探偵ナナメでも読むか。」
妹「あっ、げほっごほっ、お兄ちゃん。体温計鳴ったよ。」
兄「どれどれ。んー、結構あるな。やっぱり風邪薬買ってきた方が……」
妹「やだっ……げほっげほっ。」
兄「目が覚めても下がってなかったら買ってくるか、座薬だからな?」
妹「げほっげほっ、えー、どっちもやだよぅ。」
兄「お前の為だからな、ほら。寝ろ。よいしょっと。」
妹「ぁ……ふふっ……お兄ちゃんの体、げほっげほっ、大きくて暖かい……」
兄「……」
妹「……げほっごほっ。」
兄「……」
妹「……ずずずっ……お兄ちゃん。」
兄「ん? どうした?」
妹「えへへっ……抱き着いても良い?」
兄「良いけど、暑くないか? まぁ、いいや。ほら、おいで。」
妹「……ずずずっ……」
兄「……」
妹「……ごほっ。」
兄「……」
妹「……ずずずっ……すりすり。」
兄「あふっ。って、おい。胸に頭擦り付けるのやめろ。くすぐったい。」
妹「すりすり。」
兄「……ぁぅ、本読めないからやめろって。」
妹「えへへ、ごほっごほっ、お兄ちゃん可愛い。」
兄「まったく……早く寝ないと風邪、治らないぞ?」
妹「でも、お兄ちゃんにもっと甘えたい。げほっげほっ……」
兄「はぁ。しょうがないなぁ。ほら、ぎゅってしててやるから。早く寝な。」
妹「……ふぁ、お兄ちゃん……」
兄「……はい、お兄ちゃんですよ。」
妹「……ねえ、お兄ちゃん。ずずずっ……」
兄「ん? どうした?」
妹「……ちゅ、げほっげほっ、ちゅ、ちゅーしたい。」
兄「……えっ? おま、何言って……むぐぅっ!?」
ちゅぅぅぅ……
妹「……ぷはっ。お兄ちゃん……げほっげほっ。」
兄「はぁ。はぁ。妹……?」
しえんしえん
妹「大好き。」
風邪移るよ
妹「風邪は治ったし、気分も好調。でも、今日は月曜日だし……学校行かないと……」
妹「ふふっ、昨日はお兄ちゃんにたくさん甘えたし、ちゅ、ちゅーもしたし。その後、寝ちゃったけど……」
妹「……」
妹「えへへっ……お兄ちゃん……」
妹「さて、お兄ちゃんの事、起こしに行かないと。」
妹「~♪」
妹「あっ、お兄ちゃん! お早う!」
兄「風邪。ごほっげほっ……ずずずっ……」
end
閲覧して頂いた方、どうもありがとうございました!
妹物を久々に書いて見ましたが、如何だったでしょうか?
ちょっと短めでしたが、あまりだらだらしていると、
ssが得意じゃないと言うボロが出そうだったので、早めに切りました。
ではでは、それではまた!
>>45
そーゆーあとがきはvipならコピペにされてバカにされる危険物
乙
>>46
なん……だと……? ありがとう……!
いもぺろは文化
乙
乙
本当に風邪うつってワロタ
あとそのくらいのあとがきなら別にコピペにされるほどのもんじゃないけど、
もうちょいシンプルにしたほうが変なのが湧かなくて済む
(つ・ω・)乙
乙!!
乙!
探偵ナナメってことは
後輩「先輩、ナニしてるんですか?」 男「っ!」の人?
>>52
正解。
両方ともすごく良かった
改めて乙!
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