モバP「黒い髪と聖なる夜とそれぞれが出来ること」 (28)


12/24

雪美「――ペロ…だめ……もう少しがまん……」ぎゅう


ペロ「ふぅー……っ」ニャゴニャゴ


ありす「キャットフード、ちょっとだけ食べさせてあげます? お腹空いてるみたいだし」


雪美「ううん……ごちそう出来るまで……がまん……」


ありす「……このにおいに包まれた状況でそれは酷かと」



   ふわぁああ~~~~ん……♪

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451279026


ありす「鳥に使われてるハーブの香りは……バジル、レモングラス、タイム、それと」


雪美「ローズマリー……それと…ニンニク……」


ありす「わかるんですか?」


雪美「ペロ……鼻が効く……だから…わかる……」ナデナデ


ペロ「みゃおーん♪」スリスリ


ありす「それはどちらかというと犬の適正な気が……けど、本当に凄いんですね」ナデナデ


雪美「うん……ペロ…凄い……英会話も…出来る……」ナデナデ


ありす「本当ですか?」


雪美「……うそ……」グゥーッ!


ありす「あっ」


雪美「……ほんと……」カァッ


ありす「誤魔化さなくたっていいんですよ?」


雪美「……ペロ……がまん……!」キュウッ


ペロ「みゃうっ」



    バン!

光「メインディッシュの参上だぞ、二人とも!」コトッ


ありす「あ、出来たんですね」


雪美「…鳥の丸焼き……」キラキラキラキラ


光「ペロちゃんもお腹ペコペコだろ。よく頑張ってくれた!」ナデナデ


ペロ「にゃふぅ」ゴロゴロ♪


ありす(よかった、光さんには本当のことは伝わってないみたい)


光(雪美ちゃんを待たせたのは悪いなぁ。もう始めないとだな)


光「えっと、飲み物は……」

雪美「私が…注いだ…………えへん……」

光「仕事が早いなぁ。じゃあ、鳥の切り分けはアタシがやろう!」

ありす「そのまえに、やるべきことがあるんじゃないですか?」

光「……あ、そっか! 雪美ちゃん、音頭とってくれるか?」

雪美「……いや……」

ありす「え?」

雪美「ありすも…光も…ペロも…一緒にしたい……」

ありす「……ふふっ、そうですか。じゃあ、せーので行きましょう。ハッピークリスマス」コチン

光「ハッピー・クリスマス!」コチン

雪美「ハッピー…クリスマス……」コチン

ありす「ペロさんとは、素振りだけで……えい」コチン


ペロ「ふにゃああああ〜〜〜!」ビクンビクン!


光「うわわわわっ! ペロちゃんが空腹で大変なことに!?」


雪美「いいよ……もう……ごはん……」


ペロ「ふにゃおんっ、ふにゃおぉんっ♪」スリスリ


ありす「鳥、タマネギ使ってないですよね?」


光「君のくれたメモ通りに作ったから大丈夫だよ。あのレシピ、簡単でいいね!」ザクザクブチブチ


ありす「オーブンがあって助かりました。……それにしても、手際いいですね」


光「時は金なり。そう教えてくれたのは君だろ? はい、中継お願い」スッ


ありす「……どうも。雪美さん、ペロさんにどうぞ」スッ


雪美「ありがとう……ペロ……あーん……」スッ


ペロ「ミャウ。……うぅぅるるるぅぅ〜〜♪」スリスリ


光「何て言ってる?」


雪美「味の……宝石箱……やー……」


ありす「ペロさんはテレビっ子さんなんですか?」


光「ふ、ふふ、そうか……アタシの鳥の丸焼きはミシュラン並か、そうかそうか……ふふふふっ……!」


ありす「自分に都合良く解釈するの、やめてください」


光「よし、アタシも食べるぞ! 次はありすちゃんのパスタだ……あむっ♪」パク


ありす「良かった。まだ伸びてません」パク


雪美「……美味しい……」パクパクパクパク


ありす「あ、こっちはタマネギ使ってるから、ペロさんに食べさせないでくださいね?」


雪美「うん……」


光「美味しいなぁ、ボンゴレって言うんだっけ?」


ありす「ええ。今日のために練習しました。本当はイチゴ入れたかったんですけど……」


ペロ「ひっ!」ビクン


雪美「ペロ……? こわいの……何が……?」


光「ケーキがあるからな。イチゴが二人の好物で必殺技なら、最後までとっておくべきだろう! はいサラダ!」コトッコトッコトッ


ありす「はむ、しゃく……手で千切ったから、手作りドレッシングがよく馴染んでますね」


雪美「私が……千切った…ぷちぷち……」


ありす(レタス千切るジェスチャーしてる……)


光「一玉もやってくれてありがとね。雪美ちゃんは根性あるなぁ!」


雪美「ふふ……」クス


ありす「……あの」


光「ん、もちろんこのパスタも、イタリアンパセリがカラフルで美味しいよ? 分業して料理するの、けっこう楽しいね!」


ありす「いえ、……どうも。一品物も多くありますから、そっちも楽しみましょう?」


ありす(私のの感想も欲しいとか、……すっと言えるようになるのが、来年の課題かな……)


光「そうだね。うーんっ、麗しきメロンと生ハム〜〜!」パクッ


光「……あれ?」


雪美「おいしい……でも…あまり…甘くない……」モキュモキュ


ありす「海外のメロンを使いました。甘さ控えめで、野菜感覚で食べられるでしょう?」


光「不思議な味というか……キュウリみたい!」


ありす「メロンも瓜ですからね」クスッ


雪美「光……」クイクイ


光「うん?」


雪美「ペロに鳥……もっとちょうだい……?」


光「了解っ! ……って、二人とも鳥を食べてないじゃないか」


ありす「美味しいのは最後にとっとく主義ですから」


雪美「必殺技は…最後にする……光が言ってたこと……」


光「うーん……嬉しい限りだけどさ、冷えちゃうから。それにその、感想が欲しくって!」


ありす「……なら、いただきますね。あむ」


雪美「ふ、はふっ」


光「よし、アタシも……あむ、あちちっ、はふっ」


光 雪美 ありす 「「「…………」」」


光「プリプリだ!!」


ありす「プリプリです! プリプリでじゅわじゅわです!」


雪美「濃い……鶏の旨味……じゅわって…広がって……一回噛むと……倍になる………じゅわー………!」


ありす「これならペロさんだって、あそこまで言います!」


光「ちょっと待ってて、レモン果汁とか取ってくる! ほかに必要なのある!?」


雪美「タバスコ…ある……?」


ありす「辛いの大丈夫なんですか?」


雪美「ううん……けど…きっとそれも美味しい………だから…試したい……」


光「OK! ちょっと待っててねっ!」



………………
…………
……

数時間後


雪美「――うん……そう…そう…ゆっくり揺らして……」


光「ふむふむ。で、全部のカップに順番に少しずつ、だよね?」


雪美「上手……」


光「教えてくれる人が巧いと、な!」コポポポポ


雪美「ふふ……」


光(次はアタシが教えられるようになることを目指さなきゃ……なっ)


ありす「ケーキ、切り終えましたよ」


光「わぁい! さぁ、デザートタイムだ!」


雪美「イチゴ……いっぱい………!」キラキラキラキラ


ありす「クリームにイチゴペースト、スポンジに乾燥イチゴ、勿論果肉のイチゴも入ってます」フフン


光「まさにイチゴの大将軍! 選んでくれたPも、こっちに来て欲しかったものだ」


ありす「……わかりますけど、言いっこなしです。遅れるだけみたいですし」


光「う……ごめんなさい。そしていただきます!」ぱく


雪美「いただきます……」ぱく


ありす「私も」ぱく


光「……う、う、美味い……説明不要っ!」ワナワナ


ありす(旬だとか保存がいいとか、理由付けが冒涜になる破壊的な味わいです。プチンと潰れる食感の楽しさ、軽やかな酸味、まるで、まるで……!)


雪美「…………!」パクパクモグモグ


光「あれ? ありすちゃんの分、イチゴ少なくないか?」


ありす「え!? ……あ、本当ですね」


雪美「……私たちに……多い方……分けてくれた……?」


光「嬉しいけど、イチゴだって一番好きな人に食べてもらいたいと思うよ。アタシならそう考える!」ごろっ


光(自分を滅し、誰かの幸せの為に行動出来るその姿勢……正しくヒーローのそれじゃないか。アタシはこの娘から学ばなければ!)ジーン


ありす(あわわ、ど、どうしましょう。今更『先につまみ食いしちゃいました』なんて言えません……)アセアセ


雪美「…………」じっ


光「ええと、どうかした?」


雪美「イチゴ……一番好きなの……ありすじゃない……」


光「ありすちゃんは日本では二番目なのか?」


ありす「なんで唐突に分母が大きくなったんですか?」


雪美「……私も…イチゴ……好き……すごく……」


光「そうか、君が日本一イチゴ好きなアイドルだったか……!」


ありす「あの、勝手にインフレさせたいでくれませんか」


光「なら、そんな君にも食べてもらうべきかなっ」ごろっ


雪美「ううん……いい……」


光「え?」



雪美「光も……イチゴ……好きになって…欲しい……だから……いらない……」ごろっ


ありす(あ、光さんの所に帰っちゃいました)


光「む、そうなのか……ってことは、ありすちゃんももしかしてそう……すまない! 押し付けがましかった!?」


ありす「い、いえ、イチゴを譲って貰ったのは嬉しいですし。お返しします」ごろっ


光「結局、元の鞘に戻ってしまったな……」


ありす(き、気付いたらなんとかなってました。後で雪美さんにきちんとお礼を言いましょう)


ありす「じゃあえっと、お茶、いただきますね。んく、んく」


光「ん、んっ♪」


雪美「……んっ……んっ……ごく……」


ありす「すごいですね……マスカットみたいに爽やかです」


光「これをよく飲んでるって言うのなら、雪美ちゃんが羨ましいなぁ」


雪美「うん……うれしい……ママの……好きなお茶……」


ありす「あ……」

光「そっか。素敵な趣味のお母さんだね」


雪美「うん……来年は…一緒にしたい…パパも……ママも一緒……」


光「なら、沢山お仕事しないとだな」


雪美「……どういうこと……?」


光「時は金なり。それが正しいなら、逆にお金で時間を買えないかなーって思って。……出来ないかな?」


ありす「……簡単に言わないでください」


光「む、無理かな?」


ありす「……そこまでは言わないけど……。けど、働いてれば得られたお金を失うだけじゃなくて、信用も失うんですよ?」


雪美「……それも…がんばれば…払える……?」


光「熱血だな、それ。……それならアタシ、手伝いたいな!」


ありす「……わかりました。随分生々しい、精進する理由が出来ちゃいましたね。お金のため、ですか」


光「けど、一緒に過ごしてみたいだろ。……違う?」


ありす「……いちいち確認取らないでください」


光「ええっ。怒られなきゃダメ!?」


ありす(……来年はみんなでだけじゃなく、父も母も、……お父さんとお母さんも招待して、ですか)


ありす(……親の分まで稼いで超えろ、なんて、何だか光さん好みの展開ですね。……なんで私、ワクワクしてるんだろう)


光「あ、そうだ。Pの分、ラップしとくね。買ってきた当人が食べられないのは可哀想だ」


ありす「この寒い中、並んで買ってくれたんですよね。どんなお礼をしてあげましょうか?」


雪美「……あっためてあげる……」


ありす「そのお茶を飲んでもらうとか?」


雪美「それも…する……それと……ぎゅーってする……みんなで……」


光「なるほど、おしくらまんじゅうか!」


ありす「何で納得するんですか」


雪美「うん……おしくらまんじゅう……押されて……なくな……」キュウウ


光「うんうん! 押されてなくなっ♪」キュウウ


ありす「い、今始めなくたって……ああもうっ!」キュウウ


雪美「ぎゅー……」ほかほか


光「ぎゅー♪」ほかほか


ありす「ぎゅ、ぎゅー……」ほかほか


ありす「……温いですね」


光「ああ、温いぞ。二人ともな」


雪美(ぽかぽか……お日様みたい……すやすや…………ダメ……起きてたいのに……)


ペロ「ふひゃあぁ……」ふにゃーご


雪美「あぅ……ペロも……眠い……?」クシクシ


ありす「確かに、いい時間ですよね、もう」


光「ありすちゃん、ちょっといい?」ヒソヒソ


ありす「なんですか?」ボソボソ


光「雪美ちゃん、もうキツいみたいだし。念のためクリスマスソング歌うの繰り上げて……いいかな?」


ありす「……いいですよ。雪美さん、そろそろ歌いましょうか」


雪美「じゃあ…みんな……手……繋いで……」ギュッ


光「伴奏いる? 無いけど」ギュッ


ありす「いりませんよ。私たちなら。そう思いません?」ギュッ


光(そういうとこ、格好いいなぁ)「そうだね。じゃ、せーの!」


ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る


   鈴のリズムに ひかりの輪が舞う


ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る


 森に林に 響きながら


ペロ「ニャにゃにゃにゃん、にゃーにゃーにゃー♪」


光「そうか、ペロちゃんも歌ってくれるか……!」ナデナデ


ありす「ありえません……。……いいえ、聖夜の奇跡、ってことにしてあげます」


雪美(JASRAC…申請中……? ペロ……何の話……?)


ペロ(ふにゃーご)

おわり


遅刻でしかもや・お・い申し訳ありません。LMBG黒髪ロング三人衆でした。公式では雪美→光の呼称は「光さん」ですが、これまでのセリフと比較して違和感を感じたので、申し訳ありませんが「光」で統一してます。依頼出してきます。


佐城雪美(10)
http://imgur.com/0PO350H.png


南条光(14)
http://imgur.com/7UrM8yR.png

橘ありす(12)
http://imgur.com/d7boYmM.png

前作
モバP「黒い髪とLMBGと初対面」
モバP「黒い髪とLMBGと初対面」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1449750199/)

なんでスレタイにプロデューサーを使ってんの?


荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」

信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」

鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋

信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」

>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450628050/)


>>1を守りたい信者君が取った行動
障害者は構って欲しいそうです
障害者は構って欲しいそうです - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451265659/)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom