ヅッチー「……?(誰だアイツ……見ない顔だな……)」 (25)

(ハグレ王国 王国市民グラウンド)

??「いやー、ここがハグレ王国か。やっと着いたぜ」

自動販売機(バチッ!、ジーガー…、ゴトン)

??「ってーと、とりあえずどこ行きゃいいのかね…お?なんか自販機にケリ入れてる人が…」

ヅッチー「…」

??「あれは確か…。おーい!!」

ヅッチー「…?(誰だアイツ…見ない顔だな…)」

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まさかざくアクのSSとは・・・
期待

??「いやいや、そこにいらっしゃるのはハグレ王国三位の実力者、ヅッチーさんではないでしょうか?」

ヅッチー「何だアンタ…サインならお断りだぜ」

??「いやいや、おれも運がいい。王国に来ていきなり会えるとはねえ…」

ヅッチー「(こいつ、変質者か何か?シカトするに限るな…こういうのは)」

??「いやどうも、おれは詠矢…詠矢空希(ヨメヤ ソラキ)ってもんだよろしくなー」

ヅッチー「(はいはい無視無視。相手するとロクな事無いぜ)」

あ、ダメだこれ

詠矢「あ、おいおい、どこ行くんだ!(って…会えたはいいがどうするかね…あ、そうだ!)…ちょいとヅッチーさん」

ヅッチー「…」

詠矢「それ犯罪だろ?」

ヅッチー「…」

詠矢「電流を操作して自動販売機を誤作動させ、金を払わずに商品を手に入れる。普通に窃盗だよな?」

ヅッチー「…」

詠矢「いいのかねえ、王国第三位の実力者とあろう者が、小銭ケチって窃盗なんて」

ヅッチー「…」

詠矢「あんたは強くて、その振る舞いを周囲が容認してるのかも知れないが、こう公然と…」

ヅッチー「うるせえなぁ!!ちょっとした悪戯だよ!」

詠矢「いや、よくないっしょ。刑法的に」

ヅッチー「だいたい、アンタに何の関係があるんだ!!」

詠矢「俺が関係してようがいまいが、それが犯罪であることは事実」

ヅッチー「(ビキッ…)何だ、喧嘩売ってるのか?(バチッ)」

詠矢「…まあ、そんな感じかな」

ヅッチー「…いい度胸だ…。じゃあ、お望み通り私の電撃で躍らせてやるよ(バチッ)」

詠矢「ちょちょ!ちょっと待って!」

ヅッチー「何だよ!今更逃げれるとでも思ってんのか!?」

詠矢「いや、違う。ちょっと離れただけ。5メートルも有れば十分かな」

ヅッチー「?何言ってんだ?私の能力知らないのか?」

詠矢「いや、知ってる知ってる。ちゃんと調べてきた。超強力な発電能力だよな?」

ヅッチー「知ってるなら、無駄だってわかったろ?…もういい、死んでろ!!(バチバチッ)」」

詠矢「大丈夫、空気は絶縁体だ。ここまでは届かない」

ヅッチー「…?(あれ、おかしい、電撃が飛ばない)」

詠矢「ごく近い距離なら、空気中でも放電現象が起こる場合は有るけど、これぐらい離れてればまず大丈夫」

ヅッチー「…!?(あれ、あれ、何度やっても飛ばない!!…電気はちゃんと起きてるのに!)」

詠矢「(お、効果アリ…かな?)」

ヅッチー「…アンタ…なんかやったな…」

詠矢「多分…ね」

ヅッチー「ハグレなのか?」

詠矢「そうなるかな」

ヅッチー「…なんか、アンタ嫌な雰囲気だ。その軽口、後悔させてやるよ!!…!!(ライデンインストール!)」

詠矢「お…電圧を上げてるのかな?それはいい判断だ。空気の絶縁限界を超える約300万V/mが有れば空気中でも電子雪崩が起こって雷を起こすことが出来る。但し!!」

ヅッチー「さっきからゴチャゴチャうるさい奴だ!!でも…これでっ!!(バチッ!…バリバリ!)

詠矢「空気中に放電された電気は、一番近くにある電気抵抗の少ない物質に向かって流れる。この状況では、恐らく…」

自動販売機「(バチッ!!…ガガ…。プツン)」

ヅッチー「えっ!?電撃が…」

ざくアク×ヨメヤソラキとかマイナーすぎるだろ

詠矢「窃盗に器物破損が追加…か」

ヅッチー「なんだ…これ…どういうことだ!?アンタ何した!!」

詠矢「いや…もういいんだ、十分使えることわかったし」

ヅッチー「はあ?」

詠矢「ご協力ありがとうございました。そんじゃまた」

ヅッチー「おい、アンタみたいな得体のしれない奴、このまま逃がすとでも思ってんか?」

詠矢「あ、いやいや、ゴメンゴメン。怒らせたのは謝るからさ…」

ヅッチー「うるさいっ!!電撃が飛ばないならこれだ!!」

詠矢「おっと、その構えは空手ですな!だが空手で挑んでも俺から一本も取れないぞ?」

ヅッチー「…うるさいっ!!死っねえええええぇぇ!!(ビシュゥゥゥゥ…ン!!!)」

詠矢「どおうわっ!!ヤバイヤバイ、ヤバイってマジで!」

ヅッチー「へえ…上手く避けたな……っ!?(まさか!?カウンターか!!)」

詠矢「どっせい!!上段正拳!!」

ヅッチー「へもげーっ!?(体が…た、立ってられねー…)(ガクッ)」

詠矢「いや、いろいろゴメン。えーっと…さっき盗ってたジュース、あ、あったあった。『モーモードリンク』?。ま、栄養価高そうだからこれ飲めば多分回復するよ」

ヅッチー「ちょ…っと…待て…」

詠矢「んじゃ、失礼しまっす」

プリシラ「ヅッチー!!ヅッチー!!」

ヅッチー「プ…プリシラ…っ…」

プリシラ「どうしたの!?顔が凹んでるよ!!」

ヅッチー「ちょっと…それ…取って…」

プリシラ「う、うん、はいこれ」

ヅッチー「(プシッ)…(ゴクゴク)」

プリシラ「…(ハラハラ)」

ヅッチー「…ふう、ちょっと落ち着いたぜ…」

プリシラ「いったい何があったの?」

ヅッチー「なんか変な奴に合って…、最初は追っ払ってやろうと思ったんだけど…」

プリシラ「ま、まさか…ヅッチーを退けたの?」

久しぶりに見たなヨメヤソラキ

ヅッチー「ああ、負けちまった…。なんかゴチャゴチャうるさい奴でさ、話聞いてるとなんか調子出なくって」

プリシラ「ヅッチーを傷つけた挙句、逃げおおせたのは確かなようだね。ハグレ…なの?」

ヅッチー「そうみたいだ…。はぐらかして、詳しくは分からなかったけど…」

プリシラ「それは見過ごせない…。私がたまたま通りかかったからよかったものの…」

ヅッチー「なんか、ヤな感じの奴だった。なんていうか、掴みどころの無い感じでさ…」

プリシラ「これは、早急に対応する必要があるよ。ヅッチー、相手の特徴は覚えている?」

ヅッチー「うん、それは覚えてる…。黒縁メガネで、眉毛が太くて…」

プリシラ「署で詳しく聞きくね。移動しよう」

(ハグレ王国 ハグレ警察)
ブリギット「(ヨメヤ ソラキ)か…。在住者の名簿には見当たらねえな…(カタカタ)」

ジュリア「自分から名前を名乗るなんて大胆な奴だな」

ヅッチー「聞いてもいないのに勝手に名乗りやがって…。背格好は多分アルフレッドぐらいかなあ…」

ブリギット「ダメだ。帝都含めて検索したけどヒットしねーわ」

プリシラ「ハグレなら、バンクに登録があると思ったんだけど…まさか偽名?」

ヅッチー「偽名なら、もっと普通の名前にするだろうし…あ…そういえば」

プリシラ「何か思い出したの?」

ヅッチー「ハグレ王国に来ていきなり私に会ったって言ってたぞ…もしかして…」

ジュリア「ハグレ王国に初めて訪れたと…ブリギット!入居希望者名簿だ!」

ブリギット「おう!!(カタカタ)お、あったぞ!ヨメヤ ソラキ(ハグレ)2日前に入居希望届けが受理されたばかりだ。また正式に住民名簿には登録されてなかったみたいだな」

ヅッチー「やっぱりハグレか。えーっとなになに…能力は絶対反論(マジレス)。ただしハグレ王国での正式な測定は未実施…」

ジュリア「関所の簡易検査では、能力は検出されなかったようだな…」

ヅッチー「なーんか、ますますよくわかんない奴だな」

プリシラ「なんにせよ、ヅッチーに危害を加えたことは事実。捨て置けない…居場所さえ分かれば…」

ブリギット「…おい…」

ジュリア「どうした?」

ブリギット「入居希望届けに顔写真がある。これを監視カメラの記録と照合すれば…」

ジュリア「足取りが分かる!流石だなブリギット」

ブリギット「なに、お茶の子さいさいってもんよ。じゃあ早速(カタカタ)、B地区の、69号カメラの記録と照合するぜ…5分前のログだ」

プリシラ「そこなら、ここのすぐ近くだ…。一瞬で行ける」

ジュリア「私も同行しよう」

プリシラ「いえ、ここは私が…そいつをひっ捕らえて、…その首をヅッチーの前に引き出してやる!」

プリシラ「それに、ヅッチーの体も心配ですし、ジュリアさんとブリギットさんはどうかヅッチーを診ていてください」

ジュリア「…わかった、くれぐれも気をつけてな」

ヅッチー「今回ばかりはおとなしくしといたほうがよさそうだな…」

プリシラ「もっと自分を大切にしてよ。ではブリギットさん、正確な位置をお願いします!」

ブリギット「おう!」

(ハグレ王国 愛情おむすび本舗)
ゼニヤッタ「お待たせいたしました、どうぞお召し上がりになってください。お客様」

詠矢「うーい、どうもー。(これからいろいろ物入りだろうし、節約しとかないとなあ)(モグモグ)」

詠矢「(しかしおにぎり一個じゃ腹膨れねえなあ、向こうでみかけたパン屋にも行っとくか?)(モグモグ)」

詠矢「(でもパンまで買っちゃうと牛丼の方が安いんだよなあ)(モグモグ)」

詠矢「(腹減ってたから勢いで入っちまったけど、やっぱ牛丼屋探せばよかったかなあ)(モグモグ)」

詠矢「ごちそうーさまー」

ゼニヤッタ「御粗末さまでした。またのお越しを心よりお待ちしておりますわ」

詠矢「さて…転居申請だっけか。どこ行きゃいいのかな(ポチポチ)」

プリシラ「ちょっと、そこの方…」

詠矢「あ、はい?俺のことっすか?」

プリシラ「詠矢空希…ご本人に間違いありませんか?」

詠矢「ええ、まあ…間違いございませんが…どちらさん?(お、結構かわいいじゃねえの。中学生ぐらいかね…)」

プリシラ「ヅッチーの仇、討たさせてもらいます」

詠矢「ヅッチー…あ、さっきの」

プリシラ「お分かりなら話は早い…。あなたの首をもらう!」

詠矢「でーっ!!て、なんですかいきなりですか!(流石にいろいろマズかったかな、さっきのは…)」

プリシラ「ほざけ、ヨメヤァァァ―――!!(ビシュゥゥゥゥ…ン!!!)」

詠矢「(氷魔法!動きを止める気か…!!)よっと!(ババッ)」

プリシラ「…!(ジオブリザードを見切られた…だけど!)」(シュン!!)

詠矢「(消えた…?)…!!(って、上かよ!)」

(空に溶けたプリシラと、断罪の剣が落ちてくる!)

詠矢「こうやって、首をチョン切られるとさあ」

プリシラ「・・・」

詠矢「死ぬしかないよなあ…(ズパッ!)」

詠矢「あー、おれ落ちてるなあ…」

詠矢「うわこれどうしょうもなくね?…」

詠矢「…」

詠矢「……つまんねえ人生だったなー……(ボトッ)」(ドサッ)

プリシラ「……終わったよヅッチー。今戻るからね」

(ハグレ王国 ハグレ警察)
ジュリア「この監視カメラの映像はどういうことなんだ?説明してもらおうかヅッチー!(バンッ!)」

ヅッチー「いやだから、自販機が壊れたのはヨメヤの所為で(アセアセ)」

ジュリア「私が聞いているのはその前に、お前が自販機から商品をくすねている件についてだ!!」

ヅッチー「チッ、なぁ助けてくれよブリギット……」

ブリギット「諦めなヅッチー、こりゃお前さんが悪いぜ」

ジュリア「認めるんだな?覚悟は出来たんだな?ならばお仕置きだヅッチー!!」

ヅッチー「ひぃー!私は怪我人だぞ、被害者だぞ!」

ジュリア「問答無用っ!!(シャキーン)」

ヅッチー「へもげーっ!?」


おわり

微妙に凝ってるのが腹立つ

くそ笑ったわおつ


上段正拳が寸止めじゃなくて草

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