提督「新しく着任したけど誰もいない」 (39)
提督「おかしいなぁ、どんな鎮守府でも一人は艦娘と妖精さんがいるらしいが…」
提督「倉庫の資材ももぬけの殻、いったいどうなってるんだ?」
提督「…とりあえず、大本営に確認を取ってみるか」
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提督「ふむ、どうやらここで間違いないようだ」
提督「ただ現地の情報が何もないらしく、ひとまず出来ることを何でもしてくれと言われた」
提督「支援は大規模な作戦中のため期待するなというおまけ付きで」
提督「はっはっは、困ったな」
提督「うーん、とりあえず適当に食料を宅配で頼んでっと」
提督「さて…届くまでの間に何しようかね」
提督「むむむ…」
提督「…資材でもとりに行くか」
提督「何をするにしても資材がなきゃ艦娘は作れないし、戦えない」
提督「幸い船はあるみたいだし、ガソリン買ってこの辺の海域を探索するとしよう」
提督「えーっと、燃料は製油所地帯沿岸、弾薬と鋼材とボーキサイトは南西諸島沖にあるのか…」
提督「まぁなんとかなるだろう」
提督「それより帰りだよなぁ、資源を見つけても船に乗り切るか…」
提督「…ま、取れるだけ取ればいいか」
提督「よっし、しゅっぱーっつ!」
こいつただの船乗りだろ
――――5時間後
提督「ふぅ…ようやく帰って来れたぜ」
提督「近海と言っても結構距離あったな」
提督「でも一人だったらもっと時間かかってただろうし、本当助かったよ」
提督「ありがとな、皆!」
イ級「…」 E.燃料×100k
ロ級「…」 E.弾薬×100k
ハ級「…」 E.鋼材×100k
ヲ級「…」 E.ボーキ×100k
提督「あぁ、そこに置いといてくれれば後で俺が引き揚げるから!うん、ありがとう!」
提督「いやぁ助かったよ、何かお礼しないとな」
イ級「…」
提督「その資源を使って早く艦娘を作れ?」
提督「あーそうしたいのは山々なんだが…うちの鎮守府妖精さんがいなくてさ」
提督「誰も作れる人がいないんだよね」
ロ級「…」
提督「うん、大本営に連絡したけど、支援は期待するなって」
ハ級「…?」
提督「マジそれな、どうしようか」
ヲ級「…」
提督「いや、すまない…手ぶらで君たちのテリトリーまで入っただけでなく、ここまでしてもらっておいて」
提督「おまけに君たちの要望まで叶えられないなんて…はぁ、提督失格だな」
イ級「…」
提督「…慰めてくれてるのか?はは、君は優しいな」
ロ級「…」
提督「そうだな、ここでぼやいてても事態は好転しないし、何か行動しないとな」
ハ級「…」グー
提督「…ん?腹が空いているのか?よし、なら何か作るよ」
ハ級「…」
提督「な、なんで怒ってるんだ?」
提督「ふんふーん」トントンッ
ヲ級「…」
提督「え?手伝ってくれるのか?それは助かるよ」
ヲ級「…」
提督「あぁ、なら野菜を切るのを手伝ってくれ。そのあとは鍋と…」
提督「よーし出来たぞ、実家から持ってきた特製ルーを使った母さん直伝カレーだ!」
ヲ級「…」
提督「君たちの口に合うといいんだが…」
イ級「…!」
提督「そうか、なら良かった。たくさん作ったから遠慮せず食べてくれ」
ハ級「…」
提督「そんな睨みながら食べなくても…」
ロ級「…」
提督「うまいか?」
ロ級「…」
提督「…」
提督(クールな子だ)
提督「手伝ってくれてありがとな」
ヲ級「…」
提督「普段から作ってるのか?」
ヲ級「…」
提督「え、初めて作った?その割には随分と慣れた手つきだったが…」
ヲ級「…」
提督「まぁ何にせよ助かったよ、ありがとう」
ヲ級「…」
提督「?、また何か作ってみたいのか?あぁいいぞ、いつでも好きな時に来たらいい」
ヲ級「…!」
提督「今日は本当にありがとう!何か困ったことがあったら言ってくれ、今度は俺が力になろう」
イ級「…!」
提督「もちろんだ、歓迎するよ」
ロ級「…」
提督「うん、スパシーバ」
ハ級「…」
提督「あぁ、お腹が空いたらいつでも来い」
ハ級「…」
提督「はは、ごめんごめん」
ヲ級「…」ノシ
提督「気を付けて帰れよー!」
提督「…」
提督「深海棲艦ってどんなやつかと思っていたが、話してみれば良いやつじゃないか」
提督「やっぱ何事も対話からだよな」
提督「よし、この調子で艦娘か妖精さんが来るまで頑張るか」
提督「流石に一か月もすれば一人くらい来るだろうし、それまでの辛抱だ」
提督「頑張るぞい」
―――――1か月後
提督「それじゃ、順番に報告してくれ」
タ級「…」
提督「うん、じゃあ引き続き駆逐艦の人型へ変体する条件の研究は続けてくれ」
チ級「…」
提督「艤装に関しては今まで通り、最低限必要な分だけ補充するように」
ソ級『…』 E.通信機
提督『深海資源はもう取らなくていいよ、備蓄倉庫に入りきらないみたいだし』 E.通信機
ヌ級「…」
提督「そうだな、艦載機の演習は量を増やそうか」
提督「ふー」
ヲ級「…」
提督「あぁ、君か。おかえり、あの子達は?」
ヲ級「…」
提督「そうか、皆頑張ってくれてるんだな」
提督「…」
提督「しかし、困ったな」
提督「まさか、話が通じない深海棲艦がいたなんて」
ヲ級「…」
提督「あぁ、大本営は泊地棲姫と名付けたよ」
深海提督じゃねーか!
ヲ級「…」
提督「泊地棲姫…そして彼女の周りにいる深海棲艦は、君たちと同じようで違う存在、ということなのか」
提督「…しかし、それでも君たちを戦わせていることには違いない」
提督「本当に、俺の方についていていいのか?」
ヲ級「…」
提督「なぜか放っておけない?はは、まぁ未だに艦娘や妖精さんがいない鎮守府はうちだけだろうからな」
ヲ級「…」
提督「…それに?」
イ級「!!」
提督「おおっと、びっくりした。いきなり飛びついてきちゃだめだろ?」
イ級「!」
提督「なに?演習で相手を一人で全滅させた?」
提督「凄いじゃないか!流石うちで一番の火力を持つ駆逐艦だな」
イ級「…!」
提督「おーよしよし、人型になってから絶好調だなお前は」
ヲ級「…」
ロ級「…」
提督「おかえり、君も好調みたいだね」
ロ級「…」
提督「まだその姿に慣れないか?未だにどうして君たちだけ人型になったのか分かってないけど…」
提督「もしその姿が成長している証なら、俺はとても嬉しく思うよ」
ロ級「…」
ロ級「…」ニコッ
提督「…ここにいたのか」
ハ級「…」
提督「演習お疲れ、今日も頑張ったみたいだな」
ハ級「…」
提督「…何か、悩みでもあるのか?」
ハ級「…」
提督「…もしかして、気にしてるのか?」
提督「お前だけ人型になれてないこと」
ハ級「…」
提督「違うならすまん、でも最近一人でいることが多いような気がしてな」
提督「仲間はずれにされているみたいで、寂しいんじゃないかって思ってさ」
ハ級「…」
提督「心配すんな、あいつらはどんな姿になってもお前を仲間はずれなんかにしないよ」
提督「もちろん俺もな」
ハ級「…」
提督「だから、もっと甘えてもいいんだぞ?また近くの島まで乗っけてくれよ、な?」
ハ級「…」
提督「お、ほんとか?ありがと、まったくお前もかわいいなー」ヨシヨシ
ハ級「…!」
提督「はっは、照れるな照れるな」ナデナデ
ハ級「…!!」
――――――3日後
提督「さて、聞いてくれ」
提督「もう皆に戦う意志は問わない。俺の話を聞いて、俺の方についてきてくれたこと、本当に感謝している」
提督「この作戦が成功すれば、君たちの立場は他の艦娘と変わらないものとなる」
提督「…まぁ、それは置いといて」
提督「全員、無事に帰ってきてくれ」
タ級「…」
提督「あぁ、皆を頼んだ」
ル級「…」
提督「そうだな、信頼しているぞ」
レ級「!」
提督「油断はしないでくれよ?」
ネ級「…?」
提督「褒める褒める、だから無事に帰ってきてくれ」
ヲ級「…」
提督「帰ってきたら話したいことがある?いや、それはまずい。後で聞こう」
イ級「…!」
提督「頼むからそこは断定してくれ」
提督「二人も、他の軽巡や駆逐艦と協力して、第一艦隊を補佐してくれ」
ロ級「…」
ハ級「…!」
提督「あぁ、頼んだぞ」
提督「…よし!」
提督「全艦隊、出撃!!」
「「!」」
以上です、依頼出してきます
(この提督人類主の敵じゃねえの?w)
え?
もっと書いてくださいお願いします
ここからじゃないか・・・
>>29
>>提督「この作戦が成功すれば、君たちの立場は他の艦娘と変わらないものとなる」
こう言ってるってことは深海側が裏切ってるからむしろ人類側の救世主やろ
乙です。
深海棲艦が味方になってるだけでやってることは普通の提督なんだな、しかしロ級が響でハ級が暁のイメージか?なんて言ってんのか想像するのも楽しいなこの手のは。
乙乙
もう少し書いて欲しかった
乙です
おもろかったぜ
乙です
おもろかったぜ
レ級うちにもください(血涙
蛇足だろうがなんだろうが後日談的なの下さいお願いします
>>28
クソスレ立てんなしね
このSSまとめへのコメント
艦隊これくしょん‐深海‐かな?