魔王「道に迷った・・・」(18)

今からちょっと昔の話をしてみようと思う。

私がまだ、小さかったころの話だ。

なに、短い話だからリラックスして聞いてくれ。

では、始めよう。

側近「はーい、いいですか、魔王様ー」

魔王「はーい」

側近「今から側近は、王都の視察に行ってきます」

魔王「うん」

側近「魔王様はお留守番をしていてくださいねー」

魔王「えぇー」

側近「お土産買ってきてあげますよ」

魔王「マジで?じゃあ、わたあめ買ってきて!」

側近「了解いたした。じゃあ、行ってきます」

魔王「ばいばーい」ぶんぶん

側近「しっかりお留守番するんですよ」ばさばさ

魔王「行っちゃった」

悪魔「さ、魔王様。お勉強の時間です」

魔王「い・や・だっ」

悪魔「んまっ!そんなんでは、先代の魔王様みたいになれませんよ!」

魔王「いいんだもーんだ」

悪魔「(このくそがき・・・)よくないです。我々魔族の運命はあなたに・・・」

魔王「(このくそばばぁ・・・)ふんだふーんだ」ぷい

ふむ

悪魔「ふーんだ、じゃありません!わたあめ没収しますよ?」

魔王「あぁ!?」

悪魔「いいんですかー。お土産がなくなりますよー」

魔王「嫌だ嫌だっ」

悪魔「じゃあ、教科書を出す。筆箱も出す」

魔王「くっ・・・主に対してこの仕打ち・・・」ぶつぶつ

悪魔「勘違いしないでくださいよ。これは、魔王様の為です」

魔王「boo・・・・」

悪魔「まったく、側近は甘やかしすぎです・・・」

悪魔「さ、という訳で授業を始めましょう」

魔王「今日は何ー?」

悪魔「今日はお外でスケッチをします」

魔王「嫌だ」きっぱり

悪魔「お前に拒否権はない」きっぱり

魔王「何でスケッチなのさぁ。魔王に絵が上手な要素いる?」

悪魔「教養の問題です。威厳ある王になるには、何でも上手じゃなきゃ」

魔王「威厳?そんなのなくてもいいよーだ」

悪魔「父上みたいに格好よくなりたくはないのですか?」

悪魔「う・・・・・・それは」

悪魔「ほらほらー。お父様のように格好よくなりたくはないんですか?」

魔王「うう・・・分かった、降参です」

悪魔「ふふ。よろしい。では、行きましょうか」

魔王「へーい・・・・」

ー森ー

魔王「どこまで歩くのさぁ」

悪魔「もうちょっとです」

魔王「それさっきから何回めだよ・・・」

悪魔「ぶつぶつ言わないで歩きなさいっ」

魔王「虐待だぁー。この女が怒鳴ってくるー」

悪魔「・・・・・はぁ・・・頭痛が・・・」

魔王「あはは、おばさんだなぁ」

悪魔「」

悪魔「いい加減に・・・」

魔王「あははー。否定しないんだー」きゃっきゃっ

悪魔「・・・・ふんっ」ぷい

魔王「あはははっ年増ー年増ー」けらけら

悪魔「(uzeeeeeeeeeee)」

悪魔「真面目にやってくださいっ。わたあめ没収しますよ?」

魔王「おのれぇ・・・わたあめを人質にとるなよぉぉ」

悪魔「ほら、真面目にお勉強した後のわたあめは、とっても美味しいですよ」

魔王「む・・・そうなの?」

悪魔「ええ」

魔王「やった♪じゃあ真面目にする♪」

悪魔「(ふっ・・・所詮幼子・・・)」にやり

魔王「スケッチ、スケッチー」ととと

悪魔「さぁ、こちらです」

悪魔「さ、ここです」

魔王「うわぁ、でっかい木ー・・・」

悪魔「樹齢1000年の木です。魔王様よりずっと年上なんですよ」

魔王「悪魔よりも?」

悪魔「・・・・・・・・・」

魔王「悪魔何歳だったっけ?」

悪魔「そんなこと、今はどうでもいいでしょう!」

魔王「うわぁ、聞いただけなのにぃ」

悪魔「ったく・・・・」←ちなみに2300歳

悪魔「早くスケッチブックを出してください」

魔王「らじゃー」

魔王「よし、描くぞぉーー」

悪魔「まずは鉛筆で薄く下書きをしてください」

魔王「へいへいほー」かきかき

悪魔「どれどれ・・・」

魔王「うわっ、見ないでよっ」

悪魔「あらぁ、お上手ですのに」

魔王「嘘付け・・・絵、苦手なんだよぅ」

魔王「・・・・・・・」かきかき

悪魔「・・・・・・・」じー

魔王「・・・・・(つまんない・・・)」かきかき

悪魔「・・・・・(眠い・・・)」じー

魔王「ねぇ、悪魔ー」

悪魔「ふ、はいっ?(危ない、半分寝てた・・・)」

魔王「あそこの枝のところが良く見えないから、反対側にまわってもいい?」

悪魔「ええ。どうぞ」

魔王「へへ・・・」にやり

悪魔「・・・・・・・んー・・・」ふぁー・・・

魔王「(へへ、うまくいったー♪)」とことこ

魔王「(反対に回れば、もう悪魔からは見えないもんね)」うしし

魔王「さぁ、虫取りしてあーそぼっ♪」

ーそのころ悪魔ー

悪魔「んん・・・魔王様ー・・・ちゃんとお豆も食べなさいぃ・・・」ごろん

悪魔「・・・・・ぐぅぅ・・・」


魔王「えいっ、えいっ」ぱしぱし

魔王「くっそー、すばしっこいなぁ、あのバッタ・・・」

魔王「えっへっへー追い詰めたぞー・・・」じりじり

バッタ「\(^0^)/」

魔王「そおれっ!」ぴょーん

バッタ「===「(・公・;)」」

魔王「!?うわ、うわわわ」ぐらっ

魔王「ぎゃあああああぁぁ」ごろごろ

魔王「嫌ぁぁぁ崖ぇぇぇ」ごろんごろん

ギャアアアアアァァァー・・・

バッタ「|・ω・;)ノシ」

ごろんごろんごろんご(ry

魔王「ぎゃふっ!」どしゃあぁ

魔王「ううう・・・・痛いよぉ・・・」

魔王「ふうううぅ・・・あっ、血が出てる」ぐすん

魔王「よっこらしょ・・・」

魔王「」

魔王「崖・・・・・・思いのほか高いし・・・」

魔王「おーーーーーーーい、悪魔ぁぁぁ」

魔王「・・・・・・・・・」

魔王「おぉぉぉぉぉい!おばはーーーーーん!」

魔王「・・・・・・・」

魔王「いやぁぁぁ返事してよぉぉ悪魔ーーー」

魔王「悪魔ーーー怖いよぉぉ」

魔王「もうおばさんって言わないからぁーー!」

魔王「お豆ちゃんと食べるからぁぁぁーー!」

魔王「助けてよぉ、悪魔ーーー!」

しーん・・・

魔王「・・・・・うっ、ひぐっ、うぅぅ・・・」ぼろぼろ

魔王「あぁぁぁーーーーーん怖いよぉぉ」ぼろぼろ

がさがさ

魔王「」びくっ

魔王「ひっ・・・・おばけ・・・?」

がさがさ

魔王「嫌ーーーー!怖いぃー!」だっしゅ

魔王「(悪魔が言ってた!悪い子にはおばけが来て、おしおきするんだ!)」

魔王「(捕まったら、おばけにされちゃうかも・・・)」

魔王「ひぃぃぃぃぃ」だだだ

がさっ・・・

うさぎ「?」ひょこ

魔王「きゃあああぁぁ追いかけて来てるぅぅ」

うさぎ「♪」ひょんひょん

( ・ω・)っ④"

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