美城常務「宇宙に輝く3つの星」 (30)
~ファーストフード店~
店員「フライドチキンお待たせしましたー」
未央「お、来た来た」
未央「それじゃ・・・・いただきまーす!」
モグモグ・・・・
未央「うん、美味い!」
未央「にしてもしまむーとしぶりん遅いな~」
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??「すまない、少しいいだろうか」
未央「はい?」
??「他に席が空いてないので、ここに座らせてもらってもいいだろうか?」
未央「いいですよ~友達来たらすぐ行くんで」
??「そうか、失礼する」
未央「って・・・この声は・・・・」
美城常務「む」
未央「あ・・・」
常務「・・・・・」
未央「・・・・・」
未央(え~と・・・・)
未央(私、本田未央、ただいま常務と一緒のテーブルに2人っきりで座っています)
未央(誰か助けて・・・・)
常務「何をジロジロ見ているんだ」
未央「え、いや・・・・常務さんもこういう所来られるんだな~と思いまして・・・」
常務「偶々仕事で近くまで来ていたのだが、少し小腹が空いたのでな」
未央「そ、そうっスか、小腹がねぇ・・・・・」
常務「私も人の子だ、そんな気分にもなる」
常務「君は私の事を魔女か何かだと思ってないか?」
未央「い、いえ滅相もない!そんな事思ってませんよ!」
常務「そうか」
未央(魔女って・・・この人結構メルヘン思考だな・・・)
常務「君は今日はオフか?」
未央「はぁ・・・ちょっと友達と出かけようと待ち合わせをしてまして・・・」
常務「友達・・・島村卯月と渋谷凛か」
未央「まぁそうですけど・・・・」
常務「君達は本当に仲が良いな」
未央「そりゃあもう!3人揃って346に入った時からの縁ですから!」
常務「そうだったな、CPの枠が3つ空き、君達が出会った・・・・」
未央「はい!そして3人で初レッスンして・・・・」
未央「3人で社内を探検して・・・・」
未央「他のメンバーと出会って宣材写真撮って・・・・」
未央「美嘉姉のライブに誘われて・・・・」
未央「PR動画撮影して・・・・」
未央「CDデビューが決まって・・・・」
未央「それで・・・・」
未央「・・・・・・」ハァ
常務「それで・・・・どうした?」
未央「え?いやまぁそれでここまで来たんですよ、ハハハ・・・」
常務「・・・・・・」
常務(やはり「あの事件」は本当にあったのか・・・・)
支援
④
常務「だが、やはり初ライブで緊張していたのか?3人ともライブ直後に時間差で1~2日ほど欠席していたようだが・・・」
未央「え・・・それは・・・その・・・」
常務「何か他に理由があった・・・という事か・・・」
未央「・・・・・・はい」
常務「そうか・・・・もう過ぎた事だ、今更咎めはしないぞ」
未央「そうですか・・・・実は・・・・」
~説明後~
未央「ってな事がありまして・・・・・」
常務「そうか・・・・・」
未央「・・・・・・・」
常務「・・・・・・・」
美央「ど、どう思いました?」
支援
いいね
常務「そうだな・・・・確かに結果が望まない形になったからといって癇癪を起こすのは子供のやる事だ」
未央「うう・・・・」
常務「だが、ウチはそれなりの大手だ、しかも君は新人、その位いい夢を見ても仕方ないのかもしれない」
常務「それに加え、先輩の助演で最高の舞台を経験してしまった」
常務「本来ならプラスになるはずの事が、運悪くマイナスに作用してしまった、それだけの事だ」
未央「はぁ・・・・・」
常務「それに、彼のフォローも不十分だったようだしな、数日前にもそれが原因でカフェで一騒動あったらしいな」
未央「でも、私達の事を大切に思ってる事は間違いないと思います」
常務「私にいの一番に食って掛かった姿からは考えられんな」
未央「別に話すこと事態が苦手なんじゃないと・・・気持ちを察する事が苦手なんだと思います」
常務「特に君達のような多感な時期の子が相手だと尚更・・・・という事か」
常務(しかし、ああしろこうしろと指示するだけで、それ以上は踏み込まない・・・それはまるで・・・)
常務(彼が何故私に咬みついてきたのか、わかったような気がするな)
常務「そんな事を乗り越えてきたからこそ、君はニュージェネレーションズを、あの2人を何よりも大切に思っているわけだな」
未央「は、はい!」
常務「それが君達の城か・・・・」
常務(その城を・・・私は・・・)
常務「私は君に謝罪するべきなのかもしれないな・・・・」
未央「そ、そんな事ないですよ!仕事だったんですし・・・・」
常務「君の大切な城を、私は壊そうとした」
常務「渋谷凛を自分のプロジェクトに引き込んだり、島村卯月を切り捨てようとした」
未央「!」
常務「むしろ恨まれても仕方ないのかもしれないな・・・・」
未央「そ、それ言ったら私だって、プロジェクト解体が決まった時、あなたに文句言いに行こうとしてましたし!」
常務「もし実行されていたらまた運命が変わっていたかもしれないな」
未央「結局しぶりんに止められちゃったけど、自分達にできる事をやれって」
未央「それに反撃の企画が上手くいってる時には「ざまーみろ常務!」とか思ってましたし!」
常務「そうか・・・・」
未央「ほら!私も常務に怒られても仕方ない事してる!」
未央「だからこれでイーブンですよ!」
常務「君は面白い子だな」
未央「そ・・・・そうですかね・・・」
常務「まるで時々やってきては皆を騒がせる彗星のようだ」
未央「へ?」
常務「アイドルとはいわば、夜空に輝く星々のようなものだ」
未央「はぁ・・・・」
常務の調子が上がってきたぞー
常務「輝けない星に価値はない、私はそう思っていた」
未央「しまむーの事言ってるなら怒りますよ?」
常務「存分に怒ってもらって構わないぞ、今までの報いは受けよう」
未央「まぁいいですけど・・・・しまむーは輝いてようがなかろうが最高のアイドルですからね」
常務「ほう」
未央「むしろ輝きすぎていて傍から見たら輝いて見えないんだと思います」
未央「いや、これからどうなるかわからない、いきなりビックバンを起こすかもしれない」
未央「もう星なんて器に収まるレベルじゃない・・・・彼女はこの宇宙そのものかもしれませんね」
常務「大きく出たな・・・・・」
常務「では、君達という銀河がこれからどうなっていくのか、楽しみにしておこう」
未央「う、そう返しますか・・・・・」
常務「さて、少々お伽噺のような会話になってしまったな・・・・」
未央(自覚はあるんだ・・・・・)
未央「ってそうこう話している内に・・・・あっちから歩いてくるのは・・・・」
常務「待ち人が来たようだな」
未央「それじゃ、また明日からよろしくお願いしますね」
常務「君は私とも仲良くする気でいるのか」
未央「だってよくよく考えたら同じ会社の人間じゃないですか、ずっといがみ合ってる事もないでしょう」
常務「そうだな」
未央「それじゃまたね!ミッシー!」
常務「?」
未央「いえ何でもありません!失礼します!」
~店から少し離れた所~
未央「しまむー!しぶりーん!」タタタ・・・
卯月「あ、未央ちゃん!」
凛「どうしたの?ずっと店で待ってると思ってたんだけど・・・・」
未央「いや~2人を見たらいてもたってもいられなくなっちゃってさ」
卯月「ふふ、未央ちゃんったら・・・・」
未央「さて、それじゃ早速買い物に・・・・」
凛「その前に私達も小腹が空いてきたからあの店で・・・・」
未央「い、いやそれは別の店でいいじゃん!」
凛「まぁいいけど・・・・どうしたの?」
卯月「そういえば未央ちゃん、誰かと話してませんでした?」
凛「そういえば・・・・遠くて見えなかったけど」
未央「えっと・・・それはたまたま相席してた頑固で少しメルヘンチックな詩人さん・・・・って感じの人かな?」
凛「何それ・・・・」
未央「まぁいいじゃん!さぁ張り切ってゴー!」
凛「はいはい」
卯月「ま、待ってくださ~い!」
常務(彗星が、ある2つの星を巻き込んで飛び続ける・・・・)
常務(そしてその3つの星を中心に新たな宇宙が誕生する・・・・)
常務(それがニュージェネレーションズ・・・・・・)
常務(フフ・・・今後が楽しみだな・・・・)
未央(いきなりミッシーはなかったかな~)
未央(みじょー・・・いやこれから昇格するかもしれないしみむっち・・・いやこれは被る・・・)
未央(ま、もうちょっと親しくなってからでいいか)
未央(たまには可愛い笑顔を見せてよね、常務さん♪)
~おわり~
これで終わりです
一度この2人は腹を割って話した方がいいかなと思って書きました
乙
常務も間違いなく有能なはずなんだけど現場慣れしてないのと融通聞かないのがなぁ…
乙乙
最終回ラストしれっと舞台脇に混ざっていた専務だ
主張こそ曲げてないが人のやり方を認める器の大きさはあるさ
報いは〜と言ってるけど、実際常務はそこまであくどいことしてないだろ。
切るとは言いつつ最終的には最終的には待ってあげていたしむしろ割と寛大な方だろ
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