冬馬「サンタクロース(体験版)」 (23)
サンタクロース「おお!なかなか似合っとるではないか!」
冬馬「サンタ服のステージ衣装は着たことはあるが本物のサンタクロースの服を着るのは初めてだな」
冬馬「それで、このプレゼントを届けてやればいいんだな」
サンタクロース「ああそうじゃ、行き先はすでにこのトナカイ、コメットが教えておる」
サンタクロース「プレゼントとそこにかかれてある住所を見せればタクシーのごとくすぐに連れてってくれるぞい」
冬馬「わかったぜ、よろしくなコメット」
トナカイ「ブルル…」
なんでこの俺がワケあってサンタクロースになってプレゼントを運ぶことになったのか
その訳を話すには時間を少し遡ることになる
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ちょっと前
北斗「それじゃあ冬馬、俺たちはここで別れるよ」
冬馬「今年もみんなと一緒にパーティーできて楽しかったぜ!」
翔太「来年もまた一緒にできたらいいね!」
冬馬「ああ、来年もまた楽しいパーティーをやろうぜ!」
北斗「だな、ところで冬馬、ここからは一人になるけど大丈夫かい?」
翔太「夜道でたった一人で歩いて家に帰ってもたった一人なんて寂しくないの?」
冬馬「はん!ガキじゃあるまいしこんな年になって一人が寂しいと思うわけねぇだろ」
翔太「ホント?強がってない?」
北斗「こら翔太、あんまりちょっかい出すなよ。もう夜中だ」
北斗「早く帰らないと家族が心配する。もうすぐクリスマスイブからクリスマスになるぞ」
翔太「それもそうだね、それじゃあ冬馬くんまたね!」
冬馬「おう、またな」
冬馬「…」テクテク
冬馬(あの時強がってつい寂しくないと言ったが、実際すげぇ寂しい…)
冬馬(特にあんな大騒ぎなパーティーやった後、家に帰っても誰も出迎えてくれねぇと思うと肩が重くなる…)
冬馬(あいつらには出迎えてくれる家族がいるから羨ましいぜ…俺にもせめて兄弟とかいたらなぁ…)
冬馬(はぁ…一人っ子はマジ辛いぜ…)
「ああ~…こまったこまった…」
冬馬「…ん?」
サンタクロース「困ったのう…一体どうしたらいいんじゃ…」
冬馬(…なんか帰り道誰もいないはずの道に荷物と鹿っぽい動物を引き連れた爺さんがいる)
冬馬(電灯の明かりではっきり見える、あれってどうみてもサンタだよな)
トナカイ「ブルルル…」
冬馬(しかもよくみたらあれ鹿じゃなくてトナカイじゃねえか…。まさかマジで本物のサンタか?いやまさか…)
冬馬(まずなんでサンタがこんなところで立ち往生しているんだ?)
サンタクロース「ああ…このままじゃ間に合わぬ…」
冬馬(本物偽者云々より、あの爺さん…困ってるみたいだな)
サンタクロース「…」チラッ
冬馬「!?(こっちを見た!?)」
サンタクロース「ああ、困った困った…どうしようかの…」チラチラ
冬馬(何でこっちチラ見ながら言うんだ!?助けてもらいてぇのか!?ていうか絶対助けてもらいたいという合図だよな!?)
サンタクロース「ああこのままじゃプレゼントを渡せない…どうしたものか」ジーッ
冬馬(ついにガン見になりやがった…仕方ねぇ…どうせ帰っても何もやることねぇんだ…)
冬馬「おい、じゃなかった…あの、どうかしたんッスか?」
サンタクロース「おお!聞いてくれ少年!実は困ったことがあったのじゃ」
冬馬「ええ、一体何を困ってたんですか?」
サンタクロース「それはのう…おっと、まず自己紹介をしないとな。ワシはサンタクロースじゃ」
サンタクロース「そしてこいつが相棒のコメットだ」
トナカイ「ブルルル…」
冬馬「サンタ?まさか本物のサンタクロースか?空飛んで子供たちにプレゼントを運ぶあの?」
冬馬「確かに見た目はサンタだが…コスプレした爺さんとかじゃないだろうな」
サンタクロース「まさか、正真正銘あのサンタクロースじゃよ」
冬馬「マジでいたのかよ!確かに見た目からしてそれっぽかったけど本当にサンタだったのか」
冬馬「今までサンタを見るために遅くまで起きていたけどこうあっさり見つかるならそんなことしなくてもよかったかもしれねぇな…」
サンタクロース「おや?意外とあっさり信じるのか。単純じゃのう」
冬馬「え?信じるって…まさか…冗談なのか?」
サンタクロース「ほほ、冗談じゃないわい、ここに証明証があるじゃろ?ほれ、これが証拠じゃよ」
冬馬「…読めねぇ」
サンタクロース「そりゃ言葉が違うから読めるわけないじゃろ」
冬馬「ていうかサンタに証明書とかあんのかよ」
サンタクロース「もちろんじゃ、これがないと泥棒と間違えられてしまうからの」
サンタクロース「この時世家宅侵入などサンタといえど自殺行為じゃわい」
冬馬「そ、そうか。サンタもやりにくい時代なんだな。俺は天ヶ瀬冬馬だ、よろしく」
サンタクロース「よろしくの」
冬馬「ところでさっき何が困っていたんだ?」
サンタクロース「おっとそうじゃった」
サンタクロース「実はワシはさっき腰を痛めてしまってのう…大事な日なのにプレゼントを運べなくて困っているんじゃ」
サンタクロース「やはりワシも年じゃのう…そろそろ引退かのう…」
冬馬「そのプレゼントが渡せないと…」
サンタクロース「ああ、子供たちが泣いて悲しむじゃろうな…プレゼントが届かない絶望、サンタの正体が実は親だった絶望、そしてサンタを信じなくなる絶望の3拍子じゃな」
冬馬「んなのゴメンだ!プレゼントを楽しみにしている子供たちを悲しませるようなことはしたくねぇ!」
サンタクロース「そうじゃ、そこで頼みなんじゃが、お主が代わりにやってもいいか?」
冬馬「俺がか?」
サンタクロース「ああ、このまま放っておいたらせっかくのクリスマスが台無しになる」
サンタクロース「それに他にあてがない以上、君の力を借りるしかないんじゃ…知り合いも忙しくて連絡がつかなくての…」
冬馬「…俺にそんな大事な役をやらせてもいいのか?初対面の俺に?」
サンタクロース「ああ、嫌か?」
冬馬「嫌じゃねえよ、子供たちに笑顔を届けるのが俺の仕事だからさ」
サンタクロース「ほほっ、かっこいいことを言うんじゃの」
サンタクロース「それじゃあ、よろしく頼むよ」
冬馬「任せろって!俺にかかればサンタの仕事なんて楽勝だぜ!」
冬馬「とまあ、今に至るわけだ」
サンタクロース「スペアを持っておいてよかったわい」
サンタクロース「どうかの?サイズは合っておるか?」
冬馬「ああ!ぴったりだぜ!まるで最初から俺に着せるために用意していたみたいだ」
サンタクロース「ほほっ、そうか。気に入ってくれてよかったぞい」
冬馬「それで、荷物はこれでいいのか?なんかたくさん子供たちに配る割には少ないな」
サンタクロース「君が来る前には大体運び終わったからのう」
サンタクロース「それにサンタはワシ一人だけではない、この国にはたくさんのサンタクロースがいるんじゃ」
冬馬「マジでか?」
サンタクロース「ああ、もしも名前にサンタクロースが入っていたらそれはワシと同じサンタクロースじゃ」
冬馬「安易だな」
サンタクロース「だがわかりやすいじゃろ?」
冬馬「まあな」
冬馬「それじゃあ、俺はそろそろ行くぜ」
サンタクロース「おいちょっと待ちなさい、大事なものを渡しそびれた」
冬馬「え?」
サンタクロース「ほれ、受け取りなさい。今のままじゃと家には入れずプレゼントを渡せないじゃろ。これがあれば入れるぞ」
冬馬「ああ、すまねぇな…ってこれは?」
サンタクロース「バーナーにハンマーにピッキング道具にペンチ、ロープにハシゴじゃ」
冬馬「おいこれサンタの持ち物じゃねえだろ!!!完全に泥棒のそれじゃねーか!これ使って家にはいるなんて泥棒のやることだろ!」
サンタクロース「泥棒じゃないサンタじゃ!それに修理代はサンタクロース協会が負担するから安心して使え」
冬馬「そういう問題じゃねーだろ!道徳的にどうなんだよこれ使って入るなんて!」
サンタクロース「日本の家には煙突がないからしょうがないじゃろわがまま言うな!」
冬馬「逆ギレすんなよ!」
サンタクロース「…まあ、サンタを信じている純粋無垢な子供たちならサンタが入れるように窓を開けっ放しにしているはずだから開いてることを祈るんじゃな」
冬馬「そうすることにするぜ…」
サンタクロース「そしてこれがサンタの証明書じゃ、これがあれば泥棒と間違えられずに済むから安心せい」
冬馬「ああ、わかったぜ。ところであのでかい荷物は運ばなくていいのか?」
サンタクロース「ああ、あれはワシの私物じゃ。無視しても構わんぞ」
冬馬「あ、ああ…」
サンタクロース「コメットにプレゼントを見せれば自動的に連れてってくれるはずじゃ。しっかりやるんじゃぞ」
冬馬「任せとけ!ちゃちゃっと配ってすぐ戻ってきてやるぜ!」
サンタクロース「それじゃあまたの。何か会ったらここに電話するんじゃぞ」
冬馬「ああ、じゃあまたな」
サンタクロース「ああ、頑張るんじゃぞ」
トナカイ「ブルルウウウウン!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
サンタクロース「…さて、お手並み拝見かのう。えっとモニターは…」
トナカイ「ブルルルゥ…」
冬馬「はぁ…はぁ…さ、寒い…それに…速い…トナカイというよりフェラーリに乗ってたみたいだ」ブルブル
冬馬「サンタってこんなものに乗ってプレゼント配っていたのか…ハード過ぎる…」
トナカイ「…」
冬馬「と、とりあえず最初の家についたわけだが、ここでいいのか?」
トナカイ「ブルン」
冬馬「よし、なら早速行くか」ハシゴヨウイ
冬馬(しかしなんか緊張するな…。ライブとはまた違った緊張感がある…)ウンショウンショ
冬馬(まるで泥棒になるような感じだな…泥棒じゃないけど)キィイ…
冬馬「お、窓開いてるじゃねえか!ありがてぇな、バーナー使う必要がなくてよかったぜ!」
冬馬「さて、早速中にっと…」
少女A「………」
冬馬(綺麗に片付いてる部屋だな…おっと、今はプレゼントを置かねぇと)
冬馬(えっと…赤い靴下があるということはこの中に入れればいいのか…)スッ
少女A「そこまでです!」
冬馬「うわっ!」ビクッ!
パチッ
冬馬(やべっ!見つかっちまった!)
少女A「夜中まで起きつづけた甲斐がありました」
少女A「夜更かしなんて悪いことしていたらサンタさんは来ないと思いましたけどどうやらその心配はなさそうですね」
冬馬「お、おいまさかサンタが来るまでずっと起きていたのか?」
少女A「はい、どうしてもサンタさんにお礼が言いたかったので…」
冬馬「お礼だと?」
少女A「はい。ところでサンタさんって思っていた以上に若いんですね…。てっきりお爺さんかと思っていました」
冬馬「ああ、俺は代…(おっと、代役とか言っちまったらリアル感がでてきて夢をぶち壊しちまうな)」
冬馬「爺さんばっかじゃ体に無理を与えるから俺のような若いサンタも活躍しているんだ」
冬馬「俺は体力には自信があるからな、爺さんサンタより多くプレゼントを渡せるぜ!」
少女A「そうですか…確かにそうですね。いつの間にサンタはお爺さんだという概念を自分の中で定義づけていたみたいでした」
冬馬「あ、ああ…そうだな(年の割には難しいことを言うんだな)」
冬馬「だがサンタに会うためだからといって夜更かしはダメだろ」
少女A「ごめんなさい、どうしても私、プレゼントのお礼を言いたくて…」
冬馬「礼かぁ…」
少女A「では改めまして…サンタさん、いつもプレゼントを届けてくれてありがとうございます」
冬馬「礼なんていいぜ、サンタとして当然のことをしたんだからな」
少女A「貰ってばかりいるのにお礼も言わないなんて失礼極まりないです!」
少女A「だからお礼を言わせてください。本当は何かこちらもプレゼントを渡したかったのですが…」
冬馬(しっかりしすぎてるぜ…。悪くはないが堅苦しいとやりにくいな)
冬馬「別に構わねえよ、サンタがプレゼントを貰うなんておかしいだろ?」
少女A「…そうでしょうか?プレゼントは誰から貰ってもうれしいものだと思いますが?」
冬馬「いや、サンタにとっては子供たちのその喜ぶ笑顔が最高のプレゼントなんだ」
冬馬「だから別に物で返そうとしなくていいんだぞ」
冬馬(なんかこれライブでファンに言ったメッセージに似てるな。まるでサンタは子供たちのアイドルだ)
少女A「…わかりました。サンタさんがそう仰るならやめることにします」
少女A「無理矢理贈り物を渡して迷惑がられたらお礼になりませんから」
冬馬「ああ、贈り物をするならサンタじゃなくて友達とかに渡した方が喜ぶぜ」
少女A「ええ、確かにそうですね」
冬馬「なら俺はもう行くぜ、プレゼントをみんなに届けねぇといけないからな」
少女A「あっ!待ってください!」
冬馬「なんだ?」
少女A「あの…一緒に写真を撮ってくれませんか?」
少女A「サンタの実物の写真をみんなに見せればサンタのことを信じてないみんなも信じるかもしれません!」
冬馬「あ~…」
冬馬(撮ってもいいのか?まあそんなこと別に言われなかったしなぁ…まあいいか)
冬馬「じゃあ、一枚だけな」
少女A「ありがとうございます!」
パシャ
冬馬「これでいいか?」
少女A「はい、もう大丈夫です。ふふっ…、これでみんなの驚く顔が見れます」
冬馬「なら早く寝るんだぞ、もう夜遅いからな。夜更かしは体に毒だ」
少女A「お気遣い感謝します。それじゃあ残りのプレゼント運び頑張ってください、メリークリスマス」
冬馬「ああ、メリークリスマス」
キイイイイ
ガッタンガッタン
少女A「帰り辛そうですね…次来たときのために煙突も付けるように頼んでみましょうか」
冬馬「ふぅ…まさか起きていたとは驚いたぜ。他の子供たちも起きているのか?」
冬馬「これじゃあこっそりプレゼントを置くことすらできねぇ…サンタも大変だな…」
冬馬「さて、次のところに行くか。次はぐっすり眠っていることに期待するぜ」
トナカイ「ブルルル…」
冬馬「いくぜ!」
ドドドドドドドドドドドド
サンタクロース「ほうほう、まずまずじゃのう」
冬馬「な、なんか結構離れたところに来ちまったな…」
冬馬「えっと…次はこの家…というよりマンションか」
冬馬「そういえばマンションって入るときどうやって入るんだ?普通に管理人に止められるよな?」
冬馬「…まあいいや、入ってみるか。まだダメだと決まった訳じゃないしでないとサンタなんか勤まらねぇからな」
冬馬「ウッス、お邪魔しま~す」
管理人「誰だ?」
冬馬「サンタッス」
管理人「証明書は?」
冬馬「ここです」
管理人「よし、通れ」
冬馬「ありがとうございまーす」
管理人「頑張ってください」
冬馬「どうも」
冬馬「まじかよ」
通じるんだww
糞スレ
さっさと落とせ
>>21
こら、お年玉がもらえないのろいをかけちゃうぞ
社長室
黒井「よその事務所を張り込んでスキャンダルになりそうなものを集めて来い、いいな」
悪徳「へへぇー、お任せを」
黒井「いい結果を待ってるぞ」
悪徳「かしこまりました、それじゃあ」バタン
黒井「…さて、早速高木で[田島「チ○コ破裂するっ!」]をしておこう」
黒井「今日は写真ではなくパソコンの動画で高木がインタビューをしているところをオカズにするか」
高木『765プロがトップになった理由ですか? それは…』
黒井「ああ、高木…、内容は腹立たしいが映像だとシコり甲斐がある」シコシコシコシコ
黒井「ああ…、高木…高木ィィィィィィ!!!!!」シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコ
黒井「うっ!」ビクン!
ドビュルルルルルルル
高木『…それがみんなの努力によって実ったものでして…』ベットリ
黒井「ふぅ…」スッキリ
黒井「くっくっくっ…、高木め…どんな気分だ?」
黒井「私の精液を直接かけられた感想は?」
黒井「おっと…、これはただの動画だったな、早く拭かなければ」フキフキ
黒井「…さて、今後のことでも考えるか」
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