ベア・グリルス「チェルノブイリでサバイバル」(211)

man vs wildとs.t.a.l.k.e.r.の二次創作になります
man vs wild(邦題サバイバルゲーム)はディスカバリーチャンネルで、
s.t.a.l.k.e.r.はpcゲーム取り扱い店やsteamなどで購入して楽しめます(初代除く)

やる夫二次創作に抵抗がないならstalkerにおいては
http://yaruo.wikia.com/wiki/s.t.a.l.k.e.r.%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba
参照でストーリーラインや雰囲気を楽しめます。実際のゲームの空気は動画サイトにでも。

また、いくつか設定を改変した部分があります
例:copシステムですが時系列はsocの頃。一部mod関係の話もでたり

名前のない「」はベアのセリフです


このssは自然界でのサバイバルに焦点をあてており
生き物の殺される表現が含まれます
視聴に関しては公正な姿勢が望まれます

man vs. zoneは極限の環境下での
サバイバルテクニックの手引きです
撮影の順序は番組の流れと必ずも一致しません
ロケーション撮影はクルー及び番組スポンサーの
健康面・安全面へのサポート体制を整えた上で
行っています
危険な地域を訪れる際は事前に専門家に
ご相談ください

※厳重な安全管理の下
 撮影を行っています

 刺激の強い映像が含まれますので
 ご了承ください

 また、登場する土地、人物、団体、兵器などは
 ゲームs.t.a.l.k.e.r.を基にしたフィクションです

俺得超支援。

僕はベア・グリルス

「ウオォォォォ!!」

世界の危険な場所に赴き、生き残りに挑戦します

そこでは確かなサバイバル術がなければ

一日と持ちません

今回の舞台はウクライナ北部にあるプリピャチ市近郊です

皆さんには1984年に起きた、あのチェルノブイリ原発事故の印象が強いと思います

「すごい放射能です!これ以上近づけません!」ガリガリガリガリ

ただでさえ過酷な環境下であるプリピャチですが

今回はその中でも特に危険な場所であるzoneに挑戦したいと思います

「ボルトを・・・」

特殊な超自然現象である「アノーマリ」や

放射能汚染された危険な生物が僕を待ち受けます

「ウォオッ!! プフーッ!プフーッ!!」

やべぇこれはなんてオレ得!!

デッ、デッ!デッデン!!


man vs zone
with bear grylls

.

※上空、航空機内

「今回はベラルーシでチャーターした飛行機からzoneギリギリまで近づき、降下します!
 空域内に侵入すると”軍”に航空機ごと撃墜されしまうためです!!」

操縦士「もうヤバい!降りたほうが良い!!早く降りてくれ!!」

プリピャチはチェルノブイリ事故から幾年も経ち、無人の土地と言われています

いまも放射能の影響により汚染地域へ進入することは政府より禁止されており、

そのなかでも特に危険とされるzoneとよばれる地区は封鎖が徹底さています。

しかしささやかれるうわさにおいては、通常では起こりえない超常現象や

現代の科学技術では到底理解できない”物体”が眠っているとされ、

日夜stalkerと呼ばれる冒険者がzoneを探索していると言われています

ヤバいwwwman vs wildのop風景が脳内再生されるwwwwww

「毎年何人もの冒険者がそのうわさの真偽をたしかめようと
 zoneに挑もうとし、侵入前に軍により棺おけに乗せられ追い返されています!!
 現に今も航空機はレーダー照射を受けており無線警告を受けています!!」

操縦士「ダメだ!!警告文も終わっちまう!撃たれる!」ビーッビーッ

「このまま通常のパラシュート降下でzone内まで移動しようとしても
 落下前にパラシュートを撃たれ、死亡は免れません!
 そのため、アリゾナで使用したウィングスーツを使いできるかぎり移動し、
 限界高度ギリギリの低さでパラシュートをー」

操縦士「早く、早っ、ああああああああああああ!!!」ゴカァンッ

「広げ、っっ!!!?」ブワッ

突然航空機に強い衝撃が走り、体を投げ出されました

軍による攻撃を受けたのです

「っ!!!っっ!!!!!」バババババババババババ

ウィングスーツの最高時速は時速160キロメートルにもなります

できるだけ早く軍の警戒空域から離脱しなくてはなりません

「降下限界ギリギリを狙い、パラシュートを広げます!!」パブワッ

「パニックにならず周辺の状況を確認しつつ、安全な平地を探しましょう!」

パラシュート降下中はとてもではないですが生きた心地がしません

降下が完了する数分間、無防備な姿をさらし続けなくてはならないからです

いまやここは伝説のzone内部

珍客には好奇心と殺意でもってzoneの住人たちは応えてくれます

「足から転がるように着地します!!オゥッ!!」ドサッ

この状況でなくてもパラシュートには様々な危険が付きまといます

特に着地の際は高スピードで地面へ到達するため足の怪我の可能性が多く

遭難中の負傷の中でも足の負傷は生存率を著しく低くします

「ザッツアメイジング!!まだアラート音が耳に残っています!!
 今まで軍の協力を得て収録をしたことはありますが、
 邪魔をされたのは今回が初めてです!」ハァハァ

第一の試練を乗り越え、命あることに安堵します

しかしあらたな危険が次から次へとやって来るのです

すぐに次の行動へうつります

今回も装備は突然の遭難を想定したナイフや水筒などの最低限のものです

「降下地点を割り出される前に移動しなくてはなりません!!
 すぐに目立つパラシュートを回収します!!」

証拠隠滅のための行動でもありますが、重要な別の意味も持っています

陸の孤島であるzoneでは、どんなものでも貴重な道具となります

パラシュートは防寒具にもなり、パラコードは強靭なロープ紐となるのです

「いつもとは状況が違い、多少、危険を想定しない大胆な行動が必要です!
 こっちだ!」ザッ

※いつものパルクール

zoneでの移動の基本はいわゆる変哲のない場所を進むことです

目を引くものの周囲には様々な危険が潜んでいます

視界は水平より少し下を維持し、周囲の異常を警戒しましょう

「動くものは遠くからでも目に付きます!外敵の目を避けるためにも
 できるだけ姿勢を低く、そしてすばやく移動しなくてはなりません!」

サイモンぜってー回想インタビューで「絶対に行きたくなかった」とかいってそうww
「やっぱりベアは頭がおかしいと思った」とかww

そしてもちろん放射能にも気をつけなくてはなりません

「長い年月も経た今、当時ほど放射線の脅威は和らいだとは言えますが、
 ガイガーカウンターを持っていない今のような場合
 放射能物質に知らずに近づいてしまう危険があります!」

「あそこにドラム缶がありますが近づいてはなりません!
 一番気をつけるべきは金属です!
 貴重な道具となる文化の象徴たる様々な金属部品がここzoneでは凶器となるのです!」

地中に埋まったものからも放射線はやってきます

周囲の草土とは違うむきだしの土にも注意は必要です

グッドプロテインは期待して良いんだよな?

気をつけるものは金属の他に水などがあります

特に沼は長年の放射能をもった残留物がたまっており非常に危険です

流れのある川の水は比較的安全と言えますが、

少し離れた水辺の堆積物は放射能を多分に持っている可能性があります

今までは安堵の対象であったものこそが恐ろしい世界

それがzoneなのです

「ひとまずある程度離れ、当面の外敵による危険は回避できました。
 ここからは少しでも生存確率を高めるため慎重に行動する必要があります」

まず知ることは現在の位置と方角です

「パラシュート降下の際、あちらに大きな柱が立ち並ぶ施設を見ました。
 チェルノブイリ原子力発電所、cnpp(chernobyl nuclear power plant)
 と見て間違いないでしょう。次は方角を調べます」

「時計をはずし、12時が左に来るように手の上に乗せ、
 次に短針を太陽に向けます。太陽と12時のちょうど間が南になります。
 zoneでは方位磁石が狂うこともあるようですが、
 太陽があるかぎりこちらの方法は確実でしょう」エヘヘ

降下中に見た光景と方角を参考に、現在の位置を導きます

どうやらcnppから西南西数十キロあたりにいるようです

「zoneに遭難した際は、チェルノブイリ原発から離れるように進むのが定石です
 北には放射能汚染が特にひどいredforestがあるので、南に進みます!」ザッ

本来であればこのまま飛んできた西へ引き返したいのですが、

militaryの警戒地域が近いため向かってはいけません

外部からくる人間へ引き金をためらいなく引くmilitaryですが

zone内部にいる人間に対してはさらに引き金が緩くなります

「militaryのほかにも危険な存在は沢山です!
 放射能などで変異した危険な動物”ミュータント”はもちろんのこと、
 比較的cnppに近いこのあたりでは特に危険な派閥がたくさんいます!!」

zone内には無秩序ながら、あるていど志を共にする集団、”派閥”がいくつかあります。

有名で友好的なものといえばduty、freedom、stalker、scientists。

逆に悪名高いものではmilitary、mercenary、monolithなどがあります。

派閥に属さないloonerという人間や、bandtisという畜生以下の集団もいます。

「militaryはあまりやる気もなく、拠点から出ることはほぼないため距離をおいていれば安全です!
 ですがcnpp周辺によくいるmercenaryとmonolithは進んでこちらを攻撃しにきます!
 距離をあけた今、militaryの脅威は去ったといえますが、先の2集団の警戒は未だ必要です!」

もし彼らに出会ってしまえば、手にした銃で攻撃してくることは必至でしょう

さらにmonolithはzoneの謎の技術で作られた未知の装備で身を固めているといいます

丸腰の我々ではひとたまりもありません

「!?ゆっくり姿勢を低く、静かに・・・あそこを・・・」スッ

そして僕はおそらく、その犠牲者の一人に出会ってしまったようです



デッ、デッ!デッデン!!

man vs zone
with bear grylls

今日はこれで以上です

>22
サイモン「ニヤニヤ」

この>>1は非常に「理解している」>>1

>>29の反応からもそれがよくわかる

たまんねぇ

最初の注意書きでワロタ
普通なら臭い死ねと思うところだが安全上の問題なら仕方ないなww

キャラコメはいらんけど

デッ、デッ!デッデン!!

man vs zone
with bear grylls




※厳重な安全管理の下
 撮影を行っています

 刺激の強い映像が含まれますので
 ご了承ください

 ベア・グリルスはsas従軍経験のあるクリスチャンであり紳士です。

僕はベア・グリルス

今回はzoneでの生き残りに挑戦中です

想定しているのは、航空機事故で迷い込んでしまった一般人や

zoneに挑もうとする無謀なならず者たちが遭遇する状況です

「広げ、っっ!!!?」ブワッ

zoneは今まで挑戦してきたどの地域より死の匂いがたち込めています

ただでさえ過酷な状況であるのに加え、

ここは危険な人と人同士の紛争地域でもあるのです

「今まで軍の協力を得て収録をしたことはありますが、
 邪魔をされたのは今回が初めてです!」ハァハァ

お!続きキタキタ
あと>>29くらいのキャラコメ程度なら全然臭くないと思う

そして今、その犠牲者に出会おうとしています

「あそこ、あの茂みの陰に・・・靴が見えます。
 恐らく中身のある靴で・・・しかしその中身には、もう一つの中身がありそうにありません。
 胸の動悸が止まりません。しかしパニックになってはいけません。
 すぐに近寄らず、まず周辺の状況を伺います」

何かが死ぬ時、そこには死ぬに至るまでの理由が必ず存在します

つまりそこに死があるとき、周囲にその死の原因がある筈なのです

まず周囲に何か居ないかを見渡します。草木の動きにも注意を払います

そして物音をたてず、しばらくじっと耳をすませ

何も聞こえないようであれば近づきます

「少しでも異常があればすぐに逃げる用意をしましょう
 周辺には何もいないようです・・・ひどい匂いです」

ゆっくりと近づくにつれ、予感は確証となります

絶対に避けなければならない、しかしいつかは訪れてしまうだろう光景です

「こっちへ。映さないほうがいい」

黒いコートを着た小汚い人間の死体です

zoneでは虫が極端に少なく、ウジが沸くことがあまりありません

加えて冬のこの地方はやはり寒く、腐食はとてもゆっくりと進みます

腐る前にミュータントが食べてしまうことがほとんどでしょう

とても衝撃的な光景ですが、損傷が少ないことが不幸中の幸いです

やがてこの死体にもミュータントが殺到することでしょう

恐ろしいことですが、zoneの食物連鎖に人間は組み込まれています

「この服装はbanditsです。zone内の派閥の中でもっとも生きる価値のないクズの集まりです。
 彼らはイデオロギーを持たないテロリストであり、卑劣なこそ泥であり、醜悪な詐欺師です。
 彼らに手を貸しても得はないので見かけ次第攻撃して構いませんが、敵対して面倒です!
 今回は、手間が省けました」

実際は放っておいても勝手に敵対するようになるので気にしなくていいでしょう

装備品も貧弱なものばかりなので油断をしなければ問題はありません

しかし、その油断が多く生み出されてしまうのもサバイバルの場です

それにもちろん、油断が命取りになるのもbanditsだけではありません

サバイバルの場では、あらゆる要因が牙を剥きます

>>今回は、手間が省けました」

本当にこういうセリフを言いそうなのがベアの怖い所

「右手の袖から先がありません。
 包帯をしてはいますが血が止まらなかったようで、赤黒い塊になっています。
 すっかり血を失った蒼白な顔いっぱいに絶望が伺えます。
 banditsとはいえ、こういった死体には胸が痛みます」

しかしあまり気にしてもいられません

残酷なように思いますが、zoneではこういった死への直面は数多くあります

ですが、死に対する感覚を麻痺させろというわけではありません

消極的な感情へ向かわないよう、気持ちをコントロールすべきです

「最後の晩餐をしたのでしょう。ソーセージとウオッカのカラがあります。
 一応は血と肉です。僕の分も残しておいて欲しかったですね。
 ビンは様々な場面で役に立つ道具です。持って行きましょう」

「包帯と、メディキットがありました。
 この道具があれば応急処置でなんとか仲間のもとにたどり着くことは出来たはずです。
 ですが、利き腕を失ったことと、あまりの出血に治療を諦めたようです。
 彼にたとえ無理だと思ってもやりとげる気持ちがあれば、死にはしなかったでしょう」

サバイバルの場では決して諦めてはなりません

諦めた時点で張り詰めたものが切れ、死に歩み寄っていくようになります

「もっとも、その気持ちがあれば、banditsなどに落ちることもありませんし、
 zoneという地獄に身を置くこともなかったでしょう。
 ありました。ガイガーカウンターとpdaです!」

ガイガーカウンターはzone内では必需品であり、持っていない者はいないでしょう

「ものによっては一緒に見つけたpdaに検出機能がついたものもあるようです!
 軽くていいものです。胸ポケットや、ベルトに取り付けるのが良いでしょう!」

zoneでのカウンターのほとんどはガイガーミュラー管内蔵型であり、指向性ではありません

放射能に満ちたことがわかりきったこの場所ではこの先どれくらい危険か、でなく

ここが今どれくらいマシなのかがわかったほうが便利だからです

「そしてpdaですが、損傷がひどいようです」

pdaもzone内に巣食うスタルカーたちの必需品の一つです

刻一刻と変化するzoneにおいて、情報を収集、管理するためのツールはとても重要です

「pdaには通話機能の他に、gps機能、周辺の友軍の検知や電子マネー機能などがあります。
 つきました!衛星写真のようなマップです!水色の人のマークが恐らくこの場所でしょう。
 すこしはなれたところにある人工物らしき場所に丸に三角が三つあるマークがありますが・・・
 消えてしまいました。バッテリー切れでしょうか」

充電の機会がほぼないzoneでは、pdaは太陽光発電式がほとんどです。

「採光パネルが壊れていて、満足に充電ができそうにありません。
 一日中日向に置いても一分動くかわからないでしょう。
 彼が諦めてしまった原因の大きな一つが、これだったかもしれません。
 暗闇の中のロウソクであったはずのものが、目の前で消えてしまったのです」

pdaの発する信号は数少ない人間である証です

世を捨ててきたスタルカーたちであってもやはり根は人間であり

無意識に文明や人間に依存してしまうものです

「ひとまず一瞬見えただけですが、あちらに少し進むとなにかあるようです」バッグセオイ

「行こう」ベルトカチン

「pdaは周辺の信号を持った人間を感知します!先ほどの反応はゼロでした!
 僕を見つけたり、追跡しているかもという恐れはなくなったと見て良いでしょう!」

ガイガーカウンターを手に入れ、今まで見えなかった脅威の一つが見えるようになり

一歩一歩に安心感が生まれます

「待った」カリッ・・・カッカリッ・・・

「放射能でいっぱいだ。こっちに行こう」

ですが、それは同時に見える恐怖を産んでしまっていることにも気をつけなくてはなりません

それをしっかりと意識しないと、それ以外の脅威に目が向かなくなってしまいます

「今、僕は安全に見えると思います。
 動物の鳴き声も聞こえませんし、ガイガーカウンターも引っかき音を鳴らしていません。
 ですが、今僕はとても危険な状態にあります。耳をすませてください」

ゴォ・・・・・オオ・・・・

「ゴォーという耳鳴りが聞こえていると思います。
 これをただの耳鳴りと思ってしまったり、
 遠くに滝壷や、口の大きすぎる掃除機があるのだろうと思うと命を落とします。
 注意してこの先を見てください」

>>暗闇の中のロウソクであったはずのものが、目の前で消えてしまったのです

>>無意識に文明や人間に依存してしまうものです

こういう文を見ると本当にman vs wild見てる気分になるわ
どういう終わりを迎えるかわからんけど
頑張ってほしい

「波紋のようなゆらめきが見えると思います。sfxではありません。
 信じがたい光景ですが、zoneではよく見られるアノーマリと呼ばれる超常現象です。
 これはその中のひとつで、springboardと呼ばれるものです。
 聞こえは神秘的ですが、目の前に見えるこれはひどく退廃的に見えます」

アノーマリは通常は待機状態、あるいは小康状態にあり

ある程度の大きさの物体などが近づくと反応を始めます

「腕の良いスタルカーはboltアーティファクトという減らない投擲物を投げ反応を見ると聞きます。
 新人lonerである私は手ごろな小石で我慢することにしましょう。
 距離を開けて!」

springboardは通常直径5~10メートルほどの大きさの波紋で見えます

そこに物を投げ込むと、あたりに強い衝撃を起こすのです

「石を投げます!」

ブォンッ!!

「フォオウ!衝撃であおられた強い空気を肌に受けました!
 驚きです。こんなことは初めて、もちろん初めてですが、驚きです!
 そして、とても危険です!」

springboardは文字通り跳ね板の罠のように待ち構え、踏み込んだものを打ち付けます

しかし、実際の恐ろしさは罠以上です

「見てください!衝撃で弾かれた石がここにあります!
 先ほどはたたいても割れない丈夫な石でしたが、数回ぶつけただけで崩れました!!」ボログズッ

「springboardは物を弾きはしますが、それ以上に衝撃波で内側から対象を強く振動させます!
 もしあんなものに人間が入ってしまうと、内部をかき揺らされまともに行動はできないでしょう。
 さらに恐ろしいことに、依然として反応物が範囲内にいた場合、springboardは再度反応するのです!!」

この衝撃波が意味する恐ろしさの逸話は数えきれません

あるスタルカー三人がミュータントから逃げている時

その一人が運悪くspringboardに足を踏み込んでしまいました

衝撃で脳が揺らされ、筋肉が強く硬直し、血液の流れも一時的に止まり、満足に動けません

スタルカーはかろうじて片手をあげただけで歩を進めることができず、

続く第二波に体内をズタズタにされ、その場に崩れ落ちた後、再び動くことはありませんでした

>>53
でたーwww恒例の怖い話wwww

「もし反応しても速度を維持しつっきればいいと思いますが、
 springboardをはじめとしたアノーマリは群生していることがほとんどです!
 越えた先にもまだあるとみて良いですし、
 今僕は気づかなかっただけで、知らずのうちに群生地のただなかにいるかもしれないのです!
 見つけ次第、大きく迂回して移動するべきです!!」

しかしこのまま迂回してしまうと大きな時間のロスになってしまいます

女性運動化が全裸で抗議活動をすることで有名なウクライナですが

温暖な気候は黒海に面した南部であり、

内陸部のプリピャチ市近郊の冬はとても寒く、夜ともなると最低でマイナス30度にまで下がります

先ほどの地図にあった人工物は寒さをしのぐシェルターとして使えるかもしれません

「危険ですがこのままアノーマリ地帯を乗り越える必要があります!
 みなさんに、アノーマリに遭遇した場合の突破法をお見せしたいと思います!
 まず、拾えるだけ石を拾いましょう!」

まず大事なことはアノーマリの射程を見ることです

「おおまかに、目視できる波紋の約二倍ほどの範囲は危険と見ていいでしょう!
 そしていくつかあるアノーマリの間を縫って進むようにルートを決めます!
 そして目視で安全と思われる場所に向かって石を投げます!
 石に反応がなければ、その経路は安全と言えます!
 投げた石ほど僕の体が細ければに限りますが!」

アノーマリでは慎重に慎重を重ねるべきですが、そういった場合、外敵に無防備になりがちです

目に留まらないよう安全に移動するためには姿勢を低くして動かざるを得ず、

股を開き、他の動作をしながら移動となると、1メートルほどは幅をみるべきでしょう

「最初になげた石から反応ギリギリのところに石を投げます。
 反応がなければその間は安全に動けるというわけです。これなら進めそうです!
 あとはこれを繰り返すだけです!」

簡単に言いましたがとても気を張り詰めた作業です

少しのミスが大きなミスを生みます

「進むにつれ、どんどんアノーマリの間隔が短くなっています!
 恐ろしいのは抜けたと思っていた先にふさぐようにアノーマリがある場合です!
 全体が把握できないアノーマリはその周りを沿うだけでも」ポロッ

ファッブウゥンッ!!!

「ウァアッ!!ッッッッ!!動くな!プフーッ!プフーッ!!
 こぼれた石がアノーマリを少し反応させてしまいました!!
 腕に衝撃波がぶつかり、痙攣しています!!」

何かを投げ、反応しなかった線上が安全であるとは完全に言えません

springboardには最初の反応がおきたあとすぐ、少しだけ反応範囲が広がる特性があります

こぼれた小石が反応してしまったことで、

普段であれば反応しない距離にいる僕に反応してしまったのです

「範囲内にあった左腕に痙攣のような感覚が走りましたが腕そのものは固まったままです!
 今ゆっくりと感覚が戻ってきています。アドレナリンか、衝撃波によるものか解りません!
 暖かさと共にぴりぴりとした痛みもやってきます。痛みは、徐々に、大きく、なっています!
 ぞうきんみたいに絞られたような痛みです・・・!!」

springboardは中心より近ければ近いほどその衝撃波の影響は強くなります

突然の反応で入ってしまった腕でさえこの状態です

完全に踏み込んでしまうとひとたまりもありません

「患部を確認したいですがまだ安全とは言えません!
 パニックにならず、落ち着いて行動を続けましょう!」

拾った石も尽きようとしたころ、ようやくアノーマリ地帯を抜けました

すぐに服を脱ぎ、確認をします

「衝撃波を受けた左腕の確認です!
 真っ赤になっていますが傷は見られません・・・!
 内出血が起きていると思っていましたが、この限りでは問題ないでしょう」

衝撃波は内部に影響を与えます

もう少し反応が大きければ、内部で暴れた肉や筋肉にねじられた皮膚が破れ、

直りにくいひび割れたような裂傷が起きていたことでしょう

「かるい炎症のようなものが起きています。燃えるようです!
 痛みはまだ少しばかり残っていますが、回復を待つ余裕はありません!
 サバイバルでは動かず待っていてはダメです。
 動ける時間があるうちに行動をしましょう!
 アノーマリ突破に時間をかけてしまいました。急ぎましょう!」

負傷と寒さで弱った体をすぐに回復させなくてはなりません

シェルターと食糧の確保を急ぎます

はじめてzoneの牙を受けた私に、次々と脅威がもたらされます

「不思議な感触です。溶けないクラゲのような」

「野犬病の感染肉だけで育てたトビネズミを裏返しにしたような醜さです」



デッ、デッ!デッデン!!


man vs zone
  with bear grylls


>>62
キャッチがマジで本物を彷彿とさせるww

今日はこれで

楽しみ

このスレ楽しすぎるw

デッ、デッ!デッデン!!


man vs zone
  with bear grylls






※厳重な安全管理の下
 撮影を行っています

 刺激の強い映像が含まれますので
 ご了承ください

 登場するアーティファクトは収録時点のもので
 現在の発生場所、種類、効果が異なる場合があります

 また前回説明でspringboardの波紋が5~10mと出ていましたが
 見かけ直径2~3mで効果範囲はその約二倍くらいで5~10mの誤りです

僕はベア・グリルス

今回はzoneでの生き残りに挑戦中です

想定しているのは、航空機事故で迷い込んでしまった一般人や

zoneに挑もうとする無謀なならず者たちが遭遇する状況です

ブォンッ!!「フォオウ!衝撃であおられた強い空気を肌に受けました!」

放射能に満ちた過酷な土地であるzoneですが

それ以上に恐ろしい脅威が僕を襲います

ファッブウゥンッ!!!

「ウァアッ!!ッッッッ!!動くな!プフーッ!プフーッ!!」

「ぞうきんみたいに絞られたような痛みです・・・!!

これから先も様々な危険や驚きが待ち構えています

kita-

「チェルノブイリ周辺は険しい斜面はあまりありません!
 平らな土地に細草と低木が立ち並ぶ平原が広がっています!
 見通しも良いため危険が無いように見えてしますが、
 腫れた左腕に気を引き締められます」

「炎症に効く野草を探すことも考えましたが、
 環境がそれを許しません。すぐにでも休める状況を作らなくてはいけません」

放射能汚染という言葉は思考力を放棄させるほどの意味を持っていますが、

zoneではそれ以上に特異な変質が様々な場所で起きています

外では解熱作用のある薬草でも、

ここではうるしのように皮膚がかぶれてしまうこともあります

「見えました。廃屋です。
 この地方ではありふれた、白く塗られた板張りの平屋です。
 まず、誰かいないか確認します」

banditsの仲間がいる可能性が高く、気が抜けません

まず僕がカメラを手に様子を見に行きます

「pdaが動作していれば画面を覗くだけで、ひとまず周辺の人間の数だけは解ります。
 ここzoneの中でpda、あるいは発信機能のあるものを持っていない人間はいません。
 もし持っていない者がいたとしても、それは人間ではなく動物と解釈されます。
 そして僕が今持っているのは壊れたpdaだけです。
 身の安全はこの身で確かめなくてはなりません」

周辺の状況を確認します

「家のすぐ西側に先ほど体験したものと同じ、springboardアノーマリがあります。
 危険なアノーマリですが、時として優秀な防壁ともなるのです。
 左、北側に入り口があるようです。まずそちらを見ていきましょう」

廃屋のようなちょっとした場所には様々な危険が潜みます

人工物だからといって安心していると思わぬ形で被害を受けてします

「第一に誰かが潜んでいるかもしれないことです。
 今は居ませんが、私なら罠をしかけ、外敵の侵入を許しません。罠が第二。
 ヒトではない外敵が第三となり、
 そして第四は先ほど出会ったアノーマリです」

降下後すぐお話した目立つ場所を避けるというのはこの第四の理由のためです

一見無秩序に発生しているように見えるアノーマリですが

何か目に付く、人が意識するような場所に発生することがとても多いのです

「派閥の一つmonolithは、zone内の超常現象の神を信奉していると聞きます。
 人が油断するような、人が恐れるような場所にそれは現れます。
 まさに神々の悪戯といえるでしょう」

罠の存在も無いようです

最後に、屋内にミュータントが潜んでいないか警戒をします

「こういった廃屋などに潜むミュータントはとりわけ危険な種類のバケモノです。
 bloodsucker、controllerなどの人型の歩行種は、
 時として4、5人のスタルカーの一団すら皆殺しにします」

「まず周りから様子を見ます。中に何かいても、外に出るまでに入り口を迂回しなくてはなりません。
 逃げるまでの時間を稼ぐことが出来ます。
 元は人とされる歩行ミュータントですが、窓を越えるといったことは考えられないようです」

すべての部屋を確認し終えると、途端にここが温かみのある場所に見えます

ボロボロの部屋ですが、風が通らないだけでずいぶんと違います

しかし日没が近づくにつれ気温は下がってきており、油断はなりません

安全の確認が出来ました

次はこの小屋の周囲がどうなっているか確認をするべきです

「まず高所から周辺の確認をすべきでしょう。
 ここには運よく、高い人工物があります。屋根に上りましょう!
 庭に大きな木があります、これをつたい登ります」

「葉はほとんどないですが、枯れているわけではありません。
 死に掛けという表現がぴったりでしょうが、私の体重程度は支えられるはずです。
 この種類の低木は枝分かれが低い位置で始まっていて、上ることも難しくありません」

おもれー

「まず横に向いた、丈夫な枝を見つけます!
 そしてその枝につかまり体を引き寄せ、
 逆上がりの要領でぐるりとまわり、腹を枝の上にそのまま乗せます!」

一見離れ業のように見えますが、いちばん上る前の勢いを有効に使える方法です

「あとは体を枝に這うようにねじり、屋根に向かいます!
 このまま屋根に乗れそうです!!」

この地方の屋根は骨組みに木板を壁と同じように組んだだけのものです

いつ抜けるともわからないため、骨組みを軸に重みを分散させ移動します

「煙突です。これがここ一帯の一番高いところです!
 あまり屋根と高さは変わりませんが、せっかくなので登りましょう!」

暖炉の煙突はレンガで造られた頑丈なものです。上に登り、周辺の様子を伺います

「これから登るのですが・・・見てください。煙突の覆いに紐がくくりつけられています。
 あのマークを見てから期待していたものがあるのですが、
 その通りであればとてもうれしいです」

紐をたぐりよせると、煙突の中からナップザックが出てきました

stashです

「やりました!stashです。完全なプライベートな空間を持たないスタルカーたちは、
 自分しか知らない秘密の場所にstashという隠し場所を設け、物を保管します!
 恐らくあのbanditsのstashで間違いないでしょう。早速中身を見ます!」

「恐らく略奪したものの中で、売り払う予定のものを溜めていたようです。
 どれも状態はよくないものの、とても素敵な宝物ばかりです!
 特に、このstalkersuitsは生存確率を上げるとても重要なものです!」

このカーキ色の服は要所に強いゴム板を組み込んでおり

害獣やアノーマリ、銃弾も拳銃程度であればある程度耐えることができます

stalker派閥に属するスタルカー達のほとんどが着ているものです

「早速着込みましょう!」ズルッ

このタイプは頭まですっぽりと被るナイトビジョン付属タイプですが

頭部分がごっそりととられています。誰かが取り去ったか、持ち主の死因でしょう

一般のスタルカーたちの主な標的はアーティファクトですが、

mercenary、monolithはスタルカー自身もその標的の中に含めています

banditsにいたっては主な標的はスタルカーの横取り品です

ここzoneにある法は最初から存在することはなく、

交わされる契約はそのほとんどが場限りの口約束です

「拳銃です。今回ばかりはこれを見て安心してしまいます。
 pmという共産圏の拳銃で、お世辞にもいい武器といえるものではありません。
 状態も悪く、強靭なミュータント相手ではパチンコ玉程度ですが、
 今の僕には素敵なお守りです」

>>あまり屋根と高さは変わりませんが、せっかくなので登りましょう!

でたーwベアの無駄に高い場所が好きな所w
サバイバル的に無駄な行動だとしても高い所に昇るwww

やっとのことで、スタルカーらしい見栄えになることができました

周囲の地理を見ておきましょう

「小屋の北側の小道はcnpp、プリピャチ方面に向いているため進まないほうが良いでしょう!
 南東の、ずっと遠くの森の中に大きなくぼ地が見えます!
 クレーターのような、干上がった湖のようなところに煙突がいくつか見えます!
 あのあたりほどまで南下できれば、スタルカー達と出会えるかもしれません!」

明日向かう場所を見つけることが出来ました

何か目標を見つけることはモチベーションの維持が期待できます

「すぐ東ですが、周囲と様子の違う場所がありました。
 先ほどのstashにあった、ある道具を使う機会かもしれません。
 行ってみましょう」

進むにつれ、冬のウクライナには不似合いな熱を感じます

「遠くから焦げ後を見つけることが出来ました。
 落雷で木が燃えることはありますが、今回は違うものでしょう。
 冷え切った炭の香りと、熱気がそれを裏付けています」

大きく裂け、炭となった木の残骸を中心に開けた土地に出ました

炭に燃えている様子はないですが、ちらちらとかすかな火の粉とかげろうが見えます

burnerアノーマリです

「burnerアノーマリはその名のとおり火が発生するアノーマリです!
 springboardより反応範囲は狭いですが、一度反応してしまうと激しい熱を噴出し危険です!」

激しいやけどを負うことはまぬがれないことでしょうが、

burnerは比較的対処しやすいアノーマリと言えます

今回も石を拾います

「burnerアノーマリは対象が炭化を終えるまで反応しつづけます!」ブンッ

シュボオアボオオオ!!

地面から吹き上げられた細長く強い火柱はまさにburnerです

「反応が途中で変質することはないため、石を投げ火柱をわざとあげさせ、
 その間を縫って進むのが一般的といえます!!」

反応させてから間を縫うため、ただでさえ常時強い熱を持つburner地帯がさらに熱くなります

しかし反応させずに進むことはとても難しく、

断熱性のある装備でも無事ではすまないでしょう

「僕が先ほどみつけたstashにはこんなものも入っていました。
 黄色のプラスチックフレームに電球の入ったシンプルな機械です!
 echo探知機という、このzoneに眠る物体、”アーティファクト”収集に必要な機械です!
 反応があるかどうか確かめて見ましょう!」

本来であればこのような危険なことは辞めておいたほうがいいでしょう

しかしこのburnerで手に入るアーティファクトには生存能力を高めるものがあるのです

ですが、見つかるという確証がなければ無駄な骨折りです

「使い方は簡単です、手元にあるスイッチをつけ、電球を守る上部カバーをあけます。
 そしてアーティファクトがありそうな場所に近づくと・・・」・・・ピッ・・・

どうやら骨折りではなくなるかもしれません

「・・・反応します。驚きです。本当に反応するとは思いませんでした!
 進むための小石をどんどん集めましょう!」

いよいよアーティファクト収集に挑戦します

失敗は許されません。準備には万全を期す必要があります

「まずアーティファクトのおおよその位置を知る必要があります!
 危険性のない場所を選んで移動し、反応のある大体の位置を導きましょう!」

自分側ばかりに気をとられ、反対側から進入したほうが簡単だったということもあります

時には大きく周りを動き、最短ポイントを見つけます

「アノーマリ群生地帯から離れてもそこにアノーマリがないということにはなりません!
 少し離れた、ちょうど油断してしまうような位置にもアノーマリはあります!
 アノーマリを検知し音で知らせる装備はありますが、探知範囲がとても限られていて、
 警戒した状態でもないと止まれずにそのまま踏み込んでしまうことも少なくありません!」

また、別の種類のアノーマリが存在することもあります

炎に炙られることばかりに気をとられていると、一気に圧縮されバラバラになりかねません

とても強烈な存在感のあるものばかりですが、あらゆる危険を想定する必要があります

おおよその位置の見当をたてることが出来ました

アーティファクトは内部の反応で位置を変えることもあるため、急いで行動に移します

「アーティファクト収集の基本は、左手に探知機を持ち、右手に投擲物を持ちます。
 そして探知機の反応を見ながら、投擲物でアノーマリの反応も見ていきます。
 外敵がやってきることもあるため、すぐに銃が抜けるようにもしなければなりません」

ミュータントのほとんどはアノーマリを避ける知能がありません

おかまいなしに突っ込んできて自滅するだけだといいのですが

余計な反応によって道連れになってしまうこともあるでしょう

「アーティファクトの回収とアノーマリの突破は基本あまり変わりません!
 違いはただ通り抜けるか、真ん中に行って戻ってくるかだけです!
 そこにいてくれ!」

burnerを反応させながら進みます

立ち上る火柱でできた細い道はさながら灼熱地獄です

「とても熱いです。握った小石が汗で塗れています。フゥーッ!」ピッピッピッ

「ただの熱もそうなのですが、内側から焼けるような熱も込み上げてきています。
 これほどまでオーブングリルの中のようだといえる表現はありません!」ボオオオオ

シェルターでの焚き火はとても心休まるものですが、

この火にはとてもではないですが安らぎを感じられません

強い熱と恐怖、そして煽られるような探知機の音に体力と精神が削られていきます

しかし驚くほど興奮していて、そして集中していることを実感します

ゴオオォオオ!!

「フーッ、フッ、かなり反応に近づきました!」ピッピッピッピピ
「近いぞ、そこに現れるはずだ。映して!!」ピピピピピピピピピー

何もないと思われていた空間から物体が現れました

”アーティファクト”です

この地獄のような状況においても、とても神秘的な光景です

「現れました!これがアーティファクトです!!信じられません!
 そこにありますが、現実感がまるでありません!感覚でなく、そこにあるものとしてです!
 すぐにでも手を伸ばしたいですが、
 炭化した自分の腕に愛着がもてるのでなければやめておいたほうがいいでしょう!
 小石をぶつけ、アノーマリから離します!!」シュッ

出現前であれば影響はないのですが、発現した今、小石にぶつかるようになるのです

「当たりました!あそこであれば安全に回収できそうです!!
 ですが、たどりつくだけで一苦労です!顔がヒリヒリします!」

サバイバルの場では、時としてこうした胸の高鳴りによる緊張も生まれます

ついにアーティファクトとの対面です

「dropletsというアーティファクトです。とても不思議で、綺麗です・・・
 名前のとおり、溶鉱炉からこぼれた溶けた鉄の一滴、その固まりかけのようです!
 つるつるした表面は硬く、ひびわれの隙間から淡い光を発しています・・・
 ほのかに熱はありますが問題なく触ることができます。すばらしいです」

僕は今とても強い達成感を抱いています

危険な土地を駆け巡り、さらに危険な現象うずまく地域にとびこみ

見事手にした奇跡とも言える神秘の結晶を札束に換え、糧として生きる

スタルカーの本懐がここにあります

「dropletsアーティファクトには放射能除去の力があります!!
 この種のアーティファクトとしては一番弱いものですが、
 放射能を持つアーティファクトもあり、スタルカーの中での必需品と言えます!」

これだけだと文句がないですが、当然それだけではなく、

危険な目にあって手に入れたことのほかに、払うべき対価もあります

「問題は副作用があることです!
 炎から出来上がったアーティファクトなので、あるていど熱いというのもありますが、
 代謝機能に通常でない作用を起こして除去作業を行うため、
 体力の消費が激しくなってしまうというものがあります!」

これはアーティファクトに限ったことではありません

市場に回るいわゆる健康食品というものの多くは通常あまりない効果を謳っています

それはつまり通常起こりにくい作用を体に及ぼす危険物質と言えるのです

毎年何人もの人々がダイエット効果があるとして利用していたキノコや草に

解明されていないか、伏せられていた中毒症状で死に至っています

アーティファクトの持つ副作用も、現在わかっているものだけで

想像もつかないような他の副作用があるかもしれないのです

そんな非情なzoneは、アーティファクト回収のさらなる試練を課してきます

「もしアノーマリを越えてしまえば私が穴あきチーズです!!」

「下水で釣り上げた革靴をそのまま火にくべたような匂いです・・・」



デッ、デッ!デッデン!!

man vs zone
with bear grylls





今日はこれで
思ったより尺が足りなくて前回cm前の二行目まで行けなかったすまぬ、すまぬ
二行目のアレでコレは次回お楽しみに

乙!

ベア本人が書いてるかのような錯覚に陥るクオリティだww
言葉遊びとかもman vs wildそのもの
脱帽するわ

しまった予告一行目も変えたんだった
cop準拠のアーティファクト効果にしようと思いましたが色々考えてsoc準拠にしています
なので当初はjellyfishだったのですがdropletに変更しています



デッ、デッ!デッデン!!


man vs zone
  with bear grylls





※厳重な安全管理の下
 撮影を行っています

 刺激の強い映像が含まれますので
 ご了承ください

僕はベア・グリルス

今回はzoneでの生き残りに挑戦中です

想定しているのは、航空機事故で迷い込んでしまった一般人や

zoneに挑もうとする無謀なならず者たちが遭遇する状況です

「顔がヒリヒリします!」ボオオォォ

厳しい面ばかりを見せる過酷なzoneですが

時折やさしい面を見せてくれることもあります

「パチンコ玉程度ですが、今の僕には素敵なお守りです」

「とても不思議で、綺麗です・・・」

ですがその微笑みも、悪魔が見せたものなのかと疑うべきです

「まるで見飽きたりません。 実際にこの目でみて、
 まさしくアーティファクトと呼べるものだと理解しました!
 確かにこれは、一攫千金を夢見てでも捜し求めるものです・・・!」ハァハァ
 
ですが、zoneはアーティファクトに対して僕の思った以上の値を付けているようです

「もう少し感動に浸りたいのですが、私の体は冷たい水に浸るよう訴えています。
 脱水症状になるまえに外に出たほうが良いでしょう。
 汗でぬめって、探知機のプラスチックフレームが溶けだした気すらしてきました。
 とても冷たいビールが飲みたいですが・・・しゃがんで」シッ

クルーから僕を挟んで向こう側の茂みが動いています

「ミュータントです。かなり最悪な形での遭遇になります」

「毛のないネズミのミュータントです。小さい姿ですが、獰猛さは他のミュータントにひけをとりません。
 一匹だけだと良いのですが、通常群れて行動しています」

可能であればすぐに逃げたいのですが、まだ完全にアノーマリ地帯から抜けられていません

そして僕は今日、まだなにも口にしていないのです

「危険ですが捕獲してみようと思います。
 地の利を生かせば、なんとかなるはずです。
 状態が悪いので正直不安ですが・・・」チャッ

拳銃で攻撃し、興奮したミュータントがburnerアノーマリに突入することを願います

うまくいけば料理の手間が省けるでしょう

「ひとつひとつの挙動から、すばやさが伺えます。
 もしアノーマリを超えてしまえばまたたくまに私が穴あきチーズになるでしょう」ジュウジキリ

「ゆっくりと息をはき、引き金を絞ります!」パンッ

ヴィデュウウウッ!!!

コウモリとブタの合いびき肉が口をきいたような叫び声です

「ああ、なんてことだ」

恐怖にぶれる照準をひきしめ、銃を撃ち続けます

「次々と茂みから出てきました!やったぞ!burnerに飛び込んだ!」パンパン!

屋外のピストルの音は思ったより頼りないものです

この一発一発が命を奪うようなものとは到底思えませんが、

命中したミュータントがもんどりうつ姿に安心してしまいます

burnerにひっかかった固体は火柱を受け絶命しますが、続く固体はアノーマリを避けてきます

減っていく手札に激しい緊張状態が進みます

「逃げたはずの個体がやってこないか警戒を続けます・・・リロード!」

ピストルのカートリッジは一つだけです。給弾のためにカートリッジを抜かなくてはなりません

すばやくカートリッジを引き、ポケットから弾薬をひとつづつ込めます

手が震え、パニックになりかけた心を落ち着かせます

「終わりました。他には、!おそらく最後の一匹です!」パンッ

ミュータントが弾を受け転び、動かなくなりました

お守りには立派なご利益があったようです

きてたー!
相変わらずのベア節っぷり

「あまりの緊張に、自分が今高温のただなかにいたことを忘れていました!
 冷や汗も加わり、びしょびしょです!」

慎重さを忘れず、アノーマリ地帯から外に出ます

「見てください。rodentです!ハムスターとも呼ばれるミュータントです」

元はネズミのミュータントとされていますがどの種かはわかっていません

前足は標的をひっかくためだけに使われ、後ろ足で跳ねるように移動します

移動習性を聞くとトビネズミを想像しますが、愛らしさは欠片も見当たりません

「かなり大きいです。40センチはあります。
 そして実に醜悪です。野犬病の感染肉だけで育てたトビネズミ、
 それを裏返しにしたような醜さです!
 この大きなするどい前歯で、あらゆるものに噛み付きます!人間も例外ではありません!
 放射能いっぱいの食糧を食べていることは間違いなく、食用でないことも間違いないでしょう!」

rodentの多くはアノーマリ内で息絶えており、burnerに炙られています

「この焼けた匂いからもそのことが伺えます!
 下水で吊り上げた革靴をそのまま火にくべたような匂いです・・・
 しかし、サバイバルの場ではこういった生物も貴重なたんぱく質となります」

「こいつはまだ動いています。とどめを、さしましょう!」ザカッ

損傷の少ない2匹は拾うことができましたが、残りはあきらめざるを得ません

「拾える距離にアノーマリにひっかかった一匹がいますが、すっかり黒こげになっています。
 アノーマリ内の燃えていない死体も、あと一時間もすればカラカラに乾き、炭になるでしょう。
 あのなかに再び入るのは、もうごめんです」

zoneという地獄の釜の調理人はあまり腕が良くないようですが、製炭夫としての腕は良いようです

強い熱でじっくりとつくられた炭はよく燃えてくれます

「もう日没が近いです。最後に炭になった木を回収し、シェルターに戻ります!」

グルメシーンきたーww

シェルターに戻りましたが、先ほどのミュータントの恐怖を体験した以上

寝床の安全はいままで以上に確保すべきです

「一階ではミュータントがもぐりこむ危険性があります。
 安全を確保した屋根裏にシェルターを作るべきでしょう!」

天板をはずし、屋根裏への道を作ります

「暖炉はあしがかりとして便利です。このすぐ上の天板を外し、入り口にしましょう。
 そのあとはずした板をもどして、ふたをすれば登ってこれません!
 本来であればこの暖炉を使い暖を取るのが良いのですが、
 ほとんどのスタルカーは外で焚き火を炊きます。おかげで暖炉は保管庫として便利です」

「ありました。ウオッカと、エネルギードリンクです。
 暖炉の中が良い保管場所となることは周知の事実のため、隠される物もその程度です。
 ですが長い間火にあぶられた僕にはなによりもうれしいものです!
 エネルギードリンクは水分はもちろんのこと、高い滋養があります!」
 
エネルギードリンクを飲み、最後の一仕事の準備をします。

久々の文明の味です。とてもおいしく感じます。

「一方ウオッカは飲料水としてはあまり役に立ちませんが、
 高純度アルコールの高い可燃性と消毒力はサバイバルの場でとても有用です!
 シェルターの環境を整えましょう!」

屋根裏に上ります。いくつか屋根が壊れ露出しているところがありますが、

おおむね通気性も申し分なく、広さも余裕があります

少しの工夫でよい環境を作れそうです

「屋根が崩れているところも利用すれば上方は気をつけなくても良いのですが、
 下が木なので燃えないよう工夫が必要です」

周辺で使えるものがないか探します

「見てください、ドラム缶を輪切りにしたものです!
 この中に木をくべることで燃え広がりが無くなりますし、簡易的なオーブンになります。
 燃やすための枝は枯れたものがたくさんありますし、先ほどの炭もあります!
 火口にはこの細草がいいでしょう!
 髪の毛をすくようにして、指にからみついたものが乾いていて燃えやすいです!
 また、低木は広がるように枝と葉をつけるため、寝床の敷物としてもいいものです」

準備が終えようとしたころ、日没が訪れました。焚き火の時間です

本来であれば手元確認のため、日没前に焚き火を確保すべきですが

遠くまで見える日中に火をたいてしまうと煙を見た何かが寄ってくる恐れがあります

今までのサバイバル術に対して様々な制約がここzoneでは課せらてしまうのです

「ミュータントのほとんどは火を怖がらないため、
 焚き火をすることでの利点がほぼなくなってしまいます。
 ですが暖を取り、食料を調理するためにも火は必要です。
 何より、心が落ち着きます」

まず火種を作らなくてはなりません

手に入れた限られた道具の中で火種を用意します

「あまりおすすめできない方法ですが、
 限られた場においては選択肢として重要なものです。
 今回の火種はこれを使います」

pmの弾である9x18mmマカロフ弾です。

「まずこれを分解し、用意した平たい石の上などに雷管部分をおきます。
 そしてその上に中の火薬を少量入れるのです。ほんの少しで問題ありません。
 そしてその上に火口である細い草のかたまりを鳥の巣のようにしてかぶせます」スッ

「そしてその上から、別の石ですばやく叩きます!」バチッ!

「すぐに息を吹き込み、火を安定させてからドラム缶に移します!」

暗闇を炎が照らし、プリピャチの冷たい空気が暖められます

廃屋の屋根裏に命が吹き込まれました

「捕獲したrodentの調理をします!毛がないぶん、下準備が楽でいいですね!
 腹を割き内臓を捨て、そこにウォッカをすりつけ軽く消毒します!
 そして、皮付きのまま火にくべます!」

即席のオーブンにrodentを放り込みます

「内臓を抜いたぶん、先ほどよりも匂いがましになった気がします。
 こういった動物の内臓を食べることはおすすめできません。
 普段であれば新鮮な肝臓は安全に食べられるのですが、今回はやめておいたほうが無難です。
 そもそも、突然変異した動物を食べること自体、やめておいたほうがいいのですから」

焼きあがりました。匂いに慣れればとてもうれしい光景です

一向に慣れはしませんが、ナイフの切り込みからのぼる湯気に思わずほっとします

「ナイフを入れて露出した肉を見るとまともな動物らしい組成であることに安心します。
 味は・・・ネズミのジャーキーを廃油に浸して戻したものを焼いた味です・・・
 都市部に住むネズミは伸び続ける自分の前歯を研磨するため
 ケーブルやコンクリートをかじると聞きますが、rodentはそのまま食べているようです」

しかし動物の肉を食べることは植物や虫を食べるよりも充足感が段違いです

得られるカロリーも高く、暖かい食事を体内に取り込み体も温まります

「ンン゛ン~ッ・・・このあたりの肉はおすすめできません!
 こうして見ると姿こそ大きく見えますが、あばらも浮いていて、
 あまり食べるところはなさそうです。二匹目も不要ではないようです!火に入れましょう」ボスンッ

焼きあがる間に、改めて今日の成果を眺めます

dropletアーティファクトです

「アーティファクトです。とても暖かい感触で、ゆっくりとうごめいています。
 先ほども説明したように、この不思議な物体には放射能除去効果があります。
 体のそばにおくだけで動作し、効果のほどはスタルカーたちが実証済みです。
 私自身も、代謝が活発になっているのをありありと感じています!」

体内循環を加速させて放射能物質を排出させようとしているのでしょう

これが無ければzoneの動物を食べようなどとは思いませんでした

「ただ、やはり余分なスタミナを使っているという感覚は強いです。
 寒さを耐える意味では寝る間も抱いていたいのですが、やめておいたほうがいいでしょう」

「それに、放射能と寒さを耐えるにはこれもあります!」

ウオッカです

スタルカーたちの数少ないおたのしみです

「ウオッカをはじめとしたアルコール飲料の一部にはメラトニンという物質が含まれています。
 メラトニンは免疫系のほか、ガンの進行を遅くする作用があると最近見直されてきています!
 ですが、ウオッカは含有率もそこそこであり、ガンの遅効性も即効性があるわけでもないため、
 食べたら飲むで効くというわけではなく、やはり気休め程度です」

それよりも、今の僕にはメラトニンの睡眠誘発作用のほうがありがたいです

明確な敵意をもつ存在がとりわけ多く、慣れることのない厳しい土地では不安も多く、

なかなか寝付けることができません

「そして、寒さ対策というものも酩酊状態で気にならなくなるという程度です。
 むしろ体温は飲酒後のほうが冷える傾向があり、しっかりとした防寒対策が必要です」

パラシュートに枝葉をしきつめた簡単な寝袋に入ります

風からまもられた屋根裏に、焚き火もあり暖かいです

「明日も早々に行動をすべきです。休めるうちに休みましょう」

満腹感と酩酊感を頼りに、眠りにつきます

※暗視カメラ

「深夜です。いつものサバイバルの場ではありふれていた木々のざわめきも、
 ここzoneではとてもまがまがしいものに聞こえてしまいます。
 不安であまり眠れません。
 あらためて、自然の中でのサバイバルの過酷さを認識しています」ゴソッ

「僕は不安な気持ちになったとき、家族のことを思います。
 肌身離さず持っているラミネート入りの家族の写真を眺め、生き抜く決心をします」

「そして、今回はこのアーティファクトも私を勇気付けてくれます。
 いつまで眺めても飽きることがありません。ほのかに明るくゆっくりと動いて・・・
 クリスマスに貰ったスノーボールを、飽きずに眺めていた子供の頃を思い出します。
 自分の息子に、どれだけこれを見せてやりたいかと思います」

「残念ですが、zoneに出るとアーティファクトは消えてしまうのだそうです。
 手土産は持ち帰れそうにないですが、早く家族に元気な顔を見せたいと思います」


僕がはじめて体験する、zoneでの一日が終わります

その次の日、僕の中でもっとも信じられない光景を目の当たりにします

「助けじゃない!伏せろ!伏せろ!!」

「ありえません・・・!神への冒涜としか言えません!」

デッ、デッ!デッデン!!

man vs zone
with bear grylls



以上で
あと二話くらいで終わるはずです

期待してる

マジ期待
つうか良く書けるよな…

デッ、デッ!デッデン!!


man vs zone
  with bear grylls





※厳重な安全管理の下
 撮影を行っています

 刺激の強い映像が含まれますので
 ご了承ください

キタ━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━!!!

僕はベア・グリルス

今回はzoneでの生き残りに挑戦中です

想定しているのは、航空機事故で迷い込んでしまった一般人や

zoneに挑もうとする無謀なならず者たちが遭遇する状況です

「ゆっくりと息をはき、引き金を絞ります!」パンッ

zoneの住人が牙を剥き、僕はそれに牙を剥き返しました

「ネズミのジャーキーを廃油に浸して戻したものを焼いた味です」

長い夜を越え、脱出に向けての英気を養います

「家族の写真を眺め、生き抜く決心をします」

しかしそんな僕を追い立てるように、zoneは次々と試練を与えてきます

「zoneの朝がやってきました。一晩たち、左腕の腫れも引いたようです。
 burnerの熱も同じくすっかり冷め、冷たい朝の空気が肌を刺します!
 周囲の状況を再度確認し、目標へのルートを決めましょう!」

再度煙突に登り、ルートの確認をします

アノーマリはある日突然発生場所が変わることがあり、

それが大規模なものであれば遠くからでもその状況がありありと見て取れます

とある工場にスタルカーの大きな一団が拠点を張っていたところ

ある夜激しい雷がスタルカーたちの目を覚ましました

一夜のうちに二階の一室が電気アノマリーの処刑室となり、

眠っていた一団は黒焦げになったのです

「ここから東にlimanskという街があり、その南に川が見えると思います!
 あの川からこちら側はmonolithとbanditsのテリトリーが混じる混沌とした地帯です!
 そしてそこから南に大きな森が続き、昨日確認した南東の煙突のあるくぼ地が見えます!
 あのくぼ地は南の大きな川の支流をつたった先にある、amberlakeの枯れ池です!
 yantarとも呼ばれている場所になります!」

「川をつたい進めば問題ないのですが、西に迂回して移動する必要があります!」トン

「では、早速出発しましょう!」バックセオイ、ベルトカチン

出発の時間です。zoneの朝はとても冷えます

こういうときは体を動かすのが一番です

距離もかなりあるため、いち早い行動をすべきでしょう

「迂回する理由はyantarの北にあります!
 あの周囲はpsi-emitterと呼ばれているものが設置されていると言われています。
 psi-emitterはmonolithが持つ超技術の一つで、強力な洗脳装置のようです!
 zoneの各地に設置されており、近づくものを洗脳しかつての友に銃口を向けさせるのです!」

cnppへの道を閉ざす道にはbainscorcherという装置の一種もあります

これは名前のとおり、訪れたスタルカーの脳を焼ききる装置です

「幸い、psi-emitterの洗脳の兆候は知覚することができ、回避は容易です。
 そしてpsi-emitterから外側には足止めされたスタルカーたちがたくさんいます。
 回りこむことができれば、zone脱出はできたも同然です」

枝分かれの多い小川を渡っていきます

水が豊かなこの一体はとても緑が濃く自然豊かで、静かに見えます

ウクライナの、ヨーロッパの穀倉地としての顔を見せています

「平地のため、川は浅く、流れが穏やかです。
 いかだを使い川を下れば早いのですが、この浅さではだめでしょう。
 そのぶん、歩いて渡っても流れに足を取られることが無く安全です」

ですがやはり、ここは危険なzoneであることを忘れてはいけません

ほんとこれはおもしろい

「あちらを見てください。水が、不自然に盛り上がっていると思います。
 波紋もゆらめきもない水のドームです・・・
 大きくくりぬいた水の球体が川の中で鎮座しているようです」

zoneが産んだ水の地雷です

「あの中心に周囲の物体を引き寄せるvotexというアノーマリがあるはずです。
 もし反応すれば僕達は水浸しになるだけではすみません。
 引き寄せられた水ごと弾き飛ばされるか、
 急激に圧縮された水による爆発の飛沫で穴だらけになるでしょう」

また、川の中州にもアノーマリは発生しやすいので注意が必要です

周囲の景色を見比べ、少しの異常も見逃さないようにしなくてはなりません

進むにつれ、次第に緑に変化が見えてきます

「川が少なくなってきました。
 しばらくすると僕たちの進む方向にそった川が出てくるはずです。
 そうなればyantarまではあとすぐでしょう」

「だんだんと枯れ木が目立ってきました。足場が崩れやすくなっています!
 枯れた川もあり、緑地が消えたため視界が開けてきています!」

そしてそれは同時に、遠くからもこちらの姿が見えてしまうという危険性を孕んでいます

「見てください。遠くに、何かの群れが見えます・・・」

野犬の群れのようです

「blinddogです。変異により目がつぶれ、異常に鼻が発達した種類です。
 あちらが風上にいる今のうちにとなりの川にうつりましょう」

zoneにおいての野犬は輪をかけて凶暴ですが、

zone外においても野犬の遭遇はとても危険なものです

犬は匂いで獲物を察知します。風上を避け、物音を極力減らします

「blinddogは昨日のハムスターの比ではありません!
 強靭な足と顎を持っています!
 pm程度では太刀打ちでないため、全力で回避しなくてはなりません」

そしてもちろん、威嚇射撃で逃げる動物でもないのです

「動き出しました!」

blinddogは大きく円を描くように、獲物を追い詰めるよう移動します

幸いにも我々に気づいたわけではないようです

「もう少し離れる必要があります。
 blinddogは平地の速度は速いですが、高低差に弱いです。
 目が見えないため、空気の流れで土地を把握するためです。
 まくためには大きな段差や複雑な地形を利用します」

しかし僕達の周りにあるのは枯れた川底のひざの上程度の窪みだけです

姿勢を低くし、少しでも進み状況の改善を願います

「この高さでもないよりはマシです。もっと距離を離したいですが、
 ここから平地が続いていて逆に危険です。川底を下っていくしかないでしょう。
 blinddogは攻撃行動に入る前に独特の叫びをあげます。気をつけて!」

依然危険な状態は続きますが、ここで文字通り風向きが変わってしまいます

「風向きが変わりそうです!
 昼下がりの気温低下と、あの山間から現れている雲によるためでしょう!
 このまま進んでも逃げられそうにありません。
 罠を作ります!」

捕獲のためでなく、身を守るための罠を作ります

即席のデコイです

「パラシュートを取り出し、草、木などを詰め込みふくらみを持たせます!
 そこに・・・ビンにつめておいたrodentの内臓を入れておきます。
 おとりには赤鰯が最適ですが、zoneではネズミの内臓が効くでしょう!
 サバイバルに無駄なものはないと言いますが、これが役に立つとは思いませんでした」

「全部とは言わないまでも、ある程度数を減らすことが出来ればいいのですが」

太陽がかげり、風向きもかわりはじめます

「何かに警戒をはじめたようです。鳴いています。
 鳴いて、あの吼えです!!走れ!!」

デコイを投げ、走り出します

効果があったか確かめる暇もありません

川底の石が足を絡ませ逃走を阻みます

「幸いこちらにくるまでの障害は沢山あります!
 それまでに退避できる場所を探さなくてはなりません!」

川がコンクリートの用水路につながります

「右を駆け上れ!フッ、プーッ!ハァッハァ、プーッ!!」

段差を登った先にダムに似た人工物が広がります

そしてかつてそこに流れ込んで来たように、僕達はせき止められてしまいます

「恐らくyanta方面への用水施設と思います!
 南に進みすぎたようです!」

犬の叫び声が近づいてきています。

「右手の壁沿いに!」

左手の森から離れるように、ゆるやかな右斜面を下り、壁に向かいます

あの施設に逃げ込めばひとまずの命は助かるでしょう

真正面にハーモニカのように大きな用水路が口を並べています

「あけてくれ!撃つ!」

blinddogが今にも追いつこうとしています

残り少ない弾を群れに向かって二回撃ちます

そして、一匹が転び安心したところに、思わぬ助けが入ります

左手の森からの一斉掃射です

「そのまま走れ!!」

立ち止まると援護をうけた僕達も撃たれてしまいます

走りつづけ、溜め池中央近くのボートの残骸に背を預けます

「やめろ、助けじゃない!伏せろ!伏せろ!」

姿をうかがおうとするクルーを森から隠します

「あれは、味方ではありません!ましてや人間でもないでしょう。
 ハァッハァッ、腰だめに銃を持ち、ぼんやりと歩きながら・・・!
 psi-emitterの犠牲者です!」

zombifiedstalkerと呼ばれている、生きた死体です

「psi-emitterをはじめとした精神汚染地帯で死亡したスタルカーは、
 時として生きた死体となって死後も動き続けます!」

彼らはとても冷たく、息をしていません

そして流すべき血も固まりきっています

しかし彼らは動き続けているのです

「先ほどの援護射撃は援護でなく、我々を狙ったものです!
 ピストルの二発の射撃が彼らを反応させてしまいました!」

「ゾンビへの対処はまず状況の確認からはじめます!
 彼らは銃弾の射撃音に対し、反射的に断続的な射撃を三回行ってきます!
 伏せて!」

空に向かい銃を撃ちます

銃撃はあらゆる方向からやってきました

右手の壁越しに銃声が聞こえます。壁の向こうからおかまいなく撃っているのです

ボートの残骸に食い込む弾丸の音に心臓が締め付けられます

「どうやら逃げようとしていた右側の建物にもいるようです!
 数が多く、対処は難しいものになっています!
 彼らの歩みは遅いですが、着実に追い詰められています。
 一刻も早い決断と行動が求められます!!」

「一番安全な対処は弾を撃ち切らせることです。
 一発の銃弾により相手は何発も応射してきます。
 運がよければ当たってくれるかもしれません!」

再度引き金を引きます

返って来る銃弾が減る様子はまったくありません

「ですが、多くのスタルカーは万全の準備でもってこの地域に挑んだはずです。
 たっぷりと予備の弾やカートリッジを持っていることは確かです」ジャッ

「そして、このピストルには残り5発です」カシッ

汗がにじみます、手が震えます

恐怖と興奮でいまにも飛び出したい気分です

ですが冷静に対処し、この場を乗り越えなければなりません

思い浮かんだ手はあまりいいものではありませんでした

「あの用水口に向かいます。高い段差がありますが、一番右側であれば堆積物から登れそうです!
 まず、僕がここで弾をうち、こちらに集中射撃させている間にクルーを進ませ、
 あとで僕が追いつきます」

ですが今考えられる最善の策です。クルーは賛同してくれました

「あの掃射は途中で狙いを変えることはありません。
 弾を撃ち切る前にクルーがたどり着くことを願います。
 カメラを!」

クルーの移動を始めます

せめて当たればと、森の一団に向け引き金を引きます

「行け!行け!」パンッ

ボートに弾が刻まれ続け、壁側のこもっていた銃声が乾き始めました

建物の中にいたゾンビのいくつかが外に出てきたようです

気を緩めると締め付けられた胸で呼吸が浅くなっていきます

力をいれ、大きくゆっくりとした呼吸に努めます

掃射が終わり、すぐに二発目を撃ちます

「二発目!」パンッ

一人が倒れました。僕の弾でなく、射線をふさいだところを撃たれたようです

「地面に倒れ、もがいているようです。
 あれだけ撃たれれば人間であれば絶命しますが、
 もがいているのであれば、しばらくして再び起き上がります。
 三発目!」パンッ

ボートの穴がどんどん広がっていき、背を預ける壁にも弾が来るようになりました

「四発目!
 見てください、もう起き上がろうとしています!
 まるで信じられない!神への冒涜としか言えません!」

クルーが声をあげています。用水口にもぐりこめたようです

あとは僕の番です。体の震えが止まりません

「残る一発をうち、ボートを撃っている間に用水路に走ります!
 単純に3発分もの間、身を晒し続ける必要があります!
 とても危険ですが、やらなくてはなりません!
 挑まぬものに勝利は無いのです!」

最後の引き金を引きます

ボートの悲鳴とともに走りはじめます

「ハァッハァハァッ、シーッ、ハァップフーッ!プーッ!!」

三回の射撃はすぐに終わってしまいました

ゾンビの銃口が僕を狙い始めます

背中越しに乾いた銃声が鳴り、風切り音がかすめます

「アァア゛ッ!!フッ、プーッ!プフーッ!!」

コンクリートを跳ねる銃弾の音が壁に反響し、三半規管を揺らします

頭の中はぐちゃぐちゃになっていて、ものを考えられません

アノーマリという言葉をこの時は忘れていました

やっとの思いで用水口にたどり着くことが出来ました

傍に転がるゴミクズを足がかりに用水口へ登ります

「ハァッ、シーッ!ブーッ!ブーッ!」ガリガリガリガリ

ゴミからは今までに無い高い放射線が感知されていますがそんな場合ではありません

クルーの手を借り用水口に身を乗り上げ、すぐに奥へ向かいます

「ハァッハァッやりましたが、すぐに移動しなければなりません!
 用水口はまっすぐに続いていて、入り口から撃たれるとひとたまりもありません!
 曲がれるところがあり次第、退避しなくては!
 助かったことを喜ぶのはしばらく後になりそうです!!」

振り返ると、ボート脇にまでゾンビの一団が歩いてきていました

あの場所を走ってきたということに気が遠くなります

「まだ危険からは逃げられていません!
 この道がpsi-emitterへ近づくものでないことを願いましょう」

なんとか地上での脅威から逃れることができた僕達ですが

迷い込んだzoneの地下こそ、どこよりも危険な場所であることをすぐに理解します

「楽しくなる名前です。名付け親に感謝しなくてはなりません」

「割れた頭から、冷たいものを流し込まれたような・・・!」


デッ、デッ!デッデン!!

man vs zone
with bear grylls



以上!

乙!!

乙です

今日は無理ぽ

デッ、デッ!デッデン!!


man vs zone
  with bear grylls





※厳重な安全管理の下
 撮影を行っています

 刺激の強い映像が含まれますので
 ご了承ください

 socもsteamで普通に売っておりました
 訂正とお詫びいたします

僕はベア・グリルス

今回はzoneでの生き残りに挑戦中です

想定しているのは、航空機事故で迷い込んでしまった一般人や

zoneに挑もうとする無謀なならず者たちが遭遇する状況です

「yantarとも呼ばれている場所になります!」

脱出までの長い道のりの中で様々な障害にぶつかりました

サバイバルの場で銃弾に追われるという貴重な体験もします

「psi-emitterの犠牲者です!」

「ハァッハァハァッ、シーッ、ハァップフーッ!プーッ!!」

そしてたどり着いた先は、先ほどまでとは違う静かな危険地帯だったのです

「どんどんと暗くなっていきます!
 あんなに大きかった用水口がいまやてのひらに収まるほどです。
 緩やかに下り始めていますが、やがて急な斜面となって戻ってこれなくなる恐れがあります!」

しかし道はどんどんと暗くなり、移動すらおぼつきません

「明かりを作る必要があります!
 今回はとてもいいお供を手に入れていますから、うまく使いましょう!」

ウオッカを使い、即席のアルコールランプを作ります

ウオッカはアルコール度数のとても高い酒というイメージがありますが

市場に出回るものは40度程度のものが多く、他の蒸留酒と比べて度数が高いというわけでもありません

理由は度数95%ととても高いウォッカの一種であるスピリタスのイメージが先行していることと、

何も混ぜずストレートで飲むことが通とされていることに影響されていると言えます

このウォッカは50%と高いもののようです

もう少し高いものが欲しいですが、十分ランプとして火をつけて利用することができます

「シャツを千切って芯にします!ちゃんとビンの底までつくように長さに余裕を持たせましょう!」

ビンの底までしっかりと芯をつけます。露出した点火口は丸め固めてフタの役割もさせます

火口の大きさは明かりの大きさと寿命を決定付ける大事な部分です

「ランプは芯から蒸発した気体に引火させ、炎をつくるものです!
 当然、芯を大きくすれば表面積が広がり、蒸発する気体も大きくなります!
 ですがその分消費も早くなりますので、うまく調整しないとすぐに燃え尽きてしまいます!
 点火にはこれを使いましょう」

アーティファクト探知機を分解します

「探知機から電池ホルダとそれにつながったコードを外します。
 そしてふたつのコードを近づけると」バチチッ

「火花が出ます。これを近づければ・・・火がつきました!
 これで先に進めます!」

明かりを手に奥を目指しますが、別の懸念もあります

psi-emitterです

「やはりpsi-emitterの気配がまったくしません。
 位置を考えるとおおよその誤差はありますが、完全に範囲内であるはずです。
 地下では反応しないということもあるかもしれませんし、
 スタルカーたちの秘密の通路であるという可能性もあります。
 どちらかであることを望みましょう。たまたま今だけというのはやめて欲しいですね」

下り始めると奥にほのかな明かりが見えました

施設の電力がまだ生きている感じを受けます

「1986年の事故以降、現場付近のあらゆる施設からの退避勧告がなされました。
 同時に施設放棄もされたため、すべての施設は放棄され動作しているということはありません。
 スタルカーの中にエンジニアがまざっているということも考えられますが、
 あまり楽観的にものを考えられなくなっている自分がいます」

近づくにつれ、安心したような、不安なような複雑な感情が生まれます

明かりの正体はアノーマリでした

ぼんやりとした明かりが脇にある扉を照らします

「このライム色の光は化学アノーマリに分類される
 fruitpunchという名前のアノーマリです!
 名前の由来は、この音にあります!」フンッ

ジュウゥッ、ジュウゥッ!

投げられた石が炭酸がはじけるような音とともに腐食していきます

もちろんこの腐食は人間の手でも起こりうる現象です。近づいてはいけません

「はじける強酸フレーバーです!なんとも楽しくなる名前ですね。
 名付け親に感謝しなくてはなりません!」

なんとも喉の鳴る音です

「ウオッカと割って飲み干してしまいたくなるほど忌々しいです!
 僕が耐え切れずランプの芯を引っこ抜く前に渡ってしまいましょう!」

fruitpunchは自身が発光性をもっており、反応範囲も限定されています

他のアノーマリに比べると回避はとても容易です

反応させたしぶきを避けるように動きます

「もう手馴れたものです。僕のスタルカーとしての腕もなかなかのものでしょう!」

出くわした危機を乗り越えることで自信も生まれ、気力も戻ります

エアロックを思わせる円形ハンドルの重々しい密閉式のドアです。

ただの水流から守るにしては厳重なもののように思えます

ハンドルは重いですが錆びてはおらず、込めた力に応えてくれました

「実際のcnppの事故からすぐにzoneのうわさが立ったわけではありません。
 僕の耳にzoneのうわさがとどいたのはほんの数年前です。
 そのもとを辿るとたどりつくのはcnppでの原発事故ではなく
 2006年の大爆発に由来するものであるように思います」

当時の爆発事故の映像を見つけることはできませんでしたが、

大きな赤い光と積乱雲がうねる異様な光景であったと聞きます

原発事故の再来と当時はささやかれましたが、公式な発表は不明瞭なものでした

「ここを見ていただくだけでも解りますが、年月が経った建物であるとはいえ、
 およそ20年前の施設であるとは言いがたいものがあります。
 こういった施設はcnppの事故後から秘密裏に建設されている
 何かの地下研究施設であるとされ、xから始まる数字で番号付けされています。
 スタルカーの中にはアーティファクトによる一攫千金はそこそこに、
 zoneに秘められた謎を明かそうと、こういった研究施設を探す者も少なくありません」

そういった目的を持つ人間はなにも内部にいるものだけではありません

むしろ興味を強く持っているのは外部の人間のほうがたくさんいるはずです

派閥の一つであるmercenaryはそういった外部組織からの依頼で動いているとされています

彼らは放棄された施設やスタルカーから研究資料を奪い顧客に渡すほか

少しでも顧客以外の手に情報が渡らないよう、見かけたスタルカーを殺します

「また、こういった場所で図らずも機密保持を行おうとする生物もいます。
 仕事で来たりしない限りは、遭遇する前に早くここを出るべきでしょう。
 ここは斜面沿いに建てられた建物のはずなので
 下へ向かえば出口か、あるいは用水口の下った先へ出られるかもしれません」

脱出を急ぐ僕達様々な障害が続きます

「見てください。一見天井を突き抜けた木の根かのように見えます。
 実際根の一種なのですが、これもアノーマリです。
 burntfuzzというアノーマリで、表面にびっしりと胞子に似た危険な粉末物質に覆われており、
 触れるとそれを飛散させてしまいとても危険です。
 肌の露出を抑え、静かに通過するようにしましょう」

危険回避の手段が限られているという不利を強いられますが

屋内のアノーマリは発生するものが限定されています

先ほど遭遇したfruitspunch、burntfuzz、そして今目の前にあるelectroです

「左への通路よりもまっすぐ奥をみてください。
 青白いスパークが数多くおきていると思います。
 electroというとても危険なアノーマリです」

electroは電気に関係のある施設や、トンネル状の場所に数多く発生します

その性質と通路を限定させるという発生場所の性質のため

最も厄介なアノーマリと恐れられています

「このアノーマリは非常に反応範囲がわかりづらく、威力もとても強力です!
 反応させて見ます!!」

狭い屋内に激しい雷鳴が轟きます

あまりの音の大きさに、施設じゅうの生物を叩き起こしてしまいそうです

「このとおり、とても激しい電気反応が起こります!
 しかもスパークはごく短時間で、余所見をしていればすぐに巻き込まれてしまいます!
 極め付けに反応範囲がとても広く、把握しにくいのです!」

このアノーマリで発見できるアーティファクトは、その性質を受け継ぎ電気的なものです

常に発光しているとされており、中には月明かりほどの明るさをもつものもあると聞きます

照明として役に立ちそうですが、僕の探知機はランプとトレードオフしてしまいました

「電気系アーティファクトは静電気などによる作用であらゆる行動が軽くなり、
 スタミナの補強に最適とされています。自分の体を電気アシスト自転車のようにするのです!
 そこにdropletをはじめとした炎系の放射能防護アーティファクトと併用することで
 放射能から身を守りつつ、疲れにくい体質にすることもできます!」

しかしその分、炎や電気アノーマリの反応を強めてしまうデメリットも

様々な場所に挑むスタルカーたちは、その場所の特性にあったアーティファクトの

組み合わせを導き出し、柔軟に対応していくのです

不意に、electroアノーマリの説明を続ける僕を撮るカメラの奥に何かが映りますが

僕はそれに気づくことなく説明を続けています

そして奥からゆっくりと歩いてくる人影を、カメラが気づきました

その間、カメラマンはその人影をみてしまっていたはずです

恐らく彼には僕が受けたような頭痛と、冷たい泥のような感覚に襲われていたことでしょう

この映像はscientistsによるフィルター処置を施されているため影響を受けませんが

体質などにより、映像だけでも作用を起こしてしまう場合があるようです

加えて、カメラマンは肉眼でもこの人影を捕らえてもいた筈です

ここでようやく僕がカメラマンの異常に気づき、人影を向きます

「身を隠せ!戻れ、後ろへ!」

クルー達を退避させますが、カメラは動こうとしません

人影により強い精神汚染を受けており、動けないのです

四円

すぐにカメラマンのもとに戻り、奥へと引きずります

「聞こえるか!しっかりしろ!こっちに来るんだ!!フゥッ、プフーッ!」ガシッ

動かないことを指令されているかのように頑なに動こうとしないカメラマンをかつぎ戻ります

この間、僕は強い精神波攻撃に身をさらされていました

突然の頭痛に激しく消耗します

「プゥッ、ハァーッ、ハァッ、controllerというきわめて危険なミュータントです!
 人間に強い精神波をあびせ、文字通りコントロールして同士討ちさせます!
 しっかりと動かないようにしないとやがてはこちらに襲い掛かってくるでしょう!」

クルーたちにカメラマンを拘束させます

向こうからこちらが見えない限り、精神攻撃は届くことがありません

身を隠す間、しっかりと心を落ち着かせ、精神汚染を払います

「ひどい頭痛です!!目の前が青くもやがかり、耳鳴りもします・・・!プーッ!!
 来た道を戻りたいですが、ほぼ一本道で時間稼ぎにしかならないでしょう!
 思念を探るcontrollerの前では身を隠すことも無意味です!」

カメラマンの精神汚染も、長くなれば復帰が難しくなります

行動を移すべく、遭遇したt字路まで戻ります

角にランプを転がし、ナイフを握ります

「一見無謀のように見えますが、有効な手です!
 体に銃弾から身を守るためのフィールドを張るcontrollerですが、
 接近して延髄にナイフを突き立てれば絶命します。恐ろしい風貌ですが、元人間なのです」

ハンドカメラで角を覗き、少しでも精神攻撃から身を守ります

これもフィルター処置はされていますが、あくまで撮影後のテープにです

肉眼の確認と、映像越しの思念波に錯乱状態の一歩手前で震えています

「ハァッハァーッ、シィーッ!あれがcontrollerです。ゾンビとは違った恐ろしさがあります!」

僕の瞳が小刻みに揺れています。パニック状態の代表的な症状です

「頭と肩との境界線がわからないほど肉体が醜く隆起しています。
 下半身のジーンズを見なければ、これが人間であるとは到底思えません!
 頭痛が止むことがありません・・・頭が割れるようです!!
 割れた頭から、冷たい何かを流し込まれているような・・・!
 主よお守りください、力をお与えください」ハァッハァッ

激しい恐怖に震える自分を鼓舞するため十字を切ります

そして、今この映像を見てもまるで信じられない光景が始まります

「立ち向かうための勇気をお与えください、守るための力をください・・・
 我は神のしもべなり、monolithの守護者なり・・・
 我は奉公者なりて、神に仇なす者にmonolithの威光に満ちた御霊を見出すものなり・・・
 今、我ら神とともに一つとならん。永久の祝福をともに受けんことを・・・」

記憶では、僕は聖書からの一節を読んでいたはずです

見るに耐えない、精神汚染の恐ろしい面をまざまざと見せ付けられます

それから震える体をおこし、角の向こうへと僕は走り出したようです

激しい呼吸と強い足音からはじまる喧騒が続きます

そしてしばらくの静寂の後、事を済ませたらしい僕がこちらに戻ってきます

無我夢中のことでしたのであまり覚えていなかったと映像を見るまでは言っていましたが

この映像を見た後ではとてもではないですが口にできません

「終わりました!カメラマンの意識も戻ってきたようです!
 出口はすぐそこにあります!急ぎましょう!」

拘束を解き、立ち上がれる程度までカメラマンが復帰しました

一秒たりともここにはいたくありません。すぐにでも外に出ようと急ぎます

「出ました!!左手に遠くから見ていた煙突群が見えます!
 yantarの近くに出られたようですが、まだ安心できません!
 このあたりにもゾンビたちはたくさんいるのです!!」

しかし窮地を脱したことで、ようやく生きた心地が戻ってきます

そして幸運は続きます

「先ほどからゾンビの死体と言えばいいのでしょうか、倒されたゾンビが多く目に付きます!
 まわりには地面をえぐるたくさんの弾痕があります!
 この形から見て大きい口径で、そして空から撃たれたものだとわかります!
 おそらくヘリコプターにより付近のゾンビを掃討していたようです!」

これはいくら倒してもpsi-emitterの作用で起き上がり、キリがなかったゾンビが

何らかの形で再び起きることがなくなったことを意味しています

「運よく僕達はpsi-emitterが動作を終えた頃にここにやってきたようです!
 psi-emitterとゾンビという大きな脅威が無くなり、
 あらたな開拓地として様子を見ようと、このあたりにスタルカーたちが多く来ているはずです!」

「見てください」

しばらく先へ進むと遠くに動く人影が見えました

緑色の服を着たものと、大きめの黄色の装備をした人影です

「あれはfreedomの標準スーツと強化外骨格です!freedomは名前どおり自由な派閥ですが、
 僕達のようなlonerにむやみに攻撃はしない程度に自由は制限されているはずです!
 彼らに助けを求めましょう!!ポマギーチェ!!スパスィーチェ!!」

こうして僕は未曾有の危険地帯、zoneで生き残ることが出来ました

過酷な超常現象やミュータントによる死の局面に数多く出会いましたが、

それを脱し続けることが出来たのも、諦めず生き残ろうという強い気持ちと

確かなサバイバル術を学んでいたからこそなのです




                        翻訳 ss深夜vip

以上!ss舐めてたわ、まるで舐めてたわ!
誰か気が向いたら他のネタでサバイバルしておくれ!

他の人にウケるかは知らんけど俺は面白かったよおつ

まるで本編見てるようで面白かった
次回作に期待

乙!

超乙!!
凄まじいクオリティだった…あーサバイバルゲーム日本語dvdでないのかなぁ…

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