【シンフォギア】響「ポッキー買ってきたよー!」 (68)


ポッキーの日は終わったけど大丈夫へいきへっちゃら
GXの翼とマリアが外国に行く前の話


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切歌「なんデスと! それはほんとデスか!」

響「もっちろん! みんなの分あるからねー!」

切歌「わーいデス! ありがとうデスよ!」

調「嬉しい……ありがとうございます」

エルフナイン「わぁ……これがポッキー……!」

翼「……ポッキー、か。職業柄あまり菓子類を食べる機会がないせいだろうな、ありふれた物のはずだが何故か新鮮だ。ありがとう立花」

響「いーえいえ! 気にしないでください! 好きで買ってきたんですから!」


未来「…………」

マリア「……なぜだろう」

クリス「……ああ、なんでなんだろうな。そこはかとなく嫌な予感がするのは」



クリス(……あのバカが、先輩とマリアがいる間に、あろうことかあたしの家でパーティしましょうと持ちかけたのが昨日の話)

クリス(スクリューボールに惑わされるかと突っぱねていたあたしが、後輩の上目使いに負け不承不承ながらも了解したのもまた昨日の話)

クリス(……そして、とあるバカがいきなり、ちょーっと行ってくるから! と家を飛び出しポッキーを買ってきたのが、つい今の話……)


響「ほーら、たくさん買ってきたよー!」ドバドバ

切歌「ふ、ふぉぉッ! すごい、すごいデスよ調! ポッキーが一箱二箱……た、たくさんあるデス!」キラキラ

調「ほ、ほんとだね切ちゃん……食べてもいいポッキーがこんなにたくさんあるなんて……!」キラキラ


クリス「……怪しい、怪しすぎる。他のものと混合してるだけならともかく何故ポッキーだけを……」

マリア「これは、響が何かしら企んでいると思ってよさそうね……でも考えが読めない。何故ポッキーだけを……?」

未来「…………」

クリス「……なぁ、親友の立場からあのバカがこれから何をしようとしてるかわかったりしねーか?」

未来「……さぁ、なんのことかわからないなー」メソラシ

クリス「そうか……あのバカに一番詳しいあんたがわかんねーんじゃ、もしかするとあたしの思い違いかぁ……?」

マリア「そう、だといいのだけれど……」

未来「……別に、これから起きる事柄に期待してるとかそういうわけじゃ別にないんだよ。本当だよ」ボソッ

マリア「? 何か言ったかしら?」

未来「いいえ、何も言ってないですよ」ニコッ

マリア「……? そう、なら別にいいのだけれど……」




切歌「ポッキー……ポッキーがいっぱい……」

調「幸せだね切ちゃん……このぐらいあればお菓子の家が建てられるかな……?」

マリア「いや、さすがにそこまでの量はないと思うわよ」

翼「……だが立花、このポッキーの量はさすがにおかしくないか?」

響「……ふっふっふ、よぉーくぞ聞いてくれました翼さん!」ビシィ

クリス(あ、駄目だこれ)

マリア(絶対何か悪いこと考えてる)

響「実はこのポッキーを使ってみんなと……」

響「 ―ポッキーゲームがしたいと思ってッ!!」

マリア「……ポッキー」

クリス「ゲーム……?」

未来「……」グッ




切歌「ポ、ポッキーゲーム……デスと……!?」

調「……切ちゃん? ぽっきーげーむが何か知ってるの?」

切歌「あ、や、その! 知らない! 知らないデスよ私は!///」カァァァ

調「……?」

翼「ポッキー……ポッキーゲーム……ハッ、わかったぞ立花! このポッキーを剣(つるぎ)と見立て、この場を仮の戦場(いくさば)とし、互いの力をこの細き剣(つるぎ)……ポッキーに乗せ死合う、それこそがポッキーゲームなのだろう!?」

響「残念ながら全く見当違いです翼さん」

翼「なん……だと……くっ、無念だ」

エルフナイン「ポッキーゲーム……まさかそれは……」

調「……知ってるの?」

エルフナイン「はい……それは呪われた円卓の場、逃れられぬ業の元、無慈悲に執行される罪深き闇のゲーム……と、藤尭さんが以前ボクに語ってくれました」

響「藤尭さん……」

エルフナイン「その話の終わりに、俺も合コン行きたいんだよ、みんな呪われろともおっしゃってました……」

響「藤尭さん……っ!」

クリス「……盛り上がってるところ悪いが、あたしもそれが何のことかわかんねぇんだ。教えてくれ」ヒョコ

マリア「私もよ。説明してくれるかしら」

響「えぇー……結構有名なゲームだと思ったんだけどな……知ってるのは私と未来と切歌ちゃんだけか……」

切歌「し、知らないデス! 私は何も知らないデスッ!」ブンブン

未来「……あれだったら、説明してあげなよ響」ニコニコ

響「うん、わかった! ポッキーゲームっていうのはね……」




~最短で最速でまっすぐに一直線なポッキーゲーム説明中~



響「……というわけなんだよ!」

切歌「……//」

調「それが……」

エルフナイン「ポッキーゲーム……ッ!」ゴクッ

クリス「なんだ、やっぱりバカはバカだったんじゃねーか」

調「でも、さすがにそれは少し恥ずかしい……」

未来(……本当にそうかな?)ボソッ

調(!? み、未来先輩……気配もなく私の後ろに!?)

未来(よく考えてみて調ちゃん……それは、合法的に切歌ちゃんと一線のギリギリを味わえるチャンスでもあるんだよ……?)ニコッ

調「響さん。私、やります」ビシィ

未来「……うんうん、調ちゃんは素直でいいこだなぁ」ニコッ

切歌「し、調ェ!? なんデスかその見たことないようなまでの最速で最短で真っ直ぐに掲げられた一直線の左腕は! ほんきデスか調っ!?」

調「本気だよ……だって、私、切ちゃんとポッキーゲームがしたい……」キリッ

切歌「し、調……」キュン…

クリス「流されんな後輩どもッ! そういうことは私の家じゃなくて自分たちの家でゆっくりやれ!」



マリア「私は……とりあえず反対かしらね。さすがにちょっと恥ずかしいもの」

クリス「あたりまえだっ!こんな浮ついたゲームやってなるものかってんだ! エルフナインだってそうだよな!」

エルフナイン「ボク……ボクは……ボクはこのゲーム……やってみたいです!」

クリス「なっ!? エルフナインまでなにをッ!?」

エルフナイン「もしかすると……このゲームによってもたらされる感情の変化……それは、シンフォギアシステムの改良、その一手に使えるかもしれない……ッ!」

マリア「……いや、それはどうだろう……」

クリス「はぁ、たく、そろいもそろってどいつもこいつも馬鹿な事言い出しやがって……少しは未来を見習ってだな……」

未来「私は賛成だよ」

クリス「そうそう、未来もこう言ってんだから少しはお前らもも落ち着いて……おい、今なんて言った……?」

響「さっすが未来! なんにせよこれで、私含め賛成数は4! 反対はクリスちゃんとマリアさんで、保留は切歌ちゃんと翼さんかな? というわけでどうですか翼さん!」

翼「……ふむ、ポッキーゲームか……親睦を深めるためにも、そんな催し物も、たまにはいいかもしれないな」

響「よし!これで賛成数が上回ったぁ!」

クリス「なっ、お、おい嘘だろ先輩! らしくねぇぞ! いつもの先輩だったらこんな浮ついた話……」

翼「……ふっ、雪音……」

クリス「な、なんだよ……」

翼「……このポッキーという菓子、よく見ると剣に見えないか? ほら、このチョコの部分が刃で、チョコの無い部分が柄だ。どうだ雪音? 見ててわくわくしてこないか……!?」キラキラ 

クリス「……ないとは思うがちゃんとゲームの内容とか話聞いてたよな先輩? 話も聞かず、ずっとポッキー見ながらその呆けた表情で剣だ常在戦場だと考えてたとかそんなことないよな? 頼むから聞いてたと言ってくれよ先輩ッ!」ユサユサ





響「それで切歌ちゃんは!?」ズイッ

切歌「わ、私は……」

調「……」ジー

切歌「……わ、私も、調とポッキーゲームが、したい……デス、よ……?//」

調「……切ちゃん……っ」キュン

クリス「だからそれは私たちの関係ない場所で勝手にやってろぉ!」

響「よし!これで賛成6の反対2だね!」

マリア「……はぁ、切歌と調がいいのならわたしも賛成でいいわ」

クリス「なっ、マリアまで……ッ!」

マリア「こんなのただの囃し物よ。恥ずかしいものは恥ずかしいけれど……知らない人間とならともかく、このメンバーならムキになって嫌がるほど嫌じゃないわ。やりたい人間のほうが多いならなおさらね」

クリス「う、ぐぅ……」

響「クリスちゃーん! 一緒にやろーよー!」ダキッ

クリス「なっ、は、話せこのバカ! 誰がやるか! あたしはそんな浮ついたゲーム……」

調「先輩……」ギュッ

切歌「先輩も一緒に遊ぼうデスよ……」ギュッ

クリス「……~ッ! わかった、わかったから離せこのバカ!//」

翼「……ふふ、雪音もすっかり柔らかくなったな」

未来「ただチョロいだけなような気もするけど……」

響「よし! これで何の憂いなし! 第一回!チキチキポッキーゲームだぁッ!」

明日か明後日かにまた続きを書くデス
まだ誰と誰をするか考えてないのでこのことこの子とかいいんちゃう……?みたいな組み合わせがあったら言ってくれるとありがたいデスクリスちゃんかわいい

おつおつ
切歌×クリスとか響×調とかどうでしょう

ひびクリ……ひびクリ……

あえてコンマ式で安価とかどうデスか?

個人的には王道のひびみくやきりしらがみたいです

安価でペア決めてコンマで何処まで近付くかを決める感じ?

ちょっとひねったヤツが見たいな

ビッキーマジビッキー

エル切

それでも…それでも私はッ!王道を望むッ!

>>14 組合せをコンマで選んでみたいな感じ、もちろん、同じ人が連続したりするのはコンマ神次第みたいなやつ

...どこまで行くかコンマで決めるのも確かにおもしろそうですね。コンマの割合は組合せ次第で(ひびみくならキス率高とかクリス参加ならちょっとしか進まない可能性が高とか)

ポッキーゲームと言われると、どっちが先に相手のポッキーを折るか競うゲームを想像する俺はきっとギャグ漫画の読みすぎ

>>20
翼パイセンがそれをやるだろう

安価……そういうのもあるデスか……
最後に募集するかもデス。とりあえず思いついたネタを投下しながら、そこから安価で……見たいな形でも大丈夫なんデスかね? 進む長さはコンマでもいいデスが、一つの指針としてあまり囚われず落ちは個人で決めされてもらえると少しうれしいデス……(小声
>>20 >>21 翼さんがまともにポッキーゲームできるわけがない



響「と、言うわけで用意したるはこのくじ箱!ここにはここにいる八人の名前が書いてあります!」

クリス「なっ!? 開けておっかなびっくり箱ってわけかよ!」

響「うんうん♪ 折角だから誰と当たるかどうかわからないほうが面白いと思って♪」

調「……それは、つまり切ちゃんが他の誰かと……」

未来「……それは、つまり響が他の誰かと……」

エルフナイン「あ、あの二人……黒いものがあふれ出てるような気がします……ボクは何か幻覚でも見ているのでしょうか……」フルフル

マリア「大丈夫よ。立派な現実だから」

響「というわけで、最初の一組目は……これだぁ!」




エルフナイン×翼


翼「……ふっ、私が先鋒というわけか。心得た。防人としてその役目、しかとやり遂げて見せよう」

エルフナイン「ま、まさかボクが一番初めだなんて……」




クリス「……なんだ、偉く珍しい組み合わせだな」

響「そうだねー、そういえばあんまり二人が話してるところは見たことなかったかも」

未来「エルフナインちゃんも翼さんも多忙だったし……仕方ないとは思うけど」

マリア「なんにせよ、なかなか面白そうなものが見られそうね」

翼「……ところで、ポッキーゲームとはいったいなんだ?」キョトン

クリス「やっぱり聞いてなかったんじゃねーか……」ガクッ





翼「……なるほど、防人にあるまじき浮ついたゲームであることは間違いなさそうだが、ここで引くもまた無粋という物。しかとやり遂げようではないか!」

クリス「ったく、無駄な手間とらせんなよな……」

響「というわけで、ポッキーどうぞ!」





~ポッキーゲーム中~


翼(チョコ側か、甘いな……それはそれとして、対面にあるエルフナインの顔……ふむ、改めてみるとやはり綺麗な顔立ちをしている)

エルフナイン(うわわ……翼さんの顔がこんなに近くに……)



響「……あ、改めてみるとなんだかドキドキするね」ドキドキ

未来「う、うん……」




翼(……さて、ルールではこのまま食べ進めてどちらが退いたほうが【負け】というルールであったな……)

翼(これはいわゆる、肝試しというわけか……面白い)

翼(剣と鍛えたこの身、その心の強さ。遊びの場とてそう簡単に負けるわけにはいかないな!)ギンッ


エルフナイン(……ッ!!?)

エルフナイン(こ、この、身が焦がされるような殺気は一体……!?)

エルフナイン(そ、それにこの目……相手を射[ピーーー]かのような、零度を孕んだ、戦う物の眼……ッ!?)

エルフナイン(ど、どうしてそんな目でボクを見るんですか翼さん!? ボクが何か悪いことを……)

エルフナイン(……いや違う! これは、きっとこのポッキーゲームにかける、翼さんの思いの表れ……?)

エルフナイン(こ、怖い……今すぐにでもこのポッキーを離してしまいたい……!)

エルフナイン(……で、でも、ボクだって……そう簡単に諦めて、負けを認めたくはありません!)

エルフナイン(ボクだって……強くなりたいんです!)キッ




マリア「……こ、これは……!?」

クリス「先ほどまでとは打って変わって、恐ろしい目つきでエルフナインをにらみつける先輩と、それをキッと睨みつけるエルフナイン……」

調「どちらも一歩も進まない……」

切歌「でも、確かに感じるデス……静かな、激しい戦闘を……」

響「……なんでだろう、さっきまでとは違う意味でドキドキしてきた」

未来「うん、私も……」



エルフナイン(うう……辛い……息をするのすら苦しい威圧感……これが、翼さんの……でも……ッ!)

翼(……さすがだ。私の気を受けてそれでも立ち向かってこようとするとはな……私の修行不足だとは思わない。それはエルフナインの強さの証明そのものだろう)

翼(だが、剣と鍛えたこの身、そう簡単に負けるわけにはいかない……)

翼(一口、先に進ませてもらうとしよう……ッ!)スッ

エルフナイン(……!!?)


瞬間、エルフナインは錯覚する。

距離が近づくことにより膨らむ威圧感。そこからくる幻。

目の前の防人の顔が、一瞬、他のものと重なって見える。

それは、確かに人の顔であり、しかし人の顔で非ず。

口から血を吐き、開ききった瞳孔の瞳から血を流す。その壮絶すぎる表情。

その顔が今、確かにエルフナインの目に映っていた。




エルフナイン「えぐ……ぐずぅ……」

マリア「よしよし、大丈夫だから、大丈夫よ……」

クリス「……せめて、エルフナイン以外にその気を向けろよ。なんでノイズに向けるような殺意をエルフナインに向けてるんだよ……」

翼「……すまない、これも勝負だと思うと気が張ってしまってな……」

クリス「私が言うのもおかしい話だとは思うんだけどな……これそういうゲームじゃないからな先輩……」

翼「くっ……不覚だ……」

エルフナイン「こ゛わ゛か゛った゛て゛す゛ぅ……」ズビビ

マリア「大丈夫、もう大丈夫だから……」ヨシヨシ



響「……うん、開幕はこんな結果になっちゃったけど大丈夫へーきへっちゃら!つ、次はこの組み合わせだぁ!」


>>28 >>30 長さのコンマであたらしくとるのもあれなんで後半の方のコンマを指針にして書きます。

393

kskst

クリス

お、これもまた王道だな
しかし何て言うかシンフォギアのキャラだとポッキーゲームしてもなんと言うか微笑ましいよね

どちらもビッキーの嫁じゃん

一期以来の久々のみくクリ



クリス×未来


未来「クリスとかぁ……」

クリス「げっ、あたしかよ……」

未来「……むぅ、私とは嫌?」ズイッ

クリス「あ、いや、そういう意味でいったわけじゃねぇよ……」タジッ

響「……そういえば、二人って結構仲いいよね?」

未来「うん、大切な友達だよ?」ニコッ

クリス「……ま、まぁ未来のやつがそういうなら、あたしらの関係はそうなるんじゃねーの……」ゴニョゴニョ

翼「ふっ、微笑ましいな……」



エルフナイン「そ、それじゃあお二人とも、ポッキーをどうぞ」スッ



クリス「ったく、なんであたしが……」

未来「ふふ、クリス、お手柔らかにお願いね?」パクッ

クリス「そりゃこっちのセリフだっての……」パクッ



響「……なんだろう。翼さん、思いませんか?」

翼「……ああ、言いたいことはわかるぞ立花。私も同じ気持ちだ」

響「未来とクリスちゃん、二人がこんな風に仲良くしてるとなんだか……」

翼「ああ……私たちの歩んできた軌跡、その始まり。少しだけ、昔を思い出すな」



クリス(……うぅ、未来の奴の顔がちけぇ……なんで未来の奴はそんな笑っていられんだよ! こんなに顔がちけーんだぞ!?)

未来「……」ニコニコ

クリス(……チョコはあめーし、恥ずかしいし……わけわかんねぇ。なんだってんだよ……)

クリス(……うぅー……)///

未来(クリスかわいいなぁ……)ニコニコ





切歌「先輩かわ……ポッキー加えた時点で先輩、もう顔真っ赤デス……」

調「先輩かわい……視線も泳いでて、落ち着かなさそうで、まるで……」

響「クリスちゃんかわいい!! 借りてきた猫みたい! ほんともうちょーかわいいっ!」

翼「対する未来の方は随分と余裕そうだな。雪音の反応を楽しんでいるようにも見える」

マリア「……まぁ、クリスだし、ね」

エルフナイン「ある意味一番対戦相手としてやりやすいのではないのでしょうか……」




クリス(とりあえず、まずは一口だけ……)パクッ

クリス(……うぅ、さらに顔が近づきやがった……くそ、もう折っても……いや、まだ一口だけだ。せめてあともう一口……)

未来(うーん、私はどうするかな……このままクリスを見てても面白いんだけど……)

未来(……そうだ、いいこと思いついた)

クリス(……ええい、うだうだ悩んでても仕方ない、ままよ!)パクッ

未来(― ここかな?)パクッ

クリス(……ッ!!?)パキッ


クリス「な、な、お前、ほんと、お前、なにして……///」

未来「あはは、クリスならやっぱりこのタイミングが一番驚くかなって思ったけどやっぱり正解だったみたい。ちょっとだけ嬉しいな」

クリス「う、嬉しいってなんだよそいつは! こっちからしてみればたまったもんじゃ……っ!」

未来「ふふ、そんなに慌てるぐらい効果的だったんだよね? それが、クリスのこと少しだけ理解できてるみたいで嬉しいんだ」クスッ

クリス「な……っ!? ……うぅ、お前もあいつと同じぐらいバカなんじゃねーか……?」//

未来「……もー、ほんとにクリスはかわいいなぁ。響じゃないけど抱き着いてもいい?」

クリス「は、はぁっ!? だ、ダメに決まって……って別にあのバカだったらあたしに抱き着いていいわけじゃねぇ!」

未来「やーもうほんとクリスかわいい」ギュー

クリス「や、やめろ! 離れろこのバカァ!」

未来「そのバカって大好きって意味?」

クリス「ほんとにバカみたいなこといいだすんじゃねぇ!」


翼「……まったく、小日向には敵わないな」

響「なんてったって私の陽だまりですから!」ドヤッ

調「あのクリス先輩が……」

切歌「たじたじ……と思ったデスけれども割といっつもたじたじデスね。主に響先輩で」




響「あはは、クリスちゃんまだ顔まっかだ」

クリス「うるせぇ! さっさと次のくじを引きやがれ!あたしだけこの恥をかかせるわけにはいかねェ! 全員道連れだ!」ガサガサ

響「おお……クリスちゃんがやる気になってくれたみたいで嬉しいよ!」

マリア「あれはやけくその類だと思うのだけど……」

クリス「次のペアは……ッ!」


響×マリア



響「おおー! ついに私の番! 頑張るぞー!」

マリア「……ついにあたしの番か。ふふ、響、お手柔らかにね?」

切歌「おぉ……これはまた珍しいカードが来たデス」

調「でもある意味、好カード……」

クリス「いいぞー! マリアやっちまえ! そのバカを叩きのめせー!」

未来「……少し、やりすぎちゃったかな……?」

翼「気にするな。雪音の冷めやらぬ熱冷ましだ。そっとしておいてやれ小日向」


エルフナイン「それでは、ポッキーをどうぞ……あれ、ボクさっきからポッキーを渡すぐらいしかしてない……!?」


マリア「それじゃ、失礼して……」パクッ

響「わぁ、チョコ側だ! ちょっと嬉しいっ!」パクッ

マリア(……こ、これは、予想よりも近いわね……やっぱり、少しだけ恥ずかしい……)

響(……? マリアさんどうかしたのかな? 顔赤くなって)



クリス「おい、嘘だろ……なんであいつ、あの距離でテレの一つもねーんだ……!? あたしなんて死ぬほど恥ずかしかったのに……ッ!」

切歌「違うデス! テレがないどころか、むしろマリアの様子を不思議に思ってる様子すらあるデス……ッ!」

未来「もしかして……」

翼「心当たりがあるのか小日向?」

未来「響は……あの距離に人の顔があることに慣れているのかもしれない!」

クリス「なん……だと……? いったいどんな生活をしていたらあんなプライベート侵されまくりの距離になれるってんだッ!?」

未来「だって響と一緒に出掛けた時とか、響と一緒に眠る時とか……いつもあのぐらいの顔の距離でおしゃべりしてるし……それで慣れちゃってるのかも……」テレテレ

クリス「……そうか、あたしは今の言葉、聞かなかったことにしておくから……」

切歌「なんだか先輩の元気がどんどんなくなっていく気がしていくデスよ……」

調「たぶん、先輩の負担がとても大きいんだと思う……何が、とは言わないけど……」




エルフナイン「それでは……ポッキーゲームスタート! です!」バッ


マリア(……さて、始まってしまったわね。私としてはそつのないところでパッと折って負けてしまいたいのだけれど……でも、ここは大人の余裕を見せつける意味でも少しばかり響をからかってあげようかしら?)

マリア(なんにせよ、すぐ折るのは少し失礼な気もするのよね……翼の例は置いておくとして、度胸試しと好感度試しも兼ねた狡猾なゲームよね、ほんと……)

マリア(……いけないいけない、つい考え込んでしまったわ。さて、響の様子は……ッ!!?)

響(ポッキー美味しい♪)パクパク

マリア(……ち、近いッ!? それに、早いッ!!?)



翼「……なんなのだ、あのスピードは……ッ!?」

調「マリア、ようやく今気づいたみたい。凄く慌ててる」

切歌「そりゃ慌てるデスよ……笑顔でニコニコ一直線に突き進んでくるデス……響先輩のああいうところ、すごいと思う同時に、ちょっと怖いと思うデス……」

クリス「同感だ。最速で最短でまっすぐにも限度がある……!」

未来「その距離は私だけの物なのに……」ボソッ

クリス「あーあーあたしにはなにもきこえないー」




マリア(は、早いッ!? あまりにも早すぎるッ! 躊躇いが微塵もない!)

響(うーん、やっぱりポッキー美味しい♪)パクパク

マリア(このままじゃ、唇に当たるなど生ぬるいものではない!、もはや衝突になるのも時間の問題ッ! 早く離脱しなくてはッ!)ポキッ

響「……あっ、マリアさんがポッキー折ったので私の勝ちですね! やったぁ!」

マリア(……危なかった、判断が少しでも遅れていたら……)

響「うーん、ポッキーのチョコと……あれ、この棒の部分何ていうんだろ。ま、いっかー。この二つの織り成す食感と味のコントラストはやっぱり最高だね」ニコニコ

マリア「……なるほどね……手合せしてよくわかった」

翼(迷いのない動き……私とはまた違う、この遊戯に対する歪な感性……こいつは、どうしようもなく……)

クリス(……化け物だ。このバカは、とんでもねぇポッキーモンスターだ……ッ!)ゾッ

調「今までで一番ポッキーが進んだゲームが、どうしてこんな結果に……」

切歌「……なんで、なんでなんデスかね……私の知っているポッキーゲームと、どんどん離れていく気がするデス……」

エルフナイン「さすが、闇のゲーム……」ゴクッ




響「? 大丈夫ですかマリアさん」

マリア「……ええ。大丈夫よ……それにしても進行速度がちょっと速いわね。正直びっくりしたわ……」

響「うーん、早かったですかね……私はふつーにポッキー食べてただけですよ?」

マリア「……そう……この状況下で、普通に、ね……」


響「……なんだろう。なんだかすごく見られているような気がする……き、きっと気のせい! へいきへっちゃら! というわけで次の組み合わせはー……!」

コンマ3だったから……3口進めばいいデスよね……!
ポッキーゲームとかしたことないからよくわかんないけど9口進めば恐らく食べきるでしょ(慢心)
あとこれほんとにポッキゲームSSなんデスかね。自信なくなってきました

<<43 <<45

調

切歌

クリス

いいですわゾ^~

乙デースッ!
シンフォギア勢でやればこうなりそうなものだよねー




切歌×クリス


響「クリスちゃんと、切歌ちゃんだー!」

クリス「はぁ!? またあたしかよ!」

切歌「せ、先輩とデスか……」

調「……ジー」

切歌「し、調! そんな目で私を見ないで欲しいデス! これはくじの結果デス!」

調「先輩とポッキゲームができるなんて少しうらやましい……」

切歌「そっちデスかっ!?」

エルフナイン「なんだかんだ本当にクリスさんのことが好きなんですね、お二人は……」

翼「ふっ、伊達に愛されガール雪音ちゃんと言うわけではないという事だ」

クリス「次にこっ恥ずかしいこと口走ったやつは、この部屋と人生から退場してもらう」



エルフナイン「それでは、ポッキーをどうぞ!」


クリス「……うぅ、あれもこれも全部スクリューボールのせいだ……」パクッ

切歌「うぅ……人生初のポッキーゲームデス……あ、チョコ美味しい」パクッ

クリス(またこの距離……って、な、なんて顔してやがんだよ切歌の奴! お、おい! なんでお前が顔真っ赤になって慌てきってんだよ! も、もしかしてさっきのあたしもこんな……)カァァ

切歌(あ、あわわわ……先輩の顔が近い、近いデス……そ、それに先輩の顔が真っ赤で、私を見てて……う、うぅ、恥ずかしいデス!)カァァ




翼「…………」

マリア「…………」

未来「…………」

マリア「今まで行われ来たのは、いったいなんだったのかしら」

未来「ポッキーゲームを騙った何か?」

翼「なるほど、これが本来のポッキーゲームの在り方、と言うわけか……」フッ

調「切ちゃん可愛い……」

響「クリスちゃん可愛い……」




クリス(……と、とりあえずだ! やってることはさっきとかわらねぇ! あたしが一歩距離を詰める! 意外と恥ずかしがり屋のあいつだ! これで折れるはず!)パクッ

切歌(……! せ、先輩が一口近づいてきたデス……な、なら私だって一口近づくデスよ!)パクッ

クリス(……ぐ、むぅ、さっきよりも顔が近く……折角後輩が一歩こっちに踏み出してきたんだ。先輩としてここではいさようならってわけにも……いかねぇよなぁ!)パクッ

切歌(……あ、あわわ……ま、まさかもう一口くるなんて、先輩の顔が、こんなに近くに……恥ずかしいデス……っ!)

切歌(で、でも先輩はまだ折ってないデス……だ、だったら後輩の私が、先輩より先にポッキーを折るなんて、そんなこと、あっていいはずがないデスよ!)パクッ

クリス(……んなっ!? 何考えてやがるこいつ! こ、ここからさらに、だと!? こうなるとあたしのほうから折るのは……ええいくそっ! 無茶すんな! さっさと折れ! というか折ってくれ!)パクッ

切歌(あわ、あわわわわ……こ、こんな近くに先輩の顔が……こ、こんなのもう……って、なんで睨んでるデスか先輩!? う、うぅぅ……も、もう知らないデス! な、なんとでもなれデスよーっ!)パクッ

クリス(は、はぁ!? なんでこいつさらに踏み込んでくるんだ!? わけわかんねぇよ! 切歌の顔がこんなに近くに……こ、こんなのもう……どっちが少しでも進んじまえばもう、キ……キs……がぁあああああやっさいもっさいーっ!)プシュー



響「……もう頭真っ白で混乱しきってそうなクリスちゃんと……」

翼「目をつむってプルプル震えて現実を逃避している暁……これは……」

未来「ドロー……!」

マリア「……なんだか、初めてポッキーゲームらしいポッキーゲームを見た気がするわ。互いに引くに引けず泥沼って感じね……やっぱりこれすごく危険なゲームなんじゃ」

エルフナイン「で、でもこれどうするんですか……?」

響「へ? どうするって……」

エルフナイン「あの、その……二人とも、あまりに距離が近すぎて……無理に引き離そうものなら、くちび……その、いろいろ触れてしまいそうで……でもそっと距離を離すように言っても、あの二人にその言葉が届くとはボクには……」

調「……それなら、大丈夫だよ」スッ

響「? 調ちゃん……?」

調「えいっ」スッ


切歌、クリスの両者の間に空いた僅かな隙間。

その隙間に、ソッと、しかし力強く振り下ろされた。金属製の何か


クリス・調「……!?」


それは、クリスと調を繋いでいた菓子をしかと断ち切る。


クリス「な……なぁ……ッ!?」

切歌「……!? …………!!?」パクパク


突如振り下ろされた物体に、切歌、クリスは言葉を失うほどに驚く。

なぜなら、それが非常に危険なものだと、クリス、切歌は知っていたからだ。

調が取り出し振り下ろした物体の正体……それは……



調「……なんと鋸」




クリス「なんとじゃねぇ!! [ピーーー]気かぁ!」

調「切ちゃんの危難を前に、鞘走らずにいられようか……」キリッ

切歌「調ぇー! 嬉しい! その気持ちは嬉しいデスけど今のは怖いデス! 怖すぎるデスよぉ!」

調「大丈夫。だって鋸だよ切ちゃん?」

響「なんだろう、今の言葉に説得力なんてないはずなのに……すごい説得力を感じる……」

エルフナイン「そ、それはそれとして、落ち着いてください二人とも!」

マリア「そうよ、二人とも落ち着いて……むしろ、調がいたからポッキーを切れたと思えば……確かに、手段はあれだったけれど……」

未来「うん、手段は確かにあれだったけれど……結果的にはその、事故が起こらなくてよかったというか……」

クリス「う、ぐぅ……確かにそういわれるとこいつは恩人に……はぁ、でも間違っても他の奴にはやるなよ?」

切歌「正直本当一瞬もう死んだかと思ったデス。死神13の笑い声が聞こえたデスよ……」

調「……確かにやりすぎました。ごめんなさい。……その、二人とも可愛かったんですけど……早く切ちゃんとクリス先輩を離したくて……なんにせよ、次はないように気を付けます……」フカブカ

クリス「かわいいは余計だっての……まぁ、あたしらの状況が状況だったしな……手段はどうあれ、結果は助かった。ありがとうな」ポン

調「! ……えへへ、先輩にこんな風に撫でてもらうのは初めてですね」ニコッ

切歌「あ、あー! ずるい! ずるいデス! 私の頭も撫でるデスよ先輩!」

クリス「は、はぁ!? お前に関しては何にもしてないだろうが!」

切歌「私だってポッキーゲーム頑張ったデスよ!?」

クリス「そっちは頑張らなくてよかっただろうがぁ!」




翼「……月読のおかげでどうやらクリスと切歌の間に禍根を残すことはなさそうだな」

マリア「ポッキーゲームでギリギリだった事実よりも目の前を鋸が振ってきた恐怖心の方が勝ってるようだしね……それも無事丸く収まったようだし、何も問題はなさそう……にしても、予想以上に危険なゲームね、ポッキーゲーム……」

エルフナイン「……あ、あのマリアさん」

マリア「? どうしたのエルフナイン」

エルフナイン「あの、ボク、気になって……調さんは、どこからあの鋸を?」

マリア「……」

エルフナイン「ずっと、隠し持っていたのでしょうか……? それともクリス先輩の家に鋸があるのを知っていてボクたちの気づかない間に調達して……」

マリア「…………」フイッ

エルフナイン「あ、あのマリアさん? どうしたんですか目を背けて……」

翼「……あまり深く考えない方がいい。錬金術師の性なのかもしれないが、世の中には知らないほうがいいこともある……」




響「さーて、お次は……」ガサゴソ


響×未来


響「おお、私と未来だ! よろしくね未来っ!」

未来「……うん、お手柔らかにね響」ニコッ


翼「……空気が、変わった……?」

クリス「なんだろうな……先輩、わかるぜ。あたしも感じた……こいつは、一波乱ある……ッ!」



エルフナイン「そ、それじゃお二人とも、ポッキーをどうぞ……」スッ


響「今回はチョコ側じゃない方かー、ちょっと残念」パクッ

未来「ふふ、すぐチョコのほうまで食べちゃうくせに」パクッ



切歌「一直線な響先輩とにこにこ待つ未来先輩……」

調「一体どっちが勝つのか……」

クリス「! バカが動いたぞ!」


響(うん、やっぱりポッキー美味しい♪)パクパク

未来(……食べてる姿の響きも可愛いなぁ)




翼「やはり、早い……」

マリア「あのスピード、落ちることを知らない……!」

エルフナイン「で、でも未来さんのほうは……変わらず笑っているだけで何の動きもありません!」

クリス「おい、あのままじゃ!」

翼「ああ、あと少しで立花と小日向は……」

切歌「え、えぇ! こんなところでまさかキスの実践を見ることになることになるデスかっ!?」

調「…………」ゴクッ

エルフナイン「ああ、もう駄目です、ぶつかる……っ!」



響「…………」ピタッ

未来「…………」ニコニコ



マリア「……いや、ぶつからない。響が止まった……?」

翼「唇がふれるかふれないかあたりだか……確かに、立花が止まっている……」

クリス「というか……あいつ、顔真っ赤になってねーか……?」



響「…………」

未来「…………」ニコニコ

響「…………」ポキッ

未来「……うん、私の勝ち」ニコッ



調「響さんが……」

切歌「ポッキーを、自ら折ったデス!?」

エルフナイン「この勝負、未来さんの勝ちです!」


響「……ど、どっきどきしたー……なんだろすっごく顔が熱い……」ドキドキ

未来「ふふ、響があんなに顔赤くしてるところ、久しぶりに見たかも♪」


翼「こ、これは一体どういう事なのだ雪音!」

クリス「あたしがわかるかよ! ……いや、待て、もしかすると……」

エルフナイン「……響さんにもキスをしてはいけないという意識はあり、それがギリギリになって表に出てきた……?」

クリス「土壇場で、ポッキー<顔の距離になったってことか……つまり、未来の奴はそれを見越して……」

未来「……まぁ、響だってそういうところは割と普通の女の子だからね。少し食い意地が張ってるけど」

未来「……私としては、別にあと一歩、自分から踏み出してもよかったんだけど……みんなとみてる前ではちょっと、恥ずかしいから」ニコッ

クリス「おい、それって皆の見てないところでなら……いや、いい、よそう。あたしはもう疲れた。後は任せたぜ、先輩、お前ら……」

切歌「せ、先輩ッ! 駄目ですよ諦めちゃ!」

調「先輩が降りちゃったら、もう突っ込み役が……ッ!」

響「あーうー、顔が熱い……胸もドキドキするぅー……」



響「うぅ、こんな胸のドキドキもへーきへっちゃら……次は……」

マリア「そのくじ、ちょっと待った!」キリッ

響「ど、どわぁ!? ま、マリアさん? 急にどうしたんですか?」

マリア「……そのくじを引く前に、聞かせてほしいの。響、あなたはこのゲームについてどう思っているの?」

響「へ? どう思っているのって……?」

マリア「言い方を変えるわ……あなたのこのゲームへの認識を教えてちょうだい」

響「認識? 認識って……このゲームって、親睦を深めたい人たちがやる定番のゲームなんじゃ……?」

マリア「……ええ、そうね、その言葉は間違ってないわ」

マリア「確かに、このゲームは一般的に、親睦を深めたい「男女」がやる定番のゲームね……」

響「……え?」

マリア「……やっぱり、おかしいと思った。説明を聞いた時から思ってたけど、このゲームって絶対、同姓同士がやるゲームじゃないのよ。というか最初にエルフナインがいってたじゃない、藤尭さんが合コン云々って……これって、おそらくそういうところに赴いた男女がやるゲームなのよ……」

響「……え、でも、私の聞いた話じゃ……」

マリア「普通に考えて、さっきまで貴方自身も顔を真っ赤にして、あわや何人かキスするかとまでなったゲームが、普通のゲームなわけがないでしょ……」

響「…………」ダラダラ

調「響さん、嫌な汗かいてる……」

切歌「痛いところに言葉が突き刺さったみたいデス……」


クリス「……なんだ、つまりどういうことだ?」

マリア「さすがにおかしいと思ったのよ。響のあの迷いの無さ。キスをしてはいけないっていう前提がきちんと自分の中にあるのに、あそこまで迷いがないなんて、いくら響の食い意地が張っててもおかしい話だと思って……」

マリア「もしかすると、響はこのポッキーゲームを鬼ごっこやかくれんぼと同列の遊びのように思ってるんじゃないかって思ったのよ……」

翼「なるほどな、立花の迷いのなさはそれが理由か……」

未来「……響、このゲームのこと、どこで知ったの?」

響「……お、お父さんが……」



……

…………

………………



少し前



響「お父さん! 私お腹減っちゃった、少しコンビニによってこ!」

洸「はは、いいぞ。ついでにお菓子も買ってあげるから好きなものを選びなさい」

響「ほんとっ!? ありがとお父さん! それじゃ……私、これがいい!」つポッキー

洸「ポッキーか……ふふ、懐かしいな。響もそれが好きか……響、ポッキーのもう一つの使い方って知ってるか?」

響「ポッキーのもう一つの使い方? ポッキーって食べるためだけにあるんじゃないの?」

洸「使い方と言うかな、それを使ったゲームがあるんだ。ポッキーゲームって言ってな……もっと仲良くなりたい人を誘ってやってみるんだ。俺も昔はよく母さんとやったもんだ……」

響「へー……そのポッキーゲームってどんなの? それやったら、私ももっと仲良くなりたい人と仲良くなれるかな?」

洸「ポッキゲーム自体は簡単だ。二人の人間がポッキーの端を端を咥えて、それを少しずつ食べ進めて先にポッキーを折ったほうが負けさ……はは、響にポッキーゲームをしたい相手なんてまだいないだろう?」

響「むー、そんなことないもん……お父さんとお母さんは、それでもっと仲良くなったの?」

洸「そうだな、確かにそれであいつとはもっと仲良くなれたかもな……なんて、今はもう一度仲良くなるのに必死なわけだけどな」

響「……うん、そーだね! 頑張ってねおとーさん!」

響「……にしても、ポッキーゲームか……」



………………

…………

……



響「ってことが……はい、言ってて今わかりました。はい、これは男女が仲良くなるためのゲームです……」ガクッ

マリア「……その話を聞いて、ポッキーゲームを、ね……」

響「このゲームをすればみんなともっと仲良くなれると思ってー……私、もしかしてとんでもないことを……」

クリス「……もともと、プライベートスペースなんてあってないような奴だ。男女の垣根を越えてそんな勘違いしても不思議じゃねーが……ったく、これにこりたら、あたしに抱き着くとかそーいう行為はやめにするんだな」

響「いやそれはやめない。絶対やめないよ」

クリス「んだとこらぁッ!」

マリア「……まぁ、企画した気持ちは非常に嬉しいものだし……それに、誰もそんなに怒ってないわ。そんなに改まらなくても大丈夫よ、響」

切歌「そうデスよ! その、クリス先輩とやった時はほんとにドキドキしたデスけど……もっと仲良くなりたいって言うその気持ちがとっても嬉しいデス! 私も、もっと響先輩と仲良くなりたいデスよっ!」

調「私も……ポッキーゲームには参加してないですけど、それでも、その気持ちは嬉しいです」

翼「言わずもがな、私もだ」

エルフナイン「ポッキーゲームには驚かされちゃいましたけど……ボクも、響さんや、マリアさん、他の皆さんとも、もっともっと仲良くなりたいです!」

クリス「……まぁ、スクリューボールに振り回されるのは慣れてるしな……今日あったことは、全部水に流してやるとするよ」ハァ

響「み、みんな……っ!」

未来「よかったね、響」

響「うん! ありがとーみんなー!」

クリス「……まぁ、となると、この余った大量の菓子はどうするか。別に食っちまえばいいだけの話ではあるんだろうが……」

翼「それについては私にいい考えがあるぞ雪音!」

マリア「……響がポッキーを唐突に買ってきたときと同じぐらい不安感があるけど、一応言ってみて、翼」

翼「よくぞ聞いてくれたマリア……ふふふ、このポッキー、よく見ると剣に見えないか、雪音、マリア……ッ!」

クリス「……ここにおっさんから借りたオモシロとんでも映画がある。そいつを食べながら全員で見ることにしようぜ」

マリア「賛成」

翼「な、何故だ雪音、マリア! 面白い! 私が思いついたこのポッキーバトルは絶対に面白い! 話だけでも聞いてくれ!!」


………………

…………

……




エルフナイン「……その後、翼さんの言うポッキーバトルは流され、弦十郎さんが貸してくれたというおもしろ映画を見ながら、一日が終わりました」

エルフナイン「結局、一日で食べきれなかった分のポッキーはみんなに配ったそうです」

エルフナイン「……今日あったことは不幸な事故、大抵の人は騒がしかった日常の1ページとして胸に納めたようです」

エルフナイン「ただ一人、ある人物を覗いて……」



後日


切歌「ふふふーん、映画おもしろかったデス……ポッキーもたくさんもらえたデスし、しばらく甘いものには困らなさそうデス」

調「……そうだね」

切歌「……調、大丈夫デスか? 最近ちょっと元気がないような気がするデスが……」

調「……だって、私だけ、ポッキーゲームできてない……」

切歌「……いや、あのゲームは……しないほうが幸せデスよ……? これはクリス先輩とやった私が断言するデス」

調「でも、私は切ちゃんとポッキーゲームしたかった……」

切歌「し、調……そ、そりゃ私だって調と……」

調「というわけで切ちゃん」ズイッ

切歌「の、のわぁ!? ど、どうしたデスか調! そんな身を乗り出して!?」

調「……ここに、ポッキーがあります」

調「これを……こうやって、私が咥えます」パクッ

切歌「……あ」

調「……きりひゃんは、ほれをひてほーふる……?」チラッ

切歌「…………」

切歌「……そんなの、決まってるじゃないデスか」パクッ

調「……♪」

切歌「……」ジー

調「……」ジー

切歌「……」パク

調「……! ……♪」パク

切歌「……」パク

調「……」パク

……パク

……パク

……






調「……もう、ほんの少しだね、切ちゃん」

切歌「……知ってるデス、調の吐息が、かかって少しくすぐったいぐらいデスよ?」

調「……私も、くすぐったい」

切歌「ふふ、お互い様デス……」

調「……」

切歌「……」

調「……切ちゃんは、この状況、ドキドキする?」

切歌「……当たり前デス。もう、めちゃんこ心臓が張り裂けそうデスよ……」

調「……そっか、嬉しい。私もだよ。切ちゃん」

切歌「……さいデスか」クスッ

調「……」

切歌「……」

調「……切ちゃん」スッ

切歌「……調」スッ




マリア「二人とも! ポッキーばかりじゃ飽きると思って、おせんべえとお茶をー」ガララ


調・切歌「……!」ピタッ


マリア「入れてきたわ……よ……」


調「…………」ジー

切歌「……あ、あわわわ」アワアワ


マリア「…………」

マリア「…………」ピッ

マリア「……ああ、もしもし翼? ごめんなさい、今調と切歌にジュース持って来たらとんでもない現場に私は一体どうしたらいいのかしら……」


終わり


びっきーが思った以上にアホの子になってしまってちょっと反省。
ちょっと見切り発車すぎたので次はちゃんと構想練ってから書きます。


またOTONが何かやったのかと思ったら響の勘違いだったかww

いつかひびクリ成分は別のSSでやります……(小声

乙ー
面白かったよ


マリアさんは結局お茶とジュースのどちらを入れてきたのかww

乙乙
ほのぼのした

お疲れ様でした。

乙デス
男の俺でも翼さんとポッキーゲームしたら泣く

あとひびきりとかいう一部発狂しそうな人達がいるカップリングもおねがいします

乙デス
男の俺でも翼さんとポッキーゲームしたら泣く

あとひびきりとかいう一部発狂しそうな人達がいるカップリングもおねがいします

乙デス
男の俺でも翼さんとポッキーゲームしたら泣く

あとひびきりとかいう一部発狂しそうな人達がいるカップリングもおねがいします

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